JP2004260764A - 音声感知による香り発生装置およびシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】音声を感知して香りを発生することにより効果的な情報伝達を実現する。
【解決手段】音声受信部132が音声を受信すると、信号抽出部131は受信した音声信号に埋め込まれている信号を抽出し、制御部130は抽出した信号が香り発生用信号である場合、香気放出部から一定量の香気を放出させる。
【選択図】 図1
【解決手段】音声受信部132が音声を受信すると、信号抽出部131は受信した音声信号に埋め込まれている信号を抽出し、制御部130は抽出した信号が香り発生用信号である場合、香気放出部から一定量の香気を放出させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音を感知すると香りを発生させるシステムおよび機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
音声は、人間社会において用いられている最も一般的な情報の担い手である。しかしながら、これに限らず、映像、振動、光、香り(匂い)なども情報の担い手となりうる。
この中で、特に香りによる情報伝達の有効性が最近明らかになってきた。香りの実体は物質から揮発する気体分子である。この気体分子が鼻から吸収されると、鼻の奥にある嗅上皮という組織で感知され、これが香りの信号として脳に送られ、香りとして知覚される。この香りの信号は、大脳の視床下部や扁桃核といった神経中枢に直接入るため、ホルモンの分泌を促し、身体にプラスの影響を与えるのである。さらに、香りの気体分子は呼吸を通じて吸い込まれるので、人間は例え睡眠中であっても匂いを感知することができる。また、聴覚、視覚機能を事故で失った方や著しく衰えた年配者には、嗅覚を利用した匂いによる情報伝達が有効である場合もある。香りを発生させることで情報を伝達する先行技術として、下記の特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−013089号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の下、本願発明者は、情報伝達手段として香りを取り入れてゆくことが、我々の生活に潤いをもたらすのではないか、との考えに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような考えに従ってなされたものであり、所定の音を感知すると所定の香りを発生させることにより情報伝達を行うことができる芳香発生装置、それら機器を用いた香り発生システム、および香り発生方法を提供する。
【0006】
本発明の香り発生システムは、音声信号提供サーバと、該音声信号提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有する。前記音声信号提供サーバは、第1の音声信号に香り発生用信号を埋め込んで第2の音声信号を生成する手段と、前記第2の音声信号を端末に提供する手段とを有する。前記端末は、前記第2の音声信号を受信する手段と、受信した音声信号で表される音を発生する手段とを有する。前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する。
これにより、所定の音声が発生した場合に、同時に所定の香りを発生させることができ、音声と香りの両方で情報を伝達することができる。従って、高度で且つ確実な情報の伝達が実現される。
【0007】
好ましい態様において、前記端末は、所定の時刻が到来した場合に前記第3の音声信号で表される音を発生させる。これにより、端末のユーザは、所定の時刻が到来したことを所望の音と香りの両方で知ることができる。
【0008】
好ましい態様において、本発明の香り発生システムは、香り発生音データ提供サーバと、該香り発生音データ提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有する。前記香り発生音データ提供サーバは、香り発生音データを前記端末に提供する手段を有する。前記端末は、前記香り発生音データを受信する手段と、前記受信した香り発生音データおよび音声データを格納する記憶手段と、受信した香り発生音データで表される香り発生音および前記音声データで表される音声を発生する手段と、第1の時刻および第2時刻を設定する手段とを有する。前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生音データが含まれている場合に香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する。そして、前記端末は前記第1の時刻が到来すると前記香り発生音を発生し、前記第2の時刻が到来すると前記音声を発生することを特徴とする。これにより、嗅覚とよる刺激と聴覚による刺激とを時間差を設けて与えることが可能となり、より爽やかに起床することができる。
【0009】
本発明の香気発生装置は、本発明の音声信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された音声信号に香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有することを特徴とする。
【0010】
好ましい態様において、本発明の香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、音声信号の特徴に関する情報を格納する格納部と、前記受信部によって受信された音声信号を解析し、前記音声信号が前記格納部に格納された情報によって表される特徴を有している場合、香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の音声信号提供装置は、第1の音声信号の周波数解析を行い、スペクトル強度が急激に低下する周波数帯域を求め、該周波数帯域に属する周波数を有する香り発生信号用を前記第1の音声信号に加えることにより第2の音声信号を生成する手段と、通信網を介して前記第2の音声信号を端末に提供する手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
<A.第1実施形態>
<1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る香り発生システム1の概略図である。同図に示すように、香り発生システム1は、通信網10と、通信網10に接続されるコンテンツサーバ11と、通信網10を介してコンテンツサーバにアクセスすることのできる携帯端末12と、芳香発生装置13とから構成されている。
【0013】
コンテンツサーバ11は、携帯端末12からの要求に応じて、人間の耳では聞き取りにくい周波数領域に、香り発生用信号が埋め込まれた楽曲データを携帯電話に配信するための装置である。携帯端末12は、コンテンツサーバから楽曲データを受け取り、目覚まし音として再生する機能を有する。芳香発生装置13は、目覚まし音に香り発生用信号が含まれている場合に香気を吐出する。以下、これら3つの構成要素の詳細について具体的に説明する。
【0014】
図2はコンテンツサーバ11の構成を示したものである。同図に示すように、コンテンツサーバ11は、制御部111、データ入力部112、格納部113、加工部114、データ出力部115を有している。
【0015】
データ入力部112は、通信網10を介して携帯端末12から受信した音声データを受信し、制御部111へ供給する。格納部113は、ハードディスク等の記憶装置であり、携帯端末のユーザから送信された楽曲データに埋め込むデータ(以下、香り発生用データという)を格納している。制御部111はCPU、RAM,ROM等から構成され、データ入力部112から供給された音声データおよび格納部113から抽出したデータを加工部114へ供給する。加工部114は制御部111から供給された2種類のデータを合成する処理を行い、データ出力部115へ供給する。データ出力部115は通信網10を介して携帯端末12へ加工後の楽曲データを送信する。加工部114は、CPU、DSP等の音声符号/復号用プロセッサ、RAM、ROM等から構成されており、制御部から供給される楽曲データおよび香り発生用データを用いてデータの加工処理を行う。データ出力部115は、このように加工部114で加工された楽曲データを、通信網10を介して携帯端末12へ送信する。
【0016】
具体的なデータ加工方法を、図3を参照しつつ以下に説明する。ここで楽曲データとは、楽曲データも香り発生用データも、音声波形をサンプリングした時系列サンプルデータのことである。まず、指定時間(例えば曲の開始から30秒間)のサンプリングデータを切り出す。なお、曲の開始を決定するにあたっては、例えば、所定の大きさの音声サンプルを表すサンプリングデータが発生した時点を曲の開始時間とする。切り出したサンプリングデータに対し、FFT等により周波数変換を行い、楽曲のスペクトルデータを取得する。取得したスペクトルの一例を図3に示す。
【0017】
まず、スペクトル強度の変化が最も大きい周波数帯域(以下、埋め込み周波数帯域という)Δfiを特定する。次に、この帯域Δfiを使って、香り発生用データの時系列信号を生成する。そして、予め定められた周波数帯域Δfcを使って、香り発生用信号に関するデータ(埋め込み周波数Δfiの値を含む)を表す時系列信号を生成する。最後に、この二つの生成した信号を元のサンプリングデータに合成する。以上により、楽曲データに香り発生用データが埋め込まれた楽曲データが生成された。なお、ここで用いられる埋め込み方法は、上記の周波数帯域Δfiに埋め込まれた信号で表される音は人間の耳にとって聞き取りにくいという聴覚上の特性を利用したものである。また上述したように、香り発生用データの埋め込み方法は、楽曲データの周波数特性に基づいて決定される。従って、埋め込み周波数帯域が固定されている場合に比べて、より効率的に埋め込むことができる。具体的には、聴覚によって認識することのできる音にできるだけ影響を与えずに、よりデータサイズの大きな香り発生用データを埋め込むことが可能になる。
【0018】
図4に芳香発生装置13の詳細な構成を示す。同図に示すように、芳香発生装置13は、制御部130、信号抽出部131、音声受信部132、データ格納部134、および香気放出部133から構成される。
【0019】
音声受信部132は、コンデンサマイク等の高感度のマイクロフォンであり、外部からの音を感知し、感知した音声波形を表すアナログ音声信号を信号抽出部131へ供給する。信号抽出部131は、増幅器、A/Dコンバータ、音声デコーダ用プロセッサ等を有し、音声受信部132から供給されたアナログ音声信号をデジタル化し、当該音声信号に埋め込まれている香り発生用データを復号し、制御部130へ供給する。
具体的には、まず、当該音声信号にフーリエ変換等の周波数変換を施し、スペクトルデータを取得する。次に、音声信号を構成する全スペクトルの中から周波数帯域Δfcに属するスペクトルを抽出し、逆フーリエ変換等を用いて、周波数帯域Δfcに埋め込まれているデータを復号する。そして、このデータから埋め込み周波数帯域Δfiを求め、音声信号から埋め込み周波数帯域Δfi内の信号を抽出し、これに逆フーリエ変換等を施し、香り発生用データを復号する。
【0020】
データ格納部134には、香り発生用データが格納されている。制御部130は、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成されている。制御部130はデータ格納部134を参照し、信号抽出部131から供給されたデータがデータ格納部134に格納されている香り発生用データと一致するか否かを判定する。制御部130は、両データが一致していると判定した場合、香気放出部133の駆動部1330へ制御信号を供給する。
【0021】
香気放出部133は、駆動部1330、噴射バルブ1331、および香気貯蔵部1332から構成される。駆動部1330は、駆動回路、駆動回路に接続されたモータ、モータによって動作するプランジャを有している。制御部130からの駆動信号を受信すると、駆動回路がオンになりモータが回転し、これにとともなってプランジャが動作し、これにより噴射バルブ1331が開けられる。噴射バルブは、一定時間開いた後に自動的に閉まるようになっている。これにより、一回の駆動信号の入力に対し、常に一定量の香気が香気貯蔵部1332から放出される。香気貯蔵部1332は、例えばエアゾール缶であり、香りの漏れが無く、長期間安定して保存が可能であり、さらに香料の交換が容易であるものが望ましい。
【0022】
携帯端末12は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)等の移動通信端末であり、テンキーやカーソル等などの入力部および各種情報をユーザに報知するための表示部を有している他、コンテンツサーバ11へアクセスするための機能、および音声データの送受信、格納、その再生を行う機能に加えて、目覚し機能を有している。ここで目覚し機能とは、目覚まし機能がオンに設定されると、設定時刻になったときに、携帯端末12が目覚まし音用記憶領域(図示せず)から楽曲データを読み出して再生するというものである。また、通信網10は固定通信網および移動通信網を含んでいる。
【0023】
<2.動作>
以下、本実施形態の動作について図面を参照しつつ説明する。
<2−1.楽曲データの加工>
図5は、埋め込みデータが埋め込まれた楽曲データを携帯端末12がコンテンツサーバから取得するまでの手順を示すシーケンスチャートである。なお、携帯端末12のユーザは所定の手続きを行い、コンテンツサーバ11を管理する事業者に対し、楽曲データに香り発生用データを埋め込む楽曲データ加工サービスを受けるユーザを予め登録しておく。具体的には、当該サービスの事業者は、携帯端末12のユーザからコンテンツサーバ11の管理するホームページ等を介して当該サービスの申し込みを受けると、当該ユーザに対し当該サービスを利用するのに必要なIDを発行し、携帯端末12へ送信する。さらに、このIDをコンテンツサーバ11の格納部113へ格納しておく。このIDは携帯端末を一意に識別することができればよく、例えば、携帯端末の製造番号や、携帯端末が携帯電話機である場合はその電話番号である。あるいは、ユーザを一意に識別するためユーザ番号であってもよい。
【0024】
登録を終えた携帯端末12のユーザは、まず、端末を操作しWEBブラウザ等を立ち上げコンテンツサーバ11へ接続する。そして、所定の操作を行い、楽曲データ加工サービスを利用したい旨に要求をする(ステップS10)。この要求を受けたコンテンツサーバ11は、当該サービスを利用するために必要なユーザIDを要求する(ステップS11)。ユーザがIDをコンテンツサーバへ送信する(ステップS12)と、コンテンツサーバ11はユーザの認証を行う(ステップS13)。具体的には、受信したIDと同一のIDが格納部113に格納されているかを確認する。認証に成功すると、携帯端末12に対し、加工対象となる楽曲データを要求する(ステップS14)。ユーザは携帯端末12を操作し、所望の楽曲データをコンテンツサーバ11へ送信する。例えば、ユーザが普段目覚まし音として使用しているメロディのデータを送信する(ステップS15)。コンテンツサーバ11は、携帯端末12から送信された楽曲データに埋め込み用データを埋め込む。次にステップS17において、コンテンツサーバ11は加工したデータを携帯端末12へ送信する。
【0025】
携帯端末12のユーザは、加工された楽曲を目覚まし音として設定する。具体的には、ユーザは携帯端末12を操作し、ダウンロードした楽曲データを目覚まし音用記憶領域に書き込み、目覚まし機能をオンにする。
【0026】
<2−2.芳香発生>
図6は、芳香発生装置13が音を感知して香りを発生させる動作を説明するためのフロー図である。以下、設定時間が到来し、携帯端末12から香り発生データが埋め込まれた楽曲が再生されたとする。
【0027】
芳香発生装置13は一定レベルの音を感知するまでは、電力消費を抑えるため、スタンバイ状態になっている。具体的には、音声受信部132以外の各部は動作を停止している。音声受信部132が一定以上のレベルの音を感知すると(ステップS20、Y)、制御部130へ起動信号を出力し、制御部130は各部を動作状態にする。そして、音声受信部132は、感知した音声信号を信号抽出部131へ供給する。信号抽出部131は、当該音声信号に対し所定の復号処理を施し、埋め込み信号を抽出する(ステップS21)。そして、ステップS22において、制御部130は抽出した信号が香り発生用信号と一致するか否かを判定する(ステップS22)。一致すると判定した場合(ステップS22、Y)、制御部130は駆動部1330へ駆動信号を供給する。この駆動信号により、駆動部1330は噴射バルブ1331を押し下げる。すると、香気貯蔵手段1332に貯蔵されている香気が一定量放出される(ステップS23)。音声受信部132は、この後所定時間一定レベル以上の音を感知しないと、制御部130へ待機信号を出力し、制御部130は各部をスタンバイ状態にする。
そして所定の時間が到来すると、携帯端末12から目覚まし音として設定された楽曲が再生されるとともに、芳香発生装置13から所定の香気が放出される。
【0028】
以上説明したように、本発明の香り発生システムを用いれば、芳香発生装置のタイマを設定する等を行うことなく、携帯端末12が有する目覚まし機能を利用することによって、音声と香りの両方を発生させ起床時間が到来したことを伝えることができる。これにより、ユーザは爽やかな目覚めを感じることができる。
【0029】
<B.第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付与してある。
【0030】
<1.構成>
本実施形態の香り発生システムは福祉介護施設に設置するものであって、芳香発生装置23およびスピーカ等の音声発生装置から構成される。
図7に本実施形態にかかる芳香発生装置23のブロック図を示す。同図に示すように、芳香発生装置23は制御部230、特性データ格納部231、音声受信部132、解析部232、香気放出部133Aから構成される。
【0031】
解析部232は、音声受信部132から供給される音声信号の周波数特性を解析し、その解析結果を制御部230へ供給する。図8にこの解析部232の詳細な構成を示す。同図に示すように、解析部232は、増幅器2320、バンドパスフィルタ(BPF)2321a〜2321f、A/Dコンバータ2322a〜2322f、および記憶部2323を有している。記憶部2323は例えばEEPROM等の不揮発性メモリである。各バンドパスフィルタの中心周波数は、それぞれ63Hz、150Hz、330Hz、1KHz、3.3KHz、10KHzとなっている。
【0032】
音声受信部132で受信された音声信号は、増幅器2320で増幅され、各バンドパスフィルタBPF1〜BPF6でフィルタ処理を施された後、それぞれのバンドパスフィルタの後段に設けられたA/Dコンバータにおいてデジタル信号に変換される。こうして得られた計6つの信号は、受信した音声信号の周波数特性を表すデータとして記憶部2323へ格納された後、制御部230へ出力される。
【0033】
図7へ戻り、特性データ格納部231は、例えばEEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリであり、スピーカから発生される所定の音の周波数特性に関するデータが格納されている。制御部230は、CPU、RAM、ROM等からなり、解析部232から入力される周波数特性データおよび特性データ格納部231から抽出した周波数特性データ基づいて、図に示す各駆動部330a〜330cへ制御信号を供給する。
【0034】
図9は香気放出部133Aの詳細を示したものである。同図に示すように、香気放出部133Aが第1実施形態の香気放出部133と違う点は、香気貯蔵部332、噴射バルブ331、駆動部330を複数組有している点である。香気貯蔵部332a〜332cの各々には、異なる種類の香気が充填されている。
【0035】
<2.動作>
図10は、芳香発生装置23がスピーカからの音声を感知して香りを発生させるまでの動作を説明するための図である。
芳香発生装置23は、音声受信部132が一定レベル以上の音を感知するまでスタンバイ状態となっている。音声受信部132が一定レベル以上の音を感知すると(ステップS30、Y)、制御部230へ起動信号を出力し、制御部230は各部を動作状態にする。そして、音声受信部132は感知した音声信号を信号抽出部232へ供給する。解析部232は当該音の周波数特性を解析し(ステップS31)、解析の結果得られた当該音の周波数特性データを制御部230へ出力する。制御部230は、特性データ格納部231を参照し、解析部232から供給された周波数特性データに一致するデータが格納されているか否かを判定する(ステップS33)。一致するデータが格納されている場合(ステップS33、Y)、制御部230は、各駆動部330a〜330cに対して当該データに応じた駆動信号を出力する。
【0036】
具体的な判定方法および制御方法を以下に示す。まず、香気貯蔵部332a〜332cには、それぞれ、炊き立てのご飯の香りを模した香気、入浴剤の香り成分を含む香り、およびハーブから抽出した爽やかな目覚めを促す香気の3種の香気が充填されている。そして、特性データ格納部231には、「おはようございます」という音声、「食事の準備」という音声、および入浴時間になると放送されるメロディ音の各々に係る周波数特性データが格納されている。
【0037】
ここで、スピーカから「皆様、食事の準備ができました。今日の献立は・・・です。」というアナウンス音が流れた場合、制御部230は、「食事の準備」という音声部分の周波数特性が特性データ格納部231に格納されている周波数特性に一致すると判定し、駆動部330aに対してのみ駆動信号を供給する。この結果、香気貯蔵部332aから炊き立てのご飯の香りを模した香気が放出される。これにより、この香りを吸引した人の中枢神経を刺激し、食欲を増進させることができる。
【0038】
同様に、「おはようございます」という音声部分を含んだアナウンスが流れた場合、駆動部330bに駆動信号が供給され香気貯蔵部330cから、ハーブから抽出した爽やかな目覚めを促す香気が放出される。
また、入浴時間を被介護者に知らせるメロディが流れた場合は、入浴剤の香り成分を含む香りが放出される香気貯蔵部330bから放出される。なお、芳香発生装置23は、この後所定時間一定レベル以上の音を感知しない場合、スタンバイ状態に戻る。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の香り発生システムは、スピーカから流れる音を感知して、その周波数特性を解析することによりその音を特定し、特定した音に応じた香りを発生させる。換言すれば、聴覚を通じて認識される情報を、嗅覚を通じた情報として伝達することができる。これにより、例えば、耳が不自由なお年寄りや痴呆のお年寄りでも、香りによって情報を受け取ることができる。また、すでに述べたように、嗅覚は中枢神経に直接働きかけるので、一般的に聴覚機能が低下したお年寄りでも嗅覚は情報手段として十分機能する場合がある。このような場合、聴覚よりも嗅覚に働きかける情報伝達有効である場合が多い。例えば、食事を見てもなかなか食欲が湧かないお年寄りに対して、食事の10分前に炊き立てのご飯の香りを模した香気を嗅いでもらい、お年寄りの中枢神経に直接働きかけることで食事の時間であることを強く認識させることにより食事を食べてもらうといったことも考えられる。
【0040】
なお、解析部232は、バンドパスフィルタ(BPF)2321a〜2321fから構成されていたが、バンドフィルタの種類およびその特性周波数はこれに限らない。バンドパスフェィルタの数および種類は、感知すべき音声の周波数帯および感知した音声にかかる周波数特性の一致不一致の判定の精度を考慮して、適宜変更することができる。
【0041】
<C.第3実施形態>
上述したように、第1実施形態においては、携帯端末12から目覚まし音が再生されるとほぼ同時に、芳香発生装置13から香気が吐出される。これに対し本実施形態においては、目覚まし音の再生と香気の吐出とを時間的にずらす。
【0042】
<1.構成>
本実施形態のシステムは、コンテンツサーバ11、携帯端末12Aおよび芳香発生装置13から構成される。コンテンツサーバ11および芳香発生装置13の構成は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。携帯端末12Aの構成を図11に示す。同図に示すように、携帯端末12Aは、制御部120、表示部121、発音部122、記憶部123、入力部124および通信部125から構成される。制御部120はCPU、RAM、ROMから構成され、携帯端末12の各部を制御する。表示部121は液晶パネルおよびその駆動回路から等構成され、制御部120からの命令に従ってユーザに情報を表示する。記憶部123は、EEPROM等の不揮発性メモリ等であり、各種プログラムの他、着信メロディや目覚まし音等として用いる音声データが格納されている。発音部122はスピーカであり、記憶部123に格納されている音声データを再生する。通信部125はアンテナおよび送受信回路から構成され、通信網10を介して音声通信やデータ通信を行う。入力部124はテンキーやカーソルキーであり、これを用いてユーザは各種指示や情報の入力を行う。
【0043】
<2.動作>
以下、本実施形態に係る目覚まし機能および設定について詳説する。まず、携帯端末12のユーザがコンテンツサーバ11へアクセスし、所定の認証が完了する(図5、ステップ13)までの動作は第1実施形態と同様である。認証が完了すると、コンテンツサーバ11は、所定の周波数帯域を用いて、香り発生用データから時系列データ(音声サンプリングデータ)を生成し、携帯端末12へ送信する。以下、本実施形態においては、この生成された音声サンプリングデータを香り発生音データ、当該データで表される音を香り発生音という。
ここで所定の周波数領域とは、人間の聴覚で感知しにくいような周波数領域であることが望ましく、一例としては、一般的な人間の可聴領域の範囲内の周波数であって、該可聴領域の境界付近の領域である。
【0044】
受信された香り発生音データは、記憶部123の目覚まし設定データ記憶領域(図示せず)に格納される。そして制御部120は、目覚まし機能を設定する処理を実行する。この処理の手順を図12に示す。
まず、制御部120が表示部121にメニュー画面を表示させる(ステップS40)。ユーザが目覚まし機能の設定を選択すると、制御部120は記憶部123に格納されている音声データの一覧を表示部121に表示させ、ユーザに目覚まし時に再生を希望するメロディ(以下目覚ましメロディという)を選択するよう促す(ステップS41)。選択されたメロディは、記憶部123の目覚まし設定データ記憶領域(図示せず)に格納される。ここでは、メロディAが選択されたとする。
次に、制御部120は、「目覚ましメロディを再生する時間を設定してください」等のメッセージを表示部121に表示し、ユーザに対し、メロディを再生させたい時刻(以下メロディ再生時刻という)の入力を促す。入力された時刻は、メロディ再生時刻として、該目覚まし設定データ記憶領域に格納される。ユーザは、入力部124を介して所望の起床時刻を入力する。ここでは、「午前8:00」が入力されたとする。
次に、制御部120は、「香りを発生させたい時刻を設定してください」等のメッセージを表示部121に表示させ、ユーザに対し、香りを発生させたい時刻(以下香り発生時刻という)の入力を促す(ステップS43)。入力された香り発生時刻は、該目覚まし設定データ記憶領域に格納される。ユーザは、例えば、起床時刻の5分前に香りを発生させたいと思うときは、「午前7:55」を入力すればよい。ここでは、「午前7:50」が入力されたとする。
最後に、制御部120は「目覚まし機能をオンにしますか?」等のメッセージを表示部121に表示させ、目覚まし機能をオンにするか否かをユーザに確認させる(ステップS44)。ユーザが目覚まし機能をオンにすることを指定すると、目覚まし設定データ記憶領域のフラグをオンにする。ここでは、ユーザは目覚まし機能をオンにすることを指定したとする。
【0045】
以上により、目覚まし設定データ記憶領域には、メロディ再生時刻、目覚ましメロディ、香り発生時刻、香り発生音データ、およびフラグ情報が格納される。具体的には、目覚ましメロディとして「メロディA」、メロディ再生時刻として「午前8:00」、および香り発生時刻として「午前7:50」という情報が格納された。
【0046】
上記フラグがオンになっている場合、携帯端末12は、午前7:50になると、発音部122は香り発生音を再生する。芳香発生装置13において、音声受信部132が当該音を感知すると、信号抽出部131は第1実施形態と同様の処理を行い、香り発生用データが埋め込まれているか否かを判定する。本実施形態の場合、受信された香り発生音は香り発生音データそのものであるので、第1実施形態と同様の処理を行っても当然ながら香り発生用データが抽出される。従って、受信された音声データは香り発生用データであると判定され、制御部130は第1実施形態で述べた香気吐出動作と同様の動作を行う。そして午前8:00になると、発音部122は目覚まし設定データ記憶領域に格納されたメロディAを再生する。
【0047】
このように、目覚まし音の再生に先立って香気の吐出を行うことにより、まず香りによって徐々に脳が覚醒状態になっていく。そして、ある程度覚醒した状態になったところで、目覚まし音によって完全に覚醒する。このように嗅覚とよる刺激と聴覚による刺激とを時間差を設けて与えることにより、より爽やかに起床することができる。
【0048】
なお、ユーザが目覚ましメロディの設定を変更する度に、コンテンツサーバ11から香り発生音データを取得してもよい。また、携帯端末12のユーザは、一の香り発生音データで例えば5回まで目覚ましメロディの変更が許可されることとしてもよい。あるいは、目覚ましメロディとして複数のメロディを指定しておき、ランダムで再生されるようにしてもよい。さらに、コンテンツサーバ11が携帯端末のユーザに対し香り発生音データを提供する際には、所定の課金処理を行ってもよい。
また、香り発生音の長さを短く(例えば1秒)すれば、その周波数帯は人間に聞こえにくい周波数領域でなくてもよい。要は、香り発生音がユーザを覚醒させてしまうほどの刺激を与えなければよい。
【0049】
<D.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限らず、必要に応じて変形を行ってもよいことは勿論である。以下に本実施形態の変形例を示す。
【0050】
<変形例1>
第1実施形態において、芳香発生装置13は一種類の香気のみを放出したが、第2実施形態の芳香発生装置23のように複数種類の香気を放出してもよい。例えば、芳香発生装置13は5種類の香気を発生させるとする。この場合、コンテンツサーバ11の格納部113には5種類の香り発生用データが格納される。そしてステップS14において、コンテンツサーバ11は加工対象となる楽曲データを要求するとともに、ユーザの所望する香りを指定するよう促す。そしてステップS15において、ユーザは所望の楽曲データとともに所望の香りの種類を指定する。コンテンツサーバ11は、指定された香りに対応する香り発生用データを当該楽曲データに埋め込む。
一方、芳香発生装置13の制御部130は、埋め込まれたデータを復号し、どの種類の香気を放出すべきかを決定する。この決定に従って、香気放出部は5種類の中から所定の香気を放出する。
【0051】
<変形例2>
上記実施形態においては一定量の香気を放出したが、これに限らず、例えば香気の量を変化させてもよい。具体的には、コンテンツサーバ11において、香気発生用データとしてD1〜D3の3種類のデータを用意しておき、各データを香気の放出量と関連付けておく。例えば、芳香発生装置13は、受信した音声信号からデータD3を抽出した場合には通常の2倍の量の香気を放出し、D2を抽出した場合には通常の量を放出し、D1を抽出した場合には通常の半分の量を放出するようにする。
また、複数の香気を組みわせて放出してもよい。具体的には、異なる種類の香気を、同時に、放出量を変えて放出してもよい。これにより、伝達できる情報の量も増えるとともに、さまざまなバリエーションの香りを楽しむことができる。
【0052】
<変形例3>
第1実施形態においては、携帯端末12と芳香発生装置13は別途独立な装置であるとしたが、これに限らない。例えば、ユーザの就寝時において、携帯端末12は芳香発生装置13内部に収容されるようにしてもよい。あるいは、芳香発生装置13を携帯端末12に組み込んでもよい。
【0053】
<変形例4>
上記実施形態において、芳香発生装置は特定の音を感知すると香りを放出するだけでなく、これと同時に、発光または振動といった報知動作を行ってもよい。また、芳香発生装置に赤外線送受信機能およびネットワーク機能を設けることによって、特定の音に反応して香りを放出するとともに他のテレビ、エアコン等の家電製品を制御してもよい。これにより、香りを用いて情報を伝達するだけではなく、各種電子機器を制御することが可能になる。
【0054】
<変形例5>
第2実施形態において、本発明の芳香発生装置を介護福祉施設に適応した例を示したが、芳香発生装置の適用例はこれに限らない。例えば、飛行機や電車等の交通手段に芳香発生装置を設け、目的地に到着したことを知らせるアナウンスが流れると、そのアナウンス音を感知し、爽やかに目覚めることのできる香りを放出するといった新たなサービスも考えられる。
また、聴覚や視覚に障害がある方のために、宿泊施設等において、非常ベルや消防車等のサイレン音を予め芳香発生装置に登録しておき、このような音を感知すると所定の香りを放出し、緊急事態が発生したことを宿泊者に報知することも考えられる。
あるいは、本発明の芳香発生装置を、防犯用として、病院やデパートといった公共性の高い場所に設置することも考えられる。具体的には、強盗事件が発生した場合、従業員等が所定の言葉を発すると、その音声を感知し、芳香発生装置が所定の香りを放出させることにより、犯人に気づかれずに強盗事件が発生した旨を警察等に知らせることのできる防犯システムを構築することも可能である。
【0055】
<変形例6>
本発明で用いられる香り発生用データの埋め込み方法は、第1実施形態で示したものに限らない。また、上記実施形態において、埋め込まれるデータの形式は問わない。例えば、香り発生用データとして楽曲データを埋め込んでもよい。このように楽曲データに別の楽曲データを埋め込む際には、埋め込んだデータが小さな音量で再生されるようにしてもよい。この場合、ユーザには同時に二つの楽曲が聞こえる上に発生した香りを楽しむことができるため、娯楽性が一層向上する。
【0056】
<変形例7>
第1実施形態において、コンテンツサーバ11によって楽曲データに香り発生用信号が埋め込まれたが、携帯端末12がこのような埋め込み処理を行う機能を有していてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音声を感知して香りを発生することにより効果的な情報伝達が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシステムの全体構成を示す図である。
【図2】コンテンツサーバ11の構成を示すブロック図である。
【図3】コンテンツサーバにおいて楽曲データに信号を埋め込む動作を表す図である。
【図4】第1実施形態に係る芳香発生装置13の構成を示すブロック図である。
【図5】信号が埋め込まれた楽曲データを携帯端末が取得するまでの手順を示すシーケンスチャートである。
【図6】芳香発生装置13の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる芳香発生装置23の構成を示すブロック図である。
【図8】芳香発生装置23の解析部232の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の変形例にかかる芳香発生装置の香気放出部133Aの構成を示すブロック図である。
【図10】芳香発生装置23の動作を示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態にかかる携帯端末12Aの構成を示すブロック図である。
【図12】携帯端末12Aにおける目覚まし機能の設定方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・香り発生システム
11・・・コンテンツサーバ、
12、12A・・・携帯端末、
10・・・通信網、
13・・・芳香発生装置、
111・・・制御部
112・・・データ入力部
113・・・格納部
114・・・加工部
115・・・データ出力部
120・・・制御部
121・・・表示部
122・・・発音部
123・・・記憶部
124・・・通信部
125・・・入力部
130・・・制御部
131・・・信号抽出部
132・・・音声受信部
133、133A・・・香気放出部
134・・・データ格納部
1330・・・駆動部
1331・・・噴射バルブ
1332・・・香気貯蔵部
230・・・制御部
231・・・特性データ格納部
232・・・解析部
2320・・・増幅器
2321a〜f・・・バンドパスフィルタ
2322a〜f・・・A/Dコンバータ
2323・・・記憶部
33・・・芳香発生装置
330a〜c・・・駆動部
331a〜c・・・噴射バルブ
332a〜c・・・香気貯蔵部
【発明の属する技術分野】
本発明は、音を感知すると香りを発生させるシステムおよび機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
音声は、人間社会において用いられている最も一般的な情報の担い手である。しかしながら、これに限らず、映像、振動、光、香り(匂い)なども情報の担い手となりうる。
この中で、特に香りによる情報伝達の有効性が最近明らかになってきた。香りの実体は物質から揮発する気体分子である。この気体分子が鼻から吸収されると、鼻の奥にある嗅上皮という組織で感知され、これが香りの信号として脳に送られ、香りとして知覚される。この香りの信号は、大脳の視床下部や扁桃核といった神経中枢に直接入るため、ホルモンの分泌を促し、身体にプラスの影響を与えるのである。さらに、香りの気体分子は呼吸を通じて吸い込まれるので、人間は例え睡眠中であっても匂いを感知することができる。また、聴覚、視覚機能を事故で失った方や著しく衰えた年配者には、嗅覚を利用した匂いによる情報伝達が有効である場合もある。香りを発生させることで情報を伝達する先行技術として、下記の特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−013089号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の下、本願発明者は、情報伝達手段として香りを取り入れてゆくことが、我々の生活に潤いをもたらすのではないか、との考えに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような考えに従ってなされたものであり、所定の音を感知すると所定の香りを発生させることにより情報伝達を行うことができる芳香発生装置、それら機器を用いた香り発生システム、および香り発生方法を提供する。
【0006】
本発明の香り発生システムは、音声信号提供サーバと、該音声信号提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有する。前記音声信号提供サーバは、第1の音声信号に香り発生用信号を埋め込んで第2の音声信号を生成する手段と、前記第2の音声信号を端末に提供する手段とを有する。前記端末は、前記第2の音声信号を受信する手段と、受信した音声信号で表される音を発生する手段とを有する。前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する。
これにより、所定の音声が発生した場合に、同時に所定の香りを発生させることができ、音声と香りの両方で情報を伝達することができる。従って、高度で且つ確実な情報の伝達が実現される。
【0007】
好ましい態様において、前記端末は、所定の時刻が到来した場合に前記第3の音声信号で表される音を発生させる。これにより、端末のユーザは、所定の時刻が到来したことを所望の音と香りの両方で知ることができる。
【0008】
好ましい態様において、本発明の香り発生システムは、香り発生音データ提供サーバと、該香り発生音データ提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有する。前記香り発生音データ提供サーバは、香り発生音データを前記端末に提供する手段を有する。前記端末は、前記香り発生音データを受信する手段と、前記受信した香り発生音データおよび音声データを格納する記憶手段と、受信した香り発生音データで表される香り発生音および前記音声データで表される音声を発生する手段と、第1の時刻および第2時刻を設定する手段とを有する。前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生音データが含まれている場合に香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する。そして、前記端末は前記第1の時刻が到来すると前記香り発生音を発生し、前記第2の時刻が到来すると前記音声を発生することを特徴とする。これにより、嗅覚とよる刺激と聴覚による刺激とを時間差を設けて与えることが可能となり、より爽やかに起床することができる。
【0009】
本発明の香気発生装置は、本発明の音声信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された音声信号に香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有することを特徴とする。
【0010】
好ましい態様において、本発明の香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、音声信号の特徴に関する情報を格納する格納部と、前記受信部によって受信された音声信号を解析し、前記音声信号が前記格納部に格納された情報によって表される特徴を有している場合、香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の音声信号提供装置は、第1の音声信号の周波数解析を行い、スペクトル強度が急激に低下する周波数帯域を求め、該周波数帯域に属する周波数を有する香り発生信号用を前記第1の音声信号に加えることにより第2の音声信号を生成する手段と、通信網を介して前記第2の音声信号を端末に提供する手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
<A.第1実施形態>
<1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る香り発生システム1の概略図である。同図に示すように、香り発生システム1は、通信網10と、通信網10に接続されるコンテンツサーバ11と、通信網10を介してコンテンツサーバにアクセスすることのできる携帯端末12と、芳香発生装置13とから構成されている。
【0013】
コンテンツサーバ11は、携帯端末12からの要求に応じて、人間の耳では聞き取りにくい周波数領域に、香り発生用信号が埋め込まれた楽曲データを携帯電話に配信するための装置である。携帯端末12は、コンテンツサーバから楽曲データを受け取り、目覚まし音として再生する機能を有する。芳香発生装置13は、目覚まし音に香り発生用信号が含まれている場合に香気を吐出する。以下、これら3つの構成要素の詳細について具体的に説明する。
【0014】
図2はコンテンツサーバ11の構成を示したものである。同図に示すように、コンテンツサーバ11は、制御部111、データ入力部112、格納部113、加工部114、データ出力部115を有している。
【0015】
データ入力部112は、通信網10を介して携帯端末12から受信した音声データを受信し、制御部111へ供給する。格納部113は、ハードディスク等の記憶装置であり、携帯端末のユーザから送信された楽曲データに埋め込むデータ(以下、香り発生用データという)を格納している。制御部111はCPU、RAM,ROM等から構成され、データ入力部112から供給された音声データおよび格納部113から抽出したデータを加工部114へ供給する。加工部114は制御部111から供給された2種類のデータを合成する処理を行い、データ出力部115へ供給する。データ出力部115は通信網10を介して携帯端末12へ加工後の楽曲データを送信する。加工部114は、CPU、DSP等の音声符号/復号用プロセッサ、RAM、ROM等から構成されており、制御部から供給される楽曲データおよび香り発生用データを用いてデータの加工処理を行う。データ出力部115は、このように加工部114で加工された楽曲データを、通信網10を介して携帯端末12へ送信する。
【0016】
具体的なデータ加工方法を、図3を参照しつつ以下に説明する。ここで楽曲データとは、楽曲データも香り発生用データも、音声波形をサンプリングした時系列サンプルデータのことである。まず、指定時間(例えば曲の開始から30秒間)のサンプリングデータを切り出す。なお、曲の開始を決定するにあたっては、例えば、所定の大きさの音声サンプルを表すサンプリングデータが発生した時点を曲の開始時間とする。切り出したサンプリングデータに対し、FFT等により周波数変換を行い、楽曲のスペクトルデータを取得する。取得したスペクトルの一例を図3に示す。
【0017】
まず、スペクトル強度の変化が最も大きい周波数帯域(以下、埋め込み周波数帯域という)Δfiを特定する。次に、この帯域Δfiを使って、香り発生用データの時系列信号を生成する。そして、予め定められた周波数帯域Δfcを使って、香り発生用信号に関するデータ(埋め込み周波数Δfiの値を含む)を表す時系列信号を生成する。最後に、この二つの生成した信号を元のサンプリングデータに合成する。以上により、楽曲データに香り発生用データが埋め込まれた楽曲データが生成された。なお、ここで用いられる埋め込み方法は、上記の周波数帯域Δfiに埋め込まれた信号で表される音は人間の耳にとって聞き取りにくいという聴覚上の特性を利用したものである。また上述したように、香り発生用データの埋め込み方法は、楽曲データの周波数特性に基づいて決定される。従って、埋め込み周波数帯域が固定されている場合に比べて、より効率的に埋め込むことができる。具体的には、聴覚によって認識することのできる音にできるだけ影響を与えずに、よりデータサイズの大きな香り発生用データを埋め込むことが可能になる。
【0018】
図4に芳香発生装置13の詳細な構成を示す。同図に示すように、芳香発生装置13は、制御部130、信号抽出部131、音声受信部132、データ格納部134、および香気放出部133から構成される。
【0019】
音声受信部132は、コンデンサマイク等の高感度のマイクロフォンであり、外部からの音を感知し、感知した音声波形を表すアナログ音声信号を信号抽出部131へ供給する。信号抽出部131は、増幅器、A/Dコンバータ、音声デコーダ用プロセッサ等を有し、音声受信部132から供給されたアナログ音声信号をデジタル化し、当該音声信号に埋め込まれている香り発生用データを復号し、制御部130へ供給する。
具体的には、まず、当該音声信号にフーリエ変換等の周波数変換を施し、スペクトルデータを取得する。次に、音声信号を構成する全スペクトルの中から周波数帯域Δfcに属するスペクトルを抽出し、逆フーリエ変換等を用いて、周波数帯域Δfcに埋め込まれているデータを復号する。そして、このデータから埋め込み周波数帯域Δfiを求め、音声信号から埋め込み周波数帯域Δfi内の信号を抽出し、これに逆フーリエ変換等を施し、香り発生用データを復号する。
【0020】
データ格納部134には、香り発生用データが格納されている。制御部130は、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成されている。制御部130はデータ格納部134を参照し、信号抽出部131から供給されたデータがデータ格納部134に格納されている香り発生用データと一致するか否かを判定する。制御部130は、両データが一致していると判定した場合、香気放出部133の駆動部1330へ制御信号を供給する。
【0021】
香気放出部133は、駆動部1330、噴射バルブ1331、および香気貯蔵部1332から構成される。駆動部1330は、駆動回路、駆動回路に接続されたモータ、モータによって動作するプランジャを有している。制御部130からの駆動信号を受信すると、駆動回路がオンになりモータが回転し、これにとともなってプランジャが動作し、これにより噴射バルブ1331が開けられる。噴射バルブは、一定時間開いた後に自動的に閉まるようになっている。これにより、一回の駆動信号の入力に対し、常に一定量の香気が香気貯蔵部1332から放出される。香気貯蔵部1332は、例えばエアゾール缶であり、香りの漏れが無く、長期間安定して保存が可能であり、さらに香料の交換が容易であるものが望ましい。
【0022】
携帯端末12は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)等の移動通信端末であり、テンキーやカーソル等などの入力部および各種情報をユーザに報知するための表示部を有している他、コンテンツサーバ11へアクセスするための機能、および音声データの送受信、格納、その再生を行う機能に加えて、目覚し機能を有している。ここで目覚し機能とは、目覚まし機能がオンに設定されると、設定時刻になったときに、携帯端末12が目覚まし音用記憶領域(図示せず)から楽曲データを読み出して再生するというものである。また、通信網10は固定通信網および移動通信網を含んでいる。
【0023】
<2.動作>
以下、本実施形態の動作について図面を参照しつつ説明する。
<2−1.楽曲データの加工>
図5は、埋め込みデータが埋め込まれた楽曲データを携帯端末12がコンテンツサーバから取得するまでの手順を示すシーケンスチャートである。なお、携帯端末12のユーザは所定の手続きを行い、コンテンツサーバ11を管理する事業者に対し、楽曲データに香り発生用データを埋め込む楽曲データ加工サービスを受けるユーザを予め登録しておく。具体的には、当該サービスの事業者は、携帯端末12のユーザからコンテンツサーバ11の管理するホームページ等を介して当該サービスの申し込みを受けると、当該ユーザに対し当該サービスを利用するのに必要なIDを発行し、携帯端末12へ送信する。さらに、このIDをコンテンツサーバ11の格納部113へ格納しておく。このIDは携帯端末を一意に識別することができればよく、例えば、携帯端末の製造番号や、携帯端末が携帯電話機である場合はその電話番号である。あるいは、ユーザを一意に識別するためユーザ番号であってもよい。
【0024】
登録を終えた携帯端末12のユーザは、まず、端末を操作しWEBブラウザ等を立ち上げコンテンツサーバ11へ接続する。そして、所定の操作を行い、楽曲データ加工サービスを利用したい旨に要求をする(ステップS10)。この要求を受けたコンテンツサーバ11は、当該サービスを利用するために必要なユーザIDを要求する(ステップS11)。ユーザがIDをコンテンツサーバへ送信する(ステップS12)と、コンテンツサーバ11はユーザの認証を行う(ステップS13)。具体的には、受信したIDと同一のIDが格納部113に格納されているかを確認する。認証に成功すると、携帯端末12に対し、加工対象となる楽曲データを要求する(ステップS14)。ユーザは携帯端末12を操作し、所望の楽曲データをコンテンツサーバ11へ送信する。例えば、ユーザが普段目覚まし音として使用しているメロディのデータを送信する(ステップS15)。コンテンツサーバ11は、携帯端末12から送信された楽曲データに埋め込み用データを埋め込む。次にステップS17において、コンテンツサーバ11は加工したデータを携帯端末12へ送信する。
【0025】
携帯端末12のユーザは、加工された楽曲を目覚まし音として設定する。具体的には、ユーザは携帯端末12を操作し、ダウンロードした楽曲データを目覚まし音用記憶領域に書き込み、目覚まし機能をオンにする。
【0026】
<2−2.芳香発生>
図6は、芳香発生装置13が音を感知して香りを発生させる動作を説明するためのフロー図である。以下、設定時間が到来し、携帯端末12から香り発生データが埋め込まれた楽曲が再生されたとする。
【0027】
芳香発生装置13は一定レベルの音を感知するまでは、電力消費を抑えるため、スタンバイ状態になっている。具体的には、音声受信部132以外の各部は動作を停止している。音声受信部132が一定以上のレベルの音を感知すると(ステップS20、Y)、制御部130へ起動信号を出力し、制御部130は各部を動作状態にする。そして、音声受信部132は、感知した音声信号を信号抽出部131へ供給する。信号抽出部131は、当該音声信号に対し所定の復号処理を施し、埋め込み信号を抽出する(ステップS21)。そして、ステップS22において、制御部130は抽出した信号が香り発生用信号と一致するか否かを判定する(ステップS22)。一致すると判定した場合(ステップS22、Y)、制御部130は駆動部1330へ駆動信号を供給する。この駆動信号により、駆動部1330は噴射バルブ1331を押し下げる。すると、香気貯蔵手段1332に貯蔵されている香気が一定量放出される(ステップS23)。音声受信部132は、この後所定時間一定レベル以上の音を感知しないと、制御部130へ待機信号を出力し、制御部130は各部をスタンバイ状態にする。
そして所定の時間が到来すると、携帯端末12から目覚まし音として設定された楽曲が再生されるとともに、芳香発生装置13から所定の香気が放出される。
【0028】
以上説明したように、本発明の香り発生システムを用いれば、芳香発生装置のタイマを設定する等を行うことなく、携帯端末12が有する目覚まし機能を利用することによって、音声と香りの両方を発生させ起床時間が到来したことを伝えることができる。これにより、ユーザは爽やかな目覚めを感じることができる。
【0029】
<B.第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付与してある。
【0030】
<1.構成>
本実施形態の香り発生システムは福祉介護施設に設置するものであって、芳香発生装置23およびスピーカ等の音声発生装置から構成される。
図7に本実施形態にかかる芳香発生装置23のブロック図を示す。同図に示すように、芳香発生装置23は制御部230、特性データ格納部231、音声受信部132、解析部232、香気放出部133Aから構成される。
【0031】
解析部232は、音声受信部132から供給される音声信号の周波数特性を解析し、その解析結果を制御部230へ供給する。図8にこの解析部232の詳細な構成を示す。同図に示すように、解析部232は、増幅器2320、バンドパスフィルタ(BPF)2321a〜2321f、A/Dコンバータ2322a〜2322f、および記憶部2323を有している。記憶部2323は例えばEEPROM等の不揮発性メモリである。各バンドパスフィルタの中心周波数は、それぞれ63Hz、150Hz、330Hz、1KHz、3.3KHz、10KHzとなっている。
【0032】
音声受信部132で受信された音声信号は、増幅器2320で増幅され、各バンドパスフィルタBPF1〜BPF6でフィルタ処理を施された後、それぞれのバンドパスフィルタの後段に設けられたA/Dコンバータにおいてデジタル信号に変換される。こうして得られた計6つの信号は、受信した音声信号の周波数特性を表すデータとして記憶部2323へ格納された後、制御部230へ出力される。
【0033】
図7へ戻り、特性データ格納部231は、例えばEEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリであり、スピーカから発生される所定の音の周波数特性に関するデータが格納されている。制御部230は、CPU、RAM、ROM等からなり、解析部232から入力される周波数特性データおよび特性データ格納部231から抽出した周波数特性データ基づいて、図に示す各駆動部330a〜330cへ制御信号を供給する。
【0034】
図9は香気放出部133Aの詳細を示したものである。同図に示すように、香気放出部133Aが第1実施形態の香気放出部133と違う点は、香気貯蔵部332、噴射バルブ331、駆動部330を複数組有している点である。香気貯蔵部332a〜332cの各々には、異なる種類の香気が充填されている。
【0035】
<2.動作>
図10は、芳香発生装置23がスピーカからの音声を感知して香りを発生させるまでの動作を説明するための図である。
芳香発生装置23は、音声受信部132が一定レベル以上の音を感知するまでスタンバイ状態となっている。音声受信部132が一定レベル以上の音を感知すると(ステップS30、Y)、制御部230へ起動信号を出力し、制御部230は各部を動作状態にする。そして、音声受信部132は感知した音声信号を信号抽出部232へ供給する。解析部232は当該音の周波数特性を解析し(ステップS31)、解析の結果得られた当該音の周波数特性データを制御部230へ出力する。制御部230は、特性データ格納部231を参照し、解析部232から供給された周波数特性データに一致するデータが格納されているか否かを判定する(ステップS33)。一致するデータが格納されている場合(ステップS33、Y)、制御部230は、各駆動部330a〜330cに対して当該データに応じた駆動信号を出力する。
【0036】
具体的な判定方法および制御方法を以下に示す。まず、香気貯蔵部332a〜332cには、それぞれ、炊き立てのご飯の香りを模した香気、入浴剤の香り成分を含む香り、およびハーブから抽出した爽やかな目覚めを促す香気の3種の香気が充填されている。そして、特性データ格納部231には、「おはようございます」という音声、「食事の準備」という音声、および入浴時間になると放送されるメロディ音の各々に係る周波数特性データが格納されている。
【0037】
ここで、スピーカから「皆様、食事の準備ができました。今日の献立は・・・です。」というアナウンス音が流れた場合、制御部230は、「食事の準備」という音声部分の周波数特性が特性データ格納部231に格納されている周波数特性に一致すると判定し、駆動部330aに対してのみ駆動信号を供給する。この結果、香気貯蔵部332aから炊き立てのご飯の香りを模した香気が放出される。これにより、この香りを吸引した人の中枢神経を刺激し、食欲を増進させることができる。
【0038】
同様に、「おはようございます」という音声部分を含んだアナウンスが流れた場合、駆動部330bに駆動信号が供給され香気貯蔵部330cから、ハーブから抽出した爽やかな目覚めを促す香気が放出される。
また、入浴時間を被介護者に知らせるメロディが流れた場合は、入浴剤の香り成分を含む香りが放出される香気貯蔵部330bから放出される。なお、芳香発生装置23は、この後所定時間一定レベル以上の音を感知しない場合、スタンバイ状態に戻る。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の香り発生システムは、スピーカから流れる音を感知して、その周波数特性を解析することによりその音を特定し、特定した音に応じた香りを発生させる。換言すれば、聴覚を通じて認識される情報を、嗅覚を通じた情報として伝達することができる。これにより、例えば、耳が不自由なお年寄りや痴呆のお年寄りでも、香りによって情報を受け取ることができる。また、すでに述べたように、嗅覚は中枢神経に直接働きかけるので、一般的に聴覚機能が低下したお年寄りでも嗅覚は情報手段として十分機能する場合がある。このような場合、聴覚よりも嗅覚に働きかける情報伝達有効である場合が多い。例えば、食事を見てもなかなか食欲が湧かないお年寄りに対して、食事の10分前に炊き立てのご飯の香りを模した香気を嗅いでもらい、お年寄りの中枢神経に直接働きかけることで食事の時間であることを強く認識させることにより食事を食べてもらうといったことも考えられる。
【0040】
なお、解析部232は、バンドパスフィルタ(BPF)2321a〜2321fから構成されていたが、バンドフィルタの種類およびその特性周波数はこれに限らない。バンドパスフェィルタの数および種類は、感知すべき音声の周波数帯および感知した音声にかかる周波数特性の一致不一致の判定の精度を考慮して、適宜変更することができる。
【0041】
<C.第3実施形態>
上述したように、第1実施形態においては、携帯端末12から目覚まし音が再生されるとほぼ同時に、芳香発生装置13から香気が吐出される。これに対し本実施形態においては、目覚まし音の再生と香気の吐出とを時間的にずらす。
【0042】
<1.構成>
本実施形態のシステムは、コンテンツサーバ11、携帯端末12Aおよび芳香発生装置13から構成される。コンテンツサーバ11および芳香発生装置13の構成は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。携帯端末12Aの構成を図11に示す。同図に示すように、携帯端末12Aは、制御部120、表示部121、発音部122、記憶部123、入力部124および通信部125から構成される。制御部120はCPU、RAM、ROMから構成され、携帯端末12の各部を制御する。表示部121は液晶パネルおよびその駆動回路から等構成され、制御部120からの命令に従ってユーザに情報を表示する。記憶部123は、EEPROM等の不揮発性メモリ等であり、各種プログラムの他、着信メロディや目覚まし音等として用いる音声データが格納されている。発音部122はスピーカであり、記憶部123に格納されている音声データを再生する。通信部125はアンテナおよび送受信回路から構成され、通信網10を介して音声通信やデータ通信を行う。入力部124はテンキーやカーソルキーであり、これを用いてユーザは各種指示や情報の入力を行う。
【0043】
<2.動作>
以下、本実施形態に係る目覚まし機能および設定について詳説する。まず、携帯端末12のユーザがコンテンツサーバ11へアクセスし、所定の認証が完了する(図5、ステップ13)までの動作は第1実施形態と同様である。認証が完了すると、コンテンツサーバ11は、所定の周波数帯域を用いて、香り発生用データから時系列データ(音声サンプリングデータ)を生成し、携帯端末12へ送信する。以下、本実施形態においては、この生成された音声サンプリングデータを香り発生音データ、当該データで表される音を香り発生音という。
ここで所定の周波数領域とは、人間の聴覚で感知しにくいような周波数領域であることが望ましく、一例としては、一般的な人間の可聴領域の範囲内の周波数であって、該可聴領域の境界付近の領域である。
【0044】
受信された香り発生音データは、記憶部123の目覚まし設定データ記憶領域(図示せず)に格納される。そして制御部120は、目覚まし機能を設定する処理を実行する。この処理の手順を図12に示す。
まず、制御部120が表示部121にメニュー画面を表示させる(ステップS40)。ユーザが目覚まし機能の設定を選択すると、制御部120は記憶部123に格納されている音声データの一覧を表示部121に表示させ、ユーザに目覚まし時に再生を希望するメロディ(以下目覚ましメロディという)を選択するよう促す(ステップS41)。選択されたメロディは、記憶部123の目覚まし設定データ記憶領域(図示せず)に格納される。ここでは、メロディAが選択されたとする。
次に、制御部120は、「目覚ましメロディを再生する時間を設定してください」等のメッセージを表示部121に表示し、ユーザに対し、メロディを再生させたい時刻(以下メロディ再生時刻という)の入力を促す。入力された時刻は、メロディ再生時刻として、該目覚まし設定データ記憶領域に格納される。ユーザは、入力部124を介して所望の起床時刻を入力する。ここでは、「午前8:00」が入力されたとする。
次に、制御部120は、「香りを発生させたい時刻を設定してください」等のメッセージを表示部121に表示させ、ユーザに対し、香りを発生させたい時刻(以下香り発生時刻という)の入力を促す(ステップS43)。入力された香り発生時刻は、該目覚まし設定データ記憶領域に格納される。ユーザは、例えば、起床時刻の5分前に香りを発生させたいと思うときは、「午前7:55」を入力すればよい。ここでは、「午前7:50」が入力されたとする。
最後に、制御部120は「目覚まし機能をオンにしますか?」等のメッセージを表示部121に表示させ、目覚まし機能をオンにするか否かをユーザに確認させる(ステップS44)。ユーザが目覚まし機能をオンにすることを指定すると、目覚まし設定データ記憶領域のフラグをオンにする。ここでは、ユーザは目覚まし機能をオンにすることを指定したとする。
【0045】
以上により、目覚まし設定データ記憶領域には、メロディ再生時刻、目覚ましメロディ、香り発生時刻、香り発生音データ、およびフラグ情報が格納される。具体的には、目覚ましメロディとして「メロディA」、メロディ再生時刻として「午前8:00」、および香り発生時刻として「午前7:50」という情報が格納された。
【0046】
上記フラグがオンになっている場合、携帯端末12は、午前7:50になると、発音部122は香り発生音を再生する。芳香発生装置13において、音声受信部132が当該音を感知すると、信号抽出部131は第1実施形態と同様の処理を行い、香り発生用データが埋め込まれているか否かを判定する。本実施形態の場合、受信された香り発生音は香り発生音データそのものであるので、第1実施形態と同様の処理を行っても当然ながら香り発生用データが抽出される。従って、受信された音声データは香り発生用データであると判定され、制御部130は第1実施形態で述べた香気吐出動作と同様の動作を行う。そして午前8:00になると、発音部122は目覚まし設定データ記憶領域に格納されたメロディAを再生する。
【0047】
このように、目覚まし音の再生に先立って香気の吐出を行うことにより、まず香りによって徐々に脳が覚醒状態になっていく。そして、ある程度覚醒した状態になったところで、目覚まし音によって完全に覚醒する。このように嗅覚とよる刺激と聴覚による刺激とを時間差を設けて与えることにより、より爽やかに起床することができる。
【0048】
なお、ユーザが目覚ましメロディの設定を変更する度に、コンテンツサーバ11から香り発生音データを取得してもよい。また、携帯端末12のユーザは、一の香り発生音データで例えば5回まで目覚ましメロディの変更が許可されることとしてもよい。あるいは、目覚ましメロディとして複数のメロディを指定しておき、ランダムで再生されるようにしてもよい。さらに、コンテンツサーバ11が携帯端末のユーザに対し香り発生音データを提供する際には、所定の課金処理を行ってもよい。
また、香り発生音の長さを短く(例えば1秒)すれば、その周波数帯は人間に聞こえにくい周波数領域でなくてもよい。要は、香り発生音がユーザを覚醒させてしまうほどの刺激を与えなければよい。
【0049】
<D.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限らず、必要に応じて変形を行ってもよいことは勿論である。以下に本実施形態の変形例を示す。
【0050】
<変形例1>
第1実施形態において、芳香発生装置13は一種類の香気のみを放出したが、第2実施形態の芳香発生装置23のように複数種類の香気を放出してもよい。例えば、芳香発生装置13は5種類の香気を発生させるとする。この場合、コンテンツサーバ11の格納部113には5種類の香り発生用データが格納される。そしてステップS14において、コンテンツサーバ11は加工対象となる楽曲データを要求するとともに、ユーザの所望する香りを指定するよう促す。そしてステップS15において、ユーザは所望の楽曲データとともに所望の香りの種類を指定する。コンテンツサーバ11は、指定された香りに対応する香り発生用データを当該楽曲データに埋め込む。
一方、芳香発生装置13の制御部130は、埋め込まれたデータを復号し、どの種類の香気を放出すべきかを決定する。この決定に従って、香気放出部は5種類の中から所定の香気を放出する。
【0051】
<変形例2>
上記実施形態においては一定量の香気を放出したが、これに限らず、例えば香気の量を変化させてもよい。具体的には、コンテンツサーバ11において、香気発生用データとしてD1〜D3の3種類のデータを用意しておき、各データを香気の放出量と関連付けておく。例えば、芳香発生装置13は、受信した音声信号からデータD3を抽出した場合には通常の2倍の量の香気を放出し、D2を抽出した場合には通常の量を放出し、D1を抽出した場合には通常の半分の量を放出するようにする。
また、複数の香気を組みわせて放出してもよい。具体的には、異なる種類の香気を、同時に、放出量を変えて放出してもよい。これにより、伝達できる情報の量も増えるとともに、さまざまなバリエーションの香りを楽しむことができる。
【0052】
<変形例3>
第1実施形態においては、携帯端末12と芳香発生装置13は別途独立な装置であるとしたが、これに限らない。例えば、ユーザの就寝時において、携帯端末12は芳香発生装置13内部に収容されるようにしてもよい。あるいは、芳香発生装置13を携帯端末12に組み込んでもよい。
【0053】
<変形例4>
上記実施形態において、芳香発生装置は特定の音を感知すると香りを放出するだけでなく、これと同時に、発光または振動といった報知動作を行ってもよい。また、芳香発生装置に赤外線送受信機能およびネットワーク機能を設けることによって、特定の音に反応して香りを放出するとともに他のテレビ、エアコン等の家電製品を制御してもよい。これにより、香りを用いて情報を伝達するだけではなく、各種電子機器を制御することが可能になる。
【0054】
<変形例5>
第2実施形態において、本発明の芳香発生装置を介護福祉施設に適応した例を示したが、芳香発生装置の適用例はこれに限らない。例えば、飛行機や電車等の交通手段に芳香発生装置を設け、目的地に到着したことを知らせるアナウンスが流れると、そのアナウンス音を感知し、爽やかに目覚めることのできる香りを放出するといった新たなサービスも考えられる。
また、聴覚や視覚に障害がある方のために、宿泊施設等において、非常ベルや消防車等のサイレン音を予め芳香発生装置に登録しておき、このような音を感知すると所定の香りを放出し、緊急事態が発生したことを宿泊者に報知することも考えられる。
あるいは、本発明の芳香発生装置を、防犯用として、病院やデパートといった公共性の高い場所に設置することも考えられる。具体的には、強盗事件が発生した場合、従業員等が所定の言葉を発すると、その音声を感知し、芳香発生装置が所定の香りを放出させることにより、犯人に気づかれずに強盗事件が発生した旨を警察等に知らせることのできる防犯システムを構築することも可能である。
【0055】
<変形例6>
本発明で用いられる香り発生用データの埋め込み方法は、第1実施形態で示したものに限らない。また、上記実施形態において、埋め込まれるデータの形式は問わない。例えば、香り発生用データとして楽曲データを埋め込んでもよい。このように楽曲データに別の楽曲データを埋め込む際には、埋め込んだデータが小さな音量で再生されるようにしてもよい。この場合、ユーザには同時に二つの楽曲が聞こえる上に発生した香りを楽しむことができるため、娯楽性が一層向上する。
【0056】
<変形例7>
第1実施形態において、コンテンツサーバ11によって楽曲データに香り発生用信号が埋め込まれたが、携帯端末12がこのような埋め込み処理を行う機能を有していてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音声を感知して香りを発生することにより効果的な情報伝達が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシステムの全体構成を示す図である。
【図2】コンテンツサーバ11の構成を示すブロック図である。
【図3】コンテンツサーバにおいて楽曲データに信号を埋め込む動作を表す図である。
【図4】第1実施形態に係る芳香発生装置13の構成を示すブロック図である。
【図5】信号が埋め込まれた楽曲データを携帯端末が取得するまでの手順を示すシーケンスチャートである。
【図6】芳香発生装置13の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる芳香発生装置23の構成を示すブロック図である。
【図8】芳香発生装置23の解析部232の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の変形例にかかる芳香発生装置の香気放出部133Aの構成を示すブロック図である。
【図10】芳香発生装置23の動作を示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態にかかる携帯端末12Aの構成を示すブロック図である。
【図12】携帯端末12Aにおける目覚まし機能の設定方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・香り発生システム
11・・・コンテンツサーバ、
12、12A・・・携帯端末、
10・・・通信網、
13・・・芳香発生装置、
111・・・制御部
112・・・データ入力部
113・・・格納部
114・・・加工部
115・・・データ出力部
120・・・制御部
121・・・表示部
122・・・発音部
123・・・記憶部
124・・・通信部
125・・・入力部
130・・・制御部
131・・・信号抽出部
132・・・音声受信部
133、133A・・・香気放出部
134・・・データ格納部
1330・・・駆動部
1331・・・噴射バルブ
1332・・・香気貯蔵部
230・・・制御部
231・・・特性データ格納部
232・・・解析部
2320・・・増幅器
2321a〜f・・・バンドパスフィルタ
2322a〜f・・・A/Dコンバータ
2323・・・記憶部
33・・・芳香発生装置
330a〜c・・・駆動部
331a〜c・・・噴射バルブ
332a〜c・・・香気貯蔵部
Claims (10)
- 音声信号提供サーバと、該音声信号提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有し、
前記音声信号提供サーバは、第1の音声信号に香り発生用信号を埋め込んで第2の音声信号を生成する手段と、前記第2の音声信号を端末に提供する手段とを有し、
前記端末は、前記第2の音声信号を受信する手段と、受信した音声信号で表される音を発生する手段とを有し、
前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する
ことを特徴とする香り発生システム。 - 前記端末は、音声信号を前記音声信号提供サーバへ送信し、前記音声信号提供サーバは、前記端末から受信した音声信号を前記第1の音声信号とし、前記香り発生用信号を埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の香り発生システム。
- 前記端末は、時刻を設定する手段と、設定された時刻になったときに、前記第2の音声信号で表される音を発生させる手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の香り発生システム。
- 音声信号を受信する受信部と、
音声信号の特徴に関する情報を格納する格納部と、
前記受信部によって受信された音声信号を解析し、前記音声信号が前記格納部に格納された情報によって表される特徴を有している場合、香気吐出指令を出力する制御部と、
前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部と
を有することを特徴とする香気発生装置。 - 音声信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された音声信号に香り発生用信号が含まれている場合に、香気吐出指令を出力する制御部と、
前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部と
を有することを特徴とする香気発生装置。 - 第1の音声信号の周波数解析を行い、スペクトル強度が急激に低下する周波数帯域を求め、該周波数帯域に属する周波数を有する香り発生信号用を前記第1の音声信号に加えることにより第2の音声信号を生成する手段と、
通信網を介して前記第2の音声信号を端末に提供する手段と
を有する音声信号提供装置。 - 前記音声信号提供装置は、前記端末から音声信号を受信する手段を有し、該音声信号を前記第1の音声信号として前記香り発生用信号を追加することを特徴とする請求項6に記載の音声信号提供装置。
- 第1の音声信号の周波数解析を行い、スペクトル強度が急激に低下する周波数帯域を求めるステップと、
該周波数帯域に属する周波数を有する香り発生用信号を前記第1の音声信号に加えることにより第2の音声信号を生成するステップと
を有することを特徴とする音声信号生成方法。 - 端末から音声信号を受信し、該音声信号を前記第1の音声信号として前記香り発生用信号を追加することを特徴とする請求項8に記載の音声信号生成方法。
- 香り発生音データ提供サーバと、該香り発生音データ提供サーバにネットワークを介して接続される端末と、香気発生装置とを有し、
前記香り発生音データ提供サーバは、香り発生音データを前記端末に提供する手段を有し、
前記端末は、前記香り発生音データを受信する手段と、前記受信した香り発生音データおよび音声データを格納する記憶手段と、受信した香り発生音データで表される香り発生音および前記音声データで表される音声を発生する手段と、第1の時刻および第2時刻を設定する手段とを有し、
前記香気発生装置は、音声信号を受信する受信部と、受信した音声信号に前記香り発生音データが含まれている場合に香気吐出指令を出力する制御部と、前記香気吐出指令が与えられることにより香気を吐出する香気吐出部とを有する香り発生システムであって、
前記端末は、前記第1の時刻が到来すると前記香り発生音を発生し、前記第2の時刻が到来すると前記音声を発生する
ことを特徴とする香り発生システム。
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JP2003052032A JP2004260764A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 音声感知による香り発生装置およびシステム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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