JP2004265782A - ターミナル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子バネ部材を介して加わるストレスを確実に受け止めて端子金具のガタツキを抑え、端子バネ部材と回路基板との電気的接続を常に安定に保つことのできる簡易で強固な構造のターミナル装置を提供する。
【解決手段】筐体に外部に向けて取り付けられる薄板の端子金具を剛体構造化し、この端子金具の端子バネ部材が延設された側の剛体構造化された一端部を、筐体に設けた係止部の下面側に嵌め込むことでその一端部を筐体に取り付け、その支持構造の機械的強度を高める。また端子金具の端子バネ部材を設けた側とは反対側は、端子金具を切り起こして形成した弾性片からなる係合片を用いて筐体に係合させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的強度に優れた簡易な構造のターミナル装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
各種の計装機器には、一般的には該計装機器を、例えばマイクロコンピュータからなる制御装置等の外部装置に電気的に接続するためのターミナル装置が設けられる。この種のターミナル装置は、基本的には計装機器等の筐体に外部に向けて取り付けられる端子金具と、前記筐体の外部から前記端子金具に螺合されて該端子金具との間に外部接続用の導体部材を固定する為の端子ねじを備え、更に前記端子金具の一端部から前記筐体の内側に向けて延設されて前記筐体の内部に組み込まれる回路基板に接触して該回路基板PBに電気的に接続される端子バネ部材(接触電極片)を一体に備えた構造を有する。
【0003】
尚、上記端子バネ部材は、専ら、端子金具と一体に設けられた弾性片として形成され、筐体の内側から該端子バネ部材(弾性片)に沿って装脱される回路基板の電極配線パターン部に所定の弾性力をもって接触して、該ターミナル装置と回路基板とを電気的に接続する役割を担う。このような端子バネ部材を備えたターミナル装置については、従来より種々提唱されている(例えば特許文献1,2,3を参照)。
【0004】
ちなみに各特許文献1,2,3にそれぞれ示される従来のターミナル装置は、図7(a)(b)(c)にその概略構成を示すように、ばね性を有する燐青銅等の薄板をコの字状に折り曲げ、更にその一端部に回路基板PBとの接触電極部をなす端子バネ部材(弾性片)1を形成した導体部材2を備える。そしてこの導体部材2を絶縁性を有する合成樹脂製の筐体3の外側から嵌め込み、上記導体部材2の両端部の一部をそれぞれ切り起こして形成した係合片4,5の先端を上記筐体3の内側に係合させることによって、該導体部材2を筐体3に装着する構造を有している。
【0005】
具体的には図7(a)に示すターミナル装置は、上記導体部材2にて端子ねじ6に螺合するナット(端子金具)7を筐体3との間に挟み込んで保持する構造となっている。また図7(b)に示すターミナル装置は、コの字状に折曲した肉厚の端子金具8を予め筐体3に装着し、この端子金具8の上から前述した導体部材2を装着した構造を有する。この端子金具8もまた、その両端部の一部をそれぞれ切り起こして形成した係合片の先端を上記筐体3の内側に係合させることによって該筐体3に装着される。
【0006】
更に図7(c)に示すターミナル装置は、導体部材2の前記端子バネ部材(弾性片)1を除く部位を肉厚なものとして剛性を付与し、この導体部材2自体を前記端子ねじ6と螺合する端子金具としたものである。尚、図7(a)〜(c)における符号9は、前記端子ねじ6の頭部と前記導体部材2との間に外部接続用の導体部材(被覆電線の導体やその導体の端部に装着された端子片)を挟み込むための座金を示している。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−209331号公報
【特許文献2】
特開平8−250168号公報
【特許文献3】
特開平11−160353号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した構造の従来のターミナル装置にあっては、筐体3が合成樹脂によって形成されることが多い。その場合、係合片4,5を筐体3に押し込んで取り付ける際に、係合片4,5が筐体3と摺動して筐体3から規制を受けることで係合片4,5が弾性変形する。そしてこれらの係合片4,5が筐体3に十分に押し込まれたとき、各係合片4,5は筐体3との摺動状態から開放され弾性変形状態から元の形状に復帰して、係合片4,5と筐体3との係合固定状態に至る。
【0009】
このような取付工程においては、金属製の係合片4,5と合成樹脂製の筐体3とが摺動することで、筐体3の摺動部分が幾分なりとも塑性変形したり、或いは削れたりする可能性が高い。即ち、筐体3の、各係合片4,5との摺動部分(2箇所)僅かながらの永久変形が生じることが否めない。するとこのような筐体3の変形によって端子金具2のガタツキが発生するので、従来においては、専ら、端子バネ部材1が幾分か変位したとしても端子バネ部材1と回路基板PBとの接触状態が良好に保てるように、端子バネ部材1の長さを長く設定して十分なバネ性を発揮できるようにしている。
【0010】
また上述した構造の従来のターミナル装置にあっては、端子バネ部材(弾性片)1への回路基板PBの装脱に伴って、導体部材2における上記端子バネ部材1を設けた側の筐体3による支持部にストレスが掛かることが否めない。特にこの支持部は、前述したように導体部材2の一部を切り起こした係合片4の先端部を筐体3の内側に係止させているだけなので導体部材2の引き抜き等に対する強度が弱く、いわゆるガタツキが発生し易い。
【0011】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ガタツキの原因となる取付工程における筐体の変形箇所の数を少なくすることにある。そして筐体の変形箇所を少なくすることで、前述した筐体の変形箇所が複数箇所(上述した例では2箇所)ある従来の構成に比較して端子金具のガタツキの発生を少なくすることを目的とする。ちなみに端子金具のガタツキの発生が軽度になれば端子バネ部材の変位も小さくなるので、その分、端子バネ部材の長さを短く設定でき、またターミナル装置全体の小型化も期待できる。
【0012】
本発明の別の目的は、回路基板の装脱時に端子バネ部材を介して加わるストレスを確実に受け止めてガタツキの発生を防ぐことができ、上記端子バネ部材と回路基板との電気的接続を常に安定に保つことのできる簡易で強固な構造のターミナル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係るターミナル装置は、例えば計装機器に組み込まれて該計装機器の内部に設けられる回路基板と制御装置等の外部機器との接続をなすに好適なものであって、
それぞれ外部に電気的に接続される第1および第2の電気的接続部と、所定の対象物(筐体)に係合する第1および第2の係合部とを有する端子金具を、前記第1の係合部は実質的に変形させることなく前記対象物に係合させ、また前記第2の係合部については一旦弾性変形させた後に復帰させて前記対象物に係合させることで、前記対象物に固定する構造としたことを特徴としている。
【0014】
具体的には本発明にターミナル装置は、
計装機器等の所定の筐体に外部に向けて取り付けられる端子金具と、
この端子金具の一端部から前記筐体の内側に向けて延設されて前記筐体の内部に組み込まれる回路基板に接触して電気的に接続される端子バネ部材と、
前記筐体の外部から前記端子金具に螺合されて該端子金具との間に外部接続用の導体部材を固定する為の端子ねじとを備え、特に
前記端子金具の前記端子バネ部材を設けた側とは反対側の他端部から前記筐体の内側に向けて延設された辺部の一部を、例えば筐体への取付方向とは逆向きに切り起こす等して該辺部に設けられた弾性片であって、前記筐体の内側に設けられた係合凹部に嵌め込まれたとき、その先端部を上記係合凹部に係合させて前記端子金具の他端部を前記筐体に取り付ける係合片と、
前記端子バネ部材が延設された前記端子金具の一端部を剛体構造化してなり、前記筐体に設けられた係止部に係合して該端子金具の一端部を前記筐体に支持させる支持部とを備えたことを特徴としている。
【0015】
即ち、本発明に係るターミナル装置は、前記端子金具の前記端子バネ部材を設けた側の一端部を剛体構造化し、この剛体構造化した支持部を筐体に係合させることで前記端子バネ部材を設けた側の筐体による支持を強固なものとし、これによって前記端子バネ部材に沿って回路基板を装脱した際に加わる力(ストレス)を確実に受け止めて、上記支持部におけるガタツキの発生を防ぐようにしたことを特徴としている。
【0016】
好ましくは前記支持部は、ばね性を有した薄板からなる端子金具に剛性の高い板材、例えば厚板部材を重ね合わせて、或いは上記ばね性を有した薄板からなる端子金具の側縁部を折り曲げることで該端子金具の前記端子バネ部材を設けた側の一端部を剛体構造化したものであって、
前記筐体の表面に形成された端子金具取付用開口部の内側に向けて突出する係止部の下側に嵌め込まれて該係止部に係合して、前記端子金具の一端部を前記回路基板の装脱方向に位置規制して前記筐体に取り付けられるものとして構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るターミナル装置について説明する。
図1は第1の実施形態に係るターミナル装置の概略構成を、その一部を切欠して示す斜視図であり、図2はその断面構造を示す図である。ここでは2系統のターミナルA,Bを並べて設けたターミナル装置について、その一方を組み付け状態として、他方を分解した状態として例示している。尚、ターミナル装置を構成するターミナル数は、その仕様に応じて設定すれば良いものである。
【0018】
このターミナル装置は、計装機器等に取り付けられる合成樹脂製の絶縁性を有する筐体10と、この筐体10に外部に向けて取り付けられる後述する薄板端子金具11と、この薄板端子金具11に重ねて設けられる剛体板からなる厚板端子金具12と、この厚板端子金具(剛体板)12の略中央部に形成されたねじ孔13に螺合する端子ねじ14とを備える。上記薄板端子金具11は、厚板端子金具12の上に重ね合わせられことで1つの端子金具として機能するもので、特に厚板端子金具12は薄板端子金具11が重ね合わせられた中央部分を剛体構造化する役割を担っている。ここで言う剛体とは、厳密な意味での剛体でなくて良く、意図的な弾性変形を伴う使用がなされることのない構造体を指す。
【0019】
ちなみに上記薄板端子金具11は厚さ0.2mmの燐青銅板からなり、また厚板端子金具12は厚さ0.8mmのステンレス鋼板からなる。また前記ねじ孔13は、例えば厚板端子金具12の略中央部を下側に向けてバーリング成形して円筒状の伸びフランジ13aを形成し、この伸びフランジ13aの内周面にねじ溝をタッピングしたものとして実現される。そしてこのねじ孔13に螺合して設けられる端子ねじ14は、その頭部14aと前記厚板端子金具12の上面に重ね合わせられた薄板端子金具11との間に、外部接続用の導体部材(図示せず)を挟み込んで固定する役割を担う。
【0020】
尚、端子ねじ14には、四角形状の座金15が遊嵌されている。端子ねじ14は、この座金15を介してねじ孔13に螺合して設けられ、その頭部14aにて座金15を押し付けることで該座金15と薄板端子金具11(端子金具)との間に前述した導体部材を緩みなく挟み込んで固定するものなっている。このような端子ねじ14を用いた導体部材の固定により、該ターミナル装置(ターミナル)に上記導体部材が電気的に接続される。
【0021】
ところでこのターミナル装置における上記薄板端子金具11は、前記厚板端子金具12に重ね合わせられた部位を、前記端子ねじ14との間に前述した導体部材を挟み込む為の主体部11aとしている。そしてこの薄板端子金具11の上記主体部11aの両端を前記筐体11の内側に向けてそれぞれ略直角に折り曲げて延設し、該薄板端子金具11を筐体10に取り付けるための第1および第2の脚部11b,11cとして形成している。
【0022】
特に前記薄板端子金具11の一端部側の上記第1の脚部11bの中央部は、所定幅に亘ってその先端側を支点として該薄板端子金具11の内側に向けて略V字状に切り起こされており、薄板端子金具11に一体に設けられた所定の弾性力を有する所定長さの弾性片からなる端子バネ部材16として形成されている。この端子バネ部材(弾性片)16は、前記筐体11の内部に組み込まれて該端子バネ部材16の長手方向に沿って挿入される回路基板PBの電極配線パターン部に所定の弾性力をもって接触し、上記電極配線パターン部と電気的な接続をなす役割を担う。
【0023】
また前記薄板端子金具11の前述した第1の脚部11bの先端部は、該薄板端子金具11の外側に向けて略直角に折り曲げられ、筐体10に対する第1の掛止め部11dとして形成されている。また薄板端子金具11の前記第1の脚部11bを折り曲げ形成した一端側の肩部には、その主体部11aに連なる片部が前記筐体10に対する第2の掛止め部11eとして切り起こされている。そしてこの第2の掛止め部11eを切り起こすことによって前記薄板端子金具11の一端側の肩部に形成された穴部には、前述した如く薄板端子金具11に重ね合わせられる厚板端子金具12の一端部中央に突設された係合突起12aが挿入されるようなっている。この係合突起12aは、後述するように筐体10の表面に開口された端子金具取付部10aの縁部の下側に嵌め込まれて、前記薄板端子金具11および厚板端子金具12からなる端子金具の一端部を筐体10に固定化する役割を担う。
【0024】
一方、前記薄板端子金具11の上述した端子バネ部材16を設けた側とは反対側の他端部側の前記第2の脚部11cの中央部は、所定幅に亘ってその先端側を支点として該薄板端子金具11の外に向けて略V字状に切り起こされており、所定の弾性力を有する係合片11fとして形成されている。この係合片11fは、その先端部を筐体10に設けられた嵌合凹部10bに係合させることで第2の脚部11cの筐体10からの引き抜きを阻止して、第2の脚部11cを筐体10に固定する役割を担う。
【0025】
尚、合成樹脂製の筐体10は、上述した薄板端子金具11および厚板端子金具12からなる端子金具を位置決めして、該端子金具をその外側に向けて取り付ける為の端子金具取付部10aをその表面に開口したもので、厚板端子金具12が載置される台座10cと、この台座10cの両脇にそれぞれ設けられた2つの溝部10d,10eとを備える。
【0026】
ちなみに第1の溝部10dは、前述した薄板端子金具11の第1の脚部11bと回路基板PBとが挿入される幅広の空間をなして形成されている。そしてこの第1の溝部10dの上記第1の脚部11bが位置付けられる部位の上方は、前述した端子金具取付部10aを形成する開口部の縁部が、その内側に若干張り出した庇形状の係止部10fとして形成されている。前述した厚板端子金具12の係合突起12aは、上記係止部(端子金具取付部10aの開口縁部)10fの下面側に嵌め込まれて該係止部10fに係止される。
【0027】
また第2の溝部10eは前述した第2の脚部11cだけが嵌め込まれる幅狭の空間をなして形成されている。そしてこの第2の溝部10eの壁面に前述した嵌合凹部10bが、筐体10の内側に向けて所定の段差をなす部位として形成されている。前述した薄板端子金具11の第2の脚部11bは、端子金具取付部10aの上方(外側)から上記第2の溝部10eに差し込まれ、前記係合片11fの先端が上記嵌合凹部10bに嵌り込んで係合することによって、前述したように筐体10からの引き抜きが阻止された状態で該筐体10に支持される。
【0028】
次にこのような形状・構造を有する筐体10と、薄板端子金具11および厚板端子金具12からなる端子金具とを備えたターミナル装置の組み付けについて図3を参照して説明する。
薄板端子金具11および厚板端子金具12からなる端子金具は、予め前記薄板端子金具11の一端側の肩部に形成した穴部に前記厚板端子金具12の係合突起12aを嵌め込んだ状態で重ね合わせ、厚板端子金具12に設けたねじ孔13に螺合する端子ねじ14を用いて上記薄板端子金具11を挟み込んで締結することで、端子ねじ14に遊嵌された座金15と共に一体化される。そしてこの状態で筐体10の端子金具取付部10aに、その外側から組み付けられる。
【0029】
具体的には図3(a1)(b1)にそれぞれ示すように、先ず端子金具取付部10aに設けられた幅広の第1の溝部10dに、前記薄板端子金具11の端子バネ部材16を設けた側の第1の脚部11dをその先端側から嵌め込む。この第1の脚部11dの嵌め込みは、図3(a2)(b2)にそれぞれ示すように、薄板端子金具11の一端側肩部に設けた第2の掛止め部11eが、前記筐体10の端子金具取付部10aを形成する開口部の縁部に形成された庇形状の係止部10fの上面に係止する位置まで、端子金具を斜め方向から差し込むことによって行われる。この第2の掛止め部11eの係止部10fへの係止により、薄板端子金具11の筐体10の内部への落ち込みが防止される。
【0030】
次いで上記係止部10fと第2の掛止め部11eとの係止部を支点として端子金具の他端側を押し下げ、図3(a3)(b3)にそれぞれ示すように前記薄板端子金具11の他端側の第2の脚部11eを筐体10の幅狭の第2の溝部10eにその先端部から差し込む。すると第2の脚部11eに設けた係合片11fは、第2の溝部10eの壁面に当接して弾性変形して第2の脚部11eの面内に押し込まれる。この状態のまま上述した係止部10fと第2の掛止め部11eとの係止部を支点として端子金具の他端側を更に押し下げると、図3(a4)(b4)にそれぞれ示すように第2の脚部11eは、端子金具の主体部11aが筐体10の台座10c上に載置される位置まで押し込まれる。すると第2の脚部11eに設けた係合片11fは、第2の溝部10eの壁面による押圧偏倚から開放されて、該第2の溝部10eの壁面に設けられた嵌合凹部10b内に弾性復帰して嵌り込む。そして係合片11fの先端は、嵌合凹部10bに係止して第2の脚部11eを引き抜きを阻止した状態で、第2の溝部10e内に第2の脚部11eを支持する。
【0031】
一方、上述した如く第2の溝部10eに第2の脚部11eを差し込む際、端子金具は前述した係止部10fと第2の掛止め部11eとの係止部を支点として回動し、図3(a4)(b4)にそれぞれ示すように前記厚板端子金具12の一端部に形成された係合突起12aが前記端子金具取付部10aの開口部縁部に形成された庇形状の係止部10fの下側に潜り込んで該係止部10fに係止する。同時に前記第1の脚部11bの先端に設けられた第1の掛止め部11dが、前記第1の溝部10dの下面部に掛け止めされる。そして上記第1の掛止め部11dの第1の溝部10dの下面部に掛け止めによって第1の脚部10dの引き抜きが阻止され、第1の第1の脚部10dは前記係合突起12aと庇形状の係止部10fとの係合と相俟って第1の溝10d内に強固に支持される。
【0032】
かくしてこのような組み付け構造を有する本ターミナル装置によれば、端子金具の端子バネ部材16を設けた一端部側の筐体10による支持が、薄板端子金具11と厚板端子金具12との重ね合わせによって剛体構造化された部位、具体的には厚板端子金具12の端部に設けられた剛性の高い係合突起12aと、端子金具取付部10aの開口部縁部に設けられた庇形状の係止部10fとを係合させた構造として実現されている。
【0033】
従って本構造によれば、筐体10の内側から端子バネ部材16に沿って回路基板PBが装脱しても、その装脱時に端子バネ部材16を介して加わるストレスを前記係合突起12aと係止部10fとの係合部において強固に、しかも確実に受け止めることができる。更には第1の脚部11bの引き抜き強度を十分に高めることが可能となる。この結果、筐体10に支持された端子金具の、特に薄板端子金具11の一端部に一体に設けられた第1の脚部11b、ひいては端子バネ部材16のガタツキを抑え、端子バネ部材16と回路基板PBとの安定した確実な電気接続を保証することが可能となる。更には第1の脚部11bのガタツキを抑えることができるので、そのガタツキに起因する筐体10の傷付きを防止することが可能となる。これ故、端子金具のガタツキ防止と相俟って筐体10による端子金具の支持強度を十分に高めることが可能となる等の効果も奏せられる。
【0034】
ところで上述した構造のターミナル装置においては、上述したように剛体構造をなす係合突起12aと係止部10fとの係合により第1の脚部11bの機械的支持強度を高くすると共に、第1の脚部11b自体を第1の溝部10bの壁面に沿わせて設け、ばね性を有した薄板からなる第1の脚部11bの上記第1の溝部10bの壁面側への撓みを阻止する構造となっている。そして第1の脚部11bに、前記第1の溝部10bがなす空間側に突出された設けた端子バネ部材16だけを、前記回路基板PBの嵌め込みに伴って撓ませるものとなっている。そして筐体10の内側から前記第1の溝部10bに回路基板PBを挿入したとき、該回路基板PBによって端子バネ部材16をその弾性域を超えて撓ませることで、端子バネ部材16を所定量だけ塑性変形させるように設定されている。
【0035】
ちなみに従来一般的には、端子バネ部材の弾性域での動作を保証するべく、専ら、図7(a)〜(c)にそれぞれ示すように、端子金具2の端子バネ部材1を設けた側の第1の脚部も同時に弾性変形させるように、該第1の脚部を溝部の壁面から浮かして取り付けている。更に端子バネ部材1の長さを長く設定している。これ故、ターミナル装置としての奥行き(筐体の内側に延びる寸法)が長くなり、その全体形状が大型化することが否めなかった。
【0036】
この点、本ターミナル装置においては、組立工程において発生した筐体3の永久変形によるガタツキの増加量が少ないので、その分だけ端子バネ部材1のガタツキによる変位も小さくなる。それ故、端子バネ部材16の長さを短く設定しても回路基板PBに対する電気的接触の信頼性を十分なものとすることができる。また本ターミナル装置において、上述したように第1の脚部11bの撓みを阻止し、端子バネ部材16だけをその弾性域を越えて塑性変形させるようにしても良い。そして図4に弾性片(板バネ)の変位と応力との関係を示すように、端子バネ部材16が本来的に持つ弾性特性Aを、塑性変形させた分だけ高くして弾性特性Bを有するようにシフトし、端子バネ部材16の弾性領域を拡大している。このような板バネの塑性変形は、一般的には避けるべきものである。しかしながらターミナル装置においては回路基板PBを一旦筐体10に装着すると、専ら、その装着状態が保たれること、また回路基板PBを装脱する場合でも同じ仕様の回路基板PBが用いられるので必ずしも端子バネ部材16をその初期状態に復元する必要がないことに着目して、前記回路基板PBの厚みを見込んで上述した如く端子バネ部材16の塑性変形を許容することで、更に端子バネ部材16の長さを短くすることができる。
【0037】
従ってこのような構造を採用したターミナル装置によれば、従来のように端子バネ部材1の弾性力を大きくするべく、端子バネ部材16の長さ、更には第1の脚部11bの長さを長く設定する必要がないので、ターミナル装置としての奥行き(筐体の内側に延びる寸法)を短くして全体形状の小型化を図ることができる等の効果が奏せられる。
【0038】
ところで上述した実施形態においては、薄板端子金具11に厚板端子金具12を重ね合わせることで、これらの薄板端子金具11と厚板端子金具12とにより構成される端子金具を剛体構造化したが、上記薄板端子金具11自体を折り曲げ加工する等して剛体構造化するようにしても良い。具体的には図5に示すように薄板端子金具11の両側辺をその辺部に沿って折り曲げてフランジ11xを形成し、その長手方向の撓みを阻止することで該薄板端子金具11の主体部11aを剛体構造化する。即ち、薄板端子金具11の両端をそれぞれ折曲して形成される脚部11b,11cを除き、ねじ孔13が設けられる主体部11aだけを上記フランジ11xの形成により剛体構造化する。
【0039】
そして図6にその組み付け構造を示すように、上記フランジ11xを形成した薄板端子金具11の一端部(肩部)を、筐体10の端子金具取付部10aに設けられた庇形状の係止部10fの内側に嵌め込み、上記薄板端子金具11の一端部(肩部)を前記係止部10fに係止させて第1の脚部11dから加わるストレスを頑丈に受け止める構造とする。
【0040】
このような構造としても、先の実施形態と同様に筐体10の内側から端子バネ部材16に沿って回路基板PBが装脱しても、その装脱時に端子バネ部材16を介して加わるストレスが、上記薄板端子金具11の剛体構造化された肩部と係止部10fとの係合によって強固に、しかも確実に受け止めるられる。同時に第1の脚部11bの引き抜き強度が十分に高められる。この結果、筐体10に支持された端子金具の、特に薄板端子金具11の一端部に一体に設けられた第1の脚部11b、ひいては端子バネ部材16のガタツキを抑え、端子バネ部材16と回路基板PBとの安定した確実な電気接続を保証することが可能となる。
【0041】
尚、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。ここでは1つの筐体10に2組のターミナル(端子金具)を組み込んだ、いわゆる2連タイプのものについて例示したが、筐体10に設けるターミナルの数は特に限定されないことは言うまでもない。また複数の端子バネ部材16が1枚の回路基板PBに対して横並びに設けられるように、複数の端子金具を並べて配置したターミナル構造とすることも可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、筐体に組み込まれる端子金具の端子バネ部材が設けられる側を、上記端子金具を剛体構造化した部位と筐体との係合によって強固に支持する構造なので、端子バネ部材に沿って回路基板を装脱した際に該端子バネ部材を介して加わるストレスを確実に受け止めて、そのガタツキを防止することが可能となる。またガタツキの原因となる取付工程における筐体の変形箇所の数を少なくすることができ、それにより、筐体の変形箇所が複数箇所ある従来の構成に較べて端子のガタツキを少なくでき、外観的な商品価値が向上する。
【0043】
更には端子のガタツキの発生が軽度になれば端子バネ部材の変位も小さくなるので、端子バネ部材の長さを短く設定して、ターミナル装置を小型化することもできる。この結果、簡易な構造でありながら端子金具をガタツキなく確実に保持して上記端子バネ部と回路基板との安定した確実な電気的接続を確保することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るターミナル装置の概略構成を一部切欠して示す斜視図。
【図2】図1に示すターミナル装置の断面構造とその要素を分解した状態を示す図。
【図3】図1に示すターミナル装置の筐体に対する端子金具の組み付け手順を段階的に示す図。
【図4】端子バネ部材の弾性特性を示す図。
【図5】本発明の別の実施形態に係るターミナル装置に用いられる端子金具の構成を示す斜視図。
【図6】図5に示す端子金具を用いて構成されるターミナル装置の概略構成を示す断面図。
【図7】従来のターミナル装置の構造を示す図。
【符号の説明】
10 筐体
10a 端子金具取付部
10b 嵌合凹部
10c 台座
10d 第1の溝部
10e 第2の溝部
10f 係止部
11 薄板端子金具
11a 主体部
11b 第1の脚部
11c 第2の脚部
11d 第1の掛止め部
11e 第2の掛止め部
11f 係合片(弾性片)
11x フランジ(剛体構造化の手段)
12 厚板端子金具
12a 係合突起(剛体構造化された部位)
13 ねじ孔
14 端子ねじ
15 座金
16 端子バネ部材

Claims (2)

  1. それぞれ外部に電気的に接続される第1および第2の電気的接続部と、所定の対象物に係合する第1および第2の係合部とを有する端子金具を上記所定の対象物に固定したターミナル装置であって、
    前記第1の係合部は実質的に変形することなく前記対象物に係合し、前記第2の係合部は一旦弾性変形した後に復帰して前記対象物に係合して前記対象物に固定されることを特徴とするターミナル装置。
  2. 所定の筐体に外部に向けて取り付けられる端子金具と、
    この端子金具の一端部から前記筐体の内側に向けて延設されて前記筐体の内部に組み込まれる回路基板に接続される端子バネ部材と、
    前記筐体の外部から前記端子金具に螺合されて該端子金具との間に外部接続用の導体部材を固定する為の端子ねじと、
    前記端子金具の前記端子バネ部材を設けた側とは反対側の他端部から前記筐体の内側に向けて延設された辺部に設けられた弾性片であって、前記筐体の内側に設けられた係合凹部に嵌め込まれて該端子金具の他端部を前記筐体に取り付ける係合片と、
    前記端子バネ部材が延設された前記端子金具の一端部を剛体構造化してなり、前記筐体に設けられた係止部に係合して該端子金具の一端部を前記筐体に支持させる支持部と
    を具備したことを特徴とするターミナル装置。
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JP2010102856A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Daikin Ind Ltd 端子台
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