JP2004273947A - 半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法 - Google Patents

半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法 Download PDF

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義彦 倉富
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Abstract

【課題】ウェーハを高い平坦度で鏡面研磨が可能であるとともに、ウェーハ保持板のウェーハ保持面も高い平坦性に補正可能な半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法を提供する。
【解決手段】鏡面研磨に先駆けて、研磨布定盤12とワーク定盤14との間に、遊離砥粒の添加量が第1の研磨剤より多い第2の研磨剤を供給しながら各ウェーハ保持板23の吸着作用面の平坦性を修正し、次に第2の研磨剤に代えて遊離砥粒の添加量が少ない第1の研磨剤を供給しながら、シリコンウェーハWの表面を鏡面研磨する。これにより、シリコンウェーハWの表面と、ウェーハ保持板23の吸着作用面とを、高い平坦度でそれぞれ平坦化処理することができる。その結果、シリコンウェーハWの平坦度がさらに高まる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法に係り、鏡面研磨に先駆けて、半導体ウェーハを研磨する研磨布を利用し、ウェーハ保持板のウェーハ保持面の平坦性の修正を行う半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高平坦度なシリコンウェーハを得る鏡面研磨装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
従来装置は、表面に研磨布が貼着された研磨布定盤と、研磨布と対向する面に、シリコンウェーハを保持する複数の真空チャックが配設されたワーク定盤と、研磨布定盤とワーク定盤との間に、1本の研磨剤タンクに貯液された遊離砥粒を含む研磨剤を供給する研磨剤供給手段とを備えている。真空チャックのウェーハ保持板はアクリル製である。
従来装置によるウェーハ鏡面研磨方法は、鏡面研磨に先駆け、研磨剤供給手段から研磨剤を供給しながら、研磨布を真空チャックの吸着作用面(ウェーハ保持面)に摺接させることにより、吸着作用面の平坦性を修正する。その後、同じように研磨剤供給手段から研磨剤を供給しながら、研磨布をシリコンウェーハの表面(デバイス形成面)に摺接させ、このウェーハ表面を鏡面研磨する。
【0003】
【特許文献1】特許第2539753号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の鏡面研磨装置にあっては、研磨剤を貯液する研磨剤タンクが1本しかなかった。そのため、研磨タンク内で配合調整される研磨剤は、その遊離砥粒の添加量(濃度)が、例えば0.5〜1.5重量%と少なかった。これにより、鏡面研磨時の使用だけでなく、ウェーハ保持面の平坦性の補正時にも、鏡面研磨時と同じく研磨剤の添加量が少ない研磨剤が使用されることとなる。よって、平坦性補正後の吸着作用面の平坦性が不安定となっていた。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、半導体ウェーハを高い平坦度で鏡面研磨できるだけでなく、ウェーハ保持板のウェーハ保持面も高い平坦性で補正することができる半導体ウェーハの鏡面研磨装置および鏡面研磨方法を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、表面に研磨布が貼着された研磨布定盤と、前記研磨布と対向する面に、半導体ウェーハを保持する複数のウェーハ保持板が配設されたワーク定盤と、前記研磨布定盤とワーク定盤との間に、研磨剤タンクに貯液された遊離砥粒を含む研磨剤を供給する研磨剤供給手段とを備えた半導体ウェーハの鏡面研磨装置において、前記研磨剤タンクが、前記半導体ウェーハのデバイス形成面の研磨用である第1の研磨剤を貯液する第1の研磨剤タンクと、前記ウェーハ保持板のウェーハ保持面の研磨用で、前記第1の研磨剤より遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を貯液する第2の研磨剤タンクとを有した半導体ウェーハの鏡面研磨装置である。
【0007】
ワーク定盤および研磨布定盤は、いずれが上方配置または下方配置されてもよい。ウェーハ保持板のウェーハ保持形式としては、例えば真空吸着タイプ、バックパッドを介して、半導体ウェーハをウェーハ保持面に水張りするワックスレス方式でもよい。ワーク定盤へのウェーハ保持板の設置数は任意である。ただし、3つ以上が好ましい。
各ウェーハ保持板は、ワーク定盤に回転自在に取り付けた方が高い平坦度の半導体ウェーハを得やすい。各ウェーハ保持板を回転自在にする構成としては、例えば下定盤となるワーク定盤の上面に、複数のウェーハ保持板をそれぞれ駆動軸を介して軸支し、これらの駆動軸をワーク定盤を貫通してその下方まで延長する。各延長部には遊星ギヤをそれぞれ固定する。一方、ワーク定盤には、その下面の中央部に垂設された回転軸に太陽ギヤを固着し、この太陽ギヤと各遊星ギヤとがそれぞれ噛合される。このような回転駆動機構を採用してもよい。その他、真空チャックの回転をワーク定盤とは別個に駆動制御する回転駆動機構を採用してもよい。
【0008】
各ウェーハ保持板の素材としては、例えばアクリルを採用することができる。その他、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、フェノール、ポリエステル、エポキシ、メラミンなどを採用することができる。その他、パラグラス(クラレ社製)、カイダック(筒中プラスチック社製)、サンバレックス(三協化成社製)、コモグラス(クラレ社製)などでもよい。これらは耐熱性、耐アルカリ性を有し、遊離砥粒の添加量が少ない従来の研磨剤を使用しても、ウェーハ保持面の平坦性を修正可能な合成樹脂である。
吸引式のウェーハ保持板としては、そのウェーハ保持面に、例えば溝加工を施したり、孔加工を施すことができる。
研磨布定盤を昇降させる方式の場合、研磨布定盤を昇降させる機構は限定されない。要は、下面に所定の研磨布を接着してウェーハ保持板のウェーハ保持面に保持された半導体ウェーハに当接したり、半導体ウェーハを離脱後、この研磨布をウェーハ保持面に当接させることができればよい。例えば、てこ式を利用した昇降方式を採用することができる。
【0009】
この鏡面研磨装置では、ワーク定盤の回転軸と、研磨布定盤の回転軸とを偏心させてワーク定盤と研磨布定盤を対向させた方が好ましい。偏心量を一定にして両回転軸を配置するほか、例えば上方配置された研磨布定盤を水平方向に移動可能に保持することにより、研磨布定盤をワーク定盤に対して偏心配置してもよい。さらには、研磨布定盤をワーク定盤の半径分だけ移動させることで、例えば真空チャックの引き抜き点検などが容易になる構成を採用してもよい。
研磨布としては、例えばポリエステルフェルトにポリウレタンを含浸させた多孔性の不織布タイプの研磨布、または発泡したウレタンブロックをスライスした発泡性ウレタンタイプなどを採用することができる。
【0010】
研磨剤供給手段には、研磨剤を圧送する各種のスラリーポンプが配備されている。スラリーポンプの送液力は、スラリーノズルの形状および位置、研磨剤の粘度および供給量などに応じて適宜選定する。研磨布定盤とワーク定盤との間からの研磨剤の落下を防止するため、例えば下側に配置されたワーク定盤の各ウェーハ保持板間に研磨剤受け板を配置してもよい。
研磨剤タンクの大きさ、形状は限定されない。また、研磨剤タンクの使用本数は、第1の研磨剤タンクと第2の研磨剤タンクとが、それぞれ少なくとも1本ずつ有していればよい。
【0011】
研磨剤としては、例えばコロイダルシリカ(シリカゾル)、ヒュームドシリカなどの遊離砥粒を含むスラリーを採用することができる。また、酸化セシウムを使用したセリア系スラリーも採用することができる。
第1の研磨剤中の遊離砥粒の添加量と、第2の研磨剤中の遊離砥粒の添加量とは限定されない。要は、両研磨剤間において、第2の研磨剤の方が第1の研磨剤より遊離砥粒の添加割合が多くて高濃度であればよい。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記第1の研磨剤への遊離砥粒の添加量が0.5〜6重量%で、前記第2の研磨剤への遊離砥粒の添加量が5〜10重量%である請求項1に記載の半導体ウェーハの鏡面研磨装置である。
第1の研磨剤中への遊離砥粒の添加量が0.5重量%未満では、ウェーハの研磨量が不足するという不都合が生じる。また、6重量%を超えると、マイクロスクラッチ等の不良が増加するという不都合が生じる。第1の研磨剤中への遊離砥粒の好ましい添加量は、4〜5重量%である。
第2の研磨剤中への遊離砥粒の添加量が5重量%未満では、ウェーハ保持板の平坦度がでないという不都合が生じる。また、10重量%を超えると、研磨剤のコストが高くなるという不都合が生じる。第2の研磨剤中への遊離砥粒の好ましい添加量は、6〜7重量%である。
【0013】
請求項3に記載の発明は、表面に研磨布が貼着された研磨布定盤と、前記研磨布と対向する面に半導体ウェーハを保持する複数のウェーハ保持板が配設されたワーク定盤との間に、遊離砥粒を含む第1の研磨剤を供給しながら、前記研磨布を半導体ウェーハのデバイス形成面に摺接させて、該デバイス形成面を鏡面研磨する鏡面研磨工程と、該鏡面研磨工程の前処理として、前記研磨布定盤とワーク定盤との間に、前記第1の研磨剤より遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を供給しながら、前記研磨布をウェーハ保持板のウェーハ保持面に摺接させて、該ウェーハ保持面の平坦性を修正する平坦性修正工程とを備えた半導体ウェーハの鏡面研磨方法である。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記第1の研磨剤への遊離砥粒の添加量が0.5〜6重量%で、前記第2の研磨剤への遊離砥粒の添加量が5〜10重量%である請求項3に記載の半導体ウェーハの鏡面研磨方法である。
【0015】
【作用】
この発明によれば、半導体ウェーハの鏡面研磨に先駆けて、研磨布定盤とワーク定盤との間に、第2の研磨剤を供給しながら、研磨布をウェーハ保持板のウェーハ保持面に摺接させてウェーハ保持面の平坦性を修正する。ウェーハ保持板は半導体ウェーハに比べて硬い。そのため、遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を使用することにより、遊離砥粒の添加量が少ない従来の研磨剤を使用した場合よりも平坦性補正後のウェーハ保持面の平坦性が安定化し、このウェーハ保持面が良好に研磨される。
次に、研磨布定盤とワーク定盤との間に、第1の研磨剤を供給しながら、研磨布を半導体ウェーハのデバイス形成面に摺接させて、デバイス形成面を鏡面研磨する。ウェーハ保持板よりも軟らかい半導体ウェーハは、遊離砥粒の添加量が少ない第1の研磨剤により良好に研磨される。
これにより、半導体ウェーハを高い平坦度で鏡面研磨できるだけでなく、ウェーハ保持板のウェーハ保持面も高い平坦性で補正することができる。その結果、半導体ウェーハの平坦度がさらに高まる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1において、10はこの発明の一実施例に係る半導体ウェーハの鏡面研磨装置(以下、鏡面研磨装置)で、この鏡面研磨装置10は、下面に研磨布11が貼着された研磨布定盤12と、研磨布11と対向する面に、シリコンウェーハWを保持する複数の真空チャック13が配設されたワーク定盤14と、研磨布定盤12とワーク定盤14との間に、2本の研磨剤タンク15,16に貯液された遊離砥粒を含む研磨剤を供給する研磨剤供給手段17とを備えている。
【0017】
以下、各構成部品を詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、ワーク定盤14は、床に据えつけられた基台18内から延びた回転軸19を介して、基台18上に回転自在に設けられている。ワーク定盤14の外周には、研磨剤の飛散防止カバー20が設けられている。また、ワーク定盤14の外周部と飛散防止カバー20との間には、図示しない研磨剤回収皿が配置されている。
真空チャック13の総数は5つで、ワーク定盤14の上面に、その周方向に向かって等間隔で配置されている。各真空チャック13の回転軸13aは、ワーク定盤14を貫通してワーク定盤14の下方まで延長されている。各延長部には、遊星ギヤ21がそれぞれ固定される。一方、ワーク定盤14の回転軸19には太陽ギヤ22が固着されている。この太陽ギヤ22に各遊星ギヤ21がそれぞれ噛合されている。これにより、基台18に収納された図示しない回転モータにより、回転軸19を介してワーク定盤14を回転すると、その回転力の一部が、太陽ギヤ22、各遊星ギヤ21を経て回転軸13aに伝達され、各真空チャック13が同じ方向に同期回転する。
【0018】
ワーク定盤14内には真空チャック13に接続する図示しない吸引配管が設けられ、回転軸19内のロータリージョイントを介して外部の減圧ポンプに接続されている。真空チャック13の上部に配置されたウェーハ保持板23には、円周溝を多数設けたアクリル板を採用している。アクリルは、樹脂硬度で90、耐アルカリ薬品性および耐熱性を有している。
【0019】
ワーク定盤14の上方に配置される研磨布定盤12は、管状の回転軸24を介して、定盤支持台25の下方に回転自在に軸支されている。このとき、研磨布定盤12は、後述するバランサー機構(図示せず)により垂下されている。回転軸24内には、スラリー管26が内挿されている。スラリー管26の下端には、ワーク定盤14の上面の中心部と、研磨布定盤12の下面の中央部との隙間に配置されるスラリーノズル27が連通されている。
定盤支持台25は、スライダ28を介して、基台18両側に配置した水平台29上のスライドレール30に、水平移動自在に載置されている。ワーク定盤14の回転中心に対する研磨布定盤12の回転中心の偏心量は、このような定盤支持台25の水平保持機構により任意に設定することができる。ただし、ここではあらかじめ設定した偏心量となるように、図示しないロック機構によって位置決めされている。また、例えば水平保持機構により、研磨布定盤12をワーク定盤14の半径分程度だけ移動可能に構成すれば、真空チャック13の引き抜き点検などが可能になって好ましい。
【0020】
前記バランサー機構は、回転軸24上端を定盤支持台25内に配置したてこを構成するバランサーアームを有している。バランサーアームの一端に、スライド可能に設けた軸受を介して、研磨布定盤12を軸支している。また、バランサーアームの他端側には、昇降用の高圧シリンダ、加圧用の低圧シリンダのピストンロッドを接続するように構成している。さらに、研磨布定盤12の回転軸24にはプーリーが固定され、モータの駆動力を減速機により減速後、ベルトに伝達するようになっている。また、基台18上にドレッサーを載置し、研磨布定盤12の下面に接着された研磨布11をドレッシングしてもよい。
【0021】
前記研磨剤タンク15,16は、定盤支持台25の外方に配置されている。このうち、一方のタンクが第1の研磨剤タンク15である。第1の研磨剤タンク15は、遊離砥粒(SiO)の添加量が5重量%と少ない第1の研磨剤を貯液するタンクである。第1の研磨剤は、シリコンウェーハWのデバイス形成面の研磨用である。他方のタンクが第2の研磨剤タンク16で、ウェーハ保持板23の吸着作用面の研磨用である第2の研磨剤を貯液する。第2の研磨剤は、遊離砥粒の添加量が7重量%と多い。第1の研磨剤および第2の研磨剤は、共にコロイダルシリカである。
【0022】
第1の研磨剤タンク15と研磨布定盤12とは、第1の研磨剤を、第1の研磨剤タンク15と両定盤12,14間とのあいだで循環させる第1の循環管31を介して連通されている。同様に、第2の研磨剤タンク16と研磨布定盤12とは、第2の研磨剤タンク16と両定盤12,14間とのあいだで第2の研磨剤を循環させる第2の循環管32により連通されている。両循環管31,32には、両研磨剤タンク15,16の流出口とスラリー管26の流入口とを連通する管部分に、下流に向かって順に開閉弁33と、スラリーポンプ34と、各研磨剤に含まれる異物を除去するフィルタ35とが1組ずつ配設されている。
前記研磨剤供給手段17は、両研磨剤タンク15,16、開閉弁33,33、スラリーポンプ34,34、フィルタ35,35および両循環管31,32により構成されている。
【0023】
次に、この発明の一実施例に係る鏡面研磨装置10を利用した鏡面研磨方法を説明する。
シリコンウェーハWの鏡面研磨に先駆けて、研磨布定盤12とワーク定盤14との間に、遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を供給しながら、研磨布11を真空チャック13の吸着作用面に摺接させて吸着作用面の平坦性を修正する。
具体的には、研磨布定盤12が図示しない高圧シリンダにより下降することで、各ウェーハ保持板23の吸着作用面に当接し、次に低圧シリンダにより所定の加圧力に設定する。その後、第2の循環管32において開閉弁33を開弁し、スラリーポンプ34を作動する。これにより、第2の研磨剤タンク16内の第2の研磨剤が、第2の循環管32を通してスラリー管26に流れ込み、スラリーノズル27から両定盤12,14間に噴射される。また、研磨布定盤12、ワーク定盤14が回転駆動されて真空チャック13も連動し、全て同一回転方向に、あらかじめ設定された回転数でそれぞれ回転する。このとき、各真空チャック13のウェーハ保持板23には、シリコンウェーハWが吸着されていない。これらの相対的回転運動により、各ウェーハ保持板23の吸着作用面が第2の研磨剤を利用して研磨され、これらの吸着作用面の平坦性の修正が開始される。
【0024】
この際、ワーク定盤14の各真空チャック13間には、研磨剤受け板36が配置されている。そのため、第2の研磨剤は研磨布定盤12の表面の研磨布11と研磨剤受け板36との間を定盤中心から外周側へと流れるが、第2の研磨剤は両定盤12,14間から落下することはない。また、研磨剤受け板36の外周部に設けた突起36aにより、研磨布11と研磨剤受け板36との間に液溜めが形成される。これにより、第2の研磨剤が研磨布11の全面に供給され、両定盤12,14などの相対的回転運動中、吸着作用面にCMP(Chemical Mechanical Polishing)が作用し、研磨による平坦性の修正が進行する。
【0025】
次に、シリコンウェーハWの鏡面研磨を実施する。シリコンウェーハWは、基台18上に配置された図示しないベルトコンベアにより搬入される。そして、センタリング後、ハンドラーのアームにより吸着され、ワーク定盤14の各真空チャック13の吸着作用面に移載される。このとき、研磨布定盤12は、高圧シリンダにより上昇されている。そのため、ウェーハ搬入作業の障害にはならない。
その後、研磨布定盤12は高圧シリンダにより下降し、シリコンウェーハWに当接してから、低圧シリンダにより所定の加圧力に設定される。次に、第1の循環管31において、開閉弁33を開き、スラリーポンプ34を作動する。これにより、第1の研磨剤タンク15内の第1の研磨剤が、第1の循環管31を通してスラリー管26に流れ込み、スラリーノズル27から両定盤12,14間に噴射される。また、研磨布定盤12、ワーク定盤14が回転駆動されて真空チャック13も連動し、例えば図2に示すように全て同一回転方向に、あらかじめ設定された回転数でそれぞれ回転する。これらの相対的回転運動により、遊離砥粒の添加量が少ない第1の研磨剤を用いて、シリコンウェーハWの表面の鏡面研磨が開始される。この際、研磨布11と研磨剤受け板36との間に形成された液溜めにより、第1の研磨剤が研磨布11全面に供給され、両定盤12,14などの相対的回転運動中、シリコンウェーハWにCMPが作用し、所定の鏡面研磨が進行する。
【0026】
鏡面研磨が完了すると、研磨剤の供給、両定盤12,14の回転が停止する。そして、研磨布定盤12は高圧シリンダにより上昇し、先程とは逆に、所定位置に回転割り出しされた真空チャック13上にハンドラーのアームが移動し、シリコンウェーハWを吸着した後、載置台上に移載する。次いで、ベルトコンベアにより排出され、所要の次工程に移送される。
【0027】
このように、鏡面研磨に先駆けて、研磨布定盤12とワーク定盤14との間に、遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を供給しながら各ウェーハ保持板23の吸着作用面の平坦性を修正し、次に第2の研磨剤に代えて遊離砥粒の添加量が少ない第1の研磨剤を供給しながら、シリコンウェーハWの表面を鏡面研磨するので、ウェーハ保持板23の吸着作用面と、シリコンウェーハWの表面とを、高い平坦度でそれぞれ平坦化処理することができる。その結果、シリコンウェーハWの平坦度がさらに高まる。
【0028】
【発明の効果】
この発明によれば、半導体ウェーハの鏡面研磨の前に、遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤によりウェーハ保持板のウェーハ保持面の平坦性を修正し、その後、遊離砥粒の添加量が少ない第1の研磨剤により半導体ウェーハのデバイス形成面を鏡面研磨するようにしたので、半導体ウェーハのデバイス形成面と、ウェーハ保持板のウェーハ保持面とを、高い平坦度でそれぞれ平坦化処理することができる。その結果、半導体ウェーハの平坦度をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの鏡面研磨装置の全体斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの鏡面研磨装置の要部斜視図である。
【図3】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの鏡面研磨装置の要部断面図である。
【符号の説明】
10 半導体ウェーハの鏡面研磨装置、
11 研磨布、
12 研磨布定盤、
14 ワーク定盤、
15 第1の研磨剤タンク、
16 第2の研磨剤タンク、
17 研磨剤供給手段、
23 ウェーハ保持板、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)。

Claims (4)

  1. 表面に研磨布が貼着された研磨布定盤と、
    前記研磨布と対向する面に、半導体ウェーハを保持する複数のウェーハ保持板が配設されたワーク定盤と、
    前記研磨布定盤とワーク定盤との間に、研磨剤タンクに貯液された遊離砥粒を含む研磨剤を供給する研磨剤供給手段とを備えた半導体ウェーハの鏡面研磨装置において、
    前記研磨剤タンクが、
    前記半導体ウェーハのデバイス形成面の研磨用である第1の研磨剤を貯液する第1の研磨剤タンクと、
    前記ウェーハ保持板のウェーハ保持面の研磨用で、前記第1の研磨剤より遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を貯液する第2の研磨剤タンクとを有した半導体ウェーハの鏡面研磨装置。
  2. 前記第1の研磨剤への遊離砥粒の添加量が0.5〜6重量%で、前記第2の研磨剤への遊離砥粒の添加量が5〜10重量%である請求項1に記載の半導体ウェーハの鏡面研磨装置。
  3. 表面に研磨布が貼着された研磨布定盤と、前記研磨布と対向する面に半導体ウェーハを保持する複数のウェーハ保持板が配設されたワーク定盤との間に、遊離砥粒を含む第1の研磨剤を供給しながら、前記研磨布を半導体ウェーハのデバイス形成面に摺接させて、該デバイス形成面を鏡面研磨する鏡面研磨工程と、
    該鏡面研磨工程の前処理として、前記研磨布定盤とワーク定盤との間に、前記第1の研磨剤より遊離砥粒の添加量が多い第2の研磨剤を供給しながら、前記研磨布をウェーハ保持板のウェーハ保持面に摺接させて、該ウェーハ保持面の平坦性を修正する平坦性修正工程とを備えた半導体ウェーハの鏡面研磨方法。
  4. 前記第1の研磨剤への遊離砥粒の添加量が0.5〜6重量%で、前記第2の研磨剤への遊離砥粒の添加量が5〜10重量%である請求項3に記載の半導体ウェーハの鏡面研磨方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108340271A (zh) * 2018-04-18 2018-07-31 海宁市三鑫剃须刀剪有限公司 一种自动平面研磨机

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