JP2004261102A - Microorganism for degrading ester bond-containing plastic, plastic-degrading enzyme, and polynucleotide encoding the enzyme - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエステル結合含有プラスチック分解微生物、該プラスチック分解酵素および該酵素をコードするポリヌクレオチド、並びに該微生物、該酵素または該酵素を発現している微生物を利用したプラスチックの分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック廃棄物の処理が問題になっている。プラスチック廃棄物の処理方法としては焼却や埋め立てが主であるが、焼却は地球温暖化の促進、埋め立ては埋立地の減少等の問題を抱えている。例えばポリウレタンは、全世界で年間約600万t,国内では約55万tが消費されている。このうち、その発泡緩衝体は断熱性に優れることから冷蔵庫等の断熱材として大量に利用されている。現在、このポリウレタン廃棄物は不燃ゴミとして埋め立て処分される場合が多いが処分場の不足ならびに環境汚染の問題が生じている。一方、自然環境の点から好ましいものに微生物を利用した生分解法があるが、プラスチックは一般に生分解性ではない。
【0003】
プラスチックを分解することのできる微生物に関する報告は限られている。ポリウレタンは分子内にウレタン結合及びエステル結合またはエーテル結合を含み、それらの結合が切断されることによって分解が進む。ポリオール部分のエステル結合はカビや細菌によって切断されるという報告が数例ある。Darby(Darby R.T.and Kaplan A.M.:Appl.Microbiol.,16,900−905(1968))らはカビによる種々のポリウレタン分解試験を行い、エーテル系よりもエステル系ポリウレタンの方が分解を受け易いことや、イソシアネートやポリオールの種類によって分解特性が異なることを報告している。Kay(Kay,M.J.,McCabe,R.W.,Morton,L.H.G.:Int.Biodeterio.Biodegrad.,31,209−225(1991).)らはエステル系ポリウレタン分解菌として15種類の菌を単離し、分解力の強かったCorynebacterium属菌について分解特性を検討した結果について報告している。
【0004】
【非特許文献1】
Darby R.T.and Kaplan A.M.著、Appl.Microbiol.,16,900−905(1968)
【非特許文献2】
Kay,M.J.,McCabe,R.W.,Morton,L.H.G.著、Int.Biodeterio.Biodegrad.,31,209−225(1991)
ポリエステルの微生物分解に関しては、生分解性プラスチックとして知られているポリエステル樹脂を中心に数多くの報告がある。しかし、ウレタンの合成原料として一般的に使用されている液状のポリエステルの分解に関する報告は少ない。常盤らは各種の液状ポリエステルを分解するカビを報告しているが(Tokiwa, Y. and Suzuki,T.(1977) Purification and some properties of polyethylene adipate−degrading enzyme produced by Penicillium sp. strain 14−3.Agric.Biol.Chem.41,265−274)、これらを分解資化する細菌についてはほとんど知られていない。
【非特許文献3】
Tokiwa, Y. and Suzuki,T.(1977) Purification and some properties of polyethylene adipate−degrading enzyme produced by Penicillium sp. strain 14−3.Agric.Biol.Chem.41,265−274
更に、プラスチックを分解することのできる酵素に関する報告は、アシドボラックスデラフィルディ(Acidovorax delafieldii)由来のポリブチレンサクシネート分解酵素(Uchida H, Nakajima−Kambe T, Shigeno−Akutsu Y, Nomura N, Tokiwa Y, Nakahara T(2002) Cloningand sequence analysis of poly(tetramethylene succinate)depolymerase from Acidovorax delafieldii strain BS−3. J.Biosci.Bioeng.93:245〜247)、コマモナスアシドボランス(Comamonas acidovorans)由来のポリウレタン分解酵素、アミコラトプシス(Amycolatopsis)属菌(Pranamuda H, Tsuchii A, Tokiwa Y(2001)Poly(L−lactide)−degrading enzyme produced by Amycolatopsis sp. Macromol.Biosci.1:25〜29,Nakamura K, Tomita T,Abe N,Kamio Y(2001) Purification and characterization of an extracellularpoly(L−lactic acid)depolymerase from a soil isolate,Amycolatopsis sp. strain K104−1.Appl.Environ.Miclobiol.67:345〜353)およびバチラススミッチイ(Bacillus smithii)由来(Sakai K,Kawano H,Iwami A,Nakamura M,Moriguchi M(2001) Isolation of a thermophilic poly−L−lactide degrading bacterium from compost and its enzymatic characterization. J.Biosci.Bioeng.92:298〜300)のポリ乳酸分解酵素に限られている。
【非特許文献4】
Uchida H, Nakajima−Kambe T, Shigeno−Akutsu Y,Nomura N,Tokiwa Y,NakaharaT著、Cloning and sequence analysis ofpoly(tetramethylene succinate) depolymerase from Acidovorax delafieldiistrain BS−3. J.Biosci.Bioeng.93:245〜247、2002年
【非特許文献5】
Pranamuda H, Tsuchii A, Tokiwa Y著、Poly(L−lactide)−degrading enzyme produced by Amycolatopsis sp. Macromol.Biosci. 1:25〜29、2001年
【非特許文献6】
Nakamura K, Tomita T, Abe N, Kamio Y 著、Purification and characterization of an extracellular poly(L−lactic acid) depolymerase from a soil isolate, Amycolatopsis sp. strain K104−1.Appl. Environ.Miclobiol.67:345〜353、2001年
【非特許文献7】
Sakai K, Kawano H, Iwami A, Nakamura M, Moriguchi M著、Isolation of a thermophilic poly−L−lactide degrading bacterium from compost and its enzymatic characterization. J.Biosci.Bioeng. 92: 298〜300、2001年
また、酵素を用いた液状ポリエステルの分解については、動物やカビ、細菌由来のリパーゼ、エステラーゼによるものが多く知られているが(例えば、Tokiwa Y, Suzuki T(1977) Hydrolysis of polyesters by lipases.Nature 270:76−78)、これらの酵素は液状ポリエステルを本来の基質とするものではないため、環境中での分解とは無関係である。
【非特許文献8】
Tokiwa Y, Suzuki T(1977) Hydrolysisof polyesters by lipases. Nature 270:76−78
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なエステル結合含有プラスチック分解微生物、該プラスチック分解酵素および該酵素をコードするポリヌクレオチド、並びに該微生物、該酵素または該酵素を発現している微生物を利用したプラスチックの分解方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック、特に分子構造中にエステル結合を有するプラスチックを分解する能力を有する、平成15年2月26日付けで、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託申請し拒否された、バークホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia)TB−62株、バークホルデリア セパシアTB−63株、またはバークホルデリア セパシアTB−65株、および該微生物が生産するエステル結合含有プラスチック分解能を有する酵素、該酵素をコードするポリヌクレオチドである。また本発明は、該ポリヌクレオチドを組み込んだ微生物にエステル結合含有プラスチック分解能を有する酵素を発現させ、該酵素を精製取得する方法である。尚、バークホルデリア属に属する微生物がエステル結合含有プラスチックの分解能を有することはこれまで知られていなかった。
【0007】
更に本発明は、該微生物、酵素もしくは該酵素を発現する微生物を用いるエステル結合含有プラスチックの分解方法である。
本発明の酵素は、プラスチック、特に分子構造中にエステル結合を有するプラスチックを分解する能力を有する。より具体的には、本発明の酵素は、バークホルデリア セパシアに由来する、新規なプラスチック分解酵素であり、エステラーゼ活性を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
微生物
バークホルデリア属に属し、エステル結合含有プラスチック分解能を有する微生物は、既に公知の微生物であってもよく、新たにスクリーニングされた微生物であってもよい。微生物のスクリーニングの一例を示せば、エステル系ポリウレタンを一定期間地面に埋設した後取り出し、該ポリウレタン小片を生理食塩水に加え、ボルテックスで微生物を抽出したものを適宜希釈して、ニュートリエント平板培地にエマルジョン化したポリエステル(例えばポリエチレンアジペート)寒天溶液5mlを重層した平板に塗布する。これを30℃で3日間培養し、コロニー周辺にポリエステルの分解で生じるクリアーゾーンを生成したコロニーを取得することにより行うことができる。
【0009】
本発明の微生物は、エステル結合含有プラスチックを分解する能力を有するバークホルデリア属菌であればよい。具体的には、代表例として、平成15年2月26日付けで、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託申請し拒否された、バークホルデリア セパシアTB−62株、バークホルデリアセパシアTB−63株、またはバークホルデリア セパシアTB−65株が挙げられる。尚、これらの菌株は自己寄託とし、申請により分譲を認めることとする。バークホルデリア属菌の菌学的性質は、バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(BERGEY’S MANUAL OF Systematic Bacteriology)(第1巻1984年、第2巻1986年、第3巻1989年、第4巻1989年)に記載されている。
【0010】
更に本発明の微生物は、エステル結合含有プラスチックを分解する能力を有するバークホルデリア属菌であれば、野生株、変異株のいずれでも良い。
変異株は、従来からよく用いられている変異剤であるエチルメタンスルホン酸による変異処理、ニトロソグアニジン、メチルメタンスルホン酸などの他の化学物質処理、紫外線照射、或いは変異剤処理なしで得られる、いわゆる自然突然変異によって取得することも可能である。
【0011】
バークホルデリア属に属する微生物の培養に用いる培地としては、バークホルデリア属に属する微生物が生育できる培地であれば特に制限なく用いることができ、例えば、LB培地(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl)が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の微生物の生育に使用する培地は、具体的には、本発明の微生物が資化し得る炭素源、例えばグルコース等、及び本発明の微生物が資化し得る窒素源を含有し、窒素源としては有機窒素源、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーン・スチープ・リカー等、無機窒素源、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を含有することができる。さらに所望により、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の陽イオンと硫酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン等の陰イオンとからなる塩類を含んでもよい。さらに、ビタミン類、核酸類等の微量要素を含有することもできる。炭素源の濃度は、例えば0.1〜10%程度であり、窒素源の濃度は、種類により異るが、例えば0.01〜5%程度である。また、無機塩類の濃度は、例えば0.001〜1%程度である。
【0012】
本微生物が分解できるエステル結合含有プラスチックは、分子構造中にエステル結合を有するものであればよい。制限的でない例としては、ポリウレタン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、およびポリエチレンブチレンアジペートが挙げられる。
【0013】
ポリウレタンとは、分子中にウレタン結合(−NHCOO−)を有する高分子化合物の総称で、多官能イソシアネートとヒドロキル基含有化合物との反応により得られ、エステル、エーテル、アミド、ウレア、カルバメートなどの基を有するポリマーである。ヒドロキシル基もしくはイソシアネート基の官能性数を変化させることで多種多様の分岐あるいは架橋ポリマーを調製することができる。用いるポリオールの種類によってエステル系とエーテル系に大別できる。ポリウレタンは、易加工性、耐腐敗性、耐変質性、低比重等の優れた特性により、弾性体、発泡体、接着剤、塗料、繊維、合成皮革など幅広い用途を持っており、自動車部品としても広く使用されている。本発明の分解方法において適用し得るポリウレタン樹脂の数平均分子量は、特に制限はない。
【0014】
本発明の微生物または酵素により分解されるエステル結合含有プラスチックの数平均分子量は、特に制限はない。ポリエチレンアジペート分子量約2000、ポリブチレンアジペート分子量約2000、ポリエチレンブチレンアジペート分子量約2000、ポリジエチレンアジペート分子量約2500の分解については実施例に示している。
【0015】
酵素
本発明の酵素は306のアミノ酸から構成され、分子量32121、32193、32145のポリペプチドであり、配列番号1〜3のアミノ酸番号1−306で示されるアミノ酸配列により特定される。このアミノ酸配列は、それぞれ配列番号4〜6に記載されている塩基配列の、オープンリーディングフレーム(読み枠)部分によりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列である。
【0016】
尚、配列番号1〜3のアミノ酸配列はシグナルペプチド部分を有しており、その切断点は配列番号1〜3のアミノ酸番号19番目とアミノ酸番号20番目の間であると推定される。このことから成熟型酵素は287のアミノ酸からなるそれぞれ分子量30454、30536、30488のポリペプチドである。これらの酵素はプラスチック以外にエステラーゼの活性測定用の基質であるパラ−ニトロフェニルアセテート(p−nitrophenyl acetate)に対しても分解活性が認められることから、エステラーゼの一種であると考えられる。
【0017】
本発明のアミノ酸配列には、配列番号1、2または3に示したアミノ酸配列、ならびにその類似体および誘導体が含まれる。さらに、他の微生物に由来する対応するアミノ酸相同配列も本発明に包含される。また、配列番号1、2または3のヌクレオチド配列がコードするいかなるポリペプチドも本発明の範囲に含まれる。
【0018】
配列番号1、2または3に示すポリペプチドのアミノ酸の一部が欠失、置換、挿入若しくは付加されたポリペプチド、例えば配列番号1、2または3に示すアミノ酸配列において、20個以下、好ましくは10個以下、更に好ましくは5個以下のアミノ酸が置換されたポリペプチドも、同じ酵素活性を示すことがありうる。従って、同じ酵素活性を有する限り、それらのペプチドも、本発明の酵素に含まれる。また、その様なポリペプチドと配列番号1、2または3に示すアミノ酸配列とは、70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の相同性を有する(相同性の計算は、例えばBLAST(Basic LocalAlignment Search Tool)検索を用いることにより行うことができる。)。その様なポリペプチドも、エステル結合含有プラスチック分解反応を触媒するという特徴を有する限り、本発明の範囲に含まれる。
【0019】
本酵素が分解できるプラスチックは、プラスチックの分子構造中にエステル結合を有するものであればよい。制限的でない例としては、ポリウレタン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、およびポリエチレンブチレンアジペートが挙げられる。
【0020】
遺伝子
次に本発明の酵素をコードする遺伝子は、配列番号4、5または6のオープンリーディングフレームがコードするアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。例えば配列表の配列番号4、5または6に示す、塩基番号1−918で示される塩基配列を含むポリヌクレオチドである。
【0021】
本発明のポリヌクレオチドは、その縮重を含むことができる。縮重とは、異なるヌクレオチドコドンによって1つのアミノ酸がコードされ得る現象をいう。かくして、本発明のプラスチック分解酵素をコードする核酸分子のヌクレオチド配列は縮重により変化することができる。
【0022】
本発明には、配列番号4、5または6に示したDNA配列、配列番号4、5または6に示したDNA配列の相補配列に高度にストリンジェントな条件下で[たとえば0.5M NaHPO4、7%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、1mM EDTA中、65℃でフィルター結合DNAにハイブリダイゼーション、そして0.1×SSC/0.1% SDS中、68℃で洗浄(Ausubel,F.M. et al.編,1989,Current Protocols in Molecular Biology,Vol.I,Green Publishing Associates社,およびJohn Wily&Sons社,ニューヨーク,p.2.10.3)]ハイブリダイズするヌクレオチド配列により、コードされるタンパク質も同じ酵素活性を示すことがありうる。従って、同じ酵素活性を有する限り、それらのヌクレオチド配列も、本発明の範囲に含まれる。さらに、配列番号4、5または6に示したDNA配列の相補配列に中程度にストリンジェントな条件下で[たとえば0.2×SSC/0.1% SDS中、42℃で洗浄(Ausubel,et al.,1989,前掲)]ハイブリダイズするヌクレオチド配列により、コードされるタンパク質も同じ酵素活性を示すことがありうる。従って、同じ酵素活性を有する限り、それらのヌクレオチド配列も、本発明の範囲に含まれる。
【0023】
遺伝子組み換え技術によれば、基本となるDNAの特定の部位に、当該DNAの基本的な特性を変化させることなく、あるいはその特性を改善する様に、人為的に変異を起こすことができる。本発明により提供される天然の塩基配列を有するポリヌクレオチド、あるいは天然のものとは異なる塩基配列を有するポリヌクレオチドに関しても、同様に人為的に挿入、欠失、置換、付加を行う事により、天然のポリヌクレオチドと同等のあるいは改善された特性を有するものとすることが可能であり、本発明はそのような変異ポリヌクレオチドを含むものである。即ち、配列表の配列番号4、5または6に示すポリヌクレオチドの一部が挿入、欠失、置換若しくは付加されたポリヌクレオチドとは、配列番号2に示す塩基配列において、20個以下、好ましくは10個以下、更に好ましくは5個以下の塩基が置換されたポリヌクレオチドである。また、その様なポリヌクレオチドと配列番号2に示す塩基配列とは、70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の相同性を有する(相同性の計算は、例えばBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)検索を用いることにより行うことができる。)。その様なポリヌクレオチドも、プラスチックを分解する能力を有するという特徴を有するポリペプチドをコードしている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0024】
BLASTによるホモロジー検索の結果、配列番号4に記載されている塩基配列はラルストニア ソラナセラム(Ralstonia solanacearum)由来のリゾホスホリパーゼをはじめとするいくつかの遺伝子と相同性が認められる(図2)。しかし、その相同性は40%以下と低く、また相同性を持つ遺伝子はすべてゲノムプロジェクトからもたらされた推定遺伝子で、タンパク質として翻訳されていることが証明されているものはない。また、配列番号5および6に記載されている塩基配列は、配列番号4に記載されている塩基配列と高い相同性を有する。
【0025】
酵素の生産方法
本発明の酵素は、バークホルデリア属に属し、エステル結合含有プラスチック分解能を有する微生物を培養し、該微生物中の酵素を分離・精製することにより、あるいは、本発明のポリヌクレオチド配列を組み込んだ宿主細胞を培養し、該宿主から酵素を分離・精製することにより、生産することができる。
【0026】
バークホルデリア属に属し、エステル結合含有プラスチック分解能を有する微生物は、公知の微生物であってもよく、新たにスクリーニングされた微生物であってもよい。具体的には、代表例として、バークホルデリア セパシアTB−62株、バークホルデリア セパシアTB−63株、またはバークホルデリア セパシアTB−65株が挙げられる。
【0027】
バークホルデリア属に属する微生物の培養に用いる培地としては、バークホルデリア属に属する微生物が生育できる培地であれば特に制限なく用いることができ、例えば、LB培地(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl)が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の微生物の生育に使用する培地は、具体的には、本発明の微生物が資化し得る炭素源、例えばグルコース等、及び本発明の微生物が資化し得る窒素源を含有し、窒素源としては有機窒素源、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーン・スチープ・リカー等、無機窒素源、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を含有することができる。さらに所望により、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の陽イオンと硫酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン等の陰イオンとからなる無類を含んでもよい。さらに、ビタミン類、核酸類等の微量要素を含有することもできる。炭素源の濃度は、例えば0.1〜10%程度であり、窒素源の濃度は、種類により異るが、例えば0.01〜5%程度である。また、無核酸類の濃度は、例えば0.001〜1%程度である。ペニバチルス属に属する微生物の培養は、好気条件で、静置培養、振盪培養あるいは通気培養により行うことができる。好ましくは回転振盪培養が良く、回転数は30〜250回転/分の範囲であるのが良い。培養温度は10〜50℃、特に30℃付近が好ましい。また、培地のpHは4〜10の範囲、好ましくは7付近であるのが良い。
【0028】
本発明の酵素を、遺伝子組換え細胞により生産する方法は以下の通りである。まず、ポリヌクレオチド分子を宿主細胞に導入して組換え微生物を形成することができる何れかのベクターに挿入する。ベクターはRNAまたはDNA何れか、原核生物または真核生物何れかであり得るが、典型的にはウイルスまたはプラスミドである。ベクターは染色体外エレメント(例えば、プラスミド)として発現させることができるか、あるいはそれを染色体に組込むことができる。組込まれたポリヌクレオチド分子は、染色体プロモーター制御した、天然もしくはプラスミドプロモーター制御下、または幾つかのプロモーター制御の組合せ下とすることができる。ポリヌクレオチド分子の単一または複数コピーを染色体に組み込むことができる。次に、該ベクターを宿主細胞にトランスフェクトして組換え細胞を形成させる。トランスフェクトするための適当な宿主細胞はトランスフェクトできる何れかの細菌、菌類(例えば酵母)、昆虫、植物または動物細胞を含む。本発明で使用される好ましい宿主細胞は、限定されるものではないが、例えば大腸菌、バークホルデリア属菌、枯草菌、酵母等を含めた、本発明の酵素の発現に適した何れの微生物細胞も含む。更に、該宿主を、該宿主に適した培養条件にて培養することにより、本発明の酵素を含有した遺伝子組換え細胞を得ることができる。該宿主に適した培養条件は、当業者に周知である。
【0029】
バークホルデリア属に属しエステル結合含有プラスチック分解能を有する微生物、あるいは本発明のポリヌクレオチド配列を組み込んだ宿主細胞からの本発明の酵素の分離・精製は、通常細胞からの蛋白質の分離・精製に用いられる方法を用いることにより行うことができる。具体的には、細胞を破壊後、通常用いられる分離精製手段を用いることにより行うことができる。細胞の破壊には、制限的でない例として、超音波処理、高圧ホモジナイザー処理、浸透圧ショック法が挙げられる。分離精製手段は、例えば塩析、ゲルろ過法、イオン交換クロマトグラフィーなどの方法を適宜組み合わせて用いればよい。更に、遺伝子組換えによる酵素の生産では、組み換え型酵素のC末端にHis−tagを有するように生産させ、培養菌体を遠心集菌し、ペリプラズム画分を浸透圧ショック法にて抽出し、組み換え型酵素はC末端にHis−tagを有しているため、ニッケルをキレートしたカラムによって容易に精製できる。
【0030】
プラスチック分解方法
更に、本発明は、本酵素により、もしくは該酵素を発現する微生物を利用した、エステル結合含有プラスチックを分解する方法を提供する。つまり、本発明のエステル結合含有プラスチックを分解する方法は、酵素のエステル結合含有プラスチックを分解する作用を利用するもの、該酵素を発現する微生物の増殖過程でエステル結合含有プラスチックが分解され栄養源として消費されることを利用する、あるいは該酵素を発現する微生物菌体、例えば休止菌体を利用するものである。
【0031】
あるいは、本発明の酵素を発現する微生物菌体を常法により凍結乾燥した粉末状、その粉末と各種ビタミンやミネラル、必要な栄養源、例えば酵母エキス、カザミノ酸、ペプトン等を配合した後に打錠した錠剤等固形状の形態の調製物としてプラスチックの処理に提供しても良い。また、該酵素を発現する微生物菌株を活性汚泥およびコンポストの成分として利用することもできる。
【0032】
本発明の酵素を、該酵素を含有する錠剤等として利用に供することもできる。酵素の粗酵素液、粗酵素粉末、または精製酵素の他に、通常酵素錠剤等に用いられる他の成分、例えば安定化剤、賦形剤、pH調整剤、増量剤、結合剤等を適宜配合してもよい。また、剤型も特に限定されず、用途に応じて散財、顆粒剤、錠剤等の剤型を選択すればよい。
【0033】
本発明の方法に用いる酵素は、バークホルデリア セパシアTB−62株、バークホルデリア セパシアTB−63株、またはバークホルデリア セパシアTB−65株から調製される酵素に限定されるわけではなく、組換えDNA技術によって創製された微生物、例えば発現ベクターに接続された該酵素をコードするポリヌクレオチドが導入された宿主、例えば大腸菌、バークホルデリア属菌、枯草菌、酵母等により生産された酵素を使用することも可能である。
【0034】
組換えDNA技術による微生物の創製は、当該分野において通常用いられている方法により行うことができる。例えば、エステル結合含有プラスチック分解酵素遺伝子の高効率発現系の構築は、現在最も効率的なポリペプチド発現用宿主−ベクター系の一つであるpETシステムを用いて構築することができる。
【0035】
本発明の方法で使用する酵素は、必ずしも十分に精製する必要はないが、酵素の精製が望まれるときは、通常蛋白質の精製に用いられる方法、例えば塩析、ゲルろ過法、イオン交換クロマトグラフィーなどの方法を適宜組み合わせて用いればよい。一例を示せば、組み換え型酵素のC末端にHis−tagを有するように生産させ、培養菌体を遠心集菌し、ペリプラズム画分を浸透圧ショック法にて抽出する。組み換え型酵素はC末端にHis−tagを有しているため、ニッケルをキレートしたカラムによって容易に精製できる。
【0036】
本発明のエステル結合含有プラスチックを分解する方法により分解できるプラスチックは、前記した通り、プラスチックの分子構造中にエステル結合を有するものであればよい。制限的でない例としては、ポリウレタン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、およびポリエチレンブチレンアジペートが挙げられる。
【0037】
分解に共されるエステル結合含有プラスチックは、例えば液体の培地中にエマルジョンとして、あるいは液状、粉体の形で加えても良いし、フィルム、ペレット等の塊として加えても良い。なお、培地に対するエステル結合含有プラスチックの投入量は、0.01〜10重量%が望ましい。添加する酵素あるいは微生物量は極少量であってもよいが、分解効率を考慮してエステル結合含有プラスチックに対して湿重量として、酵素の場合は0.001重量%以上、微生物の場合は0.1重量%以上が好ましい。また、分解に供するエステル結合含有プラスチックは、1種類であっても複数種類であっても良い。
【0038】
精製酵素あるいは粗精製酵素のエステル結合含有プラスチックを分解する作用を利用する態様では、エステル結合含有プラスチックの分解に際し、緩衝液にエステル結合含有プラスチックを添加した培地などであっても良いが、その他に窒素源、無機塩、ビタミンなどを添加しても良い。緩衝液としては、例えばリン酸緩衝液が挙げられる。
【0039】
本発明の酵素を発現する微生物の増殖過程でエステル結合含有プラスチックが分解され栄養源として消費されることを利用する態様では、エステル結合含有プラスチックを単一の炭素源として与えることも、他の炭素源とともに与えることもできる。使用し得る培地としては、用いる微生物に適した培地であれば特に制限はないが、炭素源としては、グルコース等、及び該微生物が資化し得る窒素源を含有し、窒素源としては有機窒素源、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーン・スチープ・リカー等、無機窒素源、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を含有することができる。さらに所望により、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の陽イオンと硫酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン等の陰イオンとからなる無機塩を含んでもよい。さらに、ビタミン類、核酸類等の微量要素を含有することもできる。炭素源の濃度は、例えば0.1〜10%程度であり、窒素源の濃度は、種類により異るが、例えば0.01〜5%程度である。また、無機塩類の濃度は、例えば0.001〜1%程度である。
【0040】
微生物の有する酵素のエステル結合含有プラスチックを分解する作用を利用する態様、すなわち増殖した後の微生物菌体、例えば休止菌体を利用する態様では、エステル結合含有プラスチックの分解に際し、該微生物の増殖を伴わないため、緩衝液にエステル結合含有プラスチックを添加した培地などであっても良いが、その他に窒素源、無機塩、ビタミンなどを添加しても良い。緩衝液としては、例えばリン酸緩衝液が挙げられる。
【0041】
本発明において、酵素を発現する増殖中の微生物をエステル結合含有プラスチックの分解に利用する場合は、好気条件で、静置培養、振盪培養あるいは通気培養を行えばエステル結合含有プラスチックの分解がみられる。好ましくは回転振盪培養が良く、回転数は30〜250回転/分の範囲であるのが良い。培養条件としては、培養温度は10〜50℃、特に30℃付近が好ましい。また、培地のpHは4〜10の範囲、好ましくは7付近であるのが良い。
【0042】
エステル結合含有プラスチックの分解に要する時間は、分解に供するプラスチックの種類、組成、形状及び量、使用した微生物の種類及び樹脂に対する相対量、その他種々の培養条件等に応じて変化しうる。
【0043】
培地中のエステル結合含有プラスチックの分解の確認は、例えば、分解に供したプラスチックの重量減少の測定、エマルジョンとして供する場合はプラスチックの分解によるクリアーゾーンの形成により測定することができる。
【0044】
ポリエステルの生分解性評価方法
さらに本発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の微生物、請求項9、11または12に記載の酵素、または請求項9、11あるいは12記載の酵素を発現する遺伝子組換え細胞を用いる、ポリエステルの生分解性評価方法である。
【0045】
上記微生物、酵素および細胞は、天然より分離された微生物および酵素を含有するため、分解試験に供するポリエステルが自然界において分解されるのかの評価に用いることができる。
【0046】
例えば、請求項9、11または12に記載の酵素をリン酸緩衝液に適量入れ、そこに評価サンプルとしてポリエステルを投入し、数日間30℃にて培養し、ポリエステルの分解を測定することにより、該評価サンプルの生分解性を評価することができる。
【0047】
本発明のポリエステルの生分解性評価方法は、生分解性を有する新規ポリエステルの設計にも有用である。
【0048】
【実施例】本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるものではない。
実施例1 エステル結合含有プラスチック分解菌のスクリーニング
実験材料
平均分子量の異なる数種類のポリジエチレンアジペート(MW=554、935、2,500、2,690)とトリレン−2,4−ジイソシアネート(2,4−TDI)をOH基とイソシアネート基の比が1:1になるように無水状態で混合し、エステル系ポリウレタンを合成した。これら各種ポリウレタンを一定期間地面に埋設した後取り出し、微生物の分離源とした。
【0049】
検索方法
ニュートリエント平板培地(肉エキス3g/l、ペプトン5g/l、寒天20g/l)にエマルジョン化した各種ポリエステル(ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリジエチレンアジペート)寒天溶液5mlを重層した。分離源のポリウレタン小片を生理食塩水に加え、ボルテックスで微生物を抽出したものを適宜希釈して平板に塗布した。これを30℃で3日間培養し、コロニー周辺にポリエステルの分解で生じるクリアーゾーンを生成したコロニーをポリエステル分解菌とした。
【0050】
スクリーニング結果
70種類の土壌埋設ポリウレタン小片から、高いポリエステル分解活性を持った細菌を3株取得した。これらをそれぞれTB−62、TB−63、TB−65とし、−80℃にて凍結保存した。
【0051】
分離微生物の同定
生理学的試験は一般的な方法に従って行った。同定にはBergey’s Manual of Systematic Bacteriology,Baltimore: WILLIAMS&WILKINS Co.,(1984)を参考にした。また、米国BIOLOG社製の微生物同定システム(Microlog 3)も使用した。16s rDNAの配列決定と解析はダイレクトPCR法を用い、プライマーには真正細菌16S rDNAのほぼ全長を増幅することのできる27Fおよび1492Rのプライマーセットを使用した。
【0052】
TB−62、TB−63、TB−65について生理試験を行った結果、すべてグラム陰性の桿菌であり、運動性を有していた。また、BIOLOGの結果より、TB−63、TB−65の2株がバークホルデリア属、TB−62株がバークホルデリア セパシアに近縁との結果を得た。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
さらに、コロニーダイレクトPCRによって本菌株の16S rDNAのほぼ全長を増幅し、そのうちの上流領域と下流領域それぞれ約500bpの塩基配列を決定した。3菌株の上流領域475bpの配列を配列表に示す(それぞれ配列番号7、8、9)。この配列に基づいてBLASTにより相同性検索を行ったところ、3株すべてがバークホルデリア セパシアであると同定された。
【0057】
実施例2 得られた微生物によるポリエステルの分解試験
実施例1のスクリーニングの場合と同様に、ニュートリエント平板培地にエマルジョン化した各種ポリエステル(ポリエチレンアジペート分子量約2000、ポリブチレンアジペート分子量約2000、ポリエチレンブチレンアジペート分子量約2000、ポリジエチレンアジペート分子量約2500)寒天溶液5 ml を重層したものを用いた。ここに供試菌を塗布した。これを30℃で3日間培養し、コロニー周辺にポリエステルの分解で生じるクリアーゾーンの大きさにより、分解力を判定した。
【0058】
実験結果を表4に示した。分解力はTB−62株が最も強く、また、TB−63株の基質特異性は他の2株と異なっていた。
【0059】
【表4】
【0060】
実施例3 バークホルデリア セパシアTB−62株由来エステル結合分解酵素遺伝子のクローニング
方法
エステル結合分解酵素遺伝子の取得を目的として、バークホルデリア セパシアTB−62株の遺伝子ライブラリー作成を行った。定法によりゲノムDNAを調製し、制限酵素Sau3A1による部分分解を行った。これをアガロースゲル電気泳動に供し、約4〜6kbpの大きさの断片を回収した。この回収されたpUC18ベクターのマルチクローニングサイト上BamH1サイトに連結した。これをE.coli DH10B株にエレクトロポレーションで導入し、得られた形質転換体を遺伝子ライブラリーとした。
【0061】
これを、乳化させた0.5%ポリエチレンブチレンアジペートを重層したLB(10μg/mlアンピシリンを含む)平板培地にて、37℃、1〜3日間培養した。コロニー周辺にクリアゾーンが確認された形質転換体をピックアップし、候補株として保存した。
【0062】
結果
約2万のコロニーを検索した結果、1株の候補クローンを取得した。プラスミド抽出して解析した結果、約2.5kbpのインサートを確認した。この2.5kbpの断片をシークエンスした結果、3つのオープンリーディングフレーム(ORF)が認められ(図1)、そのうちの1つ(ebaA1)が細菌由来のリパーゼと30〜35%の相同性が認められた。本ORF部分のみをPCRによって増幅し、再度大腸菌に導入した結果、ポリエチレンブチレンアジペートを重層寒天平板上でクリアゾーンの形成が認めたれたことから、本ORFがポリエステル分解酵素本体であると断定した。本遺伝子の全塩基配列を配列番号4に示した。本酵素は306アミノ酸からなり、N末端から19アミノ酸がシグナル配列であると推定された(配列番号1)。分子量は前駆体で32,121Da、シグナルを除いた成熟(mature)型で30,454Daと計算された。BLASTによるホモロジー検索の結果、本遺伝子はラルストニア ソラナセラム由来のリゾホスホリパーゼをはじめとするいくつかの遺伝子と相同性が認められた(図2)。しかし、その相同性は40%以下と低く、また相同性を持つ遺伝子はすべてゲノムプロジェクトからもたらされた推定遺伝子で、タンパク質として翻訳されていることが証明されているものはなかった。
【0063】
実施例4 発現ベクターを用いた配列番号4のヌクレオチド配列(ebaA)の高発現
方法
高発現ベクターへの配列番号4のヌクレオチド配列の組み込み
配列番号4のヌクレオチド配列の開始コドンから停止コドンまでをPCRで増幅し、発現ベクターpET21a(+)(Novagen, USA)のNheI/XhoIサイトに挿入、pEBA−PETを作成した。これをE.coliBL21(DE3)株に形質転換し、LB(10μg/mlアンピシリンを含む)培地へ植菌、32℃、4時間培養後、IPTGを添加(終濃度0.1mM)し、3時間酵素の発現を誘導した。これを集菌、超音波にて破砕、遠心して得た上清を、粗酵素液とした。
【0064】
活性測定法
エステラーゼ活性の測定は、基質としてp−ニトロフェニルアセテートを用い、酵素反応によって生じたp−ニトロフェノールの量を、405nmの吸光度を測定することにより定量した。1分間に1μmolのp−ニトロフェノールを生じさせる酵素量を1unitとした。
【0065】
ポリエステル分解活性は基質としてポリエチレンブチレンアジペートをエマルジョン化したものを用いた。100mlの蒸留水(200ppmのPlysurf A210Gを含む)に、ジクロロメタンに溶解した0.5gのポリエチレンブチレンアジペートを添加し、10,000rpm、5分間ホモジナイザーで撹拌した。80℃で1〜2時間加温し、溶液中のジクロロメタンを除去した。これをエマルジョン溶液とした。1.8mlのエマルジョン溶液に、0.2mlの1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)、0.1mlの酵素溶液を添加し、30℃で1時間反応を行った。反応終了後、580nmの吸光度を測定した。吸光度の減少量を、ポリエチレンブチレンアジペート分解活性とした。
【0066】
結果
常法によりペリプラズム画分を回収し、酵素活性を測定したところ、エステラーゼ活性(13.6U/ml)が認められた。また、ポリエチレンブチレンアジペート分解活性は、1時間で98%のOD減少率が認められた。また、本画分をSDS−PAGEに供したところ、分子量約33,000の位置に太いバンドが観察され、これは配列番号4の配列に基づく推定分子量とほぼ一致した。
【0067】
一方、コントロール系(配列番号4のヌクレオチド配列を含まない空のプラスミド)において、エステラーゼ活性はほとんど見られず、ポリエチレンブチレンアジペート分解活性は全く観察されなかった。また、SDS−PAGEにおいても、強く発現したバンドは認められなかった。
【0068】
実施例5 バークホルデリア セパシアTB−63株およびTB−65株由来エステル結合分解酵素遺伝子のクローニング
方法
バークホルデリア セパシアTB−62株由来の配列番号4記載のヌクレオチド配列を基にして、遺伝子の全体を増幅可能なプライマーを作成し、バークホルデリア セパシアTB−63株およびTB−65の全染色体DNAに対してPCRを行った。得られたバンドを、前述と同様の方法で発現ベクターpET21a(+)に挿入した。これをE.coli BL21(DE3)株に形質転換し、乳化ポリエチレンブチレンアジペートを重層したLB(10μg/mlアンピシリンおよび0.1mM IPTGを含む)平板培地へ植菌した。
【0069】
結果
PCRを行ったところ、両方の菌株において特定なバンドの増幅が認められた。そこで、これらのPCR産物を発現ベクターに組み込み、ポリエチレンブチレンアジペート分解活性を調べた。その結果、どちらのPCR産物からも、ポリエチレンブチレンアジペート分解酵素活性が認められた。そこで、バークホルデリア セパシアTB−63株由来のエステル結合分解酵素遺伝子を配列番号5、バークホルデリア セパシアTB−65株由来のエステル結合分解酵素遺伝子を配列番号6とし、それぞれシーケンスを行った。その結果、これらの遺伝子はバークホルデリア セパシアTB−62株由来のエステル結合分解酵素遺伝子である配列番号4記載の配列と同一ではなかったが、高い相同性を持っていた(図3)。
【0070】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、候補クローンのプラスミド抽出して解析して得た約2.5kbpのインサート中の、シークエンス結果に基づく遺伝子地図を示す。3つのオープンリーディングフレーム(ORF)が認められた。
【図2】図2は、BLASTによるホモロジー検索の結果を示す。ホモロジーの認められた遺伝子は、全てゲノムプロジェクトから得られた推定タンパク質(リパーゼまたはリゾホスホリパーゼ)である。図ではその遺伝子を持つ菌株名で示してある。
【図3】図3は、配列番号1、配列番号2、配列番号3記載の配列を比較した図である。[0001]
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a novel ester-decomposing plastic-decomposing microorganism, a plastic-degrading enzyme and a polynucleotide encoding the enzyme, and the microorganism, the enzyme or a microorganism expressing the enzyme. And a method for disassembling the plastic.
[0002]
2. Description of the Related Art In recent years, treatment of plastic waste has become a problem. Incineration and landfills are the main methods of treating plastic waste, but incineration has problems such as promotion of global warming and landfilling has a problem of reduction of landfills. For example, about 6 million tons of polyurethane are consumed worldwide every year, and about 550,000 t in Japan. Among them, the foamed buffer is used in large quantities as a heat insulating material for refrigerators and the like because of its excellent heat insulating properties. At present, this polyurethane waste is often landfilled as non-combustible garbage, but there is a shortage of disposal sites and problems of environmental pollution. On the other hand, a biodegradation method using microorganisms is preferable in view of the natural environment, but plastics are generally not biodegradable.
[0003]
There are limited reports on microorganisms that can degrade plastic. Polyurethane contains a urethane bond and an ester bond or an ether bond in the molecule, and the decomposition proceeds by breaking these bonds. There are several reports that ester bonds in the polyol moiety are cleaved by mold and bacteria. Darby (Darby RT and Kaplan AM: Appl. Microbiol., 16, 900-905 (1968)) conducted various types of mold decomposition tests using molds, and found that ester-based polyurethanes were better than ether-based. They report that they are susceptible to decomposition and that the decomposition characteristics differ depending on the type of isocyanate or polyol. Kay (Kay, MJ, McCabe, RW, Morton, LHG: Int. Biodeterio. Biodegrad., 31, 209-225 (1991)) and the like as ester-based polyurethane-degrading bacteria. We report the results of isolating 15 types of bacteria and examining the degradation characteristics of Corynebacterium spp.
[0004]
[Non-patent document 1]
Darby R. T. and Kaplan A. M. Authors, Appl. Microbiol. , 16,900-905 (1968).
[Non-patent document 2]
Kay, M .; J. McCabe, R .; W. , Morton, L .; H. G. FIG. Author, Int. Biodeterio. Biodegrad. , 31, 209-225 (1991).
There have been many reports on the microbial degradation of polyester, mainly on polyester resins known as biodegradable plastics. However, there are few reports on the decomposition of liquid polyester generally used as a raw material for urethane synthesis. Tokiwa et al have reported the mold to decompose a variety of liquid polyester but (Tokiwa, Y. and Suzuki, T. (1977) Purification and some properties of polyethylene adipate-degrading enzyme produced by Penicillium sp. Strain 14-3. Agric. Biol. Chem. 41, 265-274), and little is known about bacteria that assimilate them.
[Non-Patent Document 3]
Tokiwa, Y .; and Suzuki, T .; (1977) Purification and some properties of polyethylene adipate-degrading enzyme produced by penicillium sp. strain 14-3. Agric. Biol. Chem. 41, 265-274
In addition, reports on enzymes capable of degrading plastics are reported in Polybutylene succinate degrading enzyme (Uchida H, Nakajima-Kambe T, Shigeno-Akutsu Y, Noki, Japan) from Acidovorax delafilidi. Y, Nakahara T (2002) Cloning and sequence analysis of poly (tetramethylene succinate) depolymerase from Acidovorax deafield sci. docomans), a polyurethane-degrading enzyme derived from the genus Amycolatopsis (Pranamuda H, Tsuchii A, Tokyo Y (2001) Poly (L-lactide) -degrading oxidolysis. 29, Nakamura K, Tomita T, Abe N, Kamio Y (2001) Purification and charactrization of an extracellular poly (L-lactic acidolysis, propylene glycol.) 67: 345-353) and from Bacillus smithiii (Sakai K, Kawano H, Iwami A, Nakamura ichimura Michio Michio Michia Michio Michia Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio Michio) -L-lactide degrading bacterium from compost and it's enzymatic characteristic. J. Biosci. Bioeng. 92: 298-300).
[Non-patent document 4]
By Uchida H, Nakajima-Kambe T, Shigeno-Akutsu Y, Nomura N, Tokiwa Y, Nakahara T. Cloning and sesame analysis analysis of polyp. J. Biosci. Bioeng. 93: 245-247, 2002
[Non-Patent Document 5]
Polyamuda H, Tsuchiii A, Tokiwa Y, Poly (L-lactide) -degrading enzyme produced by Amycolatopsis sp. Macromol. Biosci. 1: 25-29, 2001
[Non-Patent Document 6]
Authors Nakamura K, Tomita T, Abe N, Kamio Y, Purification and Characterization of an extracellular poly (L-lactic acidopolyamide foam). strain K104-1. Appl. Environ. Microbiol. 67: 345-353, 2001
[Non-Patent Document 7]
Sakai K, Kawano H, Iwami A, Nakamura M, Moriguchi M, Isolation of a thermophilic poly-L-lactide catalyzing stomach framing konter romance framing fraco tem romance fraco m s s s s e s J. Biosci. Bioeng. 92: 298-300, 2001
As for the decomposition of the liquid polyester using an enzyme, it is widely known to use a lipase or an esterase derived from animals, molds, and bacteria (for example, Tokiwa Y, Suzuki T (1977) Hydrolysis of polyesters by Lipases. Nature). 270: 76-78), because these enzymes do not rely on liquid polyesters as their original substrate, they are independent of environmental degradation.
[Non-Patent Document 8]
Tokyo Y, Suzuki T (1977) Hydrolysis of polyesters by lipases. Nature 270: 76-78
[0005]
DISCLOSURE OF THE INVENTION The present invention relates to a novel ester-decomposing plastic-degrading microorganism, a plastic-degrading enzyme and a polynucleotide encoding the enzyme, and the microorganism, the enzyme or a microorganism expressing the enzyme. It is an object of the present invention to provide a method for decomposing plastics utilizing the method.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention is based on the National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST), which was established on February 26, 2003 and has the ability to decompose plastics, especially plastics having an ester bond in the molecular structure. Burkholderia cepacia TB-62 strain, Burkholderia cepacia TB-63 strain, or Burkholderia cepacia TB-65 strain, which was deposited and rejected at the Patent Organism Depositary, and produced by the microorganism An enzyme having the ability to degrade an ester bond-containing plastic, and a polynucleotide encoding the enzyme. The present invention is also a method for expressing an enzyme having the ability to degrade an ester bond-containing plastic in a microorganism into which the polynucleotide has been incorporated, and purifying and obtaining the enzyme. It has not been known that microorganisms belonging to the genus Burkholderia have the resolution of ester bond-containing plastics.
[0007]
Further, the present invention is a method for decomposing an ester bond-containing plastic using the microorganism, the enzyme, or a microorganism expressing the enzyme.
The enzymes of the present invention have the ability to degrade plastics, especially those having ester bonds in the molecular structure. More specifically, the enzyme of the present invention is a novel plasticolytic enzyme derived from Burkholderia cepacia and has esterase activity.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Microorganism
The microorganism belonging to the genus Burkholderia and having the ability to degrade an ester bond-containing plastic may be a known microorganism or a newly screened microorganism. If an example of the screening of microorganisms is shown, the ester-based polyurethane is buried in the ground for a certain period of time, taken out, and a small piece of the polyurethane is added to physiological saline, and the microorganism extracted with a vortex is appropriately diluted, and the resultant is plated on a nutrient plate medium. 5 ml of emulsified polyester (eg, polyethylene adipate) agar solution is applied to the overlaid plate. This can be performed by culturing this at 30 ° C. for 3 days, and obtaining a colony that has formed a clear zone around the colony due to degradation of the polyester.
[0009]
The microorganism of the present invention may be any Burkholderia bacterium having the ability to degrade an ester bond-containing plastic. More specifically, as representative examples, Burkholderia Sepacia TB-62 strain, Burkhol, which was filed on February 26, 2003 at the National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, and was refused. Deria cepacia TB-63 strain or Burkholderia cepacia TB-65 strain can be mentioned. In addition, these strains will be deposited on their own, and will be accepted for distribution upon application. The mycological properties of Burkholderia spp. Are described in BERGEY'S MANUAL OF Systematic Bacteriology (Vol. 1, 1984, Vol. 2, 1986, Vol. 3, 1989). Vol. 4, 1989).
[0010]
Further, the microorganism of the present invention may be either a wild strain or a mutant strain as long as it is a bacterium belonging to the genus Burkholderia which has the ability to degrade an ester bond-containing plastic.
Mutant strains can be obtained without mutation treatment with ethyl methanesulfonic acid, a conventionally used mutation agent, nitrosoguanidine, treatment with other chemicals such as methyl methanesulfonic acid, ultraviolet irradiation, or treatment with a mutagen, It is also possible to obtain by so-called spontaneous mutation.
[0011]
As a medium used for culturing a microorganism belonging to the genus Burkholderia, any medium can be used as long as it can grow a microorganism belonging to the genus Burkholderia. For example, an LB medium (1% tryptone, 0.5% Yeast extract, 1% NaCl). The medium used for growing the microorganism of the present invention specifically contains a carbon source that can be assimilated by the microorganism of the present invention, such as glucose, and a nitrogen source that can be assimilated by the microorganism of the present invention. May contain an organic nitrogen source such as peptone, meat extract, yeast extract, corn steep liquor and the like, and an inorganic nitrogen source such as ammonium sulfate and ammonium chloride. Further, if desired, salts containing cations such as sodium ion, potassium ion, calcium ion and magnesium ion and anions such as sulfate ion, chloride ion and phosphate ion may be contained. Further, it may contain trace elements such as vitamins and nucleic acids. The concentration of the carbon source is, for example, about 0.1 to 10%, and the concentration of the nitrogen source varies depending on the type, but is, for example, about 0.01 to 5%. The concentration of the inorganic salts is, for example, about 0.001 to 1%.
[0012]
The ester-bond-containing plastic that can be decomposed by the microorganism can be any plastic having an ester bond in its molecular structure. Non-limiting examples include polyurethane, polybutylene adipate, polyethylene adipate, and polyethylene butylene adipate.
[0013]
Polyurethane is a generic term for a polymer compound having a urethane bond (—NHCOO—) in a molecule, and is obtained by reacting a polyfunctional isocyanate with a hydroxyl group-containing compound, and is a group such as ester, ether, amide, urea, and carbamate. Is a polymer having A wide variety of branched or crosslinked polymers can be prepared by varying the number of hydroxyl or isocyanate functionalities. Depending on the type of polyol used, it can be broadly classified into ester type and ether type. Polyurethane has a wide range of applications such as elastic materials, foams, adhesives, paints, fibers, and synthetic leather due to its excellent properties such as easy processability, rot resistance, deterioration resistance, and low specific gravity. Are also widely used. The number average molecular weight of the polyurethane resin applicable in the decomposition method of the present invention is not particularly limited.
[0014]
The number average molecular weight of the ester bond-containing plastic decomposed by the microorganism or enzyme of the present invention is not particularly limited. Decomposition of polyethylene adipate molecular weight of about 2000, polybutylene adipate molecular weight of about 2000, polyethylene butylene adipate molecular weight of about 2000, and polydiethylene adipate molecular weight of about 2500 is shown in Examples.
[0015]
enzyme
The enzyme of the present invention is composed of 306 amino acids, is a polypeptide having a molecular weight of 32121, 32193, or 32145, and is specified by the amino acid sequence represented by
[0016]
In addition, the amino acid sequences of SEQ ID NOs: 1 to 3 have a signal peptide portion, and the cleavage point is estimated to be between amino acid Nos. 19 and 20 of SEQ ID NOs. Thus, the mature enzyme is a polypeptide consisting of 287 amino acids and having molecular weights of 30454, 30536, and 30488, respectively. These enzymes are considered to be a type of esterase because they have a decomposing activity not only on plastic but also on para-nitrophenyl acetate, which is a substrate for measuring the activity of esterase.
[0017]
The amino acid sequence of the present invention includes the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, 2 or 3, and analogs and derivatives thereof. Furthermore, corresponding amino acid homologous sequences derived from other microorganisms are also included in the present invention. Also, any polypeptide encoded by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 1, 2, or 3 is included in the scope of the present invention.
[0018]
A polypeptide in which a part of amino acids of the polypeptide shown in SEQ ID NO: 1, 2 or 3 is deleted, substituted, inserted or added, for example, in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, 2 or 3, 20 or less, preferably Polypeptides in which no more than 10, more preferably no more than 5 amino acids have been substituted may exhibit the same enzymatic activity. Therefore, as long as they have the same enzyme activity, those peptides are also included in the enzyme of the present invention. In addition, such a polypeptide and the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, 2 or 3 have homology of 70% or more, preferably 80% or more, and more preferably 90% or more. For example, it can be performed by using a BLAST (Basic Local Alignment Search Tool) search.) Such polypeptides are also included in the scope of the present invention, as long as they have the characteristic of catalyzing the decomposition reaction of an ester bond-containing plastic.
[0019]
The plastic from which the present enzyme can be degraded may be any plastic having an ester bond in the molecular structure of the plastic. Non-limiting examples include polyurethane, polybutylene adipate, polyethylene adipate, and polyethylene butylene adipate.
[0020]
gene
Next, the gene encoding the enzyme of the present invention is a polynucleotide encoding a polypeptide consisting of the amino acid sequence encoded by the open reading frame of SEQ ID NO: 4, 5, or 6. For example, it is a polynucleotide comprising a base sequence represented by base numbers 1-918 shown in SEQ ID NO: 4, 5 or 6 in the sequence listing.
[0021]
A polynucleotide of the invention can include its degeneracy. Degeneracy refers to the phenomenon where one amino acid can be encoded by different nucleotide codons. Thus, the nucleotide sequence of a nucleic acid molecule encoding a plasticolytic enzyme of the present invention can change due to degeneracy.
[0022]
In the present invention, the DNA sequence shown in SEQ ID NO: 4, 5 or 6, or the complementary sequence of the DNA sequence shown in SEQ ID NO: 4, 5 or 6 is added under highly stringent conditions [eg, 0.5M NaHPO4, 7% sodium dodecyl sulfate (SDS), hybridized to filter-bound DNA at 65 ° C. in 1 mM EDTA, and washed at 68 ° C. in 0.1 × SSC / 0.1% SDS (Ausubel, FM et al.). al., 1989, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. I, Green Publishing Associates, Inc., and John Willy & Sons, New York, p. 2.10.3)]. It may show enzymatic activity. Therefore, as long as they have the same enzymatic activity, their nucleotide sequences are also included in the scope of the present invention. In addition, under moderately stringent conditions [complementary to the DNA sequence shown in SEQ ID NO: 4, 5 or 6, washing at 42 ° C. in 0.2 × SSC / 0.1% SDS (Ausubel, et al.) al., 1989, supra)] depending on the hybridizing nucleotide sequence, the encoded protein may also exhibit the same enzymatic activity. Therefore, as long as they have the same enzymatic activity, their nucleotide sequences are also included in the scope of the present invention.
[0023]
According to the genetic recombination technique, a specific site of the basic DNA can be artificially mutated without changing or improving the basic characteristics of the DNA. Polynucleotides having a natural base sequence provided by the present invention, or polynucleotides having a base sequence different from the natural ones, can also be artificially inserted, deleted, substituted, and added in the same manner as described above. It is possible to have the same or improved properties as the polynucleotide of the present invention, and the present invention includes such a mutant polynucleotide. That is, a polynucleotide in which a part of the polynucleotide shown in SEQ ID NO: 4, 5 or 6 is inserted, deleted, substituted or added, in the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 2, 20 or less, preferably It is a polynucleotide in which 10 or less, more preferably 5 or less bases are substituted. In addition, such a polynucleotide has a homology of 70% or more, preferably 80% or more, and more preferably 90% or more with the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 2 (the homology calculation is, for example, BLAST (Basic Local Alignment Search Tool) search.) Such polynucleotides are also within the scope of the invention, as long as they encode a polypeptide having the property of being capable of degrading plastic.
[0024]
As a result of homology search by BLAST, the nucleotide sequence described in SEQ ID NO: 4 has homology to several genes including lysophospholipase derived from Ralstonia solanacearum (FIG. 2). However, its homology is as low as 40% or less, and none of the homologous genes are putative genes derived from the genome project, and none of them have been proven to be translated as proteins. In addition, the nucleotide sequences described in SEQ ID NOS: 5 and 6 have high homology to the nucleotide sequence described in SEQ ID NO: 4.
[0025]
Enzyme production method
The enzyme of the present invention belongs to the genus Burkholderia, and is obtained by culturing a microorganism having an ester bond-containing plastic-degrading ability and isolating and purifying the enzyme in the microorganism, or a host incorporating the polynucleotide sequence of the present invention. It can be produced by culturing cells and separating and purifying the enzyme from the host.
[0026]
A microorganism belonging to the genus Burkholderia and having the ability to degrade an ester bond-containing plastic may be a known microorganism or may be a newly screened microorganism. Specifically, Burkholderia cepacia TB-62, Burkholderia cepacia TB-63, or Burkholderia cepacia TB-65 can be mentioned as typical examples.
[0027]
As a medium used for culturing a microorganism belonging to the genus Burkholderia, any medium can be used as long as it can grow a microorganism belonging to the genus Burkholderia. For example, an LB medium (1% tryptone, 0.5% Yeast extract, 1% NaCl). The medium used for growing the microorganism of the present invention specifically contains a carbon source that can be assimilated by the microorganism of the present invention, such as glucose, and a nitrogen source that can be assimilated by the microorganism of the present invention. May contain an organic nitrogen source such as peptone, meat extract, yeast extract, corn steep liquor and the like, and an inorganic nitrogen source such as ammonium sulfate and ammonium chloride. Further, if desired, it may contain an unmatched cation composed of a cation such as sodium ion, potassium ion, calcium ion and magnesium ion and an anion such as sulfate ion, chloride ion and phosphate ion. Further, it may contain trace elements such as vitamins and nucleic acids. The concentration of the carbon source is, for example, about 0.1 to 10%, and the concentration of the nitrogen source varies depending on the type, but is, for example, about 0.01 to 5%. The concentration of non-nucleic acids is, for example, about 0.001 to 1%. Cultivation of a microorganism belonging to the genus Penibacillus can be performed by static culture, shaking culture, or aeration culture under aerobic conditions. Rotational shaking culture is preferable, and the number of rotations is preferably in the range of 30 to 250 rotations / minute. The cultivation temperature is preferably from 10 to 50C, particularly preferably around 30C. The pH of the medium is preferably in the range of 4 to 10, preferably around 7.
[0028]
The method for producing the enzyme of the present invention by genetically modified cells is as follows. First, a polynucleotide molecule is introduced into a host cell and inserted into any vector capable of forming a recombinant microorganism. Vectors can be either RNA or DNA, either prokaryotic or eukaryotic, but are typically viruses or plasmids. The vector can be expressed as an extrachromosomal element (eg, a plasmid), or it can be integrated into the chromosome. The integrated polynucleotide molecule can be under the control of a chromosomal promoter, under the control of a native or plasmid promoter, or under a combination of several promoter controls. Single or multiple copies of the polynucleotide molecule can be integrated into the chromosome. Next, the vector is transfected into a host cell to form a recombinant cell. Suitable host cells for transfection include any bacterial, fungal (eg, yeast), insect, plant or animal cells that can be transfected. Preferred host cells used in the present invention include, but are not limited to, any microbial cells suitable for expressing the enzyme of the present invention, including, for example, Escherichia coli, Burkholderia sp., Bacillus subtilis, yeast and the like. Including. Furthermore, by culturing the host under culturing conditions suitable for the host, genetically modified cells containing the enzyme of the present invention can be obtained. Culture conditions suitable for the host are well known to those skilled in the art.
[0029]
Isolation / purification of the enzyme of the present invention from a microorganism belonging to the genus Burkholderia and having the ability to degrade an ester bond-containing plastic, or a host cell into which the polynucleotide sequence of the present invention has been incorporated is usually used for the separation / purification of a protein from cells. It can be performed by using the method described. Specifically, after the cells are disrupted, it can be carried out by using a commonly used separation and purification means. Non-limiting examples of cell disruption include sonication, high pressure homogenizer treatment, and osmotic shock. As the separation and purification means, for example, salting out, gel filtration, ion exchange chromatography and the like may be appropriately combined and used. Further, in the production of the enzyme by genetic recombination, the recombinant enzyme is produced so as to have a His-tag at the C-terminus, the cultured cells are collected by centrifugation, and the periplasmic fraction is extracted by an osmotic shock method. Since the recombinant enzyme has a His-tag at the C-terminus, it can be easily purified by a column chelating nickel.
[0030]
Plastic disassembly method
Further, the present invention provides a method for decomposing an ester bond-containing plastic using the present enzyme or utilizing a microorganism expressing the enzyme. In other words, the method for decomposing the ester-bond-containing plastic of the present invention uses the action of decomposing the ester-bond-containing plastic of the enzyme, and the ester-bond-containing plastic is decomposed during the growth of microorganisms that express the enzyme and is used as a nutrient source It utilizes the consumption or uses microbial cells expressing the enzyme, for example, resting cells.
[0031]
Alternatively, microbial cells expressing the enzyme of the present invention are freeze-dried by a conventional method in the form of a powder, and the tablet is mixed with the powder and various vitamins and minerals, necessary nutrients, such as yeast extract, casamino acid, peptone and the like. May be provided for the processing of plastics as a solid form preparation such as a tablet. Microbial strains expressing the enzyme can also be used as components of activated sludge and compost.
[0032]
The enzyme of the present invention can also be used as a tablet or the like containing the enzyme. In addition to the crude enzyme solution, crude enzyme powder, or purified enzyme, other components commonly used in enzyme tablets and the like, such as stabilizers, excipients, pH adjusters, bulking agents, binders, etc. are appropriately compounded. May be. Also, the dosage form is not particularly limited, and dosage forms such as splinters, granules, tablets and the like may be selected according to the use.
[0033]
The enzymes used in the method of the present invention are not limited to enzymes prepared from Burkholderia cepacia TB-62 strain, Burkholderia cepacia TB-63 strain, or Burkholderia cepacia TB-65 strain. Using microorganisms created by recombinant DNA technology, for example, a host into which a polynucleotide encoding the enzyme connected to an expression vector has been introduced, for example, an enzyme produced by Escherichia coli, Burkholderia, Bacillus subtilis, yeast, etc. It is also possible.
[0034]
Creation of a microorganism by recombinant DNA technology can be performed by a method generally used in the art. For example, a highly efficient expression system for an ester bond-containing plasticase gene can be constructed using a pET system, which is one of the most efficient host-vector systems for polypeptide expression at present.
[0035]
The enzyme used in the method of the present invention does not necessarily need to be sufficiently purified. However, when purification of the enzyme is desired, a method usually used for protein purification, for example, salting out, gel filtration, ion exchange chromatography, etc. And the like may be used in appropriate combination. As an example, the recombinant enzyme is produced so as to have a His-tag at the C-terminus, the cultured cells are collected by centrifugation, and the periplasmic fraction is extracted by an osmotic shock method. Since the recombinant enzyme has a His-tag at the C-terminus, it can be easily purified by a column chelating nickel.
[0036]
As described above, the plastic that can be decomposed by the method for decomposing the ester bond-containing plastic of the present invention may be any plastic that has an ester bond in the molecular structure of the plastic. Non-limiting examples include polyurethane, polybutylene adipate, polyethylene adipate, and polyethylene butylene adipate.
[0037]
The ester bond-containing plastic to be co-decomposed may be added, for example, as an emulsion in a liquid medium, in a liquid or powder form, or as a lump such as a film or a pellet. The amount of the ester bond-containing plastic added to the medium is preferably 0.01 to 10% by weight. The amount of the enzyme or the microorganism to be added may be extremely small. However, in consideration of the decomposition efficiency, the amount of the enzyme or the microorganism is 0.001% by weight or more as the wet weight with respect to the ester bond-containing plastic, and the amount of the microorganism is 0.1% or more. It is preferably at least 1% by weight. Further, the ester bond-containing plastic to be decomposed may be one kind or plural kinds.
[0038]
In the embodiment utilizing the action of decomposing the ester-bond-containing plastic of the purified enzyme or the crudely purified enzyme, when decomposing the ester-bond-containing plastic, a medium in which the ester bond-containing plastic is added to a buffer may be used. Nitrogen sources, inorganic salts, vitamins and the like may be added. Examples of the buffer include a phosphate buffer.
[0039]
In the embodiment utilizing the fact that the ester bond-containing plastic is decomposed and consumed as a nutrient source during the growth process of the microorganism expressing the enzyme of the present invention, the ester bond-containing plastic may be provided as a single carbon source, It can be given with the source. The medium that can be used is not particularly limited as long as it is a medium suitable for the microorganism to be used.The carbon source contains glucose and the like, and a nitrogen source that can be assimilated by the microorganism, and the nitrogen source is an organic nitrogen source. For example, peptone, meat extract, yeast extract, corn steep liquor, and the like, and inorganic nitrogen sources such as ammonium sulfate and ammonium chloride. Further, if desired, an inorganic salt composed of a cation such as sodium ion, potassium ion, calcium ion and magnesium ion and an anion such as sulfate ion, chloride ion and phosphate ion may be contained. Further, it may contain trace elements such as vitamins and nucleic acids. The concentration of the carbon source is, for example, about 0.1 to 10%, and the concentration of the nitrogen source varies depending on the type, but is, for example, about 0.01 to 5%. The concentration of the inorganic salts is, for example, about 0.001 to 1%.
[0040]
In the embodiment utilizing the action of the enzyme of the microorganism to decompose the ester bond-containing plastic, that is, in the embodiment utilizing the microorganism cells after growth, for example, the quiescent cells, the growth of the microorganism is considered when decomposing the ester bond-containing plastic. Since this is not accompanied, a medium or the like in which an ester bond-containing plastic is added to a buffer solution may be used, but a nitrogen source, an inorganic salt, a vitamin, or the like may be added. Examples of the buffer include a phosphate buffer.
[0041]
In the present invention, when a growing microorganism that expresses an enzyme is used for decomposing an ester-bond-containing plastic, the ester-bond-containing plastic can be decomposed by performing static culture, shaking culture, or aeration culture under aerobic conditions. Can be Rotational shaking culture is preferable, and the number of rotations is preferably in the range of 30 to 250 rotations / minute. As the culturing conditions, the culturing temperature is preferably from 10 to 50C, particularly preferably around 30C. The pH of the medium is preferably in the range of 4 to 10, preferably around 7.
[0042]
The time required for the decomposition of the ester bond-containing plastic can vary depending on the type, composition, shape and amount of the plastic to be decomposed, the type of microorganism used and the relative amount to the resin, various other culture conditions, and the like.
[0043]
The degradation of the plastic containing ester bonds in the medium can be confirmed, for example, by measuring the weight loss of the plastic subjected to the decomposition, or by providing a clear zone by decomposing the plastic when providing the emulsion.
[0044]
Evaluation method of biodegradability of polyester
Further, the present invention uses the microorganism according to any one of
[0045]
Since the microorganisms, enzymes, and cells contain microorganisms and enzymes isolated from nature, they can be used to evaluate whether the polyester subjected to the degradation test is degraded in nature.
[0046]
For example, an appropriate amount of the enzyme according to claim 9, 11 or 12 is added to a phosphate buffer, and a polyester is put therein as an evaluation sample, cultured at 30 ° C. for several days, and the degradation of the polyester is measured. The biodegradability of the evaluation sample can be evaluated.
[0047]
The method for evaluating the biodegradability of a polyester of the present invention is also useful for designing a new polyester having biodegradability.
[0048]
EXAMPLES The present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the scope of the present invention is not limited only to these.
Example 1 Screening of Plastic Degrading Bacteria Containing Ester Bonds
Experimental material
Several kinds of polydiethylene adipates (MW = 554, 935, 2,500, 2,690) having different average molecular weights and tolylene-2,4-diisocyanate (2,4-TDI) having a ratio of OH group to isocyanate group of 1: Then, the mixture was mixed in an anhydrous state so as to obtain an ester polyurethane. These various polyurethanes were buried in the ground for a certain period of time and then taken out to serve as a microorganism separation source.
[0049]
retrieval method
A 5 ml agar solution of various polyesters (polyethylene adipate, polybutylene adipate, polyethylene butylene adipate, polydiethylene adipate) emulsified on a nutrient plate medium (meat extract 3 g / l, peptone 5 g / l, agar 20 g / l) was overlaid. A small piece of polyurethane as a separation source was added to physiological saline, and a microorganism obtained by vortex extraction was appropriately diluted and applied to a flat plate. This was cultured at 30 ° C. for 3 days, and a colony which formed a clear zone around the colony due to polyester degradation was defined as a polyester-degrading bacterium.
[0050]
Screening results
Three strains of bacteria having high polyester degradation activity were obtained from 70 types of soil embedded polyurethane small pieces. These were designated as TB-62, TB-63 and TB-65, respectively, and were frozen and stored at -80 ° C.
[0051]
Identification of isolated microorganisms
Physiological tests were performed according to the general method. For identification, use Bergey's Manual of Systematic Bacteriology, Baltimore: WILLIAMS & WILKINS Co. , (1984). Further, a microorganism identification system (Microlog 3) manufactured by BIOLOG, USA was also used. The 16s rDNA was sequenced and analyzed by the direct PCR method, and a primer set of 27F and 1492R capable of amplifying almost the entire length of the eubacteria 16S rDNA was used as a primer.
[0052]
As a result of a physiological test performed on TB-62, TB-63, and TB-65, all were gram-negative rods and had motility. From the results of BIOLOG, two strains, TB-63 and TB-65, were found to be of the genus Burkholderia, and the TB-62 strain was closely related to Burkholderia cepacia.
[0053]
[Table 1]
[0054]
[Table 2]
[0055]
[Table 3]
[0056]
Furthermore, the full length of 16S rDNA of the present strain was amplified by colony direct PCR, and the base sequence of about 500 bp in each of the upstream region and the downstream region was determined. The sequences of the 475 bp upstream regions of the three strains are shown in the sequence listing (SEQ ID NOS: 7, 8, and 9, respectively). When a homology search was performed by BLAST based on this sequence, all three strains were identified as Burkholderia cepacia.
[0057]
Example 2 Degradation test of polyester by the obtained microorganism
As in the case of the screening of Example 1, various polyesters (polyethylene adipate molecular weight: about 2,000, polybutylene adipate molecular weight: about 2,000, polyethylene butylene adipate molecular weight: about 2,000, polydiethylene adipate molecular weight: about 2500) agar emulsified on a nutrient plate medium A solution obtained by overlaying 5 ml of the solution was used. The test bacteria were applied here. This was cultured at 30 ° C. for 3 days, and the decomposing power was determined based on the size of the clear zone generated by the decomposition of the polyester around the colony.
[0058]
The experimental results are shown in Table 4. The degradation power was highest in the TB-62 strain, and the substrate specificity of the TB-63 strain was different from those of the other two strains.
[0059]
[Table 4]
[0060]
Example 3 Cloning of ester bond degrading enzyme gene derived from Burkholderia cepacia TB-62 strain
Method
For the purpose of obtaining an ester bond degrading enzyme gene, a gene library of Burkholderia cepacia TB-62 strain was prepared. Genomic DNA was prepared by a conventional method, and partially digested with a restriction enzyme Sau3A1. This was subjected to agarose gel electrophoresis, and a fragment having a size of about 4 to 6 kbp was recovered. The recovered pUC18 vector was ligated to the BamH1 site on the multicloning site. This is called E. E. coli DH10B was introduced by electroporation, and the resulting transformant was used as a gene library.
[0061]
This was cultured at 37 ° C. for 1 to 3 days on an LB (containing 10 μg / ml ampicillin) plate medium overlaid with emulsified 0.5% polyethylene butylene adipate. A transformant in which a clear zone was confirmed around the colony was picked up and stored as a candidate strain.
[0062]
result
As a result of searching about 20,000 colonies, one candidate clone was obtained. As a result of plasmid extraction and analysis, an insert of about 2.5 kbp was confirmed. As a result of sequencing this 2.5 kbp fragment, three open reading frames (ORFs) were recognized (FIG. 1), and one of them (ebaA1) had 30-35% homology with bacterial lipase. Was. Only the present ORF was amplified by PCR and re-introduced into Escherichia coli. As a result, formation of a clear zone of polyethylene butylene adipate on the layered agar plate was recognized, so it was concluded that the present ORF was the main body of the polyester-degrading enzyme. The entire nucleotide sequence of this gene is shown in SEQ ID NO: 4. This enzyme was composed of 306 amino acids, and 19 amino acids from the N-terminus were estimated to be the signal sequence (SEQ ID NO: 1). The molecular weight was calculated to be 32,121 Da for the precursor and 30,454 Da for the mature form without the signal. As a result of homology search by BLAST, this gene was found to be homologous with several genes including lysophospholipase derived from Ralstonia solanacelam (FIG. 2). However, its homology was as low as 40% or less, and none of the homologous genes were putative genes derived from the genome project, and none of them was proved to be translated as a protein.
[0063]
Example 4 High expression of the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 4 (ebaA) using an expression vector
Method
Incorporation of the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 4 into a high expression vector
From the start codon to the stop codon of the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 4 was amplified by PCR, and inserted into the NheI / XhoI site of the expression vector pET21a (+) (Novagen, USA) to prepare pEBA-PET. This is called E. E. coli BL21 (DE3) strain, inoculated into LB (containing 10 μg / ml ampicillin) medium, cultured at 32 ° C. for 4 hours, added IPTG (final concentration 0.1 mM), and expressed the enzyme for 3 hours. Induced. This was collected, crushed by ultrasonic waves, and centrifuged to obtain a supernatant, which was used as a crude enzyme solution.
[0064]
Activity measurement method
Esterase activity was measured by using p-nitrophenyl acetate as a substrate and quantifying the amount of p-nitrophenol generated by the enzymatic reaction by measuring the absorbance at 405 nm. The amount of the enzyme that produces 1 μmol of p-nitrophenol per minute was defined as 1 unit.
[0065]
The polyester degrading activity was obtained by emulsifying polyethylene butylene adipate as a substrate. 0.5 g of polyethylene butylene adipate dissolved in dichloromethane was added to 100 ml of distilled water (containing 200 ppm of Plysurf A210G), and the mixture was stirred with a homogenizer at 10,000 rpm for 5 minutes. The mixture was heated at 80 ° C for 1 to 2 hours to remove dichloromethane in the solution. This was used as an emulsion solution. To 1.8 ml of the emulsion solution, 0.2 ml of 1M potassium phosphate buffer (pH 7.0) and 0.1 ml of the enzyme solution were added, and the reaction was carried out at 30 ° C. for 1 hour. After the reaction was completed, the absorbance at 580 nm was measured. The amount of decrease in absorbance was defined as polyethylene butylene adipate decomposition activity.
[0066]
result
The periplasm fraction was collected by a conventional method, and the enzyme activity was measured. As a result, an esterase activity (13.6 U / ml) was observed. In addition, regarding the polyethylene butylene adipate decomposition activity, an OD reduction rate of 98% was observed in one hour. When this fraction was subjected to SDS-PAGE, a thick band was observed at a position of about 33,000 in molecular weight, which almost coincided with the estimated molecular weight based on the sequence of SEQ ID NO: 4.
[0067]
On the other hand, in the control system (empty plasmid not containing the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 4), almost no esterase activity was observed, and no polyethylenebutylene adipate degrading activity was observed. In SDS-PAGE, no strongly expressed band was observed.
[0068]
Example 5 Cloning of ester bond-degrading enzyme gene derived from Burkholderia cepacia strains TB-63 and TB-65
Method
Based on the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 4 derived from Burkholderia cepacia TB-62 strain, primers capable of amplifying the entire gene were prepared, and all chromosomal DNAs of Burkholderia cepacia TB-63 strain and TB-65 were prepared. Was subjected to PCR. The obtained band was inserted into the expression vector pET21a (+) in the same manner as described above. This is called E. E. coli BL21 (DE3) strain was transformed, and inoculated on an LB (containing 10 μg / ml ampicillin and 0.1 mM IPTG) plate medium overlaid with emulsified polyethylene butylene adipate.
[0069]
result
When PCR was performed, amplification of a specific band was observed in both strains. Therefore, these PCR products were incorporated into an expression vector, and the activity of decomposing polyethylenebutylene adipate was examined. As a result, polyethylene butylene adipate degrading enzyme activity was observed from both PCR products. Therefore, an ester bond-degrading enzyme gene derived from Burkholderia cepacia TB-63 strain was designated as SEQ ID NO: 5, and an ester bond-degrading enzyme gene derived from Burkholderia cepacia TB-65 strain was designated as SEQ ID NO: 6. As a result, these genes were not identical to the sequence described in SEQ ID NO: 4 which is an ester bond degrading enzyme gene derived from Burkholderia cepacia TB-62 strain, but had high homology (FIG. 3).
[0070]
[Sequence list]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a genetic map based on a sequencing result in an insert of about 2.5 kbp obtained by extracting and analyzing a plasmid of a candidate clone. Three open reading frames (ORFs) were observed.
FIG. 2 shows the results of a homology search by BLAST. All the homologous genes are putative proteins (lipase or lysophospholipase) obtained from the genome project. In the figure, the name of the strain having the gene is shown.
FIG. 3 is a diagram comparing the sequences described in SEQ ID NO: 1, SEQ ID NO: 2, and SEQ ID NO: 3.
Claims (26)
バークホルデリア属の微生物を培養する工程:
前記培養物から前記酵素を分離・精製する工程:
からなる、前記酵素の生産方法。A method for producing an ester bond-containing plastic-degrading enzyme derived from a microorganism of the genus Burkholderia,
Cultivating a microorganism of the genus Burkholderia:
Separating and purifying the enzyme from the culture:
A method for producing the enzyme, comprising:
(a)配列番号1乃至3のいずれかに示すアミノ酸配列、または該アミノ酸配列の最初のアミノ酸から19番目アミノ酸までが欠失したアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド、またはそれらの相補配列からなるポリヌクレオチド;
(b)ポリエステル分解活性を有するポリペプチドをコードし(a)の塩基配列の一部が欠失、置換、挿入若しくは付加された配列、またはその相補配列からなるポリヌクレオチド;
(c)ストリンジェントな条件下で(a)または(b)の塩基配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。A polynucleotide comprising the nucleotide sequence shown in (a), (b), or (c):
(A) a polynucleotide encoding the amino acid sequence shown in any one of SEQ ID NOs: 1 to 3, or a polynucleotide encoding an amino acid sequence in which the first to 19th amino acids of the amino acid sequence have been deleted, or a polynucleotide comprising a complementary sequence thereof ;
(B) a polynucleotide encoding a polypeptide having polyester degradation activity and comprising a sequence in which a part of the base sequence of (a) is deleted, substituted, inserted or added, or a complementary sequence thereof;
(C) a polynucleotide that hybridizes under stringent conditions to the nucleotide sequence of (a) or (b).
(i)請求項10または11記載の酵素をコードしているポリヌクレオチド配列を含むベクターを含有する宿主細胞を、該宿主細胞の生育に適した条件下で培養する工程;
(j)該酵素を該培養物から分離・精製する工程;
を含む、遺伝子組換え酵素の生産方法。A method for producing a recombinant enzyme, comprising:
(I) culturing a host cell containing a vector containing a polynucleotide sequence encoding the enzyme according to claim 10 or 11 under conditions suitable for the growth of the host cell;
(J) separating and purifying the enzyme from the culture;
A method for producing a recombinant enzyme comprising:
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