JP2004263311A - Underwear suitable for sensitive skin, and method for evaluating biocompatibility of the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌に接触させた場合に肌刺激の少ない敏感肌に適した肌着及びその評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
衣服を着用する目的は、体温調節の補助、外的刺激に対する身体の保護、皮膚の清潔保持などがある。反面、衣服によって健康被害が発生する場合もある。近年、環境の変化に伴い、アレルギー体質によるアトピー性皮膚炎の障害に悩む子供や大人が増え、アレルギー体質の人の方が、アレルギー体質でない人に比べて、衣服による皮膚障害が2〜5倍多くなっている。
【0003】
したがって、アトピーなどの敏感肌の人にとっては、肌着選びは切実な問題である。一般的には、吸汗性の良い綿100%の肌着が主流であるが、綿は乾きにくいために、濡れたままでいると、体が冷えたり、汗の刺激成分が残って、症状を悪化させる恐れがある。また短繊維の場合、ちくちく感といった肌刺激も起こりやすい。
【0004】
また肌にやさしい繊維として、肌のpHに近い弱酸性に保つ繊維や保湿加工、皮膚刺激物質を可能な限り除く方法(アレルゲンフリー加工、ケミカルフリー加工)、グリチルリチン酸を固着させた抗アトピー性繊維、ベンベルグと異形断面のポリエステルとの組み合わせで、汗を吸いやすく、洗濯時のすすぎ不足による洗剤残留からおこる皮膚刺激を防ぐものとして、洗剤の残りにくい設計で出されているものもある。しかしながら、後加工によるものは、繰り返し洗濯によって、加工剤が脱落し、耐久性が得られない。また後加工なしの合成繊維そのもので、敏感肌に適する肌着として上市されているものは認められない。
【0005】
一方、肌への刺激によって、ちくちく感や不快感を感じたりすることは、日常的によく感じることであるが、これらの肌刺激については、個人の感覚によるものであり、一般的な肌への生体適合性の指標となる評価方法は、これまでに見出されていなかった。一方、刺激の評価方法として、脳波を測定し、音、視覚、匂い、電気等の刺激に対して関連した脳波波形を加算させて、加算波形を観察することで、脳の機能を定量化する方法で、臨床応用されている。しかし、脳波は約50μVほどの微小な電位信号であり、非常に複雑で解析が難しい。したがって繊維の種類や形態を変えて着用した場合の脳波を測定してもその差は非常にわかりにくい。
【0006】
従来、生理人類学からみた快適性(精神的なストレスを軽減させる)を表す評価指標としては、心拍変動性などの循環器系の指標による自律神経機能評価を用いることが試みられている。同様に精神性発汗量の測定も定量的な自立神経機能検査法、心理的負荷の定量的評価法として有力な手段になり得ると考えられており、様々な研究がなされている。発汗は、温熱性発汗と精神性発汗とに分類される。温熱性発汗は体の温度が上昇することにより体全体から発現する。一方精神性発汗は、温熱性発汗とは異なり、精神的緊張や情動の変化によって発生し、手掌、足底で認められ、瞬時に微量分泌する。しかしこれらを繊維製品の生体適合性の指標として研究された例はみられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記の従来技術の問題点を克服し、肌への刺激が少なく、敏感肌に適する肌着を提供すること及び着用したときの生体適合性について、簡便かつ鋭敏に測定する方法を開発し、性能評価法も含めて、敏感肌にやさしい肌着を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、エチレンの共重合割合が30〜70モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる長繊維を30質量%以上用いてなる肌着であって、温度30℃、湿度65%RHの環境下で肌に接触させたときの精神発汗変位量の変動係数(式1)が、1以下であることを特徴とするエチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維からなる肌着であり、
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)
また、本発明は、エチレンの共重合割合が30〜70モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の熱可塑性重合体とからなり、それらの複合質量比(前者:後者)が10:90〜90:10である複合長繊維を30質量%以上用いてなる肌着であって、温度30℃、湿度65%RHの環境下で、肌に接触させたときの精神発汗変位量の変動係数(式1)が、1以下であることを特徴とするエチレン−ビニルアルコール系共重合体複合長繊維からなる肌着であり、
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)
さらに、本発明は、温度30℃、湿度65%RHの環境下で、繊維製品を直接肌に着用した場合に、着用後の手または足の指先から発生する精神性発汗変位量の変動係数(式1)により、その繊維の肌への生体適合性を評価する方法である。
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に使用されるエチレン−ビニルアルコール系共重合体は、分子中に水酸基をもつことにより、親水性、防汚性、クーリング性、光沢性に優れているという特長を有している。また最近、エチレン−ビニルアルコール系共重合体は、生体適合性に優れ、人工透析膜等にも利用されている。この理由として、エチレンがビニルアルコール中にナノ分散しており、親水性と疎水性のバランスから、拘束水を繊維の周りに多く保有することが出来、肌とのなじみ良く、肌への刺激を与えにくくなっている。またエチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維は、人体の体温付近(35℃)の条件下での熱伝導性が他の合成繊維に比べて非常に高く、ポリエステル比64%、ナイロン6比26%、ポリプロピレン比64%優れている。このような熱伝導性の特性が吸水性と速乾性の物性と相俟って、衣服内気候を1〜2℃低くする効果を発揮し、その結果、汗をかきにくい環境を衣服内に保つことができる。
【0010】
本発明においては、上記の従来技術の問題点を克服し、敏感肌の方に、肌への刺激の少ない生体適合性に優れた繊維製品を提供するために、素材の肌に対するストレス負荷性を定量的に測定する方法として、精神性発汗評価法を用いた。これは人間の無意識下でのストレス負荷性を評価するものと考えている。そこで、温度30℃、湿度65%RH環境下での各素材の長袖Tシャツを肌に直接着用した時の精神性発汗変位量の変動係数(式1)を求める方法を究明し、生体適合性評価法の指標としたものである。
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)
【0011】
なお、精神性発汗の評価方法は以下のとおりである。
室温30℃、湿度65%RHの恒温恒湿室にて、椅子に被験者を座らせ、机上においた右手母指腹側部に局所発汗連続記録装置(Kenz Perspiro201(株)スズケン)の発汗量検出プローブを装着し、長袖Tシャツ着用後5分間の発汗量を測定した。測定結果は、RS−232Cケーブルでパーソナルコンピューターに接続し、デジタル信号として記録した。
【0012】
精神性発汗量は1ミリ秒間隔でバイナリーデータとして記録される。記録されたバイナリーデーターをテキスト形式に変換することによって数値データが得られる。得られた数値データから精神性発汗波の発汗変位量(Hi)を求め、測定開始後2分から5分までの3分間の発汗変位量の標準偏差と平均、変動係数(式1)を算出した。変動係数は、分布の散らばりの大きさを示す指標である標準偏差を異なる個体間で比較する指標である。したがって、発汗変位量の変動係数が小さい、すなわち、一定のリズムで拍出していることを示している。本発明者らは、精神性発汗変位量の変動係数が小さい繊維が、精神的なストレスを与えない繊維であることを見出し、さらに精神性発汗変位量の変動係数が1以下であることが、肌への刺激が少ない敏感肌に適した肌着として有効であることを認めた。
変動係数は個人差があるが、2よりも大きい場合、肌への違和感が大きくなり、かゆみを伴う場合は、変動係数が4以上になる。したがって、変動係数は小さいほど肌への影響を感じていないということになり、変動係数が1以下の場合、肌への刺激が小さいので好ましい。
【0013】
環境の温度を30℃、湿度を65%RHと設定したのは、肌表面温度に近く、肌着1枚着用した条件で測定する場合に、寒くも暑くもない環境であることから、環境温度に対する精神的不快感を取り除き、素材ベースでの肌への影響を感じる環境にするためである。皮膚障害予防のためには、温度32±1℃、湿度50±10%の衣服内気候が保たれることが理想であり、環境温度が低い場合、肌着1枚では寒く感じられ、その温度が精神性発汗にも影響する。一方、環境温度が高い場合、精神性発汗のみならず、温熱性発汗が出る環境となるので適当ではない。また運動したり、暗算をさせたりする精神的負荷を与えると、負荷による影響が精神性発汗に現れるため、静かな環境で、椅子に楽に座わり、5分間リラックスした状態で測定を行なう必要がある。
【0014】
敏感肌に適する肌着の肌面に接触する繊維形態としては、短繊維よりも長繊維の方が好ましい。綿やウールは、太く不均一で毛羽が多いのに対して、長繊維のシルクやレーヨン、合成繊維等は、細く、均一でなめらかであり、肌への刺激が少なく、肌着への適正に富む素材である。繊維素材としては、一般的には吸水性、吸湿性に富む綿が最もよく使用されており、敏感肌特にアトピー性皮膚炎の患者は、医者より綿の肌着を勧められることが多い。しかしながら、綿は、いったん汗や水分を吸収すると、繊維の内部にまで浸透する。繊維は大きく膨潤し、反発性が失われ、肌にまとわりつくようになる。また繊維内部まで汗を吸収するため、乾きが遅くなり、べとつき、ぬれ感が強くなるため、汗をかいたら、早く着替える必要がある。
【0015】
合成繊維の中でも、ポリエステルは、親水基を持っていないため、汗や水分をほとんど吸収しないために、汗や水分が肌と繊維の間に膜状に残ってしまい、着心地は、ぬれて、むれ感が強くなるため、汗による刺激から肌あれを起こしたり、濡れたときのすべり抵抗が大きいと肌を摩擦して刺激することもある。一方、30〜70モル%のエチレン共重合割合を有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体は、親水基があるため、汗や水分を繊維表面で吸収し、すばやく拡散する。吸湿しても繊維はほとんど膨潤しないため、まとわりつきもなく、汗は繊維表面から素早く拡散する。そのため、着心地はサラリとして気持ちいい。したがって、肌側にエチレン−ビニルアルコール系共重合体が接していることが重要であり、表側は、綿、シルク等の天然繊維、レーヨン等の半合成繊維であってもよい。
【0016】
このエチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の結晶性熱可塑性樹脂との複合長繊維からなる長袖Tシャツを着用した場合に、綿、ポリエステル、ナイロンに比べて精神性発汗の変動係数が1以下と小さく、着用した被験者の感想からも違和感がないというコメントを18名得たことから、この基本骨格が30〜70モル%のエチレン共重合割合を有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体を30%以上含有する肌着が敏感肌の肌着として適していることが判明した。またシルクにおいても精神性発汗変位量の変動係数が1以下であり、敏感肌に適する素材であるが、シルクは耐光性に弱く、強度劣化が起こりやすいことが難点である。
【0017】
なお本明細書において、以下、エチレン−ビニルアルコール系共重合体をAポリマーと略称し、複合繊維である場合には、Aポリマーと複合する相手の結晶性熱可塑性ポリマーをBポリマーと略称することがある。
【0018】
初めに本発明で言う基本骨格がエチレン−ビニルアルコール系の共重合体(Aポリマー)としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物において、ケン化度が95%以上の高ケン化度であり、基本骨格中に占めるエチレン共重合割合の量が30〜70モル%のもの、即ち、ビニルアルコールの単体(未ケン化等によりビニルアルコールの−OH基が−OR(Rは有機基)となっている共重合単位も含む)が30〜70モル%のものが最適である。Aポリマー中のビニルアルコール単位共重合割合が低くなれば、通常当然に水酸基(OH基)減少のために、疎水性が大きくなり、肌とのなじみが悪くなることから、好ましくない。しかしながら、ビニルアルコール単位共重合割合が多くなりすぎると、曳糸性が不良となり、紡糸または延伸時に単糸切れ、断糸が多くなり、好ましくない。また後で詳しく述べるが、Aポリマーと他の溶融成型可能な結晶性ポリマー(Bポリマー)と複合紡糸する際、特にBポリマーとして、ポリエチレンテレフタレートなどの高融点ポリマーを用いると、紡糸温度が250℃以上となり、ビニルアルコール単位共重合割合が多くなりすぎると、250℃以上の耐熱性も不十分となることからも適当でない。したがって、高ケン化度でビニルアルコール単位共重合割合が30〜70モル%のものが本発明の目的の繊維を得るためには適しているといえる。
【0019】
Aポリマーを長時間連続して安定に紡糸するためには、Aポリマーの耐熱性が充分である必要がある。特に前述の如き複合紡糸をする際、Bポリマーとしてポリエステルやポリアミド等の高融点ポリマーを用いる場合、Aポリマーとの複合繊維を長時間安定に連続して紡糸してつくるためには、Aポリマーの溶融成型時の耐熱性を更に向上させる手段として、ビニルアルコール単位共重合割合を適切な範囲に設定することと、更にAポリマー中の金属イオン含有量を所定含有量以下にすることが好ましい。
Aポリマーの熱分解機構としては、大きく分けて、ポリマー主鎖間での橋かけ反応が起り、ゲル化物が発生していく場合と、主鎖切断、側鎖脱離などの分解が進んでいく機構が混在化して発生してくると考えられおり、Aポリマー中の金属イオンを除去することにより、溶融紡糸時の熱安定性が飛躍的に向上し、特にNa+、K+イオンなどの第I族のアルカリ金属イオンと、Ca2+、Mg2+イオンなどの第II族のアルカリ土類金属イオンをできるだけ少なくすることにより顕著な効果が得られる。特に、長時間連続して高温条件で溶融紡糸をしている際、Aポリマー中にゲル化物が発生してくると、紡糸フィルター上に徐々に詰まって堆積し、その結果、紡糸パック圧力が急上昇してノズル寿命が短くなってしまうと共に紡糸時の単糸切れ、断糸が頻発してくる。ゲル化物の堆積が更に進行するとポリマー配管が詰まりトラブル発生の原因となり好ましくない。Aポリマー中の第I族アルカリ金属、第II族アルカリ土類金属を除去することにより高温での溶融紡糸、特に250℃以上での溶融紡糸時に長時間連続運転しても大量のゲル化発生によるトラブルを防止することができる。
【0020】
Aポリマーの製造方法としては、一例として説明すると、メタノールなどの重合溶媒中でエチレンと酢酸ビニルとをラジカル重合触媒下でラジカル重合させ、ついで未反応モノマーを追出し、ついで苛性ソーダによりケン化反応を起こさせエチレン−ビニルアルコールコポリマーとした後、水中でペレット化した後、水洗して乾燥する。工程上、どうしてもアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンがポリマー中に介在されやすいわけであるが、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオン含有量をそれぞれ100ppm以下、特にそれぞれ50ppm以下、更に好ましくはそれぞれ10ppm以下とするのが好ましく、そのための方法としては、ポリマー製造工程中ケン化処理後、ペレット化した後、湿潤状態のペレットを酢酸を含む純水溶液で大量にペレットを洗浄した後、更に大過剰の純水のみで大量にペレットを洗浄することによって得られる。
【0021】
このようにAポリマーは、エチレンと酢酸ビニルの共重合体を苛性ソーダによりケン化することにより製造されるが、この時のケン化度は95%以上にすることが好ましい。ケン化度が低くなると、ポリマーの結晶性が低下し、強度等の繊維物性が低下してくるのみならず、Aポリマーが軟化しやすくなり加工工程でトラブルが発生してくると共に得られた繊維構造物の風合も悪くなり好ましくない。
【0022】
Bポリマーとしては、耐熱性、寸法安定性の面から融点150℃以上の熱可塑結晶性ポリマーを用いるのが好適である。融点150℃以上のBポリマーとしては、融点150℃以上の熱可塑結晶性ポリマーであればどれでもよく、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンなどが用いられる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートを主成分とするポリエステルか、ナイロン−12またはナイロン−6またはナイロン−66を主成分とするポリアミドであることが望ましい。
【0023】
ポリエステルとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸、フタル酸、α、β―(4−カルボキシフェノキシ)エタン、4,4‘―ジカルボキシジフェニール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、またはこれらのエステル類とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール化合物とから合成される繊維形成性のポリエステルであり、構成単位の80モル%以上が、特には90モル%以上がエチレンテレフタレート単位またはブチレンテレフタレート単位であるポリエステルが好ましい。
またポリ乳酸のような脂肪族ポリエステルでもよい。更にポリエステル中には、少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収剤などを含んでいても良い。
【0024】
またポリアミドとしては、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12を主成分とするポリアミドであり、少量の第3成分を含むポリアミドでもよい。これらに少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収剤などを含んでいても良い。
【0025】
またA成分ポリマーとB成分ポリマーの複合体積比率は、A成分ポリマーの体積比率は10〜90%が好ましい。この範囲外になると複合比率がアンバランスとなり、紡糸性不良となり好ましくない。
【0026】
複合繊維における複合形態は、芯鞘型、海島型、貼合型、それらの混在型等の任意の形態にすることができる。芯鞘型の場合は2層芯鞘型および3層以上の多層芯鞘型のいずれでもよい。また海島型の場合は、島の形状、数、分散状態を任意に選ぶことができ、島の一部が繊維表面に露出していてもよい。更に貼合型の場合は、繊維の長さ方向に直角な繊維断面において、貼合面が直線状、円弧状またはその他任意のランダムな曲線のいずれの状態になっていてもよく、更に複数の貼合部分が互いに平行になっていても、放射状になっていても、その他任意の形状であってもよい。
【0027】
また、本発明の複合繊維では、Aポリマーと複合させるBポリマーは1種類であってもまたは2種類以上であってもよい。そして本発明においては繊維表面の一部または全部にAポリマーが露出して存在している複合繊維に対して有効である。
【0028】
本発明の繊維および複合繊維の断面形状はどのようなものであってもよく、円形または異形の形状とすることができる。異形断面の場合は、例えば偏平形、楕円形、三角形〜八角形等の角形、十字形、3〜8葉形等の多葉形等の任意の形状とすることができる。
【0029】
また本発明の肌着は、基本骨格が30〜70モル%のエチレン共重合割合を有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる長繊維または複合長繊維を30%以上含有する肌着であり、該繊維の含有量が30%以下の場合、本発明で述べている効果が十分に得られない。肌着を構成するその他の繊維としては、綿、シルクなどの天然繊維、レーヨンなどの半合成繊維のいずれでもよく、該繊維との混繊糸や混紡糸、合撚糸等のいずれのでもよい。また本発明の繊維や複合繊維は仮撚捲縮加工、交絡処理等の任意の処理を施してあってもよい。更に本発明の肌着は、それらの繊維や糸からなる編物であって、ここで述べている編織物は、目付けが40g/m2以上であり、糸と糸の間の隙間が大きく開いているものではない。更に肌面に該繊維がくるように織編設計する必要がある。
【0030】
【実施例】
以下に、実施例等により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。以下の実施例及び比較例における、精神性発汗量の測定及び変動係数の解析は、次の方法により行った。
【0031】
精神性発汗量の測定及び発汗変位量の変動係数の解析
温度30℃、湿度65%RHの恒温恒湿室にて、椅子に被験者を座らせ、机上においた右手母指腹側部に局所発汗連続記録装置(Kenz Perspiro201(株)スズケン)の発汗量検出プローブを装着し、長袖Tシャツを直接着用後5分間の発汗量を測定した。測定結果は、RS−232Cケーブルでパーソナルコンピューターに接続し、デジタル信号として記録した。
精神性発汗量は1ミリ秒間隔でバイナリーデータとして記録される。記録されたバイナリーデーターをテキスト形式に変換することによって数値データが得られる。得られた数値データから精神性発汗波の発汗変位量(Hi)を求め、測定開始後2分から5分までの3分間の発汗変位量の標準偏差と平均、変動係数(式1)を算出した。
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)
【0032】
<実施例1〜3及び比較例1〜3>
重合溶媒としてメタノールを使用し、重合開始剤としてアゾビス−4−メチロキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルを使用して、60℃、加圧下でエチレンと酢酸ビニルをラジカル重合させて、エチレン含有量が44モル%のエチレン/酢酸ビニルランダム共重合体(数平均重合度約350)を製造した。次に、このEt/酢酸ビニルランダム共重合体を苛性ソーダ含有メタノール溶液中でケン化処理して、共重合体中の酢酸ビニル単位の99モル%以上がケン化した湿潤状態のエチレン−ビニルアルコール系共重合体を製造した。酢酸を少量添加した純水の大過剰を使用して得られたエチレン−ビニルアルコール系共重合体の洗浄を繰り返した後、さらに大過剰の純水で洗浄を繰り返して、共重合中のアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの含有量を各々約10ppm以下にし、その後、脱水機により共重合体から水を分離した後、100℃以下の温度で真空乾燥により十分乾燥して、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(85%含水フェノール溶剤中、30℃で測定した時の固有粘度[η]=1.05dl/g)を得た。
【0033】
上記で得たエチレン−ビニルアルコール系共重合体を、口金温度260℃で溶融紡糸し、紡糸速度1000m/分で巻き取り、84dtex/24fのマルチフィラメントを得た。繊維化工程性は良好で問題なかった。得られたマルチフィラメントを使い28ゲージのスムース編み物を得た。この生機ニットを長袖Tシャツの形態に縫製した。この長袖Tシャツを着用して精神性発汗量の測定を行なった。比較例1は60番手の綿を使い28ゲージのスムース編物を得た。実施例1と同様に長袖Tシャツを縫製し、精神性発汗量の測定を被験者18名で行なった。
比較例2は、常法により、レギュラーポリエステル84dtex/36fのマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントを使い28ゲージのスムース編み物を得た。実施例1と同様に長袖Tシャツを縫製し、精神性発汗量の測定を被験者として敏感肌の男性1名、敏感肌、普通肌女性17名、計18名で行なった。比較例3は、常法により、ナイロン6の77dtex/24fのマルチフィラメントを得た。実施例1と同様に長袖Tシャツを縫製し、精神性発汗量の測定を被験者18名で行なった。
【0034】
これらの条件並びに結果を表1に示す。実施例1においては、前記の精神性発汗変位量の変動係数は、被験者18名中すべてにおいて、1以下となり、着用感も違和感がないというコメントが得られた。一方、比較例1〜3において、綿、ポリエステル、ナイロンは、変動係数が1よりも大きい被験者が5割程度あり、すべての被験者に対して肌への刺激が少ないとはいえない。
【0035】
【表1】
【0036】
<実施例2〜3及び比較例4〜5>
Aポリマーとしてケン化度が99%で表2に示すエチレン共重合割合を変化させたエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物のチップを用い、それぞれのAポリマーを押出機により押出し、口金温度が260℃の条件でノズルより吐出し、紡糸速度1000m/分で84dtex/24fを目標にして、マルチフィラメントの製糸を試みた。マルチフィラメントとして得た該フィラメントについては、28ゲージのスムースを製編した。この生機ニットを長袖Tシャツの形態に縫製し、実施例1と同じ評価を行った。条件及び結果を表2に示す。
【0037】
実施例2,3はAポリマーのエチレン共重合量が本発明で規定した範囲内でなし得た評価であり、比較例4、5はAポリマーのエチレン含有量が本発明の規定の範囲外であり、曳糸性の不良またはAポリマーのエチレン共重合割合の増加に伴い、疎水性が高くなったために、肌への刺激が大きくなり、発汗変位量の変動係数が1以上になった例である。
【0038】
【表2】
【0039】
<実施例4〜8及び比較例6、7>
実施例4〜6は、Aポリマーとして実施例1で用いたものを用い、Bポリマーとして[η]=0.62dl/g(溶媒としてフェノールとテトラクロルエタンの等量混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘度計を用いて測定した。)のポリエチレンテレフタレートを用い、また、実施例7、8については、Aポリマーのエチレン共重合量を表3に示すように変更したものを用い、AポリマーとBポリマーとを別々の押出機により溶融押出し、それぞれ別々にギアポンプにて計量し、断面形状は、図1に示す真円状で、表3に示す複合比率の条件で実施し、延伸後のデニールをそれぞれ84dtex/24fとなるように紡糸延伸を実施した。該延伸糸を120℃で仮撚した後、チーズ捲きにしたものを下記の架橋処理条件にてエチレン−ビニルアルコール系共重合体の耐熱性向上加工を行った後、該加工糸を使って28ゲージのスムース編物とした。各々の生機ニットを長袖Tシャツを縫製し、実施例1と同様の評価を行った。
【0040】
<架橋処理条件>
浴組成
ノナンジアール 7.5g/l
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5g/l
ノニオン系界面活性剤 0.5g/l
含水マレイン酸 1.0g/l
<温度×時間> 85℃×40分
<浴比> 1:10
【0041】
比較例6、7は、Aポリマーのエチレン共重合量を表3に示すように変更して、実施例4と同様にして肌着を作成・評価したものである。
【0042】
いずれの実施例ともに精神性発汗量の変動係数が1以下となった。また本発明の規定外のエチレン共重合割合及びAポリマーとBポリマーの複合比率では、紡糸の繊維化工程性が不良であり、編物が得られなかった。
【0043】
【表3】
【0044】
<実施例9〜10及び比較例8>
実施例4で用いた複合長繊維と60番手の綿の交編割合が50:50の編物の生機(実施例9)、実施例4で用いた複合長繊維と84dtex24fのレーヨンの交編割合が30:70である編物の生機(実施例10)及び実施例4で用いた複合長繊維と84dtex24fのポリエステル(PET)の交編割合が10:90である編物の生機(比較例8)を用いて、それぞれ実施例7と同様に肌着を作成し、評価を行った(表4参照)。
【0045】
【表4】
【0046】
実施例で示すようにエチレン−ビニルアルコール系共重合体複合長繊維の肌着に対する交編割合が本発明の30%以上の場合は、その他の繊維が綿であっても、レーヨンであっても、精神性発汗変位量の変動係数が1以下となり、敏感肌に適した肌着といえる。
一方、エチレン−ビニルアルコール系共重合体複合繊維の割合が30%よりも少ない場合、着用時の違和感が大きく、肌着として好ましくない。
【0047】
【発明の効果】
本発明の肌着は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を少なくとも1成分とする長繊維を用いて構成されていることによって肌に接触させた場合、刺激が少ないという効果を奏し、アトピーなどの敏感肌の人に適した肌着である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される複合繊維の複合形態の一例を示す横断面図。
【図2】本発明で使用される複合繊維の他の複合形態を示す横断面図。
【図3】本発明で使用される複合繊維の他の複合形態を示す横断面図。
【図4】本発明で使用される複合繊維の他の複合形態を示す横断面図。
【符号の説明】
A:Aポリマー
B:Bポリマー[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to underwear suitable for sensitive skin with less skin irritation when it comes into contact with the skin, and a method for evaluating the same.
[0002]
[Prior art]
The purpose of wearing clothes is to assist body temperature regulation, protect the body against external stimuli, and keep skin clean. On the other hand, clothing can cause health hazards. In recent years, with changes in the environment, the number of children and adults suffering from atopic dermatitis disorders due to allergic constitution has increased, and people with allergic constitution have 2-5 times more skin disorders due to clothing than non-allergic persons. More.
[0003]
Therefore, for people with sensitive skin such as atopy, the selection of underwear is a serious problem. In general, underwear made of 100% cotton with good sweat absorption is the mainstream, but cotton is hard to dry, so if you stay wet, your body will cool down or sweat stimulating components will remain, exacerbating the symptoms There is fear. In the case of short fibers, skin irritation such as a tingling sensation is also likely to occur.
[0004]
In addition, as a fiber that is gentle to the skin, a fiber that maintains a weak acidity close to the pH of the skin, a moisturizing process, a method that removes skin irritants as much as possible (allergen-free process, chemical-free process), an anti-atopic fiber with glycyrrhizic acid fixed The combination of Bemberg and polyester having a modified cross section is designed to make it easy to absorb sweat and to prevent skin irritation caused by detergent remaining due to insufficient rinsing at the time of washing. However, in the case of post-processing, the processing agent falls off due to repeated washing, and durability cannot be obtained. Further, there is no synthetic fiber itself without post-processing that is marketed as underwear suitable for sensitive skin.
[0005]
On the other hand, feeling tingling or discomfort due to skin irritation is something that is often felt on a daily basis. An evaluation method serving as an indicator of biocompatibility of has not been found so far. On the other hand, as a stimulus evaluation method, the brain function is measured by measuring brain waves and adding the related brain wave waveforms to stimuli such as sound, vision, smell, and electricity, and observing the added waveforms. The method has been clinically applied. However, an electroencephalogram is a minute potential signal of about 50 μV, and is very complicated and difficult to analyze. Therefore, even if the EEG is measured when the type and form of the fiber are worn, the difference is very difficult to understand.
[0006]
Conventionally, as an evaluation index indicating comfort (reducing mental stress) from the viewpoint of physiological anthropology, an attempt has been made to use an autonomic nervous function evaluation using a circulatory system index such as heart rate variability. Similarly, the measurement of the amount of mental sweating is considered to be a powerful tool as a quantitative autonomic nervous function test method and a quantitative evaluation method of psychological load, and various studies have been made. Sweating is classified into warm sweating and mental sweating. Thermal sweating occurs throughout the body as the body temperature rises. On the other hand, mental sweating, unlike thermal sweating, is caused by changes in mental tension and emotions, is recognized in the palms and soles, and is instantly secreted in trace amounts. However, there is no example in which these were studied as indicators of biocompatibility of textile products.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to overcome the above-mentioned problems of the prior art, to provide underwear suitable for sensitive skin with little irritation to the skin, and to measure biocompatibility when worn, in a simple and sensitive manner. To provide underwear that is gentle on sensitive skin, including performance evaluation methods.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is an undergarment using 30% by mass or more of long fibers made of an ethylene-vinyl alcohol-based copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30 to 70 mol%, and has a temperature of 30 ° C and a humidity of 65%. An undergarment made of ethylene-vinyl alcohol-based copolymer fiber, wherein a coefficient of variation (Equation 1) of a mental sweating displacement amount when brought into contact with the skin in an environment of% RH is 1 or less,
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
Further, the present invention comprises an ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30 to 70 mol% and another thermoplastic polymer, and their composite mass ratio (former: latter) is 10%. : Underwear composed of 30% by mass or more of composite long fibers having a ratio of 90 to 90:10, and changes in the amount of displacement of mental sweating when brought into contact with the skin in an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH. An undergarment comprising an ethylene-vinyl alcohol-based copolymer composite long fiber having a coefficient (formula 1) of 1 or less;
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
Further, the present invention provides a coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement generated from a fingertip of a hand or a toe when the textile is directly worn on the skin in an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH ( This is a method for evaluating the biocompatibility of the fiber with the skin according to the formula 1).
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The ethylene-vinyl alcohol copolymer used in the present invention has a feature of being excellent in hydrophilicity, antifouling property, cooling property and glossiness by having a hydroxyl group in a molecule. Recently, ethylene-vinyl alcohol copolymers have excellent biocompatibility and are used for artificial dialysis membranes and the like. The reason for this is that ethylene is nano-dispersed in vinyl alcohol, and because of the balance between hydrophilicity and hydrophobicity, a large amount of confined water can be retained around the fibers, making it more compatible with the skin and stimulating the skin. It is difficult to give. Further, the ethylene-vinyl alcohol copolymer fiber has a very high thermal conductivity under the condition near the human body temperature (35 ° C.) as compared with other synthetic fibers, and has a polyester ratio of 64% and a nylon 6 ratio of 26%. 64% better than polypropylene. Such properties of thermal conductivity, combined with the properties of water absorption and quick drying, exhibit the effect of lowering the climate in clothes by 1 to 2 ° C. As a result, an environment in which sweat is difficult to sweat is kept in clothes. be able to.
[0010]
In the present invention, in order to overcome the above-mentioned problems of the prior art and to provide a fiber product having excellent biocompatibility with less irritation to the skin toward sensitive skin, the stress load of the material on the skin is reduced. As a method of quantitatively measuring, a mental sweating evaluation method was used. We believe that this is to evaluate the stress load of human beings unconsciously. Therefore, a method for determining the coefficient of variation (Equation 1) of the amount of mental sweating displacement when a long-sleeved T-shirt of each material is directly worn on the skin in an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH was investigated. This is used as an index of the evaluation method.
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
[0011]
In addition, the evaluation method of mental sweating is as follows.
In a constant temperature and humidity room at a room temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH, the subject is seated on a chair, and the amount of perspiration detected by a continuous perspiration recording device (Kenz Perspiro 201 (Suzuken)) on the ventral side of the right thumb placed on a desk. The probe was attached, and the amount of perspiration for 5 minutes after wearing the long-sleeved T-shirt was measured. The measurement result was connected to a personal computer with an RS-232C cable and recorded as a digital signal.
[0012]
The amount of mental sweating is recorded as binary data at 1 millisecond intervals. Numerical data can be obtained by converting the recorded binary data into a text format. The sweat displacement (Hi) of the mental sweating wave was obtained from the obtained numerical data, and the standard deviation, the average, and the coefficient of variation (Equation 1) of the sweat displacement for 3 minutes from the start of measurement to 2 to 5 minutes were calculated. . The variation coefficient is an index for comparing the standard deviation, which is an index indicating the degree of dispersion of the distribution, between different individuals. Therefore, it indicates that the coefficient of variation of the sweat displacement amount is small, that is, beats are emitted at a constant rhythm. The present inventors have found that a fiber having a small coefficient of variation in the amount of mental sweating displacement is a fiber that does not give mental stress, and that the coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement is 1 or less, It was confirmed that it was effective as underwear suitable for sensitive skin with little irritation to the skin.
The coefficient of variation has individual differences, but if it is greater than 2, the uncomfortable feeling to the skin increases, and if it accompanies, the coefficient of variation becomes 4 or more. Therefore, the smaller the variation coefficient is, the less the effect on the skin is felt. When the variation coefficient is 1 or less, it is preferable because the stimulation to the skin is small.
[0013]
The temperature of the environment was set to 30 ° C. and the humidity was set to 65% RH because the environment was close to the skin surface temperature and was neither cold nor hot when measured under conditions where one piece of underwear was worn. The purpose is to eliminate mental discomfort and create an environment in which material-based effects on the skin can be felt. In order to prevent skin disorders, it is ideal that the climate inside the clothes is maintained at a temperature of 32 ± 1 ° C. and a humidity of 50 ± 10%. When the environmental temperature is low, one piece of underwear feels cold and the temperature is low. It also affects mental sweating. On the other hand, when the environmental temperature is high, not only mental sweating but also an environment in which warm sweating occurs is not appropriate. In addition, if you apply a mental load such as exercising or mental arithmetic, the effect of the load appears on mental sweating, so it is necessary to sit down comfortably in a chair in a quiet environment and measure for 5 minutes in a relaxed state is there.
[0014]
As a fiber form suitable for sensitive skin and in contact with the skin surface of underwear, long fibers are more preferable than short fibers. Cotton and wool are thick, non-uniform and have a lot of fluff, whereas long-fiber silk, rayon, and synthetic fibers are fine, uniform and smooth, with less irritation to the skin and rich in underwear. Material. As a fiber material, generally, cotton having high water absorbency and hygroscopicity is most often used, and a doctor often recommends cotton underwear to a sensitive skin, especially a patient with atopic dermatitis. However, once cotton absorbs sweat and moisture, it penetrates into the interior of the fiber. The fibers swell greatly, lose their resilience and become clinging to the skin. In addition, since it absorbs sweat to the inside of the fiber, it dries slowly, becomes sticky and has a strong wet feeling. Therefore, it is necessary to change clothes quickly after sweating.
[0015]
Among synthetic fibers, polyester does not have a hydrophilic group, so it hardly absorbs sweat and moisture, so sweat and moisture remain in the form of a film between the skin and the fiber, and the comfort is wet, Since the feeling of discomfort is increased, the skin may be roughened by the stimulation caused by sweat, or the skin may be irritated by rubbing the skin if the slip resistance is large when wet. On the other hand, an ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30 to 70 mol% has a hydrophilic group, so that it absorbs sweat and moisture on the fiber surface and quickly diffuses. Even when moisture is absorbed, the fiber hardly swells, so it does not cling and sweat quickly spreads from the fiber surface. Therefore, comfort is comfortable as salari. Therefore, it is important that the ethylene-vinyl alcohol copolymer is in contact with the skin side, and the front side may be a natural fiber such as cotton or silk, or a semi-synthetic fiber such as rayon.
[0016]
When wearing a long-sleeved T-shirt made of a composite long fiber of this ethylene-vinyl alcohol-based copolymer and another crystalline thermoplastic resin, the coefficient of variation of mental sweating is 1 or less as compared with cotton, polyester, and nylon. And 18 comments that there was no discomfort from the impressions of the subjects who wore it, the basic skeleton contained 30% to 70% ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30%. It was found that the underwear contained above was suitable as underwear for sensitive skin. Silk also has a coefficient of variation in the amount of mental sweating displacement of 1 or less, and is a material suitable for sensitive skin. However, silk is weak in light resistance and is liable to deteriorate in strength.
[0017]
In the present specification, hereinafter, the ethylene-vinyl alcohol-based copolymer is abbreviated as A polymer, and when it is a composite fiber, the crystalline thermoplastic polymer to be combined with the A polymer is abbreviated as B polymer. There is.
[0018]
First, as a copolymer (A polymer) whose basic skeleton referred to in the present invention is an ethylene-vinyl alcohol copolymer, a saponified ethylene-vinyl acetate copolymer has a high degree of saponification of 95% or more. The amount of the ethylene copolymerization ratio in the basic skeleton is 30 to 70 mol%, that is, a simple substance of vinyl alcohol (the —OH group of vinyl alcohol becomes —OR (R is an organic group) due to unsaponification or the like). Of the copolymer unit (including the copolymerized unit) is 30 to 70 mol%. If the copolymerization ratio of the vinyl alcohol unit in the A polymer is low, the hydroxyl group (OH group) is usually reduced, so that the hydrophobicity is increased and the affinity with the skin is deteriorated. However, if the vinyl alcohol unit copolymerization ratio is too large, the spinnability becomes poor, and the single yarn breakage and breakage during spinning or stretching increase, which is not preferable. As will be described later in detail, when the composite spinning is performed with the polymer A and another melt-moldable crystalline polymer (polymer B), when a high melting point polymer such as polyethylene terephthalate is used as the polymer B, the spinning temperature becomes 250 ° C. When the vinyl alcohol unit copolymerization ratio is too large, the heat resistance at 250 ° C. or higher is insufficient, which is not suitable. Therefore, those having a high degree of saponification and a vinyl alcohol unit copolymerization ratio of 30 to 70 mol% are suitable for obtaining the target fiber of the present invention.
[0019]
In order to stably and continuously spin the A polymer for a long time, the heat resistance of the A polymer needs to be sufficient. In particular, when performing a composite spinning as described above, when a high melting point polymer such as polyester or polyamide is used as the B polymer, in order to stably and continuously spin the composite fiber with the A polymer for a long time, the A polymer is used. As means for further improving the heat resistance at the time of melt molding, it is preferable to set the vinyl alcohol unit copolymerization ratio in an appropriate range and to further reduce the metal ion content in the A polymer to a predetermined content or less.
The thermal decomposition mechanism of A polymer can be roughly divided into two cases: a cross-linking reaction occurs between the polymer main chains, resulting in the generation of a gelled substance, and decomposition such as main chain cleavage and side chain elimination. It is considered that the mechanism is mixed and generated. By removing the metal ions in the A polymer, the thermal stability at the time of melt spinning is remarkably improved.+, K+A group I alkali metal ion such as an ion;2+, Mg2+A remarkable effect can be obtained by minimizing Group II alkaline earth metal ions such as ions. In particular, during continuous melt spinning at high temperature for a long time, if gelled matter is generated in the A polymer, it gradually becomes clogged and deposited on the spinning filter, resulting in a sudden increase in the spin pack pressure. As a result, the life of the nozzle is shortened, and single yarn breakage and breakage during spinning frequently occur. If the deposition of the gelled substance further proceeds, the polymer piping is clogged, which causes a trouble, which is not preferable. By removing the Group I alkali metal and the Group II alkaline earth metal in the A polymer, a large amount of gelation occurs even when the melt spinning at a high temperature, especially the melt spinning at 250 ° C. or more, is continuously performed for a long time. Trouble can be prevented.
[0020]
As an example of the method for producing the polymer A, ethylene and vinyl acetate are radically polymerized in a polymerization solvent such as methanol under a radical polymerization catalyst, unreacted monomers are expelled, and a saponification reaction is caused by caustic soda. The resulting mixture is made into an ethylene-vinyl alcohol copolymer, pelletized in water, washed with water and dried. In the process, the alkali metal ion or the alkaline earth metal ion is inevitably easily interposed in the polymer, but the content of the alkali metal ion and the alkaline earth metal ion is 100 ppm or less, respectively, particularly 50 ppm or less, more preferably each. Preferably, the concentration is 10 ppm or less. For this purpose, after the saponification treatment during the polymer production process, the pellets are formed, the pellets in the wet state are washed in a large amount with a pure aqueous solution containing acetic acid, and then a large excess is obtained. It is obtained by washing a large amount of pellets with pure water alone.
[0021]
As described above, the A polymer is produced by saponifying a copolymer of ethylene and vinyl acetate with caustic soda, and the saponification degree at this time is preferably 95% or more. When the degree of saponification decreases, the crystallinity of the polymer decreases, and not only the fiber properties such as strength decrease, but also the A polymer tends to soften, causing troubles in the processing step and resulting fibers. The feeling of the structure also deteriorates, which is not preferable.
[0022]
As the B polymer, it is preferable to use a thermoplastic crystalline polymer having a melting point of 150 ° C. or more in terms of heat resistance and dimensional stability. As the B polymer having a melting point of 150 ° C. or more, any thermoplastic crystalline polymer having a melting point of 150 ° C. or more may be used, and polyester, polyamide, polypropylene and the like are used. Preferably, a polyester containing polyethylene terephthalate or polybutylene terephthalate as a main component, or a polyamide containing nylon-12, nylon-6, or nylon-66 as a main component is desirable.
[0023]
Examples of the polyester include terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalene-2,6-dicarboxylic acid, phthalic acid, α, β- (4-carboxyphenoxy) ethane, 4,4′-dicarboxydiphenyl, and 5-sodium sulfoisophthalate. Aromatic dicarboxylic acids such as acids, aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid and sebacic acid, or esters thereof and ethylene glycol, diethylene glycol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, neopentyl glycol, cyclohexane A fiber-forming polyester synthesized from a diol compound such as -1,4-dimethanol, polyethylene glycol or polytetramethylene glycol, wherein at least 80 mol%, particularly at least 90 mol%, of the constituent units is ethylene terephthalate. Unit or spot Polyesters that are terephthalate units are preferred.
Further, an aliphatic polyester such as polylactic acid may be used. Further, the polyester may contain a small amount of additives, a fluorescent whitening agent, a stabilizer or an ultraviolet absorber.
[0024]
The polyamide is a polyamide containing nylon-4, nylon-6, nylon-66, and nylon-12 as main components, and may be a polyamide containing a small amount of the third component. These may contain a small amount of additives, fluorescent brighteners, stabilizers or ultraviolet absorbers.
[0025]
As for the composite volume ratio of the A component polymer and the B component polymer, the volume ratio of the A component polymer is preferably 10 to 90%. Outside of this range, the composite ratio becomes unbalanced, resulting in poor spinnability, which is not preferable.
[0026]
The composite form of the composite fiber may be any form such as a core-sheath type, a sea-island type, a bonded type, or a mixed type thereof. In the case of the core-sheath type, any of a two-layer core-sheath type and a multilayer core-sheath type having three or more layers may be used. In the case of the sea-island type, the shape, number, and dispersion state of the islands can be arbitrarily selected, and some of the islands may be exposed on the fiber surface. Furthermore, in the case of the bonding type, in the fiber cross section perpendicular to the fiber length direction, the bonding surface may be in any state of a straight line, an arc, or any other random curve, and a plurality of The bonding portions may be parallel to each other, may be radial, or may have any other shape.
[0027]
Further, in the composite fiber of the present invention, the B polymer to be combined with the A polymer may be one type or two or more types. And in the present invention, it is effective for a conjugate fiber in which the A polymer is exposed in a part or the whole of the fiber surface.
[0028]
The cross-sectional shape of the fiber and the conjugate fiber of the present invention may be any shape, and may be circular or irregular. In the case of an irregular cross-section, any shape such as a flat shape, an elliptical shape, a rectangular shape such as a triangular to octagonal shape, a cross shape, and a multi-lobal shape such as a 3 to 8 leaf shape can be used.
[0029]
The underwear according to the present invention is an underwear whose basic skeleton contains 30% or more of long fibers or composite long fibers made of an ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30 to 70 mol%. If the content of is less than 30%, the effects described in the present invention cannot be sufficiently obtained. Other fibers constituting the underwear may be any of natural fibers such as cotton and silk, and semi-synthetic fibers such as rayon, and may be any of mixed fibers, mixed spun yarns, and plied yarns with the fibers. Further, the fiber or composite fiber of the present invention may be subjected to any treatment such as false twist crimping and entanglement. Furthermore, the undergarment of the present invention is a knitted fabric composed of such fibers and yarns, and the knitted fabric described herein has a basis weight of 40 g / m2.2As described above, the gap between the yarns is not large. Further, it is necessary to design a woven or knitted fabric so that the fiber comes to the skin surface.
[0030]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples and the like, but the present invention is not limited thereto. The measurement of the amount of mental sweating and the analysis of the coefficient of variation in the following Examples and Comparative Examples were performed by the following methods.
[0031]
Measurement of mental sweating and analysis of coefficient of variation of sweat displacement
In a constant temperature and humidity room at a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH, the subject is seated on a chair, and the amount of perspiration detected by a continuous perspiration continuous recording device (Kenz Perspiro 201 (Suzuken)) on the ventral side of the right thumb placed on a desk. After wearing the probe and wearing the long-sleeved T-shirt directly, the amount of perspiration for 5 minutes was measured. The measurement result was connected to a personal computer with an RS-232C cable and recorded as a digital signal.
The amount of mental sweating is recorded as binary data at 1 millisecond intervals. Numerical data can be obtained by converting the recorded binary data into a text format. The sweat displacement amount (Hi) of the mental sweating wave was obtained from the obtained numerical data, and the standard deviation, the average, and the coefficient of variation (Equation 1) of the sweat displacement amount for 3 minutes from 2 minutes to 5 minutes after the start of the measurement were calculated. .
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
[0032]
<Examples 1-3 and Comparative Examples 1-3>
Using methanol as a polymerization solvent and azobis-4-methyloxy-2,4-dimethylvaleronitrile as a polymerization initiator, radical polymerization of ethylene and vinyl acetate is performed under pressure at 60 ° C. to reduce the ethylene content. A 44 mol% ethylene / vinyl acetate random copolymer (number average polymerization degree: about 350) was produced. Next, this Et / vinyl acetate random copolymer is saponified in a methanol solution containing caustic soda to obtain a wet ethylene-vinyl alcohol system in which 99 mol% or more of vinyl acetate units in the copolymer are saponified. A copolymer was prepared. After repeating washing of the ethylene-vinyl alcohol copolymer obtained using a large excess of pure water to which a small amount of acetic acid is added, washing is further repeated with a large excess of pure water, and alkali metal during copolymerization is repeated. The content of each of the ion and the alkaline earth metal ion is reduced to about 10 ppm or less, and thereafter, water is separated from the copolymer by a dehydrator, and then sufficiently dried by vacuum drying at a temperature of 100 ° C. or less. A copolymer (intrinsic viscosity [η] = 1.05 dl / g when measured in an 85% aqueous phenol solvent at 30 ° C.) was obtained.
[0033]
The ethylene-vinyl alcohol-based copolymer obtained above was melt-spun at a die temperature of 260 ° C. and wound up at a spinning speed of 1000 m / min to obtain a 84 dtex / 24f multifilament. The fiberization processability was good and there was no problem. A 28 gauge smooth knitted fabric was obtained using the obtained multifilament. The greige knit was sewn in the form of a long-sleeved T-shirt. Wearing this long-sleeved T-shirt, the amount of mental sweating was measured. In Comparative Example 1, a smooth knitted fabric of 28 gauge was obtained using 60th cotton. A long-sleeved T-shirt was sewn in the same manner as in Example 1, and the amount of mental sweating was measured by 18 subjects.
In Comparative Example 2, a multifilament of regular polyester 84dtex / 36f was obtained by a conventional method. A 28 gauge smooth knitted fabric was obtained using the obtained multifilament. A long-sleeved T-shirt was sewn in the same manner as in Example 1, and the amount of mental sweating was measured by one male with sensitive skin, 17 with sensitive skin, and 17 with normal skin females in total. In Comparative Example 3, a 77 dtex / 24f multifilament of nylon 6 was obtained by a conventional method. A long-sleeved T-shirt was sewn in the same manner as in Example 1, and the amount of mental sweating was measured by 18 subjects.
[0034]
Table 1 shows these conditions and results. In Example 1, a comment was obtained that the coefficient of variation of the mental sweating displacement amount was 1 or less in all of the 18 subjects, and the feeling of wearing was not uncomfortable. On the other hand, in Comparative Examples 1 to 3, cotton, polyester, and nylon have about 50% of the subjects whose coefficient of variation is larger than 1, and it cannot be said that all subjects have little irritation to the skin.
[0035]
[Table 1]
[0036]
<Examples 2-3 and Comparative Examples 4-5>
Using a chip of a saponified ethylene-vinyl acetate copolymer having a degree of saponification of 99% and varying the ethylene copolymerization ratio shown in Table 2 as the A polymer, each A polymer was extruded by an extruder, and the die temperature was 260 ° C. Was discharged from the nozzle under the following conditions, and a spinning speed of 1000 m / min and a target of 84 dtex / 24f was attempted to produce a multifilament. The filament obtained as a multifilament was knitted into 28 gauge smooth. This greige knit was sewn in the form of a long-sleeved T-shirt, and the same evaluation as in Example 1 was performed. Table 2 shows the conditions and results.
[0037]
Examples 2 and 3 are evaluations in which the amount of ethylene copolymerized in the A polymer was obtained within the range specified in the present invention, and Comparative Examples 4 and 5 showed that the ethylene content of the A polymer was out of the range specified in the present invention. Yes, due to poor spinnability or an increase in the ethylene copolymerization ratio of the A polymer, the hydrophobicity was increased, so that irritation to the skin increased and the variation coefficient of the sweat displacement amount became 1 or more. is there.
[0038]
[Table 2]
[0039]
<Examples 4 to 8 and Comparative Examples 6 and 7>
In Examples 4 to 6, the polymer used in Example 1 was used as the A polymer, and [η] = 0.62 dl / g as the B polymer (using a mixed solvent of an equal amount of phenol and tetrachloroethane as the solvent, at 30 ° C. and at a constant temperature). (Measured using a Ubbelohde viscometer in a tank). In Examples 7 and 8, the ethylene copolymerization amount of the A polymer was changed as shown in Table 3; A polymer and B polymer are melt-extruded by separate extruders, respectively, and separately measured by a gear pump. The cross-sectional shape is a perfect circle shown in FIG. The subsequent denier was spun and drawn so as to be 84 dtex / 24f, respectively. After the drawn yarn was false-twisted at 120 ° C., the cheese-wound product was subjected to heat-resistance improving processing of an ethylene-vinyl alcohol-based copolymer under the following cross-linking treatment conditions. The gauge was smooth knitted fabric. Each greige knit was sewn to a long sleeve T-shirt and evaluated in the same manner as in Example 1.
[0040]
<Cross-linking treatment condition>
Bath composition
Nonangial 7.5g / l
Sodium dodecylbenzenesulfonate 0.5g / l
Nonionic surfactant 0.5g / l
Hydrous maleic acid 1.0g / l
<Temperature x time> 85 ° C x 40 minutes
<Bath ratio> 1:10
[0041]
In Comparative Examples 6 and 7, underwear was prepared and evaluated in the same manner as in Example 4 except that the ethylene copolymerization amount of the A polymer was changed as shown in Table 3.
[0042]
In all of the examples, the coefficient of variation of the amount of mental sweating was 1 or less. In addition, when the ethylene copolymerization ratio and the composite ratio of the A polymer and the B polymer were out of the range of the present invention, the fiberization process of spinning was poor, and a knitted product was not obtained.
[0043]
[Table 3]
[0044]
<Examples 9 to 10 and Comparative Example 8>
The knitting ratio of the knitted fabric of the composite long fiber used in Example 4 and the cotton 60th yarn having a 50:50 knitting ratio (Example 9), and the knitting ratio of the composite long fiber used in Example 4 with 84 dtex 24f rayon was obtained. A 30:70 knitted greige (Example 10) and a knitted greige (comparative example 8) in which the composite knitting ratio of the composite long fiber used in Example 4 and 84dtex24f polyester (PET) was 10:90 were used. Underwear was prepared and evaluated in the same manner as in Example 7 (see Table 4).
[0045]
[Table 4]
[0046]
As shown in the examples, when the cross-knitting ratio of the ethylene-vinyl alcohol-based copolymer composite long fibers to the underwear is 30% or more of the present invention, even if the other fibers are cotton or rayon, The coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement is 1 or less, and it can be said that the underwear is suitable for sensitive skin.
On the other hand, when the proportion of the ethylene-vinyl alcohol-based copolymer conjugate fiber is less than 30%, the feeling of discomfort during wearing is large, which is not preferable as underwear.
[0047]
【The invention's effect】
The undergarment of the present invention has an effect of little irritation when it is brought into contact with the skin by being constituted by using long fibers containing at least one component of an ethylene-vinyl alcohol copolymer, and is sensitive to atopy and the like. Underwear suitable for people with skin.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of a composite form of a composite fiber used in the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing another composite form of the composite fiber used in the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing another composite form of the composite fiber used in the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing another composite form of the composite fiber used in the present invention.
[Explanation of symbols]
A: A polymer
B: B polymer
Claims (3)
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)An undergarment using 30% by mass or more of long fibers made of an ethylene-vinyl alcohol copolymer having a copolymerization ratio of ethylene of 30 to 70 mol% under an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH. An undergarment comprising ethylene-vinyl alcohol-based copolymer fiber, wherein the coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement upon contact with the skin (Equation 1) is 1 or less.
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)It consists of an ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene copolymerization ratio of 30 to 70 mol% and another thermoplastic polymer, and their composite mass ratio (former: latter) is 10:90 to 90:10. Is an undergarment using 30% by mass or more of the composite long fiber, and the coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement when the skin is brought into contact with the skin in an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH (Equation 1). An undergarment comprising ethylene-vinyl alcohol-based copolymer composite long fibers, wherein the number is 1 or less.
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
変動係数=Hiの標準偏差/Hiの平均・・・・(式1)
Hi=精神性発汗変位量 (i=1〜n)When the textile is directly worn on the skin in an environment of a temperature of 30 ° C. and a humidity of 65% RH, the coefficient of variation of the amount of mental sweating displacement generated from the fingertip of the hand or toe after wearing (Equation 1) indicates A method for evaluating the biocompatibility of fibers with skin.
Coefficient of variation = Standard deviation of Hi / Average of Hi (Equation 1)
Hi = mental sweating displacement (i = 1 to n)
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JP2009007691A (en) * | 2007-06-27 | 2009-01-15 | Gunze Ltd | Underwear for patient having atopic dermatitis |
JP2017218690A (en) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 住江織物株式会社 | Fabric electrode |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003052501A patent/JP2004263311A/en active Pending
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