JP2004270693A - 波力による動力発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡単で、トラブルの発生等が少なく信頼性が高い波力による動力発生装置を提供する。
【解決手段】本体部と、浮きを有する該本体部に対して往復運動可能に支持された往復運動部と、を備えてなり、該本体部は、該往復運動の一方向側に回転可能に取り付けられた一方向係合手段と、他方向側に回転可能に取り付けられた他方向係合手段と、該一方向係合手段と該他方向係合手段との間に周回可能に張設される無端帯により構成される周回部材と、を有しており、該往復運動部は、該往復運動の方向に沿った該周回部材の一方部分に係合することで、該往復運動部が該往復運動のうち第1方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第1係合部と、該周回部材の他方部分に係合することで、該往復運動部が該第1方向とは逆の第2方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第2係合部と、を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、波力による動力発生装置に関し、より詳細には、構造が簡単で信頼性が高い波力による動力発生装置に関する。
海や湖等の水面には、風等の影響によって波が生じる。この波は、水面を上下させることから、このエネルギーを利用しようとする試みが数多くなされてきた。例えば、水面付近に浮遊する浮きを用い、波によって上下する浮きの動きを電力等のエネルギーに変える波力による動力発生装置がこれまで発明されてきた(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、「海中に位置を固定して立設された固定体と、固定体に対して上下方向に往復動可能に配設され且つフロートを設けて海中に浮揚し得るようにした移動体とを備え、移動体にはラックを設けると共に固定体にはラックに噛合可能とされた少なくとも2つのピニオンが、固定体に取付けられた各回転軸に支承されると共に各ピニオンは一回転方向にのみ回転力を伝え得る一方向クラッチを介して各回転軸に結合され且つ各一方向クラッチは回転力を伝え得る方向が互に逆向きとされて各回転軸は常に互いに逆向き且つ一定方向に駆動回転可能とされ、さらに各回転軸は発電機の回転が同一方向となるよう動力伝導機構を介して発電機の駆動軸に連結され、波動による移動体の上下動により発電機が常に同方向に駆動され得るようにした波力発電装置。」が記載されている。
実開平6−34036号公報(実用新案登録請求の範囲、請求項1)
しかしながら、上述した特許文献1に記載された波力発電装置は、ラックと、ラックに噛合可能とされた少なくとも2つのピニオンと、各ピニオンが支承され逆向きに駆動回転される各回転軸の回転を発電機の回転が同一方向となるよう伝達する動力伝導機構と、を備える必要があることから、構造が複雑になるという問題があった。
また、特許文献1に記載された波力発電装置が用いる動力伝導機構は、逆向きに駆動回転される各回転軸の回転を発電機の回転が同一方向となるよう伝達する必要があるので、クロス掛けしたベルト等を使用する必要があり、ベルトが外れること等によるトラブルが発生しうる可能性もある(ベルトを使用しない場合等には歯車列等を用いる必要があり、やはりこの場合もトラブルの増加や構造の複雑化といった問題がある。)。
そこで、本発明では、構造が簡単で、トラブルの発生等が少なく信頼性が高い波力による動力発生装置を提供することを目的とする。
本発明の波力による動力発生装置(以下、「本装置」という。)は、本体部と、水面付近に浮遊する浮きを有する該水面の波によって該本体部に対して往復運動可能に支持された往復運動部と、を備えてなり、該本体部は、該往復運動の一方向側に回転可能に取り付けられた一方向係合手段と、該往復運動の他方向側に回転可能に取り付けられた他方向係合手段と、該一方向係合手段と該他方向係合手段との間に周回可能に張設される無端帯により構成される周回部材と、を有しており、該往復運動部は、該往復運動の方向に沿った該周回部材の一方部分に係合することで、該往復運動部が該往復運動のうち第1方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第1係合部と、該往復運動の方向に沿った該周回部材の他方部分に係合することで、該往復運動部が該往復運動のうち該第1方向とは逆の第2方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第2係合部と、を有している、波力による動力発生装置である。
まず、本装置は、本体部と往復運動部とを備えている。本体部は、波による浮きの移動に伴い往復運動部が往復運動するとき、本体部に対して往復運動部が相対的に変位しうるように支持される。本体部を支持するものとしては、本装置を十分な強度で支持することができるものであれば特に制限なく用いることができ何ら限定されるものではないが、一例を挙げれば、水底に先端が埋設された杭やパイプ、波止、防波堤、波により浮きの変位と異なる変位をする浮遊支持物(筏、船舶、船等)等を例示することができる。そして、往復運動部は、水面付近に浮遊する浮きを有し、この浮きが水面の波によって移動することで、本体部に対して往復運動可能に支持された往復運動部が本体部に対し往復運動する。
そして、本体部は、一方向係合手段と他方向係合手段と周回部材とを有している。一方向係合手段は、該往復運動(往復運動部が本体部に対して行う往復運動)の一方向側に回転可能に取り付けられている。他方向係合手段は、該往復運動の他方向側に回転可能に取り付けられている。周回部材は、無端帯(例えば、チェインやベルト等)により構成されており、一方向係合手段と他方向係合手段との間に周回可能に張設される。このため周回部材は、一方向係合手段と他方向係合手段との間に張設された状態を保ったまま、自由に周回することができる。
さらに、往復運動部は、第1係合部と第2係合部とを有している。第1係合部は、該往復運動(往復運動部が本体部に対して行う往復運動)の方向に沿った周回部材の一方部分(一方向係合手段と他方向係合手段との間に存する周回部材の2の部分のうちの一方)に係合することで、往復運動部が該往復運動のうち第1方向(該往復運動の両方向のうちいずれか一方の方向)に移動した際に周回部材を一方向(周回部材が周回する2の方向のうちいずれか一方の方向)に周回させる。第2係合部は、該往復運動の方向に沿った周回部材の他方部分(一方向係合手段と他方向係合手段との間に存する周回部材の2の部分のうちの該一方部分ではない他方)に係合することで、往復運動部が該往復運動のうち該第1方向とは逆の第2方向(該往復運動の両方向のうち該第1方向ではない他方の方向)に移動した際に周回部材を一方向に周回させる。このため往復運動部が該往復運動のうち第1方向に移動した際には第1係合部が周回部材を一方向に周回させ、往復運動部が該往復運動のうち第2方向に移動した際には第2係合部が周回部材を該一方向に周回させるので、該往復運動の第1方向及び第2方向のいずれへ往復運動部が本体部に対して運動する場合であっても、周回部材は該一方向に駆動されて周回する。
このため本装置を、浮きが水面の波によって移動するように設置すれば、波によって浮きが往復運動(上下運動)することで、往復のいずれの方向に向けた運動においても周回部材は該一方向に駆動され周回するので、周回部材の周回力を取り出すことで波力によって動力を発生させることができる。周回部材の周回力を取り出すのは、様々な方法にて行うことができるが、例えば、周回部材に係合して回転する歯車を設けることで回転力として取り出したり、一方向係合手段や他方向係合手段の回転力をそのまま用いることもできる。
そして、本装置は、第1係合部と第2係合部とによって波力が直接周回部材を周回させることから、構造が簡単であり、それと堅牢な構成とが相俟ってトラブルの発生等が少なく信頼性が高いものである。
また、本装置は、自然のエネルギーである波力のみによって駆動され動力を発生するので、何らの余分なエネルギーを消費することなく、環境汚染や環境破壊等の問題も生じることなく、極めて有用である。
前記第1係合部と前記第2係合部とが、互いに位置が固定されたもの(以下、「係合部位置固定装置」という。)であってもよい。
こうすることで前記第1係合部と前記第2係合部との位置関係が変わらないので、該往復運動の方向に沿った周回部材の一方部分及び他方部分とに第1係合部と第2係合部とが係合した状態を安定して保つことができる。
係合部位置固定装置の場合、前記第1係合部と前記第2係合部とが前記周回部材を挟持するか、又は前記第1係合部と前記第2係合部とが前記周回部材によって挟持されるかのいずれかであってもよい。
こうすることで、周回部材により第1係合部に加わる力(周回部材が第1係合部を押し返す力、即ち、該往復運動の方向に対して略垂直方向への力)と、周回部材により第2係合部に加わる力(周回部材が第2係合部を押し返す力、即ち、該往復運動の方向に対して略垂直方向への力)と、が互いに反対方向になり互いにうち消しあうことから(第1係合部と第2係合部とが周回部材を挟持する場合には第1係合部と第2係合部とが互いに遠ざかるように力が加わり、第1係合部と第2係合部とが周回部材によって挟持される場合には第1係合部と第2係合部とが互いに近づくように力が加わる。)、周回部材に対する第1係合部と第2係合部との位置が不意に変わりにくく、該往復運動の方向に沿った周回部材の一方部分及び他方部分とに第1係合部と第2係合部とが係合した状態を一層安定して保つことができる。
前記第1係合部及び前記第2係合部が、前記周回部材に外周部分が係合する円盤又は円筒形状を有しており、該円盤又は円筒の中心軸を中心として一方に回転自由であると共に他方には回転不可能であり、そして前記周回部材を前記一方向に周回させる方向に取り付けられたものであってもよい。
こうすることで、円盤又は円筒形状の外周部分が周回部材に係合するので、円盤又は円筒の中心軸を中心として回転して外周のどの部分が周回部材に係合する場合であっても周回部材にうまく係合することができ、周回部材に第1係合部と第2係合部とが係合した状態を安定して保つことができる。
なお、このような円盤又は円筒の中心軸を中心として一方に回転自由であると共に他方には回転不可能なものは、数多く知られており詳しい説明は省略するが、一例としては、自転車の駆動チェインに係合するスプロケットのうち後輪側に位置するもの(一方向にのみ力を伝えるようなクラッチが内蔵されている。)等を挙げることができる。
前記第1係合部及び前記第2係合部が、前記往復運動の方向に沿って複数(2以上)配設されるものであってもよい。
こうすることで周回部材に第1係合部と第2係合部とが一層確実に係合することができることに加え、周回部材の前記一方部分や前記他方部分の長さを小さくすることができるので、本装置の小型化や軽量化に資することができる。なお、前記一方部分や前記他方部分の長さを小さくすることができるのは、複数(2以上)配設されたもののうち少なくとも1が前記一方部分や前記他方部分に係合していればよいので、1のみが配設されるときに比して、複数(2以上)配設されたもののうち前記往復運動の方向に沿った両端間の距離のほぼ2倍の分は余分に該往復運動(往復運動部が本体部に対して行う往復運動)の変位を許容することができる(逆に言えば、該往復運動の変位が同じであれば、前記一方部分や前記他方部分の長さを小さくすることができる。)。
前記周回部材の周回により駆動される発電器をさらに備えてなるものであってもよい。
こうすることで本装置により、波力から利用価値の高い電力として動力を発生させることができる。
前記浮きが、平穏な水面付近に浮遊する際に該水面よりも上方に存する上部突出部と、該上部突出部に形成された水進入口と、該水進入口から受け入れられた水を貯留する貯留部と、を有してなるもの(以下、「水貯留装置」という。)であってもよい。
ここに「平穏な水面」とは、波がたっていない水面をいう。
こうすることで波がある程度以上荒くなると(波の高さがある程度以上高くなると)、水面よりも上方に存する上部突出部に形成された水進入口から水が進入し、水進入口から受け入れられた水が貯留部に貯留される。このため貯留部に貯留された水の重量分だけ浮きが重たくなり(浮きの浮力が減少する。)、それにより浮きの位置が下がる。通常、波が荒くなると(波高が高くなると)、浮きが上昇方向に大きく変位(即ち、浮きが突き上げられる)しやすくなり、これによって浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題があるが、水貯留装置の場合、波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)浮きの位置が自動的に下がるので(前述したように、貯留部に水が貯留されることで浮きの位置が自然に下がる。)浮きの変位の最高位置が下がり、これら破損や寿命が短くなる問題を防止又は減少することができる。
水貯留装置の場合、前記貯留部の少なくとも一部が、前記平穏な水面よりも上方に存し、前記浮きが、前記貯留部から外部に連通し水を排出する排出口を有するもの(以下、「排出口所有装置」という。)であってもよい。
前述のように、波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)に貯留部に水を貯留して浮きの位置を下げれば破損や短寿命化の問題を防止又は減少させることができるので、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)には貯留部に水を貯留しておく必要はない。このため貯留部の少なくとも一部(貯留部の一部又は全部)が平穏な水面よりも上方に存するようにし、貯留部から外部に連通し水を排出する排出口を設けることで、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)貯留部から不要な水を排出口を経て排出するようにしてもよい。これにより波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)に貯留部に水を貯留して浮きの位置を下げ、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)貯留部から水を排出して浮きの位置を元の位置に戻すことができる。
排出口所有装置の場合、所定量以上の水が前記貯留部に受け入れられたとき前記貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、前記排出口から水が排出されるものであってもよい。
ここに「所定量以上の水」とは、波が荒くなり(波高が高くなり)浮きが上昇方向に大きく変位(即ち、浮きが突き上げられる)することで浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題が生じうる、想定される最小の波の荒さ(波高)において水進入口から受け入れられる水の量以上の水をいう。また、「波の1周期」とは、浮きが浮遊する水面に生じる波の1周期(時間)をいう。そして、「貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留される」とは、貯留部に受け入れた水の少なくとも一部が、貯留部に受け入れられてから波の1周期が経過したとき、貯留部にまだ貯留されていることをいう。
こうすることで波が荒くなった(波高が高くなった)際、貯留部に継続して水が貯留されるので、浮きの位置を継続して下げた状態を保つことができ、浮き自体や本装置のその他の部分の破損や寿命が短くなる問題を確実に防止又は減少することができる。
排出口所有装置の場合、前記浮きが配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても前記貯留部の水量が増加しないよう、前記排出口から水が排出されるものであってもよい。
降雨による雨水が水進入口から進入し、該進入した雨水が貯留部に貯留されることは好ましくないので、想定される最大の雨量の降雨があっても貯留部の水量が増加しないよう、前記排出口から水が排出されるようされてもよい。
水貯留装置の場合、前記上部突出部の外面から突出するように前記水進入口以下の該外面に形成された波受け板を有するものであってもよい。
こうすることで、上部突出部の外面をかけ上がる水流(通常、波や水流等によって引き起こされる。)が、波受け板によってそれ以上かけ上がることを邪魔されるので、上部突出部の外面をかけ上がる水流の力を波受け板が受け浮きの上昇力を生む(かけ上がる水流の力を動力に変換することができる。)ことに加え、水流が上部突出部の外面をかけ上がることによって水が水進入口に進入することを防止又は減少することができる(水は、波が荒くなった(波高が高くなった)際、水進入口に進入するのが好ましい。)。
平穏な水面の下方に位置し水中に潜入する部分であって、水面が波によって下降する過程において少なくとも一部が露出する部分を有する重りが、前記浮きに直接又は間接に取り付けられたもの(以下、「重り所有装置」という。)であってもよい。
水面が波によって下降する過程においては、通常、水による浮力がなくなることによって、それまで浮力と釣り合っていた重力により往復運動部が下降する。このため往復運動部の下降力は、往復運動部の重量によって決定され、該下降力を増すためには該重量を増加させる必要がある。しかし、往復運動部の重量を単純に増加させると往復運動部が上昇する力が弱まってしまう(その重量増加は浮きの浮力を減じる。)。このため水面が波によって下降する過程において往復運動部を下方に引き下ろす力を大きく、かつ水面が波によって上昇する過程において往復運動部を下方に引き下ろす力を小さくするような重りを、浮きに直接又は間接に取り付けてもよい。かかる重りとしては、平穏な水面の下方に位置し水中に潜入する部分であって、水面が波によって下降する過程において少なくとも一部が露出する部分を有するものを挙げることができ、このような重りでは、水面が波によって上昇する過程においては水中に潜入する重りの部分により重りに浮力が加わるので往復運動部を下方に引き下ろす力は小さく(重りの重量から該浮力を減じた力)、水面が波によって下降する過程においては該部分のうち少なくとも一部が(水上に)露出するので浮力が小さくなる(該一部が生じていた浮力分が減る。)ことから往復運動部を下方に引き下ろす力を大きくすることができる。
なお、「重りが、前記浮きに間接に取り付けられた」とは、往復運動部が本体部に対して行う往復運動に伴って重りと浮きとが一緒に動くように重りと浮きとが離れた状態で配設されていることをいい、例えば、重りと浮きとが別の部材によって連結されているような場合を含む。
重り所有装置の場合、前記露出する少なくとも一部が、水によって構成される部分を含むものであってもよい。
こうすることで水によって構成される部分(水構成部分)については、水構成部分の重量と、水構成部分の浮力と、が丁度釣り合うので、水面が波によって上昇する過程において水構成部分が水面下に位置するときは何らの力も往復運動部に加えないことから水構成部分を設けることにより往復運動部を下方に引き下ろす力は生じない。一方、水面が波によって下降する過程においては水構成部分が(水上に)露出し、該露出したものが生じていた浮力がなくなり、該露出したものの重量分が往復運動部を下方に引き下ろす力に加わる。このように前記露出する少なくとも一部が含む水構成部分により、水面が波によって下降する過程において往復運動部を下方に引き下ろす力を大きくすることができるが、水面が波によって上昇する過程において往復運動部を下方に引き下ろす力を生じないようにすることができる。
重り所有装置の場合、前記重りが、想定される平穏な水面よりも上方に存する重り上部突出部と、該重り上部突出部に形成された重り水進入口と、該重り水進入口から受け入れられた水を貯留する重り貯留部と、を有してなるもの(以下、「重り水貯留装置」という。)であってもよい。
ここに「平穏な水面」とは、波がたっていない水面をいう。
こうすることで波がある程度以上荒くなると(波の高さがある程度以上高くなると)、水面よりも上方に存する重り上部突出部に形成された重り水進入口から水が進入し、重り水進入口から受け入れられた水が重り貯留部に貯留される。このため重り貯留部に貯留された水の重量分だけ重りが重たくなり、それにより浮きの位置が下がる。通常、波が荒くなると(波高が高くなると)、浮きが上昇方向に大きく変位(即ち、浮きが突き上げられる)しやすくなり、これによって浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題があるが、重り水貯留装置の場合、波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)浮きの位置が自動的に下がるので(前述したように、重り貯留部に水が貯留されることで浮きの位置が自然に下がる。)浮きの変位の最高位置が下がり、これら破損や寿命が短くなる問題を防止又は減少することができる。
重り水貯留装置の場合、前記重り貯留部の少なくとも一部が、前記想定される平穏な水面よりも上方に存し、前記重りが、前記重り貯留部から外部に連通し水を排出する重り排出口を有するもの(以下、「重り排出口所有装置」という。)であってもよい。
前述のように、波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)に重り貯留部に水を貯留して浮きの位置を下げれば破損や短寿命化の問題を防止又は減少させることができるので、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)には重り貯留部に水を貯留しておく必要はない。このため重り貯留部の少なくとも一部(重り貯留部の一部又は全部)が想定される平穏な水面よりも上方に存するようにし、重り貯留部から外部に連通し水を排出する重り排出口を設けることで、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)重り貯留部から不要な水を重り排出口を経て排出するようにしてもよい。これにより波が荒くなったとき(波高が高くなったとき)に重り貯留部に水を貯留して浮きの位置を下げ、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)重り貯留部から水を排出して浮きの位置を元の位置に戻すことができる。
重り排出口所有装置の場合、所定量以上の水が前記重り貯留部に受け入れられたとき前記重り貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、前記重り排出口から水が排出されるものであってもよい。
ここに「所定量以上の水」とは、波が荒くなり(波高が高くなり)浮きが上昇方向に大きく変位(即ち、浮きが突き上げられる)することで浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題が生じうる、想定される最小の波の荒さ(波高)において重り水進入口から受け入れられる水の量以上の水をいう。また、「波の1周期」とは、重りの直近の水面に生じる波の1周期(時間)をいう。そして、「重り貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留される」とは、重り貯留部に受け入れた水の少なくとも一部が、重り貯留部に受け入れられてから波の1周期が経過したとき、重り貯留部にまだ貯留されていることをいう。
こうすることで波が荒くなった(波高が高くなった)際、重り貯留部に継続して水が貯留されるので、浮きの位置を継続して下げた状態を保つことができ、浮き自体や本装置のその他の部分の破損や寿命が短くなる問題を確実に防止又は減少することができる。
重り排出口所有装置の場合、前記重りが配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても前記重り貯留部の水量が増加しないよう、前記重り排出口から水が排出されるものであってもよい。
降雨による雨水が重り水進入口から進入し、該進入した雨水が重り貯留部に貯留されることは好ましくないので、想定される最大の雨量の降雨があっても重り貯留部の水量が増加しないよう、前記重り排出口から水が排出されるようされてもよい。
重り水貯留装置の場合、前記重り上部突出部の外面から突出するように前記重り水進入口以下の該外面に形成された重り波受け板を有するものであってもよい。
こうすることで、重り上部突出部の外面をかけ上がる水流(通常、波や水流等によって引き起こされる。)が、重り波受け板によってそれ以上かけ上がることを邪魔されるので、重り上部突出部の外面をかけ上がる水流の力を重り波受け板が受け浮きの上昇力を生む(かけ上がる水流の力を動力に変換することができる。)ことに加え、水流が重り上部突出部の外面をかけ上がることによって水が重り水進入口に進入することを防止又は減少することができる(水は、波が荒くなった(波高が高くなった)際、重り水進入口に進入するのが好ましい。)。
前記浮き又は前記重りの下面が、下方に向かって先細りの形状を有するものであってもよい。
こうすることで浮き又は重りの下面が、水面に衝突し水中に進入する際や水中を移動する際(上方へ移動する場合と下方へ移動する場合との両方を含む。)に抵抗が小さくなるので、波のエネルギーを用いて効率的に動力を発生させることができる。
水底に先端が埋設された棒状部材に前記本体部が取り付けられたものであってもよい。
こうすることで棒状部材(例えば、杭やパイプ等)の先端を水底に埋設することで、本装置を容易に設置することができる。この棒状部材の先端を水底に埋設することは、水面の船上からでも行うことができる(水中における工事を要さない。)ので、極めて容易に本装置を配設することができる。そして、第1に、棒状部材(本装置を取り付けていないもの)の先端を水底に埋設した後、第2に、先端が埋設された棒状部材のうち水面から上方に突出している部分に本装置を装着するようにすれば、極めて簡単に本装置を設置することができる。また、本装置を撤去する場合も、パイプを引く抜くことによって簡単に行うことができる(水面の船上からも行うことができ、そうすれば水中における工事を要さない。)。
水面付近に浮遊し、波により前記浮きの変位と異なる変位をする浮遊支持物に前記本体部が取り付けられたもの(以下、「浮遊支持物使用装置」という。)であってもよい。
こうすることで浮遊支持物を用いて本装置を設置することができるので、大がかりな土木工事や水中における工事を要さないので、極めて容易に本装置を配設することができる。
なお、「波により前記浮きの変位と異なる変位をする浮遊支持物」とは、波による浮きの変位と、波による浮遊支持物の変位と、が異なることを意味しており、これによって本体部を浮遊支持物に取り付けた際、波による浮きの変位に伴い往復運動部が本体部に対して相対的に変位し往復運動することができる。
浮遊支持物使用装置の場合、前記浮遊支持物が、長手方向が互いに略平行に配設され水面付近に浮遊する複数の棒状部材を含んでなり、前記浮きが、該複数の棒状部材同士の間で往復運動するもの(以下、「棒状部材支持物使用装置」という。)であってもよい。
このような長手方向が互いに略平行に配設され水面付近に浮遊する複数の棒状部材を含む浮遊支持物を用い、該複数の棒状部材同士の間で浮きを往復運動させることで、浮きの往復運動を妨げない構造を有する浮遊支持物を容易に構成することができる。
棒状部材支持物使用装置の場合、前記複数の棒状部材の前記長手方向が、波の進行方向に略平行であってもよい。
こうすることで複数の棒状部材同士の間で往復運動する浮きに、波がほとんど弱められることなく届き、波のエネルギーから動力を効率良く発生させることができる。即ち、複数の棒状部材の前記長手方向が、波の進行方向に略平行でなければ、波が浮きに届く前に波が棒状部材を乗り越える必要が生じたり、棒状部材に衝突した波の反射波が入射波と干渉すること等によって浮きを上下させる波の強度が低下し得られる動力が小さくなる問題が生ずる場合がある(理解しやすい例をあげれば、前記複数の棒状部材の前記長手方向が、波の進行方向に垂直な場合を考えれば、波が浮きに届く前に波が棒状部材を乗り越えなければならず、それにより浮きに届く波が弱められる。)。
浮遊支持物使用装置の場合、波の進行方向に沿った前記浮遊支持物の寸法が、波の波長と同じかそれよりも大きいものであってもよい。
こうすることで浮遊支持物が波の1波長以上に接するので、波の進行による浮遊支持物の変位が小さくなり、波による浮きの変位と、波による浮遊支持物の変位と、をうまく異ならせることができる(即ち、波による浮きの変位は波の進行に従って生じるが、波による浮遊支持物の変位が小さいので、両変位の相対的変化が大きくなる。)。このため本体部を浮遊支持物に取り付けた際、波の進行による浮きの変位に伴い往復運動部が本体部に対してうまく相対的に変位し往復運動することができるので、効率よく動力を発生させることができる。
前記往復運動の方向が、水面に対して所定の角度をなすように設置されたものであってもよい。
ここに「往復運動の方向が、水面に対して所定の角度をなす」とは、往復運動(往復運動部が本体部に対して行う往復運動)に沿った直線を含む鉛直な平面であって浮きの重心を通る平面による断面を考え、該断面において浮きに向かって波が進む方向と、往復運動の両方向のうち浮きが上昇する方向と、がなす角度が所定の角度であることをいう。該なす角度は、0度より大きく180度より小さいが、該断面において浮きが上昇する方向が波が進む方向への正の成分を有する場合(即ち、波の進行が浮きの上昇を助ける場合)には0度より大きく90度より小さくなり、該断面において浮きが上昇する方向が波が進む方向への負の成分を有する場合(即ち、波の進行が浮きの上昇を妨げる場合)には90度より大きく180度より小さくなる。
また、「所定の角度」は、浮きに接する波の周期(1サイクルに要する時間)の半分の時間(t1)が、浮きが最高位置から最低位置まで移動するのに要する時間(t2)以上(t1>t2又はt1=t2)であり、浮きが最低位置から最高位置まで移動するのに要する時間(t3)がt1以下(t3<t1又はt3=t1)であるような範囲内に定められる。また、かかる範囲内であれば、t3はt1に近い方が好ましく、t3は好ましくはt1の50%以上(t3>0.5×t1又はt3=0.5×t1)であり、t3はより好ましくはt1の70%以上(t3>0.7×t1又はt3=0.7×t1)であり、t3は最も好ましくはt1の80%以上(t3>0.8×t1又はt3=0.8×t1)である。そして、このような「所定の角度」としては、通常は、10度より大きくかつ75度以下であり、より好ましくは30度以上かつ60度以下であり、最も好ましくは45度以上かつ60度以下である。
こうすることで波によって水面が上下することのエネルギーのみならず、波が進行する(うち寄せる)ことのエネルギーによっても浮きが押し上げられるので、一層効率的に波力によって動力を発生させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
図1は、一実施形態の本発明の波力による動力発生装置(本装置)11を示す正面図であり、図2は本装置11の左側面図(図1中、矢印A方向から見たところを示している。)であり、図3は本装置11の平面図(図1中、矢印B方向から見たところを示している。)である。図1乃至図3を参照して、本装置11について説明する。なお、図3においては、説明を容易にするために、出力歯車37と、出力歯車37側にパイプ101から突出した回転シャフト32の部分と、については図示していない。
また、図1乃至図3は、パイプ101が形成する円筒の軸が略鉛直方向に向くように設置している(図1及び図2において、鉛直上方向を矢印Jにて、そして鉛直下方向を矢印Kにて示した。)。
本装置11は、海底に先端が埋設された鋼製のパイプ101(円筒形状を有しており防錆処理が施されている。)に回転可能に取り付けられた第1スプロケット31と、パイプ101に回転可能に取り付けられた第2スプロケット33と、第1スプロケット31と第2スプロケット33との間に周回可能に張設されたチェーン(ローラチェーン)35と、チェーン35に係合する第3スプロケット41と、チェーン35に係合する第4スプロケット43と、チェーン35に係合する第5スプロケット51と、チェーン35に係合する第6スプロケット53と、第3スプロケット41と第4スプロケット43と第5スプロケット51と第6スプロケット53とを所定の位置に固定する移動フレーム61と、移動フレーム61をパイプ101の軸方向にスライド自在に案内するスライドレール71、72、73と、水面103付近に浮遊する浮き23と、浮き23と移動フレーム61とを連結する連結棒63と、を備えてなる。
第1スプロケット31は、パイプ101が形成する円筒の軸に対して略垂直な回転軸の周りに回転可能にパイプ101に取り付けられている。具体的には、第1スプロケット31の回転シャフト32が、パイプ101内部に設けられたベアリングによって回転自在に支持されている。そして、回転シャフト32の両端のうち第1スプロケット31が取り付けられた一端とは逆の他端には、出力歯車37が取り付けられている(図2を参照されたい。)。
同様に、第2スプロケット33は、パイプ101が形成する円筒の軸に対して略垂直な回転軸の周りに回転可能にパイプ101に取り付けられている(具体的には、第2スプロケット33の回転シャフト34が、パイプ101内部に設けられたベアリングによって回転自在に支持されている。)。
そして、第1スプロケット31の回転軸と、第2スプロケット33の回転軸と、は同一の一平面に略属している。
さらに、第1スプロケット31の外周に形成された複数の歯と、第2スプロケット33の外周に形成された複数の歯と、は同一の一平面に略属している。
チェーン35は、ここではローラチェーンを用いており、第1スプロケット31の外周に形成された複数の歯と、第2スプロケット33の外周に形成された複数の歯と、に係合して張設されており、この状態において周回することができる。
移動フレーム61は、直方体の各辺に沿って鋼製の棒状部材を配置し該直方体の角の部分にてこれら棒状部材を連結した形状をほぼ有しており(図示していないが、幾つかの箇所においてボルトとナットとによって組み付けられており、分解及び組立を自由に行うことができる。)、パイプ101の周囲を取り囲むように配設されている(特に、図3を参照されたい。)。
一方、パイプ101の外面には、パイプ101が形成する円筒の軸に対して略平行に長手方向が向くようにスライドレール71、72、73が取り付けられている。スライドレール71、72、73はいずれも細長い棒状形状をしており、長手方向に対して垂直な断面形状はいずれの位置においても同一の形状(略長方形)を有している。
そして、移動フレーム61は、スライドレール71、72、73の長手方向に沿ってスライド自在なスライド部65を有している。スライド部65は、スライドレール71、72、73を遊嵌する凹部を有することで、スライドレール71、72、73の長手方向に沿って自由にスライドすることができる。
このため移動フレーム61は、スライドレール71、72、73の長手方向に沿って(即ち、パイプ101が形成する円筒の軸に沿って)自由にスライドすることができる。なお、ここでは図示していないが、第3スプロケット41と第5スプロケット51との対と、第4スプロケット43と第6スプロケット53との対と、の両方の対がチェーン35に係合しなくなることを防止するため(少なくともいずれかの対がチェーン35に係合した状態を保つため)、移動フレーム61が、スライドレール71、72、73の長手方向に沿って(即ち、パイプ101が形成する円筒の軸に沿って)スライドできる範囲を制限するためのストッパーが設けられている。
さらに、移動フレーム61には、第3スプロケット41と第4スプロケット43と第5スプロケット51と第6スプロケット53とがチェーン35に係合するように取り付けられている。
チェーン35のうち第1スプロケット31と第2スプロケット33とをつなぐ両部分35a、35bのうち一方部分35aには、第3スプロケット41と第4スプロケット43とが係合している。そして、チェーン35の両部分35a、35bのうち他方部分35bには、第5スプロケット51と第6スプロケット53とが係合している。ここでは、第3スプロケット41及び第4スプロケット43と、第5スプロケット51及び第6スプロケット53と、がチェーン35を挟持するように、チェーン35の外側からこれら4のスプロケット41、43、51、53がチェーン35に係合している(なお、前述のように、移動フレーム61がスライドレール71、72、73の長手方向に沿って(即ち、パイプ101が形成する円筒の軸に沿って)スライドしても、第3スプロケット41と第5スプロケット51との対と、第4スプロケット43と第6スプロケット53との対と、の少なくともいずれかの対は、チェーン35に係合した状態が保たれるようになっている。)。
加えて、第3スプロケット41と第4スプロケット43と第5スプロケット51と第6スプロケット53とのいずれも、一方に回転自由であるが他方には回転不可能になるようなクラッチを内蔵している。具体的には、ここでは一般的な自転車の駆動チェーンに係合するスプロケットのうち後輪側に位置するものに類似のものを用いている。そして、第3スプロケット41と第4スプロケット43と第5スプロケット51と第6スプロケット53とのいずれも図1中時計回り(図1中、矢印C方向)には自由に回転することができるが、その逆方向(図1中反時計回り)には回転することができない。
浮き23は、円筒形状(ここでは無底有蓋であるが、有底有蓋で中空のものや、比重が小さなもので形成されたもの等であってよいことは言うまでもない。)をしており、連結棒63によって移動フレーム61に連結されている。浮き23は、連結棒63、移動フレーム61(スライド部65を含む)、第3スプロケット41、第4スプロケット43、第5スプロケット51及び第6スプロケット53(以下、これらをまとめて「随伴部」という。)を担持しても、浮き23自身が水面103付近に浮遊することができる浮力を発生させるように形成されており、このため浮き23が波を受けると浮き23が波の進行によって上下に往復運動することで、随伴部も上下に往復運動する。
このような本装置11の動作について簡単に説明しておく。
図1乃至図3のように海上に設置された本装置11に、水面103の波の山が近づき、浮き23が上昇する方向(図1中、矢印D方向)に移動すると、随伴部も上昇する方向(図1中、矢印D方向)に移動する(なお、パイプ101に取り付けられた第1スプロケット31と第2スプロケット33とチェーン35とは無論移動しない。)。この随伴部の上昇中は、第5スプロケット51と第6スプロケット53とは図1中時計回り(図1中、矢印C方向)に自由に回転することでチェーン35に力を伝達しないが、第3スプロケット41と第4スプロケット43とは図1中反時計回り(図1中、矢印Cの逆方向)には回転することができないので、第3スプロケット41と第4スプロケット43とが係合しているチェーン35の一方部分35aを上昇する方向(図1中、矢印D方向)に移動させる。これによってチェーン35は図1中矢印F方向に周回する。
次いで、本装置11から水面103の波の山が遠ざかり、浮き23が下降する方向(図1中、矢印E方向)に移動すると、随伴部も下降する方向(図1中、矢印E方向)に移動する。この随伴部の下降中は、第3スプロケット41と第4スプロケット43とは図1中時計回り(図1中、矢印C方向)に自由に回転することでチェーン35に力を伝達しないが、第5スプロケット51と第6スプロケット53とは図1中反時計回り(図1中、矢印Cの逆方向)には回転することができないので、第5スプロケット51と第6スプロケット53とが係合しているチェーン35の他方部分35bを下降する方向(図1中、矢印E方向)に移動させる。これによってチェーン35はやはり図1中矢印F方向に周回する。
このようにして、浮き23が上昇する場合と下降する場合とのいずれにおいても、チェーン35は図1中矢印F方向に周回するように駆動される。
そして、このチェーン35の周回により、第1スプロケット31と第2スプロケット33とは図1中の矢印G方向に駆動回転される。そして、第1スプロケット31の回転によりその回転シャフト32も同方向に駆動され、それによって出力歯車37が回転される。
ここでは図示していないが、出力歯車37の回転は、発電器を回転させるように構成されており、これにより本装置11は波力のエネルギーを電力に変換して取り出すことができる。
以上説明したように、本装置11は、本体部(第1スプロケット31と第2スプロケット33とチェーン35とを含んで構成される。)と、水面103付近に浮遊する浮き23を有する水面103の波によって該本体部に対して往復運動可能に支持された往復運動部(浮き23、連結棒63、移動フレーム61(スライド部65を含む)、第3スプロケット41、第4スプロケット43、第5スプロケット51及び第6スプロケット53を含んで構成される。)と、を備えてなる波力による動力発生装置である。
そして、本体部は、往復運動の一方向(図1中、矢印D方向)側に回転可能に取り付けられた一方向係合手段たる第1スプロケット31と、往復運動の他方向(図1中、矢印E方向)側に回転可能に取り付けられた他方向係合手段たる第2スプロケット33と、一方向係合手段たる第1スプロケット31と他方向係合手段たる第2スプロケット33との間に周回可能に張設される無端帯により構成される周回部材たるチェーン35と、を有している。
さらに、往復運動部は、往復運動の方向(図1中、矢印D及び矢印E方向)に沿った周回部材たるチェーン35の一方部分35aに係合することで、往復運動部が往復運動のうち第1方向(図1中、矢印D方向)に移動した際に周回部材たるチェーン35を一方向(図1中矢印F方向)に周回させる第1係合部たる第3スプロケット41及び第4スプロケット43と、往復運動の方向(図1中、矢印D及び矢印E方向)に沿った周回部材たるチェーン35の他方部分35bに係合することで、往復運動部が往復運動のうち第1方向(図1中、矢印D方向)とは逆の第2方向(図1中、矢印E方向)に移動した際に周回部材たるチェーン35を一方向(図1中矢印F方向)に周回させる第2係合部たる第5スプロケット51及び第6スプロケット53と、を有している。
そして、ここでは第1係合部たる第3スプロケット41及び第4スプロケット43と、第2係合部たる第5スプロケット51及び第6スプロケット53と、が移動フレーム61によって互いに位置が固定されている。
さらに、ここでは第1係合部たる第3スプロケット41及び第4スプロケット43と、第2係合部たる第5スプロケット51及び第6スプロケット53と、が周回部材たるチェーン35を挟持している。
また、第1係合部(第3スプロケット41、第4スプロケット43)及び第2係合部(第5スプロケット51、第6スプロケット53)が、周回部材たるチェーン35に外周部分が係合する円盤又は円筒形状を有するスプロケットであり、該円盤又は円筒の中心軸を中心として一方(図1中時計回り(図1中、矢印C方向))に回転自由であると共に他方(図1中反時計回り(図1中、矢印C方向とは逆方向))には回転不可能であり、そして周回部材たるチェーン35を前記一方向(図1中矢印F方向)に周回させる方向に取り付けられたものである。
さらに、第1係合部(第3スプロケット41、第4スプロケット43)及び第2係合部(第5スプロケット51、第6スプロケット53)が、往復運動の方向(図1中、矢印D及び矢印E方向)に沿って2個(複数)配設されている。
また、ここでは図示していないが、周回部材たるチェーン35の周回により駆動される発電器(ここではチェーン35の周回により回転される出力歯車37を介して駆動される。)をさらに備えている。
そして、水底に先端が埋設された棒状部材たるパイプ101に本体部(第1スプロケット31と第2スプロケット33とチェーン35とを含んで構成される。)が取り付けられて本装置11は設置されている。
なお、ここではそうしていないが、浮き23を上下往復運動可能にパイプ101に取り付けるようにしてもよい。例えば、ドーナツ状(中心に貫通する穴を有している。下面を閉じる底板は有っても無くてもよい。)に形成された浮きを用い、該ドーナツ状の該穴にパイプ101を遊嵌することで、浮きをパイプ101が形成する円筒の軸に沿って上下往復運動可能にしてもよい。このように浮き23を上下往復運動可能にパイプ101に取り付けるようにすることで、浮きを確実に保持することができ本装置11を堅牢な構造にすることができる。
図4は、本装置11の他の設置例を示す断面図である。図4を参照して、本装置11の他の設置例について説明する。図4に示された本装置11及びパイプ101(水底105に先端が埋設された棒状部材)は、図1乃至図3に示されたものと同一のものであり、図4に示されたものが図1乃至図3に示されたものと異なる点はパイプ101が形成する円筒の軸が略鉛直方向(なお、図4中、鉛直上方向を矢印Jにて、そして鉛直下方向を矢印Kにて示した。)に対して斜めになるように設置されていることのみである。このため本装置11及びパイプ101についての説明は省略し(必要であれば、図1乃至図3についての説明を参照されたい。)、ここでは唯一異なる斜めに設置されていることについて説明する。
図4は、往復運動(往復運動部が本体部に対して行う往復運動。その往復運動の両方向を図4中、矢印Mと矢印Nとによって示した。)に沿った直線を含む鉛直な平面であって浮き23の重心を通る平面による断面を示している。そして、図4に示された断面において、水面103に生じる波が浮き23に向かって進む方向を矢印Pにて示し、往復運動の両方向(矢印M、矢印N)のうち浮き23が上昇する方向を矢印Mにて示した。即ち、浮き23に向かって波が進む方向と、往復運動の両方向のうち浮きが上昇する方向と、がなす角度は、図4中、矢印P1(矢印P1と矢印Pとは平行である。)と矢印M1(矢印M1と矢印Mとは平行である。)とがなす角度Qである。
ここでは角度Qは50度とされており、角度Qは0度より大きく90度より小さいので、波の進行が浮き23の上昇を助けるので、波力によって動力を効率よく発生させることができる。また、このように鉛直方向に対して往復運動の方向が斜めになるように設置することで、本装置11は、波のエネルギーを長時間緩慢に吸収するので、大規模な基礎工事を必要とせず安価に消波効果を得ることができる。このため消波堤防を必要とすることなく、消波することや砂浜の養生を実施することができる。
以上説明したように、図4に示した本装置11は、前記往復運動の方向が、水面に対して所定の角度をなすように設置されたものである。
図5は、他の実施形態の浮き201を示す斜視図であり、図6は図5のR−R断面図であり、図7は図5のS−S断面図である。図5乃至図7を参照して、他の実施形態の浮き201について説明する(上述の本装置11に比して、浮き23が、浮き201と重り301とに代わったのみであり、その他は同じである。)。なお、ここでは浮き201と重り301とが連結棒63に取り付けられており、これら浮き201と重り301との上下により上記した随伴部(連結棒63、移動フレーム61(スライド部65を含む)、第3スプロケット41、第4スプロケット43、第5スプロケット51及び第6スプロケット53)も上下するようになっている。また、浮き201は、随伴部と重り301とを担持しても、水面103付近に浮遊することができる浮力を発生させるように形成されており、このため浮き201が波を受けると浮き201が波の進行によって上下に往復運動(ここでは鉛直上下方向に往復運動する。)することで、随伴部と重り301とが上下に往復運動(ここでは鉛直上下方向に往復運動する。)する。
浮き201は、直円筒形状をした円筒部分201aと、円筒部分201aの下端に取り付けられた直円錐(内部は中空)形状の円錐部分201bと、を有している。なお、図5乃至図7において、鉛直上方向を矢印Jにて、そして鉛直下方向を矢印Kにて示している。該直円筒の半径と該直円錐の半径とは同じにされており、かつ該直円筒の軸と該直円錐の軸とは同一直線(ここでは鉛直方向に向いた直線)上に存するよう構成されている。また、円錐部分201bが形成する該直円錐は、下方に向かって先細りになるように配置されている。円筒部分201aと円錐部分201bとは、ここでは別々に鋼材(例えば、ステンレス鋼)により形成されたものを溶接により一体化して形成されており、有底無蓋かつ中空の器を構成している。
浮き201は、さらに仕切板201cを有している。仕切板201cは、ここでは鋼材(例えば、ステンレス鋼)により円盤形状(両主表面が略円形の板状)に形成されており、円筒部分201aの内面に取り付けられている。仕切板201cの両主表面は、円筒部分201aが形成する直円筒の軸に略垂直になるよう、かつ仕切板201cの両主表面が形成する略円形の中心が円筒部分201aが形成する直円筒の軸上に存するよう、仕切板201cは円筒部分201aの内面に取り付けられている。仕切板201cの外周縁部は円筒部分201aの内周面に連続的に溶接されて取り付けられており、これによって仕切板201cと円筒部分201aと円錐部分201bとによって取り囲まれる空間203は気密が保たれている(空間203は密閉空間である。)。
そして、円筒部分201aのうち仕切板201cの直近上方には、排出口205が穿設されている。
さらに、円筒部分201aの上部には、円筒部分201aの外面から突出し円筒部分201aの外周を巡るように波受け板207が取り付けられている。
重り301は、直円筒形状をした円筒部分301aと、円筒部分301aの下端に取り付けられた直円錐(内部は中空)形状の円錐部分301bと、を有している。該直円筒の半径と該直円錐の半径とは同じにされており、かつ該直円筒の軸と該直円錐の軸とは同一直線(ここでは鉛直方向に向いた直線)上に存するよう構成されている。また、円錐部分301bが形成する該直円錐は、下方に向かって先細りになるように配置されている。円筒部分301aと円錐部分301bとは、ここでは別々に鋼材(例えば、ステンレス鋼)により形成されたものを溶接により一体化して形成されており、有底無蓋かつ中空の器を構成している。
そして、円筒部分301aの上部には、重り排出口305が穿設されている。
さらに、重り301の内部のうち重り排出口305の下方には、水309が貯蔵されている。
このような浮き201を用いると、水面103(なお、図5〜図7中、波がないときの平穏な水面を水面103として示している。)の波がある程度以上荒くなると(波の高さがある程度以上高くなると)、水進入口211(円筒部分201aの上端開口部が形成する。)から水(図示せず。以下、同様)が進入し、水進入口211から受け入れられた水が貯留部204(円筒部分201aと仕切板201cとによって取り囲まれた部分)に貯留される。このため貯留部204に貯留された水の重量分だけ浮き201が重たくなり(浮きの浮力が減少する。)、それにより浮き201の位置が下がり、浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題を防止又は減少することができる。なお、水面103の波がある程度以上荒くなって、浮き201の位置を下げて浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題を防止又は減少する必要が生じたときに、水進入口211から水が進入し得るような位置及び形状に水進入口211は形成される。
なお、水進入口211から受け入れられ貯留部204に貯留された水は、排出口205から排出されるので、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)貯留部204から水を排出して浮き201の位置を元の位置に戻すことができる。なお、排出口205は、所定量以上の水(波が荒くなり(波高が高くなり)浮き201が上昇方向に大きく変位(即ち、浮き201が突き上げられる)することで浮き201自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題が生じうる、想定される最小の波の荒さ(波高)において水進入口211から受け入れられる水の量以上の水)が貯留部204に受け入れられたとき貯留部204に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、かつ浮き201が配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても貯留部204の水量が増加しないよう、水を排出するよう形成されている。
同様に、このような重り301を用いると、水面103(なお、図5〜図7中、波がないときの平穏な水面を水面103として示している。)の波がある程度以上荒くなると(波の高さがある程度以上高くなると)、重り水進入口311(円筒部分301aの上端開口部が形成する。)から水が進入し、重り水進入口311から受け入れられた水が重り貯留部304(重り301の内部であって、水309が満たされていない部分)に貯留される。このため重り貯留部304に貯留された水の重量分だけ重り301が重たくなり、それにより浮き201の位置が下がり、浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題を防止又は減少することができる。なお、水面103の波がある程度以上荒くなって、浮き201の位置を下げて浮き自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題を防止又は減少する必要が生じたときに、重り水進入口311から水が進入し得るような位置及び形状に重り水進入口311は形成される。
なお、重り水進入口311から受け入れられ重り貯留部304に貯留された水は、重り排出口305から排出されるので、波が通常の状態に戻ったとき(波高が低くなったとき)重り貯留部304から水を排出して浮き201の位置を元の位置に戻すことができる。なお、重り排出口305は、所定量以上の水(波が荒くなり(波高が高くなり)浮き201が上昇方向に大きく変位(即ち、浮き201が突き上げられる)することで浮き201自体や本装置のその他の部分が破損したり寿命が短くなる問題が生じうる、想定される最小の波の荒さ(波高)において重り水進入口311から受け入れられる水の量以上の水)が重り貯留部304に受け入れられたとき重り貯留部304に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、かつ重り301が配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても重り貯留部304の水量が増加しないよう、水を排出するよう形成されている。
以上説明したように、ここでは浮き201が、平穏な水面103付近に浮遊する際に水面103よりも上方に存する上部突出部213と、上部突出部213に形成された水進入口211と、水進入口211から受け入れられた水を貯留する貯留部204と、を有してなる。
そして、貯留部204の少なくとも一部が、平穏な水面103よりも上方(無論、水進入口211よりも下方である。)に存し(ここでは図6に示したように、貯留部204の全部が平穏な水面103よりも上方(無論、水進入口211よりも下方である。)に存する。)、浮き201が、貯留部204から外部401に連通し水を排出する排出口205を有する。また、前述したように、所定量以上の水(無論、貯留部204の内容積以下の水である。)が貯留部204に受け入れられたとき貯留部204に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、排出口205から水が排出される。加えて、浮き201が配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても貯留部204の水量が増加しないよう、排出口205から水が排出される。
また、上部突出部213の外面から突出するように水進入口211以下(無論、平穏な水面103よりも上方)の該外面に形成された波受け板207を有している。
図5及び図7の状態から水面103が波によって水面103aに下降すると、重り301の一部302が露出する(水面の下降が先に生じ、それに続いて重り301が降下する。)。即ち、平穏な水面103の下方に位置し水中に潜入する部分315であって、水面103が波によって下降する過程において少なくとも一部302が露出する部分315を有する重り301が、浮き201に直接又は間接(ここでは連結棒63を介して間接)に取り付けられている。
また、前記露出する少なくとも一部302が、水309によって構成される部分(ここでは前記露出する少なくとも一部302のうち水309が充填されている部分)を含む。
そして、重り301が、想定される平穏な水面103よりも上方に存する重り上部突出部317と、重り上部突出部317に形成された重り水進入口311と、重り水進入口311から受け入れられた水を貯留する重り貯留部304と、を有してなる。
さらに、重り貯留部304の少なくとも一部が、前記想定される平穏な水面103よりも上方(無論、重り水進入口311よりも下方である。)に存し(ここでは重り貯留部304の全部が、前記想定される平穏な水面103よりも上方(無論、重り水進入口311よりも下方である。)に存する。)、重り301が、重り貯留部304から外部401に連通し水を排出する重り排出口305を有する。
そして、前述のように、所定量以上の水(無論、重り貯留部304の内容積以下の水である。)が重り貯留部304に受け入れられたとき重り貯留部304に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、重り排出口305から水が排出される。さらに、重り301が配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても重り貯留部304の水量が増加しないよう、重り排出口305から水が排出される。
また、ここではそうしていないが、重り上部突出部317の外面から突出するように重り水進入口311以下(無論、平穏な水面103よりも上方)の該外面に形成された重り波受け板(構造や形状等は波受け板207と同様にされてよい。)を有するようにしてもよい。
なお、ここでは浮き201及び重り301の下面が、下方に向かって先細りの形状(具体的には、円錐部分201bと円錐部分301bとのいずれも頂点を下に向けた直円錐形状)を有している。
そして、ここでは浮き201と重り301とが1個ずつ連結棒63に取り付けられているが、無論これに限定されるものではなく、それぞれの個数は適宜変更されてよいことは言うまでもない。
また、図8は、本装置11(浮き23の代わりに、浮き201と重り301とを有するものを示している。)の別の設置状態を示す平面図(水面103cに対して鉛直上方から見たところを示している。)である。図8を参照して、本装置11の別の設置状態について説明する。ここでは浮遊支持物501に本体部(第1スプロケット31と第2スプロケット33とチェーン35とを含んで構成される。)が取り付けられている。
浮遊支持物501は、具体的には、長手方向が互いに略平行に配設され水面103c付近に浮遊する複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503e(棒状部材503a、503b、503c、503d、503eはいずれも同じ長さ(図8中、Lにて示す。ここではL=約100m)であり、棒状部材503a、503b、503c、503d、503eは一平面に略属するように配置されている。)と、これら複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503eを互いに連結する連結棒材505a、505bと、を有している。複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503eと連結棒材505a、505bとはいずれも両端が閉じられた真っ直ぐな中空の鋼製パイプによって構成されており、互いに交差した位置にて固定されている。そして、浮遊支持物501は、本装置11を担持しても水面103c付近に浮遊することができるよう、十分な浮力を生じるよう構成されている。
棒状部材503cにはパイプ101(真っ直ぐな鋼製のパイプ)の下端が溶接によって固定されている。パイプ101が形成する円筒の軸が略鉛直方向(即ち、水面103cに対して略垂直)に向くよう、パイプ101は配設されている。このパイプ101には、図1〜図3にて説明した通り本装置11が取り付けられている。そして、浮き201と重り301とは、複数の棒状部材同士の間(ここでは具体的には、棒状部材503cと棒状部材503dとの間)で略鉛直方向に沿って上下に往復運動するようになっている。
また、ここでは水面103cの波の進行方向(図8中、矢印Wにより示す。)が、複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503eの長手方向に対して略平行になるよう浮遊支持物501は配設されている(図示していないが、浮遊支持物501は水底の岩等にある程度の余裕をもって鎖でつながれている。)。
以上説明したように、図8においては、本装置11は、水面103c付近に浮遊し波により浮き201の変位と異なる変位をする浮遊支持物501に本体部が取り付けられている。
そして、浮遊支持物501が、長手方向が互いに略平行に配設され水面103c付近に浮遊する複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503eを含んでなり、浮き201が、複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503e同士の間(ここでは棒状部材503cと棒状部材503dとの間)で往復運動する。
加えて、複数の棒状部材503a、503b、503c、503d、503eの長手方向が、波の進行方向(図8中、矢印W)に略平行である。
また、波の進行方向(図8中、矢印W)に沿った浮遊支持物501の寸法(ここでは棒状部材503a、503b、503c、503d、503eの長さL(ここではL=約100m))が、波の波長(ここでは約99m)と同じかそれよりも大きいものである(なお、波の進行方向(図8中、矢印W)に沿った浮遊支持物501の寸法の上限は特にないが、あまり大きくなると建造費用が大きくなったり強度が不足したりする場合があるので、その限度とされることが好ましく、例えば、波の波長の10倍以下とされたり、波の波長の5倍以下とされたり、波の波長の3倍以下とされてもよい。)。
一実施形態の本発明の波力による動力発生装置(本装置)を示す正面図である。 本装置の左側面図である。 本装置の平面図である。 本装置の他の設置例を示す断面図である。 他の実施形態の浮きを示す斜視図である。 図5のR−R断面図である。 図5のS−S断面図である。 本装置の別の設置状態を示す平面図である。
符号の説明
11 本装置
23 浮き
31 第1スプロケット
32 回転シャフト
33 第2スプロケット
34 回転シャフト
35 チェーン
35a 一方部分
35b 他方部分
37 出力歯車
41 第3スプロケット
43 第4スプロケット
51 第5スプロケット
53 第6スプロケット
61 移動フレーム
63 連結棒
65 スライド部
71、72、73 スライドレール
101 パイプ
103、103a、103c 水面
105 水底
201 浮き
201a 円筒部分
201b 円錐部分
201c 仕切板
203 空間
204 貯留部
205 排出口
207 波受け板
211 水進入口
213 上部突出部
301 重り
301a 円筒部分
301b 円錐部分
302 一部
304 重り貯留部
305 重り排出口
309 水
311 重り水進入口
315 水中に潜入する部分
317 重り上部突出部
401 外部
501 浮遊支持物
503a、503b、503c、503d、503e 棒状部材
505a、505b 連結棒材

Claims (25)

  1. 本体部と、
    水面付近に浮遊する浮きを有する該水面の波によって該本体部に対して往復運動可能に支持された往復運動部と、
    を備えてなり、
    該本体部は、
    該往復運動の一方向側に回転可能に取り付けられた一方向係合手段と、
    該往復運動の他方向側に回転可能に取り付けられた他方向係合手段と、
    該一方向係合手段と該他方向係合手段との間に周回可能に張設される無端帯により構成される周回部材と、
    を有しており、
    該往復運動部は、
    該往復運動の方向に沿った該周回部材の一方部分に係合することで、該往復運動部が該往復運動のうち第1方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第1係合部と、
    該往復運動の方向に沿った該周回部材の他方部分に係合することで、該往復運動部が該往復運動のうち該第1方向とは逆の第2方向に移動した際に該周回部材を一方向に周回させる第2係合部と、
    を有している、
    波力による動力発生装置。
  2. 前記第1係合部と前記第2係合部とが、互いに位置が固定されたものである、請求項1に記載の波力による動力発生装置。
  3. 前記第1係合部と前記第2係合部とが前記周回部材を挟持するか、又は前記第1係合部と前記第2係合部とが前記周回部材によって挟持されるかのいずれかである、請求項2に記載の波力による動力発生装置。
  4. 前記第1係合部及び前記第2係合部が、前記周回部材に外周部分が係合する円盤又は円筒形状を有しており、該円盤又は円筒の中心軸を中心として一方に回転自由であると共に他方には回転不可能であり、そして前記周回部材を前記一方向に周回させる方向に取り付けられたものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  5. 前記第1係合部及び前記第2係合部が、前記往復運動の方向に沿って複数配設されるものである、請求項1乃至4のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  6. 前記周回部材の周回により駆動される発電器をさらに備えてなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  7. 前記浮きが、平穏な水面付近に浮遊する際に該水面よりも上方に存する上部突出部と、該上部突出部に形成された水進入口と、該水進入口から受け入れられた水を貯留する貯留部と、を有してなる、請求項1乃至6のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  8. 前記貯留部の少なくとも一部が、前記平穏な水面よりも上方に存し、
    前記浮きが、前記貯留部から外部に連通し水を排出する排出口を有するものである、請求項7に記載の波力による動力発生装置。
  9. 所定量以上の水が前記貯留部に受け入れられたとき前記貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、前記排出口から水が排出されるものである、請求項8に記載の波力による動力発生装置。
  10. 前記浮きが配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても前記貯留部の水量が増加しないよう、前記排出口から水が排出されるものである、請求項8又は9に記載の波力による動力発生装置。
  11. 前記上部突出部の外面から突出するように前記水進入口以下の該外面に形成された波受け板を有するものである、請求項7乃至10のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  12. 平穏な水面の下方に位置し水中に潜入する部分であって、水面が波によって下降する過程において少なくとも一部が露出する部分を有する重りが、前記浮きに直接又は間接に取り付けられたものである、請求項1乃至11のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  13. 前記露出する少なくとも一部が、水によって構成される部分を含むものである、請求項12に記載の波力による動力発生装置。
  14. 前記重りが、想定される平穏な水面よりも上方に存する重り上部突出部と、該重り上部突出部に形成された重り水進入口と、該重り水進入口から受け入れられた水を貯留する重り貯留部と、を有してなる、請求項12又は13に記載の波力による動力発生装置。
  15. 前記重り貯留部の少なくとも一部が、前記想定される平穏な水面よりも上方に存し、
    前記重りが、前記重り貯留部から外部に連通し水を排出する重り排出口を有するものである、請求項14に記載の波力による動力発生装置。
  16. 所定量以上の水が前記重り貯留部に受け入れられたとき前記重り貯留部に受け入れた水が波の1周期以上貯留されるよう、前記重り排出口から水が排出されるものである、請求項15に記載の波力による動力発生装置。
  17. 前記重りが配置される場所において想定される最大の雨量の降雨があっても前記重り貯留部の水量が増加しないよう、前記重り排出口から水が排出されるものである、請求項15又は16に記載の波力による動力発生装置。
  18. 前記重り上部突出部の外面から突出するように前記重り水進入口以下の該外面に形成された重り波受け板を有するものである、請求項14乃至17のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  19. 前記浮き又は前記重りの下面が、下方に向かって先細りの形状を有するものである、請求項1乃至18のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  20. 水底に先端が埋設された棒状部材に前記本体部が取り付けられたものである、請求項1乃至19のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  21. 水面付近に浮遊し、波により前記浮きの変位と異なる変位をする浮遊支持物に前記本体部が取り付けられたものである、請求項1乃至19のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  22. 前記浮遊支持物が、長手方向が互いに略平行に配設され水面付近に浮遊する複数の棒状部材を含んでなり、
    前記浮きが、該複数の棒状部材同士の間で往復運動するものである、請求項21に記載の波力による動力発生装置。
  23. 前記複数の棒状部材の前記長手方向が、波の進行方向に略平行である、請求項22に記載の波力による動力発生装置。
  24. 波の進行方向に沿った前記浮遊支持物の寸法が、波の波長と同じかそれよりも大きいものである、請求項21乃至23のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
  25. 前記往復運動の方向が、水面に対して所定の角度をなすように設置されたものである、請求項1乃至24のいずれかに記載の波力による動力発生装置。
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