JP2004258474A - Photochromic display element - Google Patents

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JP2004258474A
JP2004258474A JP2003050880A JP2003050880A JP2004258474A JP 2004258474 A JP2004258474 A JP 2004258474A JP 2003050880 A JP2003050880 A JP 2003050880A JP 2003050880 A JP2003050880 A JP 2003050880A JP 2004258474 A JP2004258474 A JP 2004258474A
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polymer solid
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JP2003050880A
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Tetsuo Tsutsui
哲夫 筒井
Masahiro Irie
正浩 入江
Yoshitomo Yonehara
祥友 米原
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Kyushu TLO Co Ltd
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Kyushu TLO Co Ltd
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a photochromic display element which is simple in structure of a display medium, is a energy-saving type, and can freely change the display owing to an internal light emitting pattern without using a pattern mask at the time of displaying. <P>SOLUTION: The element uses a light emitted from an electrochemical light emitting element as an excitation light. The element is specifically structured to have a polymer or a gel polymer solid electrolyte layer including a light emitting material between substrates having two pieces of electrodes, wherein a transparent substrate having transparent electrode of which the one side surface is provided with a photochromic layer is chosen as at least one substrate, or to have a laminated structure in which the polymer or the gel polymer solid electrolyte layer are laminated with a light emitting layer. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気化学発光素子(以下、ECL素子と略す。)が発光する光を励起光とするフォトクロミック表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォトクロミック材料を使用した表示素子が知られており、熱による消色反応が抑制されたフォトクロミック材料であるフルキド化合物やジアリールエテン化合物等を使用して、メモリー性を有することが知られている。これらのフォトクロミック表示素子は、自らは発光しないので、外部から、フォトクロミック材料が発色する波長の光で書き込みすることで表示情報をメモリーし、フォトクロミック材料が消色する波長の光を照射することで表示情報を消去する。従って、省エネルギーであるが、書き込み用や消去用の外部光源を必要とするため、表示媒体の構成が複雑であるといった問題点を有する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、発光体として、ある種の有機薄膜(有機発光体)を対向電極で挟持させ、通電することにより生じるエネルギーで発光させる有機発光素子が開発されている。有機発光素子の一つであるECL素子は、発光材料の酸化還元のみを利用しているので、印加電圧を低くでき、発光層、輸送層、及び電極の各々のエネルギー準位を制御する必要がないことから近年注目されている。中でも、電解質溶液をゲル状に固体化させたゲル高分子固体電解質を使用するECL素子は、素子製造時の封止が容易であることや、素子破損時に環境に与える影響が少ないことから、特に注目されている。
【0004】
ゲル高分子固体電解質を使用したECL素子として、発光層にルテニウム(以下、Ruと略す。)(II)錯体を使用したECL素子が知られている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照。)。Ru(II)錯体は、電解質溶液中では高い発光効率が得られる。また、発光層にπ共役系高分子を用いたECL素子も知られている(例えば、非特許文献3参照。)。しかし、これらのECL素子は、表示媒体として表示を維持するには常に電流を流し続け発光させる必要があり、結果として、寿命が短い、又は、消費電力が大きいという問題点があった。
【0005】
素子外部からのパターン露光によって、フォトクロミック材料の高導電部と低導電部を形成し、高導電部を用いてエレクトロルミネッセンス発光をさせる光メモリーが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、パターン露光するために外部光源及びパターンを記録したマスクを必要としており、表示媒体の構成が複雑であるといった問題点や、パターン表示の為に連続発光を必要とするため常に電流を流し続けて発光させる必要があり、消費電力が大きいという問題点は未だ解決できていない。更に、パターンを形成したマスクを必要とするため、表示を変更する場合はマスクをその都度交換する必要があり、経済的ではない。またこの方法は、エレクトロルミネッセンスからの発光を励起光としてフォトクロミック表示させるものではない。
【0006】
【非特許文献1】
「アプライド・フィジックス・レターズ(APPLIED PHYSICS LETTERS)」,1996年,第69号,p.1689
【非特許文献2】
「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(Journal of the American Chemical Society)」、1997年,第119号,p.3987
【非特許文献3】
「サイエンス(Science)」、1995年、第269号、p.1086
【特許文献1】
特開平9−311355号公報
【特許文献2】
特開平10−152679号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、表示媒体の構成が単純で省エネルギー型であり、且つ、表示の際には、パターンマスクを使用せずに内部発光パターンにより表示を自由に変更できるフォトクロミック表示素子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ECL素子の内部又は外部にフォトクロミック材料を含有する層(以下、フォトクロミック層と略す。)を組み込み、フォトクロミック表示素子の励起光源としてECL素子を用いることで、上記課題を解決した。具体的には、本発明のフォトクロミック表示素子は、
【0009】
1.ECL素子の内部又は外部にフォトクロミック層を組み込むだけなので、構成が単純である。
【0010】
2.ECL素子の発光パターンを変えるだけで、該パターンに応じた表示をフォトクロミック層に描くことができる。フォトクロミック材料として熱による消色反応が抑制されたフォトクロミック材料を使用すれば、ECL素子の発光を停止させても、フォトクロミック層は一定時間その表示を保持することができる。該パターンは、電極を短冊形とし、その短冊形電極を表示面と裏面において直交させる単純マトリックス駆動やTFTを用いたアクティブ駆動等によってドットパターン表示をすることで、任意の表示が可能である。更に、フォトクロミック層の発色時が、赤、緑、青、又は、シアン、マジェンタ、イエロー等の色を示す材料を用い、液晶表示に使用するカラーフィルター様パターンに構成すれば、多色カラー又はフルカラー表示も可能である。
【0011】
3.電圧を印加し続けなくとも表示を維持することができるので、省エネルギーである。
【0012】
即ち、本発明は、電気化学発光素子が発光する光を励起光とするフォトクロミック表示素子を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のフォトクロミック表示素子は、ECL素子の内部又は外部にフォトクロミック層を組み込んでいる。好ましい態様として、透明電極を有する透明基板を少なくとも一方とする、二枚の電極を有する基板間に、発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層を有するECL素子か、あるいは、少なくとも高分子又はゲル高分子固体電解質層と発光層との積層構造を有するECL素子の、該透明基板の透明電極側とは反対側に(即ち、ECL素子の外部に)にフォトクロミック層を有するか、該透明電極上(即ち、ECL素子の内部に)にフォトクロミック層を有するか、又は、透明基板と透明電極との間(即ち、ECL素子の内部に)に、フォトクロミック層を有する態様を挙げることができる。
フォトクロミック層は、透明電極面又は透明基板面と接していてもよいし、接していなくてもよい。
【0014】
なお、本発明においてECL素子とは、透明電極を有する透明基板を少なくとも一方とする、二枚の電極を有する基板間に、電極に接して、少なくとも、発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層を有するECL素子か、あるいは、電極に接して、少なくとも、高分子又はゲル高分子固体電解質層と発光層との積層構造を有するECL素子を指す。
【0015】
また、本発明において高分子又はゲル高分子固体電解質層とは、溶媒を含まない状態で固体化した高分子量体(以下、高分子固体電解質と略す。)からなる層か、又は、溶媒を含んだ状態で固体化したゲル状の高分子量体(以下、ゲル高分子固体電解質と略す。)からなる層を指す。
【0016】
ECL素子に電圧を印加すると、ある電圧以上において流れる電流値が増大し、ECL素子の発光層が発光する。この光が励起光となり、フォトクロミック層中のフォトクロミック材料が発色する。電極を短冊形とし、その短冊形電極を表示面と裏面において直交させる単純マトリックス駆動やTFTを用いたアクティブ駆動等をとれば、ECL素子を画像様に発光させることができ、該画像をフォトクロミック層に書き込みすることができる。
【0017】
この時、単色カラー表示は、フォトクロミック層に、上記駆動方式で発光パターンを照射することで可能である。また、多色カラー又はフルカラー表示は、発色時に、赤、緑、青、又は、シアン、マジェンタ、イエロー等の色を示すフォトクロミック材料を、液晶表示に使用されるカラーフィルター様パターンに構成し、上記駆動方式等で、発光パターンを照射することで可能である。
【0018】
フォトクロミック材料に熱による消色反応が抑制されたフォトクロミック材料を使用すれば、フォトクロミック層にメモリー性が生じる。従って、ECL素子はフォトクロミック層が発色するまでの短期間駆動させれば表示を保持でき、一定時間ごとにパルス電圧を印加して駆動することによって、長時間表示を保持できる。
なお、メモリー性とは、素子構成によって一概にはいえないが、概ね、25℃で5V以上の電圧を印加して駆動させた後、電圧印加を停止して1分以上表示が保持できる場合を指す。
【0019】
一方、フォトクロミック層に書き込んだ画像を消去する場合は、フォトクロミック材料の吸収に応じた波長の光を照射すれば良く、具体的には、可視光、典型的には、太陽光や蛍光灯などの室内光をある時間照射すればよい。また、スポットライトや液晶表示に用いられる、フロントライトを用いることもできる。
【0020】
本発明のフォトクロミック表示素子の形態例を、図1〜図9に模式的断面図で示す。
本発明の、ECL素子の透明基板の透明電極側とは反対側に(即ち、ECL素子の外部に)にフォトクロミック層を有するフォトクロミック表示素子の1例として、図1〜図3に示す例があげられる。
【0021】
図1に示す、透明基板2の透明電極3とは反対側の面にフォトクロミック層1を有し、透明電極3と電極5との間に、各々の電極に接して発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層4を有するフォトクロミック表示素子。
【0022】
図2に示す、透明基板10の透明電極11とは反対側の面にフォトクロミック層9を有し、透明電極11と電極14との間に、各々の電極に接して高分子又はゲル高分子固体電解質層12と発光層13とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0023】
図3に示す、透明基板19の透明電極20とは反対側の面にフォトクロミック層18を有し、透明電極20と電極24との間に、各々の電極に接して高分子又はゲル高分子固体電解質層21と発光層22と高分子又はゲル高分子固体電解質層23とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0024】
また、本発明の、ECL素子の透明電極上にフォトクロミック層を有するフォトクロミック表示素子の1例として、図4〜図9に示す例があげられる。
【0025】
図4に示す、透明電極29と電極31との間に、各々の電極に接してフォトクロミック材料及び発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層30を有するフォトクロミック表示素子。
【0026】
図5に示す、透明電極36と電極39との間に、各々の電極に接してフォトクロミック層37、発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層38とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0027】
図6に示す、透明電極44と電極47との間に、各々の電極に接してフォトクロミック材料を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層45、発光層46とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0028】
図7に示す、透明電極52と電極56との間に、各々の電極に接してフォトクロミック層53、高分子又はゲル高分子固体電解質層54、発光層55とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0029】
図8に示す、透明電極61と電極65との間に、各々の電極に接してフォトクロミック材料を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層62、発光層63、高分子又はゲル高分子固体電解質層64とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。
【0030】
図9に示す、透明電極70と電極75との間に、各々の電極に接してフォトクロミック層71、高分子又はゲル高分子固体電解質層72,発光層73、高分子又はゲル高分子固体電解質層74とをこの順に有するフォトクロミック表示素子。又は、これらの積層構造等があげられる。
【0031】
中でも、図4〜9に示すような、ECL素子の透明電極(即ち、ECL素子の内部に)にフォトクロミック層を有するフォトクロミック表示素子が、視差がなく、表示特性に優れることから好ましい。
【0032】
本発明のフォトクロミック表示素子を構成する層のうち、フォトクロミック層とは、フォトクロミック材料を含有する、画像表示機能を有する層である。また、高分子又はゲル高分子固体電解質層とは、電解質を含有し、カチオン(又は正孔)又はアニオン(又は電子)輸送機能を有する固体層である。また、発光層とは、発光物質を含有し発光機能を有する層である。
本発明のフォトクロミック表示素子は、これらの層が、各々の機能が独立した単層が積層した構造であってもよいし(例えば、図2、図3、図7、及び図9に示すフォトクロミック表示素子)、三つの機能全てを有する単層構造であってもよいし(例えば、図4に示すフォトクロミック表示素子)、又は二つの機能を有する層と一つの機能を有する層が積層した構造であってもよく(例えば、図1、図5、図6、及び図8に示すフォトクロミック表示素子)、素子を構成する層に、フォトクロミック材料に由来する画像表示機能と、電解質に由来するカチオン(又は正孔)又はアニオン(又は電子)輸送機能と、発光物質に由来する発光機能とが備わっていればよい。
【0033】
また、通常画像表示機能を有する層は素子の前面に設ける。従って、各々の機能が独立した単層が積層した構造、あるいは、二つの機能を有する層と一つの機能を有する層が積層した構造を有するフォトクロミック表示素子の場合、画像表示機能を有する層は、透明基板の面上又は透明電極上に設けることが好ましい。
【0034】
フォトクロミック層、高分子又はゲル高分子固体電解質層、発光層等の、本発明のフォトクロミック表示素子を構成する層は、全て印刷又は塗布法で作成することが可能である。例えば、図9に示すフォトクロミック表示素子を製造する場合は、透明電極を有する透明基板の透明電極上に、フォトクロミック材料を溶媒に溶解又は分散させた液状組成物(以下、フォトクロミック組成物(A)と略す。)を印刷または塗布した後、乾燥させてフォトクロミック層を形成し、次に、電解質と、活性エネルギー線重合性化合物とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物(以下、高分子又はゲル高分子固体電解質層用組成物(B)と略す。)を印刷または塗布した後、その塗膜面に活性エネルギー線を照射して塗膜を硬化させ、高分子又はゲル高分子固体電解質層を形成する。更にその上に、発光物質を含有する組成物(以下、発光層用組成物(C)と略す。)を印刷または塗布した後、乾燥させて発光層を形成する。発光層上に、再度、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)を印刷または塗布した後、電極を有する基板を貼り合わせ、活性エネルギー線を照射して高分子又はゲル高分子固体電解質層を形成し、次いで、前記二枚の基板をシール剤でシールして製造することができる。
【0035】
図9に示す、本発明のフォトクロミック表示素子を例として、本発明を説明する。
透明基板69として使用する透明基板は透明性を有する基板であればよく、電極や発光層を形成する際に変質しないガラスやプラスチック等が使用でき、例えば、ガラス基板やプラスチックフィルムやシート等(以下、フィルムやシートをフィルム等という。)のプラスチック基板が挙げられる。プラスチック基板としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリシクロオレフィン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリアミド等が挙げられる。これらのプラスチックフィルム等を使用する場合は、水分や酸素の透過を抑制するため、表面を酸化珪素や窒化珪素等でガスバリアコートしたものを使用するのが好ましい。
【0036】
また、他方の基板76は必ずしも透明である必要はないので、上記にあげた基板の他、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチックフィルム等、アルミニウム、銅、ステンレスなど金属箔なども使用できる。また、ガラスや金属とプラスチックとをラミネートしたフィルム等を使用してもよい。これらの基板は、フレキシブルや軽量の面から、プラスチック基板が好ましい。
【0037】
基板の厚さは使用方法及び材質によって異なるが、10μm〜10mmの範囲にあるのが好ましい。ガラスの場合は0.1〜3mm、プラスチック基板や金属基板の場合は10μm〜0.5mmの範囲が好ましい。
【0038】
また、透明電極70として使用する透明電極は透明性を有する電極材料であればよく、酸化錫(以下、NESAと略す。)、酸化亜鉛、酸化インジウム、インジウムスズオキシド(以下、ITOと略す。)、酸化インジウム・酸化亜鉛化合物、酸化錫・アンチモン化合物、酸化ガリウム・酸化亜鉛化合物の透明電極や、尚、金、銀、銅、パラジウム、白金等の半透明電極があげられる。電極は、例えば、上記電極材料を基板上にスパッタリングや真空蒸着したり、前記電極材料微粒子の懸濁液を塗布し、該微粒子を焼結させて得られる。電極の膜厚は、10nm〜5μmの範囲であると、光が透過しやすい。中でも、膜厚が20nm〜1μmの範囲が好ましい。
【0039】
また、他方の電極75は必ずしも透明である必要はないので、上記の電極材料の他、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、イッテルビウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、白金、錫、鉛、鉄、ニッケル等の金属、こられの金属を含有する合金などを使用することができる。また、カーボンやポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマーも使用することができる。また、電極表面を、白金黒のような電気伝導性の多孔質物質で覆うと、実質的な表面積が増すので、発光層への電荷注入が容易になり、より好ましい。また、電極として金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしてもよい。上記電極材料を使用した場合の電極の膜厚は、10nm〜1mmの範囲が好ましく、膜厚が20nm〜100μmの範囲がより好ましい。
【0040】
片面に透明電極70を有する透明基板69の透明電極70表面にフォトクロミック層71を形成する。フォトクロミック層71に使用するフォトクロミック材料としては、ECL素子が発光する光で励起されて発色するフォトクロミック材料を使用する。フォトクロミック材料として、(社)日本化学会編、「有機フォトクロミズムの化学」(季刊化学総説、No.28、1996年、学会出版センター発行)、や「ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)」、2000年、第100号、p.1685−1890、に記載されている化合物等が使用でき、具体的には、スチルベン誘導体、スピロピラン類、スピロオキサジン類、ジアリールエテン類、フルギド類、シクロファン類、カルコン誘導体など、あるいはこれらの混合物があげられる。
【0041】
中でも、フォトクロミック材料の光による発色及び消色時の繰り返し安定性が高く、熱による消色反応が起こりづらい、スピロオキサジン類、ジアリールエテン類及びフルギド類が好ましい。更に、表示特性の観点から、ECL素子の発光波長である350〜500nmの範囲内にある光で励起して、無色又は淡色の状態から発色する材料が特に好ましい。これらの材料として、「ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)」、2000年、第100号、p.1685−1716、に記載されているジアリールエテン類等が挙げられ、これらの中から適宜選択できる。
【0042】
ジアリールエテン類として、具体的には、1,2−ビス(2,4−ジメチル−3−チエニル)パーフルオロシクロペンタン、2,3−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)−無水マレイン酸、2−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−3−(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)無水マレイン酸、2,3−ビス(1,2−ジメチル−3−インドリル)無水マレイン酸、2,3−ビス(1,2−ジメチル−5−メトキシ−3−インドリル)無水マレイン酸、2−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−3−(2,4−ジメチル−5−シアノ−3−チエニル)無水マレイン酸、1−(1,2−ジメチル−メトキシ−3−インドリル)−2−(2,4−ジメチル−5−シアノ−3−チエニル)パーフルオロシクロペンタン、1,2−ビス(2−ヘキシル−3−チエニル)パーフルオロシクロペンタンのジチエノ(チオフェン)誘導体等が挙げられる。
【0043】
片面に透明電極70を有する透明基板69の透明電極70表面にフォトクロミック層71を形成するには、透明電極70の表面に、フォトクロミック組成物(A)を透明電極70表面に塗布又は印刷した後、乾燥して形成するか、あるいは、前記フォトクロミック材料を透明電極70表面に蒸着させる。中でも、生産性の面から、塗布又は印刷法で形成することが好ましい。
【0044】
塗布又は印刷法の際に使用する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン等のケトン類、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル類、蟻酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒等を使用することができる。これらの溶媒は単独でも混合して使用しても構わない。
【0045】
また、フォトクロミック組成物(A)には、結着樹脂あるいは分散樹脂として、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ナイロンなどの高分子材料を添加しても良い。また、後述する、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基等の活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物等を添加することもできる。また、オリゴマー、およびインキや塗料に使用される公知慣用の各種添加剤を、フォトクロミック材料の着色特性や経時安定性を阻害しない範囲内で添加してもよい。
【0046】
また、前記フォトクロミック材料の溶媒溶解性が高く、次に積層する高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)に溶解するおそれのあるときは、あらかじめ高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)とフォトクロミック材料とを混ぜて層を作成してもよい。このような、フォトクロミック材料に由来する画像表示機能と、電解質に由来するカチオン(又は正孔)又はアニオン(又は電子)輸送機能とを兼ね備えた層を有するフォトクロミック表示素子としては、図4、図5、図6、図7、図8及び図9に示すものがあげられる。
【0047】
高い発色状態を得るために、フォトクロミック層は、フォトクロミック材料を10質量%以上含有するのが好ましいので、該結着樹脂や分散樹脂は、この範囲内で適宜添加するのが好ましい。フォトクロミック層中のフォトクロミック材料は、50質量%以上含有するとなお好ましい。
【0048】
フォトクロミック層の膜厚は、フォトクロミック材料の発色時の吸光度が1以上となるような膜厚に形成すると、鮮明な表示が得られる。フォトクロミック材料の発色時の吸光係数はフォトクロミック材料によって異なるので、膜厚は一概に規定できないが、通常は、乾燥後のフォトクロミック層71の膜厚が10nm〜100μmの範囲となるようにすると、鮮明な表示を得ることができる。フォトクロミック組成物(A)は、乾燥後の膜厚が10nm〜100μmの範囲となるように、不揮発分濃度を適宜調整して使用する。
【0049】
フォトクロミック層71を、前記電極70の表面に塗布又は印刷する方法としては、例えば、ダイコーティング、(マイクロ)グラビアコーティング、スピンコーティング、アプリケーター法等の塗工法、インクジェット印刷、平版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の、公知慣用の塗布法や印刷法を適用することができる。塗膜を乾燥する方法には制限はなく、例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線炉等を使用して乾燥すればよい。
【0050】
また、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基等の活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物を添加した場合、後述する高分子又はゲル高分子固体電解質層の硬化方法により硬化することができる。
【0051】
一方、蒸着法でフォトクロミック層71を形成する場合は、汎用の真空蒸着装置を用い、10−3Paより高い真空下で、タングステンやモリブデンボート、セラミックス坩堝、又は、クヌーセンセルなどからの真空蒸着によって形成することができる。膜厚は、上記印刷や塗工法と同様でよい。
【0052】
フォトクロミック層71の表面に、高分子又はゲル高分子固体電解質層72を形成する。高分子又はゲル高分子固体電解質層72を形成するには、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)を印刷または塗布した後、その塗膜面に活性エネルギー線を照射して塗膜を硬化させればよい。
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)は、少なくとも、活性エネルギー線重合性化合物(以下、単量体(D)と略す。)と、電解質とを含有する。その他、溶媒、発光物質、合成樹脂類、オリゴマー、およびインキや塗料に使用される公知慣用の各種添加剤を、ECL素子の発光特性や経時安定性を阻害しない範囲内で添加してもよい。
【0053】
単量体(D)としては、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基等の活性エネルギー線重合性官能基を有する化合物であれば特に限定はなく、特開平10−251318号公報等で開示されているような(メタ)アクリレート化合物や、国際公開第02/35636号パンフレット等で開示されているようなマレイミド化合物を使用することができる。特に、単量体(D)として、イオン伝達機能を有する(ポリ)オキシアルキレン鎖、(ポリ)エステル鎖、(ポリ)カーボネート鎖、又は(ポリ)アミン鎖を有する活性エネルギー線重合性化合物を使用すると、より発光効率の高いECL素子が得られる。
【0054】
具体的には、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、数平均分子量(以下、Mnと略す。)が400のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、Mnが250のポリテトラメチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、
【0055】
エトキシ−(3−マレイミドプロピオキシ)エタン、エトキシ−(3−マレイミドプロピオキシ)ブタン、ジエチレングリコール(3−マレイミドプロピル)メチルエーテル、Mnが400のポリエチレングリコールのメチル(3−マレイミドプロピル)エーテル、トリメチロールプロパントリ(3−マレイミドプロピルエーテル)、Mnが400のポリエチレングリコールのビス(3−マレイミドプロピル)エーテル、Mnが400のポリエチレングリコールのモノ(3−マレイミドプロピル)ビニルエーテル等のエーテル系化合物;メチルマレイミドアセテート、エチルマレイミドカプロネート、エチレングリコールモノメチルエーテルマレイミドアセテート、Mnが400のポリエチレングリコールのモノメチルエーテルマレイミドアセテート、
【0056】
テトラヒドロフルフリルマレイミドアセテート、ジエチレングリコールビスマレイミドアセテート、ジエチレングリコールモノマレイミドアセテートアクリレート、Mnが400のポリエチレングリコールのビスマレイミドアセテート、Mnが250のポリテトラメチレングリコールのビスマレイミドアセテート、Mnが400のポリエチレングリコールのモノマレイミドカプロネートアクリレート、トリメチロールプロパントリマレイミドアセテート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリマレイミドアセテート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパンジマレイミドアセテートモノアクリレート、
【0057】
ペンタエリスリトールテトラマレイミドアセテート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラマレイミドアセテート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールジマレイミドアセテートジアクリレートなどのマレイミドエステル系化合物、N−エチル−(2−マレイミドエチル)カーバメート、イソホロンジイソシアナートと(ポリ)アルキレンポリオールとの当量混合物を2−マレイミドエタノールとの反応生成物などであるウレタン系化合物;2−マレイミドエチル−エチルカーボネート、2−マレイミドエチル−イソプロピルカーボネート、テトラエチレングリコールビス(3−マレイミドプロピルカーボネート)などのマレイミドカーボネート等の、マレイミド化合物が挙げられる。
【0058】
中でも、ポリエチレングリコール等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を有する活性エネルギー線重合性化合物が好ましい。特に、(ポリ)オキシアルキレン鎖を有するマレイミド化合物を使用すると、マレイミド基が、活性エネルギー線重合性を有するとともに、重合開始機能を有しているので、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)に重合開始剤を添加する必要がない。重合開始剤を添加した場合は、得られる高分子又はゲル高分子固体電解質層中にその未反応物や分解生成物が不純物として残存することがある。
【0059】
単量体(D)として、前記(ポリ)オキシアルキレン鎖等を有する活性エネルギー線重合性化合物を使用する場合は、使用量が多すぎると、得られる高分子又はゲル高分子固体電解質層の強度が低下するので、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)全質量に対して60質量%以下とするのが好ましく、50%質量以下が最も好ましい。
【0060】
また、マレイミド化合物を使用する場合は、実用的な重合速度を得るために、マレイミド化合物の使用量を、単量体(D)全質量に対して10質量%以上とするのが好ましく、20質量%以上が最も好ましい。また、重合開始剤は特に必要ないが、重合速度を向上させる目的で、ECL素子の発光特性や経時安定性を阻害しない範囲内で重合開始剤を添加してもよい。
【0061】
重合によって高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)の硬化塗膜を得るためには、単量体(D)に活性エネルギー線重合性官能基を二つ以上有する多官能性単量体を配合するのが好ましい。多官能性単量体の配合量は、所望のゲル分率が得られるように適宜決定すればよい。
【0062】
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)が含有する電解質としては、各種の塩を使用することができる。塩は、電荷でキャリアーとしたいイオンを含む電解質であればよいが、高分子又はゲル高分子固体電解質層中での解離定数が大きいことが望ましい。具体的には、LiCFSO、NaCFSO、KCFSOなどのトリフルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩、LiN(CFSO、LiN(CFCFSOなどのパーフルオロアルカンスルホン酸イミドのアルカリ金属塩、LiPF、NaPF、KPFなどのヘキサフルオロ燐酸のアルカリ金属塩、LiClO、NaClOなどの過塩素酸アルカリ金属塩、
【0063】
LiBF、NaBFなどのテトラフルオロ硼酸塩、LiSCN、LiAsF、LiI、NaI、NaAsF、KI等のアルカリ金属塩、過塩素酸テトラエチルアンモニウムなどの過塩素酸の四級アンモニウム塩、[(CN][BFなどのテトラフルオロ硼酸の四級アンモニウム塩、[(CN][PFなどの四級アンモニウム塩、[(CHP][BF、[(CP][BFなどの四級ホスホニウム塩などが挙げられる。また、前記電解質の陽イオン性基又は陰イオン性基が高分子の主鎖又は側鎖上に存在する高分子電解質や重合性基を有する常温溶融塩(イオン性液体とも言う)等を使用することもできる。中でも、有機溶媒中での溶解性や、イオン伝導度に優れる、LiPF、LiBF、LiAsF、パーフルオロアルカンスルホン酸イミドのアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩を使用するのが好ましい。
【0064】
高分子又はゲル高分子固体電解質層のイオン電導度を最大にするためには、電解質を、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)が層分離を起さない範囲内で、できるだけ多量に配合するとよい。本発明において、溶解度限界量で使用するのが好ましく、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)中、0.1〜70質量%の範囲で使用することが好ましく、1〜60質量%の範囲が特に好ましい。溶媒を使用する場合、電解質を溶解する溶媒であることが好ましい。
【0065】
溶媒としては有機溶媒が好ましく、誘電率が大きく、電解質の溶解性が高く、沸点が60℃以上であり、電気化学的に安定な溶媒が適している。具体的には、1,2ージメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、クラウンエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、炭酸ビニレン等の炭酸エステル類、プロピオン酸メチルや蟻酸メチル等の脂肪族エステル類、ベンゾニトリル、トルニトリル等の芳香族ニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ブチロラクトン等のラクトン類、スルホラン等の硫黄化合物、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、リン酸エステル類等が挙げられる。中でも、炭酸エステル類、脂肪族エステル類、エーテル類が好ましく、カーボネート類が特に好ましい。これらは単独で用いてもよいし、二種類以上混合した混合溶媒として用いてもよい。
【0066】
高分子又はゲル高分子固体電解質層72としては、高分子固体電解質層の場合とゲル高分子固体電解質層の場合とがあるが、有機溶媒を含んだゲル高分子固体電解質層は、高分子固体電解質層よりもイオン電導度が高く、好適に使用することができる。ゲル高分子固体電解質層とする場合は、前記有機溶媒の中でも高沸点のものを選択し、ゲル高分子固体電解質用組成物(B)を調製する。ゲル高分子固体電解質用組成物(B)をフォトクロミック層71表面上に塗布又は印刷した後、活性エネルギー線を照射する。
【0067】
有機溶媒の含有量が多い程イオン電導度は向上するが、含有量が多すぎるとゲル高分子固体電解質層の機械的強度が低下するおそれがあるので、有機溶媒の添加量は、ゲル高分子固体電解質用組成物(B)を構成する単量体(D)の合計質量に対して、0.5〜12倍とするのが好ましく、1〜8倍量が特に好ましい。
【0068】
高分子又はゲル高分子固体電解質層72を、高分子固体電解質層とする場合は、前記有機溶媒の中でも低沸点のものを選択するか、あるいは、有機溶媒を使用せずに高分子固体電解質用組成物(B)を調製する。該高分子固体電解質用組成物(B)をフォトクロミック層71表面上に塗布又は印刷した後、有機溶媒を使用した場合は乾燥させ、活性エネルギー線を照射する。この場合は、高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜から溶媒を留去した際に電解質が析出しないように、電解質の濃度を調整する必要がある。
【0069】
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)に重合開始剤を使用する場合は、公知慣用の重合開始剤が使用できる。具体的には、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等のラジカル重合開始剤、CFCOOH等のプロトン酸、BF、AlCl等のルイス酸等のカチオン重合開始剤、あるいはブチルリチウム、ナトリウムナフタレン、リチウムアルコキシド等のアニオン重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイン等の光重合開始剤が挙げられる。
必要に応じて、ECL素子の発光特性特性や経時安定性を阻害しない範囲で公知慣用の光増感剤を使用してもよい。
【0070】
重合開始剤を使用する場合は、単量体(D)に対して0.1〜3質量%の範囲で使用するのが好ましい。重合開始剤が3質量%を超えると、ECL素子の発光特性や経時安定性を損なうことがある。
【0071】
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)を、フォトクロミック層71の表面に塗布又は印刷する方法としては、例えば、ダイコーティング、(マイクロ)グラビアコーティング、スピンコーティング、アプリケーター法等の塗工法、インクジェット印刷、平版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の、公知慣用の塗布法や印刷法を適用することができる。塗膜を乾燥して高分子固体電解質として使用する場合に、その方法には制限はなく、例えば、ホットプレート、オーブン、赤外線炉等を使用して乾燥すればよい。
【0072】
高分子又はゲル高分子固体電解質層72の膜厚は、乾燥後の膜厚が10nm〜1mmの範囲であることが好ましい。膜厚が10nm未満では素子のショートを招き、1mmを越えると駆動電圧の上昇を招くおそれがある。特に膜厚が50nm〜50μmとしたときに、より高い発光効率が得られる。
【0073】
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜を硬化させるための活性エネルギー線としては、赤外線、可視光線、紫外線、電子線等を使用することができる。高分子又はゲル高分子固体電解質層72が、ゲル高分子固体電解質層である場合は、溶剤の蒸散を起させない可視光線、紫外線、又は電子線を使用することが好ましい。
【0074】
赤外線源としては、汎用のオーブン、ホットプレート、赤外線炉などを使用することができる。加熱温度や加熱時間は、使用する重合開始剤の種類によって適宜選択でき、50〜200℃の範囲で1〜60分加熱するのが好ましい。また、可視光源や紫外光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光等を使用することができる。光強度としては、500J/m〜5000J/mの範囲が好ましい。また、電子線を使用して硬化させる場合は、汎用の電子線照射装置を使用すればよい。
【0075】
次に、高分子又はゲル高分子固体電解質層72上に発光層用組成物(C)を塗布又は印刷した後、乾燥させて発光層73を設ける。
発光層73に使用する発光物質としては、励起されて可視光領域又は紫外光領域に蛍光又は燐光を発するものを使用する。中でも、350〜500nmの範囲内に、蛍光又は燐光を発するものが好ましく、フォトクロミック材料の発色前後のコントラストや色調から、350〜450nmの範囲で発光するものが好ましい。500nmよりも長波長の光で励起されるフォトクロミック材料は、発色前の状態でフォトクロミック材料が有色であると、表示品質が低下するおそれがある。また、現状、350nm以下の発光をECL素子で得るのは難しい。
【0076】
発光物質として、具体的には、π共役系高分子化合物や遷移金属錯体、無機半導体や有機顔料のナノサイズ粒子、あるいはこれらの混合物があげられる。
π共役系高分子化合物としては、ポリパラフェニレンやポリフルオレン等の芳香族共役系高分子化合物、ポリアセチレン等の脂肪族共役系高分子化合物、ポリピロールやポリチオフェン等の複素環式共役系高分子化合物、ポリアニリン等の含ヘテロ原子共役系高分子化合物、ポリフェニレンビニレンやポリアリーレンビニレン等の複合型共役系高分子化合物等があげられる。これらのπ共役系高分子化合物の多くは有機溶媒への溶解性に劣るが、ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基や、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基を有するアルキル基などの置換基を導入すると、溶解性が向上する。該π共役系高分子化合物の分子量は、質量平均分子量(以下、Mwと略す。)が1000〜500000の範囲にあるものが好ましく、2000〜300000がより好ましい。
【0077】
遷移金属錯体において、金属イオンとしては、例えば、クロムイオン、モリブデンイオン、タングステンイオン、レニウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、コバルトイオン、ロジウムイオン、イリジウムイオン、白金イオン、銅イオン、銀イオン又は金イオンなどがあげられる。中でも、ルテニウムイオン、イリジウムイオン、又は白金イオンが好ましい。
【0078】
配位子としては、「コンプリヘンシブ・コーディネーション・ケミストリー(Comprehensive Coordination Chemistry)」、1987年,ペルガモン・プレス(Pergamon Press)社や、「フォトケミストリー・アンド・フォトフィジックス・オブ・コーディネーション・コンパウンズ(Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds)」、1987年、スプリンガー・ファーラグ(Springer−Verlag)社などに記載された、ハロゲン配位子、ピリジン、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、ターピリジン、フェナントロリンなどの含窒素芳香族配位子、アセチルアセトンなどのジケトン配位子、酢酸などのカルボン酸配位子、トリフェニルホスフィン、亜リン酸エステルなどのリン配位子、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、及びシアノ配位子、ポルフィリン、フタロシアニン、及びこれらの誘導体などがあげられる。中でも、含窒素芳香族配位子、ポルフィリン、フタロシアニン及びその誘導体は、遷移金属イオンとの錯体形成能が高い。また、ピリジン、ビピリジル、キノリン、キノキサリン、及びこれらの誘導体は、遷移金属イオンと安定な錯体を形成する。
【0079】
前記遷移金属錯体の対イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオンなどのアルカリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、バリウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン、F、Cl、Br、Iなどのハロゲンイオン、パークロレートイオン、PF 、BF 、テトラフェニルボレートイオンなどのボレートイオン、アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、トリメチルベンジルアンモニウムイオンなどのアンモニウムイオン、ポリスチレンスルホン酸イオン、トリフルオロメンタンスルホナートイオン、トルエンスルホナートイオンなどのスルホン酸イオン、アセテートイオン、トリフルオロアセテートイオン、安息香酸イオンなどのカルボン酸イオンなどがあげられる。中でも、パークロレートイオン、PF 又はBF が好ましい。
【0080】
該遷移金属錯体は、単核錯体又は複核錯体を形成していてもよい。また、複数種の配位子を含んでいてもよい。また該遷移金属錯体は、低分子化合物でもオリゴマーやポリマーでもよい。分子量としては、Mwが300〜500000の範囲が好ましく、中でも500〜100000の範囲が好ましい。
【0081】
無機半導体や有機顔料のナノサイズ粒子としては、カドミウムセレニド等の無機半導体ナノサイズ粒子や、キナクリドン等の蛍光色を有する有機顔料ナノサイズ粒子が挙げられる。これらは、数nmの粒子径範囲で量子サイズ効果を示し、粒子系に依存して蛍光発光色が異なるので、同一材料において粒子径を変えるだけで種々の色調の発光を得ることができる。
【0082】
これらの発光物質の中でも、セスキ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(2,4−ジブトキシ−p−フェニレン)、ポリ(2,5−ジヘプチルー2’、5’−ジペンチロキシビフェニレン)、ポリ(p−フェニレンチエニレン)、ポリ(9,9−ジ−n−ヘキシルフルオレン)、ポリ(9,9−ジ−2−(エチルヘキシル)フルオレン)等のπ共役系高分子化合物やイリジウム(III)ビス(2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナート−N,C)ピコリナート、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の遷移金属錯体あるいはこれらの混合物があげられる。
【0083】
発光層73は、前記発光物質を溶媒に溶解又は分散させて得られる発光層用組成物(C)を、高分子又はゲル高分子固体電解質層72表面に塗布又は印刷した後、乾燥して形成する。溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン等のケトン類、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル類、
【0084】
蟻酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒等を使用することができる。これらの溶媒は単独でも混合して使用しても構わない。
【0085】
また、発光層用組成物(C)には、結着樹脂あるいは分散樹脂として、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ナイロンなどの高分子材料を添加しても良い。高い発光効率を得るためには、発光層が、発光物質を10質量%以上含有することが好ましく、50質量%以上であればより好ましい。
【0086】
発光層用組成物(C)を、高分子又はゲル高分子固体電解質層72の表面に塗布又は印刷する方法としては、前記高分子又はゲル高分子固体電解質層72を作製する場合と同様の方法を挙げることができる。発光層73の膜厚は、乾燥後の膜厚が10nm〜100μmの範囲であることが好ましい。膜厚が10nm未満では素子のショートを招き、100μmを越えると駆動電圧の上昇を招くおそれがある。中でも、膜厚が50nm〜1μmであると、より高い発光効率が得られ好ましい。発光層用組成物(C)の不揮発分濃度は、塗工法が印刷である場合と塗布である場合とでは異なるが、乾燥後の発光層73の膜厚が10nm〜100μmの範囲となるように調整することが好ましい。
【0087】
発光層73の表面に、前記高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)を印刷または塗布した後、その塗膜面に、片面に電極75を有する基板76の電極75を密着させ、次いで透明基板側から活性エネルギー線を照射して塗膜を硬化させ、高分子又はゲル高分子固体電解質層74を形成する。
【0088】
高分子又はゲル高分子固体電解質層74を形成する際に、高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜に活性エネルギー線を照射して、該塗膜が粘着性を失わない程度に予備硬化させた後、片面に電極75を有する基板76の電極75を密着させて、透明基板側から再度活性エネルギー線を照射して塗膜を本硬化させてもよい。
【0089】
高分子又はゲル高分子固体電解質用組成物(B)を、発光層73の表面に塗布又は印刷する方法、及び、活性エネルギー線を照射して塗膜を硬化させる方法としては、前記高分子又はゲル高分子固体電解質層72を作製する場合と同様の方法を挙げることができる。高分子又はゲル高分子固体電解質層74の膜厚も、前記高分子又はゲル高分子固体電解質層72と同様でよい。
【0090】
高分子又はゲル高分子固体電解質層72及び高分子又はゲル高分子固体電解質層74には、それぞれ同じ電解質を使用しても構わないが、陽極上に形成された高分子又はゲル高分子固体電解質層に、原子径又は分子径の小さいカチオンを有する電解質を使用すると、陽極から注入された正孔をカチオンとして、発光層73に輸送しやすいので、より発光効率が上がり好ましい。中でも、LiI、NaI、KI、LiPF、LiBF、LiAsF、パーフルオロアルカンスルホン酸イミドのアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩、高分子の主鎖又は側鎖に陽イオンが存在する高分子電解質等が、有機溶媒中での溶解性や、イオン伝導度に優れることから特に好ましい。
【0091】
一方、陰極上に形成された高分子又はゲル高分子固体電解質層に、原子径又は分子径の小さいアニオンを有する電解質を使用すると、陰極から注入された電子をアニオンとして、発光層73に輸送しやすいので、より発光効率が上がり好ましい。中でも、LiI、NaI、KI、LiPF、LiBF、ヨウ化テトラメチルアンモニウム([(CHN][I])、テトラエチルアンモニウムフルオロボレート([(CN][BF)、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロフォスフェート([(CHN][PF)、高分子の主鎖又は側鎖に陰イオンが存在する高分子電解質等が、有機溶媒中での溶解性や、イオン伝導度に優れることから特に好ましい。
【0092】
本発明のフォトクロミック表示素子が発光層を複数層有する場合は、すべての発光層が同一の発光物質を含有していてもよいし、異なる発光物質を含有していてもよい。
【0093】
本発明のフォトクロミック表示素子は、その他、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層や電子輸送層などを有していてもよい。正孔注入層や正孔輸送層は陽極上に形成し、電子注入層や電子輸送層は陰極上に形成する。これらの層の材料としては、有機エレクトロルミネッセンス素子等に通常使用される材料を使用することができる。
【0094】
前記方法により得たフォトクロミック表示素子は、電極からリード線を取り出した後、素子周辺をシール剤77及び78でシールする。シール剤77及び78としては、液晶ディスプレイ等で通常使用するような、公知慣用の熱硬化性シール剤や紫外線硬化性シール剤、あるいはこれらを併用したシール剤を使用することができる。特に、高分子又はゲル高分子固体電解質層72又は高分子又はゲル高分子固体電解質層74がゲル高分子固体電解質層である場合には、溶媒の揮散を防止するため、紫外線硬化性シール剤を使用することが好ましい。
【0095】
本発明のフォトクロミック表示素子は、透明基板面を除く外表面を水蒸気バリアー性フィルムで被覆してあってもよい。水蒸気バリアー性フィルムとしては、アルミニウム等の金属箔、アルミニウムとポリエチレンテレフタレート等からなる金属ラミネートフィルム等を使用することができる。
【0096】
本発明のフォトクロミック表示素子は、ECL素子の発光によって励起され、着色されて表示パターンを形成するものである。従って、日常光の照射によって表示パターンが乱されることがないよう、フォトクロミック層の外側に、短波長光を遮断して、ECL素子の発光によって露光されていない部分のフォトクロミック材料の着色を防止する短波長光遮断層を設けることが好ましい。例えば、図9に示すフォトクロミック表示素子の場合では、透明基板69の外側に、短波長光遮断層を設ける。短波長光遮断層としては、例えば、紫外線をカットするL−39やL−42、可視光領域の黄色より短波長の光をカットするY−44,Y−52、橙色より短波長の光をカットするO−54,O−58等があり、用いるフォトクロミック材料の励起波長と吸収端の波長によって、適宜選択する。
【0097】
また、フォトクロミック層の表示パターンのコントラストを上げ、視認性を向上させるために、各種手段を講じることができる。例えば、図9に示すフォトクロミック表示素子においては、背面側にくる電極75を鏡面にする、電極75を透明にして基板76を白色にする、高分子又はゲル高分子固体電解質層74に酸化チタンや酸化亜鉛などの白色微粒子を混入して高分子又はゲル高分子固体電解質層を白色にする等の手段を講じることができる。またフォトクロミック層を、フォトクロミック材料の発色体が赤、緑、及び青又はシアン、マジェンタ、及びイエローを呈する材料で塗り分けることで、マルチカラーやフルカラー表示が可能である。
【0098】
また、ECL素子の発光パターンを変えるだけで、該パターンに応じた表示をフォトクロミック層に描くことができる。該パターンは、電極を短冊形とし、その短冊形電極を表示面と裏面において直交させる単純マトリックス駆動やTFTを用いたアクティブ駆動等によってドットパターン表示をすることで、任意の表示が可能である。図10に電極を短冊形とし、その短冊形電極を表示面と裏面において直交させる単純マトリックス駆動によって情報を表示した例を示す。
【0099】
一方、本発明のフォトクロミック表示素子は、基板が、片面に電極を有する柔軟性のあるプラスチックフィルム等であると、ロール・ツー・ロール法で連続的に製造することができる。
【0100】
本発明のフォトクロミック表示素子において、ECL素子部分は、0.5〜10V程度の電圧の印加で駆動され、0.1〜1000mA/cmの電流値を示し、0.01〜10000cd/m程度の発光輝度が得られる。また、発光物質を適宜選択することによって、発光色を任意に設定することもできる。
【0101】
本発明のフォトクロミック表示素子において、ECL素子部分はフォトクロミック材料が着色するまでの短期間駆動させればよく、一定時間ごとにパルス電圧を印加して駆動すればよい。また、太陽光の下など、本発明のフォトクロミック表示素子に強い光が照射され続ける場合、着色したフォトクロミック材料の消色反応が進行するので、この場合は連続して電圧を印加することが好ましく、交流電圧を印加することが好ましい。交流電圧を印加してECL素子部分を駆動させる場合は、高分子又はゲル高分子固体電解質層には、原子径又は分子径の小さいカチオン又はアニオンを有する電解質である、LiI、NaI、KI、LiPF、LiBF、ヨウ化テトラメチルアンモニウム([(CHN][I])等を使用するのが好ましい。
【0102】
本発明のフォトクロミック表示素子は、一枚の基板の電極上に、フォトクロミック層、高分子又はゲル高分子固体電解質層及び発光層各層を順次形成し、最後の高分子又はゲル高分子固体電解質層形成時に、もう一枚の基板の電極を密着させた後、透明基板側から活性エネルギー線を照射してすべての層が形成されるという、簡便な手法で形成することができる。また、基板として柔軟性のある電極を有するプラスチックフィルム等を使用すれば、ロール・ツー・ロール法で作成することができ、大面積のフォトクロミック表示素子を簡単に製造することができる。
【0103】
本発明のフォトクロミック表示素子は、ECL素子部分の発光パターンをフォトクロミック層の表示パターンに変換して、ECL素子部分を常時発光させなくとも、一定時間表示を保持するという省エネルギー型である。従って、本発明のフォトクロミック表示素子は、各種表示素子、ディスプレイ、ペーパーライクディスプレイ、電子ブック、標識、看板、インテリア等の用途に、好適に使用することができる。
【0104】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の例において、「%」は、特に断りのない限りは質量基準とする。
【0105】
<実施例1>
片面に厚さ100nmのITO電極を有する、縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」のITO電極上に、フォトクロミック材料として、2−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−3−(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)無水マレイン酸とMnが400のポリエチレングリコールのビスマレイミド酢酸エステルとの混合物(質量比1:1)を1μmの厚さに塗布し、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射して硬化し、フォトクロミック層を形成した。次いで、Mnが400のポリエチレングリコールのビスマレイミド酢酸エステルと、LiPFの0.5mol/Lエチレンカーボネート・プロピレンカーボネート溶液(エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比は50:50)とを同質量混合したゲル高分子固体電解質用組成物(B)に直径2μmの液晶素子用樹脂球状スペーサーを2%混合したものを、スピンコーターを使用して塗布し、厚さ20μmのゲル高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜を形成した。120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射し、厚さ2μmのゲル高分子固体電解質層を形成した。
【0106】
該ゲル高分子固体電解質層上に、ポリエチレングリコール(Mn;10,000)、リチウムトリフルオロメタンスルフォネート及びポリ(2−(3,6−ジオキサヘプチルオキシ)−1,4−フェニレン)(質量比、1:0.18:1)をアセトニトリルに溶解した濃度10.89g/Lの溶液からなる発光層用組成物(C)をスピンコートした後、40℃の真空乾燥器中でアセトニトリルを除去して、厚さ200nmの発光層を形成した。発光層上に、前記ゲル高分子固体電解質用組成物(B)に直径2μmの液晶素子用樹脂球状スペーサーを2%混合したものを、スピンコーターを使用して塗布し、厚さ2μmのゲル高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜を形成した。この膜上に、片面に厚さ200nmのアルミニウム電極を有する縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」のアルミニウム電極面を圧着し、透明基板側から、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射し、厚さ2μmのゲル高分子固体電解質層を形成した。
【0107】
ITO電極及びアルミニウム電極からリード線を取り出した後、素子周辺に紫外線硬化性シール剤を塗布し、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射して、シール剤を硬化させ、素子を封入してフォトクロミック表示素子を得た。
本素子のITO透明電極側から、キセノンランプと干渉フィルターを用いて580nmを中心波長とする可視光を照射して、フォトクロミック材料を、開環状体(微黄色)に導いた。この状態で、ITO電極を有する、縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」上に、シャープカットフィルターY−48を重ねた。
このフォトクロミック表示素子に、ITO電極を陽極として5Vの直流電圧を1分印加後、印加を止めた。フォトクロミック層は濃褐色に着色しており、室内光下、その発色状態を10分以上維持した。
【0108】
<実施例2>
片面に厚さ100nmのITO電極を有する、縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」のITO電極上に、フォトクロミック材料として、2−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−3−(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)無水マレイン酸、Mnが400のポリエチレングリコールのビスマレイミド酢酸エステル、及び、LiPFの0.5mol/Lエチレンカーボネート・プロピレンカーボネート溶液(エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比は50:50)との混合物(質量比1:1:1)を1μmの厚さに塗布し、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射して硬化し、フォトクロミック材料を含有するゲル高分子固体電解質層を形成した。次いで、Mnが400のポリエチレングリコールのビスマレイミド酢酸エステルと、LiPFの0.5mol/Lエチレンカーボネート・プロピレンカーボネート溶液(エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比は50:50)とを同質量混合したゲル高分子固体電解質用組成物(B)に直径2μmの液晶素子用樹脂球状スペーサーを2%混合したものを、スピンコーターを使用して塗布し、厚さ20μmのゲル高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜を形成した。120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射し、厚さ2μmのゲル高分子固体電解質層を形成した。
【0109】
ゲル高分子固体電解質層上に、Mnが10,000のポリエチレングリコール、リチウムトリフルオロメタンスルフォネート、及びポリ(2−(3,6−ジオキサヘプチルオキシ)−1,4−フェニレン)(質量比、1:0.18:1)をアセトニトリルに溶解した濃度10.89g/Lの溶液からなる発光層用組成物(C)をスピンコートした後、40℃の真空乾燥器中でアセトニトリルを除去して、厚さ200nmの発光層を形成した。発光層上に、前記高分子固体電解質用組成物(B)に直径2μmの液晶素子用樹脂球状スペーサーを2%混合したものを、スピンコーターを使用して塗布し、厚さ2μmの高分子固体電解質用組成物(B)の塗膜を形成した。この膜上に、片面に厚さ200nmのアルミニウム電極を有する縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」のアルミニウム電極面を圧着し、透明基板側から、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射し、厚さ2μmのゲル高分子固体電解質層を形成した。
【0110】
ITO電極及びアルミニウム電極からリード線を取り出した後、素子周辺に紫外線硬化性シール剤を塗布し、120W/cmの高圧水銀灯を用いて1000J/mの紫外線を照射して、シール剤を硬化させ、素子を封入してフォトクロミック表示素子を得た。
本素子のITO透明電極側から、キセノンランプと干渉フィルターを用いて580nmを中心波長とする可視光を照射して、フォトクロミック材料を、開環状体(微黄色)に導いた。この状態で、ITO電極を有する、縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」上に、シャープカットフィルターY−48を重ねた。
このフォトクロミック表示素子に、ITO電極を陽極として5Vの直流電圧を1分印加後、印加を止めた。フォトクロミック層は濃褐色に着色しており、室内光下、その発色状態を10分以上維持した。
【0111】
<比較例1>
実施例1において、片面に厚さ100nmのITO電極を有する、縦横の長さが共に20mm、厚さが1.1mmのコーニング社製ガラス板「1737」のITO電極上に、フォトクロミック層を形成せず、それ以外は実施例1と同様にしてECL素子を形成した。
このECL素子に、ITO電極を陽極として5Vの直流電圧を1分印加後、印加を止めた。電圧印加中は青色を呈したが、電圧印加を中止するとともに、青色表示は消失し、表示のメモリー性を示さなかった。
【0112】
【発明の効果】
本発明のフォトクロミック表示素子は、ECL素子の内部又は外部にフォトクロミック層を組み込み、フォトクロミック表示素子の励起光源としてECL素子を用いる。ECL素子の内部又は外部にフォトクロミック層を組み込むだけなので、構成が単純である。
【0113】
また、ECL素子の発光パターンを変えるだけで、該パターンに応じた表示をフォトクロミック層に描くことができ、且つ、ECL素子の発光を停止させても、フォトクロミック層は一定時間その表示を保持することができる。該パターンは、電極を短冊形とし、その短冊形電極を表示面と裏面において直交させる単純マトリックス駆動やTFTを用いたアクティブ駆動等によってドットパターン表示をすることで、任意の表示が可能であり、更に、ECL素子のパターンを、赤、緑、青、又は、シアン、マジェンタ、イエロー等の色を示す材料を液晶表示に使用するカラーフィルター様パターンに構成すれば、多色カラー又はフルカラー表示も可能である。
【0114】
更に、本発明のフォトクロミック表示素子のECL素子部分は、高分子又はゲル高分子固体電解質層が、電解質と、活性エネルギー線重合性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜からなる。活性エネルギー線重合性化合物として、イオン伝達機能を有する(ポリ)オキシアルキレン鎖を有する活性エネルギー線重合性化合物を使用すると、より発光効率の高いECL素子が得られる。特に、(ポリ)オキシアルキレン鎖を有するマレイミド化合物を使用すれば、マレイミド化合物自身が重合性を有するとともに、重合開始剤としての機能を有するので、前記活性エネルギー線硬化性組成物には、未反応物や分解生成物が不純物の原因となる重合開始剤を必要としない。従って、発光効率が高く、経時安定性にも優れるECL素子が得られる。発光効率の高いECL素子は、より低い電圧で駆動できるので、より省エネルギー化でき、長寿命のフォトクロミック表示素子が得られる。
【0115】
また、電極を有するプラスチックフィルム等、柔軟性のある基板を使用すれば、ロール・ツー・ロール法で作成することができ、大面積のフォトクロミック表示素子を簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図2】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図3】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図4】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図5】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図6】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図7】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図8】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図9】本発明のフォトクロミック表示素子の一例を示す断面図である。
【図10】本発明のフォトクロミック表示素子を単純マトリックス駆動により表示した一例を示す図である。
【符号の説明】
1 フォトクロミック層
2 透明基板
3 透明電極
4 発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層
5 電極
6 基板
7 シール剤
8 シール剤
9 フォトクロミック層
10 透明基板
11 透明電極
12 高分子又はゲル高分子固体電解質層
13 発光層
14 電極
15 基板
16 シール剤
17 シール剤
18 フォトクロミック層
19 透明基板
20 透明電極
21 高分子又はゲル高分子固体電解質層
22 発光層
23 高分子又はゲル高分子固体電解質層
24 電極
25 基板
26 シール剤
27 シール剤
28 透明基板
29 透明電極
30 フォトクロミック材料及び発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層
31 電極
32 基板
33 シール剤
34 シール剤
35 透明基板
36 透明電極
37 フォトクロミック層
38 発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層
39 電極
40 基板
41 シール剤
42 シール剤
43 透明基板
44 透明電極
45 フォトクロミック材料を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層
46 発光層
47 電極
48 基板
49 シール剤
50 シール剤
51 透明基板
52 透明電極
53 フォトクロミック層
54 高分子又はゲル高分子固体電解質層
55 発光層
56 電極
57 基板
58 シール剤
59 シール剤
60 透明基板
61 透明電極
62 フォトクロミック材料を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層
63 発光層
64 高分子又はゲル高分子固体電解質層
65 電極
66 基板
67 シール剤
68 シール剤
69 透明基板
70 透明電極
71 フォトクロミック層
72 高分子又はゲル高分子固体電解質層
73 発光層
74 高分子又はゲル高分子固体電解質層
75 電極
76 基板
77 シール剤
78 シール剤
79 上部透明基板
80,82,83,84,85,86,87,88 下部基板
89,90,91,92,93,94,95,96 上部透明電極
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a photochromic display device in which light emitted from an electrochemical light emitting device (hereinafter, abbreviated as an ECL device) is used as excitation light.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a display element using a photochromic material has been known, and it is known that a display element using a photochromic material or a diarylethene compound which is a photochromic material in which a decoloring reaction due to heat is suppressed has a memory property. Since these photochromic display elements do not emit light by themselves, the display information is stored by writing from outside with light of the wavelength at which the photochromic material develops color, and display is performed by irradiating light of the wavelength at which the photochromic material decolorizes. Erase information. Therefore, although it is energy saving, it has a problem that the configuration of the display medium is complicated because an external light source for writing and erasing is required (for example, see Patent Document 1).
[0003]
On the other hand, an organic light emitting element has been developed in which a certain kind of organic thin film (organic light emitting body) is sandwiched between counter electrodes and emits light with energy generated by energization. The ECL device, which is one of the organic light-emitting devices, uses only the oxidation-reduction of the light-emitting material. Therefore, the applied voltage can be reduced, and it is necessary to control the energy levels of the light-emitting layer, the transport layer, and the electrodes. In recent years, it has attracted attention because of its lack. Among them, an ECL device using a gel polymer solid electrolyte in which an electrolyte solution is solidified into a gel state is particularly easy because sealing is easy at the time of device manufacture and the effect on the environment when the device is damaged is small. Attention has been paid.
[0004]
As an ECL device using a gel polymer solid electrolyte, an ECL device using a ruthenium (hereinafter abbreviated as Ru) (II) complex in a light emitting layer is known (for example, Non-Patent Document 1 and Non-Patent Document 2). reference.). The Ru (II) complex has high luminous efficiency in an electrolyte solution. Also, an ECL device using a π-conjugated polymer for the light emitting layer is known (for example, see Non-Patent Document 3). However, these ECL elements need to constantly supply a current to emit light in order to maintain display as a display medium, and as a result, there is a problem that the life is short or the power consumption is large.
[0005]
There has been proposed an optical memory in which a high-conductivity part and a low-conductivity part of a photochromic material are formed by pattern exposure from outside the element, and electroluminescence is emitted using the high-conductivity part (for example, see Patent Document 2). However, an external light source and a mask on which the pattern is recorded are required for pattern exposure, and the structure of the display medium is complicated, and continuous current is required because continuous light emission is required for pattern display. However, the problem of high power consumption has not been solved yet. Furthermore, since a mask having a pattern formed is required, the mask must be replaced each time the display is changed, which is not economical. Further, this method does not perform photochromic display using emission from electroluminescence as excitation light.
[0006]
[Non-patent document 1]
"Applied Physics Letters", 1996, No. 69, p. 1689
[Non-patent document 2]
"Journal of the American Chemical Society", 1997, No. 119, p. 3987
[Non-Patent Document 3]
"Science", 1995, No. 269, p. 1086
[Patent Document 1]
JP-A-9-313355
[Patent Document 2]
JP-A-10-152679
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a photochromic display element in which the configuration of a display medium is simple and energy-saving, and at the time of display, a display can be freely changed by an internal light emitting pattern without using a pattern mask. It is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have solved the above-described problem by incorporating a layer containing a photochromic material (hereinafter, abbreviated as a photochromic layer) inside or outside the ECL element and using the ECL element as an excitation light source of the photochromic display element. . Specifically, the photochromic display element of the present invention is:
[0009]
1. Since only the photochromic layer is incorporated inside or outside the ECL element, the configuration is simple.
[0010]
2. By simply changing the light emission pattern of the ECL element, a display corresponding to the pattern can be drawn on the photochromic layer. If a photochromic material in which the decoloring reaction due to heat is suppressed is used as the photochromic material, the display of the photochromic layer can be maintained for a certain period of time even when the light emission of the ECL element is stopped. The pattern can be arbitrarily displayed by displaying a dot pattern by a simple matrix drive or an active drive using a TFT in which the electrodes are rectangular and the rectangular electrodes are orthogonal to the display surface and the back surface. Further, when the color of the photochromic layer is red, green, blue, or a material showing a color such as cyan, magenta, and yellow, and is configured in a color filter-like pattern used for liquid crystal display, multicolor or full color Display is also possible.
[0011]
3. Since display can be maintained without continuously applying voltage, energy is saved.
[0012]
That is, the present invention provides a photochromic display element in which light emitted from an electrochemical light-emitting element is used as excitation light.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The photochromic display element of the present invention incorporates a photochromic layer inside or outside the ECL element. As a preferred embodiment, at least one of a transparent substrate having a transparent electrode, an ECL device having a polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing a luminescent substance between substrates having two electrodes, or at least a high An ECL device having a laminated structure of a molecular or gel polymer solid electrolyte layer and a light emitting layer, having a photochromic layer on the side opposite to the transparent electrode side of the transparent substrate (that is, outside the ECL device); An embodiment in which a photochromic layer is provided on the transparent electrode (that is, inside the ECL element) or a photochromic layer is provided between the transparent substrate and the transparent electrode (that is, inside the ECL element) can be given. .
The photochromic layer may or may not be in contact with the transparent electrode surface or the transparent substrate surface.
[0014]
In the present invention, the ECL element is a polymer or gel polymer containing at least a luminescent substance between at least one of a transparent substrate having a transparent electrode and a substrate having two electrodes and in contact with the electrode. It refers to an ECL element having a solid electrolyte layer or an ECL element having at least a laminated structure of a polymer or gel polymer solid electrolyte layer and a light emitting layer in contact with an electrode.
[0015]
Further, in the present invention, the polymer or gel polymer solid electrolyte layer is a layer made of a polymer (hereinafter, abbreviated as a polymer solid electrolyte) solidified without containing a solvent, or contains a solvent. It refers to a layer made of a gel-like high molecular weight solidified in a solid state (hereinafter, abbreviated as a gel polymer solid electrolyte).
[0016]
When a voltage is applied to the ECL element, the value of a current flowing at a certain voltage or higher increases, and the light emitting layer of the ECL element emits light. This light becomes excitation light, and the photochromic material in the photochromic layer develops color. If the electrodes are formed in a strip shape and a simple matrix drive in which the strip electrodes are orthogonal to the display surface and the back surface or an active drive using a TFT is performed, the ECL element can emit light in an image-like manner, and the image is formed into a photochromic layer. Can be written to.
[0017]
At this time, a single color display can be performed by irradiating the photochromic layer with a light emitting pattern by the above-described driving method. In addition, the multi-color or full-color display, at the time of coloring, red, green, blue, or cyan, magenta, photochromic material showing a color such as yellow, constituting a color filter-like pattern used for liquid crystal display, the above It is possible by irradiating a light emitting pattern by a driving method or the like.
[0018]
When a photochromic material in which the decolorization reaction due to heat is suppressed is used as the photochromic material, the photochromic layer has a memory property. Therefore, the ECL element can maintain the display if it is driven for a short period of time until the photochromic layer develops a color, and can maintain the display for a long time by driving by applying a pulse voltage at regular time intervals.
In addition, although the memory property cannot be said unconditionally depending on the element configuration, generally, when a voltage of 5 V or more is applied and driven at 25 ° C., the voltage application is stopped and the display can be maintained for 1 minute or more. Point.
[0019]
On the other hand, when erasing an image written on the photochromic layer, light having a wavelength corresponding to the absorption of the photochromic material may be applied, and specifically, visible light, typically, sunlight or fluorescent light, etc. The room light may be irradiated for a certain period of time. Further, a front light used for a spotlight or a liquid crystal display can also be used.
[0020]
Embodiments of the photochromic display device of the present invention are shown in schematic sectional views in FIGS.
FIGS. 1 to 3 show an example of the photochromic display element of the present invention having a photochromic layer on the side opposite to the transparent electrode side of the transparent substrate of the ECL element (that is, outside the ECL element). Can be
[0021]
A polymer having a photochromic layer 1 on a surface of a transparent substrate 2 opposite to the transparent electrode 3 shown in FIG. 1 and including a luminescent substance between the transparent electrode 3 and the electrode 5 in contact with each electrode. Alternatively, a photochromic display device having the gel polymer solid electrolyte layer 4.
[0022]
As shown in FIG. 2, a photochromic layer 9 is provided on the surface of the transparent substrate 10 opposite to the transparent electrode 11, and a polymer or gel polymer solid is provided between the transparent electrode 11 and the electrode 14 in contact with each electrode. A photochromic display device having an electrolyte layer 12 and a light emitting layer 13 in this order.
[0023]
As shown in FIG. 3, a photochromic layer 18 is provided on the surface of the transparent substrate 19 opposite to the transparent electrode 20, and a polymer or gel polymer solid is provided between the transparent electrode 20 and the electrode 24 in contact with each electrode. A photochromic display device having an electrolyte layer 21, a light emitting layer 22, and a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 23 in this order.
[0024]
FIGS. 4 to 9 show examples of a photochromic display element having a photochromic layer on a transparent electrode of an ECL element according to the present invention.
[0025]
A photochromic display element having a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 30 containing a photochromic material and a luminescent material between transparent electrodes 29 and 31 shown in FIG.
[0026]
A photochromic display element having a photochromic layer 37 and a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 38 containing a luminescent substance in contact with each electrode between a transparent electrode 36 and an electrode 39 shown in FIG.
[0027]
6, a photochromic display element having a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 45 containing a photochromic material and a light emitting layer 46 in this order between a transparent electrode 44 and an electrode 47 in contact with each electrode.
[0028]
A photochromic display element having a photochromic layer 53, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 54, and a light emitting layer 55 in this order between a transparent electrode 52 and an electrode 56 shown in FIG.
[0029]
8, between a transparent electrode 61 and an electrode 65, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 62 containing a photochromic material in contact with each electrode, a light emitting layer 63, a polymer or gel polymer solid electrolyte A photochromic display element having a layer 64 in this order.
[0030]
As shown in FIG. 9, between the transparent electrode 70 and the electrode 75, a photochromic layer 71, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72, a light emitting layer 73, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer is in contact with each electrode. 74 in this order. Alternatively, a stacked structure of these and the like can be given.
[0031]
Above all, a photochromic display element having a photochromic layer on a transparent electrode of an ECL element (that is, inside the ECL element) as shown in FIGS. 4 to 9 is preferable because it has no parallax and has excellent display characteristics.
[0032]
Of the layers constituting the photochromic display element of the present invention, the photochromic layer is a layer containing a photochromic material and having an image display function. The polymer or gel polymer solid electrolyte layer is a solid layer containing an electrolyte and having a cation (or hole) or anion (or electron) transport function. The light-emitting layer is a layer that contains a light-emitting substance and has a light-emitting function.
The photochromic display element of the present invention may have a structure in which these layers are formed by laminating single layers having independent functions (for example, the photochromic display shown in FIGS. 2, 3, 7, and 9). Element), a single-layer structure having all three functions (for example, a photochromic display element shown in FIG. 4), or a structure in which a layer having two functions and a layer having one function are stacked. (For example, the photochromic display elements shown in FIGS. 1, 5, 6, and 8), and the image forming function derived from the photochromic material and the cation (or positive It suffices if it has a function of transporting pores or anions (or electrons) and a light emitting function derived from a light emitting substance.
[0033]
Further, a layer having a normal image display function is provided on the front surface of the element. Therefore, in the case of a photochromic display element having a structure in which a single layer in which each function is independent or a structure in which a layer having two functions and a layer having one function are stacked, a layer having an image display function is It is preferably provided on the surface of a transparent substrate or on a transparent electrode.
[0034]
All the layers constituting the photochromic display element of the present invention, such as a photochromic layer, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer, and a light emitting layer, can be formed by a printing or coating method. For example, when manufacturing the photochromic display element shown in FIG. 9, a liquid composition in which a photochromic material is dissolved or dispersed in a solvent (hereinafter referred to as a photochromic composition (A)) is formed on a transparent electrode of a transparent substrate having a transparent electrode. Is printed or coated, dried to form a photochromic layer, and then an active energy ray-curable composition (hereinafter, referred to as polymer or gel height) containing an electrolyte and an active energy ray-polymerizable compound. After printing or coating the composition for a molecular solid electrolyte layer (B), the coated surface is irradiated with active energy rays to cure the coated film and form a polymer or gel polymer solid electrolyte layer. I do. Further, a composition containing a luminescent substance (hereinafter, abbreviated as composition (C) for a luminescent layer) is printed or applied thereon, followed by drying to form a luminescent layer. After printing or applying the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) again on the light emitting layer, a substrate having electrodes is attached thereto, and irradiated with active energy rays to polymer or gel polymer solid. An electrolyte layer is formed, and then the two substrates are sealed with a sealant to produce the substrate.
[0035]
The present invention will be described using the photochromic display element of the present invention shown in FIG. 9 as an example.
The transparent substrate used as the transparent substrate 69 may be a substrate having transparency, and glass, plastic, or the like that does not deteriorate when an electrode or a light-emitting layer is formed can be used. , A film or a sheet is referred to as a film or the like). Examples of the plastic substrate include polyethylene terephthalate, polycarbonate, polycycloolefin, polyether sulfone, polyarylate, polyamide and the like. When using such a plastic film, it is preferable to use a film whose surface is gas-barrier-coated with silicon oxide, silicon nitride, or the like, in order to suppress the permeation of moisture and oxygen.
[0036]
Further, since the other substrate 76 is not necessarily required to be transparent, a plastic film such as polyimide or polytetrafluoroethylene or a metal foil such as aluminum, copper or stainless steel can be used in addition to the above-mentioned substrates. Further, a film or the like obtained by laminating glass or metal and plastic may be used. These substrates are preferably plastic substrates from the viewpoint of flexibility and light weight.
[0037]
The thickness of the substrate varies depending on the method of use and the material, but is preferably in the range of 10 μm to 10 mm. In the case of glass, the range is preferably 0.1 to 3 mm, and in the case of a plastic substrate or a metal substrate, the range is preferably 10 μm to 0.5 mm.
[0038]
Further, the transparent electrode used as the transparent electrode 70 may be any electrode material having transparency, such as tin oxide (hereinafter abbreviated as NESA), zinc oxide, indium oxide, and indium tin oxide (hereinafter abbreviated as ITO). And transparent electrodes of indium oxide / zinc oxide compounds, tin oxide / antimony compounds, gallium oxide / zinc oxide compounds, and translucent electrodes of gold, silver, copper, palladium, platinum and the like. The electrode is obtained, for example, by sputtering or vacuum depositing the above electrode material on a substrate, applying a suspension of the electrode material fine particles, and sintering the fine particles. When the thickness of the electrode is in the range of 10 nm to 5 μm, light is easily transmitted. Among them, the thickness is preferably in the range of 20 nm to 1 μm.
[0039]
Further, since the other electrode 75 does not necessarily need to be transparent, in addition to the above electrode materials, magnesium, calcium, sodium, potassium, titanium, indium, yttrium, lithium, gadolinium, ytterbium, ruthenium, manganese, aluminum, gold And metals such as silver, copper, palladium, platinum, tin, lead, iron and nickel, and alloys containing these metals can be used. Further, conductive polymers such as carbon, polyaniline, polypyrrole, and polythiophene can also be used. Also, covering the electrode surface with an electrically conductive porous material such as platinum black increases the substantial surface area, which facilitates charge injection into the light emitting layer, which is more preferable. Further, a metal foil may be laminated on a plastic film as an electrode. When the above electrode material is used, the thickness of the electrode is preferably in the range of 10 nm to 1 mm, and more preferably in the range of 20 nm to 100 μm.
[0040]
A photochromic layer 71 is formed on the surface of the transparent electrode 70 of the transparent substrate 69 having the transparent electrode 70 on one side. As the photochromic material used for the photochromic layer 71, a photochromic material that emits color when excited by light emitted from the ECL element is used. As photochromic materials, "Chemistry of Organic Photochromism" (edited by The Chemical Society of Japan) (Quarterly Review of Chemistry, No. 28, 1996, published by Gakkai Shuppan Center), and "Chemical Reviews", 2000 No. 100, p. 1685-1890, and specific examples thereof include stilbene derivatives, spiropyrans, spirooxazines, diarylethenes, fulgides, cyclophanes, chalcone derivatives and the like, and mixtures thereof. Can be
[0041]
Among them, spirooxazines, diarylethenes, and fulgides are preferable because the photochromic material has high repetition stability at the time of coloring and decoloring by light, and hardly causes a decoloring reaction by heat. Further, from the viewpoint of display characteristics, a material which is excited by light in the range of 350 to 500 nm, which is the emission wavelength of the ECL element, and emits color from a colorless or pale color is particularly preferable. These materials are described in Chemical Reviews, 2000, No. 100, p. 1685-1716, and the like can be appropriately selected from these.
[0042]
As the diarylethenes, specifically, 1,2-bis (2,4-dimethyl-3-thienyl) perfluorocyclopentane, 2,3-bis (2,4,5-trimethyl-3-thienyl) -anhydride Maleic acid, 2- (1,2-dimethyl-3-indolyl) -3- (2,4,5-trimethyl-3-thienyl) maleic anhydride, 2,3-bis (1,2-dimethyl-3- Indolyl) maleic anhydride, 2,3-bis (1,2-dimethyl-5-methoxy-3-indolyl) maleic anhydride, 2- (1,2-dimethyl-3-indolyl) -3- (2,4 -Dimethyl-5-cyano-3-thienyl) maleic anhydride, 1- (1,2-dimethyl-methoxy-3-indolyl) -2- (2,4-dimethyl-5-cyano-3-thienyl) perfluoro Cyclopentane, 1 2- bis (2-hexyl-3-thienyl) perfluoro cyclopentane dithieno (thiophene) derivatives, and the like.
[0043]
In order to form the photochromic layer 71 on the surface of the transparent electrode 70 of the transparent substrate 69 having the transparent electrode 70 on one side, after applying or printing the photochromic composition (A) on the surface of the transparent electrode 70, It is formed by drying, or the photochromic material is deposited on the surface of the transparent electrode 70. Above all, it is preferable to form by a coating or printing method from the viewpoint of productivity.
[0044]
Examples of the solvent used in the coating or printing method include, for example, aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene, halogenated hydrocarbons such as dichloromethane, chloroform and 1,1,2-trichloroethane, methanol and ethanol. Alcohols, ketones such as cyclohexanone, ethers such as 1,2-dimethoxyethane, tetrahydrofuran, diethylene glycol dimethyl ether, carbonates such as ethylene carbonate and propylene carbonate, esters such as methyl formate and ethyl acetate, acetonitrile, benzonitrile And aprotic polar solvents such as dimethylformamide, dimethylacetamide, dimethylsulfoxide, N-methylpyrrolidone, and the like. These solvents may be used alone or as a mixture.
[0045]
Further, a polymer material such as polystyrene, poly (methyl) methacrylate, polyvinyl acetate, polyvinyl chloride, polyvinyl carbazole, or nylon is added to the photochromic composition (A) as a binder resin or a dispersion resin. Is also good. Further, a compound having an active energy ray-polymerizable functional group such as a (meth) acryloyl group and a maleimide group, which will be described later, can also be added. In addition, oligomers and various known and commonly used additives used in inks and paints may be added within a range that does not impair the coloring characteristics and the temporal stability of the photochromic material.
[0046]
When the photochromic material has a high solvent solubility and is likely to be dissolved in the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) to be laminated next, the polymer or gel polymer solid electrolyte composition is preliminarily prepared. The layer may be formed by mixing the object (B) and the photochromic material. Such a photochromic display element having a layer having both an image display function derived from a photochromic material and a cation (or hole) or anion (or electron) transport function derived from an electrolyte is shown in FIGS. , FIG. 6, FIG. 7, FIG. 8, and FIG.
[0047]
Since the photochromic layer preferably contains a photochromic material in an amount of 10% by mass or more in order to obtain a high color development state, it is preferable that the binder resin and the dispersion resin are appropriately added within this range. More preferably, the photochromic material in the photochromic layer contains 50% by mass or more.
[0048]
When the photochromic layer is formed to a thickness such that the absorbance of the photochromic material at the time of coloring becomes 1 or more, a clear display can be obtained. Since the extinction coefficient of the photochromic material at the time of coloring varies depending on the photochromic material, the film thickness cannot be specified unconditionally. You can get the display. The photochromic composition (A) is used by appropriately adjusting the nonvolatile content so that the film thickness after drying is in the range of 10 nm to 100 μm.
[0049]
Examples of the method of applying or printing the photochromic layer 71 on the surface of the electrode 70 include coating methods such as die coating, (micro) gravure coating, spin coating, and applicator method, inkjet printing, planographic printing, gravure printing, and screen. Known coating and printing methods, such as printing, can be applied. There is no limitation on the method for drying the coating film. For example, the coating film may be dried using a hot plate, an oven, an infrared oven, or the like.
[0050]
When a compound having an active energy ray-polymerizable functional group such as a (meth) acryloyl group or a maleimide group is added, it can be cured by a method for curing a polymer or gel polymer solid electrolyte layer described later.
[0051]
On the other hand, when the photochromic layer 71 is formed by vapor deposition, a general-purpose vacuum vapor deposition device is used.-3It can be formed by vacuum deposition from a tungsten or molybdenum boat, a ceramic crucible, a Knudsen cell, or the like under a vacuum higher than Pa. The film thickness may be the same as in the above printing and coating methods.
[0052]
On the surface of the photochromic layer 71, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 is formed. In order to form the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72, after printing or applying the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B), the coating surface is irradiated with active energy rays to apply the composition. The film may be cured.
The composition for a polymer or gel polymer solid electrolyte (B) contains at least an active energy ray polymerizable compound (hereinafter abbreviated as monomer (D)) and an electrolyte. In addition, a solvent, a luminescent substance, a synthetic resin, an oligomer, and various known and commonly used additives used in inks and paints may be added within a range that does not impair the luminescent properties and the stability over time of the ECL element.
[0053]
The monomer (D) is not particularly limited as long as it has an active energy ray-polymerizable functional group such as a (meth) acryloyl group and a maleimide group, and is disclosed in JP-A-10-251318 and the like. Such (meth) acrylate compounds and maleimide compounds as disclosed in WO 02/35636 and the like can be used. In particular, as the monomer (D), an active energy ray polymerizable compound having a (poly) oxyalkylene chain, (poly) ester chain, (poly) carbonate chain, or (poly) amine chain having an ion transfer function is used. Then, an ECL element having higher luminous efficiency can be obtained.
[0054]
Specifically, for example, ethylene glycol monomethyl ether (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, and diethylene glycol having a number average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mn) of 400 (Meth) acrylates, (meth) acrylates such as di (meth) acrylate of polytetramethylene glycol having Mn of 250, and ethylene oxide-modified trimethylolpropane tri (meth) acrylate;
[0055]
Ethoxy- (3-maleimidopropoxy) ethane, ethoxy- (3-maleimidopropoxy) butane, diethylene glycol (3-maleimidopropyl) methyl ether, methyl (3-maleimidopropyl) ether of polyethylene glycol having Mn of 400, trimethylol Ether compounds such as propane tri (3-maleimidopropyl ether), bis (3-maleimidopropyl) ether of polyethylene glycol having Mn of 400, and mono (3-maleimidopropyl) vinyl ether of polyethylene glycol having Mn of 400; methylmaleimido acetate , Ethyl maleimide capronate, ethylene glycol monomethyl ether maleimide acetate, polyethylene glycol monomethyl ether maleimide amide having Mn of 400 Tate,
[0056]
Tetrahydrofurfurylmaleimide acetate, diethylene glycol bismaleimide acetate, diethylene glycol monomaleimide acetate acrylate, bismaleimide acetate of polyethylene glycol with Mn of 400, bismaleimide acetate of polytetramethylene glycol with Mn of 250, polyethylene glycol monomaleimide with Mn of 400 Capronate acrylate, trimethylolpropane trimaleimide acetate, ethylene oxide-modified trimethylolpropane trimaleimide acetate, ethylene oxide-modified trimethylolpropane dimaleimide acetate monoacrylate,
[0057]
Maleimide ester compounds such as pentaerythritol tetramaleimide acetate, ethylene oxide-modified pentaerythritol tetramaleimide acetate, ethylene oxide-modified pentaerythritol dimaleimide acetate diacrylate, N-ethyl- (2-maleimidoethyl) carbamate, isophorone diisocyanate and (poly) Urethane compounds such as reaction products of an equivalent mixture with an alkylene polyol with 2-maleimidoethanol; 2-maleimidoethyl-ethyl carbonate, 2-maleimidoethyl-isopropyl carbonate, tetraethylene glycol bis (3-maleimidopropyl carbonate) And maleimide compounds such as maleimide carbonate.
[0058]
Among them, an active energy ray polymerizable compound having a (poly) oxyalkylene chain such as polyethylene glycol is preferable. In particular, when a maleimide compound having a (poly) oxyalkylene chain is used, since the maleimide group has an active energy ray-polymerizable property and also has a polymerization initiation function, the composition for a polymer or gel polymer solid electrolyte is used. There is no need to add a polymerization initiator to (B). When a polymerization initiator is added, unreacted substances or decomposition products may remain as impurities in the obtained polymer or gel polymer solid electrolyte layer.
[0059]
When the active energy ray-polymerizable compound having the (poly) oxyalkylene chain or the like is used as the monomer (D), if the amount is too large, the strength of the obtained polymer or gel polymer solid electrolyte layer is increased. Therefore, the content is preferably 60% by mass or less, and most preferably 50% by mass or less, based on the total mass of the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B).
[0060]
When a maleimide compound is used, the amount of the maleimide compound used is preferably 10% by mass or more based on the total mass of the monomer (D), in order to obtain a practical polymerization rate. % Or more is most preferable. In addition, a polymerization initiator is not particularly required, but a polymerization initiator may be added for the purpose of improving the polymerization rate within a range that does not impair the light emission characteristics and the temporal stability of the ECL element.
[0061]
In order to obtain a cured coating film of the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) by polymerization, a polyfunctional monomer having two or more active energy ray-polymerizable functional groups in the monomer (D) is required. It is preferred to incorporate the body. The blending amount of the polyfunctional monomer may be appropriately determined so as to obtain a desired gel fraction.
[0062]
As the electrolyte contained in the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B), various salts can be used. The salt may be an electrolyte containing an ion to be used as a carrier with a charge, but desirably has a large dissociation constant in a polymer or gel polymer solid electrolyte layer. Specifically, LiCF3SO3, NaCF3SO3, KCF3SO3Alkali metal salts of trifluoromethanesulfonic acid such as LiN (CF3SO2)2, LiN (CF3CF2SO2)2Alkali metal salts of perfluoroalkanesulfonimides such as LiPF6, NaPF6, KPF6Alkali metal salts of hexafluorophosphoric acid such as LiClO4, NaClO4Alkali metal perchlorates, such as
[0063]
LiBF4, NaBF4Tetrafluoroborate, LiSCN, LiAsF6, LiI, NaI, NaAsF6, KI, etc., quaternary ammonium salts of perchloric acid, such as tetraethylammonium perchlorate, [(C2H5)4N]+[BF4]Quaternary ammonium salts of tetrafluoroboric acid such as [(C2H5)4N]+[PF6]Quaternary ammonium salts such as [(CH3)4P]+[BF4], [(C2H5)4P]+[BF4]And the like. Further, a room temperature molten salt (also referred to as an ionic liquid) having a polymer electrolyte or a polymerizable group in which the cationic group or anionic group of the electrolyte is present on the main chain or side chain of the polymer is used. You can also. Among them, LiPF which is excellent in solubility in an organic solvent and ion conductivity.6, LiBF4, LiAsF6It is preferable to use an alkali metal salt or quaternary ammonium salt of perfluoroalkanesulfonic acid imide.
[0064]
In order to maximize the ionic conductivity of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer, the electrolyte should be as far as possible within a range in which the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) does not cause layer separation. It is good to mix it in a large amount. In the present invention, it is preferably used in a solubility limit amount, and is preferably used in the range of 0.1 to 70% by mass in the composition (B) for a polymer or gel polymer solid electrolyte, and 1 to 60% by mass. % Is particularly preferred. When a solvent is used, it is preferably a solvent that dissolves the electrolyte.
[0065]
As the solvent, an organic solvent is preferable, and a solvent having a large dielectric constant, a high solubility of the electrolyte, a boiling point of 60 ° C. or higher, and an electrochemically stable solvent is suitable. Specifically, ethers such as 1,2-dimethoxyethane, 2-methyltetrahydrofuran, crown ether, triethylene glycol methyl ether, tetraethylene glycol dimethyl ether, ethylene carbonate, propylene carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, methyl ethyl carbonate , Carbonates such as vinylene carbonate, aliphatic esters such as methyl propionate and methyl formate, aromatic nitriles such as benzonitrile and tolunitrile, amides such as dimethylformamide, sulfoxides such as dimethyl sulfoxide, and butyrolactone. Examples thereof include lactones, sulfur compounds such as sulfolane, N-methylpyrrolidone, N-vinylpyrrolidone, and phosphate esters. Among them, carbonates, aliphatic esters, and ethers are preferable, and carbonates are particularly preferable. These may be used alone or as a mixed solvent in which two or more kinds are mixed.
[0066]
The polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 may be a polymer solid electrolyte layer or a gel polymer solid electrolyte layer, and the gel polymer solid electrolyte layer containing an organic solvent is a polymer solid electrolyte layer. It has a higher ionic conductivity than the electrolyte layer and can be suitably used. When a gel polymer solid electrolyte layer is used, a high boiling point organic solvent is selected from the above-mentioned organic solvents to prepare a composition (B) for a gel polymer solid electrolyte. After applying or printing the composition for gel polymer solid electrolyte (B) on the surface of the photochromic layer 71, the composition is irradiated with active energy rays.
[0067]
The ionic conductivity increases as the content of the organic solvent increases, but if the content is too large, the mechanical strength of the gel polymer solid electrolyte layer may decrease. The amount is preferably 0.5 to 12 times, and particularly preferably 1 to 8 times, the total mass of the monomer (D) constituting the composition for solid electrolyte (B).
[0068]
When the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 is used as a polymer solid electrolyte layer, one having a low boiling point among the organic solvents is selected, or the polymer solid electrolyte layer is used without using an organic solvent. A composition (B) is prepared. After the composition (B) for a polymer solid electrolyte is applied or printed on the surface of the photochromic layer 71, if an organic solvent is used, it is dried and irradiated with active energy rays. In this case, it is necessary to adjust the concentration of the electrolyte so that the electrolyte does not precipitate when the solvent is distilled off from the coating film of the composition for a solid polymer electrolyte (B).
[0069]
When a polymerization initiator is used for the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B), a known and commonly used polymerization initiator can be used. Specifically, for example, a radical polymerization initiator such as 2,2'-azobisisobutyronitrile and benzoyl peroxide, CF3Protonic acid such as COOH, BF3, AlCl3And cationic polymerization initiators such as Lewis acids, anionic polymerization initiators such as butyllithium, sodium naphthalene and lithium alkoxide, and photopolymerization initiators such as benzophenone and benzoin.
If necessary, a known and commonly used photosensitizer may be used within a range that does not impair the emission characteristics and stability over time of the ECL element.
[0070]
When a polymerization initiator is used, it is preferably used in the range of 0.1 to 3% by mass based on the monomer (D). When the amount of the polymerization initiator exceeds 3% by mass, the light-emitting characteristics and the temporal stability of the ECL element may be impaired.
[0071]
Examples of a method for applying or printing the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) on the surface of the photochromic layer 71 include coating methods such as die coating, (micro) gravure coating, spin coating, and applicator method. Known and commonly used coating methods and printing methods such as ink jet printing, lithographic printing, gravure printing, and screen printing can be applied. When the coating film is dried and used as a polymer solid electrolyte, the method is not limited, and for example, it may be dried using a hot plate, an oven, an infrared oven, or the like.
[0072]
The thickness of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 is preferably in the range of 10 nm to 1 mm after drying. If the film thickness is less than 10 nm, a short circuit of the element may occur, and if it exceeds 1 mm, the driving voltage may increase. Particularly when the film thickness is 50 nm to 50 μm, higher luminous efficiency can be obtained.
[0073]
As the active energy ray for curing the coating film of the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B), infrared rays, visible rays, ultraviolet rays, electron rays, and the like can be used. When the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 is a gel polymer solid electrolyte layer, it is preferable to use visible light, ultraviolet light, or an electron beam that does not cause evaporation of the solvent.
[0074]
As the infrared source, a general-purpose oven, a hot plate, an infrared furnace, or the like can be used. The heating temperature and the heating time can be appropriately selected depending on the type of the polymerization initiator to be used, and it is preferable to heat at 50 to 200 ° C. for 1 to 60 minutes. Examples of visible light sources and ultraviolet light sources include low-pressure mercury lamps, high-pressure mercury lamps, ultra-high-pressure mercury lamps, metal halide lamps, chemical lamps, black light lamps, mercury-xenon lamps, excimer lamps, short arc lamps, helium cadmium, Lasers, argon lasers, excimer lasers, sunlight and the like can be used. The light intensity is 500 J / m2~ 5000J / m2Is preferable. In the case of curing using an electron beam, a general-purpose electron beam irradiation device may be used.
[0075]
Next, after the composition (C) for a light emitting layer is applied or printed on the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72, it is dried to provide the light emitting layer 73.
As the light-emitting substance used for the light-emitting layer 73, a substance which emits fluorescence or phosphorescence in a visible light region or an ultraviolet light region when excited is used. Above all, those that emit fluorescence or phosphorescence within the range of 350 to 500 nm are preferable, and those that emit light within the range of 350 to 450 nm are preferable from the viewpoint of contrast and color tone before and after coloring of the photochromic material. A photochromic material that is excited by light having a wavelength longer than 500 nm may degrade display quality if the photochromic material is colored before coloring. At present, it is difficult to obtain light emission of 350 nm or less with an ECL element.
[0076]
Specific examples of the light-emitting substance include a π-conjugated polymer compound, a transition metal complex, nano-sized particles of an inorganic semiconductor and an organic pigment, and a mixture thereof.
Examples of the π-conjugated polymer compound include aromatic conjugated polymer compounds such as polyparaphenylene and polyfluorene, aliphatic conjugated polymer compounds such as polyacetylene, and heterocyclic conjugated polymer compounds such as polypyrrole and polythiophene. Examples include heteroatom-containing conjugated polymer compounds such as polyaniline, and complex conjugated polymer compounds such as polyphenylenevinylene and polyarylenevinylene. Many of these π-conjugated polymer compounds have poor solubility in organic solvents, but have an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms such as a butyl group, an alkoxy group having 1 to 10 carbon atoms such as a butoxy group, and a cyano group. When a substituent such as an alkyl group having the formula (1) is introduced, the solubility is improved. The molecular weight of the π-conjugated polymer compound is preferably such that the mass average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mw) is in the range of 1,000 to 500,000, more preferably 2,000 to 300,000.
[0077]
In the transition metal complex, as the metal ion, for example, chromium ion, molybdenum ion, tungsten ion, rhenium ion, ruthenium ion, osmium ion, cobalt ion, rhodium ion, iridium ion, platinum ion, copper ion, silver ion or gold ion And so on. Especially, a ruthenium ion, an iridium ion, or a platinum ion is preferable.
[0078]
Examples of the ligand include “Comprehensive Coordination Chemistry”, 1987, Pergamon Press, and “Photochemistry and Photophysics of Coordination Chemistry”. Nitrogen containing halogen ligands, pyridine, phenylpyridine, benzoquinoline, quinolinol, bipyridyl, terpyridine, phenanthroline, etc., described in Springer-Verlag and 1987, and Photophysics of Coordination Compounds. Aromatic ligand, acetylaceto Diketone ligands such as carboxylic acid ligands such as acetic acid, triphenylphosphine, phosphorus ligands such as phosphites, carbon monoxide ligands, isonitrile ligands, and cyano ligands, Examples include porphyrin, phthalocyanine, and derivatives thereof. Above all, nitrogen-containing aromatic ligands, porphyrins, phthalocyanines and derivatives thereof have high ability to form complexes with transition metal ions. Also, pyridine, bipyridyl, quinoline, quinoxaline, and their derivatives form stable complexes with transition metal ions.
[0079]
Examples of the counter ion of the transition metal complex include an alkali metal ion such as a lithium ion, a sodium ion, a potassium ion, a rubidium ion and a cesium ion; an alkaline earth metal ion such as a calcium ion, a magnesium ion and a barium ion;, Cl, Br, IHalogen ion, perchlorate ion, PF6 , BF4 , Borate ions such as tetraphenylborate ion, ammonium ions such as ammonium ion, tetramethylammonium ion, tetrabutylammonium ion and trimethylbenzylammonium ion, polystyrenesulfonic acid ion, trifluoromentanesulfonate ion, toluenesulfonate ion and the like. And carboxylate ions such as sulfonic acid ions, acetate ions, trifluoroacetate ions, and benzoate ions. Among them, perchlorate ion, PF6 Or BF4 Is preferred.
[0080]
The transition metal complex may form a mononuclear complex or a dinuclear complex. Further, it may contain a plurality of types of ligands. Further, the transition metal complex may be a low molecular compound, an oligomer or a polymer. As the molecular weight, Mw is preferably in the range of 300 to 500,000, and particularly preferably in the range of 500 to 100,000.
[0081]
Examples of the inorganic semiconductor or organic pigment nano-sized particles include inorganic semiconductor nano-sized particles such as cadmium selenide and organic pigment nano-sized particles having a fluorescent color such as quinacridone. These exhibit a quantum size effect in a particle size range of several nm, and have different fluorescent emission colors depending on the particle system. Therefore, light emission of various colors can be obtained by simply changing the particle size in the same material.
[0082]
Among these luminescent substances, sesqui (p-phenylene), poly (p-phenylene), poly (2,4-dibutoxy-p-phenylene), poly (2,5-diheptyl-2 ′, 5′-dipentyloxy) Π-conjugated polymer compounds such as biphenylene), poly (p-phenyleneenylene), poly (9,9-di-n-hexylfluorene), poly (9,9-di-2- (ethylhexyl) fluorene), Iridium (III) bis (2- (4,6-difluorophenyl) pyridinate-N, C2) Transition metal complexes such as picolinate and bis (8-hydroxyquinolinato) zinc, and mixtures thereof.
[0083]
The luminescent layer 73 is formed by applying or printing the luminescent layer composition (C) obtained by dissolving or dispersing the luminescent substance in a solvent on the surface of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 and then drying. I do. Examples of the solvent include aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene; halogenated hydrocarbons such as dichloromethane, chloroform and 1,1,2-trichloroethane; alcohols such as methanol and ethanol; ketones such as cyclohexanone; Ethers such as 2,2-dimethoxyethane, tetrahydrofuran and diethylene glycol dimethyl ether, carbonates such as ethylene carbonate and propylene carbonate,
[0084]
Esters such as methyl formate and ethyl acetate, nitriles such as acetonitrile and benzonitrile, and aprotic polar solvents such as dimethylformamide, dimethylacetamide, dimethylsulfoxide and N-methylpyrrolidone can be used. These solvents may be used alone or as a mixture.
[0085]
In addition, a polymer material such as polystyrene, poly (methyl) methacrylate, polyvinyl acetate, polyvinyl chloride, polyvinyl carbazole, or nylon is added to the composition (C) for the light emitting layer as a binder resin or a dispersion resin. You may. In order to obtain high luminous efficiency, the luminescent layer preferably contains the luminescent substance in an amount of 10% by mass or more, and more preferably 50% by mass or more.
[0086]
The method for applying or printing the composition for a light emitting layer (C) on the surface of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 is the same as the method for producing the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72. Can be mentioned. The thickness of the light emitting layer 73 is preferably in the range of 10 nm to 100 μm after drying. If the film thickness is less than 10 nm, a short circuit of the device may be caused, and if it exceeds 100 μm, the driving voltage may be increased. Especially, when the film thickness is 50 nm to 1 μm, higher luminous efficiency is obtained, which is preferable. The non-volatile concentration of the light emitting layer composition (C) is different between a case where the coating method is printing and a case where the coating method is coating. Adjustment is preferred.
[0087]
After printing or coating the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) on the surface of the light emitting layer 73, the electrode 75 of the substrate 76 having the electrode 75 on one side is adhered to the coating film surface, Next, the coating film is cured by irradiating active energy rays from the transparent substrate side to form a polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74.
[0088]
When forming the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74, the coating film of the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) is irradiated with an active energy ray to lose the tackiness of the coating film. After pre-curing to the extent that it does not occur, the electrode 75 of the substrate 76 having the electrode 75 on one side may be brought into close contact, and the active film may be again irradiated from the transparent substrate side to completely cure the coating film.
[0089]
The method for applying or printing the polymer or gel polymer solid electrolyte composition (B) on the surface of the light emitting layer 73 and the method for irradiating active energy rays to cure the coating film include the polymer or the polymer. The same method as in the case of producing the gel polymer solid electrolyte layer 72 can be used. The thickness of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74 may be the same as that of the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72.
[0090]
The same electrolyte may be used for the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 and the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74, but the polymer or gel polymer solid electrolyte formed on the anode may be used. When an electrolyte having a cation having a small atomic diameter or a small molecular diameter is used for the layer, the holes injected from the anode are easily transported as cations to the light-emitting layer 73, so that the luminous efficiency is further increased, which is preferable. Among them, LiI, NaI, KI, LiPF6, LiBF4, LiAsF6, Alkali metal salts and quaternary ammonium salts of perfluoroalkanesulfonic acid imides, polymer electrolytes having cations in the main chain or side chain of the polymer, etc., have an adverse effect on solubility in organic solvents and ionic conductivity. It is particularly preferable because it is excellent.
[0091]
On the other hand, when an electrolyte having an anion having a small atomic diameter or a small molecular diameter is used for the polymer or gel polymer solid electrolyte layer formed on the cathode, electrons injected from the cathode are transported to the light emitting layer 73 as anions. This is preferable because the luminous efficiency is further increased because it is easy. Among them, LiI, NaI, KI, LiPF6, LiBF4, Tetramethylammonium iodide ([(CH3)4N]+[I]), Tetraethylammonium fluoroborate ([(C2H5)4N]+[BF4]), Tetramethylammonium hexafluorophosphate ([(CH3)4N]+[PF6]), A polymer electrolyte or the like having an anion in the main chain or side chain of the polymer is particularly preferable because of its excellent solubility in an organic solvent and excellent ionic conductivity.
[0092]
When the photochromic display element of the present invention has a plurality of light emitting layers, all the light emitting layers may contain the same light emitting substance or different light emitting substances.
[0093]
In addition, the photochromic display element of the present invention may have a hole injection layer, a hole transport layer, an electron injection layer, an electron transport layer, and the like. The hole injection layer and the hole transport layer are formed on the anode, and the electron injection layer and the electron transport layer are formed on the cathode. As a material for these layers, a material usually used for an organic electroluminescence device or the like can be used.
[0094]
In the photochromic display element obtained by the above method, after the lead wire is taken out from the electrode, the periphery of the element is sealed with sealants 77 and 78. As the sealants 77 and 78, there can be used a well-known and commonly used thermosetting sealant or ultraviolet-curable sealant, or a sealant combining these, which is usually used in a liquid crystal display or the like. In particular, when the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 72 or the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74 is a gel polymer solid electrolyte layer, an ultraviolet-curable sealant is used to prevent evaporation of the solvent. It is preferred to use.
[0095]
In the photochromic display element of the present invention, the outer surface excluding the transparent substrate surface may be covered with a water vapor barrier film. As the water vapor barrier film, a metal foil of aluminum or the like, a metal laminate film of aluminum and polyethylene terephthalate, or the like can be used.
[0096]
The photochromic display device of the present invention is a device which is excited by the emission of the ECL device and is colored to form a display pattern. Therefore, the short-wavelength light is blocked outside the photochromic layer so as to prevent the display pattern from being disturbed by the irradiation of daily light, thereby preventing coloring of the photochromic material in a portion not exposed by light emission of the ECL element. It is preferable to provide a short wavelength light blocking layer. For example, in the case of the photochromic display element shown in FIG. 9, a short-wavelength light blocking layer is provided outside the transparent substrate 69. As the short-wavelength light blocking layer, for example, L-39 or L-42 that cuts ultraviolet light, Y-44 or Y-52 that cuts light with a wavelength shorter than yellow in the visible light region, or light with a shorter wavelength than orange. There are O-54, O-58 and the like to be cut, which are appropriately selected depending on the excitation wavelength and the wavelength of the absorption edge of the photochromic material to be used.
[0097]
Various measures can be taken to increase the contrast of the display pattern of the photochromic layer and improve the visibility. For example, in the photochromic display element shown in FIG. 9, the electrode 75 on the back side is made a mirror surface, the electrode 75 is made transparent to make the substrate 76 white, and the polymer or gel polymer solid electrolyte layer 74 is made of titanium oxide or the like. It is possible to take measures such as mixing white fine particles such as zinc oxide to make the polymer or gel polymer solid electrolyte layer white. In addition, multi-color or full-color display can be performed by separately coating the photochromic layer with a material in which the color forming material of the photochromic material exhibits red, green, and blue or cyan, magenta, and yellow.
[0098]
Further, only by changing the light emission pattern of the ECL element, a display corresponding to the pattern can be drawn on the photochromic layer. The pattern can be arbitrarily displayed by displaying a dot pattern by a simple matrix drive or an active drive using a TFT in which the electrodes are rectangular and the rectangular electrodes are orthogonal to the display surface and the back surface. FIG. 10 shows an example in which information is displayed by a simple matrix drive in which the electrodes are rectangular and the rectangular electrodes are orthogonal to the display surface and the back surface.
[0099]
On the other hand, the photochromic display element of the present invention can be manufactured continuously by a roll-to-roll method when the substrate is a flexible plastic film or the like having an electrode on one side.
[0100]
In the photochromic display element of the present invention, the ECL element portion is driven by applying a voltage of about 0.5 to 10 V, and is applied with a voltage of 0.1 to 1000 mA / cm.2Of 0.01 to 10000 cd / m2Light emission luminance of the order is obtained. Further, the luminescent color can be arbitrarily set by appropriately selecting the luminescent material.
[0101]
In the photochromic display element of the present invention, the ECL element portion may be driven for a short period until the photochromic material is colored, and may be driven by applying a pulse voltage at regular intervals. Further, such as under sunlight, when the photochromic display element of the present invention is continuously irradiated with strong light, the decolorization reaction of the colored photochromic material proceeds, and in this case, it is preferable to continuously apply a voltage, It is preferable to apply an AC voltage. When an AC voltage is applied to drive the ECL element portion, the polymer or gel polymer solid electrolyte layer is an electrolyte having a cation or anion having a small atomic or molecular diameter, such as LiI, NaI, KI, and LiPF.6, LiBF4, Tetramethylammonium iodide ([(CH3)4N]+[I]) Is preferably used.
[0102]
The photochromic display element of the present invention is such that a photochromic layer, a polymer or gel polymer solid electrolyte layer and a light-emitting layer are sequentially formed on an electrode of one substrate, and a final polymer or gel polymer solid electrolyte layer is formed. Sometimes, the electrodes can be formed by a simple method in which the electrodes of another substrate are brought into close contact with each other, and then all layers are formed by irradiating active energy rays from the transparent substrate side. Further, if a plastic film having flexible electrodes is used as the substrate, it can be formed by a roll-to-roll method, and a large-area photochromic display element can be easily manufactured.
[0103]
The photochromic display element of the present invention is of an energy saving type in which a light emission pattern of an ECL element portion is converted into a display pattern of a photochromic layer, and display is maintained for a certain period of time without constantly emitting light in the ECL element portion. Therefore, the photochromic display element of the present invention can be suitably used for various display elements, displays, paper-like displays, electronic books, signs, signs, interiors, and the like.
[0104]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. In the following examples, “%” is based on mass unless otherwise specified.
[0105]
<Example 1>
2- (1,2) was formed as a photochromic material on an ITO electrode of a Corning glass plate “1737” having a 100 nm-thick ITO electrode on one side and having a length and width of 20 mm and a thickness of 1.1 mm. -Dimethyl-3-indolyl) -3- (2,4,5-trimethyl-3-thienyl) mixture of maleic anhydride and bismaleimide acetic acid ester of polyethylene glycol with Mn of 400 (mass ratio 1: 1) was 1 μm. To a thickness of 1000 J / m using a high-pressure mercury lamp of 120 W / cm.2Was irradiated and cured to form a photochromic layer. Next, bismaleimide acetate of polyethylene glycol having Mn of 400 and LiPF60.5 mol / L ethylene carbonate / propylene carbonate solution (volume ratio of ethylene carbonate and propylene carbonate: 50:50) and the same mass of a composition (B) for a gel polymer solid electrolyte for a liquid crystal element having a diameter of 2 μm. A mixture of 2% of resin spherical spacers was applied using a spin coater to form a 20 μm thick coating film of the gel polymer solid electrolyte composition (B). 1000 J / m using a 120 W / cm high pressure mercury lamp2Was irradiated to form a gel polymer solid electrolyte layer having a thickness of 2 μm.
[0106]
On the gel polymer solid electrolyte layer, polyethylene glycol (Mn; 10,000), lithium trifluoromethanesulfonate and poly (2- (3,6-dioxaheptyloxy) -1,4-phenylene) (mass A ratio of 1: 0.18: 1) was dissolved in acetonitrile and spin-coated with a composition (C) for a light-emitting layer consisting of a solution having a concentration of 10.89 g / L, and then acetonitrile was removed in a vacuum dryer at 40 ° C. Thus, a light emitting layer having a thickness of 200 nm was formed. A mixture of the above-mentioned composition (B) for gel polymer solid electrolyte and 2% of a resin spherical spacer for a liquid crystal element having a diameter of 2 μm was applied on the light emitting layer using a spin coater, and a gel height of 2 μm was obtained. A coating film of the composition for molecular solid electrolyte (B) was formed. On this film, an aluminum electrode surface of a Corning glass plate “1737” having a length of 20 mm and a length of 1.1 mm each having an aluminum electrode having a thickness of 200 nm on one surface and a thickness of 1.1 mm was pressed from the transparent substrate side. 1000 J / m using a high-pressure mercury lamp of 120 W / cm2Was irradiated to form a gel polymer solid electrolyte layer having a thickness of 2 μm.
[0107]
After taking out the lead wire from the ITO electrode and the aluminum electrode, an ultraviolet-curing sealant was applied to the periphery of the element, and 1000 J / m using a 120 W / cm high-pressure mercury lamp.2Was irradiated to cure the sealant, and the element was sealed to obtain a photochromic display element.
Visible light having a center wavelength of 580 nm was irradiated from the ITO transparent electrode side of the device using a xenon lamp and an interference filter to guide the photochromic material into an open ring (light yellow). In this state, a sharp cut filter Y-48 was superimposed on a Corning glass plate “1737” having an ITO electrode and having a length and width of 20 mm and a thickness of 1.1 mm.
After applying a DC voltage of 5 V to the photochromic display element using the ITO electrode as an anode for 1 minute, the application was stopped. The photochromic layer was colored dark brown, and its color development was maintained for 10 minutes or more under room light.
[0108]
<Example 2>
2- (1,2) was formed as a photochromic material on an ITO electrode of a Corning glass plate “1737” having a 100 nm-thick ITO electrode on one side and having a length and width of 20 mm and a thickness of 1.1 mm. -Dimethyl-3-indolyl) -3- (2,4,5-trimethyl-3-thienyl) maleic anhydride, bismaleimide acetate of polyethylene glycol having Mn of 400, and LiPF6Of a 0.5 mol / L ethylene carbonate / propylene carbonate solution (volume ratio of ethylene carbonate and propylene carbonate is 50:50) (mass ratio 1: 1: 1) was applied to a thickness of 1 μm, and 120 W / cm 1000 J / m using a high pressure mercury lamp2And then cured by irradiation with ultraviolet light to form a gel polymer solid electrolyte layer containing a photochromic material. Next, bismaleimide acetate of polyethylene glycol having Mn of 400 and LiPF60.5 mol / L ethylene carbonate / propylene carbonate solution (volume ratio of ethylene carbonate and propylene carbonate: 50:50) and the same mass of a composition (B) for a gel polymer solid electrolyte for a liquid crystal element having a diameter of 2 μm. A mixture of 2% of resin spherical spacers was applied using a spin coater to form a 20 μm thick coating film of the gel polymer solid electrolyte composition (B). 1000 J / m using a 120 W / cm high pressure mercury lamp2Was irradiated to form a gel polymer solid electrolyte layer having a thickness of 2 μm.
[0109]
On the gel polymer solid electrolyte layer, polyethylene glycol having Mn of 10,000, lithium trifluoromethanesulfonate, and poly (2- (3,6-dioxaheptyloxy) -1,4-phenylene) (mass ratio) , 1: 0.18: 1) in acetonitrile was spin-coated with a composition (C) for a light-emitting layer consisting of a solution having a concentration of 10.89 g / L, and then acetonitrile was removed in a vacuum dryer at 40 ° C. Thus, a light emitting layer having a thickness of 200 nm was formed. On the light-emitting layer, a mixture of the above-mentioned composition (B) for a polymer solid electrolyte and 2% of a resin spherical spacer for a liquid crystal element having a diameter of 2 μm was applied using a spin coater, and a polymer solid having a thickness of 2 μm was applied. A coating film of the composition for electrolyte (B) was formed. On this film, an aluminum electrode surface of a Corning glass plate “1737” having a length of 20 mm and a length of 1.1 mm each having an aluminum electrode having a thickness of 200 nm on one surface and a thickness of 1.1 mm was pressed from the transparent substrate side. 1000 J / m using a high-pressure mercury lamp of 120 W / cm2Was irradiated to form a gel polymer solid electrolyte layer having a thickness of 2 μm.
[0110]
After taking out the lead wire from the ITO electrode and the aluminum electrode, an ultraviolet-curing sealant was applied to the periphery of the element, and 1000 J / m using a 120 W / cm high-pressure mercury lamp.2Was irradiated to cure the sealant, and the element was sealed to obtain a photochromic display element.
Visible light having a center wavelength of 580 nm was irradiated from the ITO transparent electrode side of the device using a xenon lamp and an interference filter to guide the photochromic material into an open ring (light yellow). In this state, a sharp cut filter Y-48 was superimposed on a Corning glass plate “1737” having an ITO electrode and having a length and width of 20 mm and a thickness of 1.1 mm.
After applying a DC voltage of 5 V to the photochromic display element using the ITO electrode as an anode for 1 minute, the application was stopped. The photochromic layer was colored dark brown, and its color development was maintained for 10 minutes or more under room light.
[0111]
<Comparative Example 1>
In Example 1, a photochromic layer was formed on an ITO electrode of a Corning glass plate “1737” having a length of 20 mm and a length of 1.1 mm each having an ITO electrode having a thickness of 100 nm on one surface. Otherwise, the ECL element was formed in the same manner as in Example 1.
After applying a DC voltage of 5 V to the ECL element for 1 minute using the ITO electrode as an anode, the application was stopped. Although blue was exhibited during the application of the voltage, the blue display disappeared when the application of the voltage was stopped, and the display did not exhibit a memory property.
[0112]
【The invention's effect】
The photochromic display element of the present invention incorporates a photochromic layer inside or outside the ECL element, and uses the ECL element as an excitation light source of the photochromic display element. Since only the photochromic layer is incorporated inside or outside the ECL element, the configuration is simple.
[0113]
In addition, by simply changing the light emission pattern of the ECL element, a display corresponding to the pattern can be drawn on the photochromic layer, and even if the light emission of the ECL element is stopped, the photochromic layer maintains the display for a certain period of time. Can be. The pattern can be arbitrarily displayed by performing a dot pattern display by a simple matrix drive or an active drive using a TFT in which the electrodes are rectangular and the rectangular electrodes are orthogonal on the display surface and the back surface, and the like. Furthermore, if the pattern of the ECL element is configured as a color filter-like pattern using a material showing a color such as red, green, blue, or cyan, magenta, or yellow for a liquid crystal display, multicolor or full-color display is possible. It is.
[0114]
Furthermore, the ECL element portion of the photochromic display element of the present invention is such that the polymer or gel polymer solid electrolyte layer is composed of an electrolyte and a cured coating of an active energy ray-curable composition containing an active energy ray-polymerizable compound. . When an active energy ray polymerizable compound having a (poly) oxyalkylene chain having an ion transfer function is used as the active energy ray polymerizable compound, an ECL device having higher luminous efficiency can be obtained. In particular, when a maleimide compound having a (poly) oxyalkylene chain is used, the maleimide compound itself has polymerizability and also functions as a polymerization initiator. There is no need for a polymerization initiator in which substances or decomposition products cause impurities. Therefore, an ECL device having high luminous efficiency and excellent stability over time can be obtained. An ECL element with high luminous efficiency can be driven at a lower voltage, so that energy saving can be achieved and a photochromic display element with a long life can be obtained.
[0115]
In addition, when a flexible substrate such as a plastic film having electrodes is used, the substrate can be formed by a roll-to-roll method, and a large-area photochromic display element can be easily manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing one example of a photochromic display element of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 6 is a sectional view showing an example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing one example of the photochromic display element of the present invention.
FIG. 10 is a diagram showing an example in which the photochromic display element of the present invention is displayed by simple matrix driving.
[Explanation of symbols]
1 Photochromic layer
2 Transparent substrate
3 Transparent electrode
4. Polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing luminescent substance
5 electrodes
6 substrate
7 Sealant
8 Sealant
9 Photochromic layer
10 Transparent substrate
11 Transparent electrode
12. Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
13 Light-emitting layer
14 electrodes
15 Substrate
16 Sealant
17 Sealant
18 Photochromic layer
19 Transparent substrate
20 Transparent electrode
21 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
22 Emitting layer
23 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
24 electrodes
25 substrate
26 Sealant
27 Sealant
28 Transparent substrate
29 Transparent electrode
30 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing photochromic material and luminescent material
31 electrodes
32 substrates
33 Sealant
34 Sealant
35 Transparent substrate
36 transparent electrode
37 Photochromic layer
38 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing luminescent substance
39 electrodes
40 substrate
41 Sealant
42 Sealant
43 Transparent substrate
44 Transparent electrode
45 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing photochromic material
46 light emitting layer
47 electrodes
48 substrates
49 Sealant
50 Sealant
51 Transparent substrate
52 transparent electrode
53 Photochromic layer
54 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
55 light emitting layer
56 electrodes
57 substrate
58 Sealant
59 Sealant
60 transparent substrate
61 Transparent electrode
62 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing photochromic material
63 light emitting layer
64 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
65 electrodes
66 substrate
67 Sealant
68 Sealant
69 transparent substrate
70 Transparent electrode
71 Photochromic layer
72 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
73 Light-emitting layer
74 Polymer or gel polymer solid electrolyte layer
75 electrodes
76 substrate
77 Sealant
78 Sealant
79 Upper transparent substrate
80, 82, 83, 84, 85, 86, 87, 88 Lower substrate
89, 90, 91, 92, 93, 94, 95, 96 Upper transparent electrode

Claims (9)

電気化学発光素子が発光する光を励起光とすることを特徴とするフォトクロミック表示素子。A photochromic display device characterized in that light emitted from the electrochemical light-emitting device is used as excitation light. 前記電気化学発光素子が発光する光の波長が350〜500nmの範囲内である請求項1に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display device according to claim 1, wherein a wavelength of light emitted by the electrochemical light-emitting device is in a range of 350 to 500 nm. 前記フォトクロミック表示素子がメモリー性を有する請求項1または請求項2に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display device according to claim 1, wherein the photochromic display device has a memory property. フォトクロミック層を片側の面に設けた透明電極を有する透明基板を、少なくとも一方とする、二枚の電極を有する基板間に、発光物質を含有する高分子又はゲル高分子固体電解質層を有するか、あるいは、高分子又はゲル高分子固体電解質層と発光層との積層構造を有する、請求項1から3のいずれかに記載のフォトクロミック表示素子。A transparent substrate having a transparent electrode provided with a photochromic layer on one side, at least one, between the substrate having two electrodes, having a polymer or gel polymer solid electrolyte layer containing a luminescent substance, Alternatively, the photochromic display device according to any one of claims 1 to 3, having a laminated structure of a polymer or gel polymer solid electrolyte layer and a light emitting layer. 前記フォトクロミック層がジアリールエテン系化合物を含有する請求項4に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display device according to claim 4, wherein the photochromic layer contains a diarylethene-based compound. 前記高分子又はゲル高分子固体電解質層が、活性エネルギー線重合性化合物と、電解質とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜からなる請求項4または5に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display element according to claim 4, wherein the polymer or gel polymer solid electrolyte layer comprises a cured coating film of an active energy ray-curable composition containing an active energy ray-polymerizable compound and an electrolyte. 前記活性エネルギー線重合性化合物が、(ポリ)オキシアルキレン鎖を有する化合物である請求項6に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display device according to claim 6, wherein the active energy ray polymerizable compound is a compound having a (poly) oxyalkylene chain. 前記活性エネルギー線硬化性化合物が、(ポリ)オキシアルキレン鎖を有するマレイミド化合物である請求項6に記載のフォトクロミック表示素子。The photochromic display element according to claim 6, wherein the active energy ray-curable compound is a maleimide compound having a (poly) oxyalkylene chain. 二枚の基板の少なくとも一方がプラスチック基板である請求項4から8のいずれかに記載のフォトクロミック表示素子。9. The photochromic display device according to claim 4, wherein at least one of the two substrates is a plastic substrate.
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