JP2004263866A - 蛇腹金属管付ホース - Google Patents
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Abstract
【課題】内層に蛇腹金属管を有する蛇腹金属管付ホースにおいて、内圧の繰返し作用によって蛇腹金属管が軸方向の端部で疲労破断するのを抑制することを目的とする。
【解決手段】蛇腹金属管18を内層に有し、径方向外側に補強層22を含む外層を積層して成るホース本体12の端部にソケット金具16を外嵌して径方向内方にかしめて成る蛇腹金属管付ホース10において、蛇腹部26と補強層22との間の内側層20を初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成し、補強層22の補強効果を蛇腹部26に十分に及ぼして内圧による蛇腹部26の伸びを抑制するようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】蛇腹金属管18を内層に有し、径方向外側に補強層22を含む外層を積層して成るホース本体12の端部にソケット金具16を外嵌して径方向内方にかしめて成る蛇腹金属管付ホース10において、蛇腹部26と補強層22との間の内側層20を初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成し、補強層22の補強効果を蛇腹部26に十分に及ぼして内圧による蛇腹部26の伸びを抑制するようにする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、自動車用燃料輸送用ホースや冷媒その他流体の輸送用ホースとして好適な蛇腹金属管付ホースに関する。
自動車用燃料輸送用ホース等として、従来、振動吸収性,組付性等の良好な一般的なゴムホース、例えば耐ガソリン透過性の優れるNBR・PVC(アクリロニトリルブダジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンド)等が用いられて来たが、近年自動車用燃料等の透過規制は地球環境保全の観点から厳しく、今後もその規制の一層の強化が予想され、他面では燃料電池で使用される水素ガスや炭酸ガス冷媒等の透過性の高い流体に対応する必要もあり、ゴムや樹脂といった有機材料のみで構成されたホースでは要求性能を満足することが困難になると予想される。
そこで今後の低透過ホースの形態として、極めて高度の流体不透過性が期待できる、内層に蛇腹金属管を有するホースの使用が検討されている。
この種の蛇腹金属管付きのものとして、下記特許文献1,特許文献2,特許文献3に開示のものが従来公知である。
この蛇腹金属管付きのホースの場合、燃料電池で使用される水素ガスを用いた場合でも内層の蛇腹金属管によってガス透過を0とすること、即ちガス透過を完全防止することが可能である。
この蛇腹金属管付きのホースの場合、燃料電池で使用される水素ガスを用いた場合でも内層の蛇腹金属管によってガス透過を0とすること、即ちガス透過を完全防止することが可能である。
図3はこの種の蛇腹金属管付ホースとして本発明者等が案出したものを比較例として示したものである。
同図において200はホース本体で、最内層に蛇腹金属管202を有し、その径方向外側に内側層204,補強層206及び外側層208から成る外層が積層された断面構造をなしている。
同図において200はホース本体で、最内層に蛇腹金属管202を有し、その径方向外側に内側層204,補強層206及び外側層208から成る外層が積層された断面構造をなしている。
ここでは内側層204,外側層208が何れもゴム等から成る弾性層で構成されている。
また内側層204は、蛇腹金属管202における後述の蛇腹部222の隙間を埋める状態で形成されている。
また内側層204は、蛇腹金属管202における後述の蛇腹部222の隙間を埋める状態で形成されている。
210はホース本体200の軸方向の端部に外嵌されたソケット金具であって、径方向内方にかしめられている。
そしてこのソケット金具210のかしめによって、ホース本体200の軸方向の端部が、その内部に挿入された剛性のインサートパイプ212とソケット金具210とにより径方向内外から挟み付けられる状態で、それらインサートパイプ212とソケット金具210とに固定されている。
そしてこのソケット金具210のかしめによって、ホース本体200の軸方向の端部が、その内部に挿入された剛性のインサートパイプ212とソケット金具210とにより径方向内外から挟み付けられる状態で、それらインサートパイプ212とソケット金具210とに固定されている。
蛇腹金属管202には、軸方向の端部側に軸方向にストレートに延びるストレート形状部(直管部)(拘束部)214が一体に形成されており、このストレート形状部214がインサートパイプ212に外嵌されて、かかるインサートパイプ212に固定されている。
このストレート形状部214は、内側層204,補強層206及び外側層208から成る外層から露出して軸方向に延出する延出部216を有しており、この延出部216が、ソケット金具210の内向きの鍔状部218及びこれに対応する位置においてインサートパイプ212に形成された係入溝220により径方向に挟み付けられることで、ストレート形状部214、即ち蛇腹金属管202とインサートパイプ212の外面とが気密にシールされるとともにストレート形状部214が軸方向に抜け防止されている。
尚ストレート形状部214は、蛇腹金属管202における蛇腹部(完全蛇腹部)222の最大外径、即ち蛇腹部222における後述の山部222aの径と同径とされている。
尚ストレート形状部214は、蛇腹金属管202における蛇腹部(完全蛇腹部)222の最大外径、即ち蛇腹部222における後述の山部222aの径と同径とされている。
ところでこの蛇腹金属管付ホースの場合、内圧が作用したとき図4(B)に示しているように蛇腹金属管202が軸方向に伸長変形する。
その際、図5(A)中2点鎖線で示すように蛇腹ピッチが軸方向に広がって蛇腹部222が伸び、これに伴って山部222aが縮径変形し、また谷部222bが拡径変形する。
即ち山部222aと谷部222bとが蛇腹部222の中心径(山部222aの径と谷部222bの径との間の中央値)に向うようにそれぞれ縮径変形,拡径変形する。
その際、図5(A)中2点鎖線で示すように蛇腹ピッチが軸方向に広がって蛇腹部222が伸び、これに伴って山部222aが縮径変形し、また谷部222bが拡径変形する。
即ち山部222aと谷部222bとが蛇腹部222の中心径(山部222aの径と谷部222bの径との間の中央値)に向うようにそれぞれ縮径変形,拡径変形する。
一方ストレート形状部214は、内圧の作用時に径方向に変形することはなく、その結果(B)に模式的に表しているように、ストレート形状部214と隣接する蛇腹部222との間で径方向に段差を生じ、蛇腹部222に対して、特にストレート形状部214に近い部位に対し局部的に大きな歪み,応力が発生する。
そのため内圧を繰返し作用させる加圧繰返し試験を行ったとき、蛇腹部222が上記の局部的な大きな歪み,応力の発生箇所(特に山部222a又は谷部222b)で疲労破断する問題のあることが判明した。
そのため内圧を繰返し作用させる加圧繰返し試験を行ったとき、蛇腹部222が上記の局部的な大きな歪み,応力の発生箇所(特に山部222a又は谷部222b)で疲労破断する問題のあることが判明した。
以上は蛇腹金属管202の軸方向の端部側にストレート形状部214を設けた場合の例であるが、蛇腹部222の軸方向端をインサートパイプ212に直接溶接接合した場合、或いはストレート形状部214に代えて不完全蛇腹部、即ち本来の蛇腹部(完全蛇腹部)222よりも当初から蛇腹のピッチが大きく、また山部の径と谷部の径との差が小さい不完全蛇腹部を設けた場合にも、それらが蛇腹部の軸方向端の拘束部として働く結果、上記と同様の問題を生じ得る。
以上燃料電池で使用される水素ガスの輸送用ホースを例にとって説明したが、同様の問題は、例えばガソリン等燃料を輸送するホースにおいて、ガソリンの大気中への飛散防止のため或いは機器の高出力化による高温化,高圧力化(即ち低透過の必要性が顕著になる)によって蛇腹金属管付ホースを用いる場合、水素同様に分子量が小さく、ガス透過性の高いCO2を冷媒(流体)として用いる流体輸送用ホースに蛇腹金属管付ホースを用いる場合、その他ガス透過規制の厳しい分野において蛇腹金属管付ホースを用いる場合において共通して生じ得る問題である。
本発明の蛇腹金属管付ホースはこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、蛇腹金属管を内層に有し、径方向外側に補強層を含む外層を積層して成るホース本体の軸方向の端部にソケット金具を外嵌して径方向内方にかしめて成る蛇腹金属管付ホースであって、少なくとも前記蛇腹金属管における完全蛇腹部の、拘束部による拘束側の軸方向の端部と前記補強層との間の層が初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成してあることを特徴とする。
而して請求項1のものは、蛇腹金属管を内層に有し、径方向外側に補強層を含む外層を積層して成るホース本体の軸方向の端部にソケット金具を外嵌して径方向内方にかしめて成る蛇腹金属管付ホースであって、少なくとも前記蛇腹金属管における完全蛇腹部の、拘束部による拘束側の軸方向の端部と前記補強層との間の層が初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成してあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記拘束部が前記蛇腹金属管の前記軸方向の端部側に一体に形成した軸方向のストレート形状部であることを特徴とする。
以上のように本発明は、少なくとも蛇腹金属管における完全蛇腹部の、拘束部による拘束側の軸方向の端部と補強層との間の層を初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成したものである。
ここで使用する材料がゴム材の場合には、Mo100(100%伸びの際のモジュラス)が初期引張り弾性率4MPa以上の高硬度材となすことができ、ここで使用する材料が樹脂材の場合には、初期引張り弾性率300MPa以上が好ましく、より好ましくは初期引張り弾性率1000MPa以上かつ6000MPa以下の高硬度材が好ましい。
ここで使用する材料がゴム材の場合には、Mo100(100%伸びの際のモジュラス)が初期引張り弾性率4MPa以上の高硬度材となすことができ、ここで使用する材料が樹脂材の場合には、初期引張り弾性率300MPa以上が好ましく、より好ましくは初期引張り弾性率1000MPa以上かつ6000MPa以下の高硬度材が好ましい。
上記のように図3に示す蛇腹金属管付ホースにおいて、補強層206の存在にも拘わらず内圧の作用によって蛇腹金属管202の蛇腹部222が伸長変形し、これにより蛇腹部222、特にストレート形状部(拘束部)214に近い部位で局部的に大きな歪み,応力が発生して疲労破断を生ずるのは、内圧の作用時に蛇腹部222と補強層206との間の層、即ち内側層204が軸方向に伸びを生じて、蛇腹金属管202における蛇腹部222の軸方向の大きな相対移動を許容してしまうこと、つまり補強層206による補強効果が蛇腹部222に対して十分に及んでいないことによるものである。
本発明はこの点に着眼し、蛇腹金属管と補強層との間の層、詳しくは少なくとも完全蛇腹部の、ストレート形状部214等の拘束部による拘束側の軸方向の端部と補強層との間の層を、可撓性を有する高硬度材で構成したもので、本発明によれば、蛇腹金属管付ホースに対し内圧が作用したとき、完全蛇腹部と補強層との間、詳しくは完全蛇腹部における拘束部による拘束側の軸方向の端部と補強層との間の層が軸方向に伸びるのが抑制される。
この結果補強層による補強効果が、それら蛇腹部と補強層との間の層を介して蛇腹部に効果的に作用し、これにより蛇腹部の軸方向の伸び、詳しくは完全蛇腹部の拘束部による拘束側の端部の伸び変形が効果的に抑制され、従って同部分に局部的に大きな歪み,応力が発生することによって蛇腹金属管が疲労破断するのが良好に防止される。
尚本発明においては、蛇腹金属管と補強層との間をホース全長に亘って上記の高硬度材で構成しておくことも可能である。
尚本発明においては、蛇腹金属管と補強層との間をホース全長に亘って上記の高硬度材で構成しておくことも可能である。
本発明は図3の比較例に示しているように、蛇腹金属管202の軸方向の端部側に一体に形成した軸方向のストレート形状部214が拘束部を成している場合に適用して好適なものである(請求項2)。
但し蛇腹部の軸方向端をインサートパイプに直接溶接接合した場合などにおいてそのインサートパイプが拘束部を成している場合、或いは蛇腹金属管の軸方向の端部側に一体に形成した不完全蛇腹部が拘束部を成している場合においても適用可能なものである。
但し蛇腹部の軸方向端をインサートパイプに直接溶接接合した場合などにおいてそのインサートパイプが拘束部を成している場合、或いは蛇腹金属管の軸方向の端部側に一体に形成した不完全蛇腹部が拘束部を成している場合においても適用可能なものである。
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2において、10は水素輸送用ホースや自動車用燃料輸送用ホース或いはエアコン用の冷媒輸送用ホース等として好適な蛇腹金属管付ホース(以下単にホースとする)で、12はホース本体、14はホース本体12に固定された金属製のインサートパイプ、16はホース本体12の軸方向の端部に外嵌されたソケット金具である。
図1及び図2において、10は水素輸送用ホースや自動車用燃料輸送用ホース或いはエアコン用の冷媒輸送用ホース等として好適な蛇腹金属管付ホース(以下単にホースとする)で、12はホース本体、14はホース本体12に固定された金属製のインサートパイプ、16はホース本体12の軸方向の端部に外嵌されたソケット金具である。
ソケット金具16は径方向内方にかしめられており、これによりホース本体12の軸方向の端部がインサートパイプ14とソケット金具16とにより、内外両側から径方向に挟み付けられる状態に、それらインサートパイプ14及びソケット金具16に固定されている。
ホース本体12は、最内層としての蛇腹金属管18を有しており、その径方向外側に内側層20,補強層22,外側層24が積層され、それらが加硫接着等により一体に固着されている。
尚本例において内側層20,補強層22,外側層24は蛇腹金属管18に対する外層を構成している。
尚本例において内側層20,補強層22,外側層24は蛇腹金属管18に対する外層を構成している。
この例において、補強層22は補強線材を互いに逆向きに所定の編角でブレード編みして構成してある。
この補強層22は繊維補強層であっても良いし或いはまたワイヤ補強層であっても良い。
また外側層24はゴム等の弾性を有する材料で構成することができる。
この補強層22は繊維補強層であっても良いし或いはまたワイヤ補強層であっても良い。
また外側層24はゴム等の弾性を有する材料で構成することができる。
一方最内層の蛇腹金属管18は、軸方向の略全体が蛇腹部(完全蛇腹部)26とされており、その蛇腹部26によって可撓性が付与されている。
即ちこの例のホース10は、最内層が金属管にて構成されているにも拘わらず、その金属管に蛇腹部26が設けられることによって全体的に可撓性が付与されている。
即ちこの例のホース10は、最内層が金属管にて構成されているにも拘わらず、その金属管に蛇腹部26が設けられることによって全体的に可撓性が付与されている。
尚、この蛇腹金属管18の材質として鋼材(ステンレス鋼を含む),銅又は銅合金,アルミ又はアルミ合金,ニッケル又はニッケル合金,チタン又はチタン合金等を用いることができるが、ステンレス鋼がより好適である。
またその板厚は20〜500μmとすることができるが、ピンホール等の欠陥防止、また蛇腹部26の加工性等を考慮すると50μm以上が望ましく、また柔軟性,耐久性の点から300μm以下とするのが望ましい。
蛇腹金属管18には、軸方向の端部側に軸方向にストレートに延びる直管状のストレート形状部(拘束部)28が一体に形成されており、このストレート形状部28がインサートパイプ14に外嵌されて、かかるインサートパイプ14に固定されている。
このストレート形状部28は、内側層20,補強層22及び外側層24から成る外層から露出して軸方向に延出する延出部30を有しており、その延出部30が、ソケット金具16の内向きの鍔状部32及びこれに対応する軸方向位置においてインサートパイプ14に形成された係入溝34により径方向に挟み付けられることで、ストレート形状部28即ち蛇腹金属管18とインサートパイプ14の外面とがシールされるとともに、ストレート形状部28がインサートパイプ14から軸方向に抜け防止されている。
本例においては、拘束部としてのストレート形状部28側の蛇腹部26の端部と補強層22との間の部分を含む内側層20全体が初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度の樹脂材で構成されている。
この内側層20の高硬度材としては、例えば以下のものを用いることができる。
具体的には、ポリアミド,ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリブチレンナフタレート(PBN),ポリフッ化ビニリデン(PVDF),エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE),ポリフェニレンサルファイド(PPS),アクリロニトリル・ブダジエン・スチレン(ABS),エチレンビニルアルコール(EVA),ポリアミドとカルボキシル基含有変性ポリオレフィンとをブレンドして成る変性ポリアミド,等を用いることができる。
具体的には、ポリアミド,ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリブチレンナフタレート(PBN),ポリフッ化ビニリデン(PVDF),エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE),ポリフェニレンサルファイド(PPS),アクリロニトリル・ブダジエン・スチレン(ABS),エチレンビニルアルコール(EVA),ポリアミドとカルボキシル基含有変性ポリオレフィンとをブレンドして成る変性ポリアミド,等を用いることができる。
ポリアミドとしては、例えばポリアミド6,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド4-6,ポリアミド6-6,ポリアミド6-10,ポリアミド6-12若しくはポリアミドMXD-66又はこれらの2種以上のコポリマー等が挙げられる。
カルボキシル基含有変性ポリオレフィンとしては、例えばエチレン,プロピレン,ブタジエン等のオレフィンやジエンモノマーを単独重合又は共重合したポリオレフィンに無水マレイン酸等の酸無水物をグラフト重合することにより官能基を約0.1〜10モル%導入した変性ポリオレフィンが好ましく用いられる。
ポリアミドと変性ポリオレフィンとのブレンド比は90/10〜50/50(重量比(wt%))、特に65/35〜55/45(重量比(wt%))が好ましい。
変性ポリオレフィンの割合が大きくなるとホース10の柔軟性は良くなるが耐ガス透過性が劣り、また小さくなると耐ガス透過性は良くなるがゴム層等との接着性及び柔軟性が劣る傾向にある。
変性ポリオレフィンの割合が大きくなるとホース10の柔軟性は良くなるが耐ガス透過性が劣り、また小さくなると耐ガス透過性は良くなるがゴム層等との接着性及び柔軟性が劣る傾向にある。
より具体的には、変性ポリアミドとしては例えばポリアミド6と無水マレイン酸変性ポリオレフィンとをアロイ化したデュポン社製のザイテルST801,ザイテルST811,ザイテルST811HS等のザイテルSTシリーズ(何れも商品名)等が挙げられる。
また内側層20の厚さは成形作業性と耐ガス透過性の点から0.05mm以上が好ましく、また可撓性の点から0.5mm以下が好ましい。
以上は樹脂材の場合の例であるが、本発明においてはかかる内側層20として高硬度のゴム材を用いることもできる。
但しこの場合にはMo100 4MPa以上のものを用いる。また、コストや加工性の観点から8MPa以下のものを用いる。
但しこの場合にはMo100 4MPa以上のものを用いる。また、コストや加工性の観点から8MPa以下のものを用いる。
このような高硬度のゴム材としては以下のものを例示することができる。
例えばかかるゴム材としては、シリコーンゴム,クロロプレンゴム,クロロスルフォン化ポリエチレン,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,EPM,EPDM,ニトリルゴム等を例示することができる。
例えばかかるゴム材としては、シリコーンゴム,クロロプレンゴム,クロロスルフォン化ポリエチレン,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,EPM,EPDM,ニトリルゴム等を例示することができる。
ここでシリコーンゴム(VMQ,FVMQ)は、高度の耐熱性,耐寒性,耐オゾン性を持ち、更に電気特性,非粘着性に優れている。
クロロプレンゴム(CR)は、機械的強度,耐候性に優れ、耐薬品性,耐熱性,耐寒性,耐油性にも一応の抵抗性を持つバランスのとれた材料である。
クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)は、クロロプレンゴムと同じく構造中に塩素原子を含有し、主鎖に2重結合がなく、クロロプレンゴムより耐候性,耐オゾン性,耐熱性,耐薬品性が優れる。
クロロプレンゴム(CR)は、機械的強度,耐候性に優れ、耐薬品性,耐熱性,耐寒性,耐油性にも一応の抵抗性を持つバランスのとれた材料である。
クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)は、クロロプレンゴムと同じく構造中に塩素原子を含有し、主鎖に2重結合がなく、クロロプレンゴムより耐候性,耐オゾン性,耐熱性,耐薬品性が優れる。
イソブチルとイソプレンの共重合体であるブチルゴム(IIR)は耐熱性,耐寒性,耐候性に優れ、リン酸エステル系の油,水,薬品にも良好な耐性を持っている。
ハロゲン化ブチルゴム(X-IIR)は、ブチルゴムの特性である気体不透過性,耐オゾン性,耐老化性,電気的性質,耐化学薬品性等を保持しながら、ブチルゴムに比較して耐熱性,金属との接着性を良くしたものである。
ハロゲン化ブチルゴム(X-IIR)は、ブチルゴムの特性である気体不透過性,耐オゾン性,耐老化性,電気的性質,耐化学薬品性等を保持しながら、ブチルゴムに比較して耐熱性,金属との接着性を良くしたものである。
アクリルゴム(ACM)は、シリコーンゴム,フッ素ゴムに次ぐ耐熱性と、フッ素ゴム,ニトリルゴム,ヒドリンゴムに次ぐ耐油性を持ち、特に高温化での耐油性は、ニトリルゴムやヒドリンゴムより優れる。
このようにアクリルゴムは耐熱性,耐油性が特に優れるとともに、更に比較的廉価でコストパフォーマンスにも優れる。
このようにアクリルゴムは耐熱性,耐油性が特に優れるとともに、更に比較的廉価でコストパフォーマンスにも優れる。
EPM及びEPDMは、同じく非ジエン系非極性ゴムであるブチルゴム(IIR)に類似し、耐オゾン性,耐熱老化性はブチルゴムよりも若干優れ、耐候性,耐寒性,耐極性,溶剤性,耐無機薬品性にも優れる。
ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体から成るニトリルゴム(NBR)は、アクリロニトリルの含量によってゴムの特性が決り、ニトリルの量を増やすと鉱油系の油,炭化水素系の燃料に対する抵抗が良くなるが、逆に低温柔軟性が悪くなる。
ゴムの構造中に不飽和結合を含むため、耐候性は良くないが、圧縮永久歪み,引張り強さ,耐磨耗性が比較的良い。
ゴムの構造中に不飽和結合を含むため、耐候性は良くないが、圧縮永久歪み,引張り強さ,耐磨耗性が比較的良い。
本例によれば、ホース10に対し内圧が作用したとき、蛇腹部26と補強層22との間の内側層20全体の軸方向の伸びが抑制される。
この結果補強層22による補強効果が内側層20を介して蛇腹部26に効果的に及ぼされる。
従って蛇腹部26のストレート形状部28に近い部位に局部的に大きな歪み,応力の発生するのが抑制されて、これにより蛇腹金属管18の疲労寿命が向上する。
この結果補強層22による補強効果が内側層20を介して蛇腹部26に効果的に及ぼされる。
従って蛇腹部26のストレート形状部28に近い部位に局部的に大きな歪み,応力の発生するのが抑制されて、これにより蛇腹金属管18の疲労寿命が向上する。
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明は蛇腹部26の軸方向端をインサートパイプ14に直接溶接接合し、そのインサートパイプ14が蛇腹部26の拘束部として働く場合においても、また上記ストレート形状部28に代えて不完全蛇腹部を蛇腹金属管18の軸方向の端部側に一体に形成した場合において、その不完全蛇腹部が拘束部として働く場合においても適用可能である。
その他本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
例えば本発明は蛇腹部26の軸方向端をインサートパイプ14に直接溶接接合し、そのインサートパイプ14が蛇腹部26の拘束部として働く場合においても、また上記ストレート形状部28に代えて不完全蛇腹部を蛇腹金属管18の軸方向の端部側に一体に形成した場合において、その不完全蛇腹部が拘束部として働く場合においても適用可能である。
その他本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の蛇腹金属管付ホースは、例えば、自動車用燃料輸送用ホースや冷媒その他流体の輸送用ホースに用いることにより、優れた効果を達成できるものである。
10 蛇腹金属管付ホース
12 ホース本体
16 ソケット金具
18 蛇腹金属管
20 内側層
22 補強層
24 外側層
26 蛇腹部(完全蛇腹部)
28 ストレート形状部(拘束部)
Claims (2)
- 蛇腹金属管を内層に有し、径方向外側に補強層を含む外層を積層して成るホース本体の軸方向の端部にソケット金具を外嵌して径方向内方にかしめて成る蛇腹金属管付ホースであって、
少なくとも前記蛇腹金属管における完全蛇腹部の、拘束部による拘束側の軸方向の端部と前記補強層との間の層が初期引張り弾性率4MPa以上の可撓性を有する高硬度材で構成してあることを特徴とする蛇腹金属管付ホース。 - 請求項1において、前記拘束部が前記蛇腹金属管の前記軸方向の端部側に一体に形成した軸方向のストレート形状部であることを特徴とする蛇腹金属管付ホース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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