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Abstract
【解決手段】 表示状態を変化させる光変調機能部(例えば第2の偏光板14)と、透過容易軸と直交する振動面を持つ直線偏光は反射する反射型偏光板である第1の偏光板9とを備え、その光変調機能部と前記反射型偏光板との相対回転によって、反射型偏光板である第1の偏光板9を透過する光量を制御し、表示状態を金属調の全反射状態からその裏面側が見える状態へ可変し得るようにした。
【選択図】 図2
Description
時刻情報やカレンダー情報を、液晶を使用してデジタル表示するときは、液晶セルの上下にそれぞれ上偏光板と下偏光板を配置し、電界を印加すると光学特性が変化する液晶のもつ性質を利用して、所定の表示を行なっている。
さらに、置き時計や壁掛け時計においては、装飾性を重視する人形等が定刻にいろいろ動作を行うカラクリ時計、または液晶表示装置と組み合わせ、定刻または使用者の設定時刻に動物等が色々な動作を行う時計が開発され、装飾性と多機能性が重要となっている。
さらに、キャラクター表示を行うために、上述したような液晶表示パネルを利用する場合がある。
このような液晶表示パネルを用いた時計では、一般的なノーマリホワイト・モードでは、白地に黒表示で時刻情報やカレンダー情報をデジタル表示する。
さらに、時計の時刻表示部の一部あるいは全面を、使用する環境あるいは、時計の内部状況に応じて遮蔽する方法の検討はあるが、薄型化と制御性に関して充分とはいえない状況である。
また、時計の使用者の操作や、タイマまたは通信による外部からの信号により、時計の時刻表示部を遮蔽と開放を制御したり、時刻表示部自体の一部をシャッタにして、情報の表示と非表示を行うようなことも要望されているが、時計のデザイン性の問題が克服できていない。
さらに、からくり人形などを用いた置き時計や壁掛け時計の場合でも、人形等の動作を定刻になると観察者に開放する幕あるいは扉の開閉は、現在機械式で行われている。そのため、限られた動きとなり、しかも長期の使用による劣化等の問題がある。
そしてからくり人形などを用いた置き時計や壁掛け時計の場合でも、表示部すなわち人形等の設置された舞台を、機械的な手段を使用せずに必要により開閉できるようにし、斬新なデザインの時計等の表示を提供することも第3の目的とする。
そして、上記表示状態を金属調の全反射状態から、上記反射型偏光板の裏面側が見える状態へ可変し得るようにするとよい。
上記光変調機能部は、吸収型偏光板、第2の反射型偏光板、カラー偏光板、またはグリッド式偏光板のうちのいずれかを、上記反射型偏光板に対して相互の透過容易軸のなす角度を可変できるように回転可能に設けることによって構成できる。
上記光変調機能部はまた、吸収型偏光板、第2の反射型偏光板、またはカラー偏光板のうちのいずれかと液晶セルとを有し、該液晶セルへの電圧の印加状態により、上記表示状態を金属調の全反射状態から可変し得るように構成してもよい。
そして、前記液晶セルに電圧が印加されていないときに、前記表示状態が前記金属調の全反射状態になるようにすることができる。
上記反射型偏光板の裏面側には、情報を形成した部材を設けることができる。
その情報を形成した部材は、写真、文字、図形、または絵のいずれかを形成したフイルムであってもよい。
上記反射型偏光板の離面側に発電機能素子を設けてもよい。
その場合、上記変調機能部は、その発電機能素子の発電量又は電気蓄積量を表示するための表示領域を備えてとよい。
さらに、その表示領域は反射領域と透過領域を有し、発電機能素子の発電量又は電気蓄積量によって、その反射領域と透過領域との面積比を可変するように構成するとよい。
〔第1の実施形態:図1乃至図3〕
図1はこの発明の第1の実施形態を示す腕時計の平面図、図2は図1のA−A線に沿う模式的な断面図である。
時計ケース1には、風防ガラス2と裏蓋3とが装着されており、時刻表示部は、電気回路と指針軸8を駆動するためのステッピングモータ等を有する回路基板4と、二次電池5と、指針軸8に連結する時針6および分針7からなる。なお、指針軸8は時針用と分針用の軸が同心状に嵌入している。
その文字板10の裏面側には、補助光源12としてエレクトロルミネッセントライト(EL)を配置する。この補助光源12は、補助光源用端子13により回路基板4に接続しており、腕時計の外部環境を後述するセンサにより検知し、必要な時に自動的に点灯する。
ここで、第1の偏光板9として用いる反射型偏光板は、透過容易軸に平行な方向の振動面をもつ直線偏光は透過し、透過容易軸に直交する方向の振動面をもつ直線偏光は反射する機能をもつ偏光板である。
また、第2の偏光板14として使用する吸収型偏光板は、透過容易軸に平行な方向の振動面をもつ直線偏光は透過し、透過容易軸に直交する方向の振動面をもつ直線偏光は吸収する機能をもつ偏光板である。
この実施形態に使用する反射型偏光板は、実際には、例えば住友スリーエム株式会社から販売されているのオプティカルフィルムDBEF(商品名)を使用する。
それによって、文字板10上の時刻表示部が全て見える状態から次第に反射比率が増し、半透過半反射状態を経て、全面反射(文字板10が見えなくなる)まで、表示領域の状態を変えることができる。
例えば、X日は全反射、X+1日は半透過、X+2日は全透過等、文字板10上の第2の偏光板14を回転することにより、腕時計のデザインを変えることができる。
第2の偏光板14を回転することにより、第1の偏光板9と第2の偏光板14の透過容易軸のなす角度が変化し、第1の偏光板9である反射型偏光板に入射する光の透過容易軸に沿う光と反射容易軸に沿う光の比率が変化する。
それによって、図3に示すように、第1の偏光板9の透過容易軸と第2の偏光板14の透過容易軸とが直交(交差角90°)し、全面反射する(a)の状況から、70°のときの反射量がいくぶん減少して黒味が増加する(b)の状況、45°のときの半反射半透過の(c)の状況、30°のときの反射性が低下して黒味も低下する(d)の状況、20°のときの透過率がかなり高い(e)の状況、0°のときの透過率が最大となる(f)の状況まで、時刻表示部の状況が変化する。
この説明のように、第1の偏光板9と第2の偏光板14による反射性と透過性の制御により、第2の偏光板14の裏側に配置した時刻表示部等の呈示のオン・オフまたは中間の状態にすることをシャッタ機能と称する。
また、上述の説明では腕時計の実施形態について説明したが、時刻表示部の大きさや時計ケース1の形状などを変えれば、置き時計や掛け時計などにも同様に適用することができる。
次に、この発明の第2の実施形態を図4および図5によって説明する。
この実施形態は、シャッタ機能を第1の偏光板9と第2の偏光板14と液晶セル39との相互作用により行なうものである。
液晶セル39を利用することにより、電気的にシャッタ機能を可変できる。また、時刻表示部は、シャッタ機能部と同一の液晶表示パネルを利用する。そのため、腕時計の薄型化が可能になる。
図4はその第2の実施形態を示す腕時計の平面図であり、図5はそのB−B線に沿う模式的な断面図である。
図5に示す液晶セル39と共に液晶表示パネル30を構成する偏光板として、液晶セル39の裏面側に配置する第1の偏光板9は反射型偏光板を採用し、液晶セル39の表面側に配置する第2の偏光板14は吸収型偏光板を採用する。
さらに、このマトリクス型の液晶表示パネル30はシャッタ機能を有し、図4に示すように、第1の表示領域31には文字情報を表示し、第2の表示領域32ではシャッタが機能し、重要な情報を遮蔽する全面反射状態を示している。
そのため、マトリクス型の液晶表示パネル30の電極配置は、円形に広がる配置を採用し、さらに、上下の2分割した片側の領域においても、アナログ式時刻表示部として利用可能とした。また、表示の一部を遮蔽(シャット)する場合には、マトリクス型の液晶表示パネル30の上下の内一方だけが表示可能になるものとした。
また、マトリクス型の液晶表示パネル30は、風防ガラス2側より、第2の偏光板14としての吸収型偏光板と、液晶セル39と、第1の偏光板9としての反射型偏光板とからなる。
そのスイッチング素子は、三端子型と二端子型のスイッチング素子があり、スイッチング素子を設けることにより、液晶34に電圧を印加する信号を間欠的にできる。
また、第1の偏光板9には反射型偏光板を用い、第2の偏光板14には透過型偏光板を用いて、第1の偏光板9と第2の偏光板14の透過容易軸が互いにほぼ平行するように配置した。すなわち、液晶セル39への電力の供給が停止した場合には、液晶表示パネル30は、第2の偏光板14を透過した直線偏光が液晶セル39によって90°ツイストされ、第1の偏光板9に入射する光の偏光方向がその透過容易軸に直交する方向となるため、第1の偏光板9の反射型偏光板によって全反射され、金属調の反射面の表示にすることができる。
さらに、液晶表示パネル30と回路基板4とを接続するために、導電粒と絶縁体との積層からなるゼブラゴム38を使用する。マトリクス型の液晶表示パネル30の電極群を図4で上下に2分割しているために、ゼブラゴム38は上下と縦の3方向より回路基板4に接続している。
また、図4には、上側の第1の表示領域31には各種の情報を表示し、下側の第2の表示領域32には、電気蓄積量の低下のために全面表示を停止して反射部とした状況を示している。
さらに、腕時計のシャッタ機能は、第1の表示領域31または第2の表示領域32の2分割のみではなく、マトリクス型の液晶表示パネル30を使用しているため、液晶表示パネル30への制御信号により、色々な部分のシャッタも可能となる。
つぎに、この発明の第3の実施形態を図6および図7によって説明する。
この第3の実施形態は、光変調機能部として液晶表示パネル30を構成する偏光板を両方とも反射型偏光板を採用し、さらに、発電機能素子として太陽電池を設けた構成を説明する。
また、太陽電池への入射光量の強弱と電気蓄積量の大小により、反射型偏光板を利用する液晶表示パネルの透過率の大きな透過領域と反射率の大きな反射領域の比率を可変するシャッタ機能と、太陽電池の発電量の表示と電気蓄積量の低下による危険信号を行なうと同時に、太陽電池の発電量の制御も行なう実施形態である。
この実施形態における液晶表示パネル30は、前述の第2の実施形態に用いた液晶表示パネル30と殆ど同じ構成であるが、第1,第2の偏光板9,14として、いずれも反射型偏光板を採用した。そして、その第1の偏光板9である反射型偏光板と第2の偏光板14である反射型偏光板とは、互いに透過容易軸をほぼ直交させて配置した。
また、液晶セル39内に封入する液晶34には、第1の基板33から第2の基板35へ180°から260゜ツイストする、スーパーツイステッド・ネマティク(STN)液晶を用いている。
そして、第1の偏光板9である反射型偏光板上には、液晶表示パネル30を構成するシール材36と加工端と指針軸孔40の周囲を遮蔽するために、遮蔽板37を設けている。
また、図6に示すように、液晶表示パネル30には、指針軸孔40を中心に時間の「12」と同じ個数の12個に分割した第1の表示領域20aから第12の表示領域20lまでからなる円形の表示領域20を有する。この表示領域20の分割された各表示領域20a〜20lは、個別に第1の偏光板9による反射光量と透過光量の比率を制御できる。
さらに、第2の偏光板14上には、時刻を表す「1」から「12」までの時刻文字11を印刷してある。
さらに、第1の偏光板9とカラーフィルタまたはカラー偏光板との組み合わせによって、カラー表示が可能になる。そして、図6に示した表示領域20の各表示領域によってカラーフィルタの色を変えることにより、液晶表示パネル30のシャッター機能と併用して、太陽電池41の発電量あるいは電気蓄積量の表示をすることも可能である。
特に、その発電機能素子が太陽電池の場合には、太陽電池に入射する光の強度を可変することにより、電気蓄積量を平均化することができる。さらに、液晶表示パネルのモードの選定により、装飾性の向上と、電気蓄積量または発電量の表示と、液晶表示パネルの駆動電力を低減し、かつ太陽電池への入射光の強度の調整が可能となる。
そのため、この実施形態においては、暗い環境にて腕時計を使用する場合に用いる補助光源を、反射型偏光板を有する液晶表示パネル30と回路基板4との間の太陽電池41の周辺に配置し、太陽電池41の反射特性と第1の偏光板9の反射特性を利用し、反射型偏光板を有する液晶表示パネル30の透過部から補助光源の光を観察者側に出射する方法を採用した。第1の偏光板9である反射型偏光板を太陽電池41に面する側に配置することは、反射型偏光板の反射特性を利用することができるため有効である。
また、この実施形態でも腕時計への適用を説明したが、表示部の大きさや時計ケース1の形状等を変えれば、この実施形態を置時計や掛時計などにも同様に適用することができる。
次に、この発明の第4の実施形態を図8,図9によって説明する。
この第4の実施形態は、液晶表示パネル30を時刻表示部より風防ガラス側に配置した構造のものである。
図8はその第4の実施形態を示す腕時計の平面図であり、図9は図8におけるD−D線に沿う模式的な断面図である。
この腕時計の時計ケース1には、図9に示すように、風防ガラス2と裏蓋部3を装着している。そして、風防ガラス2側より、液晶表示パネル30として、第2の偏光板14である高透過率の吸収型偏光板と、液晶セル39と、第1の偏光板9である反射型偏光板を配設している。
さらに、回路基板4と液晶表示パネル30との接続をコネクタ47により行なう。コネクタ47により液晶表示パネル30に所定の駆動信号を印加する。
図8に示すように、時刻表示部上にキャラクタ表示を行う文字表示部43を設置でき、さらに、液晶表示パネル30は、電圧無印加時に透明となる。
さらに、液晶セル39内の液晶34には、第1の基板33から第2の基板35へ約90゜ツイストする、ツイステッドネマティク(TN)型の液晶を用いている。
さらに、液晶表示パネル30の裏側には、指針軸8を駆動するための回路基板4と、二次電池5と、指針軸8に連結する時針6と分針7からなる時刻表示部が設けられている。さらに、回路基板4には、発電素子として光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池41を配設している。また、時針6および分針7と太陽電池41との間には、太陽電池41の表面を遮蔽するために白色の文字板10を配設している。この文字板10も高透過率のセラミック製のものを採用した。
さらに、図8に示した腕時計においても、液晶表示パネル30を全面一括でシャッタの開閉を行なうことにした。図8は文字表示を示す状況を示したが、この実施形態においては、第1の偏光板9と第2の偏光板14とが時刻表示部の風防ガラス2側に配置されているため、そのシャッタ機能により時刻表示部を完全遮蔽することができる。
さらに、置き時計に適用する場合にも、時計の液晶表示パネル30を観察者の使用する高さに設置することにより、鏡としても利用することができる。
例えば、時刻表示の誤差発生、または電気蓄積量が枯渇した後に発電を再開した時、時刻表示部の再稼動による時刻の誤差が発生した際に、液晶表示パネル30への反射型偏光板の応用によるシャッタ機能により、装飾性を高め、さらに使用者への時刻の再調整の必要性を呈示することができる。
つぎに、この発明の第5の実施形態を図10乃至図12によって説明する。
この実施形態は、シャッタ機能を第1,第2の偏光板9,14と液晶セル39との相互作用により行なうものである。液晶セル39を利用することにより、電気的にシャッタ機能を可変できる。
また、時刻表示部は、シャッタ機能部と同一の液晶表示パネルを利用する。そのため、腕時計の薄型化が可能になる。また、この腕時計には、外部信号を検知する送受信アンテナ53が設置されている。
図10はこの第5の実施形態の腕時計を示す平面図であり、図11はそのE−E線に沿う模式的な断面図である。図12はその腕時計に設けた電気回路の構成を示すブロック図である。
さらに、マトリクス型の液晶表示パネル30はシャッタ機能を有し、図10に示すように、液晶表示パネル30の全ての表示領域は、詳細な表示が可能であるが、便宜上、第1の表示領域22は、すでにシャッタ機能により反射特性の金属調の表示に変化しているものとする。さらに、外部の信号を送受信アンテナ53によって受信し、図12に示す受信回路64により信号処理され、液晶表示パネル駆動回路62を制御して、液晶表示パネル30の表示状態が決定される。
また、マトリクス型の液晶表示パネル30は、風防ガラス2側より、第2の偏光板14としての吸収型偏光板と、液晶セル39と、第1の偏光板9としての反射型偏光板とからなる。液晶セル39は、図5に示した第1の実施形態に使用したものと同様に構成されている。液晶セル39に封入されている液晶34は、第1の基板33から第2の基板35へ90゜ツイストする、ツイステッドネマティク(TN)型の液晶を用いている。
また、第2の偏光板14には、液晶表示パネル30を構成するシール材36と加工端等を遮蔽するために、遮蔽板37を設ける。そして、遮蔽板37にカラー偏光板を使用し、そのカラー偏光板上に時刻を示す数字を記載することにより、色彩の豊かな時刻表示が可能になる。
さらに、補助光源12であるELの液晶セル39と対向する面には有機蓄光材を塗布してある。そのため、この腕時計の環境が暗くなるとその有機蓄光材からの発光が先ずあり、その後必要に応じて補助光源12を点灯する。
さらに、この腕時計のシャッタ機能は、図10に示す第1の表示領域22内の第2の表示領域54,55に、横に徐々に移動するカーテン方式のシャッタ表示をなす。また、この腕時計には、表示のモードを可変するためのモードスイッチ51と補助光源のオン・オフと、送信のオン・オフを行なうスイッチ52と、時刻合わせを回転にて行ない、シャッタ機能の制御をプッシュ・プルにて行う制御スイッチ50を有する。
また、外部からの信号は、送受信アンテナ53から取り込まれ、受信回路64により検波されて、液晶表示パネル駆動回路62へ制御信号が出力され、液晶表示パネル30のシャッタ機能が制御される。
この実施形態では、図10に示すように、腕時計の中央部の表示部54,55が外部の信号にてスクロール方式(カーテン方式)でシャッタを表示し、送信者からのメッセージがシャッタの間欠的オン・オフにより伝達される。例えば、初期がA、つぎにMがシャッター54の開口部に相当し、メッセージとしては、AM10:00に会うの<AM>の部分が間欠的に表示されている状態を示している。
この表示部54,55には、シャッタを構成する第1の偏光板(反射型偏光板)9と光変調機能部である液晶セル39に対して、観察者と反対側(裏面側)に、視認可能な情報(写真,文字,図形,絵など)を形成したフイルムを設けることができる。それによって、そのフイルム上の情報が、液晶セル39の制御によってシャッタに覆われて見えなくなったり、シャッタが開いて見えるようになったりする。
この実施形態でも、腕時計への適用に関して述べたが、表示部の大きさや時計ケース1の形状等を適当に変更することにより、置時計や掛時計などにも同様に適用することができる。
以下に、この発明を置時計あるいは掛時計に適用した実施の形態について説明する。まず、この発明の第6の実施形態である置時計を図13に示す。
この置時計は、図1および図2に示したこの発明の第1の実施形態の腕時計の時刻表示部を大きくして、その時計ケース1を円筒状に形成し、置時計の木製,石製,金属製あるいは樹脂製のケース100にはめ込んだ物に相当する。
したがって、図13において、図1および図2と対応する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。時計内部のアナログ表示機構や、第1,第2の偏光板の配置や種類なども第1の実施形態と同じであり、偏光板保持リング15を回転操作することにより、時刻表示部の表示が全面ミラー状になったり、透明になって時針6と分針7による時刻情報がよく見えるようになったりする。
つぎに、本発明の第7の実施形態について図14および図15によって説明する。
この実施形態は、この発明の掛時計への応用であり、その時刻表示部は図8および図9によって説明した第4の実施形態の腕時計と同様に構成する。
その時刻表示部の下側には、カラクリ人形16,17,18(5体)を備えたカラクリ人形ユニット19を設けている。このカラクリ人形ユニット19のシャッタ機能を偏光板と液晶セルとの相互作用により行うようにしたものである。
図14はその掛時計の正面図、図15は図14のF−F線に沿う模式的な断面図である。
カラクリ人形ユニット19は、図15に示すように、ケース101に風防ガラス102と裏蓋103とが装着されて密封されている。
その内部に、5体のカラクリ人形の16,17,18とその動作機構(図示を省略)が設けられており、内部へのごみ等の進入を防ぎ、カラクリ人形16,17,18の汚れを防止している。
そして、風防ガラス102とカラクリ人形の16,17,18との間に、風防ガラス102側から、第2の偏光板114としての高透過率の吸収型偏光板と、液晶セル139と、第1の偏光板109としての反射型偏光板とからなる液晶表示パネル130を配設している。
第1の偏光板109としての反射型偏光板は、住友スリーエム株式会社から販売されているオプティカルフィルムDBEF(商品名)を使用する。
この第1の偏光板(反射型偏光板)109と第2の偏光板(吸収型偏光板)114とは、その透過容易軸が互いにほぼ平行するように配置される。
補助光源112は、色彩性と多色性を重視し、赤,青,緑のライトエミッテッドダイオード(LED)を平面的に配列したアレイを採用した。液晶表示パネル130と回路基板104とは、ゼブラゴム138によって接続する。
液晶表示パネル130の観察者側には、カラクリ人形16,17,18の演出効果を向上するために、遮蔽板137を設けている。遮蔽板137は、濃い紫や金色等のものを設けることにより、カラクリ人形16,17,18の高級感を向上することができる。
この実施形態においては、第1の偏光板109の反射型偏光板により金属光沢のあるシャッタ機能を有する。
次に、図16はこの発明の第8の実施形態を示す掛時計の正面図である。
この掛時計は、図8および図9に示した第4の実施形態と同様な、時針6と分針7と文字板10によるアナログ表示式の時刻表示部と風防ガラスとの間に、下側の偏光板が反射型偏光板である液晶表示パネル30を配置したもので、時計ケース300にその時計ユニットを嵌め込んでいる。
その液晶表示パネル30には、時刻表示部上にスケジュール等のキャラクタ表示を行なう文字表示部43を設けている。
時計ケース300の表面の一部に送受信用のアンテナ53を設けており、図12に示したような回路によって、外部からの特定の周波数の信号を検知し、その検知信号によって液晶表示パネル30を制御して、その時刻表示面の反射あるいは透過状態を任意に可変することができる。
また、時計の時刻表示部等に対して電気的に制御できるシャッタ機能を持たせることができる。液晶表示パネルの表示の一部あるいは全部をシャッタの開閉に寄与させることが可能になり、その液晶表示パネルの電極パターン形状またはマトリクス型液晶表示パネルの利用により、扇型、同心円状、フラッシング型のシャッタ機能と自由化が広がり、時計の表示イメージを改善できる。
また、発電機能素子を備えた腕時計に反射型偏光板を有する光変調機能部を採用して、シャッタ機能を充実化することにより、発電機能素子の発電状況、電気蓄積量の状況の表示と、電気蓄積量の枯渇による腕時計の停止後のシャッタ機能との連動による処理が可能になる。特に、時刻表示部より風防ガラス側に光変調機能部を配置する場合には、全面シャッタ閉による、時刻表示部の誤認識を防止できる。
また、反射型偏光板の一部あるいは、裏蓋側にカラーフィルタ、色フィルム、色偏光板などを設けることにより、色彩感豊かなシャッタが可能となる。
3,103:裏蓋 4,104:回路基板
5:二次電池 6:時針
7:分針 8:指針軸
9,109:第1の偏光板 10:文字板
11:時刻文字 12,112:補助光源
13:補助光源用端子 14,114:第2の偏光板
15:偏光板保持リング 20:表示領域
21:凸部 30:液晶表示パネル
31:第1の表示領域 32:第2の表示領域
33,133:第1の基板 34,134:液晶
35,135:第2の基板 36,136:シール材
37,137:遮蔽板 38,138:ゼブラゴム
39,139:液晶セル 40:指針軸孔
41:太陽電池(発電機能素子) 42:接続端子
43:文字表示部 44:上押え
45:ゴムパッキン 46:下押え
47:コネクタ 50:制御スイッチ
53:送受信アンテナ 60:OSC
61:時間信号発生手段
62:液晶表示パネル駆動回路
63:送信回路 64:受信回路
100,101:ケース
200,300:時計ケース
Claims (11)
- 表示状態を変化させる光変調機能部と、透過容易軸と直交する振動面を持つ直線偏光は反射する反射型偏光板とを備え、
前記光変調機能部と前記反射型偏光板とによって、該反射型偏光板を透過する光量を制御し、前記表示状態を金属調の全反射状態から可変し得るようにしたことを特徴とする表示装置。 - 前記表示状態を金属調の全反射状態から、前記反射型偏光板の裏面側が見える状態へ可変し得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記光変調機能部は、吸収型偏光板、第2の反射型偏光板、カラー偏光板、またはグリッド式偏光板のうちのいずれかを、前記反射型偏光板に対して相互の透過容易軸のなす角度を可変できるように回転可能に設けたものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記光変調機能部は、吸収型偏光板、第2の反射型偏光板、またはカラー偏光板のうちのいずれかと液晶セルとを有し、該液晶セルへの電圧の印加状態により、前記表示状態を金属調の全反射状態から可変し得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記液晶セルに電圧が印加されていないときに、前記表示状態が前記金属調の全反射状態になるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
- 前記反射型偏光板の手前側、あるいはその裏面側から光を照射する補助光源を設けたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記反射型偏光板の裏面側には、情報を形成した部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記情報を形成した部材は、写真、文字、図形、または絵のいずれかを形成したフイルムであることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
- 前記反射型偏光板の離面側に発電機能素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記変調機能部は、前記発電機能素子の発電量又は電気蓄積量を表示するための表示領域を備えていることを特徴とする請求項9に記載の発電機能付き表示装置。
- 前記表示領域は反射領域と透過領域を有し、前記発電量又は電気蓄積量によって、前記反射領域と透過領域との面積比を可変するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2004168856A JP4025315B2 (ja) | 1997-07-18 | 2004-06-07 | 表示装置 |
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