JP2004260278A - 意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびスイッチ端末並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】アプリケーション間の優先制御を行うことができる意味情報ネットワークにおける優先制御方法を提供する。
【解決手段】クライアント端末2−1がイベントを送信すると、スイッチ端末3のパケット受信手段30がイベントを受信し,パケット格納手段31に渡す。パケット格納手段31は,優先度テーブルによってパケットの優先度を調べ,検索待ちキューにパケットを格納する。パケット取出し手段32は優先度の高いキューから優先してパケットを取り出す。送信相手検索手段33は、イベントとフィルタのマッチングを行うことによって、どのクライアント端末に送信すべきかを決定する。送信パケット格納手段34は、優先度テーブルにより送信パケットの優先度を調べ、送信キューに格納する。送信パケット取出し手段35は送信キューの優先度の高いキューから優先して取出し,送信パケット送信手段36へ出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】クライアント端末2−1がイベントを送信すると、スイッチ端末3のパケット受信手段30がイベントを受信し,パケット格納手段31に渡す。パケット格納手段31は,優先度テーブルによってパケットの優先度を調べ,検索待ちキューにパケットを格納する。パケット取出し手段32は優先度の高いキューから優先してパケットを取り出す。送信相手検索手段33は、イベントとフィルタのマッチングを行うことによって、どのクライアント端末に送信すべきかを決定する。送信パケット格納手段34は、優先度テーブルにより送信パケットの優先度を調べ、送信キューに格納する。送信パケット取出し手段35は送信キューの優先度の高いキューから優先して取出し,送信パケット送信手段36へ出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,汎用的なP2P(Peer 2 Peer)プラットフォームであるSIONet(Semantic Infomation Oriented Network;意味情報ネットワーク)を用いて構築されたネットワークに係り,特に、アプリケーション毎に優先度を設定し,該優先度に従ったパケット処理を行う意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびそれに使用されるスイッチ端末並びにプログラムに関する.
【0002】
【従来の技術】
まず、近年開発されたSIONetのネットワークアーキテクチャについて説明する。図3にSIONetのネットワークモデルを示す。ここで、説明の便宜上、端末5を、イベント送信者の送信端末51とイベント受信者の受信端末52とに区別して表記する。イベント受信者は、受信端末52を用いて自身が受信することを希望するイベントの意味情報(受信するイベントのタイプと取得条件)をメタデータとしてSIONet50に登録する。これをフィルタ(Filter)と呼ぶ。一方、イベント送信者は、送信端末51を用いてSIONet50にイベントを送出することにより、SIONet50に刺激(Incentive)を与える。このイベントは、図4に示すようにイベントの特性を記述した意味情報(Semantic infomation)とデータから構成される。意味情報の定義を図5に示す。意味情報は、イベントのメタデータであり、かつ、意味情報タイプ(イベントタイプ)のインスタンスである。
【0003】
SIONet50は、イベント受信者が登録したフィルタに対して、イベント送信者が送出したイベントを照合(フィルタリング)させるための自律分散型の照合ネットワークである。照合の結果、イベントが通過した(イベントに反応した)フィルタは発火(Ignition)し、対応するイベント受信者の受信端末52が自律起動する。この仕組みにより、不特定多数の端末5の中から、対象となる端末5をスケーラブルかつリアルタイムに探索・発見することが可能になる。
【0004】
次に、イベントタイプについて説明する。図5に、イベントのテンプレートであるイベントタイプの定義例を示す。図5に示すように、イベントタイプは、イベントタイプ名(Event type name)と条件名(図5においては、”Service”や”CPU power”が相当する)、およびそれぞれの条件名に対するデータ型(StringやLongが相当する)と条件式(==や>=が相当する)が定義されたものである。イベントタイプ名は、イベントタイプを一意に識別するための名称である。なお、イベントタイプの親タイプを継承可能である。
【0005】
図6に示すように、イベントタイプのデータ構造に従って、イベントを作成する。イベントは、イベントタイプ名、条件名と条件値の組み合せ、および、データ部から構成される。イベントの中で定義された条件名、条件式、条件値が、イベントタイプと一致しない場合は、エラーになる。但し、イベントの中で使用される条件名は、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0006】
図7にフィルタの定義例を示す。フィルタは、受け付けるイベントタイプ名(Event type name)、属性名(図7においては、”CPU power”や”Age”が相当する)と属性値(図7においては、200や25が相当する)のペアーから成る。受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプに属するイベントのみが、フィルタリングの対象となる。ここには、複数のイベントタイプ名を定義することができ、さらに、ワイルドカード(*.*)を指定することにより、全てのイベントを対象とすることも可能である。なお、フィルタで定義された属性名が、受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプの条件名の中に存在しない場合には、エラーとなる。但し、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0007】
次に、SIONet50の構成を説明する。図8は、SIONet50の構成を示す図である。図8に示すようにSIONet50は、意味情報スイッチ(Semantic Information−Switch、図面ではSI−SWと図示する)、意味情報ルータ(Semantic Information −Router、図面ではSI−Rと図示する)、意味情報ゲートウェイ(Semantic Information−Getaway、図面ではSI−GWと図示する)から構成される。
【0008】
意味情報スイッチ(SI−SW)は、フィルタとして登録された意味情報と、イベントに付与された意味情報を照合し、その結果、発火したイベント受信者の端末5を起動するスイッチング機構を提供する。意味情報スイッチ(SI−SW)と各端末5はスター型で結合される。
意味情報ルータ(SI−R)は、意味情報スイッチ間のイベント経路選択を行うとともに、端末5から意味情報スイッチに対して送出されたイベントを他の意味情報スイッチに転送する役割を担う。これは、意味情報に基づく動的なイべントルーティングにより達成される。
【0009】
意味情報ゲートウェイ(SI−GW)は、イベントプレース(Event place)間でのイベントの転送を行う。ここで、イベントプレースは、共通の意味情報空間を保証する最小単位(オントロジードメイン)である。イベントプレース内では、イベントタイプの名称、概念、語彙、意味、関連などのオントロジー体系の一意性が保証され、共通のオントロジーに基づいて意味情報が記述されることになる。基本的には、イベント送信者の端末5から送出したイベントは、イベントプレース内のみで流通するが、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)を介することにより、異なるオントロジー体系を有するイベントプレース間でのイベントの相互流通が可能になる。このとき、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)はイベントのオントロジー変換を行った後、異なるイベントプレースヘイベントを転送する。
以上がSIONetの概略である。なお、特許文献1に上述したSIONetについて詳細に記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−94561号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したSIONetでは,制御用パケットと一般アプリケーション用パケットは別系統で処理を行っており,これらのパケット間での優先制御は行われているが,一般アプリケーション用パケットは全て同等に扱われており,アプリケーション間での優先制御は行われていない.ところが,SIONet上には様々なアプリケーションが構築され,各々のアプリケーションに要求されるリアルタイム性の度合いはそれぞれ異なるため,アプリケーション間での優先制御が必要である.
【0012】
本発明は,このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、アプリケーション間の優先制御を行うことができる意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびそれに使用されるスイッチ端末並びにプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の課題を解決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて、前記スイッチ端末が、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする意味情報ネットワークにおける優先制御方法である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを具備し、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおける前記スイッチ端末であって、前記イベントの優先度が記憶されたテーブルと、前記テーブル内の優先度および前記検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手段とを具備することを特徴とする意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末である。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記テーブルは、アプリケーションに応じて優先度が設定されており、前記転送手段は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得することを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記転送手段は、請求項6に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納するパケット格納手段と、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行う検索手段と、前記検索手段の検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記送信手段は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて使用されるプログラムであって、前記スイッチ端末を構成するコンピュータに、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手順を実行させるためのプログラムである。
【0022】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする。
【0023】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする。
【0024】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信する手順であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜請求項12のいずれかの項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の一実施の形態によるSIONet(意味情報ネットワーク)のシステム構成図であり,図2はSIONetスイッチ端末3の動作を説明するための説明図である。
【0026】
図1において,SIONet1は,SIONetクライアント端末2−1,2−2,2−3およびSIONetスイッチ端末3を有している。SIONetクライアント端末2−1は,複数のアプリケーション21−1,21−2,…21−nが動作しており,これらはパケット送信/受信手段20を通してSIONetスイッチ端末3ヘパケットを送信し、また、SIONetスイッチ端末3からパケット受信を行うことが可能である。このような構造はSIONetクライアント端末2−2,…2−nにおいても同様である。
【0027】
SIONetスイッチ端末3は,パケット受信手段30、パケット格納手段31、パケット取出し手段32、送信相手検索手段33、送信パケット格納手段34、送信パケット取出し手段35、送信パケット送信手段36を有しており、これらの手段によってクライアント端末2−1〜2−nから送信されたパケットの処理を行う。以下、このSIONetスイッチ端末3について図2を参照して説明する。
【0028】
図2において,4はSIONetクライアント端末2−1から送信される送信パケットであり,図に示すように、アプリケーション識別ID、検索条件および送信データを含んでいる。この送信パケット4は前述したイベント(図4参照)であり、アプリケーション識別IDは、例えば、図5における「Event type name」の欄に設定される。
SIONetスイッチ端末3は,クライアント端末2−1から送信されたパケットをバケット受信手段30により受信し,パケット格納手段31に渡す。パケット格納手段31は,受信パケット4のアプリケーション識別IDを用い,予め設定されている優先度テーブル10によって概パケットの優先度を調べ,優先度別検索待ちキュー6の該当する優先度キューにパケットを格納する。
【0029】
優先度別検索待ちキュー6に格納されたパケットは,パケット取出し手段32により優先度の高いキューから優先して取出され,送信相手検索手段33に送られる。送信相手検索手段33は、イベントとフィルタのマッチングを行うことによって、どのクライアント端末に送信すべきかを決定し、送信パケット4と共に送信すべきクライアント端末1〜mを羅列した送信相手検索結果7を送信パケット格納手段34へ出力する。
【0030】
送信パケット格納手段34は、送信相手検索手段33から渡された送信パケットについて、パケット格納手段31と同様の方法で、優先度テーブル10により該パケットの優先度を調べ,送信相手検索結果7に記述された全てのクライアント端末宛送信キュー8−1,8−2,・・・,8−mの該当する優先度キューに送信パケットを格納する。クライアント端末宛送信キュー8−1〜8−mに格納されたパケットは,送信パケット取出し手段35により優先度の高いキューから優先して取出され,送信パケット送信手段36により該当クライアント端末ヘ送信される。
【0031】
なお、上記実施形態においては、アプリケーション数と優先度数が一致しているが、必ずしも一致させる必要はない。例えば、アプリケーション数が「5」、優先度数が「3」でもよい。この場合、優先度別検索待ちキュー6を3個用意しておくことになる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、汎用P2PプラットフォームSIONet上に多様なアプリケーションが構築された場合に、各アプリケーションの要求するリアルタイム性の度合いに応じてパケットの処理に優先度を設けることが可能であり,これにより、リアルタイム性の高いアプリケーションのレスポンス速度を向上させることができるという効果が得られれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるSIONet(意味情報ネットワーク)のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるSIONetスイッチ端末3の動作を説明するための説明図である。
【図3】従来のSIONetのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】従来のSIONetにおけるイベントの構成例を示す図である。
【図5】従来のSIONetにおけるイベントタイプの構成例を示す図である。
【図6】従来のSIONetにおけるイベントの詳細な構成例を示す図である。
【図7】従来のSIONetにおけるフィルタの構成例を示す図である。
【図8】従来のSIONetのさらに具体的なシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…SIONet
2−1〜2−n…クライアント端末
3…SIONetスイッチ端末
4…送信パケット
21−1,21−2,21−3…アプリケーション
30:パケット受信手段
31:パケット格納手段
32:パケット取出し手段
33:送信相手検索手段
34:送信パケット格納手段
35:送信パケット取出し手段
36:送信パケット送信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は,汎用的なP2P(Peer 2 Peer)プラットフォームであるSIONet(Semantic Infomation Oriented Network;意味情報ネットワーク)を用いて構築されたネットワークに係り,特に、アプリケーション毎に優先度を設定し,該優先度に従ったパケット処理を行う意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびそれに使用されるスイッチ端末並びにプログラムに関する.
【0002】
【従来の技術】
まず、近年開発されたSIONetのネットワークアーキテクチャについて説明する。図3にSIONetのネットワークモデルを示す。ここで、説明の便宜上、端末5を、イベント送信者の送信端末51とイベント受信者の受信端末52とに区別して表記する。イベント受信者は、受信端末52を用いて自身が受信することを希望するイベントの意味情報(受信するイベントのタイプと取得条件)をメタデータとしてSIONet50に登録する。これをフィルタ(Filter)と呼ぶ。一方、イベント送信者は、送信端末51を用いてSIONet50にイベントを送出することにより、SIONet50に刺激(Incentive)を与える。このイベントは、図4に示すようにイベントの特性を記述した意味情報(Semantic infomation)とデータから構成される。意味情報の定義を図5に示す。意味情報は、イベントのメタデータであり、かつ、意味情報タイプ(イベントタイプ)のインスタンスである。
【0003】
SIONet50は、イベント受信者が登録したフィルタに対して、イベント送信者が送出したイベントを照合(フィルタリング)させるための自律分散型の照合ネットワークである。照合の結果、イベントが通過した(イベントに反応した)フィルタは発火(Ignition)し、対応するイベント受信者の受信端末52が自律起動する。この仕組みにより、不特定多数の端末5の中から、対象となる端末5をスケーラブルかつリアルタイムに探索・発見することが可能になる。
【0004】
次に、イベントタイプについて説明する。図5に、イベントのテンプレートであるイベントタイプの定義例を示す。図5に示すように、イベントタイプは、イベントタイプ名(Event type name)と条件名(図5においては、”Service”や”CPU power”が相当する)、およびそれぞれの条件名に対するデータ型(StringやLongが相当する)と条件式(==や>=が相当する)が定義されたものである。イベントタイプ名は、イベントタイプを一意に識別するための名称である。なお、イベントタイプの親タイプを継承可能である。
【0005】
図6に示すように、イベントタイプのデータ構造に従って、イベントを作成する。イベントは、イベントタイプ名、条件名と条件値の組み合せ、および、データ部から構成される。イベントの中で定義された条件名、条件式、条件値が、イベントタイプと一致しない場合は、エラーになる。但し、イベントの中で使用される条件名は、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0006】
図7にフィルタの定義例を示す。フィルタは、受け付けるイベントタイプ名(Event type name)、属性名(図7においては、”CPU power”や”Age”が相当する)と属性値(図7においては、200や25が相当する)のペアーから成る。受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプに属するイベントのみが、フィルタリングの対象となる。ここには、複数のイベントタイプ名を定義することができ、さらに、ワイルドカード(*.*)を指定することにより、全てのイベントを対象とすることも可能である。なお、フィルタで定義された属性名が、受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプの条件名の中に存在しない場合には、エラーとなる。但し、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0007】
次に、SIONet50の構成を説明する。図8は、SIONet50の構成を示す図である。図8に示すようにSIONet50は、意味情報スイッチ(Semantic Information−Switch、図面ではSI−SWと図示する)、意味情報ルータ(Semantic Information −Router、図面ではSI−Rと図示する)、意味情報ゲートウェイ(Semantic Information−Getaway、図面ではSI−GWと図示する)から構成される。
【0008】
意味情報スイッチ(SI−SW)は、フィルタとして登録された意味情報と、イベントに付与された意味情報を照合し、その結果、発火したイベント受信者の端末5を起動するスイッチング機構を提供する。意味情報スイッチ(SI−SW)と各端末5はスター型で結合される。
意味情報ルータ(SI−R)は、意味情報スイッチ間のイベント経路選択を行うとともに、端末5から意味情報スイッチに対して送出されたイベントを他の意味情報スイッチに転送する役割を担う。これは、意味情報に基づく動的なイべントルーティングにより達成される。
【0009】
意味情報ゲートウェイ(SI−GW)は、イベントプレース(Event place)間でのイベントの転送を行う。ここで、イベントプレースは、共通の意味情報空間を保証する最小単位(オントロジードメイン)である。イベントプレース内では、イベントタイプの名称、概念、語彙、意味、関連などのオントロジー体系の一意性が保証され、共通のオントロジーに基づいて意味情報が記述されることになる。基本的には、イベント送信者の端末5から送出したイベントは、イベントプレース内のみで流通するが、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)を介することにより、異なるオントロジー体系を有するイベントプレース間でのイベントの相互流通が可能になる。このとき、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)はイベントのオントロジー変換を行った後、異なるイベントプレースヘイベントを転送する。
以上がSIONetの概略である。なお、特許文献1に上述したSIONetについて詳細に記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−94561号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したSIONetでは,制御用パケットと一般アプリケーション用パケットは別系統で処理を行っており,これらのパケット間での優先制御は行われているが,一般アプリケーション用パケットは全て同等に扱われており,アプリケーション間での優先制御は行われていない.ところが,SIONet上には様々なアプリケーションが構築され,各々のアプリケーションに要求されるリアルタイム性の度合いはそれぞれ異なるため,アプリケーション間での優先制御が必要である.
【0012】
本発明は,このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、アプリケーション間の優先制御を行うことができる意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびそれに使用されるスイッチ端末並びにプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の課題を解決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて、前記スイッチ端末が、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする意味情報ネットワークにおける優先制御方法である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを具備し、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法において、前記スイッチ端末は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおける前記スイッチ端末であって、前記イベントの優先度が記憶されたテーブルと、前記テーブル内の優先度および前記検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手段とを具備することを特徴とする意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末である。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記テーブルは、アプリケーションに応じて優先度が設定されており、前記転送手段は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得することを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記転送手段は、請求項6に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納するパケット格納手段と、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行う検索手段と、前記検索手段の検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末において、前記送信手段は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて使用されるプログラムであって、前記スイッチ端末を構成するコンピュータに、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手順を実行させるためのプログラムである。
【0022】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする。
【0023】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする。
【0024】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、前記転送手順は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信する手順であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜請求項12のいずれかの項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の一実施の形態によるSIONet(意味情報ネットワーク)のシステム構成図であり,図2はSIONetスイッチ端末3の動作を説明するための説明図である。
【0026】
図1において,SIONet1は,SIONetクライアント端末2−1,2−2,2−3およびSIONetスイッチ端末3を有している。SIONetクライアント端末2−1は,複数のアプリケーション21−1,21−2,…21−nが動作しており,これらはパケット送信/受信手段20を通してSIONetスイッチ端末3ヘパケットを送信し、また、SIONetスイッチ端末3からパケット受信を行うことが可能である。このような構造はSIONetクライアント端末2−2,…2−nにおいても同様である。
【0027】
SIONetスイッチ端末3は,パケット受信手段30、パケット格納手段31、パケット取出し手段32、送信相手検索手段33、送信パケット格納手段34、送信パケット取出し手段35、送信パケット送信手段36を有しており、これらの手段によってクライアント端末2−1〜2−nから送信されたパケットの処理を行う。以下、このSIONetスイッチ端末3について図2を参照して説明する。
【0028】
図2において,4はSIONetクライアント端末2−1から送信される送信パケットであり,図に示すように、アプリケーション識別ID、検索条件および送信データを含んでいる。この送信パケット4は前述したイベント(図4参照)であり、アプリケーション識別IDは、例えば、図5における「Event type name」の欄に設定される。
SIONetスイッチ端末3は,クライアント端末2−1から送信されたパケットをバケット受信手段30により受信し,パケット格納手段31に渡す。パケット格納手段31は,受信パケット4のアプリケーション識別IDを用い,予め設定されている優先度テーブル10によって概パケットの優先度を調べ,優先度別検索待ちキュー6の該当する優先度キューにパケットを格納する。
【0029】
優先度別検索待ちキュー6に格納されたパケットは,パケット取出し手段32により優先度の高いキューから優先して取出され,送信相手検索手段33に送られる。送信相手検索手段33は、イベントとフィルタのマッチングを行うことによって、どのクライアント端末に送信すべきかを決定し、送信パケット4と共に送信すべきクライアント端末1〜mを羅列した送信相手検索結果7を送信パケット格納手段34へ出力する。
【0030】
送信パケット格納手段34は、送信相手検索手段33から渡された送信パケットについて、パケット格納手段31と同様の方法で、優先度テーブル10により該パケットの優先度を調べ,送信相手検索結果7に記述された全てのクライアント端末宛送信キュー8−1,8−2,・・・,8−mの該当する優先度キューに送信パケットを格納する。クライアント端末宛送信キュー8−1〜8−mに格納されたパケットは,送信パケット取出し手段35により優先度の高いキューから優先して取出され,送信パケット送信手段36により該当クライアント端末ヘ送信される。
【0031】
なお、上記実施形態においては、アプリケーション数と優先度数が一致しているが、必ずしも一致させる必要はない。例えば、アプリケーション数が「5」、優先度数が「3」でもよい。この場合、優先度別検索待ちキュー6を3個用意しておくことになる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、汎用P2PプラットフォームSIONet上に多様なアプリケーションが構築された場合に、各アプリケーションの要求するリアルタイム性の度合いに応じてパケットの処理に優先度を設けることが可能であり,これにより、リアルタイム性の高いアプリケーションのレスポンス速度を向上させることができるという効果が得られれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるSIONet(意味情報ネットワーク)のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるSIONetスイッチ端末3の動作を説明するための説明図である。
【図3】従来のSIONetのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】従来のSIONetにおけるイベントの構成例を示す図である。
【図5】従来のSIONetにおけるイベントタイプの構成例を示す図である。
【図6】従来のSIONetにおけるイベントの詳細な構成例を示す図である。
【図7】従来のSIONetにおけるフィルタの構成例を示す図である。
【図8】従来のSIONetのさらに具体的なシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…SIONet
2−1〜2−n…クライアント端末
3…SIONetスイッチ端末
4…送信パケット
21−1,21−2,21−3…アプリケーション
30:パケット受信手段
31:パケット格納手段
32:パケット取出し手段
33:送信相手検索手段
34:送信パケット格納手段
35:送信パケット取出し手段
36:送信パケット送信手段
Claims (13)
- 意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて、
前記スイッチ端末が、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする意味情報ネットワークにおける優先制御方法。 - 前記スイッチ端末は、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを具備し、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする請求項1に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法。
- 前記スイッチ端末は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送することを特徴とする請求項2に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法。
- 前記スイッチ端末は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする請求項3に記載の意味情報ネットワークにおける優先制御方法。
- 意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおける前記スイッチ端末であって、
前記イベントの優先度が記憶されたテーブルと、
前記テーブル内の優先度および前記検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手段と、
を具備することを特徴とする意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末。 - 前記テーブルは、アプリケーションに応じて優先度が設定されており、前記転送手段は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて前記テーブルを検索して優先度を取得することを特徴とする請求項5に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末。
- 前記転送手段は、
前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納するパケット格納手段と、
該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行う検索手段と、
前記検索手段の検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する送信手段と、
を具備することを特徴とする請求項6に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末。 - 前記送信手段は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信することを特徴とする請求項7に記載の意味情報ネットワークにおけるスイッチ端末。
- 意味情報とデータとからなるイベントを送信する送信端末と、前記イベントを受信し、フィルタによって前記イベントの転送先を検索し、検索結果に従って前記イベントを転送するスイッチ端末と、前記スイッチ端末から転送された前記イベントを受信する受信端末と、前記送信端末、スイッチ端末および受信端末間を接続する通信手段とを有してなる意味情報ネットワークにおいて使用されるプログラムであって、
前記スイッチ端末を構成するコンピュータに、予め内部の記憶手段に設定されている優先度に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する転送手順を実行させるためのプログラム。 - 前記転送手順は、前記イベントに含まれるアプリケーション識別子に基づいて、アプリケーションに応じて優先度が設定されたテーブルを検索して優先度を取得し、取得した優先度に基づいて前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
- 前記転送手順は、前記テーブルに基づいてイベントの優先度を取得した後、該イベントまたはその識別子を優先度に従って検索待ちキューに格納し、次いで、該キューに格納されたイベントまたはその識別子を優先度順に読み出し、前記フィルタに基づく転送先の検索を行い、検索結果に従って前記イベントを前記受信端末へ転送する手順であることを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
- 前記転送手順は,各受信端末毎に送信待ちキューを具備し,前記転送先の検索結果および前記優先度に基づいて前記パケットまたはその識別子を前記送信待ちキューに格納し、該送信待ちキューに従って前記パケットを前記受信端末へ送信する手順であることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
- 請求項9〜請求項12のいずれかの項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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JP2003045823A JP2004260278A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 意味情報ネットワークにおける優先制御方法およびスイッチ端末並びにプログラム |
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JP2010533321A (ja) * | 2007-06-28 | 2010-10-21 | トムソン ライセンシング | ピアツーピア・ライブストリーミングのための待ち行列に基づく適応型チャンク・スケジューリング |
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2003
- 2003-02-24 JP JP2003045823A patent/JP2004260278A/ja active Pending
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