JP2004260879A - 電力供給調整システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力供給者から電力需要者への送電に必要な託送料金を低減することのできる電力供給調整システムを提供する。
【解決手段】電力系統20の各電力供給者から各電力需要者の電力供給を調整する電力供給調整システム30であって、各電力需要者の電力需要量を導出する需要量導出手段と31、各電力供給者の送電可能量を導出する送電可能量導出手段32と、電力需要量と送電可能量とを参照して、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせるように各電力供給者から各電力需要者への送電計画量を決定し、各電力供給者に対して送電計画量を指示する送電量調整手段33とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電圧階級の内の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在し、別の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも他方が存在する電力系統において、電力系統の各電力供給者から各電力需要者への電力供給を調整する電力供給調整システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電力小事業の自由化に伴い、発電設備を有する売電者(電力供給者)から買電者(電力需要者)に対する電力の販売が行われ始めている。但し、自前の送配電線を持たない新規参入の電力供給者が電力需要者に対して電力を販売する場合、電力会社が所有し管理する既存の送配電線を使用して、電力供給を行う必要があるため、託送料金を電力会社に払う必要がある。従って、このような託送コストを考慮した上で、エネルギ設備の運用を行うシステムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
また、電力会社が所有する既存の送配電線を利用しているという状況から、電力小売事業を実施する電気事業者には、所定期間内の、需要家における消費電力量と発電設備からの送電電力量とを一致させる同時同量の規則の遵守が要求されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−271998号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在の電力系統には、2.2万V以上の特別高圧で需要家に対して電力が送られる送電線、6600Vの高圧で需要家に対して電力が送られる配電線、110V及び220Vの低圧で需要家に対して電力が送られる配電線というように、電力系統の中に複数の電圧階級が設定されている。また、上述した電圧よりも高い電圧で電力が送られる送電線も存在する。ここで、電圧階級を跨いで設置される電力供給者と電力需要者との間で、電力供給者自身の所有物ではない送配電線を使用して送配電を行う場合には、送配電線の管理者に対して託送料金を払う必要があるのだが、その送配電が電圧階級を跨いで行われる場合には、送配電に使用する電圧階級ごとに託送料金を払うことになる。その結果、電気料金に対して上記託送料金が上乗せされることとなり、電力小売事業者の価格競争力が低下する可能性がある。
【0006】
現在、低圧系統や高圧系統に接続されている比較的大きなアパートなどの集合住宅に設置されたコジェネレーション装置などの発電設備に対して遠隔地から運転制御を行っている事業者も存在し、今後、一般の家庭にコジェネレーション装置などの発電設備が設置され始めた場合、それらのコジェネレーション装置の運転制御を遠隔地から請け負うような事業者の出現も想定されている。そのような事業者は、各家庭や集合住宅でのコジェネレーション装置等の発電設備の稼働率を上げて、その結果発生する余剰電力を他の電力需要者に対して販売する事業形態を採ることも可能である。しかし、低圧系統や高圧系統などに電力供給者と電力需要者とが分散して接続されている状況では、上述のように電圧階級を跨いだ送配電が行われるため、発生する託送料金の額が大きくなる可能性がある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力供給者から電力需要者への電力供給に必要な託送料金を低減することのできる電力供給調整システムを提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの特徴構成は、複数の電圧階級の内の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在し、別の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも他方が存在する電力系統において、前記電力系統の各電力供給者から各電力需要者への電力供給を調整する電力供給調整システムであって、前記各電力需要者の電力需要量を導出する需要量導出手段と、前記各電力供給者の送電可能量を導出する送電可能量導出手段と、前記電力需要量と前記送電可能量とを参照して、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせるように前記各電力供給者から前記各電力需要者への送電計画量を決定し、前記各電力供給者に対して前記送電計画量を指示する送電量調整手段とを備える点にある。
【0009】
上記特徴構成により、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせるような送電計画量に基づいて各電力供給者からの送電量が調整されるので、発生する託送コストを低減させて価格競争力のある電力小売事業を行うことができる。上述のように適切な電力供給の調整が確保されているので、本システムを利用することで、電力系統に分散配置されている発電設備(電力供給者)の稼動率を向上させ、各発電設備での余剰電力を有効に販売することができる。
【0010】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの別の特徴構成は、前記需要量導出手段が、前記電力系統の電圧階級を跨がない局所区域に接続されている電力需要者による電力需要量小計を導出し、前記送電可能量導出手段が、前記局所区域に接続されている電力供給者による送電可能量小計を導出し、前記送電量調整手段が、前記局所区域のそれぞれにおいて前記電力需要量小計と前記送電可能量小計とを参照して、前記局所区域に接続されている電力供給者からの送電計画量が前記電力需要量小計以下となるように、前記各電力供給者から前記各電力需要者への送電計画量を決定する点にある。
【0011】
上記特徴構成により、同一の電圧階級の局所区域における電力供給者からの送電量が電力需要量以下に調整されるので、その際に発生する託送コストが、同一の電圧階級の送配電系統を利用する際の託送コストという必要最小限のレベルに抑えることができる。その結果、価格競争力のある電力事業を行うことが可能となる。
【0012】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記局所区域における電力供給者による送電計画量が電力需要者による電力需要量小計未満である場合、前記局所区域における不足電力量を、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずに前記局所区域に対して接続されている他の局所区域における電力需要者による電力需要量と見なして、前記他の局所区域における電力供給者による送電計画量の決定を行う点にある。
【0013】
上記特徴構成により、特定の局所区域において電力不足が生じる際に、その電力不足(電力需要量)が、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずに上記局所区域に対して接続されている他の局所区域における電力需要量と見なされるので、電力系統全体として電力供給者と電力需要者との間の電力需給バランスを平衡に保つことができる。また、電圧階級を跨ぐことにより追加の託送料金が発生するとしても、その追加の託送料金を、最低限必要な上記電力不足分の託送料金に抑えることができる。
【0014】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記局所区域に電力供給者又は電力需要者が接続されていない場合、前記送電量調整手段が、前記送電可能量導出手段によって導出される送電可能量小計又は前記電力需要量導出手段によって導出される電力需要量小計を、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずに前記局所区域に対して接続されている他の局所区域における送電可能量又は電力需要量と見なして、前記他の局所区域における電力供給者による送電計画量の決定を行う点にある。
【0015】
上記特徴構成により、上記局所区域に電力供給者又は電力需要者が接続されておらず、その局所区域での電力の需給関係が成立しない場合には、電圧階級を跨いで又は跨がずに接続される他の局所区域との間で電力の需給関係を成立させることもできる。その際は、電圧階級を跨ぐことによる追加の託送料金が発生するものの、本システムにより送電量が調整される電力供給者(発電設備)の稼働率を上昇させて、余剰電力を有効に活用する点に利点を見出すことができる。
【0016】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記局所区域における前記送電計画量の決定を、前記複数の電圧階級の内の低圧側の局所区域から高圧側の局所区域へと順に行い、前記電力系統の前記各電力供給者と前記各電力需要者との間の電力需給バランスが平衡となるように、前記電力供給者が存在する電圧階級の内の最高圧側の電圧階級における前記電力供給者の送電計画量の決定を行う点にある。
【0017】
上記特徴構成により、複数の電圧階級の内の低圧側の電圧階級において不足電力量が発生して需給バランスを平衡に出来なくても、最終的に、電力系統全体での各電力供給者と各電力需要者との間の電力需給バランスが平衡となるように、電力供給者が存在する電圧階級の内の最高圧側の電圧階級における上記電力供給者の送電計画量の決定が行われるので、全体としての同時同量制御を達成することができる。
【0018】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記電力需要者の少なくとも1つが、電力取引市場における買電者である点にある。
【0019】
上記特徴構成により、電力供給者(発電設備)に余剰の発電能力がある場合には、電力取引市場から電力需要者を見つけて送電を行うことで、その発電設備の稼働率を上昇させることができる。
【0020】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記電力供給者の少なくとも1つが、電力取引市場における売電者又は電力会社である点にある。
【0021】
上記特徴構成により、電力供給者(発電設備)の発電能力が、電力需要量に満たない場合には、電力取引市場から電力供給者を見つけるか、又は電力会社から電力を購入することで、電力需要量に対する同時同量制御を達成することができる。
【0022】
上記課題を解決するための本発明に係る電力供給調整システムの更に別の特徴構成は、前記電力供給者が熱電併給設備を用いて前記電力需要者への電力供給を行う場合、前記送電計画量が前記電力供給者による熱需要量を参照して導出される点にある。
【0023】
上記特徴構成により、電力需要に加えて熱需要がある場合であっても、電力系統に分散配置されている熱電併給設備の稼働率を向上させつつ、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせて、託送コストを低減することができるので、価格競争力のある電力小売事業を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1に例示するように、電力系統20は、2.2万V以上の電圧で送電が行われる特別高圧系統1と6600Vの電圧で配電が行われる高圧系統2と110V又は220Vの電圧で配電が行われる低圧系統3a、3bとで構成されている。尚、図1では電力需要者が接続されている電圧階級の系統のみを示しており、上述した電圧よりも高い電圧で送電が行われ、電力需要者が接続されていないような系統は図示していない。また、特別高圧系統1と高圧系統2との間には配電用変電所6が設けられ、高圧系統2と低圧系統3a、3bとの間には柱上トランスなどの変圧部12a及び変圧部12bが設けられている。
【0025】
また、図1に例示するように、低圧系統3bを局所区域Aとし、低圧系統3aを局所区域Bとし、高圧系統2を局所区域Cとし、特別高圧系統1を局所区域Dとしている。尚、局所区域は、1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が見かけ上グループ化された区域であり、電力供給者のみが存在する局所区域、電力需要者のみが存在する局所区域、1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者が組み合わされて存在する局所区域などを自在に設定可能である。但し、局所区域は電圧階級の境界を跨がずに設定される。
【0026】
特別高圧系統1には、電力供給者としての発電所4や、電力需要者としての特別高圧需要家5a及び特別高圧需要家5bなどが接続され、それらの間で電力の売買が行われている。また、発電所4は別の電力需要者を電力取引市場7から探し出して売電を行うこともでき、同様に特別高圧需要家5a、5bは別の電力供給者を電力取引市場7から探し出して買電を行うこともできる。
【0027】
高圧系統2には、電力需要者としての需要家8a及び需要家8bや、需要部10と発電設備11とで構成される電力需要者及び電力供給者の両方と見なされる需要家9などが接続され、それらの間で電力の売買が行われている。また、発電設備11を有している需要家9は、別の電力需要者を電力取引市場13から探し出して売電を行うこともでき、同様に需要家8a、8bと需要部10を有する需要家9とは別の電力供給者を電力取引市場13から探し出して買電を行うこともできる。
【0028】
低圧系統3aには、電力需要者としての需要家14a及び需要家14bが接続されている。また、低圧系統3bには、電力需要者としての需要家14cや、需要部16aと発電設備17aとで構成される電力需要者及び電力供給者の両方と見なされる需要家15a、並びに需要部16bと発電設備17bとで構成される電力需要者及び電力供給者の両方と見なされる需要家15bなどが接続され、それらの間で電力の売買が行われている。また、発電設備17a及び発電設備17bは、別の電力需要者を電力取引市場18から探し出して売電を行うこともでき、同様に需要家14c、需要部16a、及び需要部16bは別の電力供給者を電力取引市場18から探し出して買電を行うこともできる。
【0029】
尚、電力需要者と電力供給者との間で行われる電力の売買は、特別高圧系統1、高圧系統2、低圧系統3a、3bなどの同じ電圧階級で行われるだけでなく、電圧階級を跨いで接続されている電力需要者と電力供給者との間で行うこともできる。例えば、図1において、低圧系統3aに接続されている需要家14a及び需要家14bに対しては、電圧階級を跨いで高圧系統2に接続されている電力供給者から電力が供給される。
【0030】
ここで、電力需要者に対して電力供給者自身の所有物ではない送配電線(特別高圧系統1、高圧系統2、低圧系統3a、3b)を使用して送配電を行う場合には、送配電線の所有者に対して託送料金を払う必要があるのだが、その送配電が電圧階級を跨いで行われる場合には、送配電に使用する電圧階級毎に託送料金を払うことになる。例えば、低圧系統3a、3bに接続されている電力供給者から低圧系統3a、3bに接続されている電力需要者に対して配電を行う場合には、低圧系統3a、3bを使用したことに対する託送料金を払えばよいが、低圧系統3a、3bに接続されている電力供給者から高圧系統2に接続されている電力需要者に対して配電を行う場合には、低圧系統3a、3bの使用と高圧系統2の使用に対する託送料金を重ねて払う必要が生じる。
【0031】
従って、複数の電圧階級の内の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在し、別の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも他方が存在する電力系統において電力供給者から電力需要者への電力供給を調整する場合、託送料金を低減するためには電圧階級を跨いだ送配電により発生するコストを小さくさせるように各電力供給者から各電力需要者への送電計画量を決定し、その送電計画量を電力供給者に伝達するような電力供給調整を行う必要がある。以下には図面を参照して本発明に係る電力供給調整システムについて説明する。尚、本実施形態では、電力供給者を発電所又は発電設備と表記し、電力需要者を需要家又は需要部と表記している。
【0032】
図1に例示するように電力供給調整システム30は、電力需要者のそれぞれによる電力需要量を導出する需要量導出手段31と、電力供給者のそれぞれによる送電可能量を導出する送電可能量導出手段32と、電力需要量と送電可能量とを参照して、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストが小さくなるように、電力供給者から電力系統への送電量を調整する送電量調整手段33とを備えて構成される。そして、電力供給調整システム30は、電力系統20に接続されている電力供給者と電力需要者との間で通信ネットワーク21を介して接続され、相互に情報の送受信が可能に構成されている。その結果、電力供給調整システム30は、電力需要者からの受電要求を受け付けることができ、そして、その受電要求に応えることができるような送電計画を電力供給者に対して指示することができる。尚、本実施形態での「送電」という語句は、特別高圧系統1における送電、高圧系統2における配電、及び低圧系統3a、3bにおける配電の全てを包含するものとする。
【0033】
また、データベース40は、需要情報データベース(DB)41と、発電情報データベース(DB)42と、市場情報データベース(DB)43とを備えて構成される。
需要情報DB41は、各電力需要者が電力系統20のどの位置に接続されているのかといった接続情報を格納している。更に詳細には、各電力需要者がどの変電所又は変圧器に接続されているのかといった接続情報が格納されている。つまり、その接続情報を参照することで、例えば需要家8aが高圧系統2に接続されていることが分かる。更に、需要情報DB41は、需要家5a、5b、需要家8a、8b、需要家15などの過去の電力需要量データを格納している。需要家5a、5b、需要家8a、8b、需要家15などの過去の電力需要量データを格納している。過去の電力需要量データは、各需要家側に設置される検針メータの指針値を通信ネットワーク21を介して自動検針して収集することができる。また、通信ネットワーク21を介した接続が電力供給調整システム30と電力需要者との間で確立されていない場合には、検針員が各需要家を訪問して検針メータの指針値を読み取り、需要情報DB41に入力することもできる。また、電力需要量データに属性情報を付与して格納することもできる。例えば、ある電力需要量データに対して、そのデータが何月何日何曜日(更には、平日、土曜日、日曜日、祝日の何れであるのか)に測定されたデータであるのかといった情報や、その日の気温、天候などの環境情報を付与しておくことができる。更に、需要家の電力需要特性を表す情報(電力需要のピーク時刻に関する情報など)を需要家属性情報として格納しておくこともできる。
【0034】
発電情報DB42は、各電力供給者が電力系統上のどの位置に接続されているのかといった接続情報を格納している。更に詳細には、各電力供給者がどの変電所又は変圧器に接続されているのかといった接続情報が格納されている。つまり、その接続情報を参照することで、例えば、発電設備11が高圧系統2に接続されていることが分かる。更に、発電情報DB42は、発電所及び発電設備の固有情報を格納している。固有情報には、発電所及び発電設備の発電可能電力量に関する情報などが含まれる。
【0035】
市場情報DB43は、電力取引市場7、電力取引市場13及び電力取引市場18での売電価格や買電価格などの価格情報、売電希望者や買電希望者などの参加者情報などを格納している。また、電力系統20を管理する電力会社との契約に基づく託送料金や、電力会社からの買電価格などに関する情報を格納することもできる。
【0036】
需要量導出手段31は、需要情報DB41に記憶されている需要家の過去の電力需要量を参照して、将来の電力需要量を導出することができる。例えば、「12月8日(月曜日:平日)」の電力需要量を導出したい場合、需要情報DB41に記憶されている昨年の電力需要量データから「12月8日」のデータを選択して読み出し、そのデータを今年の12月8日の電力需要量の予測値とすることができる。また、昨年の12月8日が日曜日であり、今年の12月8日が月曜日であるというように属性が異なる場合、昨年の電力需要量データをそのまま今年の電力需要量の予測値とすることはせずに、昨年の12月9日(月曜日)の電力需要量データを、今年の12月8日(月曜日)の電力需要量の予測値とすることもできる。
【0037】
更に、上述のように過去の電力需要量のデータをそのまま使用するのではなく、過去と今年との間に存在する何らかの電力需要量変動要因を考慮して補正した上で使用することもできる。電力需要量変動要因の例としては、気候の変動、燃料価格の変動などを挙げることができる。
【0038】
尚、電力需要量と電力供給量とが同時同量という条件を満たすように調整するためには、電力需要量の予測値は、少なくとも30分毎の時間的変化の分かるデータである必要があるのだが、需要家によっては需要情報DB31に格納されているデータが30分毎の電力需要量データでは無く、1ヶ月の電力需要量の合計値(例えば、一般家庭における1ヶ月の検針値)である可能性がある。従って、上述のような1ヶ月の電力需要量の合計値を、30分毎の電力需要量に換算することが必要となる。
【0039】
ここで、需要家属性情報が需要情報DB31に格納されており、その需要家属性情報が1日の電力需要のピーク時刻である場合、1日の実際の電力需要量は不明であるものの、ピーク時刻が規定された電力需要の時間的変化パターン(プロファイリングパターン)に関しては導き出すことができる。例えば、平日は朝7時と夜8時という2つの時刻に電力需要のピークが現れる需要家の場合、朝7時と夜8時に電力需要のピークがあり、他の時間帯は電力需要が非常に小さいような1日の電力需要の時間的変化パターンを想定することができる。その結果、平日、休日、その他の特異日といった1日毎のプロファイリングパターンの1ヶ月分と、1ヶ月の電力需要量の予測値とから、電力需要量の1日の時間的変化パターンを30分毎の値で導出することができる。
【0040】
送電可能量導出手段32は、発電情報DB42に記憶されている発電所及び発電設備の発電能力に関する情報を参照して、所定の期間内に電力系統に送電することのできる電力量を導出可能である。その送電可能量が外気温などの外的要因によって変動する場合には、それらの要因を考慮した上で送電可能量の導出が行われる。また、発電所及び発電設備が熱電併給設備である場合には、その運転状態が熱需要を優先して決定されるため、必要以上の電力を発生することもある。
【0041】
送電量調整手段33は、需要量導出手段31によって導出された電力需要量と、送電可能量導出手段によって導出された送電可能量とを参照して、発電所及び発電設備から需要家への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせるように各電力供給者から各電力供給者への送電計画量を決定し、各電力供給者に対してその送電計画量を指示することができる。
【0042】
以上のように構成される電力供給調整システム30は、情報入出力機能と演算処理機能と情報記憶機能という一般的なハードウェアによって構成されるコンピュータによって実現することが可能であり、データベース40はそのようなコンピュータから情報の読み出し/書き込みが可能であるように構成される。
【0043】
次に、本発明に係る電力供給調整システムが行う電力供給者から電力需要者への送電量調整について図2から図6を参照して説明する。
まず、まず工程100において、需要量導出手段31と送電可能量導出手段32とが、各電力需要者の電力需要量に関する情報と各電力供給者による送電可能量に関する情報を収集して、低圧系統3a、3bの局所区域A、Bにおける電力需要者の電力需要量小計と電力供給者の送電可能量小計とをそれぞれ導出する。この情報は、電力需要量の時間的変化パターンで表すことができるものである。また、電力需要量に関する情報が需要情報DB41に記憶されている場合には、需要量導出手段31が需要情報DB41を検索して必要な情報を取得することもできる。同様に、送電可能量に関する情報が発電情報DB42に記憶されている場合には、送電可能量導出手段32が発電情報DB42を検索して必要な情報を取得することもできる。
【0044】
具体的には、電圧階級を跨がない局所区域A、Bが形成されている低圧系統3a及び低圧系統3bのそれぞれで電力需要量小計と送電可能量小計とが導出される。例えば図3(a)に例示するように、局所区域Aを構成する低圧系統3bでの電力需要量小計は、需要家14c、需要部16a及び需要部16bの各電力需要量を合算して導出される。また、同じ局所区域Aでの送電可能量小計は、発電設備17a及び発電設備17bの各送電可能量を合算して導出される。更に、図3(b)に例示するように、局所区域Bを構成する低圧系統3aでの電力需要量小計は、需要家14a及び需要家14bの各電力需要量を合算して導出される。尚、局所区域Bを構成する低圧系統3aには電力供給者は接続されていないので、送電可能量は零である。
【0045】
次に工程102において、送電量調整手段32が、各局所区域A、Bでの電力供給者からの送電量が電力需要量小計以下となるように、送電量を決定する。各局所区域に複数の電力供給者が存在する場合は、各電力供給者からの送電量の合算が上記電力需要量小計となるように決定される。例えば図3(a)に例示するように、局所区域Aを構成する低圧系統3bに接続されている発電設備17a及び発電設備17bのそれぞれの送電量の合算が、需要家14c、需要部16a及び需要部16bの各電力需要量の合算と同じになるように調整されて決定される。尚、電力系統20内での電力の送電損失を考慮した上で電力の需給バランスをとるような電力供給調整を行う場合には、各電力供給者からの送電量をその送電損失を見込んだ上での送電量にする必要がある。
【0046】
尚、局所区域Bを構成する低圧系統3aには電力供給者が接続されていないため、需要家14a及び需要家14bによる局所区域Bにおける電力需要量小計(不足電力量)は、局所区域Cを構成する高圧系統2における電力需要量と見なされ、局所区域Cの電力需要量小計に含まれることになる。
【0047】
次に工程104において、需要量導出手段31と送電可能量導出手段32とが、高圧系統2の局所区域Cにおける電力需要者の電力需要量小計と電力供給者の送電可能量小計とをそれぞれ導出する。図4に例示するように、局所区域Cを構成する高圧系統2での電力需要量小計は、需要家8a、需要家8b、需要部10、並びに変圧部12aを介して接続されている需要家14a及び需要家14bの各電力需要量(局所区域Bでの不足電力量)を合算して導出される。また、高圧系統2での送電可能量小計は発電設備11の送電可能量から導出される。
【0048】
次に工程106において、送電量調整手段32が、局所区域Cでの電力供給者からの送電量が電力需要量小計以下となるように、送電量を決定する。例えば図4に例示するように、高圧系統2に接続されている発電設備11の送電量が、需要家8a、需要家8b、需要部10、需要家14a及び需要家14bの各電力需要量の合算と同じになるように調整されて決定される。
【0049】
次に工程108において、需要量導出手段31と送電可能量導出手段32とが、特別高圧系統1の局所区域Dにおける電力需要者の電力需要量小計と電力供給者の送電可能量小計とをそれぞれ導出する。図5に例示するように、局所区域Dを構成する特別高圧系統1での電力需要量小計は、需要家5a及び需要家5bの各電力需要量を合算して導出される。また、局所区域Dを構成する特別高圧系統1での送電可能量小計は発電所4の送電可能量から導出される。
【0050】
次に工程110において、送電量調整手段32が、局所区域Dでの電力供給者からの送電量が局所区域Dでの電力需要量小計と等しくなるように、送電計画量を決定する。例えば図5に例示するように、局所区域Dを構成する特別高圧系統1に接続されている発電所4の送電量が、需要家5a及び需要家5bの各電力需要量の合算と同じになるように調整されて決定される。
【0051】
以上の結果、電力系統20に接続されている各電力供給者に対して上記送電計画量が指示され、その計画に従った送電が各電力供給者によって行われるため、電圧系統を跨いだ送電量を出来るだけ低減した上で各電力供給者(発電設備、発電所)を効率的に稼動させつつ、全体として電力供給者と電力需要者との間の同時同量制御を達成することができる。
【0052】
また、電力系統の終端部である低圧系統3a、3bの閉じられた局所区域A、Bでの電力需要量小計を把握して、その電力需要量小計に応じた送電を局所区域A、B内で行うという電力供給調整をまずは実施し、同様の電力供給調整を高圧側へと順に行うことで、複数の電圧階級を有する電力系統全体での電圧階級を跨いだ送電量をできるだけ小さくさせることができる。他方で、上述の局所区域内での電力供給調整を高圧側(例えば、局所区域C)から低圧側(例えば局所区域A、B)へと進めようとしても、高圧系統2の下流側の低圧系統3a、3bの局所区域A、Bでの電力需要者と電力供給者との間での電力供給調整が行われない限りは、高圧系統2の局所区域Cでの電力需要量小計の確定が困難であり、電力系統全体での同時同量が達成されるとしても電圧階級を跨いだ送電量が増大するという可能性がある。
【0053】
以上のように、本発明では電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電量を零に(又は小さく)することができるので、複数の電圧階級に跨った託送が行われる場合に比べて託送料金を低減させることができる。尚、電圧階級を跨いだ送電により発生するコストの最小化を図るために、電圧階級を跨いだ送電量を最小化することを第一番目の目標として送電計画を行う場合や、他の制約条件を考慮し、電圧階級を跨いだ送電量の最小化を付随的な目標として送電計画を行う場合などがある。
【0054】
ここで、各電圧階級において需要量導出手段31によって導出される電力需要量と、送電可能量導出手段32によって導出される送電可能量とが釣り合えば、発電所及び発電設備の発電能力を無駄にすることない点で好ましい。他方で、各電圧階級における電力需要量と送電可能量とが釣り合わずに不足電力量が発生する場合(つまり、電圧階級を跨いだ託送が行われる可能性がある場合)には、電力取引市場7、電力取引市場13及び電力取引市場18から電力の売り手(電力供給者)及び買い手(電力需要者)を探し出して電力需要量と電力供給量とが釣り合うように調整すること、並びに電力会社との間で電力の売買を行うこともできる。
【0055】
また、特定の局所区域(例えば、特定の電圧階級)内の不足電力量を、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずにその局所区域に対して接続されている他の局所区域における電力需要量と見なして、上記他の局所区域における送電計画量の決定を行うような電力供給調整方法も採り得る。
【0056】
更に、特定の局所区域における送電計画量の決定を、複数の電圧階級の内の低圧側の局所区域から、その局所区域と電圧階級を跨いで接続される高圧側の局所区域へと順に行う(例えば、低圧側の局所区域で発生する不足電力量を高圧側の他の局所区域における電力需要量小計へと順に加算していく)電力供給調整が実施されることで、複数の電圧階級を有する電力系統全体での電圧階級を跨いだ送電量をできるだけ小さくさせることができる。尚、電力系統20全体の各電力供給者と各電力需要者との間の電力需給バランスが平衡となるように、電力供給者が存在する電圧階級の内の最高圧側の電圧階級における電力供給者の送電計画量の決定が行われる。以上のように、電圧階級を跨ぐことによって追加の託送料金が発生するにしても、その追加の託送料金を、最低限必要な上記不足電力量分の託送料金に抑えることができる。
【0057】
<別実施形態>
<1>
上述の実施形態では、発電設備の詳細については説明しなかったが、以下には上述の発電設備が熱電併給設備である場合の送電量の導出について説明する。
図6に例示するように、局所区域Aには需要家14c、需要部16a及び需要部16bによる電力需要と、需要部16aによる熱需要とが存在し、発電設備17a及び発電設備17bが熱電併給設備である場合を例にして、電力需要及び熱需要の両方に応じた運転を行う場合の電力供給調整について説明する。
【0058】
局所区域Aにおける電力需要量の小計は、需要家14c、需要部16a及び需要部16bによる各電力需要量の合計によって導出される。同じく、局所区域Aにおける熱需要量の小計は需要部16aによる熱需要によって導出される。他方で、局所区域Aにおける送電可能量の小計は、発電設備17a及び発電設備17bによる各送電可能量の合計によって導出される。同じく、局所区域Aにおける熱供給可能量の小計は、発電設備17a及び発電設備17bによる各熱供給可能量の合計によって導出される。
【0059】
この場合、需要部16aに熱を供給するのに必要な発電設備17aの運転が優先的に決定される。つまり、需要部16aの熱需要量を満たすことのできる熱需要量が図6に示すように発電設備17aから供給され、その際の発電設備17aの運転状態から、発電設備17aからの送電量が導き出される。その結果、発電設備17bは、電力需要量から発電設備17aによる送電量を差し引いた量の電力を送電するだけの運転を行えばよい。
【0060】
<2>
本実施形態では、特別高圧系統1、高圧系統2及び低圧系統3の各系統に1以上の電力供給者と1以上の電力需要者とがそれぞれ接続されている場合を例示しているが、特別高圧系統1及び低圧系統3の各系統に1以上の電力供給者と1以上の電力需要者とがそれぞれ接続され、高圧系統2には電力供給者と電力需要者とが接続されていない場合や電力供給者と電力需要者との何れか一方しか接続されていない場合などであっても、本発明に係る電力供給調整システム30を用いて上述したのと同様の電力供給調整を行うことができる。また、複数の電圧階級の内の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在し、別の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在する場合であっても、本発明に係る電力供給調整システム30を用いて上述したのと同様の電力供給調整を行うことができる。
【0061】
<3>
局所区域Bを構成する低圧系統3aに電力需要者(需要家14a、14b)のみが接続されているような上述の実施形態では、局所区域Bにおける電力需要量小計を局所区域Cを構成する高圧系統2における電力需要量と見なしたが、他方で局所区域Bに電力供給者のみが接続されているような場合には、局所区域Bにおける送電可能量小計を局所区域Cを構成する高圧系統2における送電可能量と見なすことも同様にできる。具体的には、局所区域Cを構成する高圧系統2に不足電力量が発生している場合、局所区域Bから局所区域Cへの電圧階級の境界を跨いだ電力託送を行う際に発生するコスト(局所区域Bの電力供給者の発電コスト、局所区域Bから局所区域Cへの電力託送コストなど)と、局所区域Cにおいて電力会社又は電力取引市場から購入した電力を用いて託送を行った場合のコストとが比較される。そして、局所区域Bから電力託送を行った方がコストが小さくなる場合には、局所区域Bにおける送電可能量小計を局所区域Cを構成する高圧系統2における送電可能量と見なして、局所区域Bから局所区域Cへの電圧階級の境界を跨いだ電力託送が行われるような局所区域Bの電力供給者の送電計画が作成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力供給調整システム及び電力系統の概略図である。
【図2】電力供給調整の工程を説明する図である。
【図3】(a)及び(b)は、電力供給調整の工程を説明する図である。
【図4】電力供給調整の工程を説明する図である。
【図5】電力供給調整の工程を説明する図である。
【図6】電力供給調整の工程を説明する図である。
【符号の説明】
1 特別高圧系統
2 高圧系統
3a,3b 低圧系統
4 発電所
5a,5b 需要家
6 変電所
7 電力取引市場
8a,8b 需要家
9 需要家
10 需要部
11 発電設備
12a,12b 変圧部
13 電力取引市場
14a,14b 需要家
15a,15b 需要家
16a,16b 需要部
17a,17b 発電設備
18 電力取引市場
20 電力系統
21 通信ネットワーク
30 電力供給調整システム
31 需要量導出手段
32 送電可能量導出手段
33 送電量調整手段
40 データベース
41 需要情報データベース(DB)
42 発電情報データベース(DB)
43 市場情報データベース(DB)

Claims (8)

  1. 複数の電圧階級の内の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも一方が存在し、別の1つの電圧階級に1以上の電力供給者及び1以上の電力需要者の少なくとも他方が存在する電力系統において、前記電力系統の各電力供給者から各電力需要者への電力供給を調整する電力供給調整システムであって、
    前記各電力需要者の電力需要量を導出する需要量導出手段と、
    前記各電力供給者の送電可能量を導出する送電可能量導出手段と、
    前記電力需要量と前記送電可能量とを参照して、電力供給者から電力需要者への電圧階級を跨いだ送電により発生するコストを小さくさせるように前記各電力供給者から前記各電力需要者への送電計画量を決定し、前記各電力供給者に対して前記送電計画量を指示する送電量調整手段とを備える電力供給調整システム。
  2. 前記需要量導出手段が、前記電力系統の電圧階級を跨がない局所区域に接続されている電力需要者による電力需要量小計を導出し、
    前記送電可能量導出手段が、前記局所区域に接続されている電力供給者による送電可能量小計を導出し、
    前記送電量調整手段が、前記局所区域のそれぞれにおいて前記電力需要量小計と前記送電可能量小計とを参照して、前記局所区域に接続されている電力供給者からの送電計画量が前記電力需要量小計以下となるように、前記各電力供給者から前記各電力需要者への送電計画量を決定する請求項1に記載の電力供給調整システム。
  3. 前記局所区域における電力供給者による送電計画量が電力需要者による電力需要量小計未満である場合、前記局所区域における不足電力量を、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずに前記局所区域に対して接続されている他の局所区域における電力需要者による電力需要量と見なして、前記他の局所区域における電力供給者による送電計画量の決定を行う請求項2に記載の電力供給調整システム。
  4. 前記局所区域に電力供給者又は電力需要者が接続されていない場合、
    前記送電量調整手段が、前記送電可能量導出手段によって導出される送電可能量小計又は前記電力需要量導出手段によって導出される電力需要量小計を、電圧階級を跨いで又は電圧階級を跨がずに前記局所区域に対して接続されている他の局所区域における送電可能量又は電力需要量と見なして、前記他の局所区域における電力供給者による送電計画量の決定を行う請求項2に記載の電力供給調整システム。
  5. 前記局所区域における前記送電計画量の決定を、前記複数の電圧階級の内の低圧側の局所区域から高圧側の局所区域へと順に行い、前記電力系統の前記各電力供給者と前記各電力需要者との間の電力需給バランスが平衡となるように、前記電力供給者が存在する電圧階級の内の最高圧側の電圧階級における前記電力供給者の送電計画量の決定を行う請求項3又は請求項4に記載の電力供給調整システム。
  6. 前記電力需要者の少なくとも1つが、電力取引市場における買電者である請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電力供給調整システム。
  7. 前記電力供給者の少なくとも1つが、電力取引市場における売電者又は電力会社である請求項1から請求項6の何れか1項に記載の電力供給調整システム。
  8. 前記電力供給者が熱電併給設備を用いて前記電力需要者への電力供給を行う場合、前記送電計画量が前記電力供給者による熱需要量を参照して導出される請求項1から請求項7の何れか1項に記載の電力供給調整システム。
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