JP2004257993A - 二本鎖dna量の高感度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可逆的酸化還元能を有するインターカレータあるいはその誘導体を用いて、試料中の2本鎖DNA中に挿入される前後で、その電極上での電解電流の大きさが著しく変化することに着目し、この電解電流の変化を測定する際、インターカレータの電解還元あるいは電解酸化と酵素反応による酸化あるいは還元と共役させることにより、インターカレータの上記の電気化学活性の変化を増幅して測定することが可能となり、ひいてはその変化を引き起こす二本鎖DNA量を高感度に測定することが可能となる。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料中に含まれる二本鎖DNA総量を高感度かつ簡便に測定するための電気化学的な測定方法およびに測定キットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、DNAの測定のターゲットは、特定の塩基配列を有するDNAの有無の判定におかれ、試料中のDNA総量を簡便かつ高感度で測定することを可能にするための技術開発には余り大きな努力が払われてきていなかった。
一方、試料中の目的成分の定量法において、簡便かつ高感度化の目標に最適の方法としては電気化学的方法があり、この方法では、溶液中の目的成分あるいは目的成分の濃度変化に対応して濃度が変化する特定成分について、その濃度あるいは濃度変化を電極上での電流信号として変換、出力することを特徴としている。
【0003】
DNAを構成する塩基のうち、グアニンは電解酸化を受けやすいことが知られ、この性質を利用した電気化学的方法も試みられてはいるが、それでも二本鎖DNA中のグアニンの酸化には1.3 V(対銀−塩化銀電極)との高い電位を必要とし(非特許文献1)、このような高い電位を印可した場合、試料中に共存する酸化性の物質の多くが酸化され、高いバックグラウンドを与えてしまうので、高感度測定には困難が伴っていた。すなわち、このようなDNAの直接的な電解酸化に基づく測定法は実用的ではなかった。
【0004】
他方、二本鎖DNAの塩基対の結合領域に挿入され得るインターカレータのうち、メチレンブルー等、比較的穏和な条件下で酸化還元を引き起こす物質の存在は知られており、また、酸化還元しにくいインターカレータにおいても、これにフェロセン等の酸化還元機能分子を結合することにより、電気化学的に検出しやすいインターカレータとなることが知られている。しかし、これらのインターカレータの電気化学反応の分析的な利用は、電極上に一本鎖DNAオリゴマーを結合させ、試料溶液中に存在する相補的な塩基配列を持つ一本鎖DNAとの間で二本鎖を形成させ、この二本鎖中に挿入されたインターカレータ、すなわち、電極近傍に固定化されたインターカレータの酸化あるいは還元電流を測定することを介して特定の塩基配列を有するDNAの有無を判定するという目的に限定されていた。
【0005】
【非特許文献1】B. Meric et al, Electroanalysis, vo. 14, no. 18, p. 1245 (2002)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような事情のもとで、試料中の二本鎖DNA量を、簡便かつ高感度で測定使用とするものであり、より具体的には、インターカレータのDNA挿入により電気化学的な特性の変化を生ぜしめるとともに、この特性変化を、夾雑物の影響を受けずにかつ効果的に増幅して検出しうるシステムを新たに構築して、試料中の二本鎖DNA量を簡便、高感度に測定しようするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、可逆的酸化還元能を有するインターカレータあるいはその誘導体を利用して、試料中の酸化性あるいは還元性の物質の影響を余り受けずに測定が可能な方法について種々研究を重ねた結果、 インターカレータが二本鎖DNA中に挿入される前後で、その電極上での電解電流の大きさが著しく変化することに着目し、この電解電流の変化を測定する際、インターカレータの電解還元あるいは電解酸化と酵素反応による酸化あるいは還元とを共役させることにより、インターカレータの上記の電気化学活性の変化を増幅して測定することが可能となり、ひいてはその変化を引き起こす二本鎖DNA量を高感度に測定することが可能となることを見いだし、本発明を完成させるに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)に係るものである。
(1)試料中に含まれる二本鎖DNAの量を測定する方法において、可逆的酸化還元能を有するインターカレータを試料中の二本鎖DNAにインターカレーションし、未挿入のインターカレータの濃度変化を作用電極上で増幅して測定することを特徴とする、二本鎖DNA量の度測定方法。
(2)酸化還元酵素を電極上に固定化して成る酵素電極を作用電極とし、該作用電極において、2本鎖DNA未挿入の可逆的酸化還元能を有するインターカレータを酸化還元酵素により酸化あるいは還元する反応と、電極反応により該インタカレータを還元あるいは酸化して再生する反応とからなる反応サイクルを形成せしめることにより、電極において発生する電流信号を増幅して測定することを特徴とする上記(1)に記載の二本鎖DNA量の測定方法。
(3)可逆的酸化還元能を有するインターカレータが、多環芳香族化合物である(1)又は(2)に記載の測定方法。
(4)多環芳香族化合物がメチレンブルーである(3)に記載の測定方法。
(5)酸化還元酵素を固定化した電極と、可逆的酸化還元能を有するインターカレータとを少なくとも有する、試料中の二本鎖DNA量を測定するための測定キット。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における2本鎖DNA量を測定するための測定系は酸化還元酵素を固定化した作用電極と、測定試薬として可逆的酸化還元能を有するインターカレータとからなる。
ここで、インターカレータとはインターカレーションする物質のことを指す。すなわち DNA分子は相補的な塩基対をもつ2重らせん構造をとるため塩基対のスタッキング間に平面構造を有する分子(多環芳香族化合物)が挿入される。これをインターカレーションといい、このインターカレーションする物質をインターカレータという。
【0010】
本発明の2本鎖DNAの測定原理を以下に説明する。
2本鎖DNAを含む試料に一定量のインターカレータを含む溶液を添加するかあるいは一定量のインターカレータを含む溶液に当該試料を添加すると、試料中の2本鎖DNAの量に応じて、インターカレータが該DNAに挿入される。このDNAに挿入されたインターカレータと未挿入のインターカレータとは、電気化学的特性が異なり識別可能である。
したがって、未挿入のインターカレータの量を測定すれば、挿入したインターカレータの量に対応する試料中のDNAの量を知ることが可能となる。
この未挿入のインターカレータの量をより高感度で測定するために、本発明は、インターカレータとして可逆的酸化還元能を有するインターカレータを使用し、電極として酸化還元酵素を固定化した電極を用いる。この可逆的酸化還元能を有するインターカレータとは、酸化あるいは還元されて、いいかえれば、電子の授受により、可逆的に酸化型および還元型の状態をとりうるインターカレータのことであり、本発明は、基本的にはこの電子の授受により生ずる、電極に流れる電流を測定することにより未挿入のインターカレータ量を測定して、2本鎖DNAの量を把握するものであるするものであるが、この測定電流は増幅されており、高感度で測定しうる点に特徴を有する。
【0011】
すなわち、試料溶液に添加したインターカレータのうち2本鎖DNAにインターカレーションしない未挿入のインターカレータは、一定電位が印加された電極上で酸化あるいは還元され、酸化型あるいは還元型に移行するが、この電極反応に伴い電子の授受が行われることにより、電極に流れる電流は変化する。さらに、上記電極反応により酸化型あるいは還元型に移行したインターカレータは、電極に固定化した酸化還元酵素により、再びもとの状態(還元型あるいは酸化型)再生される。このインターカレータを介する酸化、還元およびその再生反応は、反応サイクルを形成し、この反応サイクルの繰り返しにより、電極に流れる電流は増幅される。 したがって、未挿入のインターカレータが微量であっても、その測定電流は増幅されており、これにより、高感度で2本鎖DNA量を測定することが可能となるものである。
このような本発明の測定原理からいえば、上記インターカレーター、あるいは酸化還元酵素は、上記のような反応サイクルを形成可能なものであればよく、特定の物質あるいは特定の酸化還元酵素に限定されるべきでないことは理解されよう。
【0012】
本発明において利用される電極の材質としては特に制限はないが、耐食性等から、白金、金等の貴金属あるいはカーボン系の材料が好都合に使用される。
本発明において使用されるインターカレータとしては、メチレンブルーのように二本鎖DNAへの挿入機能と、可逆的酸化還元能を併せ持つ化合物が使用されるが、これに限らず、エチジウムブロマイド、ベンゾピレン等のインターカレータ機能を持つが、可逆的酸化還元能を有しない物質であっても、分子の側鎖としてフェロセン、キノン等の可逆的酸化還元能を有する基を導入することにより、使用することができる。
【0013】
また、酸化還元酵素としては、上記インターカレータあるいはその誘導体を電子受容体あるいは供与体としてスムースに反応が進むものであれば特に制限はないが、安定で、安価なものが好都合に利用される。具体的には、メチレンブルーをインターカレータとする場合には、これを過酸化水素還元の電子供与体として用いるペルオキシダーゼが、また、フェロセンあるいはキノンを側鎖に持つインターカレータにおいてはこれを基質酸化時の電子受容体として用いる酸化酵素、例えばグルコース酸化酵素、乳酸酸化酵素、グルタミン酸酸化酵素、コリン酸化酵素等が好都合に利用される。
上記酵素の電極上への固定化法としては、特段限定されるものではないが、酵素を高活性に保持でき、基質及び上記インターカレータの透過を抑制しないような担体材料、固定化方法が選択、利用される。例えば、電極表面に形成した多孔性の担体に酵素を結合させる方法や、アルブミンおよびグルタルアルデヒドによる酵素固定架橋膜を電極表面に形成する方法等、透過性が良いことが知られている方法が、選択使用される。
【0014】
次に本発明の実施形態の一例を詳細に説明すると、まず、基板となる電極を研磨等の所定の前処理を行った後、酸化還元酵素の固定化膜を電極上に設ける。このようにして調製された酵素電極を作用極とし、適当な対極、参照極と組み合わせてインターカレータを含む電解質水溶液中に挿入する。インターカレータ濃度に特に制限はないが、低濃度で、かつ酵素電極による増幅測定により明瞭な電流応答を与え得る濃度として0.1−10マイクロモル/リットル程度が好都合である。使用する電解質溶液の濃度、種類に特に制限はないが、酵素活性を安定に保持し、かつインターカレータの酸化還元電位を一定に保つため中性付近のpH緩衝液の使用が好ましく、例えばpH7前後、濃度0.1モル/リットル前後のリン酸緩衝液等が好都合に用いられる。酵素電極にインターカレータの酸化あるいは還元に必要な電位を印加すると、酸化あるいは還元に伴う電流が流れるが、インターカレータ濃度が比較的低いことからこの電流値は小さい。
【0015】
次いで溶液に基質を 添加すると、酵素反応による基質酸化あるいは還元に伴う、電子受容体あるいは供与体としてのインターカ レータの還元あるいは酸化、電極上での再酸化あるいは再還元のサイクリックな反応が進行し、電解電流は極めて大きくなり、正確な測定が容易なレベルに到達する。
【0016】
例えば、インターカレータとしてメチレンブルー、酵素としてペルオキシダーゼを用いた場合、pH 6で−0.15 V(対銀−塩化銀電極)の電位を印加すると、 電極上で以下の反応が生ずる。
(a)メチレンブルー酸化型 + 2e → メチレンブルー還元型
また、ここに酵素基質である過酸化水素を添加すると、以下の酵素反応が生ずる。
(b)メチレンブルー還元型 + 過酸化水素 → メチレンブルー酸化型 + 水
したがって、この酵素反応によりメチレンブルー酸化型が再生し、さらに電極反応、酵素反応のサイクルを繰り返す。このサイクリックな反応により過酸化水素添加前に比べて、添加により10−1000倍程度の電流の増加が観測される。この反応サイクルにおいて、
メチレンブルーは、酸化型、還元型を繰り返すが、酸化型および還元型の合計量は変わらずメチレンブルーはメディエータとしても機能する。また、上記反応式中2eの量、つまり電極における電流は、添加する過酸化水素の量を過剰にすれば、この反応に関与するメチレンブルーの量に依存する。
【0017】
一方、試料中の二本鎖DNAは、インターカレータの一部は二本鎖DNAの塩基対の結合領域に挿入される。この2本鎖DNA挿入されたインターカレーターは、高分子のDNAに結合した状態なので溶液中での拡散速度は著しく低下する、すなわち溶液バルクから電極近傍へ到達しにくくなる、電極近傍に到達しても酵素膜に邪魔されて電極表面に接触し難い、また、たとえ電極表面に到達しても、DNA鎖にブロックされて電極との電子移動の速度は低下する。したがって、二本鎖DNAに挿入したインターカレータは、事実上、還元あるいは酸化電流を与えない。
【0018】
すなわち、未挿入のインターカレータのみが電極反応、酵素反応のサイクルを繰り返し、このときの電流は未挿入のインターカレータ濃度にほぼ比例する。したがって、試料中の2本鎖DNA濃度が増えるほど、すなわち挿入されたインターカレータ濃度が増えて、未挿入の濃度が減少するほど、電流は減少する。言い換えれば、電流の減少の度合いから、添加された二本鎖DNAの量を把握することが出来る。
また、本発明の2本鎖DNAの測定キットは、少なくとも酸化還元酵素固定化電極および可逆的酸化還元能を有するインターカレータを含む。また、さらに、電極に固定した酵素に対する基質、あるいはpH調製剤、電流測定装置等、本発明の測定系を構築するため部材あるいは試薬等を組合わせて測定キットとしてもよい。
【0019】
本発明の測定法および測定キットは、生体成分の分離、抽出、分析、利用等に係る分野において利用される。例えば、ワクチンの製造においては、細胞にウイルスを接種して得られる液のうち、生体に接種した場合に有害な作用を引き起こす可能性のある成分を除去する必要があるが、抗原抗体反応等により異物のDNAが生体に及ぼす危険性を考えると、これを除去する必要があり、除去が目的通り行われたか否かの判別のためには微量のDNAを簡便に測定するための方法が必要である。また、遺伝子組換え薬品等においても、宿主由来の異物DNAが微量混在する可能性がある。したがって、本発明においては、これらDNA を測定する上で極めて有効である。
【0020】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【実施例】(ペルオキシダーゼ固定化酵素電極によるDNAの測定)
直径1mmのグラッシーカーボン電極上に ペルオキシダーゼ0.5%(w/v)水溶液(pHは7に調整)0.5マイクロリットル、牛血清アルブミン0.5%(w/v)水溶液(pHは7に調整)1マイクロリットル、グルタルアルデヒド0.1%(w/v)水溶液(pHは7に調整)0.5マイクロリットルを滴下し、室温で2時間以上放置、乾燥させることによりペルオキシダーゼ固定化電極を作製した。この酵素電極をpH6.1の0.1Mリン酸緩衝液中に挿入し、−0.15 V(対銀−塩化銀電極)の電位を印加した。ここにペルオキシダーゼ基質である過酸化水素(2 mM)及びメディエータとインターカレータとの機能を併せ持つメチレンブルー(5 マイクロモル/l)を添加し、さらに、5マイクロg/mlづつ2分毎にサケ精子由来のDNAを添加した。結果を図1に示す。図1中、横軸は時間、縦軸は電解電流値であり、実線は、還元電流の測定値を示し、矢印はそれぞれ5マイクロg/mlのDNAを添加した時点を示す。図1から明らかなように、サケ精子由来のDNA未添加の時点では1.1マイクロアンペアの過酸化水素還元電流が観測されたが、そこに、5マイクロg/mlづつサケ精子由来のDNAを添加する毎に、明瞭な還元電流の減少が観測された。なお、この結果によれば、最初に5マイクロg/mlのDNAを添加したときの電流減少は55nAであり、S/N=3とした場合、20 pg/mlのDNAの定量が可能と見積もられた。
【0021】
【比較例】(酵素を固定化していない電極上でのDNAの測定)
酵素を固定していない直径1mmのグラッシーカーボン電極をpH6.1の0.1Mリン酸緩衝液中に挿入し、−0.15 V(対銀−塩化銀電極)の電位を印加した。ここにメチレンブルー(5マイクロモル/l)を添加した場合、図1中破線に示すように30 nAと、ペルオキシダーゼ固定化 電極の場合の約1/40の還元電流を与えたのみであった。ここに5マイクロg/mlづつサケ精子由来のDNAを添加していった場合、図1に示したスケールでは還元電流の減少は表示できない。実際、最初に5マイクロg/ mlのDNAを添加したときの電流減少は1 nAに過ぎず、S/N=3とした場合、1マイクロg/mlのDNAの定量が可能であるのに留まった。
【0022】
【発明の効果】
上記したことから明らかなように、本発明は、酵素固定化電極を用い、可逆的酸化還元能を有するインターカレータを使用して試料中の2本鎖DNAの量、濃度を測定するものであって、試料中の2本鎖DNAに対するインターカレーションに基づく未挿入インターカレータの減少を電極を介して電流の低下として測定するもので、特に酵素固定化電極を用いることにより、従来法におけるインターカレーター濃度の変化を直接電極で測定する場合に比べて、側定電流を増幅して捉えることができ、結果的に高感度にDNAを測定する方法を提供するものである。
【0023】
すなわち、本発明のインターカレータは、電極上で酸化あるいは還元されるが、酵素反応で再生され、電極反応、酵素反応を繰り返す。このため1分子のインターカレータは何回も電子移動し、大きな電流信号を与える。このことにより酵素反応を介さない電気化学反応系のみの場合に比べて増幅した信号が与えられることになる。このような信号増幅が、酵素膜を電極上に設けるだけで可能であり、従って、本法は、簡便、高感度なDNA測定法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】過酸化水素およびメチレンブルー存在下、ペルオキシダーゼ固定化電極を使用した場合と酵素を固定していない電極を使用した場合とにおける各電解電流を測定したグラフである。
Claims (5)
- 試料中に含まれる二本鎖DNAの量を測定する方法において、可逆的酸化還元能を有するインターカレータを試料中の二本鎖DNAにインターカレーションし、未挿入のインターカレータの濃度変化を作用電極上で増幅して測定することを特徴とする、二本鎖DNA量の度測定方法。
- 酸化還元酵素を電極上に固定化して成る酵素電極を作用電極とし、該作用電極において、2本鎖DNA未挿入の可逆的酸化還元能を有するインターカレータを酸化還元酵素により酸化あるいは還元する反応と、電極反応により該インタカレータを還元あるいは酸化して再生する反応とからなる反応サイクルを形成せしめることにより、電極において発生する電流信号を増幅して測定することを特徴とする請求項1に記載の二本鎖DNA量の測定方法。
- 可逆的酸化還元能を有するインターカレータが、多環芳香族化合物である請求項1又は2に記載の測定方法。
- 多環芳香族化合物がメチレンブルーである請求項3に記載の測定方法。
- 酸化還元酵素を固定化した電極と、可逆的酸化還元能を有するインターカレータとを少なくとも有する、試料中の二本鎖DNA量を測定するための測定キット。
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