JP2004274540A - イヤホンシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かの確認を容易に行なうことができるとともに、イヤホンへステレオ信号を供給するコードの垂れ下がり位置を体の前の左右どちら側へも配置することができるイヤホンシステムを提供する。
【解決手段】ステレオ信号再生装置のステレオ信号再生動作開始指令を入力する再生キーの操作(ステップS2)にもとづき、テスト信号を生成(ステップS3)して一方のイヤホンへ供給するテスト信号生成手段と、再生キーを複数回連続操作時(ステップS7)に、ステレオ信号出力の左信号と右信号とを切り換えて反転し、左右両耳用のイヤホンへ供給するステレオ信号出力切換手段とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】ステレオ信号再生装置のステレオ信号再生動作開始指令を入力する再生キーの操作(ステップS2)にもとづき、テスト信号を生成(ステップS3)して一方のイヤホンへ供給するテスト信号生成手段と、再生キーを複数回連続操作時(ステップS7)に、ステレオ信号出力の左信号と右信号とを切り換えて反転し、左右両耳用のイヤホンへ供給するステレオ信号出力切換手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イヤホンシステムに係り、特に、携帯用音響機器に好適なイヤホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯用音響機器のイヤホンシステムは、例えば、図4に示すように構成したものが用いられていた。この図4に示すイヤホンシステムは、使用者の耳へ装着できる形状に形成した左右一対のイヤホン1、2と、このイヤホン1、2へMDプレーヤ等の携帯用音響機器(図示しない)からのステレオ再生信号を供給するコード3とによって構成している。
【0003】
上記ステレオ信号出力をイヤホン1、2へ供給するコード3は、メインコード部3aの一端部にイヤホンジャック(図示しない)を設けて、携帯用音響機器本体と電気的に接続し、ステレオ信号出力をイヤホン1、2へ供給するように構成している。また、メインコード部3aは、途中から分岐し、長さの異なる分岐コード部3b、3cを介してイヤホン1、2とそれぞれ電気的に接続している。
【0004】
この図4に示す従来のイヤホンシステムは、図4(c)に示すように、メインコード部3aの途中から分岐した後のコードの長さが短い分岐コード部3bと、分岐後のコードの長さが長い分岐コード部3cを設けているため、メインコード部3aが使用者の体の左側に位置することになる。したがって、左ききの人が携帯用音響機器本体を体の右側に配置すると、コード3全体が体の前で斜めなるという使用上の不便さがあった。また、体の左側にメインコード部3aが垂れ下がるのが嫌いな人は、やむを得ずイヤホンを左右逆に装着をしたり、もしくは、我慢をして左側にメインコード部3aを垂れ下げた状態のまま使用していた。
【0005】
このきき腕等による不便さを解消し、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側に配置してもコードが体の前で斜めになることがないようにするために、分岐コード部にそれぞれ長さを調整する機構を設けたイヤホンシステムが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
また、図4に示す従来のイヤホンシステムは、左右一対のイヤホン1、2を耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かを識別するための表示「L」および表示「R」がイヤホン1、2の背面側に施され、この表示「L」、「R」を見て正しく装着できるように構成している。
【0007】
このように、左耳用のイヤホンか、右耳用のイヤホンかを識別し、正しく耳へ装着するための方法としては、上述した表示により識別する方法の他に、例えば、イヤホンの背面側に凸部又は凹部を設けて、触感によりイヤホンの左右の識別ができるように構成したものが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
【0008】
さらに、イヤホンの左耳用と右耳用を識別する方法としては、左耳用のイヤホンと、右耳用のイヤホンの形状を異ならせ、耳に装着する際に、左右の識別を誤らないようにする方法が提案されている。(例えば、特許文献3参照)
【0009】
【特許文献1】
特開2002−10386号公報(第2頁−3頁、第1図)
【特許文献2】
実開昭63−26196号公報(第1頁−2頁、第1図)
【特許文献3】
特開2000−333286号公報(第2頁及び第8頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のイヤホンシステムにあっては、分岐コード部のそれぞれに、コードの長さ調整機構を設けて、イヤホンまでの長さを任意に設定できるようにし、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側に配置しても、コードが体の前で斜めになることがないように構成していたため、イヤホン装着時に、その都度コードの配置位置を確認し、その長さを調整する必要があり、面倒であるという欠点があった。
【0011】
また、従来のイヤホンシステムにあっては、イヤホンを装着する際に、イヤホンの左右を常に意識し、表示等によって逐一その左右を確認する必要があり、面倒であるという欠点があった。さらに、左耳用か右耳用かを示すイヤホンの表示を確認せずに左右逆に装着してしまうことがあり、その場合は、イヤホンを一度取り外し、再び装着するという不便さがあった。また、イヤホンを左右逆に装着していることに気付かずに、そのまま左右逆の信号を再生し、聴取している場合があった。
【0012】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取できるようにしたイヤホンシステムを提供することにある。
【0013】
さらに、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることを可能とし、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することができるイヤホンシステムを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のイヤホンシステムにおいては、ステレオ信号再生装置に接続する左右両耳用のイヤホンと、ステレオ信号再生装置のステレオ信号再生動作開始指令を入力する再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給するテスト信号生成手段と、再生キーを複数回連続操作時に、ステレオ信号出力の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換手段とを備えたものである。
【0015】
また、再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給した後、一定時間内に再生キーの複数回連続操作が行なわれない場合は、通常再動作を開始するように構成することが効果的である。
【0016】
また、テスト信号生成手段は、テスト信号を供給する一方のイヤホンの正しい装着位置を表現する音声メッセージ信号を、上記一方のイヤホンへ供給するように構成することが好ましい。
【0017】
さらに、ステレオ信号再生装置に接続するメインコード部とこのメインコード部の途中から分岐した分岐コード部とから成るコードと、分岐コード部にそれぞれ接続した左右両耳用のイヤホンとを有するイヤホンシステムにおいて、上記イヤホンは、耳への装着向きが決まる形状に形成したスピーカ部と、スピーカ部へ回転可能に嵌合した分岐コード固定部と、分岐コード固定部の回転動作に伴って供給されたステレオ信号の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換スイッチ部とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るイヤホンシステムの動作を示すフローチャートで、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取することが可能となるように構成している。
【0019】
図2及び図3は、本発明に係るイヤホンシステムの構成を示すものであって、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることができ、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することが可能となるように構成している。
【0020】
【実施例】
次に、上記図1から図3にもとづき、本発明におけるイヤホンシステムについて具体的に説明する。
(実施例1)
図1にもとづきイヤホンシステムの第1の実施例について述べる。
まず、イヤホンを左耳用及び右耳用を意識せずに、それぞれ耳へ装着する(ステップS1)。イヤホンを装着した後、携帯用MDプレーヤ等のステレオ再生装置の「Play」キーを操作し、再生動作を開始させる(ステップS2)。この「Play」キーの操作にもとづきステレオ再生装置に設けたテスト信号生成手段がテスト信号を生成し出力する。
【0021】
上記テスト信号生成手段は、右耳用のイヤホンであることを表現した「右」という音声メッセージ信号を生成し、右耳用のイヤホンへ供給する。この供給された「右」という音声メッセージ信号にもとづき、右耳用のイヤホンから「右」という音声が再生され、聴取することができる(ステップS3)。この時、左耳用と右耳用のイヤホンが正しく装着されている場合は、右耳から「右」という音声を聞くことができ、左右のイヤホンが正しく装着されていることを確認することができる(ステップS4)。
【0022】
このように、正しく左右のイヤホンが装着されている場合は、ステレオ再生装置の再生機能が働くまで待ち(ステップS5)、左右の耳からそれぞれ再生されたステレオ信号を聴取することができる(ステップS6)。
【0023】
一方、間違ってイヤホンを左右逆に装着した場合は、ステップS4において、左耳へ装着したイヤホンから「右」という音声が聞こえ、イヤホンの装着に誤りがあったことを知ることができる。この場合は、ステレオ再生装置の「Play」キーを2回連続して押す操作を行なう(ステップS7)。
【0024】
この「Play」キーの2回連続押し操作にもとづき、ステレオ再生装置に設けられたステレオ信号出力切換手段が作動し、ステレオ信号出力の左信号と右信号を切り換えて反転し、結果的に、適正なステレオ信号をイヤホンへそれぞれ供給することができる。したがって、イヤホンを再度装着し直すことなく、左右のイヤホンを正しく装着した場合と同様に、左右の耳からそれぞれステレオ信号を聴取することができる。このステップS7における「Play」キーの2回連続押し操作は、ステップS2における「Play]キー操作後、一定時間内に2回押し操作を行なうように構成している。したがって、一定時間内に「Play」キー操作が行なわれない場合は、再生機能が働き通常のステレオ再生動作に入るように構成されている。
【0025】
このように本発明の第1の実施例によれば、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かを容易に確認できるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取することが可能となり、イヤホンの装着し直し等の煩わしさを解消することができる。
【0026】
(実施例2)
図2及び図3にもとづき、イヤホンシステムの第2の実施例について述べる。
図2及び図3に示すイヤホンシステムにおける2つのイヤホン4、5は、左右の耳へそれぞれ装着した際に、図2に示すように、前後の位置が決まるような形状に形成している。図3(a)は、イヤホン4を右耳へ装着した状態を示し、図3(b)は、イヤホン5を左耳へ装着した状態を示している。
【0027】
上記イヤホン4、5は、図2に示すように、ステレオ信号再生装置(図示しない)へ電気的に接続したメインコード部6aと、このメインコード部6aの途中から分岐した長さの異なる分岐コード部6b、6cとからなるコード6へそれぞれ電気的に接続している。そして、この2つのイヤホン4、5には、コード6を通じてステレオ信号の左信号と右信号の両方の信号がそれぞれ供給されるように構成している。
【0028】
また上記イヤホン4、5は、図3(c)に示すように、スピーカ部7と分岐コード固定部8との2つの部材に分けて構成している。スピーカ部7は、スピーカ(図示しない)とその再生音を放音する放音部7aと、分岐コード固定部8を回転自在に、かつ脱落しないように嵌合する円筒形状の凹部7bを設けている。一方、分岐コード固定部8は、スピーカ部7の凹部7bの内周壁面を摺動回転する円板形状の回転部8aを設けている。
【0029】
さらに、スピーカ部7の凹部7bと分岐コード固定部8の回転部8aには、回転部8aの回転動作にもとづいて、左右信号の切り換え動作を行なうことができるステレオ信号出力切換スイッチ部9を構成している。このステレオ信号出力切換スイッチ部9は、スピーカ部7の凹部7bの内周壁面に信号用接点9aと、2つのアース用接点9b、9cとを設けている。
【0030】
スピーカ部7の凹部7bに設けた信号用接点9aは、イヤホン4、5の前側(イヤホン4、5を耳へ装着した時に、前に来る方)に設けている。また、2つのアース用接点9b、9cは、信号用接点9aとは、それぞれ90度異なる位置、すなわち、図3(c)に示すように上下にそれぞれ設けている。
【0031】
さらに、分岐コード固定部8の回転部8aの外周壁面には、左信号用接点9d及び右信号用接点9eと、アース用接点9fを設けている。左信号用接点9dと右信号用接点9eとは、互いに180度異なる位置に設け、アース用接点9fは、左信号用接点9dと右用信号接点9eとの間の90度異なる位置に設けている。
【0032】
上記のように構成することによって、分岐ケーブル固定部8がスピーカ部7に対して180度回転することで、ステレオ信号出力切換部9の接点が切り換わるので、イヤホン4、5をそれぞれ耳へ装着することで、自動的に左右の信号が切り換わる。したがって、誤り装着の場合でも、左右の信号が切り換わるので、装着したイヤホン4、5を取り外し、再び装着し直すという煩わしさを解消することができる。また、イヤホン4,5を逆に装着すると、コード6の垂れ下がる位置を180度変えることができる。このようにイヤホン4、5を逆に装着した場合でも、左右の信号を切り換えることができるので、コード6の特に、メインコード部6aを体の前の左右どちら側へも垂れ下げることが可能となり、きき腕による不便さ等を解消することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、耳へ装着する際に、正しい装着位置を示す音声メッセージ信号を供給することで、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取でき、イヤホン装着時の左耳用か右耳用かを常に意識する必要があるという不便さを解消することができる。
【0034】
また、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることを可能とし、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することができる。さらに、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側へ配置しても、コードのメインコード部分等が斜めになることがないようにすることができ、特に、きき腕による不便さが解消できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるイヤホンシステムの動作を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第2の実施例であるイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例であるイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【図4】従来のイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、2 イヤホン
3 コード
3a メインコード部
3b、3c 分岐コード部
4、5 イヤホン
6 コード
6a メインコード部
6b、6c 分岐コード部
7 スピーカ部
7a 放音部
7b 凹部
8 分岐コード固定部
8a 回転部
9 ステレオ信号出力切換スイッチ部
9a 信号用接点
9b、9c アース用接点
9d 左信号用接点
9e 右信号用接点
9f アース用接点
【発明の属する技術分野】
本発明は、イヤホンシステムに係り、特に、携帯用音響機器に好適なイヤホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯用音響機器のイヤホンシステムは、例えば、図4に示すように構成したものが用いられていた。この図4に示すイヤホンシステムは、使用者の耳へ装着できる形状に形成した左右一対のイヤホン1、2と、このイヤホン1、2へMDプレーヤ等の携帯用音響機器(図示しない)からのステレオ再生信号を供給するコード3とによって構成している。
【0003】
上記ステレオ信号出力をイヤホン1、2へ供給するコード3は、メインコード部3aの一端部にイヤホンジャック(図示しない)を設けて、携帯用音響機器本体と電気的に接続し、ステレオ信号出力をイヤホン1、2へ供給するように構成している。また、メインコード部3aは、途中から分岐し、長さの異なる分岐コード部3b、3cを介してイヤホン1、2とそれぞれ電気的に接続している。
【0004】
この図4に示す従来のイヤホンシステムは、図4(c)に示すように、メインコード部3aの途中から分岐した後のコードの長さが短い分岐コード部3bと、分岐後のコードの長さが長い分岐コード部3cを設けているため、メインコード部3aが使用者の体の左側に位置することになる。したがって、左ききの人が携帯用音響機器本体を体の右側に配置すると、コード3全体が体の前で斜めなるという使用上の不便さがあった。また、体の左側にメインコード部3aが垂れ下がるのが嫌いな人は、やむを得ずイヤホンを左右逆に装着をしたり、もしくは、我慢をして左側にメインコード部3aを垂れ下げた状態のまま使用していた。
【0005】
このきき腕等による不便さを解消し、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側に配置してもコードが体の前で斜めになることがないようにするために、分岐コード部にそれぞれ長さを調整する機構を設けたイヤホンシステムが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
また、図4に示す従来のイヤホンシステムは、左右一対のイヤホン1、2を耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かを識別するための表示「L」および表示「R」がイヤホン1、2の背面側に施され、この表示「L」、「R」を見て正しく装着できるように構成している。
【0007】
このように、左耳用のイヤホンか、右耳用のイヤホンかを識別し、正しく耳へ装着するための方法としては、上述した表示により識別する方法の他に、例えば、イヤホンの背面側に凸部又は凹部を設けて、触感によりイヤホンの左右の識別ができるように構成したものが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
【0008】
さらに、イヤホンの左耳用と右耳用を識別する方法としては、左耳用のイヤホンと、右耳用のイヤホンの形状を異ならせ、耳に装着する際に、左右の識別を誤らないようにする方法が提案されている。(例えば、特許文献3参照)
【0009】
【特許文献1】
特開2002−10386号公報(第2頁−3頁、第1図)
【特許文献2】
実開昭63−26196号公報(第1頁−2頁、第1図)
【特許文献3】
特開2000−333286号公報(第2頁及び第8頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のイヤホンシステムにあっては、分岐コード部のそれぞれに、コードの長さ調整機構を設けて、イヤホンまでの長さを任意に設定できるようにし、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側に配置しても、コードが体の前で斜めになることがないように構成していたため、イヤホン装着時に、その都度コードの配置位置を確認し、その長さを調整する必要があり、面倒であるという欠点があった。
【0011】
また、従来のイヤホンシステムにあっては、イヤホンを装着する際に、イヤホンの左右を常に意識し、表示等によって逐一その左右を確認する必要があり、面倒であるという欠点があった。さらに、左耳用か右耳用かを示すイヤホンの表示を確認せずに左右逆に装着してしまうことがあり、その場合は、イヤホンを一度取り外し、再び装着するという不便さがあった。また、イヤホンを左右逆に装着していることに気付かずに、そのまま左右逆の信号を再生し、聴取している場合があった。
【0012】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取できるようにしたイヤホンシステムを提供することにある。
【0013】
さらに、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることを可能とし、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することができるイヤホンシステムを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のイヤホンシステムにおいては、ステレオ信号再生装置に接続する左右両耳用のイヤホンと、ステレオ信号再生装置のステレオ信号再生動作開始指令を入力する再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給するテスト信号生成手段と、再生キーを複数回連続操作時に、ステレオ信号出力の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換手段とを備えたものである。
【0015】
また、再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給した後、一定時間内に再生キーの複数回連続操作が行なわれない場合は、通常再動作を開始するように構成することが効果的である。
【0016】
また、テスト信号生成手段は、テスト信号を供給する一方のイヤホンの正しい装着位置を表現する音声メッセージ信号を、上記一方のイヤホンへ供給するように構成することが好ましい。
【0017】
さらに、ステレオ信号再生装置に接続するメインコード部とこのメインコード部の途中から分岐した分岐コード部とから成るコードと、分岐コード部にそれぞれ接続した左右両耳用のイヤホンとを有するイヤホンシステムにおいて、上記イヤホンは、耳への装着向きが決まる形状に形成したスピーカ部と、スピーカ部へ回転可能に嵌合した分岐コード固定部と、分岐コード固定部の回転動作に伴って供給されたステレオ信号の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換スイッチ部とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るイヤホンシステムの動作を示すフローチャートで、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取することが可能となるように構成している。
【0019】
図2及び図3は、本発明に係るイヤホンシステムの構成を示すものであって、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることができ、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することが可能となるように構成している。
【0020】
【実施例】
次に、上記図1から図3にもとづき、本発明におけるイヤホンシステムについて具体的に説明する。
(実施例1)
図1にもとづきイヤホンシステムの第1の実施例について述べる。
まず、イヤホンを左耳用及び右耳用を意識せずに、それぞれ耳へ装着する(ステップS1)。イヤホンを装着した後、携帯用MDプレーヤ等のステレオ再生装置の「Play」キーを操作し、再生動作を開始させる(ステップS2)。この「Play」キーの操作にもとづきステレオ再生装置に設けたテスト信号生成手段がテスト信号を生成し出力する。
【0021】
上記テスト信号生成手段は、右耳用のイヤホンであることを表現した「右」という音声メッセージ信号を生成し、右耳用のイヤホンへ供給する。この供給された「右」という音声メッセージ信号にもとづき、右耳用のイヤホンから「右」という音声が再生され、聴取することができる(ステップS3)。この時、左耳用と右耳用のイヤホンが正しく装着されている場合は、右耳から「右」という音声を聞くことができ、左右のイヤホンが正しく装着されていることを確認することができる(ステップS4)。
【0022】
このように、正しく左右のイヤホンが装着されている場合は、ステレオ再生装置の再生機能が働くまで待ち(ステップS5)、左右の耳からそれぞれ再生されたステレオ信号を聴取することができる(ステップS6)。
【0023】
一方、間違ってイヤホンを左右逆に装着した場合は、ステップS4において、左耳へ装着したイヤホンから「右」という音声が聞こえ、イヤホンの装着に誤りがあったことを知ることができる。この場合は、ステレオ再生装置の「Play」キーを2回連続して押す操作を行なう(ステップS7)。
【0024】
この「Play」キーの2回連続押し操作にもとづき、ステレオ再生装置に設けられたステレオ信号出力切換手段が作動し、ステレオ信号出力の左信号と右信号を切り換えて反転し、結果的に、適正なステレオ信号をイヤホンへそれぞれ供給することができる。したがって、イヤホンを再度装着し直すことなく、左右のイヤホンを正しく装着した場合と同様に、左右の耳からそれぞれステレオ信号を聴取することができる。このステップS7における「Play」キーの2回連続押し操作は、ステップS2における「Play]キー操作後、一定時間内に2回押し操作を行なうように構成している。したがって、一定時間内に「Play」キー操作が行なわれない場合は、再生機能が働き通常のステレオ再生動作に入るように構成されている。
【0025】
このように本発明の第1の実施例によれば、イヤホンを耳へ装着する際に、左耳用か右耳用かを容易に確認できるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取することが可能となり、イヤホンの装着し直し等の煩わしさを解消することができる。
【0026】
(実施例2)
図2及び図3にもとづき、イヤホンシステムの第2の実施例について述べる。
図2及び図3に示すイヤホンシステムにおける2つのイヤホン4、5は、左右の耳へそれぞれ装着した際に、図2に示すように、前後の位置が決まるような形状に形成している。図3(a)は、イヤホン4を右耳へ装着した状態を示し、図3(b)は、イヤホン5を左耳へ装着した状態を示している。
【0027】
上記イヤホン4、5は、図2に示すように、ステレオ信号再生装置(図示しない)へ電気的に接続したメインコード部6aと、このメインコード部6aの途中から分岐した長さの異なる分岐コード部6b、6cとからなるコード6へそれぞれ電気的に接続している。そして、この2つのイヤホン4、5には、コード6を通じてステレオ信号の左信号と右信号の両方の信号がそれぞれ供給されるように構成している。
【0028】
また上記イヤホン4、5は、図3(c)に示すように、スピーカ部7と分岐コード固定部8との2つの部材に分けて構成している。スピーカ部7は、スピーカ(図示しない)とその再生音を放音する放音部7aと、分岐コード固定部8を回転自在に、かつ脱落しないように嵌合する円筒形状の凹部7bを設けている。一方、分岐コード固定部8は、スピーカ部7の凹部7bの内周壁面を摺動回転する円板形状の回転部8aを設けている。
【0029】
さらに、スピーカ部7の凹部7bと分岐コード固定部8の回転部8aには、回転部8aの回転動作にもとづいて、左右信号の切り換え動作を行なうことができるステレオ信号出力切換スイッチ部9を構成している。このステレオ信号出力切換スイッチ部9は、スピーカ部7の凹部7bの内周壁面に信号用接点9aと、2つのアース用接点9b、9cとを設けている。
【0030】
スピーカ部7の凹部7bに設けた信号用接点9aは、イヤホン4、5の前側(イヤホン4、5を耳へ装着した時に、前に来る方)に設けている。また、2つのアース用接点9b、9cは、信号用接点9aとは、それぞれ90度異なる位置、すなわち、図3(c)に示すように上下にそれぞれ設けている。
【0031】
さらに、分岐コード固定部8の回転部8aの外周壁面には、左信号用接点9d及び右信号用接点9eと、アース用接点9fを設けている。左信号用接点9dと右信号用接点9eとは、互いに180度異なる位置に設け、アース用接点9fは、左信号用接点9dと右用信号接点9eとの間の90度異なる位置に設けている。
【0032】
上記のように構成することによって、分岐ケーブル固定部8がスピーカ部7に対して180度回転することで、ステレオ信号出力切換部9の接点が切り換わるので、イヤホン4、5をそれぞれ耳へ装着することで、自動的に左右の信号が切り換わる。したがって、誤り装着の場合でも、左右の信号が切り換わるので、装着したイヤホン4、5を取り外し、再び装着し直すという煩わしさを解消することができる。また、イヤホン4,5を逆に装着すると、コード6の垂れ下がる位置を180度変えることができる。このようにイヤホン4、5を逆に装着した場合でも、左右の信号を切り換えることができるので、コード6の特に、メインコード部6aを体の前の左右どちら側へも垂れ下げることが可能となり、きき腕による不便さ等を解消することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、耳へ装着する際に、正しい装着位置を示す音声メッセージ信号を供給することで、左耳用か右耳用かの確認が容易にできるとともに、イヤホンを左右逆に装着した場合であっても、電気的に左右を切り換えて、適正なステレオ再生信号を聴取でき、イヤホン装着時の左耳用か右耳用かを常に意識する必要があるという不便さを解消することができる。
【0034】
また、イヤホンに接続したコードを使用者の体の左又は右のどちら側へも垂れ下げることを可能とし、体の前におけるコードの配置を使用者の好みに応じて設定することができる。さらに、携帯用音響機器本体を体の左右どちら側へ配置しても、コードのメインコード部分等が斜めになることがないようにすることができ、特に、きき腕による不便さが解消できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるイヤホンシステムの動作を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第2の実施例であるイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例であるイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【図4】従来のイヤホンシステムの概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、2 イヤホン
3 コード
3a メインコード部
3b、3c 分岐コード部
4、5 イヤホン
6 コード
6a メインコード部
6b、6c 分岐コード部
7 スピーカ部
7a 放音部
7b 凹部
8 分岐コード固定部
8a 回転部
9 ステレオ信号出力切換スイッチ部
9a 信号用接点
9b、9c アース用接点
9d 左信号用接点
9e 右信号用接点
9f アース用接点
Claims (4)
- ステレオ信号再生装置に接続する左右両耳用のイヤホンと、
ステレオ信号再生装置のステレオ信号再生動作開始指令を入力する再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給するテスト信号生成手段と、
再生キーを複数回連続操作時に、ステレオ信号出力の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換手段と
を備えたことを特徴とするイヤホンシステム。 - 再生キーの操作にもとづきテスト信号を生成して一方のイヤホンへ供給した後、一定時間内に再生キーの複数回連続操作が行なわれない場合は、通常再生動作を開始するように構成したことを特徴とする請求項1記載のイヤホンシステム。
- 前記テスト信号生成手段は、テスト信号を供給する一方のイヤホンの正しい装着位置を表現する音声メッセージ信号を前記一方のイヤホンへ供給するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載のイヤホンシステム。
- ステレオ信号再生装置に接続するメインコード部とこのメインコード部の途中から分岐した分岐コード部とから成るコードと、
分岐コード部にそれぞれ接続した左右両耳用のイヤホンと
を有するイヤホンシステムにおいて、
前記イヤホンは、
耳への装着向きが決まる形状に形成したスピーカ部と、
スピーカ部へ回転可能に嵌合した分岐コード固定部と、
分岐コード固定部の回転動作に伴って供給されたステレオ信号の左信号と右信号とを切り換えて反転するステレオ信号出力切換スイッチ部と
を備えていることを特徴とするイヤホンシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064579A JP2004274540A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | イヤホンシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003064579A JP2004274540A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | イヤホンシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004274540A true JP2004274540A (ja) | 2004-09-30 |
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ID=33125835
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003064579A Pending JP2004274540A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | イヤホンシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004274540A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10812887B2 (en) | 2007-06-01 | 2020-10-20 | Freebit As | Earpiece |
JP2023527748A (ja) * | 2020-05-26 | 2023-06-30 | 維沃移動通信有限公司 | イヤホン |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003064579A patent/JP2004274540A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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