JP2004258915A - ブランド価値評価支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多くの変量を考慮に入れたブランド価値評価支援を行う際の効率を向上させることのできるブランド価値評価支援装置を提供する。
【解決手段】企業のブランド価値の評価を支援する装置であって、データベース部11が、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持し、制御部12が当該保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜し、当該選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定し、当該決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力するブランド価値評価支援装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】企業のブランド価値の評価を支援する装置であって、データベース部11が、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持し、制御部12が当該保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜し、当該選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定し、当該決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力するブランド価値評価支援装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業のブランド価値を評価するブランド価値評価支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、企業の保有する無体財産を評価し、企業の会計情報等に反映させて、より的確な企業情報の提供をしようという動きが活発である。その一つの例が、企業のブランド価値を評価しようというものである。
【0003】
従来、企業のブランド価値の評価方法は、その企業の財務情報に基づき、予め定められた算定方法で算定するのが一般的である。例えば経済産業省モデルでは、プレステージ・ドライバ(PD)と、ロイヤルティー・ドライバ(LD)と、エクスパンション・ドライバ(ED)と、割引率rとを用いてブランド価値(BV)を評価する。ここで、PD,LD,ED等は、財務情報から得られるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、企業のブランド価値の算定式などというものは、予めその式を定めておくことができるほど単純なものではなく、経済指標に多く見られるのと同様に多くの変量に応じて動的に変化する性質を備えている。そのため、上記従来の評価方法のように単純化された方法では的確さを欠く虞があるし、かといってブランド価値に影響する可能性のあるすべての変量に基づく解析を毎回行うのでは効率が悪い。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、多くの変量を考慮に入れたブランド価値評価支援を行う際の効率を向上させることのできるブランド価値評価支援装置を提供することをその目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の別の目的の一つは、当該変量の中に企業外からの情報を含ませることで、客観性を向上させるブランド価値評価支援装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、企業のブランド価値の評価を支援する装置であって、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段と、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を、選抜する選抜手段と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する評価手段と、を含むことを特徴としている。
【0008】
ここで前記評価基礎情報群記憶手段に保持される評価基礎情報には、評価の対象となる企業について、当該企業以外の機関によって為された調査結果の情報が含まれることとしてもよい。また、評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段をさらに含み、当該業種の判別結果が、前記選抜手段の処理に利用される、こととしてもよい。
【0009】
さらに、ここで、前記有意性のある評価基礎情報を選抜する選抜手段は、評価の時点で、選抜を行うこととしてもよいし、次のようにしてもよい。
【0010】
すなわち、評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段と、前記業種判別手段によって判別された業種ごとに、当該業種に属する企業の一つを代表企業として、当該代表企業について前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する、特定情報を、当該代表企業が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記選抜手段は、現在評価対象となっている企業について、前記業種判別手段によって判別される業種を調べ、当該業種の情報に関連づけて、過去に選抜した評価基礎情報を特定する情報が前記記憶手段に記憶されているときには、当該記憶されている情報によって特定される評価基礎情報を有意性のある評価基礎情報として選抜する、こととしてもよい。
【0011】
さらに、この場合において、前記記憶手段は、前記業種判別手段によって判別された業種の情報が共通する、N社の企業からなる同業種企業群について、当該同業種企業群に含まれる各企業ごとに、前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する特定情報を取得し、各特定情報に対する論理演算を行い、当該論理演算の結果を、前記同種企業群が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶することとしてもよい。
【0012】
また、本発明の別の態様に係る企業のブランド価値の評価を支援する方法は、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータを用いて、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する工程と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する工程と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する工程と、を前記コンピュータに行わせることを特徴としている。
【0013】
また本発明のさらに別の態様に係る企業のブランド価値の評価を支援するプログラムは、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータに、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する手順と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する手順と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する手順と、を実行させることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るブランド価値評価支援装置は、図1に示すように、一般的なコンピュータによって実現できるものであり、具体的にはデータベース部11と、制御部12と、記憶部13と、情報出力部14と、操作部15とを含んで構成されている。
【0015】
データベース部11は、本発明の評価基礎情報群記憶手段に相当するものであり、評価の対象となるべき企業ごとに、その財務情報を格納する財務データベース11aと、評価の対象となるべき企業について、当該企業以外の機関によって為された調査結果の情報を格納する調査結果データベース11bとを含んでなる。
【0016】
具体的に、この財務データベース11aに格納されている情報は、図2に示すようなものである。すなわち、企業ごとに、貸借対照表や損益計算書、事業の種類別のセグメント情報(以下、セグメント情報という)などを含んでなる。また、このセグメント情報は、図3に示すように、事業構成要素(セグメント)ごとに売上高、営業費用、営業利益、資産、減価償却費、資本的支出等といった種類の財務情報の要素を共通に含んでいる。これら売上高などの財務情報要素の種類を以下では「共通財務情報要素」と呼ぶ。
【0017】
なお、このセグメントの分類方法は、投資情報などとして有用に利用可能なように、一般に事業セグメントアプローチ(主として日本において採用される方法)や、マネジメントアプローチ(主としてアメリカで採用される方法)等によって経営者の恣意的なセグメンテーションが排除されている(「ゼミナール 現代会計入門」,第3版,伊藤邦雄著,日本経済新聞社発行,2000年4月20日の509ページから512ページにかけての「2.事業セグメント・アプローチとマネジメント・アプローチ」の章を参照されたい)。従って、事業構成要素の分類等は企業間で比較的共通性を有している。
【0018】
また、調査結果データベース11bは、図4に示すように、例えば企業イメージについて調査機関(日本経済新聞社、毎日コミュニケーションズ、週刊ダイヤモンド等)が行った調査内容、すなわち、日経優良企業ランキングや、毎日コミュニケーションズ人気企業ランキング、週刊ダイヤモンド就職ランキング等、の得点の情報を含んだものである。
【0019】
これらデータベース部11に格納されている複数種類の情報が本発明の評価基礎情報に相当する。
【0020】
制御部12は、本発明の各手段を実現するもので、記憶部13に格納されているプログラムに従って動作し、操作部15から入力されるユーザの指示に従って、データベース部11から評価の対象となった企業の財務情報や調査結果の情報(評価基礎情報)を取得し、取得した各評価基礎情報のうち、その企業の評価において統計的に有意性のある情報を選抜し、当該選抜した評価基礎情報を利用した推計式をさらに統計的な方法で生成し、当該生成した推計式を利用して当該評価の対象となった企業のブランド価値評価値を数値的に算出する(ブランド価値評価処理)。
【0021】
また、この制御部12は、企業の財務情報をデータベース部11から取得し、当該取得した財務情報に基づいて、その企業の主要セグメントを決定し、当該決定した主要セグメントに基づいて当該企業の業種分類を決定する処理(業種分類処理)を行う。さらに制御部12は、当該決定した一以上の主要セグメントと、分類の対象となった企業を特定する情報(企業名等)とを対応付けて企業分類情報として記憶部13に格納し、また、必要に応じ、例えばユーザの指示に応じて記憶部13から当該企業分類情報を読み出して情報出力部14に出力する。
【0022】
これらの制御部12による処理の内容は後に詳しく述べることとする。
【0023】
記憶部13は、本発明の記憶手段を実現するものであり、一般的な記憶素子(例えばRAM(Random Access Memory)など)や、ハードディスク等であり、制御部12から入力される指示に従って情報を格納して保持し、また、当該保持している情報を制御部12に出力する。また、この記憶部12は、制御部12のワークメモリとしても動作する。
【0024】
情報出力部14は、ユーザに対して情報を表示するディスプレイやプリンタなどの情報出力デバイスあるいは、ネットワークを介して情報を外部のコンピュータなどに送信するネットワークデバイスなどであり、制御部12から入力される情報をユーザに対して出力する。操作部15は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、ユーザの指示操作の内容を制御部12に出力する。
【0025】
[ブランド価値評価処理]
ここで、制御部12が行うブランド価値評価処理について説明する。具体的に制御部12は、評価対象となる企業を特定する情報(企業特定情報)の入力を受けて、図5に示すブランド価値評価処理を開始し、まず、当該評価対象となった企業に関する財務情報と、調査結果の情報とをデータベース部11から取得し(S21)、評価基礎情報として記憶部13に格納する。
【0026】
制御部12は、次に、これら財務情報(売上高、営業利益、総資産、株主資本、宣伝広告費等、企業が公開する貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等の各項目の情報を含んでなる会計情報)と、調査結果の情報(各調査機関が調査したランキング情報等)とのうち、有意性のある評価基礎情報を統計的に選抜する(S22)。
【0027】
ここで有意性がある情報とは、注目される評価基礎情報(注目情報)について、当該注目情報を含めた場合の統計値(第1統計値)と、当該注目情報を含めなかった場合の統計値(第2統計値)との差を調べたとき、当該差に意味があると判別される情報であり、具体的にはt検定(いわゆるStudentのt検定)によって判別が行われる。なお、t検定は、上記第1統計値と第2統計値との差が、統計値の標準偏差の何倍になっているかによって、第1統計値と第2統計値との差に意味があるか否かを判別させるものである。このt検定のより具体的な演算内容、及びコンピュータプログラムの例は、William H.Pressほか著、丹慶勝市ほか訳による「Numerical Recipes in C 日本語版」,平成5年6月25日、技術評論社初版発行の第13章「データの統計的記述」等に詳しい開示があるので、ここでの詳細な説明を省略する。この処理S22で行われる選抜処理の内容はまた後に詳しく述べる。
【0028】
制御部12は、選抜された有意性ある評価基礎情報を用いた多変量解析処理により、評価値を算出する算定式(推計式)を決定する(S23)。そして制御部12は、選抜された有意性ある評価基礎情報を、当該推計式に代入して、当該企業のブランド価値評価値BVを算出し(S24)、評価対象となった企業を特定する情報(企業名等)に関連づけて、当該処理S24で算出したブランド価値評価値BVを記憶部13に格納して(S25)、処理を終了する。
【0029】
ここでブランド価値評価値BVとしては、評価基礎情報のそれぞれに係数を乗じて総和したものを用いることができる。そして処理S23では、多変量解析の処理(例えば重回帰分析処理)により、所定の決定係数(重相関係数Rの二乗など)を最大とする係数の組を繰り返し演算等によって決定することによって、推計式を決定することとしてもよい。なお、この多変量解析の方法は広く知られた方法を用いることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0030】
[選抜処理]
また、ここで、制御部12による選抜処理(上記処理S22)について図6を参照しながら説明する。制御部12は、まず、処理S21で取得したすべての評価基礎情報の群を記憶部13に格納し(S31)、仮のブランド価値評価値BVを、記憶部13に格納されている評価基礎情報群について、それぞれ係数を乗じて、それらの総和したものとして演算する(S32)。次に、制御部12は、多変量解析の処理によって所定の決定係数(重相関係数Rの二乗など)を最大とする係数の組を繰り返し演算等によって決定する(S33)。この多変量解析の方法も広く知られた方法を用いることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0031】
次に制御部12は、処理S33で決定された係数を用い、評価基礎情報のいずれか一つを順次取り除いたときのBVをそれぞれ演算する。すなわち、例えば財務情報Xi(i=1,2,…N)と、調査結果の情報Yi(i=1,2,…M)の各々について、係数αi(i=1,2,…N)と、βi(i=1,2,…M)とが決定されたとき、X1を除いた、BVX1=α2×X2+α3×X3+…+αN×XN+β1×Y1+…+βM×YM、X2を除いた、BVX2=α1×X1+α3×X3+…+αN×XN+β1×Y1+…+βM×YMと、といったように、YMを除いた、BVYM=α1×X1+α2×X2+…+αN×XN+β1×Y1+βM−1×YM−1までを演算して各情報のt検定値tXi及びtYiを求める(S34)。tXi≧2又はtYi≧2となる、tXi及びtYiを有意性ありとし、tXi<2又はtYi<2となるtXi及びtYiを棄却する。すなわち、処理S34の演算により、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがあったか否かを調べ(S35)、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがあれば(Yesならば)、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiを、記憶部13に格納した評価基礎情報の群から削除して(S36)、処理S32に戻って処理を繰り返す。
【0032】
一方、処理S35において、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがなければ(Noならば)、記憶部13に格納されている(残されている)評価基礎情報の群に含まれる財務情報Xiと、調査結果の情報Yiとを選抜した情報として記憶部13に格納し(S37)、処理を終了する。
【0033】
この例のように選抜処理では、多変量解析処理によって定めた推計式によって、仮のブランド価値評価値BVを演算し、その際に、各評価基礎情報をそれぞれ変量としたt検定を行い、有意性のない変量を棄却しては、多変量解析処理によって推計式を調整する処理を繰り返し、上記棄却をされることなく残った評価基礎情報のすべてが有意性を有すると検定されたときに、当該残った評価基礎情報を選抜した評価基礎情報とする。
【0034】
[動作]
このように、本実施の形態に係るブランド価値評価支援装置は、財務情報等、評価対象となる企業そのものが公開する情報と、評価対象となる企業以外の調査機関等によって行われる調査結果に関する情報とを少なくとも含んだデータベース部11を含む。
【0035】
そして本実施の形態のブランド価値評価支援装置では、制御部12が、これらの評価基礎情報に基づく多変量解析処理によって仮のブランド価値評価値BVが演算され、その際に、各評価基礎情報についての有意性が統計的に検定される。
【0036】
制御部12は、この検定の結果、有意性のないものを棄却(使用しないと決定)し、棄却した評価基礎情報を除く評価基礎情報の群を用いて改めて多変量解析処理を行って仮のブランド価値評価値BVを演算する。制御部12は、この検定、棄却、仮のBVの演算という処理を、棄却する評価基礎情報がなくなるまで(すなわち有意性ある評価基礎情報のみが残るまで)繰り返して行い、棄却されることなく残った評価基礎情報を選抜した評価基礎情報として、この選抜した評価基礎情報に基づく多変量解析処理をさらに行って、推計式を定め、この定めた推計式によって評価対象となった企業のブランド価値評価値BVを演算して、記憶部13に格納し、必要に応じて情報出力部14を介してディスプレイに表示し、また印刷するなど、ユーザの用に供する。
【0037】
[変形例]
本実施の形態のブランド価値評価支援装置は、基本的には上述のように動作するが、さらに評価対象となる企業を業種ごとに分類し、その分類結果を用いて選抜処理や、推計式の決定の処理、推計式によるブランド価値評価値BVの演算の処理を行ってもよい。以下、その処理の例について説明する。ここで業種分類は、データベース部11にその情報が格納されている、評価対象となり得る各企業ごとに予め定めておいてもよいし、次に述べる方法で評価の時点で業種分類を実行してもよい。近年では、企業の合併機会などが増大し、企業の業態が短期間のうちに、ドラスティックに変動するケースも多いので、次に述べる処理による方法が好ましい場合もある。
【0038】
[業種分類処理]
ここでは制御部12の業種分類処理の内容について説明する。最初に、主要セグメントを決定する制御部12の処理について図7を参照しながら説明する。図7は、制御部12の処理の例を表すフローチャート図である。制御部12は、ユーザの指示に従って、分類の対象となった企業の財務情報をデータベース部11から取得し、当該取得した財務情報のうち、予め注目共通財務情報要素として特定されている共通財務情報要素を抽出する。具体的には、制御部12は、分類の対象となった企業のセグメント情報のうち、売上高の情報Sを抽出する(S41)。この売上高の情報Sには、各セグメントの売上高が含まれている。
【0039】
制御部12は、この各セグメントの売上高の総和Smを、
【数1】
Sm=ΣSi
として演算する(S42)。ここで、Siは、i番目のセグメントの売上高である。
【0040】
次に制御部12は、売上高から見た各セグメントの構成比率を演算する(S43)。具体的に、売上高から見たi番目のセグメントの構成比率rsiは、
【数2】
rsi=Si/Sm
として演算される。制御部12は、演算した構成比率rsiのうち、最大の構成比率に対応するセグメントを主要セグメント候補として記憶部13に格納する(S44)。ここで構成比率が同率となっているものがあると、主要セグメント候補が複数となる場合があり得る。
【0041】
そこで制御部12は、この主要セグメント候補が一つであるか否かを調べ(S45)、一つであれば(Yesならば)、当該記憶部13に格納されている主要セグメント候補を主要セグメントとして決定して(S46)、処理を終了する。
【0042】
一方、処理S45において、記憶部13に格納した主要セグメント候補が複数ある場合(Noの場合)は、注目共通財務情報要素とは異なる種類の共通財務情報要素を補助共通財務情報要素として用いて、セグメントごとの構成比率を演算し、当該演算の結果に基づいて、記憶部13に格納された主要セグメント候補から、新たな主要セグメント候補を絞り込む。
【0043】
すなわち制御部12は、取得した財務情報のうち、補助共通財務情報要素として予め特定されている共通財務情報要素を抽出する。具体的に制御部12は、セグメント情報のうち、営業利益の情報Eを抽出する(S47)。この営業利益の情報Eには、各セグメントの営業利益が含まれている。
【0044】
制御部12は、この各セグメントの営業利益の総和Emを、
【数3】
Em=ΣEi
として演算する(S48)。ここで、Eiは、i番目のセグメントの営業利益である。
【0045】
次に制御部12は、営業利益から見た各セグメントの構成比率を演算する(S49)。具体的に、営業利益から見たi番目のセグメントの構成比率reiは、
【数4】
rei=Ei/Em
として演算される。制御部12は、記憶部13に格納されている主要セグメント候補のうち、今回演算した構成比率reiが最大となっているものに対応するセグメントを残し、他のセグメントを削除して、新たな主要セグメント候補を選択し、当該選択した新たな主要セグメント候補を記憶部13に格納する(S50)。
【0046】
この際、記憶部13に新たに格納した主要セグメント候補がなお複数ある場合も考えられる。この場合制御部12は、当該複数の主要セグメント候補のそれぞれを主要セグメントとして決定する。また、記憶部13に新たに格納した主要セグメント候補が一つとなれば、当該主要セグメント候補を主要セグメントとして決定して(S51)、処理を終了する。
【0047】
なお、処理S45の判断を行うことなく、複数の主要セグメント候補があっても、各主要セグメント候補をそれぞれ主要セグメントとして決定し、当該各主要セグメントに基づいて決定される複数の業務分類に属すると判断してもよい。この場合は、処理S45並びにS47以下の各処理は不要である。
【0048】
また、ここでの処理において、各共通財務情報要素を用いた構成比率を演算し、そのうち最大の構成比率となっているものに対応するセグメントを主要セグメント候補としているのであるが、必ずしも最大でなくとも、最大となっているものに極めて近い構成比率のものについては配慮するべき場合もある。例えば、4つのセグメントA,B,C,Dについて、構成比率がそれぞれ10%、10%、39%、41%であるとすると、セグメントCとDとを主要セグメント候補とすることがよい場合もある。そこで制御部12は、構成比率が最大のセグメントを主要セグメント候補とするとともに、当該構成比率から所定範囲内の構成比率となっているものに対応するセグメントを主要セグメント候補に追加する。また所定範囲内のものでなくとも、例えば全体のセグメントの構成比率の分布から、所定の統計学的検定によって得られる有意な範囲を確定し、最大の構成比率の値から当該有意な範囲にある構成比率に対応するセグメントを主要セグメント候補に追加するようにしてもよい。
【0049】
[選抜処理の変形例]
次に選抜処理の際に、上述の業種分類の結果を用いる例について述べる。この例では、選抜処理の処理負荷が軽減される。すなわち、経験的に同じ業種の企業については同じ評価基礎情報の群が選抜されやすいので、ある企業に対する選抜処理の結果を、その企業が属する業種の情報に関連付けて記憶部13に格納しておき、後に、同じ業種の企業が評価の対象となったときに、当該選抜処理の結果を記憶部13から取り出して利用する。
【0050】
具体的に制御部12は、評価の対象となった企業について予め業種分類処理を実行して、その企業についての業種の情報を得ておき、図6に示した選抜処理において、制御部12が処理S31の前に、当該業種の情報に関連付けて過去に行われた選抜処理の結果が記憶部13に格納されていないかを判断する。ここで、記憶部13に評価の対象となった企業が属する業種に関連付けて選抜処理の結果が格納されていなければ、今回評価の対象となった企業を、その企業が属する業種の代表企業として、処理S31〜S37を実行し、処理S37において、選抜処理の結果を、業種分類処理の結果として得られた業種の情報に関連付けて格納する。
【0051】
また、業種の情報(業種を特定する業種特定情報)に関連付けて過去に行われた選抜処理の結果が記憶部13に格納されていれば、処理S31〜S37を行わずに当該格納されていた選抜処理の結果をそのまま選抜処理の結果とする。
【0052】
また、代表企業は一つでなくてもよく、同じ業種に属する(すなわち業種の情報の少なくとも一部が共通している)N社の同業種企業群のそれぞれを代表企業として、それぞれの代表企業について得られた選抜処理の結果に論理演算を行って、当該論理演算の結果を、その業種を特定する業種特定情報に関連付けて記憶部13に格納してもよい。
【0053】
この場合、制御部12は、業種特定情報と、現在何社の代表企業について選抜処理を行ったかを表すカウンタと、上記論理演算の結果とを関連付けて記憶部13に格納しておき、選抜処理を行うごとに、その選抜処理を行った企業が属する業種を特定する業種特定情報に関連付けたカウンタをインクリメントし、その選抜処理の結果をさらに用いた論理演算結果を記憶する。そして、カウンタが予め定めたN社を超えているときに、図6の処理S31〜S37に示した選抜処理を行わずに、論理演算結果を選抜処理の結果として利用するようにする。
【0054】
ここで論理演算は、論理積又は論理和などである。すなわち、論理積を用いることとすれば、各代表企業について選抜処理結果として得られた、選抜後の評価基礎情報の群に共通している価基礎情報を選抜された評価基礎情報として用いるようになり、論理和を用いることとすれば、各代表企業のいずれかにおいて、選抜後の評価基礎情報となっていた評価基礎情報のすべてを含む評価基礎情報の群を、選抜された評価基礎情報として用いるようになる。
【0055】
また、調査結果データベース11bに格納されている調査結果の情報は、業種ごとに妥当性が異なることもあることから、人為的に、調査結果の情報ごとに業種特定情報を関連付けておく。そして、評価基礎情報を調査結果データベース11bから取得するときに、評価対象となった企業についての業種を特定して、当該業種を特定する情報に関連付けられている調査結果の情報のみを評価基礎情報として取り出す。
【0056】
[その他の例]
また、業種分類の結果は、推計式の変数を決定する際に、その決定係数の調整に用いるなどの方法で利用してもよいし、推計式を用いたブランド価値評価の演算結果を出力する際に、その時点までに演算された他の同業種の企業に関するブランド価値評価値とともに出力するなどといった方法でも利用することもできる。
【0057】
さらに、ここまでの例では、財務情報と調査結果の情報とを用いる例について説明したが、これ以外の情報も利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る業種分類装置の構成ブロック図である。
【図2】データベース部11に格納された財務情報の概要の例を表す説明図である。
【図3】データベース部11に格納されている財務情報のうち、セグメント情報の概要の例を表す説明図である。
【図4】データベース部11に格納された調査結果の情報の概要の例を表す説明図である。
【図5】制御部12によって行われる、ブランド価値評価処理の例を表すフローチャート図である。
【図6】制御部12によって行われる、選抜処理の例を表すフローチャート図である。
【図7】制御部12によって行われる、主要セグメントを決定する処理の例を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
11 データベース部、12 制御部、13 記憶部、14 情報出力部、15 操作部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業のブランド価値を評価するブランド価値評価支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、企業の保有する無体財産を評価し、企業の会計情報等に反映させて、より的確な企業情報の提供をしようという動きが活発である。その一つの例が、企業のブランド価値を評価しようというものである。
【0003】
従来、企業のブランド価値の評価方法は、その企業の財務情報に基づき、予め定められた算定方法で算定するのが一般的である。例えば経済産業省モデルでは、プレステージ・ドライバ(PD)と、ロイヤルティー・ドライバ(LD)と、エクスパンション・ドライバ(ED)と、割引率rとを用いてブランド価値(BV)を評価する。ここで、PD,LD,ED等は、財務情報から得られるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、企業のブランド価値の算定式などというものは、予めその式を定めておくことができるほど単純なものではなく、経済指標に多く見られるのと同様に多くの変量に応じて動的に変化する性質を備えている。そのため、上記従来の評価方法のように単純化された方法では的確さを欠く虞があるし、かといってブランド価値に影響する可能性のあるすべての変量に基づく解析を毎回行うのでは効率が悪い。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、多くの変量を考慮に入れたブランド価値評価支援を行う際の効率を向上させることのできるブランド価値評価支援装置を提供することをその目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の別の目的の一つは、当該変量の中に企業外からの情報を含ませることで、客観性を向上させるブランド価値評価支援装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、企業のブランド価値の評価を支援する装置であって、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段と、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を、選抜する選抜手段と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する評価手段と、を含むことを特徴としている。
【0008】
ここで前記評価基礎情報群記憶手段に保持される評価基礎情報には、評価の対象となる企業について、当該企業以外の機関によって為された調査結果の情報が含まれることとしてもよい。また、評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段をさらに含み、当該業種の判別結果が、前記選抜手段の処理に利用される、こととしてもよい。
【0009】
さらに、ここで、前記有意性のある評価基礎情報を選抜する選抜手段は、評価の時点で、選抜を行うこととしてもよいし、次のようにしてもよい。
【0010】
すなわち、評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段と、前記業種判別手段によって判別された業種ごとに、当該業種に属する企業の一つを代表企業として、当該代表企業について前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する、特定情報を、当該代表企業が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記選抜手段は、現在評価対象となっている企業について、前記業種判別手段によって判別される業種を調べ、当該業種の情報に関連づけて、過去に選抜した評価基礎情報を特定する情報が前記記憶手段に記憶されているときには、当該記憶されている情報によって特定される評価基礎情報を有意性のある評価基礎情報として選抜する、こととしてもよい。
【0011】
さらに、この場合において、前記記憶手段は、前記業種判別手段によって判別された業種の情報が共通する、N社の企業からなる同業種企業群について、当該同業種企業群に含まれる各企業ごとに、前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する特定情報を取得し、各特定情報に対する論理演算を行い、当該論理演算の結果を、前記同種企業群が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶することとしてもよい。
【0012】
また、本発明の別の態様に係る企業のブランド価値の評価を支援する方法は、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータを用いて、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する工程と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する工程と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する工程と、を前記コンピュータに行わせることを特徴としている。
【0013】
また本発明のさらに別の態様に係る企業のブランド価値の評価を支援するプログラムは、企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータに、前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する手順と、前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する手順と、前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する手順と、を実行させることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るブランド価値評価支援装置は、図1に示すように、一般的なコンピュータによって実現できるものであり、具体的にはデータベース部11と、制御部12と、記憶部13と、情報出力部14と、操作部15とを含んで構成されている。
【0015】
データベース部11は、本発明の評価基礎情報群記憶手段に相当するものであり、評価の対象となるべき企業ごとに、その財務情報を格納する財務データベース11aと、評価の対象となるべき企業について、当該企業以外の機関によって為された調査結果の情報を格納する調査結果データベース11bとを含んでなる。
【0016】
具体的に、この財務データベース11aに格納されている情報は、図2に示すようなものである。すなわち、企業ごとに、貸借対照表や損益計算書、事業の種類別のセグメント情報(以下、セグメント情報という)などを含んでなる。また、このセグメント情報は、図3に示すように、事業構成要素(セグメント)ごとに売上高、営業費用、営業利益、資産、減価償却費、資本的支出等といった種類の財務情報の要素を共通に含んでいる。これら売上高などの財務情報要素の種類を以下では「共通財務情報要素」と呼ぶ。
【0017】
なお、このセグメントの分類方法は、投資情報などとして有用に利用可能なように、一般に事業セグメントアプローチ(主として日本において採用される方法)や、マネジメントアプローチ(主としてアメリカで採用される方法)等によって経営者の恣意的なセグメンテーションが排除されている(「ゼミナール 現代会計入門」,第3版,伊藤邦雄著,日本経済新聞社発行,2000年4月20日の509ページから512ページにかけての「2.事業セグメント・アプローチとマネジメント・アプローチ」の章を参照されたい)。従って、事業構成要素の分類等は企業間で比較的共通性を有している。
【0018】
また、調査結果データベース11bは、図4に示すように、例えば企業イメージについて調査機関(日本経済新聞社、毎日コミュニケーションズ、週刊ダイヤモンド等)が行った調査内容、すなわち、日経優良企業ランキングや、毎日コミュニケーションズ人気企業ランキング、週刊ダイヤモンド就職ランキング等、の得点の情報を含んだものである。
【0019】
これらデータベース部11に格納されている複数種類の情報が本発明の評価基礎情報に相当する。
【0020】
制御部12は、本発明の各手段を実現するもので、記憶部13に格納されているプログラムに従って動作し、操作部15から入力されるユーザの指示に従って、データベース部11から評価の対象となった企業の財務情報や調査結果の情報(評価基礎情報)を取得し、取得した各評価基礎情報のうち、その企業の評価において統計的に有意性のある情報を選抜し、当該選抜した評価基礎情報を利用した推計式をさらに統計的な方法で生成し、当該生成した推計式を利用して当該評価の対象となった企業のブランド価値評価値を数値的に算出する(ブランド価値評価処理)。
【0021】
また、この制御部12は、企業の財務情報をデータベース部11から取得し、当該取得した財務情報に基づいて、その企業の主要セグメントを決定し、当該決定した主要セグメントに基づいて当該企業の業種分類を決定する処理(業種分類処理)を行う。さらに制御部12は、当該決定した一以上の主要セグメントと、分類の対象となった企業を特定する情報(企業名等)とを対応付けて企業分類情報として記憶部13に格納し、また、必要に応じ、例えばユーザの指示に応じて記憶部13から当該企業分類情報を読み出して情報出力部14に出力する。
【0022】
これらの制御部12による処理の内容は後に詳しく述べることとする。
【0023】
記憶部13は、本発明の記憶手段を実現するものであり、一般的な記憶素子(例えばRAM(Random Access Memory)など)や、ハードディスク等であり、制御部12から入力される指示に従って情報を格納して保持し、また、当該保持している情報を制御部12に出力する。また、この記憶部12は、制御部12のワークメモリとしても動作する。
【0024】
情報出力部14は、ユーザに対して情報を表示するディスプレイやプリンタなどの情報出力デバイスあるいは、ネットワークを介して情報を外部のコンピュータなどに送信するネットワークデバイスなどであり、制御部12から入力される情報をユーザに対して出力する。操作部15は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、ユーザの指示操作の内容を制御部12に出力する。
【0025】
[ブランド価値評価処理]
ここで、制御部12が行うブランド価値評価処理について説明する。具体的に制御部12は、評価対象となる企業を特定する情報(企業特定情報)の入力を受けて、図5に示すブランド価値評価処理を開始し、まず、当該評価対象となった企業に関する財務情報と、調査結果の情報とをデータベース部11から取得し(S21)、評価基礎情報として記憶部13に格納する。
【0026】
制御部12は、次に、これら財務情報(売上高、営業利益、総資産、株主資本、宣伝広告費等、企業が公開する貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等の各項目の情報を含んでなる会計情報)と、調査結果の情報(各調査機関が調査したランキング情報等)とのうち、有意性のある評価基礎情報を統計的に選抜する(S22)。
【0027】
ここで有意性がある情報とは、注目される評価基礎情報(注目情報)について、当該注目情報を含めた場合の統計値(第1統計値)と、当該注目情報を含めなかった場合の統計値(第2統計値)との差を調べたとき、当該差に意味があると判別される情報であり、具体的にはt検定(いわゆるStudentのt検定)によって判別が行われる。なお、t検定は、上記第1統計値と第2統計値との差が、統計値の標準偏差の何倍になっているかによって、第1統計値と第2統計値との差に意味があるか否かを判別させるものである。このt検定のより具体的な演算内容、及びコンピュータプログラムの例は、William H.Pressほか著、丹慶勝市ほか訳による「Numerical Recipes in C 日本語版」,平成5年6月25日、技術評論社初版発行の第13章「データの統計的記述」等に詳しい開示があるので、ここでの詳細な説明を省略する。この処理S22で行われる選抜処理の内容はまた後に詳しく述べる。
【0028】
制御部12は、選抜された有意性ある評価基礎情報を用いた多変量解析処理により、評価値を算出する算定式(推計式)を決定する(S23)。そして制御部12は、選抜された有意性ある評価基礎情報を、当該推計式に代入して、当該企業のブランド価値評価値BVを算出し(S24)、評価対象となった企業を特定する情報(企業名等)に関連づけて、当該処理S24で算出したブランド価値評価値BVを記憶部13に格納して(S25)、処理を終了する。
【0029】
ここでブランド価値評価値BVとしては、評価基礎情報のそれぞれに係数を乗じて総和したものを用いることができる。そして処理S23では、多変量解析の処理(例えば重回帰分析処理)により、所定の決定係数(重相関係数Rの二乗など)を最大とする係数の組を繰り返し演算等によって決定することによって、推計式を決定することとしてもよい。なお、この多変量解析の方法は広く知られた方法を用いることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0030】
[選抜処理]
また、ここで、制御部12による選抜処理(上記処理S22)について図6を参照しながら説明する。制御部12は、まず、処理S21で取得したすべての評価基礎情報の群を記憶部13に格納し(S31)、仮のブランド価値評価値BVを、記憶部13に格納されている評価基礎情報群について、それぞれ係数を乗じて、それらの総和したものとして演算する(S32)。次に、制御部12は、多変量解析の処理によって所定の決定係数(重相関係数Rの二乗など)を最大とする係数の組を繰り返し演算等によって決定する(S33)。この多変量解析の方法も広く知られた方法を用いることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0031】
次に制御部12は、処理S33で決定された係数を用い、評価基礎情報のいずれか一つを順次取り除いたときのBVをそれぞれ演算する。すなわち、例えば財務情報Xi(i=1,2,…N)と、調査結果の情報Yi(i=1,2,…M)の各々について、係数αi(i=1,2,…N)と、βi(i=1,2,…M)とが決定されたとき、X1を除いた、BVX1=α2×X2+α3×X3+…+αN×XN+β1×Y1+…+βM×YM、X2を除いた、BVX2=α1×X1+α3×X3+…+αN×XN+β1×Y1+…+βM×YMと、といったように、YMを除いた、BVYM=α1×X1+α2×X2+…+αN×XN+β1×Y1+βM−1×YM−1までを演算して各情報のt検定値tXi及びtYiを求める(S34)。tXi≧2又はtYi≧2となる、tXi及びtYiを有意性ありとし、tXi<2又はtYi<2となるtXi及びtYiを棄却する。すなわち、処理S34の演算により、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがあったか否かを調べ(S35)、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがあれば(Yesならば)、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiを、記憶部13に格納した評価基礎情報の群から削除して(S36)、処理S32に戻って処理を繰り返す。
【0032】
一方、処理S35において、tXi<2又はtYi<2となったtXiとtYiがなければ(Noならば)、記憶部13に格納されている(残されている)評価基礎情報の群に含まれる財務情報Xiと、調査結果の情報Yiとを選抜した情報として記憶部13に格納し(S37)、処理を終了する。
【0033】
この例のように選抜処理では、多変量解析処理によって定めた推計式によって、仮のブランド価値評価値BVを演算し、その際に、各評価基礎情報をそれぞれ変量としたt検定を行い、有意性のない変量を棄却しては、多変量解析処理によって推計式を調整する処理を繰り返し、上記棄却をされることなく残った評価基礎情報のすべてが有意性を有すると検定されたときに、当該残った評価基礎情報を選抜した評価基礎情報とする。
【0034】
[動作]
このように、本実施の形態に係るブランド価値評価支援装置は、財務情報等、評価対象となる企業そのものが公開する情報と、評価対象となる企業以外の調査機関等によって行われる調査結果に関する情報とを少なくとも含んだデータベース部11を含む。
【0035】
そして本実施の形態のブランド価値評価支援装置では、制御部12が、これらの評価基礎情報に基づく多変量解析処理によって仮のブランド価値評価値BVが演算され、その際に、各評価基礎情報についての有意性が統計的に検定される。
【0036】
制御部12は、この検定の結果、有意性のないものを棄却(使用しないと決定)し、棄却した評価基礎情報を除く評価基礎情報の群を用いて改めて多変量解析処理を行って仮のブランド価値評価値BVを演算する。制御部12は、この検定、棄却、仮のBVの演算という処理を、棄却する評価基礎情報がなくなるまで(すなわち有意性ある評価基礎情報のみが残るまで)繰り返して行い、棄却されることなく残った評価基礎情報を選抜した評価基礎情報として、この選抜した評価基礎情報に基づく多変量解析処理をさらに行って、推計式を定め、この定めた推計式によって評価対象となった企業のブランド価値評価値BVを演算して、記憶部13に格納し、必要に応じて情報出力部14を介してディスプレイに表示し、また印刷するなど、ユーザの用に供する。
【0037】
[変形例]
本実施の形態のブランド価値評価支援装置は、基本的には上述のように動作するが、さらに評価対象となる企業を業種ごとに分類し、その分類結果を用いて選抜処理や、推計式の決定の処理、推計式によるブランド価値評価値BVの演算の処理を行ってもよい。以下、その処理の例について説明する。ここで業種分類は、データベース部11にその情報が格納されている、評価対象となり得る各企業ごとに予め定めておいてもよいし、次に述べる方法で評価の時点で業種分類を実行してもよい。近年では、企業の合併機会などが増大し、企業の業態が短期間のうちに、ドラスティックに変動するケースも多いので、次に述べる処理による方法が好ましい場合もある。
【0038】
[業種分類処理]
ここでは制御部12の業種分類処理の内容について説明する。最初に、主要セグメントを決定する制御部12の処理について図7を参照しながら説明する。図7は、制御部12の処理の例を表すフローチャート図である。制御部12は、ユーザの指示に従って、分類の対象となった企業の財務情報をデータベース部11から取得し、当該取得した財務情報のうち、予め注目共通財務情報要素として特定されている共通財務情報要素を抽出する。具体的には、制御部12は、分類の対象となった企業のセグメント情報のうち、売上高の情報Sを抽出する(S41)。この売上高の情報Sには、各セグメントの売上高が含まれている。
【0039】
制御部12は、この各セグメントの売上高の総和Smを、
【数1】
Sm=ΣSi
として演算する(S42)。ここで、Siは、i番目のセグメントの売上高である。
【0040】
次に制御部12は、売上高から見た各セグメントの構成比率を演算する(S43)。具体的に、売上高から見たi番目のセグメントの構成比率rsiは、
【数2】
rsi=Si/Sm
として演算される。制御部12は、演算した構成比率rsiのうち、最大の構成比率に対応するセグメントを主要セグメント候補として記憶部13に格納する(S44)。ここで構成比率が同率となっているものがあると、主要セグメント候補が複数となる場合があり得る。
【0041】
そこで制御部12は、この主要セグメント候補が一つであるか否かを調べ(S45)、一つであれば(Yesならば)、当該記憶部13に格納されている主要セグメント候補を主要セグメントとして決定して(S46)、処理を終了する。
【0042】
一方、処理S45において、記憶部13に格納した主要セグメント候補が複数ある場合(Noの場合)は、注目共通財務情報要素とは異なる種類の共通財務情報要素を補助共通財務情報要素として用いて、セグメントごとの構成比率を演算し、当該演算の結果に基づいて、記憶部13に格納された主要セグメント候補から、新たな主要セグメント候補を絞り込む。
【0043】
すなわち制御部12は、取得した財務情報のうち、補助共通財務情報要素として予め特定されている共通財務情報要素を抽出する。具体的に制御部12は、セグメント情報のうち、営業利益の情報Eを抽出する(S47)。この営業利益の情報Eには、各セグメントの営業利益が含まれている。
【0044】
制御部12は、この各セグメントの営業利益の総和Emを、
【数3】
Em=ΣEi
として演算する(S48)。ここで、Eiは、i番目のセグメントの営業利益である。
【0045】
次に制御部12は、営業利益から見た各セグメントの構成比率を演算する(S49)。具体的に、営業利益から見たi番目のセグメントの構成比率reiは、
【数4】
rei=Ei/Em
として演算される。制御部12は、記憶部13に格納されている主要セグメント候補のうち、今回演算した構成比率reiが最大となっているものに対応するセグメントを残し、他のセグメントを削除して、新たな主要セグメント候補を選択し、当該選択した新たな主要セグメント候補を記憶部13に格納する(S50)。
【0046】
この際、記憶部13に新たに格納した主要セグメント候補がなお複数ある場合も考えられる。この場合制御部12は、当該複数の主要セグメント候補のそれぞれを主要セグメントとして決定する。また、記憶部13に新たに格納した主要セグメント候補が一つとなれば、当該主要セグメント候補を主要セグメントとして決定して(S51)、処理を終了する。
【0047】
なお、処理S45の判断を行うことなく、複数の主要セグメント候補があっても、各主要セグメント候補をそれぞれ主要セグメントとして決定し、当該各主要セグメントに基づいて決定される複数の業務分類に属すると判断してもよい。この場合は、処理S45並びにS47以下の各処理は不要である。
【0048】
また、ここでの処理において、各共通財務情報要素を用いた構成比率を演算し、そのうち最大の構成比率となっているものに対応するセグメントを主要セグメント候補としているのであるが、必ずしも最大でなくとも、最大となっているものに極めて近い構成比率のものについては配慮するべき場合もある。例えば、4つのセグメントA,B,C,Dについて、構成比率がそれぞれ10%、10%、39%、41%であるとすると、セグメントCとDとを主要セグメント候補とすることがよい場合もある。そこで制御部12は、構成比率が最大のセグメントを主要セグメント候補とするとともに、当該構成比率から所定範囲内の構成比率となっているものに対応するセグメントを主要セグメント候補に追加する。また所定範囲内のものでなくとも、例えば全体のセグメントの構成比率の分布から、所定の統計学的検定によって得られる有意な範囲を確定し、最大の構成比率の値から当該有意な範囲にある構成比率に対応するセグメントを主要セグメント候補に追加するようにしてもよい。
【0049】
[選抜処理の変形例]
次に選抜処理の際に、上述の業種分類の結果を用いる例について述べる。この例では、選抜処理の処理負荷が軽減される。すなわち、経験的に同じ業種の企業については同じ評価基礎情報の群が選抜されやすいので、ある企業に対する選抜処理の結果を、その企業が属する業種の情報に関連付けて記憶部13に格納しておき、後に、同じ業種の企業が評価の対象となったときに、当該選抜処理の結果を記憶部13から取り出して利用する。
【0050】
具体的に制御部12は、評価の対象となった企業について予め業種分類処理を実行して、その企業についての業種の情報を得ておき、図6に示した選抜処理において、制御部12が処理S31の前に、当該業種の情報に関連付けて過去に行われた選抜処理の結果が記憶部13に格納されていないかを判断する。ここで、記憶部13に評価の対象となった企業が属する業種に関連付けて選抜処理の結果が格納されていなければ、今回評価の対象となった企業を、その企業が属する業種の代表企業として、処理S31〜S37を実行し、処理S37において、選抜処理の結果を、業種分類処理の結果として得られた業種の情報に関連付けて格納する。
【0051】
また、業種の情報(業種を特定する業種特定情報)に関連付けて過去に行われた選抜処理の結果が記憶部13に格納されていれば、処理S31〜S37を行わずに当該格納されていた選抜処理の結果をそのまま選抜処理の結果とする。
【0052】
また、代表企業は一つでなくてもよく、同じ業種に属する(すなわち業種の情報の少なくとも一部が共通している)N社の同業種企業群のそれぞれを代表企業として、それぞれの代表企業について得られた選抜処理の結果に論理演算を行って、当該論理演算の結果を、その業種を特定する業種特定情報に関連付けて記憶部13に格納してもよい。
【0053】
この場合、制御部12は、業種特定情報と、現在何社の代表企業について選抜処理を行ったかを表すカウンタと、上記論理演算の結果とを関連付けて記憶部13に格納しておき、選抜処理を行うごとに、その選抜処理を行った企業が属する業種を特定する業種特定情報に関連付けたカウンタをインクリメントし、その選抜処理の結果をさらに用いた論理演算結果を記憶する。そして、カウンタが予め定めたN社を超えているときに、図6の処理S31〜S37に示した選抜処理を行わずに、論理演算結果を選抜処理の結果として利用するようにする。
【0054】
ここで論理演算は、論理積又は論理和などである。すなわち、論理積を用いることとすれば、各代表企業について選抜処理結果として得られた、選抜後の評価基礎情報の群に共通している価基礎情報を選抜された評価基礎情報として用いるようになり、論理和を用いることとすれば、各代表企業のいずれかにおいて、選抜後の評価基礎情報となっていた評価基礎情報のすべてを含む評価基礎情報の群を、選抜された評価基礎情報として用いるようになる。
【0055】
また、調査結果データベース11bに格納されている調査結果の情報は、業種ごとに妥当性が異なることもあることから、人為的に、調査結果の情報ごとに業種特定情報を関連付けておく。そして、評価基礎情報を調査結果データベース11bから取得するときに、評価対象となった企業についての業種を特定して、当該業種を特定する情報に関連付けられている調査結果の情報のみを評価基礎情報として取り出す。
【0056】
[その他の例]
また、業種分類の結果は、推計式の変数を決定する際に、その決定係数の調整に用いるなどの方法で利用してもよいし、推計式を用いたブランド価値評価の演算結果を出力する際に、その時点までに演算された他の同業種の企業に関するブランド価値評価値とともに出力するなどといった方法でも利用することもできる。
【0057】
さらに、ここまでの例では、財務情報と調査結果の情報とを用いる例について説明したが、これ以外の情報も利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る業種分類装置の構成ブロック図である。
【図2】データベース部11に格納された財務情報の概要の例を表す説明図である。
【図3】データベース部11に格納されている財務情報のうち、セグメント情報の概要の例を表す説明図である。
【図4】データベース部11に格納された調査結果の情報の概要の例を表す説明図である。
【図5】制御部12によって行われる、ブランド価値評価処理の例を表すフローチャート図である。
【図6】制御部12によって行われる、選抜処理の例を表すフローチャート図である。
【図7】制御部12によって行われる、主要セグメントを決定する処理の例を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
11 データベース部、12 制御部、13 記憶部、14 情報出力部、15 操作部。
Claims (7)
- 企業のブランド価値の評価を支援する装置であって、
企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段と、
前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する選抜手段と、
前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する評価手段と、
を含むことを特徴とするブランド価値評価支援装置。 - 請求項1に記載のブランド価値評価支援装置において、
前記評価基礎情報群記憶手段に保持される評価基礎情報には、評価の対象となる企業について、当該企業以外の機関によって為された調査結果の情報が含まれることを特徴とするブランド価値評価支援装置。 - 請求項1又は2に記載のブランド価値評価支援装置において、
評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段をさらに含み、
当該業種の判別結果が、前記選抜手段の処理に利用される、
ことを特徴とするブランド価値評価支援装置。 - 請求項1又は2に記載のブランド価値評価支援装置において、
評価対象となった企業が、予め定められた複数の業種のうち、どの業種に属するかを判別する業種判別手段と、
前記業種判別手段によって判別された業種ごとに、当該業種に属する企業の一つを代表企業として、当該代表企業について前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する、特定情報を、当該代表企業が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、
前記選抜手段は、現在評価対象となっている企業について、前記業種判別手段によって判別される業種を調べ、当該業種の情報に関連づけて、過去に選抜した評価基礎情報を特定する情報が前記記憶手段に記憶されているときには、当該記憶されている情報によって特定される評価基礎情報を有意性のある評価基礎情報として選抜する、
ことを特徴とするブランド価値評価支援装置。 - 請求項4に記載のブランド価値評価支援装置において、
前記記憶手段は、前記業種判別手段によって判別された業種の情報が共通する、N社の企業からなる同業種企業群について、
当該同業種企業群に含まれる各企業ごとに、前記選抜手段によって選抜された評価基礎情報を特定する特定情報を取得し、各特定情報に対する論理演算を行い、当該論理演算の結果を、前記同種企業群が属する業種を特定する業種特定情報に関連づけて記憶することを特徴とするブランド価値評価支援装置。 - 企業のブランド価値の評価を支援する方法であって、
企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータを用いて、
前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する工程と、
前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する工程と、
前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する工程と、
を前記コンピュータに行わせることを特徴とするブランド価値評価支援方法。 - 企業のブランド価値の評価を支援するプログラムであって、
企業ごとに、当該企業のブランド価値評価の基礎となる複数種類の情報を、それぞれ評価基礎情報として保持する評価基礎情報群記憶手段を備えたコンピュータに、
前記保持されている複数種類の評価基礎情報のうち、有意性のある評価基礎情報を選抜する手順と、
前記選抜された評価基礎情報に基づいてブランド価値の推計式を統計的演算に基づいて決定する手順と、
前記決定手段によって決定された推計式を利用して、評価対象となった企業のブランド価値を評価し、その評価結果を出力する手順と、
を実行させることを特徴とするブランド価値評価支援プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003048073A JP2004258915A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | ブランド価値評価支援装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003048073A JP2004258915A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | ブランド価値評価支援装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004258915A true JP2004258915A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33114144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003048073A Pending JP2004258915A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | ブランド価値評価支援装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004258915A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5852218B1 (ja) * | 2014-12-19 | 2016-02-03 | ヤフー株式会社 | 生成装置、生成方法及び生成プログラム |
JP2016119076A (ja) * | 2015-12-03 | 2016-06-30 | ヤフー株式会社 | 生成装置、生成方法及び生成プログラム |
JP2017091573A (ja) * | 2017-01-24 | 2017-05-25 | ヤフー株式会社 | 生成装置、生成方法及び生成プログラム |
-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003048073A patent/JP2004258915A/ja active Pending
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