JP2004262538A - 緩衝材及び該緩衝材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のダンボールを使用した緩衝材においては、製造の際に、ダンボールを破損させることなく、波状の形状を維持させること。
【解決手段】少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることにより、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持できる。
【選択図】 図4
【解決手段】少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることにより、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持できる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納し、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝する緩衝材とその製造方法に関し、詳しくは、波状の形状を有するダンボールからなる緩衝材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダンボールを使用した緩衝材としては、例えば、短冊状に細断され、物品を箱などの梱包部材に梱包した状態でこの物品と梱包部材との間隙に配置されて、前記物品を外力から保護するダンボール紙を用いたバラ状緩衝材であって、長手方向に反復して屈曲状に形成された複数の緩衝部を有しているダンボール紙を用いたバラ状緩衝材がある(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1の公知技術は、ダンボールの長手方向に反復して屈曲状に形成する、即ち、該ダンボールの中芯の波状と平行に反復して屈曲状に形成させるものであり、該中芯は波状を呈しているものである。
【0004】
また、梱包箱の内部に配置されて収納された物品を保護する緩衝材において、紙材を波状に交互に折り曲げて形成され、前記物品の底面に非接着により配置される緩衝材がある(特許文献2参照)。
【0005】
この特許文献2の公知技術は、紙材を単に平行な折り目に沿って交互に折り曲げることによって形成させたものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−171671号公報(第2〜3頁、図1、図3)
【特許文献2】
特開2002−255157号公報(第2頁、第4頁、図1、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1の公知技術においては、ダンボールの中芯の波状と平行に反復して屈曲状に形成させているため、該中芯の波状による復元力により、ダンボールを屈曲状に形成させたとしても、該屈曲状が崩れる、即ち、略元の状態(平面の状態)に戻ってしまい、更に、該屈曲状に折り曲げる際に、中芯の波状の頂点と頂点との間の部分に破損が生じるという問題点を有する。
【0008】
前記特許文献2の公知技術においては、紙材を単に平行な折り目に沿って交互に折り曲げて形成しており、該紙材として、ダンボールを使用した場合、該ダンボールの中芯の波状と平行に折り曲げて形成させた場合には、前記特許文献1の公知技術と同様に、該ダンボールを屈曲状に形成させたとしても元の状態に戻ってしまい、更に、破損が生じるという問題点を有する。
【0009】
また、同公知技術において、ダンボールの中芯の波状と直交する方向に折り曲げて形成させた場合には、該ダンボールは、該中芯を波状に形成するによって、力学的にみて平面圧力に強い構造であるため、該ダンボールを中芯の波状と直交する方向に折り曲げる際、該ダンボールの一部に瞬間的に強い圧力が加えられることになり、該ダンボールに破損が生じるという問題点を有する。
【0010】
従って、従来のダンボールを使用した緩衝材においては、製造の際に、ダンボールを破損させることなく、波状の形状を維持させるということに解決しなければならない課題を有している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した従来例の課題を解決する具体的手段として本発明に係る第1の発明として、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることを特徴とする緩衝材を提供するものである。
【0012】
この第1の発明において、緩衝材に形成された波状の山と谷との高さを1とした場合に、各山の間隔が3〜5であることを付加的な要件として含むものである。
【0013】
また、本発明に係る第2の発明として、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールを用いた緩衝材の製造方法であって、該ダンボールを表裏面から圧縮して前記中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とからなることを特徴とする緩衝材の製造方法を提供するものである。
【0014】
この第2の発明において、前記扁平に押し潰す工程は、中芯の波状と直交する方向で圧縮ローラーを通過させること;扁平に押し潰す工程と、波状を形成させる工程とは、連続した工程であること;を付加的な要件として含むものである。
【0015】
本発明に係る緩衝材は、中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であるため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができる。
【0016】
また、本発明に係る緩衝材の製造方法は、ダンボールを表裏面から圧縮して中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とによって緩衝材を製造することにより、予め中芯の波状を変形させているため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、中芯の波状と直交する方向にダンボールを交互に折り曲げて波状に変形させているため、ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体的な実施の形態に基づいて詳しく説明する。
本発明の実施の形態に係る緩衝材1は、例えば、図1に示した緩衝材1を製造する装置2によって形成させることができる。緩衝材1としては、例えば、E/Fフルート、Bフルート、AフルートまたはW/Fフルート等のダンボール3を使用することができ、また、使用後のダンボール箱等を再利用しても良い。
【0018】
ダンボール3をテーブル4の上に置いて、切断ユニット5に挿入させる。この際、該ダンボール3の向きは、該ダンボール3を切断ユニット5に挿入させる方向、即ち、矢印aの方向に対して、該ダンボール3の中芯の波状が直交する方向になるように挿入させる。
【0019】
切断ユニット5には、モーター6が配設されており、該モーター6の回転が、ベルト7を介してローラー8a、8bに伝えられることにより、該ローラー8a、8bは回転するようになっている。
【0020】
そして、ローラー8a、8bが回転することにより、切断ユニット5に挿入されたダンボール3は、該切断ユニット5内に自動的に引き込まれ、該ダンボール3の長さをセンサー9で確認して、カッター10a、10bにより所定長さ及び幅に切断する。
【0021】
所定長さ及び幅に切断されたダンボール3は、圧縮ユニット11に挿入された後、波状形成ユニット12に挿入される。これら圧縮ユニット11と波状形成ユニット12とには、それぞれローラー13、14が配設されており、該ローラー13、14には、モーター15の回転がベルト16を介して伝えられることにより、該ローラー13、14が回転するようになっている。
【0022】
ローラー13は、圧縮ローラー21a、21bと接しており、該ローラー13が回転することにより、該圧縮ローラー21a、21bも回転するようになっており、同様に、ローラー14は、波状形成歯車17a、17bと接しており、該ローラー14が回転することにより、該波状形成歯車17a、17bも回転するようになっている。
【0023】
そのため、ダンボール3は、圧縮ユニット11に引き込まれた後、波状形成ユニット12に連続して引き込まれるようになっている。
【0024】
圧縮ユニット11に引き込まれる前のダンボール3は、図2(a)のダンボール3の一部を拡大した断面図に示したように、表ライナー18と、裏ライナー19との間に配設されたダンボール3の中芯20aは波状を呈しているが、圧縮ユニット11を通過する際に、該ダンボール3が、圧縮ローラー21a、21bと、圧縮ローラー21c、21dとによって、該ダンボール3の表裏面、即ち、表ライナー18と、裏ライナー19との両面側から圧縮されることにより、前記波状の中芯20aは、該波状が扁平に押し潰されて、図2(b)の断面図に示したように、その中芯20bのように波状が変形されて扁平に押し潰された状態になる。
【0025】
この際、ダンボール3を切断ユニット5に挿入させるときに、該ダンボール3の中芯20aの波状が直交する方向になるように挿入させているので、該ダンボール3は圧縮ユニット11に挿入される場合においても、中芯20aの波状が直交する方向になるように挿入されることになり、要するに、圧縮ユニット11による前記ダンボール3を扁平に押し潰す工程において、前記ダンボール3は、前記中芯20aの波状と直交する方向で圧縮ローラー21a、21b、21c、21dを通過することになる。
【0026】
このように、ダンボール3は、中芯20aの波状と直交する方向で圧縮ローラー21a、21b、21c、21dを通過するので、該中芯20aの波状が左右に略均等に押し潰された状態、即ち、中芯20bの状態になり、その押し潰されたダンボール3の全体は、平均的な厚みになるのである。
【0027】
中芯20bの波状が扁平に押し潰されて変形されたダンボール3は、続いて波状形成ユニット12に引き込まれ、波状形成歯車17a、17b、17c、17dを通過する。
【0028】
この波状形成歯車17a、17cの一部を拡大し略示的に示した側面図を図3に示す。該波状形成歯車17a、17cの間には、ダンボール3が通る程度の間隙が設けられており、該ダンボール3は、該波状形成歯車17a、17cの間隙を通過することによって、該ダンボール3が交互に折り曲げられ変形されて波状に形成される。
【0029】
この際、ダンボール3の中芯20bの波状が扁平に押し潰された状態に変形され、該ダンボール3の全体が平均的な厚みになっており、且つ、該中芯20bの波状と直角の方向になるように該ダンボール3が挿入されているため、該ダンボール3の一部に瞬間的に強い圧力が加えられることがないので、該ダンボール3に破損等が生じることがなく、適切に折り曲げられ、波状形成歯車17a、17b、17c、17dによって形成されたダンボール3の波状が元の状態に戻ってしまうことがないのである。
【0030】
このように、ダンボール3を表裏面から圧縮して中芯20bのように波状を扁平に押し潰して変形させた後、該中芯20bの波状と直角の方向に前記ダンボール3を交互に折り曲げ変形させて波状に形成させることにより、緩衝材1を製造することができ、該製造された緩衝材1においては、その波状が元の状態に戻ってしまうことはなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材1としての作用を維持させることができるのである。
【0031】
この緩衝材1は、図4に示してあるように、圧縮され波状が扁平に押し潰されて変形した中芯3の該波状と直交する方向に交互に折り曲げられて、その緩衝材1全体の形状は、波状に形成されている。
【0032】
このように、緩衝材1の全体を波状に形成させることによって、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納した際、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝することができるのである。
【0033】
図5に、緩衝材1の側面図を示す。この緩衝材1において、該緩衝材1の全体に形成された波状の山と谷との高さ22を1とした場合に、各山の間隔23が3〜5の範囲であることが良く、例えば、山と谷との高さ22を略3.5〜4.5mm程度にした場合には、各山の間隔23を略14〜17mm程度に形成すると良い。
【0034】
なお、圧縮ユニット11によるダンボール3を扁平に押し潰す工程と、波状形成ユニット12による該ダンボール3に波状を形成させる工程とは、上記説明したように、連続した工程であることが好ましいが、該ダンボール3を扁平に押し潰した後に、波状を形成させれば良いのであるから、これら扁平に押し潰す工程と、波状を形成させる工程とは、連続した工程であることに限られるものではない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る緩衝材は、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることにより、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができ、この緩衝材を、例えば、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納させることによって、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝することができるという優れた効果を奏する。
【0036】
また、本発明に係る緩衝材の製造方法は、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールを用いた緩衝材の製造方法であって、該ダンボールを表裏面から圧縮して前記中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とからなることにより、ダンボールを波状に形成する前に、予め中芯の波状を変形させているため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、また、中芯の波状と直角の方向にダンボールを交互に折り返して波状に形成させているため、ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る緩衝材を製造する際に使用する、該緩衝材の製造装置に一例を略示的に示した側面図である。
【図2】(a)は、同緩衝材を形成する前の波状の中芯を有するダンボールを拡大し略示的に示した断面図であり、(b)は、(a)のダンボールを圧縮して中芯の波状を変形させたダンボールを拡大し略示的に示した断面図である。
【図3】図1の緩衝材の製造装置の波状形成歯車の一部を拡大し略示的に示した側面図である。
【図4】本発明に係る緩衝材を略示的に示した斜視図である。
【図5】同緩衝材を略示的に示した側面図である。
【符号の説明】
1 緩衝材
2 緩衝材の製造装置
3 ダンボール
4 テーブル
5 切断ユニット
6、15 モーター
7、16 ベルト
8a、8b、13、14 ローラー
9 センサー
10a、10b カッター
11 圧縮ユニット
12 波状形成ユニット
17a、17b、17c、17d 波状形成歯車
18 表ライナー
19 裏ライナー
20a、20b 中芯
21a、21b、21c、21d 圧縮ローラー
22 波状の山と谷との高さ
23 波状の各山の間隔
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納し、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝する緩衝材とその製造方法に関し、詳しくは、波状の形状を有するダンボールからなる緩衝材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダンボールを使用した緩衝材としては、例えば、短冊状に細断され、物品を箱などの梱包部材に梱包した状態でこの物品と梱包部材との間隙に配置されて、前記物品を外力から保護するダンボール紙を用いたバラ状緩衝材であって、長手方向に反復して屈曲状に形成された複数の緩衝部を有しているダンボール紙を用いたバラ状緩衝材がある(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1の公知技術は、ダンボールの長手方向に反復して屈曲状に形成する、即ち、該ダンボールの中芯の波状と平行に反復して屈曲状に形成させるものであり、該中芯は波状を呈しているものである。
【0004】
また、梱包箱の内部に配置されて収納された物品を保護する緩衝材において、紙材を波状に交互に折り曲げて形成され、前記物品の底面に非接着により配置される緩衝材がある(特許文献2参照)。
【0005】
この特許文献2の公知技術は、紙材を単に平行な折り目に沿って交互に折り曲げることによって形成させたものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−171671号公報(第2〜3頁、図1、図3)
【特許文献2】
特開2002−255157号公報(第2頁、第4頁、図1、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1の公知技術においては、ダンボールの中芯の波状と平行に反復して屈曲状に形成させているため、該中芯の波状による復元力により、ダンボールを屈曲状に形成させたとしても、該屈曲状が崩れる、即ち、略元の状態(平面の状態)に戻ってしまい、更に、該屈曲状に折り曲げる際に、中芯の波状の頂点と頂点との間の部分に破損が生じるという問題点を有する。
【0008】
前記特許文献2の公知技術においては、紙材を単に平行な折り目に沿って交互に折り曲げて形成しており、該紙材として、ダンボールを使用した場合、該ダンボールの中芯の波状と平行に折り曲げて形成させた場合には、前記特許文献1の公知技術と同様に、該ダンボールを屈曲状に形成させたとしても元の状態に戻ってしまい、更に、破損が生じるという問題点を有する。
【0009】
また、同公知技術において、ダンボールの中芯の波状と直交する方向に折り曲げて形成させた場合には、該ダンボールは、該中芯を波状に形成するによって、力学的にみて平面圧力に強い構造であるため、該ダンボールを中芯の波状と直交する方向に折り曲げる際、該ダンボールの一部に瞬間的に強い圧力が加えられることになり、該ダンボールに破損が生じるという問題点を有する。
【0010】
従って、従来のダンボールを使用した緩衝材においては、製造の際に、ダンボールを破損させることなく、波状の形状を維持させるということに解決しなければならない課題を有している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した従来例の課題を解決する具体的手段として本発明に係る第1の発明として、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることを特徴とする緩衝材を提供するものである。
【0012】
この第1の発明において、緩衝材に形成された波状の山と谷との高さを1とした場合に、各山の間隔が3〜5であることを付加的な要件として含むものである。
【0013】
また、本発明に係る第2の発明として、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールを用いた緩衝材の製造方法であって、該ダンボールを表裏面から圧縮して前記中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とからなることを特徴とする緩衝材の製造方法を提供するものである。
【0014】
この第2の発明において、前記扁平に押し潰す工程は、中芯の波状と直交する方向で圧縮ローラーを通過させること;扁平に押し潰す工程と、波状を形成させる工程とは、連続した工程であること;を付加的な要件として含むものである。
【0015】
本発明に係る緩衝材は、中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であるため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができる。
【0016】
また、本発明に係る緩衝材の製造方法は、ダンボールを表裏面から圧縮して中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とによって緩衝材を製造することにより、予め中芯の波状を変形させているため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、中芯の波状と直交する方向にダンボールを交互に折り曲げて波状に変形させているため、ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体的な実施の形態に基づいて詳しく説明する。
本発明の実施の形態に係る緩衝材1は、例えば、図1に示した緩衝材1を製造する装置2によって形成させることができる。緩衝材1としては、例えば、E/Fフルート、Bフルート、AフルートまたはW/Fフルート等のダンボール3を使用することができ、また、使用後のダンボール箱等を再利用しても良い。
【0018】
ダンボール3をテーブル4の上に置いて、切断ユニット5に挿入させる。この際、該ダンボール3の向きは、該ダンボール3を切断ユニット5に挿入させる方向、即ち、矢印aの方向に対して、該ダンボール3の中芯の波状が直交する方向になるように挿入させる。
【0019】
切断ユニット5には、モーター6が配設されており、該モーター6の回転が、ベルト7を介してローラー8a、8bに伝えられることにより、該ローラー8a、8bは回転するようになっている。
【0020】
そして、ローラー8a、8bが回転することにより、切断ユニット5に挿入されたダンボール3は、該切断ユニット5内に自動的に引き込まれ、該ダンボール3の長さをセンサー9で確認して、カッター10a、10bにより所定長さ及び幅に切断する。
【0021】
所定長さ及び幅に切断されたダンボール3は、圧縮ユニット11に挿入された後、波状形成ユニット12に挿入される。これら圧縮ユニット11と波状形成ユニット12とには、それぞれローラー13、14が配設されており、該ローラー13、14には、モーター15の回転がベルト16を介して伝えられることにより、該ローラー13、14が回転するようになっている。
【0022】
ローラー13は、圧縮ローラー21a、21bと接しており、該ローラー13が回転することにより、該圧縮ローラー21a、21bも回転するようになっており、同様に、ローラー14は、波状形成歯車17a、17bと接しており、該ローラー14が回転することにより、該波状形成歯車17a、17bも回転するようになっている。
【0023】
そのため、ダンボール3は、圧縮ユニット11に引き込まれた後、波状形成ユニット12に連続して引き込まれるようになっている。
【0024】
圧縮ユニット11に引き込まれる前のダンボール3は、図2(a)のダンボール3の一部を拡大した断面図に示したように、表ライナー18と、裏ライナー19との間に配設されたダンボール3の中芯20aは波状を呈しているが、圧縮ユニット11を通過する際に、該ダンボール3が、圧縮ローラー21a、21bと、圧縮ローラー21c、21dとによって、該ダンボール3の表裏面、即ち、表ライナー18と、裏ライナー19との両面側から圧縮されることにより、前記波状の中芯20aは、該波状が扁平に押し潰されて、図2(b)の断面図に示したように、その中芯20bのように波状が変形されて扁平に押し潰された状態になる。
【0025】
この際、ダンボール3を切断ユニット5に挿入させるときに、該ダンボール3の中芯20aの波状が直交する方向になるように挿入させているので、該ダンボール3は圧縮ユニット11に挿入される場合においても、中芯20aの波状が直交する方向になるように挿入されることになり、要するに、圧縮ユニット11による前記ダンボール3を扁平に押し潰す工程において、前記ダンボール3は、前記中芯20aの波状と直交する方向で圧縮ローラー21a、21b、21c、21dを通過することになる。
【0026】
このように、ダンボール3は、中芯20aの波状と直交する方向で圧縮ローラー21a、21b、21c、21dを通過するので、該中芯20aの波状が左右に略均等に押し潰された状態、即ち、中芯20bの状態になり、その押し潰されたダンボール3の全体は、平均的な厚みになるのである。
【0027】
中芯20bの波状が扁平に押し潰されて変形されたダンボール3は、続いて波状形成ユニット12に引き込まれ、波状形成歯車17a、17b、17c、17dを通過する。
【0028】
この波状形成歯車17a、17cの一部を拡大し略示的に示した側面図を図3に示す。該波状形成歯車17a、17cの間には、ダンボール3が通る程度の間隙が設けられており、該ダンボール3は、該波状形成歯車17a、17cの間隙を通過することによって、該ダンボール3が交互に折り曲げられ変形されて波状に形成される。
【0029】
この際、ダンボール3の中芯20bの波状が扁平に押し潰された状態に変形され、該ダンボール3の全体が平均的な厚みになっており、且つ、該中芯20bの波状と直角の方向になるように該ダンボール3が挿入されているため、該ダンボール3の一部に瞬間的に強い圧力が加えられることがないので、該ダンボール3に破損等が生じることがなく、適切に折り曲げられ、波状形成歯車17a、17b、17c、17dによって形成されたダンボール3の波状が元の状態に戻ってしまうことがないのである。
【0030】
このように、ダンボール3を表裏面から圧縮して中芯20bのように波状を扁平に押し潰して変形させた後、該中芯20bの波状と直角の方向に前記ダンボール3を交互に折り曲げ変形させて波状に形成させることにより、緩衝材1を製造することができ、該製造された緩衝材1においては、その波状が元の状態に戻ってしまうことはなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材1としての作用を維持させることができるのである。
【0031】
この緩衝材1は、図4に示してあるように、圧縮され波状が扁平に押し潰されて変形した中芯3の該波状と直交する方向に交互に折り曲げられて、その緩衝材1全体の形状は、波状に形成されている。
【0032】
このように、緩衝材1の全体を波状に形成させることによって、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納した際、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝することができるのである。
【0033】
図5に、緩衝材1の側面図を示す。この緩衝材1において、該緩衝材1の全体に形成された波状の山と谷との高さ22を1とした場合に、各山の間隔23が3〜5の範囲であることが良く、例えば、山と谷との高さ22を略3.5〜4.5mm程度にした場合には、各山の間隔23を略14〜17mm程度に形成すると良い。
【0034】
なお、圧縮ユニット11によるダンボール3を扁平に押し潰す工程と、波状形成ユニット12による該ダンボール3に波状を形成させる工程とは、上記説明したように、連続した工程であることが好ましいが、該ダンボール3を扁平に押し潰した後に、波状を形成させれば良いのであるから、これら扁平に押し潰す工程と、波状を形成させる工程とは、連続した工程であることに限られるものではない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る緩衝材は、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であることにより、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、該ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができ、この緩衝材を、例えば、電子機器等の被包装物と共に梱包用のダンボール箱等の内部に収納させることによって、外部から加えられる該被包装物への衝撃を緩衝することができるという優れた効果を奏する。
【0036】
また、本発明に係る緩衝材の製造方法は、少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールを用いた緩衝材の製造方法であって、該ダンボールを表裏面から圧縮して前記中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とからなることにより、ダンボールを波状に形成する前に、予め中芯の波状を変形させているため、製造の際に、ダンボールが破損することがなく、また、中芯の波状と直角の方向にダンボールを交互に折り返して波状に形成させているため、ダンボールの波状が元の状態に戻ってしまうことがなく、波状の形状が維持されるので、緩衝材としての作用を維持させることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る緩衝材を製造する際に使用する、該緩衝材の製造装置に一例を略示的に示した側面図である。
【図2】(a)は、同緩衝材を形成する前の波状の中芯を有するダンボールを拡大し略示的に示した断面図であり、(b)は、(a)のダンボールを圧縮して中芯の波状を変形させたダンボールを拡大し略示的に示した断面図である。
【図3】図1の緩衝材の製造装置の波状形成歯車の一部を拡大し略示的に示した側面図である。
【図4】本発明に係る緩衝材を略示的に示した斜視図である。
【図5】同緩衝材を略示的に示した側面図である。
【符号の説明】
1 緩衝材
2 緩衝材の製造装置
3 ダンボール
4 テーブル
5 切断ユニット
6、15 モーター
7、16 ベルト
8a、8b、13、14 ローラー
9 センサー
10a、10b カッター
11 圧縮ユニット
12 波状形成ユニット
17a、17b、17c、17d 波状形成歯車
18 表ライナー
19 裏ライナー
20a、20b 中芯
21a、21b、21c、21d 圧縮ローラー
22 波状の山と谷との高さ
23 波状の各山の間隔
Claims (5)
- 少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールであって、
前記中芯が扁平に押し潰された状態で該中芯の波状と直交する方向に波状を形成した構成であること
を特徴とする緩衝材。 - 緩衝材に形成された波状の山と谷との高さを1とした場合に、各山の間隔が3〜5であること
を特徴とする請求項1に記載の緩衝材。 - 少なくとも表ライナーと、波状の中芯と、裏ライナーとからなるダンボールを用いた緩衝材の製造方法であって、
該ダンボールを表裏面から圧縮して前記中芯の波状を扁平に押し潰す工程と、
該中芯の波状と直交する方向に変形させて波状を形成させる工程とからなること
を特徴とする緩衝材の製造方法。 - 前記扁平に押し潰す工程は、
中芯の波状と直交する方向で圧縮ローラーを通過させること
を特徴とする請求項3に記載の緩衝材の製造方法。 - 扁平に押し潰す工程と、波状を形成させる工程とは、
連続した工程であること
を特徴とする請求項3または4に記載の緩衝材の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003056921A JP2004262538A (ja) | 2003-03-04 | 2003-03-04 | 緩衝材及び該緩衝材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003056921A JP2004262538A (ja) | 2003-03-04 | 2003-03-04 | 緩衝材及び該緩衝材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004262538A true JP2004262538A (ja) | 2004-09-24 |
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ID=33120471
Family Applications (1)
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JP2003056921A Pending JP2004262538A (ja) | 2003-03-04 | 2003-03-04 | 緩衝材及び該緩衝材の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004262538A (ja) |
-
2003
- 2003-03-04 JP JP2003056921A patent/JP2004262538A/ja active Pending
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