JP2004265393A - 制御プログラム組立てシステム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】いずれのシステムに対しても有向グラフをモデリングの共通手段として、システムの統合を容易にする。
【解決手段】グラフィカルユーザインタフェースのディスプレイ上でノードを示すアイコンを生成し表示する。ディスプレイ上で、入力手段からの操作に基づいて、アイコンの属性を与えると同時に該アイコンを指定された位置に配置する。ディスプレイ上で、アイコンを有向アークで接続すると同時に、該有向アークの属性および、該有向アークとアイコンに対応するノードとの関係を確定する。ノードおよび有向アークのインデックス、ノードおよび有向アークの属性、有向アークとノードとの間の確定された関係をソースプログラムデータとして記憶する。ソースプログラムデータから実行可能な制御プログラムを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、目的とする制御プログラムを、離散事象動的システム、論理動的システム及び数値動的システムの少なくとも1つの動作で表現されるグラフを使用して組立てるようにした制御プログラム組立てシステム及びプログラムに関する。
各種メカトロニックスシステムの自動化にはシーケンス制御を代表とする論理制御は不可欠のものである。このためのロジックコントローラとして、従来より市販の汎用制御装置(プログラマブルロジックコントローラ、以下「PLC 」と呼ぶ)が多く用いられている。その一方、最近では絶えず変化するユーザ側の要求(例えば、物流管理対応、ディジタル対応、分散通信対応、計測データ処理および表示、など)に対して従来のハードウエアに拘束されず、素早く対応するため、パソコンやマイクロコンピュータに基づくソフトウエアPLC、あるいはソフトウエアサーボコントローラへの移行が確実視されている。
その一方で、システム設計から制御ソフト作成までの作業が複雑かつ大規模になる傾向にあり、しかも論理、数値、離散事象などが入り交ざった混成動的システムモデルに基づく計測制御アルゴリズム実現のために従来型のプログラミング技法に拘束されない新しいプログラミング手法が望まれるようになってきている(非特許文献1 ,2)。この流れの中では、単に仕様表現上の問題だけでなく、これまで積み上げてきた経験や成果を定石として再利用しながら設計を進めるというボトムアップ的な部分と、システム全体を大局的に把握して概念設計から詳細設計へ進めるというトップダウン的な部分の両面が必要とされる。いわゆるオブジェクト指向設計(OOD )は、これを意識したものである。
関口 隆編;新しいプログラマブルコントローラのプログラミング、コロナ社1999 宮沢以鋼;IECの技術動向−SFC 及びその周辺技術−、計測自動制御学会 、システム・情報部門学術講演会2002 講演論文集、pp.125- 130 (2002.11)
このような新しいプログラミング手法を確立するためには、離散事象制御、論理制御、及び数値制御という、それぞれ固有の手法をつなぎ目なしに統合しなければならず、そこには新しい概念とモデリング方法とプログラミング方法を必要とする。そのためには、離散事象動的システムについては二種類のノードをもつ有向グラフ(二部有向グラフ)であるペトリネット、論理動的システムおよび数値動的システムは一種類のノードをもつ有向グラフをモデリング方法として採用することが有効である。
本発明の第一の目的は、前記いずれのシステムに対しても有向グラフをモデリングの共通手段として、システムの統合を容易にすることにある。
本発明の第二の目的は、タスクの並列同時進行が多く観察されるシステム上位のいわゆる人造システム制御に対しては、ペトリネット理論を基礎にした有向グラフによる離散事象システムモデルをトップダウン的に構築し、一方、自然システムを制御対象とし、信号伝達を中心とすることが多い論理制御や数値制御に関しては通常の有向グラフによる論理動的システムモデル、数値動的システムモデルをボトムアップ的に構築するという役割分担を行うことにある。
本発明に係る制御プログラム組立てシステムは、離散事象動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムの少なくとも1つの動作を表現したグラフであって、前記各システムに関する演算機能を表現したノードと、前記ノード間を接続し、かつ属性として固有の関数をもつ有向アークとで構成されるグラフを使用して、目的とする制御プログラムを組み立てる制御プログラム組み立てシステムであって、
(1)グラフィカルユーザインタフェースのディスプレイ上で前記ノードを示すアイコンを生成し表示する手段と、
(2)前記ディスプレイ上で、入力手段からの操作に基づいて、前記アイコンの属性を与えると同時に該アイコンを指定された位置に配置する手段と、
(3)前記ディスプレイ上で、前記アイコンを有向アークで接続すると同時に、該有向アークの属性および、該有向アークと前記アイコンに対応するノードとの関係を確定する手段と、
(4)前記ノードおよび有向アークのインデックス、前記ノードおよび有向アークの属性、前記有向アークと前記ノードとの間の確定された関係をソースプログラムデータとして記憶する手段と、
(5)前記ソースプログラムデータから実行可能な制御プログラムを生成する手段と、
(6)前記実行可能な制御プログラムを実行する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る制御プログラム組立プログラムは、離散事象動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムの少なくとも1つの動作を表現したグラフであって、前記各システムに関する演算機能を表現したノードと、前記ノード間を接続し、かつ属性として固有の関数をもつ有向アークとで構成されるグラフを使用して、目的とする制御プログラムを組み立てる制御プログラム組み立てプログラムであって、
(1)グラフィカルユーザインタフェースのディスプレイ上で前記ノードを示すアイコンを生成し表示するステップと、
(2)前記ディスプレイ上で、入力手段からの操作に基づいて、前記アイコンの属性を与えると同時に該アイコンを指定された位置に配置するステップと、
(3)前記ディスプレイ上で、前記アイコンを有向アークで接続すると同時に、該有向アークの属性および、該有向アークと前記アイコンに対応するノードとの関係を確定するステップと、
(4)前記ノードおよび有向アークのインデックス、前記ノードおよび有向アークの属性、前記有向アークと前記ノードとの間の確定された関係をソースプログラムデータとして記憶するステップと、
(5)前記ソースプログラムデータから実行可能な制御プログラムを生成するステップと、
(6)前記実行可能な制御プログラムを実行するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コンピュータの演算機能を前記グラフのノードの機能として与え、属性としての関数は主としてコンピュータがもつ組み込み関数を利用するもので、例えば、必要に応じて、新しい関数をグラフの合成で容易に構成することが可能である。また、作成された各種の機能に関するデータをモジュール化しライブラリに保存して再利用することができる。その際、詳細なドキュメントを必要とせず、グラフ表現された機能ブロックをディスプレイ上に作図再現することでその内容の解読と、動作の確認が容易にできる。このことにより設計情報の共有化と設計のトレーサビリティ向上を図ることができる。また汎用性の高い有効な機能ブロックの公開や、商品価値を持つ高レベル機能ブロックの提供など、設計情報の公正なオープン化、流通化が図られる。同時にカプセル化による内容の隠蔽を通して技術情報の秘守を保つことが可能となる。
離散事象動的システムの動作で表現されるコントロール動作の制御プログラム組立てシステムの場合、例えば上記システムの構造を拡張マークフローグラフ(Extended Mark Flow Graph. 以下、EMFG)で表現することになるが、該EMFGは、有向アークで交互に接続できるボックスとトランジションの2種類のノード、ボックス/トランジション間を接続する有向アークのうち、ボックスからトランジションへの有向アークを入力フローアーク、トランジションからボックスへのアークを出力フローアークとし、トランジションの上流および下流に接続可能なボックス数を任意とし、ボックスの上流および下流に接続可能なトランジション数を任意とし、ボックスの属性としてトークン単位で保有可能な上限値(以下,ボックス容量)を与えて該ボックスに非負整数値記憶機能を持たせ、またトランジションは属性として遅延時間を持ち,外部からの制御信号によって該遅延時間経過後にイベントを発生(以下,発火)して,該トランジションからみて上流側のすべてのボックスについて各ボックスが保有するトークンを前記入力フローアークを通して残量がゼロを限度に流出させ,また該トランジションからみて下流側のすべてのボックスについて各ボックスへ該ボックスの容量を限度に前記出力フローアークを通して流入させる機能を与え,また,入力フローアークおよび出力フローアークの属性として,1回の前記トランジションの発火に対して流すことができるトークン数に相当するアークの重みをもたせ,上記限度が満たされるときのみ該トランジションの発火できるという規則を有するものであって,上記ボックスについては属性としてのボックス容量が示されたボックスアイコン(ボックス容量1の場合は無記入)で,上記トランジションは属性としての遅延時間が示されたトランジションアイコン(遅延時間が1プログラムサイクルの場合は無記入),上記入力フローアークもしくは出力フローアークはそれぞれ重みが示されたフローアークアイコン(重み1の場合は無記入)とし,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)のディスプレイ上、マウスなどを用いて要求する制御機能に対して前記アイコンを相互に接続することによって離散事象動的システムでモデル化される制御プログラムを作成することができる。
論理動的システムの動作で表現されるコントロール動作のプログラム組立てシステムの場合、上記システムの構造を論理フローグラフ(Logic Flow Graph:以下,LFG)で表現し,該論理フローグラフは,論理積ノード(以下,ANDノード)、論理和ノード(以下,ORノード)および排他論理和ノード(以下、XORノード)の3種類の属性を持つノード,前記ANDノード,前記ORノード、および前記XORノード間の接続を可能とする正論理アーク、負論理アークおよび、単位遅延アークの3種類のアークからなり,前記ANDノードは演算開始時に該AND ノードが保有する基底ブール値“True”と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でAND演算を行い、その結果を自身のブール値とする機能をもち,また前記ORノードは演算開始時に該ORノードが保有する基底ブール値“False”と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でOR演算を行いその結果を自身のブール値とする機能をもち,また前記XORノードは演算開始時に該XORノードが保有する基底ブール値“False”と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でXOR 演算を行いその結果を自身のブール値とする機能をもち,前記ANDノード、ORノードおよびXORノードを入力アークを持たないソースノードとした場合は外部から与えられるブール値を保持できる機能をもち、前記正論理アークはそれが発するノードのブール値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持ち,前記負論理アークはそれが発するノードのブール値の否定値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。前記単位遅延アークはそれが発するノードのブール値を固有の一定時間遅延させてそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。この場合、該ノードは状態ノードとなる。上記ANDノード,ORノード、XORノードに対してそれぞれANDアイコン,ORアイコン,XORアイコン,上記正論理アーク,負論理アーク,単位遅延アークについてはそれぞれ正論理の属性をもつ正論理アイコン,負論理の属性をもつ負論理アイコンおよび遅延を属性としてもつ遅延アイコンで表し,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)のディスプレイ上,マウスなどを用いて要求する制御機能に対して前記アイコンを相互に接続することによって論理動的システムでモデル化される制御プログラムを作成することができる。
数値動的システムの動作で表現されるコントロール動作のプログラム組立てシステムの場合、上記システムの構造を数値フローグラフ(Numeric Flow Graph。以下、NFG)で表現し,該数値フローグラフは,加算ノード,前記加算ノード間を接続し属性として数値と正符号をもつ正符号アーク、属性として数値と負符号をもつ負符号アーク,属性として単位時間の遅延をもつ単位遅延アークの3種類の線形アーク、さらに自乗、平方根などの一変数非線形関数を属性としてもつ非線形アークと、乗算、除算などの二変数非線形関数を属性として持つアークからなり,前記加算ノードは演算開始時に該ノードが保有する基底数値0 と他ノードからアークを介して入力される数値との間でそれぞれ加算を行った後,その結果を自身の数値とする機能をもち,また、前記単位遅延アークを入力アークとしてもつ前記加算ノードは状態ノードとしてその初期値が与えられる機能をもち,前記正符号アークはそれが発するノードの数値に該正符号アークの属性である数値を乗じた値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持ち,前記負符号アークはそれが発するノードの数値に該負符号アークの属性である数値を乗じた値にもう1つの属性である負符号を乗じた値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。前記単位遅延アークはそれが発するノードの数値を単位時間遅延させてそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。その場合、該ノードは状態ノードとなる。一変数非線形関数を属性としてもつ非線形アークはそれが発するノードの数値に対する該一変数非線形関数値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持ち、二変数非線形関数を属性として持つアークはそれが発するノードの数値を第一変数、該アークに対応して指定された任意のノードの数値を第二変数として得られる該二変数非線形関数値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。上記加算ノードに対してそれぞれ加算アイコン,上記正符号アーク,負符号アーク,単位遅延アークについてはそれぞれ正符号の属性をもつ正符号アイコン,負符号の属性をもつ負符号アイコンおよび単位遅延時間を属性としてもつ単位遅延アイコンで表し,さらに一変数非線形関数を属性を持つ非線形関数アークはそれぞれの一変数非線形関数を意味する文字標識もしくは図標識を付した一変数非線形関数アイコン、二変数非線形関数を属性として持つ非線形関数アークはそれぞれの二変数非線形関数を意味する文字標識もしくは図標識を付した二変数非線形関数アイコンで表し、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)のディスプレイ上,マウスなどを用いて要求する制御機能に対して前記アイコンを相互に接続することによって数値動的システムでモデル化される制御プログラムを作成することができる。
さらに、論理動的システム、数値動的システムおよび離散事象動的システムの固有の各動作を結合したコントロール動作のプログラム組立てシステムの場合、これらを結合するための接続アークを備えている。すなわち、LFGの論理ノードからEMFGの一要素であるトランジションへ接続される発火許可アークおよび発火禁止アークは、発火可能となったトランジションの発火制御に使われる。発火許可アークはその出発ノードの論理値が“True”となったとき、かつそのときだけ該発火許可アークが到達する発火可能なトランジションを発火させる機能をもつ。また、発火禁止アークはその出発ノードの論理値が“False”となったとき、かつそのときだけ該発火禁止アークが到達する発火可能なトランジションを発火させる機能をもつ。
EMFGの要素であるボックスからLFGのノードへ接続される満状況アークおよび空状況アークは、該ボックス内のトークンが該ボックス容量に等しい満杯状況かまったく存在しない空状況かを検知するものである。すなわち、満状況アークは前記ボックス内のトークン数が該ボックスの容量に等しくなったとき、かつそのときのみ到達ノードへ論理値 “True”を伝達し、空状況アークは前記ボックス内のトークン数が零のとき、かつそのときのみ到達ノードへ論理値 “True”を伝達する機能をもつ。さらに、EMFGの要素であるボックスからNFGの数値ノードへ接続されるトークン数アークは属性として定係数をもち、該ボックス内のトークン数に前記定係数倍した数値を該数値ノードへ伝達する機能をもつ。
NFGの数値ノードからLFGの論理ノードへ接続される零比較アークとして、前記数値ノードの数値が零より大(GTと略記し、後述のアーク名に対応させる。以下、同様)、零より大もしくは等しい(GEと略記)、零と等しい(EGと略記)、零より小もしくは等しい(LE)、零より小(LT)のうちの一条件に対応する5種類のアーク、すなわち、GTアーク、GEアーク、EQアーク、LEアークおよびLTアークを備えており、該各アークはその出発ノードの数値と該アークに対応する述語論理条件によって決まる論理値を到達ノードへ伝達する機能をもつ。
LFGの論理ノードからNFGの数値ノードへ接続されるビット重みアークは、前記論理ノードの論理値が“True”に対して2のn乗(nは整数)を、また論理値が“False”に対して零として前記数値ノードへ伝達する機能をもつ。なお、前記整数値nは任意に指定できるようにする。
上記発火許可アーク、発火禁止アークに対してそれぞれ発火許可アイコン、発火禁止アイコンを、満状況アーク、空状況アークおよびトークン数アークに対してそれぞれ満状況アイコン、空状況アイコン、トークン数アイコンを、また、零比較アーク群のGTアーク、GEアーク、EQアーク、LEアーク、LTアークに対してはそれぞれGTアイコン、GEアイコン、EQアイコン、LEアイコン、LTアイコンを、さらにビット重みアークに対しては、重みが可変のビット重みアイコンで表し,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)のディスプレイ上,マウスなどを用いて要求する制御機能に対して前記アイコンを相互に接続することによって離散動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムでモデル化される制御プログラムを作成することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る制御プログラム組立てシステムについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る制御プログラム組立てシステムの構成を示すブロック図である。
このシステムは、処理の中心をなすシステム本体1と、このシステム本体1とオペレータとの間で必要な情報の入出力を行うためのキーボード2、マウス3などの入力手段と、ディスプレイ4などの出力手段と、プログラム実行時に外部システムと交信する通信機能部5とを備えて構成されている。
システム本体1は、組立てエディタ6、インデックス処理部8及び実行エンジン10を備えている。組立てエディタ6は、ディスプレイ4上で記述されたソースプログラムから得られるソースプログラムデータ、もしくはソースプログラムデータライブラリ11にソースファイルとして一時的に保存されたソースプログラムデータ、アプリケーションデータライブラリ12にアプリケーションファイルとして保存されたアプリケーションプログラムデータ、さらにソフトウエア部品ライブラリ13に部品ファイルとして保存されたソフトウエア部品プログラムデータを活用しながら、グラフィカルプログラミングによってソースプログラム7を組み立てるためのエディタである。インデックス処理部8は、組み立てられたプログラムのグラフ構造を解析してグラフ要素のインデックスに処理を行い実行可能プログラム9を生成するための処理部である。実行エンジン10は、生成された実行可能プログラム9 又は実行可能プログラムライブラリ14に保存された作成済みの実行可能プログラムの動作検証を行うためのもので、状態の初期化、実行サイクルの指定、連続実行開始指令、実行停止指令、一時休止指令、ステップ実行指令によって実行されるプログラム実行機構である。
このように構成されたプログラミングシステムの基礎概念は、オブジェクト指向、グラフに基づく制御プログラムの組み立てと実行、及びビジュアル化の3つである。すなわち、
(1)オブジェクト指向
このシステムでは、オブジェクト指向に基礎をおいたGUI (グラフィカルユーザースインタフェース)を持つ。このシステムにおけるプログラムの対象となるコントロールの基礎機能を、コンピュータの演算機能、時限機能、記憶機能とし、これらにそれぞれグラフ要素というオブジェクトとして対応させる。これらのオブジェクトをオブジェクト素子と呼ぶ。
(2)グラフに基づく制御プログラムのグラフ組み立てと実行
このシステムでは、制御プログラムを生成するための基礎構造を、
(a)ペトリネットを拡張した拡張マークフローグラフ(EMFG)、
(b)シグナルフローグラフを論理演算に拡張した論理フローグラフ(LFG)、
(c)シグナルフローグラフを二変数非線形関数による数値計算に拡張した数値フローグラフ(NFG)、
(d)EMFGとLFG、EMFGとNFGおよびLFGとNFGとを相互に接続する異種グラフ間接続アーク
で表現し、かつプログラム実行がグラフの性質に従って並列同時進行的に行われる。
(3)ビジュアル化
(a)システム構築過程がグラフの有向アークを辿ることからシステムの原理を含めて容易に理解できる。
(b)プログラムを機能ブロックごとにオブジェクト化してアイコンで表現し、システムのマクロな理解が容易となる。
(c)カプセル化されて隠蔽された機能ブロックの内容をカプセルを開く操作により確認、改良ができる。
MFG(マークフローグラフ)は、現在、JIS Z8116(1994「自動制御用語−一般」)の中で、ブロック線図、シグナルフローグラフ、ボンドグラフ及びペトリネットと並んでシステムの構造表現方法の一つとして取り入れられている。図2 は、MFGで使用される要素を図で表したものである。MFGは、状況を表現するボックス(a)と、事象を表現するトランジション(b)と、現在の状況を示すトークン(c)(ボックス内の○マーク)と、上記ボックス及びトランジションを接続して動作やジョブの流れを示す有向アーク(d)〜(g)等の基本要素からなる。図2(d),(e),(g)に示すように、ボックスからトランジションへの有向アークを入力フローアーク、図2(f)に示すように、トランジションからボックスへのアークを出力フローアークと呼ぶ。またトランジションからみて上流側のボックスを前置ボックス、下流側のボックスを後置ボックス、さらにボックスから見て上流側のトランジションを前置トランジション、下流側のトランジションを後置トランジションと呼ぶ。ボックスの上流および下流に接続可能なトランジション数は任意であり、同様にトランジションの上流および下流に接続可能なボックス数も任意である。
本システムにおいては従来の上記MFGの機能をつぎのように拡張したものを適用する。これをEMFG(拡張マークフローグラフ)と呼ぶ。図3はEMFGの要素を示す図である。従来のMFGのボックスはトークンをたかだか一個しか保有できないが、EMFGのボックスは例えば図3(a)中の下側の数値100で示すように、ボックスの属性として保有可能なトークン数の上限値(以下,ボックス容量)を与え、図3(a)中の上側の数値0で示すように、該ボックス内のトークン数を記憶できる機能を持たせる。また、同図(b )に示すように、属性として例えば5sなどの遅延時間を持つトランジションを用いる。これを遅延トランジションと呼ぶ。遅延トランジションでは、外部からの論理信号によって該遅延時間経過後にイベントを発生(以下、「発火」と呼ぶ)する。同図(c )は、入力フローアークもしくは出力フローアークは属性としてそれぞれ固有の重みを持つ多重フローアークである。
EMFGでは、トランジションからみて上流側の全ての前置ボックスについて各ボックスが保有するトークンを、該トランジションの発火によって入力フローアークを通して残量がゼロを限度に流出できるという条件がある。同時に該トランジションからみて下流側の全ての後置ボックスについて各ボックスへ該ボックスの容量を限度に出力フローアークを通して流入できるという条件がある。また、入力フローアークおよび出力フローアークは、前記トランジションの1回の発火に対して該アークの属性であるアーク重みだけトークン数を流すことができるという条件がある。EMFGは上記3つの条件すべてが満たされるときのみ該トランジションの発火できるという規則を有するものであって,上記,ボックス,トランジションをオブジェクト素子とし,ボックスについては属性としてのボックス容量が示されたボックスアイコン(ボックス容量1の場合は無記入)で,トランジションは属性としての遅延時間が示されたトランジションアイコン(遅延時間が1プログラムサイクルの場合は無記入),上記入力フローアークもしくは出力フローアークはそれぞれ重みが示されたフローアークアイコン(重みが1の場合は無記入)とする。
また、EMFGでは、ボックスからみて下流側に複数の後置トランジションが存在してその内の2個以上が同時に発火条件を満たしたとき、これを前記トランジション間の出口競合という。また、ボックスからみて上流側に複数の後置トランジションが存在してその内の2個以上が発火可能となったとき、これを前記トランジション間の入口競合という。前記競合関係にある複数のトランジションについて同時に発火することを禁じ、代わりに該トランジション間の発火競合の調停を行い、そのうちの一個だけを選択してこれを発火させるようにする。
図4は、LFGの要素と演算ルールを示す図である。
LFG(論理フローグラフ)は,同図(a)に示す論理和ノード(以下,ORノード)、(b)に示す論理積ノード(以下,ANDノード)、および(c)に示す排他論理和ノード(以下、XORノード)の3 種類のノード,前記ANDノード,前記ORノード、および前記XORノード間の接続を可能とする正論理アーク、負論理アークおよび単位遅延アークの3種類のアークを備える。
ANDノードは演算開始時に該ANDノードが保有する基底ブール値“True” と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でAND演算を行い、その結果を自身のブール値とする機能を持つ。ORノードは、演算開始時に該ORノードが保有する基底ブール値“False”と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でOR演算を行い、その結果を自身のブール値とする機能を持つ。また、XORノードは、演算開始時に該XORノードが保有する基底ブール値“False”と他ノードからアークを介して入力される論理値との間でXOR演算を行い、その結果を自身のブール値とする機能を持つ。正論理アークは、それが発するノードのブール値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持ち,負論理アークはそれが発するノードのブール値の否定値をそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。単位遅延アークはそれが発するノードのブール値を制御プログラムの1実行サイクルに相当する時間だけ遅延させてそれが到達するノードへ伝達する機能を持つ。この場合、該到達ノードはLFGで表現される論理動的システムの状態ノードとみなされ、演算に先立って初期値が与えられる。また、ソースノードとしての論理ノードには任意の論理を初期入力として与えることができるようにする。
図4(d )、(e )、(f )、(g )、(h)は、それぞれ論理積演算、論理和演算、否定演算、排他論理和演算および単位遅延操作をそれぞれ示している。なお、これらにおいてソースノードとして論理和ノードが使用されているが、その他の 論理ノードを同様に使用することができる。
図5は、NFGの要素と演算ルールを示す図である。
NFG(数値フローグラフ)は,同図(a)に示す加算ノードがあり、これらを相互に接続し,属性として数値と正符号をもつ正符号アーク(b)、属性として数値と負符号をもつ負符号アーク(c)、属性として単位時間の遅延をもつ単位遅延アーク(d)の3種類の線形アークを備えている。また、図6に示すような一変数非線形関数を属性としてもつ非線形アークを備えている。これには同図(a)の属性としての自乗機能をもつ自乗アーク、同図(b)の3乗機能をもつ3乗アーク、同図(c)の平方根機能をもつ平方根アーク、同図(d)の絶対値機能をもつ絶対値アーク、同図(e)の数値を正負に対応してそれぞれ1および−1とする二値アーク、同図(f)の数値を−1と+1で飽和させる飽和アーク、同図(g)の数値をその余弦に変える余弦アーク、同図(h)の数値をその正弦に変える正弦アークを備えている。さらに図7に示す二変数非線形関数はそれが発するノードの数値を第一変数、該アークに対応して指定された任意のノードの数値を第二変数として得られる関数値を伝達する機能をもつアークであって、同図(a)の乗算アーク、同図(b)の除算アーク、同図(c)のスイッチアーク、同図(d)のベクトル絶対値アーク、同図(e)の二変数逆正接アークを備えている。
加算ノードでは、0を基底数とし、該ノードを到達ノードとする数値アークを通して変換伝達された数値を項として加算し、これを自身の数値とする機能をもつ。また単位遅延アークを到達ノードとする加算ノードには該アークの出発ノードの値が制御プログラムの1実行サイクルだけ遅延して伝達される。したがって、この場合の該加算ノードはNFGで表現される数値動的システムの状態ノードとみなされ、演算に先立って初期値が与えられる。 また、ソースノードとしての数値ノードには任意の数値を初期入力として与えることができるようにする。
異種グラフ間の接続に関して次のように実施する。すなわち、LFGからMFGへのトランジション発火制御のためのアークとして図8(a)に示す発火許可アークおよび同図(b)に示す発火禁止アークを備える。MFGのボックス内の状況を定性的に検知してLFGの論理ノードへ伝達するアークとして図9(a)に示す満状況アーク、同図(b)に示す空状況アークを備える。さらに、ボックス内のトークン数を定量的に検知してNFGの数値ノードへ伝達するアークとして同図(c)に示すトークン数アークを備える。
NFGの数値ノードからLFGの論理ノードへ接続される5種類の零比較アーク、すなわちGTアーク、GEアーク、EQアーク、LEアーク、LTアークをそれぞれ図10(a)〜(e)に示す。すなわち、GTアークは前記数値ノードの数値が零より大であるときのみ前記論理ノードの論理値を“True”とし、GEアークは前記数値ノードの数値が零より大もしくは等しいときのみ前記論理ノードの論理値を“True”とし、EQアークは前記数値ノードの数値が零に等しいときのみ前記論理ノードの論理値を“True”とし、LEアークは前記数値ノードの数値が零より小もしくは等しいときのみ前記論理ノードの論理値を“True”とし、LTアークは前記数値ノードの数値が零より小であるときのみ前記論理ノードの論理値を“True”とする機能をもつ。
LFGの論理ノードからNFGの数値ノードへ接続されるビット重みアークは図11に示すように、出発論理ノードの論理値が“True”に対して到達数値ノードの数値を2のn乗(nは整数)とし、前記論理値が“False”に対して前記数値を零とし、かつ前記整数値nを任意に指定できる機能をもつ。
これらの有向グラフにおけるオブジェクト素子としてのグラフ構成要素をアイコンとして、マウス3の操作により、ディスプレイ4 上でグラフを構成していく。すなわち、EMFG の場合、ボックスおよびトランジションをオブジェクト素子とし、ボックスについては、該ボックスが容量1の場合は図2(a)のボックスアイコンを画面上に配置し、容量が2以上の場合は図3(a)の太枠のボックスアイコンを画面上に配置した後、ボックス容量値を入力する。トランジションは属性としての遅延時間がゼロの場合は図2(b)のトランジションアイコンを画面上に配置し、遅延時間がプログラムの1実行サイクルを単位時間としてそれ以上の場合、図3(b)に示すような図2(b)のトランジションよりも太い線のアイコンを画面上に配置した後、遅延時間数を入力する。入力フローアークもしくは出力フローアークは、それぞれ重みが1の場合は図2(d)、(f)のようにボックス、トランジション間をフローアークアイコンでつなぎ、また重みが2以上の場合は図3(c)に示すようにフローアークアイコンを描いた後、該アークの重みをフローアイコン上に入力、付記する。
LFGの場合、ノード、アークをオブジェクト素子とし、ANDノード、ORノード、XORノードに対してそれぞれANDアイコン、ORアイコン、XORアイコン、正論理アーク、負論理アーク、単位遅延アークについてはそれぞれ正論理の属性を持つ正論理アイコン、負論理の属性を持つ負論理アイコンおよび遅延を属性として持つ単位遅延アイコンで表す。特に負論理アイコンは点線もしくは正論理アイコンと異なる色を用いる。遅延アイコンには標識文字Dを付けることで区別する。
NFGの場合、ノード、アークをオブジェクト素子とし、加算ノードに対して加算アイコン、正符号アーク、負符号アーク、単位遅延アークについては、それぞれ正符号の属性を持つ正符号アイコン、負符号の属性を持つ負符号アイコンおよび遅延を属性として持つ単位遅延アイコンで表す。負符号アイコンは前記負論理アイコンと同様に点線もしくは正符号アイコンと異なる色を用いる。単位遅延アイコンは論理の単位遅延アイコン同様に標識文字Dをつけることで他と区別する。また、一変数非線形関数アークは図6に示した一変数非線形関数アイコンで表す。さらに二変数関数アークは図7に示した二変数非線形関数アイコンで表す。それぞれのアイコンは非線形関数に応じた文字標識もしくは図標識をつけることで相互に区別し易くする。
そして、ディスプレイ4上に、マウス3などを用いて、要求する制御機能に対してアイコンを相互に接続することによって離散事象動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムの動作を表現するグラフを統一的に作成し、このグラフの作成によって、モデル化される制御プログラムを作成していく。
ソースプログラムデータライブラリ11は、作成されたソースプログラムを構成する構成要素の種類と属性および構成要素間の関係をデータとして記録したファイルを収納するライブラリである。
アプリケーションデータライブラリ12は、完成されたアプリケーションを構成する構成要素の種類と属性および構成要素間の関係、さらにアプリケーション固有のデータを記録したファイルを収納するライブラリである。
ソフトウエア部品ライブラリ13は、オブジェクト素子で作成された一定機能を持つ機能ブロックをソフトウエア部品とし、該ソフトウエア部品に関する構成要素の種類とその属性および構成要素間の関係をデータとして記録したファイルを収納するライブラリである。
組立てエディタ11では作図上の見易さを配慮して、作画CADの機能を十分に活用し、ノードアイコンや有向アークの配置、移動(向きと位置)、削除、アークアイコンの配置、削除、折れ線変形、円弧線変形などが容易に行えるようにする。さらに部分グラフのコピー、移動、消去が容易に行えるようにする。また、アイコンやグラフへの指示線、説明文を記入できるようにする。
実行可能プログラムライブラリ14は作成されたケースモデルプログラムや実用プログラムをファイルとして収納するものである。
部品ライブラリ15はEMFG,LFG,NFGを用いて作成された新しい機能のブロックを部品として再利用できるように収納するものである。その際、入出力端を残して機能ブロックを枠でカプセル化し内容を隠蔽して保存することができるように、前記組立てエディタ6にはカプセル化機能を用意する。また該カプセルを必要に応じて解除あるいは一時開放を可能とする機能も備える。
インデックス処理部8はLFGやNFGで組みたてられたプログラムを実行可能にする機能をもつ。
すなわち、LFGやNFGで組み立てられたプログラムの実行は信号フローにそってその1実行サイクルですべてが行われることが必要である。そのため信号フローに関する前処理が必要である。いま、LFGにおいて入力アークを持たないソースノードを除くと、一般に一個のノードに対してこれを到着ノードとするアーク群に対する出発ノード群が存在する。したがって前記一個のノードを親ノード、前記出発ノード群を子ノード群とする親子ノード集合が存在する。これと前記アーク群とで構成される部分LFGを信号フローリストと定義する。
信号フローリストではそれに属する子ノードすべての値が更新されてはじめて、それに属する親ノードの値が更新されるものとする。一方、プログラミングで得られたLFGにおいて、ある信号フローリストの親ノードは他の信号フローリストの子ノード、もしくは該LFGのシンクノードになっている。したがって信号フローでは、信号フローリストの親ノードの値が次の信号フローリストの子ノードである場合、該親ノードの値が更新されることが、次の信号フローリストの親ノードの値が更新される必要条件である。LFGにおいて無条件にノード値が決まるノードは外部から入力信号値を受けるソースノードと初期値を持つ状態ノードであるので、演算サイクルの最初に前記ノードのみを子ノードとして持つ信号フローリストの親ノードの値の更新が始まり、これが次段の信号フローリストに伝播し、最後に親ノードとしてのシンクノードもしくは状態ノードを到達ノードとする単位遅延アークの出発ノードの値の更新に到る。これによりLFGによるプログラム中の演算が1実行サイクル内で完了することになる。NFGについても同様である。NFGはグラフ構造ならびに演算の過程についてはLFGと全く等しく、前記信号フロー処理は相互接続アークを通して継ぎ目なしにLFG,NFG共通に行われる。以上のことから、EMFG、LFGおよびNFGにより組み立てられたコントロールシステムではEMFGに対してLFGの前記シンクノードはEMFGのトランジションに到る発火制御アークの出発ノードとなり、EMFGのボックスからの定性的状況アークの到達ノードはLFGのソースノードとなり、さらにEMFGのボックスからの定量的状況アークの到達ノードはNFGのソースノードとなり、したがって、プログラムの1実行サイクルごとにすべての信号フロー処理が並列的に完了し、かつ離散事象システムとしてのトークンフロー処理も完了することになる。
作図によりプログラミングを行う際に、それぞれの構成要素にはプログラミング過程での作図順にインデックスが割り当てられる。これを固有インデックスと定義する。とくにLFGの論理ノードおよびNFGの加算ノードはすべてまとめて固有インデックスが順に割り当てられている。一方、演算はインデックスに着目して行われるので、1実行サイクルにおけるLFGおよびNFGに関する信号フロー処理は、上記信号フローリストに基づく演算順序をインデックスとして親ノードに割り当てる必要がある。このインデックスを演算インデックスとよぶことにする。該演算インデックスと前記固有インデックスとが一致するように作図することは複雑かつ規模の大きいシステムのプログラミングでは困難であるので、インデックス処理部8はこの変換を行うアルゴリズムを実行するプログラムを備えている。
さらに、インデックス処理部8はEMFGで組みたてられたプログラムを実行可能にする機能をもつ。すなわち、EMFGにおいてトランジションの発火には該トランジションのインデックスに対する該トランジションの上流にあるすべての前置ボックスのインデックス集合ならびに下流にあるすべての後置ボックスのインデックス集合が得られる必要がある。インデックス処理部にはこのインデックス構造化を行うアルゴリズムを実行するプログラムを備えている。
また、インデックス処理部8はEMFGで組み立てられたプログラムを実行する際に発生するトランジション間の調停を行うための情報を生成する機能をもつ。すなわち、そのためにはEFMGにおいてあるボックスの上流にある複数のすべての競合前置トランジションのインデックス集合ならびに下流にある複数のすべての競合後置トランジションのインデックス集合が得られる必要がある。インデックス処理部8にはこのインデックス構造化を行うアルゴリズムを実行するプログラムを備えている。
実行エンジン10 には、インデックス処理部でのインデックス処理が行われた後に得られる各プログラム構成要素の種類および該構成要素間の関係などのプログラムデータをもとにして該エンジンが内蔵する各プログラム構成要素に相当するオブジェクト素子の機能を組み合わせて実行可能プログラムを実行するもので、機能設計組み立て結果のシステムの検証が容易にできる。ここには競合関係にあるトランジション発火の機会均等原理にもとづく調停機能をもたせている。
通信機能部5はプログラムを通して、外部システムとのデータ交換機能を備えている。
以上のシステムによれば、作成されるプログラムを構成するオブジェクト素子は、コンピュータのメモリや発生するイベント、論理演算、四則演算、時限などに直接関係する機能をノードに対応させたもので、またこれらを直線、円、四角などの単純な素子アイコンで表している。これらを使ってデバイスに対応したブロックをディスプレイ上でコンパクトにデザインすることができ、また、プログラミング結果をカプセル化することができる。そして、上記ブロックは説明や改良など必要に応じてワンタッチで内容を展開、再圧縮が容易にできるという特徴を有する。
このため、次のような効果がある。
(1)アイコンで表されたEMFG /LFG ソフトウエア素子を適当に接続して、ソトウエアデバイス(フリップフロップ,カウンタ,タイマー,論理アレイなど)を組み立てることができる。
(2)アイコンで表されたNFGソフトウエア素子を適当に接続して、ディジタルフィルタを組み立てることができる。
(3)制御の要求仕様を満たすようにEMFG/LFG/NFGを利用して、シーケンスコントローラのプログラミングができる。
(4)制御の要求仕様を満たすようにEMFG/LFG/NFGを利用して、フィードバックコントローラのプログラミングができる。
(5)テーブル上で電子部品から計測制御装置を組み立てる過程をそのままパソコンのディスプレイ上で実現できる。
(6)パソコン上でシミュレーションによって上記各システムの動作を検証することができる。
本発明の一実施形態に係る制御プログラム組立てシステムのブロック図である。 MFGで使用される図形要素を示す図である。 EMFG(拡張マークフローシート)の要素を示す図である。 LFG(論理フローグラフ)の要素と演算ルールを示す図である。 NFG(数値フローグラフ)の数値ノードと線形アークを示す図である。 NFGの一変数非線形関数アークを示す図である。 NFGの二変数非線形アークを示す図である。 LFGからEMFGへの接続に必要なアークを示す図である。 EMFGからLFGおよびNFGへの接続に必要なアークを示す図である。 NFGからLFGへの接続に必要な零比較アークの図である。 LFGからNFGへの接続に必要なビット重みアークの図である。
符号の説明
1…システム本体、2…キーボード、3…マウス、4…ディスプレイ、5…通信機能部、6…組立てエディタ、7…ソースプログラム、8…インデックス処理部、9…実行可能プログラム、10…実行エンジン、11…ソースプログラムデータライブラリ、12…アプリケーションデータライブラリ、13…ソフトウエア部品ライブラリ、14…実行可能プログラムライブラリ。

Claims (2)

  1. 離散事象動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムの少なくとも1つの動作を表現したグラフであって、前記各システムに関する演算機能を表現したノードと、前記ノード間を接続し、かつ属性として固有の関数をもつ有向アークとで構成されるグラフを使用して、目的とする制御プログラムを組み立てる制御プログラム組み立てシステムであって、
    (1)グラフィカルユーザインタフェースのディスプレイ上で前記ノードを示すアイコンを生成し表示する手段と、
    (2)前記ディスプレイ上で、入力手段からの操作に基づいて、前記アイコンの属性を与えると同時に該アイコンを指定された位置に配置する手段と、
    (3)前記ディスプレイ上で、前記アイコンを有向アークで接続すると同時に、該有向アークの属性および、該有向アークと前記アイコンに対応するノードとの関係を確定する手段と、
    (4)前記ノードおよび有向アークのインデックス、前記ノードおよび有向アークの属性、前記有向アークと前記ノードとの間の確定された関係をソースプログラムデータとして記憶する手段と、
    (5)前記ソースプログラムデータから実行可能な制御プログラムを生成する手段と、
    (6)前記実行可能な制御プログラムを実行する手段と
    を備えたことを特徴とする制御プログラム組立てシステム。
  2. 離散事象動的システム、論理動的システムおよび数値動的システムの少なくとも1つの動作を表現したグラフであって、前記各システムに関する演算機能を表現したノードと、前記ノード間を接続し、かつ属性として固有の関数をもつ有向アークとで構成されるグラフを使用して、目的とする制御プログラムを組み立てる制御プログラム組み立てプログラムであって、
    (1)グラフィカルユーザインタフェースのディスプレイ上で前記ノードを示すアイコンを生成し表示するステップと、
    (2)前記ディスプレイ上で、入力手段からの操作に基づいて、前記アイコンの属性を与えると同時に該アイコンを指定された位置に配置するステップと、
    (3)前記ディスプレイ上で、前記アイコンを有向アークで接続すると同時に、該有向アークの属性および、該有向アークと前記アイコンに対応するノードとの関係を確定するステップと、
    (4)前記ノードおよび有向アークのインデックス、前記ノードおよび有向アークの属性、前記有向アークと前記ノードとの間の確定された関係をソースプログラムデータとして記憶するステップと、
    (5)前記ソースプログラムデータから実行可能な制御プログラムを生成するステップと、
    (6)前記実行可能な制御プログラムを実行するステップと
    を備えたことを特徴とする制御プログラム組立てプログラム。
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