JP2004270539A - ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な装置構成で、電極間に最適な電圧或いは電流を供給することのできるガス処理装置を提供する。
【解決手段】放電電極に印加される電圧、電流、これらの位相、周波数を検出する位相・電圧・電流・周波数検出部6と、放電電極11に出力する電圧値或いは電流値の設定が可能な電源出力部・インピーダンス整合器5と、出力する電圧、或いは電流の周波数を変更可能な可変周波数発振部3と、検出された電圧値と電流値に基づいて、放電電極11間のインピーダンスを算出し、且つ、出力電圧或いは出力電流の周波数を適宜変更した際の、インピーダンス変化率が極小となる値を採る周波数を求める制御手段7とを有する。そして、制御手段7は、出力電圧或いは出力電流の周波数が、インピーダンス変化率が極小或いはその近傍となる周波数となるように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】放電電極に印加される電圧、電流、これらの位相、周波数を検出する位相・電圧・電流・周波数検出部6と、放電電極11に出力する電圧値或いは電流値の設定が可能な電源出力部・インピーダンス整合器5と、出力する電圧、或いは電流の周波数を変更可能な可変周波数発振部3と、検出された電圧値と電流値に基づいて、放電電極11間のインピーダンスを算出し、且つ、出力電圧或いは出力電流の周波数を適宜変更した際の、インピーダンス変化率が極小となる値を採る周波数を求める制御手段7とを有する。そして、制御手段7は、出力電圧或いは出力電流の周波数が、インピーダンス変化率が極小或いはその近傍となる周波数となるように制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ放電を利用したガス処理装置に関し、更に詳しくは、ガスの無害化処理の効率が向上するように、供給電圧或いは供給電流を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排ガス中の窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ハイドロカーボン(HC)、塩素化合物、フッ素化合物等の有害成分や、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、イソプロピルアルコール、アセトアルデヒド等の臭気成分を浄化する触媒として、二酸化チタン(TiO2)を含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0003】
また、ガス中や液中の有害成分や臭気成分を酸化させ、無害化させることができるオゾン(O3)の発生源としても二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0004】
更に、水(H2O)を酸素(O2)と水素(H2)とに分解し、得られた水素を燃料とすることや、石化燃料から水素を抽出する際の燃料改質材料としても二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0005】
いずれの場合においても、酸化還元電位の高い触媒が必要である。二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒を用いれば、酸化還元作用により有害成分や臭気成分の完全な除去や無害化が可能であり、オゾンの効率的な発生が可能であり、燃料の製造や改質が可能となる。
【0006】
このような光触媒、或いは三元触媒を用いて有害成分、或いは臭気成分を除去する例として、ガス処理装置を例に挙げると、ガス処理装置は、担体に光触媒、或いは三元触媒を担持させ、該担体にプラズマ放電を発生させて触媒を励起させて、有害成分、臭気成分を無害化する。
【0007】
即ち、ガスの導入路中に、光触媒或いは三元触媒が担持された、ハニカム構造、或いは発泡体構造の担体を配置し、更に、該担体を挟むように、放電電極を設け、該放電電極間に交流電圧、或いは周期波形となる直流電圧を印加する。この状態で、導入路にガスを流入させると、プラズマ放電で発生する紫外線により光触媒が励起され、或いは、熱やイオンにより三元触媒が励起され、有害成分、臭気成分を除去することができる。
【0008】
このようなプラズマ放電を用いたガス処理装置では、最適な稼働を行うために、処理対象となるガスの条件、或いはガスの導入路の条件に基づいて、電極間に供給する電圧或いは電流を適宜調整する必要がある。即ち、導入路に流れるガスの流量、ガス中に含まれる有害成分、臭気成分の濃度、水分量(或いは湿度)、或いはガスの混合状態が変化すると、電極間のインピーダンスが変化するので、この変化に対応して電極間に供給する電圧、或いは電流を調整する必要がある。更には、放電電極の電気的な収容状態(外部との絶縁状態等)によっても、インピーダンスが変化するので、この変化に対応しても、電圧、電流を調整する必要がある。
【0009】
従来においては、導入路に流れるガスの流量を測定するための流量計、ガス中に含まれる有害成分あるいは臭気成分の濃度を検出する濃度計、湿度を測定する湿度計を設置し、これらの検出結果に基づいて、最適となる電圧値、或いは電流値を求め、求められた電圧値、或いは電流値となるように、電源の出力を制御していた。例えば、消費電力が一定となるように設定する場合には、インピーダンスの変化に基づき、電源の出力電圧、或いは出力電流を調整する制御を行っていた。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−174845号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のガス処理装置では、流量計、濃度計、或いは湿度計といった各種のセンサが必要となり、装置構成が大規模化し、更にはコストアップにつながるという欠点があった。
【0012】
この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡単な装置構成で、電極間に最適な電圧或いは電流を供給し、安定したプラズマ放電を発生させることのできるガス処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、処理対象となるガスの導入路内に、光触媒或いは三元触媒が担持された担体を設け、更に、当該担体の両端に放電電極を配置し、該放電電極間に周期性を有する電圧或いは電流を供給して、前記担体中にプラズマ放電を発生させ、前記ガスを無害化処理するガス処理装置において、前記放電電極に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、前記放電電極に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記放電電極に出力する電圧値或いは電流値の設定が可能であり、且つ、出力する電圧、或いは電流の周波数を変更可能な電源手段と、前記電圧検出手段にて検出された電圧値と前記電流検出手段にて検出された電流値に基づいて、前記放電電極間のインピーダンスを算出し、且つ、前記電源手段にて出力電圧或いは出力電流の周波数を適宜変更した際の、インピーダンス変化率が極小となる値を採る周波数を求める制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記電源手段より出力される電圧或いは電流の周波数が、前記インピーダンス変化率が極小或いはその近傍となる周波数となるように制御するべく制御信号を、前記電源手段に出力することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記放電電極間のインピーダンス変化に対し、当該放電電極間での消費電力が略一定の値となるように、前記電源手段へ出力電圧或いは出力電流の制御信号を出力し、前記電源手段は、この制御信号を受けて、出力電圧或いは出力電流を調整することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記電圧検出手段にて検出される電圧値及び前記電流検出手段にて検出される電流値と、前記放電電極間に供給する電圧値或いは電流値との対応テーブルを備え、前記電圧値及び電流値が検出された際には、この対応テーブルに照らし合わせて、前記電源手段へ出力する電圧制御信号、或いは電流制御信号を取得することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記電圧検出手段にて検出される電圧値と、前記電流検出手段にて検出される電流値に基づいて、反射電力が最小となるように電圧値と電流値の間の位相差を求め、前記電源手段は、内部インピーダンスを前記位相差に基づいて調整するインピーダンス整合手段を具備したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、前記担体は、ガスのみならず、粒径30μm以下の霧状の液体を酸化還元処理することを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明は、前記導入路は、内燃機関の排ガス排出経路であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るガス処理装置の構成を示すブロック図、図2は、このガス処理装置1が有する排ガス処理部2の概略構成を示す説明図である。図2に示すように、ガス処理部2は、車両エンジンの排気ダクト等の導入路13に設けられて、排ガス中に含まれるNOx、SOx、HC、ダイオキシン等の有害成分、或いは、アンモニア、メチルメルカプタン等の臭気成分を無害化するものであり、ハニカム構造をなす担体12と、該担体12のガス流入側、及びガス排出側に配置され、担体12にプラズマ放電発生用の電圧、或いは電流を供給する電極11を備えている。
【0020】
また、担体12は複数の細流路12aを備えており、その表面には二酸化チタン(TiO2)等の光触媒が担持されている。なお、ここでは、担体12としてハニカム構造を有する場合を例に挙げて説明するが、発泡体構造を有する担体を用いることも可能である。また、担体12に担持される触媒として光触媒を例に挙げて説明するが、これに限らず、貴金属等の三元触媒を用いることも可能である。
【0021】
ガス処理部2が有する2つの電極11間は、図1に示す電源出力部・インピーダンス整合器5と接続され、電圧、或いは電流が供給されるようになっている。
【0022】
また、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、又は出力電流は、可変周波数発振部3により周波数が設定され、且つ電圧・電流制御部4により電圧値、或いは電流値が制御される。
【0023】
更に、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、及び出力電流は、位相・電圧・電流・周波数検出部6にて検出され、ガス処理部2に印加される電圧値、ガス処理部2に流れる電流値、位相(電流ベクトルと電圧ベクトルとの位相差)、及び周波数が検出される。検出された位相は、電源出力部・インピーダンス整合器5にフィードバックされ、電圧値、電流値、及び周波数は、制御部7に出力される。
【0024】
制御部7は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より出力される電圧値、電流値、周波数の信号に基づいて、ガス処理部2に供給する電圧値、電流値、及び周波数を最適な値とするべく制御信号を、可変周波数発振部3、及び電圧・電流制御部4に出力する。
【0025】
次に、上述のように構成された本実施形態に係るガス処理装置1の作用について説明する。発明者らの鋭意検討により、ガス処理部2に供給する電圧、或いは電流の周波数を、例えば、20Hz〜20,000Hzの範囲で適宜変更し、このときのインピーダンス変化率を測定したところ、複数の箇所でインピーダンス変化率が極小となる点が存在することを見い出した。
【0026】
即ち、図3の特性曲線に示すように、特定の周波数f0、f1、f2、fxのときには、ガス流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、湿度が変化した場合でも、放電電極11間のインピーダンスがそれほど変化しない(つまり、変動率が小さい)ことが判明した。
【0027】
従って、これらの周波数となるように、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、或いは電流を設定すれば、たとえガス流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、湿度が変化した場合であってもインピーダンスはあまり変化しないので、放電電極11間に供給する電圧値、或いは電流値を調整しなくても、ガス処理部2で消費される電力は大きく変化しない。よって、担体12内に安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0028】
以下、具体的な処理動作について説明する。まず、電源出力部・インピーダンス整合器5より、所定の周波数且つ所定の電圧、或いは電流をガス処理部2に出力し、図2に示す放電電極11間に電圧、或いは電流を供給する。これにより、担体12内にはプラズマ放電が発生し、導入路13内に導かれるガス中に含まれる有害成分、或いは臭気成分が、光触媒、或いは三元触媒により無害化される。
【0029】
この際、ガスの流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、担体12内の湿度に応じて、放電電極11間のインピーダンスが変動する。このときの、インピーダンス変動率を算出し、制御部7が有する記憶部(図示省略)に記憶保存する。
【0030】
そして、周波数を適宜変化させながら、同様の操作を行い、周波数変化に対するインピーダンス変動率の変化のデータを取得する。これにより、図3に示す如くのデータを得ることができる。
【0031】
次いで、制御部7は、インピーダンス変化率が極小となる周波数(f0,f2,f3,fx)とするべく制御信号を可変周波数発振部3に出力する。これにより、可変周波数発振部3は、設定した周波数とするべく設定信号を電圧・電流制御部4を介して電源出力部・インピーダンス整合器5に供給するので、該電源出力部・インピーダンス整合器5では、出力する電圧、或いは電流の周波数が設定した周波数となるように制御する。
【0032】
これにより、放電電極11間には、インピーダンス変化率が極小となる周波数の電圧、或いは電流が供給されるので、導入路13に導かれるガスの流量、濃度、湿度等の条件が変化した場合でも、放電電極11間のインピーダンスは大きく変化せず、安定した電圧、或いは電流を放電電極11間に供給することができる。従って、安定したプラズマ放電を発生されることができ、ガスに含まれる有害成分、或いは臭気成分を効率良く無害化することができ、且つ、消費電力を低減させることができる。
【0033】
また、インピーダンス変動率が極小であっても、インピーダンスが全く変化しないわけではなく、若干の変化が発生する。そこで、制御部7は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より出力される電圧、電流信号に基づき、ガス処理部2における消費電力が略一定となるように、電圧・電流制御部4に、電圧・電流制御信号を出力する。
【0034】
例えば、ガス処理部2に電圧を印加してプラズマ放電を発生させている際に、当該ガス処理部2におけるインピーダンスが増大し、電流値が低下した場合には、ガス処理部2における消費電力が低下することになる。この場合には、制御部7より電圧制御信号を電圧・電流制御部4に出力し、該電圧・電流制御部4は、電圧値を増加させるべく制御信号を電源出力部・インピーダンス整合器5に出力する。これにより、電源出力部・インピーダンス整合器5より出力される電圧値が増加されるので、ガス処理部2における消費電力が増加し、安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0035】
同様に、ガス処理部2に電流を供給してプラズマ放電を発生させている場合には、電圧変動に対し、消費電力が略一定となるように、電流値を制御する。
【0036】
また、制御部7は、電流信号、或いは電圧信号が与えられた際にその都度演算により、適切な電圧値、或いは電流値を演算により求めるのではなく、予め対応テーブルを設定しておき、この対応テーブルに照らし合わせることにより、適切な電圧値、或いは電流値を取得し、この電圧値、電流値とするべく制御信号を出力するように構成することも可能である。
【0037】
また、電源出力部・インピーダンス整合器5は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より位相信号が与えられると、該位相信号に基づいて、内部インピーダンスを調整し、ガス処理部2での消費電力が最大となるようにする。例えば、ガス処理部2が容量性のインピーダンスを有している場合には、このインピーダンスと共役となるインピーダンス、即ち、誘導性のインピーダンスとなるようにマッチングさせ、リアクタンス成分を割愛する。これにより、放電電極11に挟まれた担体12に効率良くプラズマ放電を発生させることができる。
【0038】
このようにして、本実施形態に係るガス処理装置1では、担体12内のインピーダンス変動率が極小となる周波数を検出し、放電電極11間に供給する電圧、或いは電流の周波数が、検出された周波数、或いはその近傍の周波数となるように制御している。従って、ガス流量、有害成分及び臭気成分濃度、湿度、ガス混合状態が変化した場合、または放電電極の電気的収容状態が変化した場合でも、これらに起因してインピーダンスが大きく変化することを抑制することができ、安定したプラズマ放電を発生させることができる。これにより、ガス処理の効率を著しく向上させることができる。
【0039】
また、担体12内のインピーダンスが変化した場合には、この変化に対応して、電圧値、或いは電流値が調整され、担体12内での消費電力が略一定となるように制御されるので、周波数の設定により変動率が抑制されたインピーダンスが、なおも変化した場合であっても、これに対応することができ、プラズマ放電をより一層安定に発生させることができる。
【0040】
また、制御部7が、検出された電流値及び電圧値と、設定する電流値及び電圧値との対応テーブルを備える構成とすれば、電流値及び電圧値が検出される度に最適となる電流値及び電圧値を演算する必要がなく、演算処理を簡素化することができる。これにより、応答性の良い電圧及び電流の制御が可能となる。
【0041】
更に、放電電極11間に供給される電圧及び電圧に基づき、これらの位相を求めこの位相に基づいて、電源出力部・インピーダンス整合器5の内部インピーダンスを調整することができるので、最大効率での稼働が可能となる。
【0042】
また、ガス処理部2がガスのみならず、粒径30μm以下の霧状の液体を酸化還元処理する構成とすれば、より一層ガスの処理能力を向上させることができる。
【0043】
更に、内燃機関の排ガスを処理する構成とすれば、内燃機関より排出される排ガスを効果的に処理することができ、無公害化を図ることができる。
【0044】
以上、本発明のガス処理装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガス処理装置では、担体内のインピーダンス変動率が極小となる周波数を検出し、放電電極間に供給する電圧、或いは電流の周波数が、検出された周波数、或いはその近傍の周波数となるように制御している。その結果、ガス流量、有害成分及び臭気成分濃度、湿度、ガス混合状態が変化した場合、または放電電極の電気的収容状態が変化した場合でも、これらに起因してインピーダンスが大きく変化することを抑制することができ、安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0046】
これにより、従来のガス処理装置と比較し、装置の小規模化、及びコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス処理装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したガス処理部の具体的な構成を示す説明図である。
【図3】周波数変化に対するインピーダンス変動率の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ガス処理装置
2 ガス処理部
3 可変周波数発振部(電源手段)
4 電圧・電流制御部(電源手段)
5 電源出力部・インピーダンス整合器(電源手段)
6 位相・電圧・電流・周波数検出部(電圧検出手段、電流検出手段)
7 制御部(制御手段)
11 放電電極
12 担体
12a 細流路
13 導入路
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ放電を利用したガス処理装置に関し、更に詳しくは、ガスの無害化処理の効率が向上するように、供給電圧或いは供給電流を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排ガス中の窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ハイドロカーボン(HC)、塩素化合物、フッ素化合物等の有害成分や、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、イソプロピルアルコール、アセトアルデヒド等の臭気成分を浄化する触媒として、二酸化チタン(TiO2)を含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0003】
また、ガス中や液中の有害成分や臭気成分を酸化させ、無害化させることができるオゾン(O3)の発生源としても二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0004】
更に、水(H2O)を酸素(O2)と水素(H2)とに分解し、得られた水素を燃料とすることや、石化燃料から水素を抽出する際の燃料改質材料としても二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒が提案されている。
【0005】
いずれの場合においても、酸化還元電位の高い触媒が必要である。二酸化チタンを含む光触媒や貴金属を含む三元触媒を用いれば、酸化還元作用により有害成分や臭気成分の完全な除去や無害化が可能であり、オゾンの効率的な発生が可能であり、燃料の製造や改質が可能となる。
【0006】
このような光触媒、或いは三元触媒を用いて有害成分、或いは臭気成分を除去する例として、ガス処理装置を例に挙げると、ガス処理装置は、担体に光触媒、或いは三元触媒を担持させ、該担体にプラズマ放電を発生させて触媒を励起させて、有害成分、臭気成分を無害化する。
【0007】
即ち、ガスの導入路中に、光触媒或いは三元触媒が担持された、ハニカム構造、或いは発泡体構造の担体を配置し、更に、該担体を挟むように、放電電極を設け、該放電電極間に交流電圧、或いは周期波形となる直流電圧を印加する。この状態で、導入路にガスを流入させると、プラズマ放電で発生する紫外線により光触媒が励起され、或いは、熱やイオンにより三元触媒が励起され、有害成分、臭気成分を除去することができる。
【0008】
このようなプラズマ放電を用いたガス処理装置では、最適な稼働を行うために、処理対象となるガスの条件、或いはガスの導入路の条件に基づいて、電極間に供給する電圧或いは電流を適宜調整する必要がある。即ち、導入路に流れるガスの流量、ガス中に含まれる有害成分、臭気成分の濃度、水分量(或いは湿度)、或いはガスの混合状態が変化すると、電極間のインピーダンスが変化するので、この変化に対応して電極間に供給する電圧、或いは電流を調整する必要がある。更には、放電電極の電気的な収容状態(外部との絶縁状態等)によっても、インピーダンスが変化するので、この変化に対応しても、電圧、電流を調整する必要がある。
【0009】
従来においては、導入路に流れるガスの流量を測定するための流量計、ガス中に含まれる有害成分あるいは臭気成分の濃度を検出する濃度計、湿度を測定する湿度計を設置し、これらの検出結果に基づいて、最適となる電圧値、或いは電流値を求め、求められた電圧値、或いは電流値となるように、電源の出力を制御していた。例えば、消費電力が一定となるように設定する場合には、インピーダンスの変化に基づき、電源の出力電圧、或いは出力電流を調整する制御を行っていた。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−174845号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のガス処理装置では、流量計、濃度計、或いは湿度計といった各種のセンサが必要となり、装置構成が大規模化し、更にはコストアップにつながるという欠点があった。
【0012】
この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡単な装置構成で、電極間に最適な電圧或いは電流を供給し、安定したプラズマ放電を発生させることのできるガス処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、処理対象となるガスの導入路内に、光触媒或いは三元触媒が担持された担体を設け、更に、当該担体の両端に放電電極を配置し、該放電電極間に周期性を有する電圧或いは電流を供給して、前記担体中にプラズマ放電を発生させ、前記ガスを無害化処理するガス処理装置において、前記放電電極に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、前記放電電極に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記放電電極に出力する電圧値或いは電流値の設定が可能であり、且つ、出力する電圧、或いは電流の周波数を変更可能な電源手段と、前記電圧検出手段にて検出された電圧値と前記電流検出手段にて検出された電流値に基づいて、前記放電電極間のインピーダンスを算出し、且つ、前記電源手段にて出力電圧或いは出力電流の周波数を適宜変更した際の、インピーダンス変化率が極小となる値を採る周波数を求める制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記電源手段より出力される電圧或いは電流の周波数が、前記インピーダンス変化率が極小或いはその近傍となる周波数となるように制御するべく制御信号を、前記電源手段に出力することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記放電電極間のインピーダンス変化に対し、当該放電電極間での消費電力が略一定の値となるように、前記電源手段へ出力電圧或いは出力電流の制御信号を出力し、前記電源手段は、この制御信号を受けて、出力電圧或いは出力電流を調整することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記電圧検出手段にて検出される電圧値及び前記電流検出手段にて検出される電流値と、前記放電電極間に供給する電圧値或いは電流値との対応テーブルを備え、前記電圧値及び電流値が検出された際には、この対応テーブルに照らし合わせて、前記電源手段へ出力する電圧制御信号、或いは電流制御信号を取得することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記電圧検出手段にて検出される電圧値と、前記電流検出手段にて検出される電流値に基づいて、反射電力が最小となるように電圧値と電流値の間の位相差を求め、前記電源手段は、内部インピーダンスを前記位相差に基づいて調整するインピーダンス整合手段を具備したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、前記担体は、ガスのみならず、粒径30μm以下の霧状の液体を酸化還元処理することを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明は、前記導入路は、内燃機関の排ガス排出経路であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るガス処理装置の構成を示すブロック図、図2は、このガス処理装置1が有する排ガス処理部2の概略構成を示す説明図である。図2に示すように、ガス処理部2は、車両エンジンの排気ダクト等の導入路13に設けられて、排ガス中に含まれるNOx、SOx、HC、ダイオキシン等の有害成分、或いは、アンモニア、メチルメルカプタン等の臭気成分を無害化するものであり、ハニカム構造をなす担体12と、該担体12のガス流入側、及びガス排出側に配置され、担体12にプラズマ放電発生用の電圧、或いは電流を供給する電極11を備えている。
【0020】
また、担体12は複数の細流路12aを備えており、その表面には二酸化チタン(TiO2)等の光触媒が担持されている。なお、ここでは、担体12としてハニカム構造を有する場合を例に挙げて説明するが、発泡体構造を有する担体を用いることも可能である。また、担体12に担持される触媒として光触媒を例に挙げて説明するが、これに限らず、貴金属等の三元触媒を用いることも可能である。
【0021】
ガス処理部2が有する2つの電極11間は、図1に示す電源出力部・インピーダンス整合器5と接続され、電圧、或いは電流が供給されるようになっている。
【0022】
また、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、又は出力電流は、可変周波数発振部3により周波数が設定され、且つ電圧・電流制御部4により電圧値、或いは電流値が制御される。
【0023】
更に、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、及び出力電流は、位相・電圧・電流・周波数検出部6にて検出され、ガス処理部2に印加される電圧値、ガス処理部2に流れる電流値、位相(電流ベクトルと電圧ベクトルとの位相差)、及び周波数が検出される。検出された位相は、電源出力部・インピーダンス整合器5にフィードバックされ、電圧値、電流値、及び周波数は、制御部7に出力される。
【0024】
制御部7は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より出力される電圧値、電流値、周波数の信号に基づいて、ガス処理部2に供給する電圧値、電流値、及び周波数を最適な値とするべく制御信号を、可変周波数発振部3、及び電圧・電流制御部4に出力する。
【0025】
次に、上述のように構成された本実施形態に係るガス処理装置1の作用について説明する。発明者らの鋭意検討により、ガス処理部2に供給する電圧、或いは電流の周波数を、例えば、20Hz〜20,000Hzの範囲で適宜変更し、このときのインピーダンス変化率を測定したところ、複数の箇所でインピーダンス変化率が極小となる点が存在することを見い出した。
【0026】
即ち、図3の特性曲線に示すように、特定の周波数f0、f1、f2、fxのときには、ガス流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、湿度が変化した場合でも、放電電極11間のインピーダンスがそれほど変化しない(つまり、変動率が小さい)ことが判明した。
【0027】
従って、これらの周波数となるように、電源出力部・インピーダンス整合器5の出力電圧、或いは電流を設定すれば、たとえガス流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、湿度が変化した場合であってもインピーダンスはあまり変化しないので、放電電極11間に供給する電圧値、或いは電流値を調整しなくても、ガス処理部2で消費される電力は大きく変化しない。よって、担体12内に安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0028】
以下、具体的な処理動作について説明する。まず、電源出力部・インピーダンス整合器5より、所定の周波数且つ所定の電圧、或いは電流をガス処理部2に出力し、図2に示す放電電極11間に電圧、或いは電流を供給する。これにより、担体12内にはプラズマ放電が発生し、導入路13内に導かれるガス中に含まれる有害成分、或いは臭気成分が、光触媒、或いは三元触媒により無害化される。
【0029】
この際、ガスの流量、有害成分或いは臭気成分の濃度、担体12内の湿度に応じて、放電電極11間のインピーダンスが変動する。このときの、インピーダンス変動率を算出し、制御部7が有する記憶部(図示省略)に記憶保存する。
【0030】
そして、周波数を適宜変化させながら、同様の操作を行い、周波数変化に対するインピーダンス変動率の変化のデータを取得する。これにより、図3に示す如くのデータを得ることができる。
【0031】
次いで、制御部7は、インピーダンス変化率が極小となる周波数(f0,f2,f3,fx)とするべく制御信号を可変周波数発振部3に出力する。これにより、可変周波数発振部3は、設定した周波数とするべく設定信号を電圧・電流制御部4を介して電源出力部・インピーダンス整合器5に供給するので、該電源出力部・インピーダンス整合器5では、出力する電圧、或いは電流の周波数が設定した周波数となるように制御する。
【0032】
これにより、放電電極11間には、インピーダンス変化率が極小となる周波数の電圧、或いは電流が供給されるので、導入路13に導かれるガスの流量、濃度、湿度等の条件が変化した場合でも、放電電極11間のインピーダンスは大きく変化せず、安定した電圧、或いは電流を放電電極11間に供給することができる。従って、安定したプラズマ放電を発生されることができ、ガスに含まれる有害成分、或いは臭気成分を効率良く無害化することができ、且つ、消費電力を低減させることができる。
【0033】
また、インピーダンス変動率が極小であっても、インピーダンスが全く変化しないわけではなく、若干の変化が発生する。そこで、制御部7は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より出力される電圧、電流信号に基づき、ガス処理部2における消費電力が略一定となるように、電圧・電流制御部4に、電圧・電流制御信号を出力する。
【0034】
例えば、ガス処理部2に電圧を印加してプラズマ放電を発生させている際に、当該ガス処理部2におけるインピーダンスが増大し、電流値が低下した場合には、ガス処理部2における消費電力が低下することになる。この場合には、制御部7より電圧制御信号を電圧・電流制御部4に出力し、該電圧・電流制御部4は、電圧値を増加させるべく制御信号を電源出力部・インピーダンス整合器5に出力する。これにより、電源出力部・インピーダンス整合器5より出力される電圧値が増加されるので、ガス処理部2における消費電力が増加し、安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0035】
同様に、ガス処理部2に電流を供給してプラズマ放電を発生させている場合には、電圧変動に対し、消費電力が略一定となるように、電流値を制御する。
【0036】
また、制御部7は、電流信号、或いは電圧信号が与えられた際にその都度演算により、適切な電圧値、或いは電流値を演算により求めるのではなく、予め対応テーブルを設定しておき、この対応テーブルに照らし合わせることにより、適切な電圧値、或いは電流値を取得し、この電圧値、電流値とするべく制御信号を出力するように構成することも可能である。
【0037】
また、電源出力部・インピーダンス整合器5は、位相・電圧・電流・周波数検出部6より位相信号が与えられると、該位相信号に基づいて、内部インピーダンスを調整し、ガス処理部2での消費電力が最大となるようにする。例えば、ガス処理部2が容量性のインピーダンスを有している場合には、このインピーダンスと共役となるインピーダンス、即ち、誘導性のインピーダンスとなるようにマッチングさせ、リアクタンス成分を割愛する。これにより、放電電極11に挟まれた担体12に効率良くプラズマ放電を発生させることができる。
【0038】
このようにして、本実施形態に係るガス処理装置1では、担体12内のインピーダンス変動率が極小となる周波数を検出し、放電電極11間に供給する電圧、或いは電流の周波数が、検出された周波数、或いはその近傍の周波数となるように制御している。従って、ガス流量、有害成分及び臭気成分濃度、湿度、ガス混合状態が変化した場合、または放電電極の電気的収容状態が変化した場合でも、これらに起因してインピーダンスが大きく変化することを抑制することができ、安定したプラズマ放電を発生させることができる。これにより、ガス処理の効率を著しく向上させることができる。
【0039】
また、担体12内のインピーダンスが変化した場合には、この変化に対応して、電圧値、或いは電流値が調整され、担体12内での消費電力が略一定となるように制御されるので、周波数の設定により変動率が抑制されたインピーダンスが、なおも変化した場合であっても、これに対応することができ、プラズマ放電をより一層安定に発生させることができる。
【0040】
また、制御部7が、検出された電流値及び電圧値と、設定する電流値及び電圧値との対応テーブルを備える構成とすれば、電流値及び電圧値が検出される度に最適となる電流値及び電圧値を演算する必要がなく、演算処理を簡素化することができる。これにより、応答性の良い電圧及び電流の制御が可能となる。
【0041】
更に、放電電極11間に供給される電圧及び電圧に基づき、これらの位相を求めこの位相に基づいて、電源出力部・インピーダンス整合器5の内部インピーダンスを調整することができるので、最大効率での稼働が可能となる。
【0042】
また、ガス処理部2がガスのみならず、粒径30μm以下の霧状の液体を酸化還元処理する構成とすれば、より一層ガスの処理能力を向上させることができる。
【0043】
更に、内燃機関の排ガスを処理する構成とすれば、内燃機関より排出される排ガスを効果的に処理することができ、無公害化を図ることができる。
【0044】
以上、本発明のガス処理装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガス処理装置では、担体内のインピーダンス変動率が極小となる周波数を検出し、放電電極間に供給する電圧、或いは電流の周波数が、検出された周波数、或いはその近傍の周波数となるように制御している。その結果、ガス流量、有害成分及び臭気成分濃度、湿度、ガス混合状態が変化した場合、または放電電極の電気的収容状態が変化した場合でも、これらに起因してインピーダンスが大きく変化することを抑制することができ、安定したプラズマ放電を発生させることができる。
【0046】
これにより、従来のガス処理装置と比較し、装置の小規模化、及びコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス処理装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したガス処理部の具体的な構成を示す説明図である。
【図3】周波数変化に対するインピーダンス変動率の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ガス処理装置
2 ガス処理部
3 可変周波数発振部(電源手段)
4 電圧・電流制御部(電源手段)
5 電源出力部・インピーダンス整合器(電源手段)
6 位相・電圧・電流・周波数検出部(電圧検出手段、電流検出手段)
7 制御部(制御手段)
11 放電電極
12 担体
12a 細流路
13 導入路
Claims (6)
- 処理対象となるガスの導入路内に、光触媒或いは三元触媒が担持された担体を設け、更に、当該担体の両端に放電電極を配置し、該放電電極間に周期性を有する電圧或いは電流を供給して、前記担体中にプラズマ放電を発生させ、前記ガスを無害化処理するガス処理装置において、
前記放電電極に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
前記放電電極に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記放電電極に出力する電圧値或いは電流値の設定が可能であり、且つ、出力する電圧、或いは電流の周波数を変更可能な電源手段と、
前記電圧検出手段にて検出された電圧値と前記電流検出手段にて検出された電流値に基づいて、前記放電電極間のインピーダンスを算出し、且つ、前記電源手段にて出力電圧或いは出力電流の周波数を適宜変更した際の、インピーダンス変化率が極小となる値を採る周波数を求める制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電源手段より出力される電圧或いは電流の周波数が、前記インピーダンス変化率が極小或いはその近傍となる周波数となるように制御するべく制御信号を、前記電源手段に出力することを特徴とするガス処理装置。 - 前記制御手段は、前記放電電極間のインピーダンス変化に対し、当該放電電極間での消費電力が略一定の値となるように、前記電源手段へ出力電圧或いは出力電流の制御信号を出力し、前記電源手段は、この制御信号を受けて、出力電圧或いは出力電流を調整することを特徴とする請求項1に記載のガス処理装置。
- 前記制御手段は、前記電圧検出手段にて検出される電圧値及び前記電流検出手段にて検出される電流値と、前記放電電極間に供給する電圧値或いは電流値との対応テーブルを備え、前記電圧値及び電流値が検出された際には、この対応テーブルに照らし合わせて、前記電源手段へ出力する電圧制御信号、或いは電流制御信号を取得することを特徴とする請求項2に記載のガス処理装置。
- 前記電圧検出手段にて検出される電圧値と、前記電流検出手段にて検出される電流値に基づいて、反射波電力が最小となるように電圧値と電流値の間の位相差を求め、
前記電源手段は、内部インピーダンスを前記位相差に基づいて調整するインピーダンス整合手段を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のガス処理装置。 - 前記担体は、ガスのみならず、粒径30μm以下の霧状の液体を酸化還元処理することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 前記導入路は、内燃機関の排ガス排出経路であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のガス処理装置。
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