JP2004258918A - 電子文書管理システム、電子文書管理方法、電子文書管理プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】審査・承認ルートをビジュアルに表現することでフローを直感的に分かりやすいものとしてミスを防ぎ、かつ文書やテンプレート単位ではなくできる限り共通化された(作成しやすい)審査・承認ルートを実現する電子文書管理システムを提供する。
【解決手段】一つの承認キャビネット10と8つの審査フォルダ(11〜18)から、4つの審査・承認ルート(ルート1〜4)が構築されている。各アイコンの下の文字列はキャビネットまたはフォルダ名である。末端のキャビネットには、何のルートなのかを表す名前を付けると申請者が迷わない。そして申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。また審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。そして審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。
【選択図】 図2
【解決手段】一つの承認キャビネット10と8つの審査フォルダ(11〜18)から、4つの審査・承認ルート(ルート1〜4)が構築されている。各アイコンの下の文字列はキャビネットまたはフォルダ名である。末端のキャビネットには、何のルートなのかを表す名前を付けると申請者が迷わない。そして申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。また審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。そして審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子文書管理システムに関し、さらに詳しくは、電子文書における審査・承認技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子文書管理システムの審査・承認では一人或いは複数人の審査・承認者の間で文書が順に回覧されて審査・承認操作が行われる(この審査・承認者が順番どおりに並んだ情報を審査・承認ルートと呼ぶ)。審査・承認ルートの決定は、各担当者が次の担当者を選んで順に通知するか、あらかじめ全担当者と順番を設定しておく方法がある。いずれにしても、文書毎に設定が行われるために煩雑であり、ミスが混入する確率を増やす。またあらかじめルートを設定しておく場合にはテンプレートとしての保存という手もあるが、この方法では柔軟性に欠けるし、やはりテンプレート毎に設定を行う必要がある。
また従来技術として、同一出願人より出願された特願2002−336169には、フォルダ階層でファイルを管理する電子文書管理システムにおいて、審査・承認用フォルダを用意して、そこへの文書またはフォルダの移動によって審査・承認フローを実現することを特徴とする電子文書管理システムおよびその方法について提案されている。しかしながら、前記提案によるシステムでは、各審査・承認フォルダ間の関連付けには言及していないが、実施例では審査フォルダと承認フォルダが並行に存在しており、審査・承認のルートが一見しただけでは分かりづらかった。
また特開2001−34681公報には、紙ベースの帳票処理における作業空間および実感を再現しつつネットワークを介した文書データの回覧を可能とする文書フローシステムについて開示されている。それによると、サーバコンピュータのトレー処理部は、いずれかのクライアントコンピュータから文書データの出力箱への格納を指示されると、その文書データをパーソナルコンピュータに格納するとともに、次の閲覧者に指定されたクライアントコンピュータの入力箱用のディレクトリにその文書データの格納位置を指し示すリンク情報を格納する。一方、いずれかのクライアントコンピュータより入力箱からの文書データの取り出しを指示されると、トレー処理部は、そのクライアントコンピュータの入力箱用のディレクトリに格納されたリンク情報からパーソナルコンピュータに格納された文書データを取得し、そのクライアントコンピュータに返送するとしている。
【0003】
また特開2001−92902公報には、一般公開時と同一条件で承認前の電子情報を確認できるようにし、もって、公開用電子情報の確認を容易とすること。また、確認がなされた電子情報の一般公開用サーバへの登録手続きを自動的にできるようにし、もって、電子情報の公開を確実かつ容易とする方法について開示されている。それによると、電子情報を作成する電子情報作成手段と、電子情報作成手段によって作成された電子情報を記憶する公開されていない第1の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された電子情報を表示し、操作入力された当該電子情報に対する承認指示に応じて当該電子情報を公開された第2の記憶手段に記憶させる電子情報承認手段とを備えるとしている。
【特許文献1】特願2002−336169
【特許文献2】特開2001−34681公報
【特許文献3】特開2001−92902公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2は、文書データの回覧をディレクトリに格納されたリンク情報から検索して文書データを取得して回覧するものであり、本発明のフォルダの下にリンクとして位置付けする方法とは根本的に異なる発明である。従って、審査・承認ルートとして本手法を使用するには問題がある。
また特許文献3は、一般公開時と同一条件で承認前の電子情報を確認できるようにして、公開用電子情報の確認を容易とする発明であり、既に承認された情報の閲覧方法を改善するものである。従って、本発明とその主旨を異にするものである。
本発明は、かかる課題に鑑み、審査・承認ルートをビジュアルに表現することでフローを直感的に分かりやすいものとしてミスを防ぎ、かつ文書やテンプレート単位ではなくできる限り共通化された(作成しやすい)審査・承認ルートを実現する電子文書管理システムを提供することを目的とする。
また他の目的は、審査・承認ルートの構築・利用を、電子文書管理システムによる通常のフォルダ管理機構と同等の外観・操作で実現することで、一貫した簡便な操作を実現することである。
また他の目的は、ある審査・承認者が複数の審査・承認ルートに存在する場合、実際の審査・承認用フォルダではなく、審査・承認用フォルダのリンクを使って審査・承認ルートの構築を行うシステムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理システムにおいて、審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
従来の審査キャビネット、承認キャビネットが一つずつあり、かつ親子関係はなかった。このような場合、審査・承認のパスが一つしかなく、かつ関わるのが審査者一人、承認者一人ならば大きな問題はないが、審査者や承認者が多数いる場合が考えられる。このような場合に審査・承認用キャビネットを並列に置くには、文書自体に審査・承認ルートの情報を持たせるか、各審査・承認者が次の審査・承認者をその場で選んで次々に回していく必要がある。前者は文書を参照できる人間にしか審査・承認ルートが明確でなく、文書数が多かったり審査・承認者が多数いる場合には設定が煩雑になる。後者の方法では審査・承認ルートの全容を知っている人が一人もいないという状況が起こりえ、依頼ミスが発生しやすい。そこで本発明では、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造とし、申請者および審査・承認者が審査・承認ルートを明確に認識できるようにし、かつ審査・承認操作を通常の文書・フォルダ操作と同じルック・アンド・フィールで行うことで、操作を簡単にして極力操作ミスを排除するようにする。
かかる発明によれば、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造にするので、通常の文書管理に使うフォルダ階層をそのまま審査・承認フローに割り当てることができ、直感的に分かりやすく、操作ミスを低減することができる。
【0006】
請求項2は、前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする。
申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。かかる発明によれば、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られるので、審査者は文書を気にすることなく上位の審査者に審査を依頼することができる。
請求項3は、前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用して前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
審査・承認ルートの中に、同じ審査者の名前のフォルダが複数存在している場合、その審査者がこの複数のフォルダをチェックしなくてはならないことを示している。二つ程度ならよいが、さらにチェックしなくてはならないフォルダが増えると、チェックミスが起きたりする可能性が高くなる。そこで本発明では、これを防ぐために、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするものである。
かかる発明によれば、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするので、複数のフォルダをチェックすることなく審査・承認が可能であるため、審査・承認漏れを低減することができる。
【0007】
請求項4は、前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用する場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする。
実体のフォルダも実体でないリンクも外見上はフォルダである。そしてどちらのフォルダにも通常どおり文書を入れることができ、しかもどちらのフォルダを見ても同じ文書が見られる。従って、同一の審査者はどちらか一方のフォルダだけチェックしていれば、自分が審査する必要のある文書を確認できる。ただし、文書は自分がどちらに置かれているのかという情報を持っており、審査・承認ルートを間違えることはない。
かかる発明によれば、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができるので、同一の審査者は審査・承認ルートを間違えることを防止することができる。
請求項5は、フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理方法において、審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項6は、前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項2と同様の作用効果を奏する。
【0008】
請求項7は、前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクして前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項3と同様の作用効果を奏する。
請求項8は、前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクした場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項4と同様の作用効果を奏する。
請求項9は、請求項5乃至8の何れか一項に記載の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたことを特徴とする。
かかる発明によれば、本発明の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
請求項10は、請求項9に記載の電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
かかる発明によれば、電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
同一出願人から提案された電子文書管理システムでは、審査キャビネット、承認キャビネットが一つずつあり、かつ両者の間に親子関係はなかった。また審査・承認のパスが一つしかなく、且つ関わるのが審査者一人、承認者一人ならばそれで問題はないが、審査者や承認者が多数いる場合が考えられる。このような場合に審査・承認用キャビネットを並列に置くには、文書自体に審査・承認ルートの情報を持たせるか、各審査・承認者が次の審査・承認者をその場で選んで次々に回していく必要がある。前者は文書を参照できる人間にしか審査・承認ルートが明確でなく、文書数が多かったり審査・承認者が多数いる場合には設定が煩雑になる。後者の方法では審査・承認ルートの全容を知っている人が一人もいないという状況が起こり得て、依頼ミスが発生しやすい。
【0010】
図1は本発明の電子文書管理システムの画面例を示す図である。図1に見られるように審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造とし、申請者および審査・承認者が審査・承認ルートを明確に認識できるようにする。かつ審査・承認操作を通常の文書・フォルダ操作と同じルック・アンド・フィールで行うことで、操作を簡単にして極力操作ミスを排除するようにする。例えば、承認キャビネット1の下に審査者A2のフォルダがあり、更にその下に審査者B3と審査者C4が階層構造に配列されている。従って、審査・承認のルートが明確となり、次に承認してもらう人が誰かを一目瞭然に確認することができる。また、画面の右側に文書名5としてショートカットの文書名と審査者B3と審査者C4の文書ショートカットが表示される。
【0011】
図2は、本発明の審査・承認キャビネットとフォルダの階層構造例を示す図である。図では一つの承認キャビネット10と8つの審査フォルダ(11〜18)から、4つの審査・承認ルート(ルート1〜4)が構築されている。各アイコンの下の文字列はキャビネットまたはフォルダ名である。任意の名前が指定可能だが、人名または役職等をフォルダ名にするとルートが分かり易くなる。末端のキャビネットには、何のルートなのかを表す名前を付けると申請者が迷わない。そして申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。その方法はD&D や右クリックメニューから選択等が使用できる。また審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。そして審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。
【0012】
例えば、あるユーザが10万未満の物品購入書を作ったとする。ユーザは審査・承認をしてもらうため、ルート1により「物品購入(10万未満)審査者:田中」フォルダ12に物品購入書のショートカットを置く。次に田中さんが「物品購入(10万未満)審査者:田中」フォルダ12を確認すると、物品購入書があるのが分かる。田中さんは文書をチェックし、OKであれば次の審査依頼を出す。このとき、フォルダを指定しないと、物品購入書のショートカットは自動的に「審査者:西村」のフォルダ11に送られる。西村さんが審査を終えたものは、「承認:山田」のフォルダ10に送られて山田さんが承認操作を行う。
図の例では4つのルートとも最終的に「承認:山田」のキャビネット10に辿り着くが、承認者が複数存在することもある。この場合は、さらに別の承認キャビネットを作ってその下にルートを構成するか、またはある(通常)キャビネットの下に承認フォルダを複数作成してその下にルートを構成するといった方法が考えられる。一般に、ピラミッド型の組織をもつ会社等では、上位に行くほど流れが集中することが多いと考えられる。したがって、審査・承認ルートを階層構造で表すのは直感的にわかりやすく、かつルート統合がやりやすく合理的である。
【0013】
次に審査・承認ルートの作成方法(例)を説明する。審査・承認ルートは通常のフォルダ階層を作成する操作と同じ操作で構成する。まず審査・承認ルートの基礎となる審査・承認用キャビネットまたはフォルダを作成する(審査・承認専用のキャビネットを作る必要はない。通常キャビネットのツリーの途中に作ってもよい。また、最初が必ずしも承認でなくてもよい)。キャビネットまたはフォルダにパスワードを設定する。次にルート途中のノードフォルダを作成する。新規作成する場合のフォルダ作成の操作は通常と同じだが、審査・承認用フォルダとして設定する。フォルダにパスワードを設定する。審査・承認用キャビネットまたはフォルダの下に通常キャビネットを新規作成することも可能ではあるが、あまり意味がない。新規作成以外に、既に存在している審査・承認用フォルダを階層ごと移動してくることもできる。審査・承認用でないフォルダを移動してくると、それは審査・承認対象文書を含んだフォルダだと見なされる。そして必要な階層分だけ、2番目のルート途中のノードフォルダを作成する操作を繰り返す。
尚、審査・承認の依頼方法および審査・承認手順は同一出願人から出願された特願2002−336169と同じであるが、最初に承認申請を出す時に、審査・承認用フォルダを選択する必要がある。選ぶ審査・承認用フォルダはルートの末端にあるものでなくとも構わない。また審査の次に審査が来ることがある。また審査者が次の審査・承認依頼を出すと、文書のショートカットは自分の親フォルダ(キャビネット)に移動する。という点が異なる。
【0014】
図3は本発明の審査フォルダのリンクについて説明する図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。図2の審査・承認ルートの中に、「審査者:田中」となっているフォルダが2つ存在している(フォルダ12、14)。これは、田中さんがこの2つのフォルダをチェックしなくてはならないことを示している。2つ程度ならよいが、さらにチェックしなくてはならないフォルダが増えると、チェックミスが起きたりする可能性が高くなる。そこで本実施形態では、これを防ぐために、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするものである。例えば、図3で、斜線のついているフォルダ14「物品購入(10万以上) 審査者:田中」は実体ではなく、「物品購入(10万未満)審査者:田中」へのリンク19である。どちらのフォルダにも通常どおり文書を入れることができるが、どちらのフォルダを見ても、同じ文書が見られる。すなわち、「10万未満」のフォルダ12に入れた文書を「10万以上」のフォルダ14で見ることが可能であり、逆もできる。したがって田中さんはどちらか一方のフォルダだけチェックしていれば自分が審査する必要のある文書を確認できる。ただし、文書は自分がどちらに置かれているのかという情報を持っており、審査・承認ルートを間違えることはない。またリンク19は、通常のフォルダとして見え、独自の名前を持つことができる。キャビネットのリンクを作成することも可能だが、リンクがキャビネットまたはフォルダの下に置かれた場合には外見はフォルダとして見えることになる。
次に審査・承認用フォルダリンクの作成方法(例)について説明する。まずリンクを作りたいフォルダを選択して右クリックし、メニューを開いて「リンク」を選択する。次にフォルダ選択画面が出るので、リンクを下に置きたいフォルダを選択して、リンクの名前を適切なものに変更する。
【0015】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1、5の発明によれば、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造にするので、通常の文書管理に使うフォルダ階層をそのまま審査・承認フローに割り当てることができ、直感的に分かりやすく、操作ミスを低減することができる。
また請求項2、6では、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られるので、審査者は文書を気にすることなく上位の審査者に審査を依頼することができる。
また請求項3、7では、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするので、複数のフォルダをチェックすることなく審査・承認が可能であるため、審査・承認漏れを低減することができる。また請求項4、8では、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができるので、同一の審査者は審査・承認ルートを間違えることを防止することができる。
また請求項9では、本発明の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
また請求項10では、電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子文書管理システムの画面例を示す図である。
【図2】本発明の審査・承認キャビネットとフォルダの階層構造例を示す図である。
【図3】本発明の審査フォルダのリンクについて説明する図である。
【符号の説明】
10 承認キャビネット、11〜18 審査フォルダ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子文書管理システムに関し、さらに詳しくは、電子文書における審査・承認技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子文書管理システムの審査・承認では一人或いは複数人の審査・承認者の間で文書が順に回覧されて審査・承認操作が行われる(この審査・承認者が順番どおりに並んだ情報を審査・承認ルートと呼ぶ)。審査・承認ルートの決定は、各担当者が次の担当者を選んで順に通知するか、あらかじめ全担当者と順番を設定しておく方法がある。いずれにしても、文書毎に設定が行われるために煩雑であり、ミスが混入する確率を増やす。またあらかじめルートを設定しておく場合にはテンプレートとしての保存という手もあるが、この方法では柔軟性に欠けるし、やはりテンプレート毎に設定を行う必要がある。
また従来技術として、同一出願人より出願された特願2002−336169には、フォルダ階層でファイルを管理する電子文書管理システムにおいて、審査・承認用フォルダを用意して、そこへの文書またはフォルダの移動によって審査・承認フローを実現することを特徴とする電子文書管理システムおよびその方法について提案されている。しかしながら、前記提案によるシステムでは、各審査・承認フォルダ間の関連付けには言及していないが、実施例では審査フォルダと承認フォルダが並行に存在しており、審査・承認のルートが一見しただけでは分かりづらかった。
また特開2001−34681公報には、紙ベースの帳票処理における作業空間および実感を再現しつつネットワークを介した文書データの回覧を可能とする文書フローシステムについて開示されている。それによると、サーバコンピュータのトレー処理部は、いずれかのクライアントコンピュータから文書データの出力箱への格納を指示されると、その文書データをパーソナルコンピュータに格納するとともに、次の閲覧者に指定されたクライアントコンピュータの入力箱用のディレクトリにその文書データの格納位置を指し示すリンク情報を格納する。一方、いずれかのクライアントコンピュータより入力箱からの文書データの取り出しを指示されると、トレー処理部は、そのクライアントコンピュータの入力箱用のディレクトリに格納されたリンク情報からパーソナルコンピュータに格納された文書データを取得し、そのクライアントコンピュータに返送するとしている。
【0003】
また特開2001−92902公報には、一般公開時と同一条件で承認前の電子情報を確認できるようにし、もって、公開用電子情報の確認を容易とすること。また、確認がなされた電子情報の一般公開用サーバへの登録手続きを自動的にできるようにし、もって、電子情報の公開を確実かつ容易とする方法について開示されている。それによると、電子情報を作成する電子情報作成手段と、電子情報作成手段によって作成された電子情報を記憶する公開されていない第1の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された電子情報を表示し、操作入力された当該電子情報に対する承認指示に応じて当該電子情報を公開された第2の記憶手段に記憶させる電子情報承認手段とを備えるとしている。
【特許文献1】特願2002−336169
【特許文献2】特開2001−34681公報
【特許文献3】特開2001−92902公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2は、文書データの回覧をディレクトリに格納されたリンク情報から検索して文書データを取得して回覧するものであり、本発明のフォルダの下にリンクとして位置付けする方法とは根本的に異なる発明である。従って、審査・承認ルートとして本手法を使用するには問題がある。
また特許文献3は、一般公開時と同一条件で承認前の電子情報を確認できるようにして、公開用電子情報の確認を容易とする発明であり、既に承認された情報の閲覧方法を改善するものである。従って、本発明とその主旨を異にするものである。
本発明は、かかる課題に鑑み、審査・承認ルートをビジュアルに表現することでフローを直感的に分かりやすいものとしてミスを防ぎ、かつ文書やテンプレート単位ではなくできる限り共通化された(作成しやすい)審査・承認ルートを実現する電子文書管理システムを提供することを目的とする。
また他の目的は、審査・承認ルートの構築・利用を、電子文書管理システムによる通常のフォルダ管理機構と同等の外観・操作で実現することで、一貫した簡便な操作を実現することである。
また他の目的は、ある審査・承認者が複数の審査・承認ルートに存在する場合、実際の審査・承認用フォルダではなく、審査・承認用フォルダのリンクを使って審査・承認ルートの構築を行うシステムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理システムにおいて、審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
従来の審査キャビネット、承認キャビネットが一つずつあり、かつ親子関係はなかった。このような場合、審査・承認のパスが一つしかなく、かつ関わるのが審査者一人、承認者一人ならば大きな問題はないが、審査者や承認者が多数いる場合が考えられる。このような場合に審査・承認用キャビネットを並列に置くには、文書自体に審査・承認ルートの情報を持たせるか、各審査・承認者が次の審査・承認者をその場で選んで次々に回していく必要がある。前者は文書を参照できる人間にしか審査・承認ルートが明確でなく、文書数が多かったり審査・承認者が多数いる場合には設定が煩雑になる。後者の方法では審査・承認ルートの全容を知っている人が一人もいないという状況が起こりえ、依頼ミスが発生しやすい。そこで本発明では、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造とし、申請者および審査・承認者が審査・承認ルートを明確に認識できるようにし、かつ審査・承認操作を通常の文書・フォルダ操作と同じルック・アンド・フィールで行うことで、操作を簡単にして極力操作ミスを排除するようにする。
かかる発明によれば、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造にするので、通常の文書管理に使うフォルダ階層をそのまま審査・承認フローに割り当てることができ、直感的に分かりやすく、操作ミスを低減することができる。
【0006】
請求項2は、前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする。
申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。かかる発明によれば、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られるので、審査者は文書を気にすることなく上位の審査者に審査を依頼することができる。
請求項3は、前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用して前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
審査・承認ルートの中に、同じ審査者の名前のフォルダが複数存在している場合、その審査者がこの複数のフォルダをチェックしなくてはならないことを示している。二つ程度ならよいが、さらにチェックしなくてはならないフォルダが増えると、チェックミスが起きたりする可能性が高くなる。そこで本発明では、これを防ぐために、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするものである。
かかる発明によれば、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするので、複数のフォルダをチェックすることなく審査・承認が可能であるため、審査・承認漏れを低減することができる。
【0007】
請求項4は、前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用する場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする。
実体のフォルダも実体でないリンクも外見上はフォルダである。そしてどちらのフォルダにも通常どおり文書を入れることができ、しかもどちらのフォルダを見ても同じ文書が見られる。従って、同一の審査者はどちらか一方のフォルダだけチェックしていれば、自分が審査する必要のある文書を確認できる。ただし、文書は自分がどちらに置かれているのかという情報を持っており、審査・承認ルートを間違えることはない。
かかる発明によれば、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができるので、同一の審査者は審査・承認ルートを間違えることを防止することができる。
請求項5は、フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理方法において、審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項6は、前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項2と同様の作用効果を奏する。
【0008】
請求項7は、前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクして前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項3と同様の作用効果を奏する。
請求項8は、前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクした場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする。
かかる発明によれば、請求項4と同様の作用効果を奏する。
請求項9は、請求項5乃至8の何れか一項に記載の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたことを特徴とする。
かかる発明によれば、本発明の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
請求項10は、請求項9に記載の電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
かかる発明によれば、電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
同一出願人から提案された電子文書管理システムでは、審査キャビネット、承認キャビネットが一つずつあり、かつ両者の間に親子関係はなかった。また審査・承認のパスが一つしかなく、且つ関わるのが審査者一人、承認者一人ならばそれで問題はないが、審査者や承認者が多数いる場合が考えられる。このような場合に審査・承認用キャビネットを並列に置くには、文書自体に審査・承認ルートの情報を持たせるか、各審査・承認者が次の審査・承認者をその場で選んで次々に回していく必要がある。前者は文書を参照できる人間にしか審査・承認ルートが明確でなく、文書数が多かったり審査・承認者が多数いる場合には設定が煩雑になる。後者の方法では審査・承認ルートの全容を知っている人が一人もいないという状況が起こり得て、依頼ミスが発生しやすい。
【0010】
図1は本発明の電子文書管理システムの画面例を示す図である。図1に見られるように審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造とし、申請者および審査・承認者が審査・承認ルートを明確に認識できるようにする。かつ審査・承認操作を通常の文書・フォルダ操作と同じルック・アンド・フィールで行うことで、操作を簡単にして極力操作ミスを排除するようにする。例えば、承認キャビネット1の下に審査者A2のフォルダがあり、更にその下に審査者B3と審査者C4が階層構造に配列されている。従って、審査・承認のルートが明確となり、次に承認してもらう人が誰かを一目瞭然に確認することができる。また、画面の右側に文書名5としてショートカットの文書名と審査者B3と審査者C4の文書ショートカットが表示される。
【0011】
図2は、本発明の審査・承認キャビネットとフォルダの階層構造例を示す図である。図では一つの承認キャビネット10と8つの審査フォルダ(11〜18)から、4つの審査・承認ルート(ルート1〜4)が構築されている。各アイコンの下の文字列はキャビネットまたはフォルダ名である。任意の名前が指定可能だが、人名または役職等をフォルダ名にするとルートが分かり易くなる。末端のキャビネットには、何のルートなのかを表す名前を付けると申請者が迷わない。そして申請者は末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを置く。その方法はD&D や右クリックメニューから選択等が使用できる。また審査用フォルダに置かれた文書は、そのフォルダに責任を持つ審査者が審査を行う。そして審査が許可されると、審査者は次の審査要求を出す。このとき、審査者はフォルダを指定する必要はない(指定も可とする)。フォルダを指定しないで審査要求を出すと、文書のショートカットは自分の親のフォルダに送られる。
【0012】
例えば、あるユーザが10万未満の物品購入書を作ったとする。ユーザは審査・承認をしてもらうため、ルート1により「物品購入(10万未満)審査者:田中」フォルダ12に物品購入書のショートカットを置く。次に田中さんが「物品購入(10万未満)審査者:田中」フォルダ12を確認すると、物品購入書があるのが分かる。田中さんは文書をチェックし、OKであれば次の審査依頼を出す。このとき、フォルダを指定しないと、物品購入書のショートカットは自動的に「審査者:西村」のフォルダ11に送られる。西村さんが審査を終えたものは、「承認:山田」のフォルダ10に送られて山田さんが承認操作を行う。
図の例では4つのルートとも最終的に「承認:山田」のキャビネット10に辿り着くが、承認者が複数存在することもある。この場合は、さらに別の承認キャビネットを作ってその下にルートを構成するか、またはある(通常)キャビネットの下に承認フォルダを複数作成してその下にルートを構成するといった方法が考えられる。一般に、ピラミッド型の組織をもつ会社等では、上位に行くほど流れが集中することが多いと考えられる。したがって、審査・承認ルートを階層構造で表すのは直感的にわかりやすく、かつルート統合がやりやすく合理的である。
【0013】
次に審査・承認ルートの作成方法(例)を説明する。審査・承認ルートは通常のフォルダ階層を作成する操作と同じ操作で構成する。まず審査・承認ルートの基礎となる審査・承認用キャビネットまたはフォルダを作成する(審査・承認専用のキャビネットを作る必要はない。通常キャビネットのツリーの途中に作ってもよい。また、最初が必ずしも承認でなくてもよい)。キャビネットまたはフォルダにパスワードを設定する。次にルート途中のノードフォルダを作成する。新規作成する場合のフォルダ作成の操作は通常と同じだが、審査・承認用フォルダとして設定する。フォルダにパスワードを設定する。審査・承認用キャビネットまたはフォルダの下に通常キャビネットを新規作成することも可能ではあるが、あまり意味がない。新規作成以外に、既に存在している審査・承認用フォルダを階層ごと移動してくることもできる。審査・承認用でないフォルダを移動してくると、それは審査・承認対象文書を含んだフォルダだと見なされる。そして必要な階層分だけ、2番目のルート途中のノードフォルダを作成する操作を繰り返す。
尚、審査・承認の依頼方法および審査・承認手順は同一出願人から出願された特願2002−336169と同じであるが、最初に承認申請を出す時に、審査・承認用フォルダを選択する必要がある。選ぶ審査・承認用フォルダはルートの末端にあるものでなくとも構わない。また審査の次に審査が来ることがある。また審査者が次の審査・承認依頼を出すと、文書のショートカットは自分の親フォルダ(キャビネット)に移動する。という点が異なる。
【0014】
図3は本発明の審査フォルダのリンクについて説明する図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。図2の審査・承認ルートの中に、「審査者:田中」となっているフォルダが2つ存在している(フォルダ12、14)。これは、田中さんがこの2つのフォルダをチェックしなくてはならないことを示している。2つ程度ならよいが、さらにチェックしなくてはならないフォルダが増えると、チェックミスが起きたりする可能性が高くなる。そこで本実施形態では、これを防ぐために、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするものである。例えば、図3で、斜線のついているフォルダ14「物品購入(10万以上) 審査者:田中」は実体ではなく、「物品購入(10万未満)審査者:田中」へのリンク19である。どちらのフォルダにも通常どおり文書を入れることができるが、どちらのフォルダを見ても、同じ文書が見られる。すなわち、「10万未満」のフォルダ12に入れた文書を「10万以上」のフォルダ14で見ることが可能であり、逆もできる。したがって田中さんはどちらか一方のフォルダだけチェックしていれば自分が審査する必要のある文書を確認できる。ただし、文書は自分がどちらに置かれているのかという情報を持っており、審査・承認ルートを間違えることはない。またリンク19は、通常のフォルダとして見え、独自の名前を持つことができる。キャビネットのリンクを作成することも可能だが、リンクがキャビネットまたはフォルダの下に置かれた場合には外見はフォルダとして見えることになる。
次に審査・承認用フォルダリンクの作成方法(例)について説明する。まずリンクを作りたいフォルダを選択して右クリックし、メニューを開いて「リンク」を選択する。次にフォルダ選択画面が出るので、リンクを下に置きたいフォルダを選択して、リンクの名前を適切なものに変更する。
【0015】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1、5の発明によれば、審査・承認用キャビネットおよびフォルダを階層構造にするので、通常の文書管理に使うフォルダ階層をそのまま審査・承認フローに割り当てることができ、直感的に分かりやすく、操作ミスを低減することができる。
また請求項2、6では、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られるので、審査者は文書を気にすることなく上位の審査者に審査を依頼することができる。
また請求項3、7では、フォルダの実体だけでなく、ある審査・承認フォルダのリンクをルート中に使えるようにするので、複数のフォルダをチェックすることなく審査・承認が可能であるため、審査・承認漏れを低減することができる。また請求項4、8では、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができるので、同一の審査者は審査・承認ルートを間違えることを防止することができる。
また請求項9では、本発明の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
また請求項10では、電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子文書管理システムの画面例を示す図である。
【図2】本発明の審査・承認キャビネットとフォルダの階層構造例を示す図である。
【図3】本発明の審査フォルダのリンクについて説明する図である。
【符号の説明】
10 承認キャビネット、11〜18 審査フォルダ
Claims (10)
- フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理システムにおいて、
審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする電子文書管理システム。 - 前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
- 前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用して前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
- 前記フォルダの実体だけでなく前記フォルダのリンクを使用する場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする請求項1又は3に記載の電子文書管理システム。
- フォルダとファイルの階層構造、及びファイル情報を格納し、前記階層構造内の特定領域にアクセス制御行う電子文書管理サーバと、ネットワークを介して前記電子文書管理サーバにアクセスし、該電子文書管理サーバ内の情報を参照、及び更新する電子文書クライアントとを備えた電子文書管理方法において、
審査あるいは承認用フォルダを前記階層構造に連結して審査・承認ルートを構築することを特徴とする電子文書管理方法。 - 前記審査の申請者は、該申請者が作成する末端のキャビネットに審査・承認を申請する文書のショートカットを設定し、審査者により申請が許可されると自動的に前記文書のショートカットは前記審査者の上位のフォルダに送られることを特徴とする請求項5に記載の電子文書管理方法。
- 前記審査・承認ルートの中に同一の申請者のフォルダが複数存在する場合、前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクして前記審査・承認ルートを構築することを特徴とする請求項5に記載の電子文書管理方法。
- 前記複数のフォルダの実体同士を相互にリンクした場合、各フォルダは相互にフォルダ内の文書を閲覧することができることを特徴とする請求項5又は7に記載の電子文書管理方法。
- 請求項5乃至8の何れか一項に記載の電子文書管理方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたことを特徴とする電子文書管理プログラム。
- 請求項9に記載の電子文書管理プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。
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JP2003048094A JP2004258918A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 電子文書管理システム、電子文書管理方法、電子文書管理プログラム、及び記録媒体 |
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JP2007079640A (ja) * | 2005-09-09 | 2007-03-29 | Canon Inc | ドキュメント管理システム及びその制御方法 |
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2003
- 2003-02-25 JP JP2003048094A patent/JP2004258918A/ja active Pending
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