JP2004272983A - 光記録再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速度記録に優れた光記録媒体の記録再生方法の提供。
【解決手段】基板上に、熱分解温度が200〜400℃の色素材料からなる記録層及び反射層を有する光記録媒体に対し、マーク長変調した記録マークを形成するに際し、各マークと記録LDパワーが下記の条件式を満足するようにして記録する光記録再生方法。
Ps≧Pl かつ (Ps/Pl)p1≧(Ps/Pl)p2
〔式中、Psは最短マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、Plは最長マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、(Ps/Pl)p1、(Ps/Pl)p2は単位時間(クロックT)当りの全マークの平均記録LDパワーがp1、p2(p2>p1)であるときのPsとPlの比である。〕
【選択図】 図2

Description

【0001】
【従来の技術】
読み出し専用のCD(コンパクトディスク)などの光記録媒体に加えて、記録可能なCD(CD−R、CD−RW)が実用化されている。CD−R、CD−RWは、従来のCDと異なりユーザが情報を記録することが可能で、且つ記録後の信号は従来のCDの規格を満足するため、市販CDプレーヤーで再生可能であるという特徴を持つ。
このような媒体を実現する方法の1つとして、例えばCD−Rでは特許文献1において、基板上に色素をスピンコーティングして光記録層を設け、その背後に金属反射層を設ける構造が提案されている。CD−RではCDの規格を満足する高反射率(65%)を有することがCDプレーヤーとの再生互換性に優れる特徴の一つであり、上記構成にて高反射率を得るためには、光記録層が記録再生光波長で特定の複素屈折率を満足する必要があるが、色素の光吸収特性はこの条件に適合する。
【0002】
また、更に大容量の記録ディスクとしては、記録密度をCDの約6〜8倍に高めたDVD(デジタルバーサタイルディスク)が再生専用ディスクとして一般に普及し始めている。DVDではCDと記録フォーマットが異なることに加え、トラックピッチ、最短ピット長を小さくし再生光を絞ることで、CDの約6〜8倍の高密度化を達成しており、光学構成が異なる。
即ち、CDは板厚:約1.2mm、再生波長:約780nm、NA:0.45〜0.5、トラックピッチ:約1.6μm、最短ピット長:約0.8μmであるのに対し、DVDは板厚:約0.6mm、再生波長:約650nm、NA:0.6〜0.65、トラックピッチ:約0.74μm、最短ピット長:約0.4μmという違いがある。
このDVDについてもCD−R、CD−RWと同様な技術を用いた記録媒体がDVD+R、DVD+RW、DVD−R、DVD−RWとして開発されている。
【0003】
一方、記録用ドライブとしては、再生基本速度(CDでは、約1.3m/s、DVDでは約3.5m/s)での記録から、記録速度の高速化が進み、使い勝手が向上してきた。CD−Rでは基本再生速度の40倍、DVDにおいても4倍を達成する高性能記録モデルが一般的に普及している。
ところが、従来の色素記録膜を用いたCD−R、DVD+R媒体は上記高速度で記録した場合、等速度記録に比べて信号品質が劣るという問題があった。即ち、高速度記録条件に合わせた媒体設計がなされていないため、高速度で記録した場合に記録パワーに対するジッタなどの特性マージンが狭く、記録機と再生機の組み合わせによっては、再生エラーが発生するという問題があった。
この問題に対して、特許文献2には、(n+P)231.4ns×Vr/Vw(但し、n=3〜11、−0.5<P<−0.2)のパルス幅でEFM信号をCD−Rに記録する方法、即ち、記録速度が速いほどパルス幅を短くする方法が、特許文献3には、記録速度が速くなるほど記録パルスのボトムパワーの値を低くする方法が開示されているが、何れも十分な解決には至っていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−42652号公報
【特許文献2】
特許第2858067号公報
【特許文献3】
特開平10−64065号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は高速度記録に優れた光記録媒体の記録再生方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
高速度で記録した場合に記録パワーに対するマージンが狭くなるのは、以下のような理由によるものと推測される。即ち、高速度で記録した場合は低速度で記録した場合に比べて、光吸収層に形成される記録ピットの形成速度が速く、記録ピットの前後及び隣接トラックなどの熱干渉が大きくなり、記録ピットが所望の長さからずれるために信号ジッタが大きくなると考えられる。この場合、記録パワーが大きいほど熱干渉の影響が大きく、また、周波数の高い最短マーク長ピットを連続記録する場合に影響が大きい。よって、記録層の熱分解特性及び記録LD発光パルスパターンを高速記録条件に適した特性に調整する必要があった。
これに対し、本発明では、特定の熱分解特性を有する記録材料と記録パルスパターンの組み合わせにより、上記課題を解決した。
即ち、上記課題は、次の1)〜7)の発明(以下、本発明1〜7という)によって解決される。
1) 表面に案内溝を有する基板の表面上に、直接又は他の層を介して、熱分解温度が200〜400℃の色素材料からなる記録層を有し、記録層の上に直接又は他の層を介して反射層を有する光記録媒体に対し、前記基板の裏面側から記録光を照射することにより、記録層にマーク長変調した記録マークを形成する光記録再生方法であって、各マークと記録LDパワーが下記の条件式を満足するようにして記録することを特徴とする光記録再生方法。
Ps≧Pl かつ (Ps/Pl)p1≧(Ps/Pl)p2
〔式中、Psは最短マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、Plは最長マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、(Ps/Pl)p1、(Ps/Pl)p2は単位時間(クロックT)当りの全マークの平均記録LDパワーがp1、p2(p2>p1)であるときのPsとPlの比である。〕
2) 表面に案内溝を有する基板の表面上に、直接又は他の層を介して、熱分解温度が200〜400℃の色素材料からなる記録層を有し、記録層の上に直接又は他の層を介して反射層を有する光記録媒体に対し、前記基板の裏面側から記録光を照射することにより、記録層にマーク長変調した記録マークを形成する光記録再生方法であって、各マークと記録LDパワーが下記の条件式を満足するようにして記録することを特徴とする光記録再生方法。
Ls≧Ll かつ (Ls/Ll)p1≧(Ls/Ll)p2
〔式中、Lsは最短マークの最短信号クロック当りの記録LD発光時間(T)、Llは最長マークの最長信号クロック当りの記録LD発光時間(T)、(Ls/Ll)p1、(Ls/Ll)p2は単位時間(クロックT)当りの全マークの平均記録LDパワーがp1、p2(p2>p1)であるときのLsとLlの比である。〕
3) (Ps/Pl)p2>(Ps/Pl)p1を満たす2種のPs/Pl比率でテスト記録して、2種の最適記録平均LDパワー、popts−p1、popts−p2を得た後、その中間値を設定し、該中間値以下のパワー範囲を(Ps/Pl)p2条件、該中間値を越えるパワー範囲を(Ps/Pl)p1条件で記録LD発光させることを特徴とする1)記載の光記録再生方法。
4) (Ls/Ll)p2>(Ls/Ll)p1を満たす2種のLs/Llでテスト記録して、2種の最適記録平均LDパワー、poptl−p1、poptl−p2を得た後、その中間値を設定し、該中間値以下のパワー範囲を(Ls/Ll)p2条件、該中間値を越えるパワー範囲を(Ls/Ll)p1条件で記録LD発光させることを特徴とする2)記載の光記録再生方法。
5) 異なる2種のPs/Plの差が1〜5%の範囲内であることを特徴とする1)又は3)記載の光記録再生方法。
6) 異なる2種のLs/Llの差が1〜5%の範囲内であることを特徴とする2)又は4)記載の光記録再生方法。
7) 色素材料が、シアニン化合物、アゾ化合物、テトラアザポルフィラジン化合物、フタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする1)〜7)の何れかに記載の光記録再生方法。
【0007】
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明1、2における熱分解温度とは、熱天秤にて10℃/minで昇温したときの熱量(DSC)変化ピーク温度又は重量変化(Tg)開始温度である。
記録速度が速いほど、また短い記録信号パルスほど、パルスとパルスの間隔が短く、更に記録パワーが高いほど記録ピットの熱的な干渉を生じ易い。
そこで、本発明1では、最短マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワーPsを全マークの平均記録LDパワーの増加に対応して小さく制御する。即ち本発明1の条件式に従って、記録パワーが高いほど最短マークの記録LDパワーPsを小さくなるように制御することで、記録膜上での記録ピットの広がりを抑えることができる。
また、本発明2では、最短マークの対応クロック時間当りの記録LD発光時間Lsを全マークの平均記録LDパワーの増加に対応して短く制御する。即ち本発明2の条件式に従って、記録パワーが高いほど最短マークの記録LD発光時間Lsが小さくなるように制御することで、記録膜上での記録ピットの広がりを抑えることができる。
【0008】
実用されているドライブでの最適なPs/Pl条件及びLs/Ll条件の設定は、従来のドライブで採用されているOPC動作により容易に実現できる。OPCとはテスト記録によるパワー設定方法である。
即ち、本発明3、4のように、2種の最適記録平均LDパワー、popts−p1、popts−p2又はpoptl−p1、poptl−p2を求めてその中間値を設定し、該中間値を境にして2種のパワー範囲を設定するようにすれば最適な記録LD発光をさせることができるが、テスト記録条件である記録パワー値などはディスク情報として予めディスクに記録されており、これらの情報を用いることにより精度の高い記録パワー設定が可能である。
最適パワーは一般に信号シンメトリーであるβ値やジッタ値により設定する。これらの方法はCD−R規格書(オレンジブック)やDVD+R規格書に記載されている。
テスト記録での異なる2種のPs/Plの差、Ls/Llの差は1〜5%の範囲内であることが好ましい。5%よりも大きくなると2種の記録条件での記録パワー依存性が大きくなり、異なる2種のPs/Pl、Ls/Llの中間値での記録特性(ジッタなど)が得難く、1%未満では本発明の効果を得難い。
【0009】
本発明の対象となる光記録媒体の記録層に用いる色素材料としては、熱分解温度が200〜400℃の化合物が好ましい。熱分解温度が400℃を越えると熱分解し難く記録マークを形成し難いため、記録感度が低下する。200℃よりも低いと記録マークが広がり易く、熱的に干渉し易く、記録パルスパターンによる制御の効果を得難い。更に、記録マークの保存安定性も得難い。
色素材料の例としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系・アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、ニトロソ化合物を挙げることができるが、特に、シアニン化合物、アゾ化合物、テトラアザポルヒィラジン化合物、フタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらの色素はCD−R、DVD+R等の高反射(それぞれ60%以上、45%以上)が要求される追記型媒体に必要な複素屈折率を得易く、また、200〜400℃の熱分解特性を得易い。
記録層の膜厚は、100〜5000Åが好ましく、特に500〜3000Åが望ましい。100Åよりも薄くなると記録感度が低下し、5000Åよりも厚くなると反射率が低下するからである。
【0010】
色素材料の具体例を示すと、DVD波長(約650nm)用記録色素としては、下記一般式〔化1〕のテトラアザポルフィラジン色素、一般式〔化2〕のトリメチンシアニン色素、一般式〔化3〕のアゾ色素が挙げられる。
また、CD−R波長(約780nm)用記録色素としては、下記一般式〔化4〕のフタロシアニン色素、一般式〔化5〕のペンタメチンシアニン色素が挙げられる。
以下、一般式〔化1〕〜〔化5〕の色素について、順に詳しく説明する。
【0011】
まず、下記一般式〔化1〕で表されるテトラアザポルフィラジン色素について説明する。
【化1】
Figure 2004272983
(式中、Mは2価の金属、1置換の3価金属、2置換の4価金属又はオキシ金属を表す。R、Rは、同じでも異っていてもよく、炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルコキシ基若しくはアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリール基、アリールオキシ基又はアリールチオ基、ハロゲン原子、ニトロ基、CN基、OH基、水素原子を表す。)
【0012】
中心金属Mの具体例としては、下記のものが挙げられるが、Zn、Ni、Cu、Pd、VO、TiOから選ばれる1つの金属原子又は金属酸化物が、製造が容易で良好な光吸収特性を有するため好ましい。
〈2価の金属〉Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Mn、Mg、Ti、Be、Ca、Ba、Cd、Hg、Pb、Snなど。
〈1置換の3価金属〉Al−Cl、Al−Br、Al−F、Al−I、Ga−Cl、Ga−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−Br、In−I、In−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Tl−F、Al−C、Al−C(CH)、In−C、In−C(CH)、In−C10、Mn(OH)、Mn(OC)、Mn〔OSi(CH〕、FeCl、RuClなど。
〈2置換の4価金属〉CrCl、SiCl、SiBr、SiF、SiI、ZrCl、GeCl、GeBr、GeI、GeF、SnCl、SnBr、SnI、SnF、TiCl、TiBr、TiF、Si(OH)、Ge(OH)、Zr(OH)、Mn(OH)、Sn(OH)、TiR、CrR、SiR、SnR、GeR〔Rはアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はその誘導体を表わす〕、Si(OR′)、Sn(OR′)、Ge(OR′)、Ti(OR′)、Cr(OR′)〔R′はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基又はその誘導体を表わす〕、Sn(SR″)、Ge(SR″)〔R″はアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はその誘導体を表わす〕など。
〈オキシ金属〉VO、MnO、TiOなど。
【0013】
上記一般式〔化1〕において、中心金属Mが、Mn、Fe、Co、Zn又はCdのときは、製膜性の改良のためにアミノ化合物を添加することが好ましい。Mがこれらの金属である場合は、アミノ化合物がMに配位し易く、配位により会合を防止すると共に、溶媒への溶解性、塗布成膜性が向上するためである。
アミノ化合物としては、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、tert−ブチルアミン、ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、プリン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、5,6−ジメチルベンズイミダゾール、2,5,6−トリメチルベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、2−メチルナフトイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ベンズキノリン、フェナンスリジン、インドリン、カルバゾール、ノルハルマン、チアゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキサゾール、ベンズトリアゾール、7−アザインドール、テトラヒドロキノリン、トリフェニルイミダゾール、フタルイミド、ベンゾイソキノリン−5,10−ジオン、トリアジン、ペリミジン、5−クロロトリアゾール、エチレンジアミン、アゾベンゼン、トリメチルアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、1(2H)フタラジノン、フタルヒドラジド、1,3−ジイミノイソインドリン、オキサゾール、ポリイミダゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリチアゾール等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で、テトラアザポルフィラジン系化合物の会合を防ぐ効果が高く、且つ耐久性(耐熱性、耐光性)に優れているという点から、N原子を複素環に含む化合物が好ましい。更に、記録層の熱安定性を維持するという点から、アミノ化合物は、融点が150℃以上のものであることが好ましい。融点が150℃未満の場合には、高温高湿環境下で記録層の特性(特に光学特性)が変化し易いためである。中でも特に好ましいのは、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びチアゾール誘導体である。
【0014】
炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルブチル基、3−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、2,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、4−エチル−4,5−ジメチルヘキシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6,6−ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、2−クロロブチル基などが挙げられる。
【0015】
炭素数1〜10のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、neo−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、1−メチルブチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、2−クロルブチルオキシ基などが挙げられる。
炭素数1〜10のアルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、neo−ペンチルチオ基、1,2−ジメチルプロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基、1−エチル−2−メチルプロピルチオ基、2−エチルブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、2−メチル−1−iso−プロピルチオ基、n−ヘプチルチオ基、2−メチルヘキシルチオ基、1−エチルペンチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3−メチル−1−iso−プロピルブチルチオ基、n−ノニルチオ基、3−メチル−1−iso−ブチルブチルチオ基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基、2−クロルブチルチオ基、4−tert−ブチルシクロヘキシルチオ基などが挙げられる。
【0016】
炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2−iso−プロピルフェニル基、4−ブロムフェニル基、2,6−ジクロルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
炭素数6〜20のアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−iso−プロピルフェノキシ基、4−ブロムフェノキシ基、2,6−ジクロルフェノキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
炭素数6〜20のアリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基、2−iso−プロピルフェニルチオ基、4−ブロムフェニルチオ基、2,6−ジクロルフェニルチオ基、ナフチルチオ基などが挙げられる。
ハロゲン原子の具体例としては、F、Cl、Br、I各原子が挙げられる。
【0017】
以上の置換基の中で特に好ましいのは、炭素数4〜10の直鎖又は分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、及び炭素数6〜20のアリールオキシ基、アリールチオ基である。これらの基を有する化合物は、溶解性に優れ塗布成膜が容易である。炭素数がこれらよりも大きくなると、記録層の単位膜当りの吸光度が低下し、良好な複素屈折率が得られ難くなるので好ましくない。更に、R及びRには、記録感度を向上させる、光吸収層の吸収波長を調節する、塗布溶媒に対する溶解性を向上させる等の理由で他の基を付加してもよく、このような基としては、スルホン酸基、スルホン酸アミン基、カルボキシル基、アミド基、イミド基などを挙げることができる。
前記一般式〔化1〕で示されるテトラアザポルフィリン系化合物は、例えば、R及びRを有するマレオニトリルを金属誘導体と共にアルコール中で加熱環化反応させることにより容易に合成できる。
【0018】
次に、下記一般式〔化2〕で表されるトリメチンシアニン色素について説明する。
【化2】
Figure 2004272983
(式中、Q及びQは各々ピロール環と共にインドレニン環又はベンゾインドレニン環を完成するのに必要な原子群を表し、Q又はQで完成される環は同一でも異なるものであっても良い。Rは水素原子又は一価の置換基を表す。R及びRは各々アルキル基を表す。Xは一価の陰イオンを表す。)
【0019】
上記インドレニン環又はベンゾインドレニン環は置換基を有していてもよく、このような置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アミノ基等が挙げられる。
が一価の置換基である場合の例としては、アルキル基、アリール基、アゾ基、エステル基、アシル基、ハロゲン原子又は複素環基が挙げられ、ハロゲン原子以外の基は置換基を有していても良い。このような置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、複素環基、ニトロ基等が挙げられる。
及びRの炭素数は1〜4であることが好ましく、置換基を有していても良い。その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。中でも、無置換のアルキル基、アルコキシアルキル基等が好ましく、塗布溶媒に対する溶解性を良化するという意味では、R、Rの少なくとも一方がアルコキシアルキル基、特に総炭素数3〜6のアルコキシアルキル基であることが好ましい。
の例としては、ClO4−、Cl、I、BF4−、PF6−、SbF6−、パラトルエンスルホン酸イオンなどが挙げられる。
【0020】
次に、下記一般式〔化3〕で表されるアゾ色素について説明する。
【化3】
Figure 2004272983
(式中、環Aは窒素原子及び炭素原子を含む複素環を表し、環Bは2つの炭素原子を含む芳香環を表す。また、Xは活性水素を有する基を表す。)
【0021】
複素環Aの例としては、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ピリドベンゾチアゾール環、ベンゾピリドチアゾール環、ピリドチアゾール環、ピリジン環、キノリン環、チアジアゾール環、イミダゾール環等が挙げられる。中でも好ましいのはピリジン環又はチアジアゾール環である。
これらの複素環は、一つ以上の置換基を有することが好ましく、その具体例としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン化アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルバモイル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、スルホンアミド基、アミノ基、ヒドロキシル基、フェニルアゾ基、ピリジノアゾ基、ビニル基等が挙げられ、これらの置換基は更に置換基を有していても良い。
上記複素環上の置換基の中で好ましいのは、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のフルオルアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜25のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキルチオ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のフルオルアルキルチオ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキルスルファモイル基、置換基を有していても良い炭素数6〜20のフェニルスルファモイル基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いピリジノアゾ基、炭素数2〜16のエステル基、炭素数2〜16のカルバモイル基、炭素数2〜16のアシル基、炭素数2〜15のアシルアミノ基、炭素数1〜15のスルホンアミド基、−NR(R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R及びRは連結して5員環又は6員環を形成していても良い)、ヒドロキシル基、−CR=C(CN)R(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、Rはシアノ基又は炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基を表す)等が挙げられる。
なお、上記全てのアルキル基部位はスルホン化、ニトロ化、シアノ化、ハロゲン化、アセチル化、又はヒドロキシル化されていても良い。
【0022】
芳香環Bの例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリドン環、ピリジン環、ピラゾール環等が挙げられる。中でも好ましいのはベンゼン環であり、少なくとも一つの電子供与性基で置換されているものが特に好ましい。かかる電子供与性基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン化アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルバモイル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、スルホンアミド基、アミノ基、ヒドロキシル基、フェニルアゾ基、ピリジノアゾ基、ビニル基等が挙げられ、これらの電子供与性基は更に置換基を有していても良い。
芳香環上の電子供与性基の中で好ましいのは、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のフルオルアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜25のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキルチオ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のフルオルアルキルチオ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキルスルファモイル基、置換基を有していても良い炭素数6〜20のフェニルスルファモイル基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いピリジノアゾ基、炭素数2〜16のエステル基、炭素数2〜16のカルバモイル基、炭素数2〜16のアシル基、炭素数1〜15のアシルアミノ基、炭素数1〜15のスルホンアミド基、−NR(R及びRは前記複素環Aの場合と同じ)、ヒドロキシル基、−CR=C(CN)R(R及びRは前記複素環Aの場合と同じ)等が挙げられる。
特に好ましい電子供与性基としては、置換基を有していても良い炭素数1〜8のモノアルキルアミノ基、置換基を有していても良い炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、置換基を有していても良い炭素数1〜8のアルコキシ基、置換基を有していても良い炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜12のアリールオキシ基、置換基を有していても良い炭素数7〜12のアラルキル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基等が挙げられる。なお、上記全てのアルキル基部位はスルホン化、ニトロ化、シアノ化、ハロゲン化、アセチル化、又はヒドロキシル化されていても良い。
【0023】
Xとしては活性水素を有する基であれば特に制限はないが、好ましいものとしては、−OH、−COOH、−B(OH)、−NHSO10(R10は水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜25のアルキル基、又は置換基を有していても良いフェニル基を表す)、−CONH、−SONH、−NH等が挙げられ、特に好ましいものとしては、−OH、−COOH、−NHSO10(R10は前記と同じ)が挙げられる。なお、Xが−OH、−COOH等のように陰イオンに解離しうる基である場合には、アゾ金属錯体化合物の形成に際してはこのままの形で用いても良いが、陽イオンとの塩の形で用いても良い。かかる陽イオンとしては、Na、Li、K等の無機系の陽イオンやP(C、N(C、N(C、C(CH等の有機系陽イオンが挙げられる。
一般式〔化3〕で表されるアゾ色素は金属の錯体として用いられる。アゾ色素と錯体を形成する能力を有する金属としては、Ni、Co、Fe、Ru、Rh、Pd、Cu、Zn、Mn、Os、Ir、Pt等の遷移金属が好ましく、特に、Ni、Co、Cu、Pd、Mn、Znが好ましい。これらは錯体製造時に酢酸塩、ハロゲン化物、BF4−塩等の形で用いられ、Ni2+、Co2+、Co3+、Cu2+、Pd2+、Mn2+、Zn2+としてアゾ色素に配位する。
【0024】
次に、下記一般式〔化4〕で表されるフタロシアニン色素について説明する。
【化4】
Figure 2004272983
〔式中、Mは2価の金属原子、1置換の3価金属原子、2置換の4価金属原子、又はオキシ金属を表す。AとA、AとA、AとA、AとAは、各組のどちらか一方は、それぞれ独立に−O−R11、−S−R12、又は−N(R13)(R14)、他方は水素原子を表し、R11、R12、R13、R14は同じか又は異っていても良い炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルコキシ基若しくはアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリール基、アリールオキシ基又はアリールチオ基、ハロゲン原子、ニトロ基、CN基、水素原子を表す。〕
上記M、炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、炭素数6〜20のアリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン原子の具体例としては、上記一般式〔化1〕で例示したのと同じもの(但し、MはMと同じもの)が挙げられる。
【0025】
次に、下記一般式〔化5〕で表されるペンタメチンシアニン色素について説明するが、この色素の構造については、メチン鎖の長さが長くなる点を除き、前記一般式〔化2〕のトリメチンシアニン色素の場合と同様である。
【化5】
Figure 2004272983
【0026】
本発明の対象となる光記録媒体の基板は、従来の光記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。
基板材料の例としては、ポリメチルメタクリレートのようなアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ソーダ石灰ガラス等のガラス及びセラミックスを挙げることができる。特に寸法安定性、透明性、平面性などの点から、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ガラスなどが好ましい。
【0027】
記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上、記録層の変質防止などの目的で、下塗層を設けても良い。下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン/スルホン酸共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質:シランカップリング剤などの有機物質:無機酸化物(SiO、Al等)、無機フッ化物(MgF)などの無機物質を挙げることができる。なお、下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲とし、好ましくは0.01〜10μmの範囲とする。
【0028】
また、基板(又は下塗層)上には、トラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表わす凹凸形成の目的で、プレグルーブ層が設けられても良い。プレグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルのうちの少なくとも一種のモノマー(又はオリゴマー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
更に、記録層の上には、S/N比、反射率の向上及び記録時における感度の向上の目的で反射層が設けられる。反射層の材料である光反射性物質はレーザー光に対する反射率が高い物質であり、例えば、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ca、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Si、Ndなどの金属及び半金属を挙げることができる。これらの中で好ましいのはAu、Al及びAgである。これらの物質は単独で用いても良いし、二種以上の組合せで又は合金として用いても良い。
反射層の膜厚は一般に100〜3000Åの範囲とする。
また、記録層(又は反射層)の上には、記録層などを物理的及び化学的に保護する目的で保護層が設けられる。保護層は、耐傷性、耐湿性を高める目的で、基板の記録層が設けられていない側にも設けることができる。保護層に用いられる材料の例としては、SiO、SiO、MgF、SnO等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂を挙げることができる。
保護層の層厚は一般的には500Å〜50μmの範囲とする。
【0029】
本発明の対象となる光記録媒体は、次のような工程で製造される。
<記録層形成工程>
先ず表面にグルーブ及び/又はピットが形成されている基板上に、直接又は他の層を介して、前記色素化合物を主成分とする記録層を塗布成膜手段により設ける。即ち、前記色素化合物を溶媒に溶解し、液状の塗布液として基板上にコートすることにより、記録層を形成する。
この塗布液を調整するための溶媒としては,公知の有機溶媒(例えばアルコール、セロソルブ、ハロゲン化炭素、ケトン、エーテル等)を使用することができる。また、コート法としては、記録層の濃度、粘度、溶剤の乾燥温度を調節することにより層厚を制御できるため、スピンコート法が望ましい。
なお、記録層を設ける側の基板表面には、基板表面の平面性の改善、接着力の向上、光吸収層の変質防止等の目的で下塗層を設けることが好ましい。この下塗層は、例えば前述した下塗層用物質を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調整した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成する。
<光反射層形成工程>
次に記録層上に直接又は他の層を介して光反射層を真空成膜手段により設ける。即ち、前述した光反射性物質を、例えば蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングにより、光反射層を記録層上に形成する。
<保護層形成工程>
光反射層上に保護層を設ける。即ち、前述した無機物質や種々の樹脂からなる保護層用材料を、真空成膜又は塗布成膜する。特にUV硬化性樹脂が好ましく、該樹脂をスピンコートした後、紫外線照射により硬化して形成する。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
【0031】
実施例1
直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート円板の表面上に、深さ約1600Å、トラックピッチ0.74μmの3.49m/s再生線速用案内溝凸凹パターンを有する基板を用意し、トリメチンシアニン色素(一般式〔化2〕中、Q、Qは何れもピロール環と共にベンゾインドレニン環を形成、RはH、R、RはCH、XはClO4−)を、2,2,3,3−テトラフルオルプロパノールに溶解し、スピンコートすることにより、膜厚が約1000Åの記録層を設けた。この色素の熱天秤による熱分解温度は約290℃であった。
次に、記録層の上にArをスパッタガスとして用いて、スパッタ法によりAgを約1400Åの厚さに設けて反射層とした。
更にその上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を約3μmの厚さに設けてディスク体を作成し、これを2枚、ホットメルト接着剤により貼り合わせて、本発明の対象となるDVD+R光記録媒体を得た。
【0032】
この光記録媒体に対し、信号評価装置(パルステック工業社製DDU−1000)を用いて、波長657nm、NA:0.65、線速度14.0m/sの条件でDVD(8−16)信号を記録した。記録に使用したDVD(8−16)信号パルスは、図1の記録パターンを用いた。
次に、線速度3.49m/sの条件で再生し、ピットエッジ−クロックのジッタをタイムインターバルアナライザーにて測定した。
図1中のPs/Plを1.20、1.22、1.24と変化させて記録パワーPsに対するジッタ特性を測定した。
結果を図2に示す。Ps/Plが小さい(1.20)ほど高いPs領域でジッタが良好であり、Ps/Plが大きい(1.24)ほど低いPs領域でジッタが良好であった。
図1中の3Tパルス長(Ps>3Tの場合)を31/16T、32/16Tと変化させて記録パワー(p1)に対するジッタ特性を測定した。
結果を図3に示す。Ls/Llが小さい(31/16T)ほど高いPs領域でジッタが良好であり、Ls/Llが大きい(32/16T)ほど低いPs領域でジッタが良好であった。
【0033】
【発明の効果】
本発明1〜4によれば、高速記録条件においても良好な記録再生信号特性が得られる。
本発明5によれば、高速記録条件においても、設定記録パワー範囲で良好な記録再生信号特性が得られる。
本発明6によれば、高速記録条件においても、設定記録時間範囲で良好な記録再生信号特性が得られる。
本発明7によれば、光学特性、熱分解特性が本発明1〜6の記録方法に適しており、高速記録条件においても良好な記録再生信号特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた記録パルスパターンを示す図。
【図2】図1中のp1/p2であるPs/Plを変化させて記録パワー(P1)に対するジッター特性を測定した結果を示す図。
【図3】図1中の3Tパルス長(Ps>3Tの場合)を変化させて記録パワー(P1)に対するジッター特性を測定した結果を示す図。
【符号の説明】
T 単位時間(クロック)
p1 単位時間当りの全マークの平均記録LDパワー(p2>p1)
p2 単位時間当りの全マークの平均記録LDパワー(p2>p1)
Ps 最短マーク(3T)の単位時間当りの記録LDパワー
Pl 最長マーク(14T)の単位時間当りの記録LDパワー
cm マーク種類
ps マーク(cm)形成前のスペースの種類

Claims (7)

  1. 表面に案内溝を有する基板の表面上に、直接又は他の層を介して、熱分解温度が200〜400℃の色素材料からなる記録層を有し、記録層の上に直接又は他の層を介して反射層を有する光記録媒体に対し、前記基板の裏面側から記録光を照射することにより、記録層にマーク長変調した記録マークを形成する光記録再生方法であって、各マークと記録LDパワーが下記の条件式を満足するようにして記録することを特徴とする光記録再生方法。
    Ps≧Pl かつ (Ps/Pl)p1≧(Ps/Pl)p2
    〔式中、Psは最短マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、Plは最長マークの単位時間(クロックT)当りの記録LDパワー(mW/T)、(Ps/Pl)p1、(Ps/Pl)p2は単位時間(クロックT)当りの全マークの平均記録LDパワーがp1、p2(p2>p1)であるときのPsとPlの比である。〕
  2. 表面に案内溝を有する基板の表面上に、直接又は他の層を介して、熱分解温度が200〜400℃の色素材料からなる記録層を有し、記録層の上に直接又は他の層を介して反射層を有する光記録媒体に対し、前記基板の裏面側から記録光を照射することにより、記録層にマーク長変調した記録マークを形成する光記録再生方法であって、各マークと記録LDパワーが下記の条件式を満足するようにして記録することを特徴とする光記録再生方法。
    Ls≧Ll かつ (Ls/Ll)p1≧(Ls/Ll)p2
    〔式中、Lsは最短マークの最短信号クロック当りの記録LD発光時間(T)、Llは最長マークの最長信号クロック当りの記録LD発光時間(T)、(Ls/Ll)p1、(Ls/Ll)p2は単位時間(クロックT)当りの全マークの平均記録LDパワーがp1、p2(p2>p1)であるときのLsとLlの比である。〕
  3. (Ps/Pl)p2>(Ps/Pl)p1を満たす2種のPs/Pl比率でテスト記録して、2種の最適記録平均LDパワー、popts−p1、popts−p2を得た後、その中間値を設定し、該中間値以下のパワー範囲を(Ps/Pl)p2条件、該中間値を越えるパワー範囲を(Ps/Pl)p1条件で記録LD発光させることを特徴とする請求項1記載の光記録再生方法。
  4. (Ls/Ll)p2>(Ls/Ll)p1を満たす2種のLs/Llでテスト記録して、2種の最適記録平均LDパワー、poptl−p1、poptl−p2を得た後、その中間値を設定し、該中間値以下のパワー範囲を(Ls/Ll)p2条件、該中間値を越えるパワー範囲を(Ls/Ll)p1条件で記録LD発光させることを特徴とする請求項2記載の光記録再生方法。
  5. 異なる2種のPs/Plの差が1〜5%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は3記載の光記録再生方法。
  6. 異なる2種のLs/Llの差が1〜5%の範囲内であることを特徴とする請求項2又は4記載の光記録再生方法。
  7. 色素材料が、シアニン化合物、アゾ化合物、テトラアザポルフィラジン化合物、フタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光記録再生方法。
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