JP2004257836A - Abnormality diagnostic device of mechanical device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械装置の異常診断装置に係り、特に転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド等の回転体や摺動部材を含む機械装置において、機械装置を分解することなく、異常の有無を検出する異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両、工作機械、風車等の機械設備には、転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド等の回転体や摺動部材を含む機械装置が用いられている。この機械装置では、回転体や摺動部材の摩耗や破損による不都合の発生を防止するために、定期的に分解目視検査を実施するようにしている。
【0003】
この分解目視検査は、装置の一定期間の使用後に、回転体や摺動部材を装置から取り外して分解し、熟練した専門の検査担当者が、目視により分解した各構成部品の摩耗の度合いや傷の有無を確認する。この確認により、新品の部品にはない凹凸や摩耗などの異常が検出されれば、異常が検出された部品を新品に交換し、再度組み立てを実施する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この分解検査は、機械設備から回転体や摺動部材を取り外す分解作業や、検査済みの回転体や摺動部材を再度組み立て直す組み込み作業に多大な労力がかかり、機械設備の保守管理等の維持コストの大幅な増大を招くという問題がある。
【0005】
特に、風車の場合、オフショアで使用されることが多く、またその設置台数も多い。この風車の保守管理にあたっては、保全担当者が風車の設置場所まで赴き、ここの風車の回転部品検査を行っているというのが現状である。そのため、保守管理に多大な時間とコストがかかり、メンテナンス効率が悪いという問題がある。
【0006】
また、分解検査を行った後に装置を組み立て直す際に、検査前には無かった打痕を回転体や摺動部材につけてしまうなど、検査自体が軸受の欠陥を生む原因となる虞もある。また、限られた時間内で多数の軸受を目視で検査するため、欠陥を見落とす可能性が残るという問題もある。更に、目視検査では、欠陥の程度の判断に個人差が生じ、実質的には欠陥がなくても欠陥有りと見なされて部品交換が行われてしまう場合があり、無駄にコストがかかることにもなる。
【0007】
本発明は、上記諸問題を鑑みてなされたものであり、機械装置を分解することなく、その機械装置の回転体や摺動部材の欠陥を検出することにより、装置の分解や組立にかかる手間を軽減すること、及び分解者組立に伴う回転体や摺動部材の損傷防止を図ることが可能な異常診断装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、目視による検査では見落とす可能性のある欠陥をも発見が可能な回転体や摺動部材の検査方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 機械装置のハウジングにねじ止めされたボルトに固定され、前記回転部品から発生する信号を電気信号として出力する検出器を有する検出処理部と、
前記検出処理部の出力を基に前記機械装置の異常診断を行う演算処理部と、
前記異常診断の結果に基づき前記機械装置の制御系に制御信号をフィードバックする制御処理部と、
を備えたことを特徴とする機械装置の異常診断装置。
(2) 前記演算処理部は、前記検出処理部からの前記電気信号を蓄積し、前記信号の種類によって適切な分配ルートに分配するデータ蓄積分配部と、
前記データ蓄積分配部から分配された電気信号を基に、前記機械装置に関する所定の物理量を算出する分析部と、
前記機械装置に関する機械装置データが保存された第1データ保存部と、
前記分析部が算出した前記物理量と、前記内部データ保存部に保存された前記機械装置データとを比較し、前記機械装置の異常診断を行う比較判定部と、
前記分析部の分析結果および前記比較判定部による前記異常診断の結果を保存する第2データ保存部とを有することを特徴とする(1)記載の機械装置の異常診断装置。
(3) 前記演算処理部及び前記制御処理部は、マイクロコンピュータまたはICチップで構成されていることを特徴とする請求項(1)または(2)記載の機械装置の異常診断装置。
(4) 前記検出処理部と前記演算処理部、または前記演算処理部と前記制御処理部間の信号伝達をワイヤレスで行うことを特徴とする請求項(1)乃至(3)のいずれか記載の機械装置の異常診断装置。
【0009】
本発明によれば、検出器を用いて検出された信号を基に異常診断を行うため、機械装置を分解することなく、その装置の回転体や摺動部材の欠陥を検出することが可能である。これにより、装置の分解や組立にかかる手間を軽減すること、及び分解者組立に伴う回転体や摺動部材の損傷防止を図ることができる。また、本発明は、目視による検査では見落とす可能性のある欠陥をも発見が可能となる。
【0010】
また、本発明によれば、検出器がボルトに固定されるため、検出器取付用の平滑面をハウジング上に設ける必要がない。したがって、既存の設備や装置に何ら改良を加えることなく、検出器を取り付けることが可能となる。したがって、手間やコストをかけることなく、異常診断装置を適用して異常診断を行うことが可能である。
【0011】
また、本発明によれば、マイクロコンピュータで信号が処理するように構成することにより、装置自体がコンパクトになり、コストの低減や省エネ等にも貢献することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る機械装置の異常診断装置の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る異常診断装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の異常診断装置10が適用される機械装置である鉄道車両用軸受装置の軸受箱1を示す図である。軸受箱1は、鉄道車両の車軸の端部を覆うように取り付けられており、内部に組み込まれた軸受(図1には不図示)を介して鉄道車両の車軸を回転自在に保持している。また軸受箱1では、鉄道車両の車軸の端部を覆うカバー2がハウジング3に取り付けられている。
【0014】
軸受箱1は、ハウジング3を介して、四隅に設けられた四つのボルト4によって固定されている。また、ハウジング3の側面には、軸受の温度を測定するための孔が設けられており、この孔は、ボルト5によって塞がれている。本実施形態では、このボルト4またはボルト5の端面に後述する異常診断装置10の検出器としてのセンサ20を取り付け、このセンサ20よって軸受箱内部の軸受から発生する信号を検出するものである。
【0015】
図2は、センサ20を用いた異常診断装置10の全体構成を示す図である。図2に示すように、軸受箱1の内部には、転がり軸受6が組み込まれている。転がり軸受6は、ハウジング3に内嵌する外輪7と鉄道車両の車軸に外嵌する内輪8との間に複数の玉またはころからなる転動体9を配置したものである。これにより軸受箱1は、転がり軸受6を介して鉄道車両の車軸を回転自在に軸支している。
【0016】
図2に示すように、ハウジング3表面に取り付けられたボルト4,5の端面には、センサ20が取り付けられている。このセンサ20は、軸受箱1内部の転がり軸受6から発生する物理量を電気信号として検出するためのものである。センサ20によって検出される物理量としては、転がり軸受6から発生する音情報J1,転がり軸受6の温度に関する温度情報J2、転がり軸受6の振動に関する振動情報J3、転がり軸受6の回転方向、速度等に関する回転情報J4、転がり軸受6から発生するAE(Acoustic Emission)に関するひずみ情報J5等が挙げられる。
【0017】
振動を検出するセンサとしては、圧電型の振動加速度センサ、圧電型以外の振動加速度センサ、速度検出型振動センサ、変位検出型振動センサ等を用いることができる。また、振動センサとしては、一つのセンサで多方向の振動を検出する多方向同時振動検出センサを用いてもよい。
また、センサ20は、それぞれが一つの物理情報を検出するセンサであってもよいし、それぞれが複数の物理情報を検出する複合センサであってもよい。以下、本実施形態では、センサ20が温度情報J2と、振動情報J3と、回転情報J4を検出するものとして、説明を行う。
【0018】
センサ20は、軸受箱固定用のボルト4の端面に設ければよいが、上述したように温度検出用の孔を塞ぐボルト5の端面に設けるように構成しても構わない。一般に、このボルト5は、内部に装着される転がり軸受6毎に与えられており、例えば、複列の軸受の場合には、車輪側の列、モータ側の列、その中間など目的によって取り付け場所を選択することが可能であるが、取付の簡便性を考慮すると車輪側にボルト5を取り付け、そのボルト5の端面センサ20を設けるように構成することが好ましい。また、センサ20は、ボルト5の端面ではなく、このボルト5が塞いでいる孔の側面または内部に取り付けられるように構成してもよい。
【0019】
さらに、高いSN比で検出を行うためには、センサ20を転がり軸受6の負荷圏に取り付けることが好ましい。負荷がかかっている部位(負荷圏)にセンサ20を取り付けると、感度よく信号を検出でき、より精度の高い測定が行える。ここで、負荷圏とは、図3に示すように、転動体に対する荷重が負荷される領域を指す。
【0020】
また、負荷圏にセンサを取り付けるスペースがない時やノイズを発生する高電圧ケーブルが配設されている時など止むを得ず非負荷圏に取り付ける場合は、後述のフィルタ処理部34にてフィルタ処理を行い、信号の検出感度を上げるようにすることが好ましい。
【0021】
センサ20とボルト4,5との取付けは、ガタつきや緩みなどが無く固定されることが好ましい。具体的には、ねじ止め、接着、磁石、嵌合、モールドによるボルトとの一体化等の方法の中から、運転条件、取り付け条件、センサの特性等を考慮して適宜好ましい取り付け方法を選択して取付を行えばよい。
【0022】
また、センサ20の取り付け場所が、ノイズが多い領域である場合には、センサ20を周囲から絶縁するように取り付けることが好ましい。センサを周囲から絶縁することにより、ノイズを低減させ、SN比の向上を図ることが可能となる。
【0023】
また、センサ20内部にアンプを内蔵するように構成してもよい。センサ20にアンプを内蔵し、検出した電気信号をセンサ20内部で増幅するように構成することにより、後段の回路においてアンプを設ける必要が無く、またセンサ20から出力される信号が伝達される途中のケーブル内において、ノイズが入り込む心配が無くなるため好ましい。
センサ20がアンプを内蔵していない場合には、図3に示すように、センサ20の後段に増幅器50をそれぞれ設け、増幅器50にて適当な大きさに信号が増幅される。
【0024】
センサ20から出力された電気信号は、演算処理部30に送られる。演算処理部30は、複数のセンサ20から受け取った出力である電気信号の演算処理を行い、転がり軸受6の異常の有無および異常発生箇所の特定を行うユニットである。演算処理部30は、例えば、既存のオペレーションシステムと異常診断実行用ソフトウェアアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータを用いて構成してもよいし、各部毎に独立した処理、保存回路から構成される演算ユニットとして構成してもよい。
【0025】
演算処理部30は、データ蓄積分配部31と、温度分析部32と、回転分析部33と、フィルタ処理部34と、振動分析部35と、比較判定部36と、内部データ保存部37と、データ蓄積出力部38と、を有している。以下、演算処理部30の各部の構成及び機能について詳述する。
【0026】
図4は、第1のデータ蓄積部であるデータ蓄積分配部31を示す図である。データ蓄積分配部31は、データ蓄積部31aと、サンプリング部31bと、サンプリング基準設定部31cとを有している。データ蓄積部31aは、複数のセンサ20からの出力信号を各信号毎に保存するデータ保存媒体であり、各種メモリやハードディスク等で構成することが可能である。
なお、このデータ蓄積分配部31は、取り外し可能に構成してもよい。データ蓄積分配部31を取り外し可能に構成することにより、データ蓄積分配部31を取り外し、別の場所で以下の異常診断を行うように構成することも可能である。
【0027】
データ蓄積部31aは、複数のセンサ20から送られた信号を受け取り一時的に蓄積すると共に、信号の種類に応じて各分析部32,33,34の何れかに信号を振り分ける。各種信号は、データ蓄積分配部31に送られる前段にて、図示せぬA/Dコンバータによりデジタル信号に変換される。
【0028】
サンプリング基準設定部31bは、外部の入力部100から得られた情報に基づいて、センサ20が出力した振動に関するアナログ信号からノイズの影響が大きい領域を除外するための基準値を設定するものである。ここで、入力部100は、マウス・キーボード等の入力手段であり、ユーザは、入力部100を介して基準値を任意に設定することが可能である。
【0029】
サンプリング部31cは、時間データである振動、温度、回転数データを所定長さに切り出して、後段の分析部に信号を出力するためのサンプリング行う。このサンプリング部31cは、センサ20からの出力信号がサンプリング基準設定部31bが設定した基準値より大きなノイズを含んでいる場合には、そのノイズが入っている時間帯について信号のサンプリングを行わず、後段のフィルタ処理部34に信号が出力されないようにする。具体的には、信号レベルがある一定値以上となっているある2点AおよびBを検出し、AからBの時間の間は、データをフィルタ処理部34及び振動分析部35の方に出力しないよう制御する。これにより、大きなノイズデータを含む時間領域の周波数成分を行わないようにすることが可能となり、誤った異常診断を行う可能性を小さくすることが可能である。なお、サンプリング基準設定部31b及びサンプリング部31cは、必ずしも設ける必要はなく、また同様の効果を奏することが可能であれば、例えばデータ蓄積部31aの前段等、別の場所に配置するように構成してもよい。
【0030】
温度分析部32は、センサ20からの出力信号を基に軸受の温度を算出し、算出した温度を比較判定部36に送出する。分析部32は、例えばセンサ20の出力する温度情報の特性に応じた温度換算テーブルを有しており、検出信号のレベルを基に、温度データを算出する。
【0031】
回転分析部33は、センサ20から出力された回転情報に関する出力信号を基に、内輪8、つまりは車軸の回転速度を算出し、算出した回転速度を比較判定部36に送出する。例えば、センサ20が、内輪8に取り付けられたエンコーダと外輪7に取り付けられた磁石および磁気検出素子で構成されている場合には、センサ20が出力する振動情報J3である振動信号は、エンコーダの形状と回転速度に応じたパルス信号となる。回転分析部33は、エンコーダの形状に応じた所定の変換関数又は変換テーブルを有しており、関数またはテーブルに従って、パルス信号から内輪8および車軸の回転数を算出する。
【0032】
振動分析部35は、センサ20からの振動に関する出力信号を基に、転がり軸受6に発生している振動の周波数分析を行う。具体的には、振動分析部35は、振動信号の周波数スペクトルを算出するFFT計算部であり、FFTのアルゴリズムに基づいて、振動の周波数スペクトルを算出する。算出された周波数スペクトルは、比較判定部36に送られる。また、振動分析部35は、FFTを行う前処理として、振動信号の包絡線を求めるエンベロープ処理を行い、ノイズの低減を図るように構成してもよい。振動分析部35は、必要に応じて、エンベロープ処理後のエンベロープデータもあわせて比較判定部36に出力する。
【0033】
一般に、軸受の回転に起因して生じる振動の異常周波数帯は、軸受の大きさ、転動体の数等に依存して決まっている。軸受の各部材の欠陥と、各部材で発生する異常振動周波数の関係は、図5に示すとおりである。周波数分析においては、サンプリング時間に応じて、フーリエ変換可能な最大の周波数(ナイキスト周波数)が決まるため、ナイキスト周波数以上の周波数は、振動信号中に含まれていないことが好ましい。そのため、本実施形態では、データ蓄積分配部31と振動分析部35の間にフィルタ処理部34を設け、フィルタ処理部34にて所定の周波数帯を切り出し、切り出された周波数帯のみを含む振動信号を振動分析部35に送出するように構成している。鉄道車両において、低速で車軸が回転している場合には、例えば、1kHz以下の周波数成分のみを抽出するように構成すればよい。
【0034】
また、フィルタ処理部34は、最初はフィルタ処理を行わず、振動分析部35にてまず周波数スペクトルを求め、ピークが観測される周波数帯を予め見積もり、その後に周波数帯域に対応したフィルタ処理を行った後に、改めて周波数分析を行うように構成してもよい。このように構成することによっても、不要なノイズを効果的に排除し、精度の高い周波数分析を行うことが可能となる。
【0035】
図6は、本実施形態のセンサ20によって検出された転がり軸受6の振動に関する振動情報J3である振動信号の時間波形を示す図であり、図7は、本実施形態の振動分析部35によって得られた振動信号の周波数スペクトルであり、図8は、本実施形態の振動分析部35によって得られたエンベロープ処理を行った後の振動信号の周波数スペクトルである。
このように、振動分析部35は、振動信号に対し周波数解析を行い、図7または図8に示すような周波数スペクトルを算出する。図8から、所定の周波数周期で強いスペクトルが観測されている。これは、図5に示す関係式より、転がり軸受6の外輪7の損傷に起因する周波数成分であることがわかる。
【0036】
比較判定部36は、振動分析部35が求めた振動の周波数スペクトルと、内部データ保存部37に保存されている基準値または周波数スペクトル中から算出される基準値とを比較し、異常振動が発生しているかどうかを判定する。ここで、基準値は、軸受の特定部位の摩耗や破損に起因した周波数成分のデータ、または周波数スペクトル毎に求められるスペクトルに含まれた所定の値である。比較判定部36は、周波数成分の比較による判定と同時に、温度分析部32および回転分析部33から得られた温度および回転速度の分析結果と、内部データ保存部37に蓄積されている軸受の各種データ等の仕様諸元データを参照し、判定の正確性を期す。
【0037】
具体的には、比較判定部36は、振動の周波数スペクトルを基に異常有りと判定された場合、軸受の温度を確認し、温度が所定値を超えていれば重大な異常が発生していると判断する。また、何れかのみが異常を示している場合には、何らかの異常が生じていると判断する。そしてどちらの結果も正常であれば、異常なしと判断する。何れか一方のみが異常を示している場合には、複数回判定を行っても結果が変わらない場合に異常有りと判断するように構成してもよい。比較判定部36は、異常診断の結果をデータ蓄積出力部38に出力する。
【0038】
比較判定部36が行う振動情報を基にした異常診断の具体的な処理としては、以下のような方法が挙げられる。
【0039】
(1)エンベロープデータの実効値を基準値として用いる方法
本方法では、図5の式を基に、異常時に発生する周波数成分を求める。そしてエンベロープデータの実効値を算出し、この実効値から比較用の基準値を求める。そして、基準値以上の周波数を算出し、異常時に発生する周波数成分との比較を行う。以下、図9を参照しながら説明を行う。
【0040】
まず、センサ20を介して軸受の振動を検出する(ステップS101)。検出された信号は、所定の増幅率で増幅され、A/D変換器によりデジタル信号に変換される(ステップS102)。デジタル信号に変換された振動信号は、所定のフォーマットにて、データ蓄積分配部31に保存される(ステップS103)。
【0041】
次に、デジタル信号の周波数スペクトルを求め(ステップ104)、求められた周波数スペクトルを基に、フィルタ処理部34が、デジタル信号に適用されるフィルタ帯域を選定する(ステップS105)。フィルタ処理部34は、選定したフィルタ帯域以外の周波数成分を除去するフィルタ処理を行い(ステップS106)、フィルタ処理後のデジタル信号を振動分析部35に出力する。そして、振動分析部35は、フィルタ処理後のデジタル信号にエンベロープ処理を施し(ステップS107)、エンベロープ処理後のデジタル信号の周波数スペクトルを求める(ステップS108)。
【0042】
同時に、エンベロープ処理後のデジタル信号の実効値を計算し(ステップS109)、実効値を基にして、異常診断に用いられる基準値を算出する(ステップS112)。ここで、実効値は、エンベロープ処理後のデジタル信号の振幅の絶対値の平均値として求められたものである。基準値は、実効値を基に、以下の式(1)または(2)に基づき算出される。
(基準値)=(実効値)+α ・・・(1)
(基準値)=(実効値)×β ・・・(2)
α,β:データの種類によって可変な所定の定数
【0043】
次に、図5に示す表に基づき、軸受の異常に起因して発生する周波数を求め(ステップS110)、求めた周波数に対応する各部材の異常周波数成分のレベル、すなわち、内輪傷成分Si(Zfi)、外輪傷成分So(Zfc)、転動体成分Sb(2fb)及び保持器成分Sc(fc)を抽出し(ステップS111)、ステップ112で計算された基準値との比較を行う(ステップS113)。そして、すべての成分の値が、基準値より小さい場合には、軸受に異常は発生していないと判断し(ステップS114)、いずれかの成分が基準値以上である場合には、該当個所に異常が発生していると判断する(ステップS115)。
【0044】
(2)スペクトルのピークを求め、ピーク周波数と異常周波数を比較する方法
本方法では、図5の式を基に、異常時に発生する周波数成分を求める。そして、振動分析部36が求めた周波数スペクトルの中で所定数または基準値以上のピークについて、異常が発生する周波数成分に該当するかどうかを照合する。以下、図10に示すフローチャートを基に詳細を説明する。
【0045】
ステップS108までの流れは、(1)の方法に記載したものと同様であるため省略する。本方法では、まず得られた周波数スペクトルのピークを計算する(ステップS109)。ここで、周波数のピークを求めるためには、第一に、各周波数成分のデータ点のレベルとその一つ前の周波数成分のデータ点のレベルの差を示す差データを求める。そして、差データの符号が正から負に代わる変曲点を探しだし、その正負の基になった差データに関与している周波数値でピークとなっていると判断する。ただし、診断に必要なピーク値は、山(傾斜)が急な鋭いピークとなっているもののみを対象とするため、傾きが所定の基準値(例えば、1又は−1)より大きい又は小さい場合にのみ、ピークとなっていると判断するようにする。
【0046】
図12は、周波数スペクトルを示す図である。図12において、連続する3点A(X0、Y0)、B(X1、Y1)及びC(X2、Y2)については、点Bがピークとなっている。この場合、AとBとの差データδ1=Y1−Y0>0となっており、BとCとの差データδ2=Y2−Y1<0となっているため、差データが正から負に変化している。そして、ここで傾き(Y1−Y0)/(X1−X0)>1または(Y2−Y1)/(X2−X1)<−1を満たしている場合、点Bがピークであると判断する。
【0047】
そして、軸受の諸元から図5に基づき、異常周波数を算出し(ステップS202)、求めた周波数に対応する各部材の異常周波数成分のレベル、すなわち、内輪傷成分Si(Zfi)、外輪傷成分So(Zfc)、転動体成分Sb(2fb)及び保持器成分Sc(fc)を抽出する(ステップS203)。そして、ピーク周波数と異常時に発生する周波数を比較し、ピーク周波数と算出した異常周波数が一致しているかどうか判断する(ステップS204)。そして、あるピークが異常周波数と一致している場合には、該当する異常周波数に対応する部材に異常が発生していると判断する(ステップS206)。どの周波数とも一致していない場合には、異常無しと判断する(ステップS205)。
【0048】
(3)基本周波数と特定の高調波を用いる方法
本方法は、異常周波数成分の基本周波数である1次の値、基本周波数の倍の周波数を持つ2次の値、そして基本周波数の4倍の周波数を持つ4次の値についてピークの周波数と異常時に発生する周波数が一致しているかどうかを比較し、少なくとも2つの周波数において異常有りと判断された場合には、最終的に異常有りと判断し、異常有りと判断された周波数が一つ以下である場合には、異常なしと判断する。以下、図12を参照しながら、詳細に説明する。
【0049】
周波数スペクトルを算出し、異常に起因して発生する周波数の算出までのプロセスは、方法(1)のフローと同様である。本方法では、比較において、まず図13に示すように、異常時に発生する基本成分(1次成分)の周波数において、スペクトルの値が基準値以上であるかどうかを判断する(ステップS301)。スペクトルの値が、基準値以上である場合には、1次成分が一致したと判断し、ステップS302へ進む。一方、一致しなかった場合には、ステップS311へ進む。
【0050】
ステップS302では、異常時に発生する基本成分の2倍の周波数をもつ2次成分の周波数において、スペクトルの値が基準値以上であるかどうかを判断する。スペクトルの値が、基準値以上である場合には、2次成分が一致したと判断し、ステップS321で該当個所に異常が発生していると最終判断する。一方、一致しなかった場合には、ステップS312へ進む。
【0051】
ステップS311でも、異常時に発生する基本成分の2倍の周波数をもつ2次成分の周波数において、スペクトルの値が基準値以上であるかどうかを判断する。スペクトルの値が、基準値以上である場合には、2次成分が一致したと判断し、ステップS312へ進む。一方、一致しなかった場合には、ステップS321へ進み、該当個所に異常は発生していないと最終判断する。
【0052】
ステップS312では、異常時に発生する基本成分の4倍の周波数をもつ4次成分の周波数において、スペクトルの値が基準値以上であるかどうかを判断する。スペクトルの値が、基準値以上である場合には、4次成分が一致したと判断し、ステップS321で該当個所に異常が発生していると最終判断する。一方、一致しなかった場合には、該当個所に異常は、発生していないと最終判断する。
【0053】
一般に、異常に対応する周波数に偶然ノイズ等の影響により大きなピークが観測されるような場合が考えられるが、本方法によれば、1次、2次及び4次の成分の内、少なくとも2つの周波数において、ピークの値が基準値以上でなければ異常と判断しないため、誤判断を行う可能性を減少することが可能となる。
【0054】
なお、図12のフローチャートでは、1次、2次、4次の順に比較を行ったが、ピークレベルが大きい方から順に比較を行うように構成してもよい。この場合には、最もピークが大きな周波数のピークが基準値以下であれば、その時点で、異常なしと判断することが可能であり、演算時間を短縮することが可能である。
また、組み合わせる周波数成分としては、1次の値、2次の値および3次の値の組み合わせや2次の値、4次の値および6次の値の組み合わせであってもよい。
【0055】
(4)異常診断と共に損傷の大きさを推定する方法
方法(1)〜(3)において、異常の有無を診断したが、以下のようにして、損傷の大きさを推定することも可能である。図13は、エンベロープ処理後の周波数スペクトルを示す図である。図13において、周波数Zfcに大きなピークが観測されており、外輪に損傷が発生していることがわかる。このZfcにおけるピークの値Lnと周波数スペクトル全体の平均値である基準レベルL0を比較すると、異常を起こしている外輪における損傷の大きさを推定することができる。
【0056】
図14は、転がり軸受において、軌道輪の損傷である剥離が生じた場合に、剥離の大きさと、実測周波数スペクトルデータd1上に現れるピークと基準レベルとの間のレベル差の関係を示したものである。このように、一般的に、レベル差は、損傷の大きさに比例して増大するため、逆に、実測周波数スペクトルデータd1上のピークにおけるレベル差を求めることで、損傷の大きさを推定することが可能である。なお、実測周波数スペクトルデータd1上でのピークレベルの増大は、周波数成分の1次値に対応するピークで一番顕著となる。従って、異常が検出された場合に、周波数成分の1次の値Lnと基準レベルL0とのレベル差lを計算することにより、損傷の度合いを推定し、損傷の度合いに応じて、損傷部品の交換時期を決定することができる。これにより、過剰な部品交換やメンテナンスの実施するのではなく、適切な時期に交換を行うようにし、維持コストを削減することが可能となる。
【0057】
(5)基本周波数の自然数倍の高調波成分とのレベル差を基準値とする方法
本方法は、異常周波数成分の基本周波数である1次のレベルに対して、基本周波数の2、3、4、・・・n倍の周波数を持つ2、3、4,・・・n次のレベルが基準値以上となっている個数をカウントし、所定個数以上基準値を超えている場合に、異常が発生していると判断するものである。具体的には、1次のレベルに対し、n次の値が{(1次のレベル)−(n−1)・a}(dB)以上である場合に、カウントを行う。ここで、”a”は任意の値である。以下、図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0058】
図15は、本方法における処理フローを示すフローチャートである。本方法における周波数スペクトル算出までの処理は、図9のフローチャートのステップS101〜ステップS108に至るまでの処理と同一である。図15には、ステップS108以降の処理を示す。
【0059】
まず、図5に示す式を参照して、軸受の異常に起因する異常周波数を軸受の各部位(外輪、内輪、転動体、及び保持器)毎に算出し(ステップS401)、異常周波数に対応する周波数スペクトルのレベルを抽出する(ステップS402)。そして、異常周波数の自然数倍(2,3,・・・n倍)の周波数に対応する周波数スペクトルのレベルをそれぞれ算出する(ステップS403)。ここでは、基本となる異常周波数の2,3,4,5倍の周波数を持つ2次、3次、4次及び5次成分を抽出するものとする。
【0060】
次に、基本となる1次の値を基準として、各2,3,4,5次成分のレベルの確認を行う(ステップS404)。ここでは、各成分のレベルが{(1次のレベル)−3(n・1)}(dB)以上である場合に、異常有りのカウントを行う。具体的には、以下の場合に、各成分に関し異常有りのカウントが行われる。
(2次成分のレベル)>(1次成分のレベル)−3
(3次成分のレベル)>(1次成分のレベル)−6
(4次成分のレベル)>(1次成分のレベル)−9
(5次成分のレベル)>(1次成分のレベル)−12
【0061】
そして、異常有りのカウントの個数が所定個数以上であるかどうかを確認することによって、最終的な異常判断を行う(ステップS405)。ここでは、2個以上異常有りのカウントがあれば、最終的に異常有りと判断し、1個以下であれば、異常なしと判断する。
【0062】
(6) 周波数帯域毎の実効値を用いる方法
本方法では、異常に起因する周波数のピークレベルそのものの値ではなく、異常に起因する周波数を含む周波数帯の実効値を用いて、異常診断を行う。具体的に、異常に起因する周波数を含む周波数帯の実効値とは、周波数帯のレベルの自乗平均またはパーシャルオーバオールである。ここで、自乗平均Vi及びパーシャルオーバオールSiは、以下の式で与えられる。ここで、VRMSおよびSOAは、全周波数帯における自乗平均及びオーバオールである。オーバオールは、特定の指定区間の総和を意味する。
【0063】
【数1】
【0064】
図16は、本方法の処理フローを示すフローチャートである。本方法における周波数スペクトル算出までの処理は、図7のフローチャートのステップS101〜ステップS108に至るまでの処理と同一である。図16には、ステップS108以降の処理を示す。
【0065】
まず、図5に示す式を参照して、軸受の異常に起因する異常周波数を軸受の各部位(外輪、内輪、転動体、及び保持器)毎に算出し(ステップS501)、その後、算出された周波数を含む周波数帯域について、自乗平均(Vi)又はパーシャルオーバオール(Si)、及び、周波数スペクトルの帯域全体の自乗平均(VRMS)又はオーバーオール(SOA)である正規化値を算出する(ステップS502)。そして、前述の一つの次数成分帯域の自乗平均(Vi)又はパーシャルオーバオール(Si)を前記正規化値(VRMS又はSOA)で除した値又は差分の値を算出する(ステップS503)。
【0066】
次に、除した値又は差分の値を保存されている参照データと比較照合し、除した値又は差分の値が正常な範囲であるかどうか、具体的には所定の基準値以上かどうかを判断する(ステップS504)。除した値又は差分の値が所定の基準値以上または以下であれば、異常有りと判断し、周波数帯に基づき、異常発生箇所を特定する(ステップS505)。ここで、基準値以上であるか以下である場合に異常有りとするかは、実際の測定によって定めればよい。それ以外の場合は、異常なしと判断する(ステップS506)。
【0067】
以上が、比較判定部36により異常の有無の判断を行う場合の具体的な処理パターンである。比較判定部36は、これらの方法のうち複数の判断方法を用いて異常診断を行うように構成してもよい。複数の判断方法により、異常と判断することは、異常診断の正確さが向上するため好ましい。また、その他の方法を組み合わせて、異常診断の誤りを更に低減させるように構成してもよい。
【0068】
データ蓄積出力部38は、比較判定部36の判定結果を保存する保存部であり、ハードディスクやメモリ媒体等で構成される。データ蓄積出力部38は、比較判定部38の判定結果を制御部41及び結果出力部42に出力する。なおデータ蓄積出力部38は、リアルタイムに制御処理部40に出力するように構成されているが、これに限られることはなく、定期的に制御処理部40に出力を行ったり、制御処理部40の動作に必要な場合(異常発生と診断された場合)にのみ、結果を出力するように構成しても良い。
【0069】
制御処理部40は、演算処理部30の分析結果や判定結果を所定の表示形態で表示する表示手段としての結果出力部42と、軸受21が組み込まれている車両の駆動機構の動作を制御する制御系に前記比較判定部36の判定結果に応じた制御信号をフィードバックする制御器41とを備えている。
【0070】
結果出力部42は、具体的には、モニターや画像表示やプリンタへ印刷出力によって、演算処理部30の分析結果や判定結果を通知する他、演算処理部30の判定結果が異常有りの場合には、警告灯の点滅や警報機の作動による通知を行う。
【0071】
制御部41は、例えば、演算処理部30の判定結果が異常有りの場合に、異常の程度に応じて、車両の走行停止や、速度の減速等を示す制御信号を車両の走行制御器に送る。本実施形態では、複数のセンサ20は、軸受装置の軸受の状態を連続で測定し、演算処理部30は、測定されたデータに基づき順次異常診断するようにしている。従って、制御処理部40は、異常が発生したら即座に異常を通知し、車両の制御を行う。即ち、検出、分析、判定及び結果出力の流れがリアルタイムに行われている。
【0072】
なお、センサ20は、常に測定を行うように構成してもよいし、または所定時間毎に測定を行うように構成しても構わない。また、リアルタイムに異常診断を行う代わりに、車両運行時には測定及び測定データの蓄積のみを行い、後に別の場所で解析を行うように構成してもよい。例えば、日中は測定のみを行い、夜間にまとめて分析、判定及び結果出力を行うように構成しても構わない。
【0073】
なお、本実施形態の異常診断装置10は、軸受装置の軸受の異常の有無及び異常発生箇所を診断するとしたがこれに限られず、車輪のフラット部を診断するように構成してもよいし、また軸受装置の歯車の異常の有無及び異常発生箇所を診断するように構成してもよい。
【0074】
以上、本実施形態の異常診断装置10によれば、鉄道車両の回転体である転がり軸受6を支持する軸受箱1のハウジング3上にねじ止めされているボルト4,5の端面に固定され、転がり軸受6から発生する信号を電気信号として出力するセンサ20と、センサ20の出力を基に軸受装置の異常診断を行う演算処理部30と、演算処理部30の判定結果に基づき鉄道車両の制御系に制御信号をフィードバックする制御処理部40と、を備えている。
【0075】
この異常診断装置10によれば、センサ20を用いて転がり軸受6に関する物理情報を収集し、この物理情報を基に転がり軸受6の異常を診断し、制御を行うため、軸受箱1を分解することなく、転がり軸受6の欠陥を検出することが可能である。これにより、軸受箱1の分解や組立にかかる手間を軽減すること、及び分解後の組立に伴う転がり軸受6および軸受箱1の損傷防止を図ることができる。また、本実施形態では、異常診断装置10により、所定の基準に基づいて診断が行われるため、目視による検査では見落とす可能性のある欠陥をも発見が可能となる。
【0076】
また、本実施形態によれば、センサ20がボルト4,5上に固定されるため、センサ20の取り付け用の平滑面を軸受箱1上に特に設ける必要がない。したがって、軸受箱1に何ら改良を加えることなく、センサ20を取り付けることが可能となる。したがって、手間やコストをかけることなく異常診断装置10のセンサ20を軸受箱1に組み込み、異常診断を行うことが可能である。
【0077】
なお、本実施形態では、鉄道車両の軸受箱内部の転がり軸受を例に説明したが、これに限られることはなく、鉄道車両の他の回転部品(歯車、車輪自体)や、風車、減速機、電動機、ボールねじ、リニアガイド等に適用することも可能である。
【0078】
(第2実施形態)
以下、本発明に係る異常診断装置の第2実施形態について説明する。
図17は、本実施形態の異常診断装置11を示す図である。本実施形態では、第1実施形態同様に、軸受箱1の内部に転がり軸受6が組み込まれている。転がり軸受6は、ハウジング3に内嵌し外輪7と、鉄道車両の車軸に外嵌した内輪8との間に複数の玉またはころからなる転動体9を配置したものである。これにより軸受箱1は、転がり軸受6を介して鉄道車両の車軸を回転自在に軸支している。
【0079】
図17に示すように、ハウジング3の表面に取り付けられたボルト4,5の端面には、センサ20が取り付けられている。センサ20が出力した、音情報J1,温度情報J2、振動情報J3、回転情報J4、ひずみ情報J5に関する各種電気信号等は、センサ20内部に設置された図示せぬアンプによって増幅され、マイクロコンピュータ60に送られる。
【0080】
マイクロコンピュータ60は、複数の機能が集積された一つのICチップであって、本マイクロコンピュータ60内部によって、第1実施形態に記載の演算処理部30内部での処理が行われる。すなわち、マイクロコンピュータ60は、第1実施形態の演算処理部30と同様に、データ蓄積分配部31と、温度分析部32と、回転分析部33と、フィルタ処理部34と、振動分析部35と、比較判定部36と、内部データ保存部37と、データ蓄積出力部38と、を有しており、第1実施形態で説明した通り、センサ20から受け取った出力である電気信号の演算処理を行い、軸受の異常の有無および異常発生箇所の特定を行う。マイクロコンピュータ60は、異常診断結果を制御処理部40に出力する。
【0081】
制御処理部40は、演算処理部30の分析結果や判定結果を所定の表示形態で表示する表示手段としての結果出力部42と、軸受21が組み込まれている車両の駆動機構の動作を制御する制御系に前記比較判定部36の判定結果に応じた制御信号をフィードバックする制御器41とを備えている。制御処理部40の作用効果は、第1実施形態に説明したものと同様である。
【0082】
以上、本実施形態によれば、第1実施形態に記載の異常診断装置10の効果に加えて、マイクロコンピュータ60で信号が処理するように構成したことにより、装置自体がコンパクトになる。したがって、容易にセンサ20の近傍に演算処理部であマイクロコンピュータ60を併設することが可能になり、省スペース化を図ることができる。また、マイクロコンピュータ60を1チップのコンパクトな構成としたため、コストの低減や省エネ等にも貢献することが可能となる。
【0083】
なお、本実施形態では、演算処理部30を1チップのマイクロコンピュータ60で構成するようにしたが、これに限られず、制御処理部40も1チップのマイクロコンピュータで構成するようにしてもよい。さらに、演算処理部30と制御処理部40の機能を一つにしたマイクロコンピュータを車両等の機械装置に搭載するように構成してもよい。
【0084】
また、図18に示すように、制御処理部40を車両から降ろして地上に配置し、車両に設けた送受信機70と線路の沿線に設けた送受信機80との間で無線通信を行うように構成してもよい。この場合には、制御処理部40に相当する機能は、例えば、地上に設けられた情報処理センタに設置することができる。この情報処理センタには、例えば、複数の車両に設けられたマイクロコンピュータ60からそれぞれ情報を受け取り、複数の車両を集中的に一括管理するように構成することが可能である。この場合には、各車両から送られるデータにID番号等を付加し、各車両の情報を識別するように構成することができる。
また同様に、センサ20とマイクロコンピュータ60との間を無線通信で行うように構成してもよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明の異常診断装置によれば、鉄道車両、工作機械、風車などの機械設備に設けられた機械装置の回転体や摺動部材の欠陥に伴う振動または音などの信号が発生しているかどうかに応じて良否の判断を行う。したがって、回転体や摺動部材が組み込まれている装置を分解することなく、回転体や摺動部材の欠陥を検査することができる。
これにより、機械装置の分解や組立にかかる手間を軽減することができるとともに、分解や組立に伴う回転体や摺動部材の損傷防止を図ることが可能となる。
また、本発明の異常診断装置によれば、目視による検査では見落とす可能性がある欠陥をも検出することができるため、信頼性の高い異常診断を行うことが可能となる。
【0086】
さらに、軸受箱などのハウジングにねじ止めされているボルトに検出器を取り付けることにより、軸受箱などのハウジングにセンサ取り付けのための平滑面を設ける必要がないので、既存の設備や装置に改良を加えることなく、従来よりも精度の高い診断を行うことが可能となる。
【0087】
また、コンパクトなマクロコンピュータ等に異常診断を行う部位を集約することにより、機械装置自体がコンパクトになり、省スペース化を図り、コストの低減や省エネ等にも貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の異常診断装置が適用される機械装置である鉄道車両用軸受装置の軸受箱を示す図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の鉄道車両用の異常診断装置を示す図である。
【図3】軸受における負荷圏と非負荷圏の関係を示す図である。
【図4】データ蓄積分配部を示す図である。
【図5】軸受の各部材の欠陥と各部材で発生する異常振動周波数の関係を示す関係式である。
【図6】第1実施形態の軸受箱から検出された振動信号の時間波形を示す図である。
【図7】第1実施形態の軸受箱から検出された振動信号の周波数スペクトルを示す図である。
【図8】第1実施形態の軸受箱から検出された振動信号のエンベロープ処理後の周波数スペクトルを示す図である。
【図9】第1の方法における処理のフローを示すフローチャートである。
【図10】第2の方法における処理のフローを示すフローチャートである。
【図11】周波数スペクトルを示す図である。
【図12】第3の方法における処理のフローを示すフローチャートである。
【図13】エンベロープ処理後の周波数スペクトルを示す図である。
【図14】剥離の大きさと、実測周波数スペクトルデータに現れるピークと基準レベルとの間のレベル差の関係を示したものである。
【図15】第5の方法における処理のフローを示すフローチャートである。
【図16】第6の方法における処理のフローを示すフローチャートである。
【図17】本発明に係る第2実施形態の異常診断装置を示す図である。
【図18】本発明に係る第2実施形態の異常診断装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 軸受箱
2 カバー
3 ハウジング
4,5 ボルト
6 転がり軸受
7 外輪
8 内輪
9 転動体
10,11 異常診断装置
20 センサ(検出処理部)
30 演算処理部
31 データ蓄積分配部
32 温度分析部
33 回転分析部
34 フィルタ処理部
35 振動分析部
36 比較判定部
37 内部データ保存部
38 データ蓄積出力部
40 制御処理部
41 制御部
42 結果出力部
50 増幅器
100 入力部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an abnormality diagnosis device for a mechanical device, and particularly to a mechanical device including a rotating body and a sliding member such as a rolling bearing, a ball screw, and a linear guide, for detecting the presence or absence of an abnormality without disassembling the mechanical device. The present invention relates to an abnormality diagnosis device.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Mechanical devices such as rolling bearings, ball screws, linear guides, and other rotating and sliding members are used in mechanical equipment such as railway vehicles, machine tools, and windmills. In this mechanical device, a disassembly visual inspection is periodically performed to prevent inconvenience caused by wear and breakage of the rotating body and the sliding member.
[0003]
In this disassembly visual inspection, after the device has been used for a certain period of time, the rotating body and the sliding member are detached from the device and disassembled, and a skilled professional inspector visually inspects the disassembled components to determine the degree of wear and damage on each component. Check if there is any. If an abnormality such as unevenness or wear that is not found in the new part is detected by this check, the part in which the abnormality is detected is replaced with a new part, and assembly is performed again.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, this disassembly inspection requires a great deal of labor to disassemble the rotating body and the sliding member from the mechanical equipment and reassemble the inspected rotating body and the sliding member. There is a problem that the maintenance cost of the device is greatly increased.
[0005]
In particular, in the case of wind turbines, they are often used offshore, and the number of installed wind turbines is large. In the maintenance management of this windmill, at present, a maintenance person goes to the installation location of the windmill and inspects the rotating parts of the windmill. Therefore, there is a problem that a great deal of time and cost is required for maintenance management, and that maintenance efficiency is poor.
[0006]
In addition, when reassembling the apparatus after performing the disassembly inspection, there is a possibility that the inspection itself may cause a bearing defect, for example, a dent which has not been made before the inspection may be made on the rotating body or the sliding member. Further, since a large number of bearings are visually inspected within a limited time, there is a problem that a defect may be overlooked. Furthermore, in the visual inspection, there is an individual difference in the judgment of the degree of the defect, and even if there is substantially no defect, it may be considered that there is a defect and the parts may be replaced, which results in wasteful cost. Also.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and detects a defect of a rotating body or a sliding member of a mechanical device without disassembling the mechanical device, thereby reducing the time required for disassembling and assembling the device. It is an object of the present invention to provide an abnormality diagnosis apparatus capable of reducing the number of times and preventing damage to a rotating body and a sliding member due to disassembly of a disassembler.
Another object of the present invention is to provide a method of inspecting a rotating body or a sliding member that can detect a defect that may be overlooked by visual inspection.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
(1) a detection processing unit having a detector fixed to a bolt screwed to a housing of a mechanical device and outputting a signal generated from the rotating component as an electric signal;
An arithmetic processing unit that performs an abnormality diagnosis of the mechanical device based on an output of the detection processing unit,
A control processing unit that feeds back a control signal to a control system of the mechanical device based on a result of the abnormality diagnosis;
An abnormality diagnosis device for a mechanical device, comprising:
(2) The arithmetic processing unit accumulates the electric signal from the detection processing unit and distributes the electric signal to an appropriate distribution route according to the type of the signal,
An analysis unit that calculates a predetermined physical quantity related to the mechanical device based on the electric signal distributed from the data accumulation distribution unit;
A first data storage unit in which mechanical device data related to the mechanical device is stored;
A comparison determination unit that compares the physical quantity calculated by the analysis unit with the machine device data stored in the internal data storage unit and performs an abnormality diagnosis of the machine device.
The abnormality diagnosis device for a mechanical device according to (1), further comprising: a second data storage unit that stores an analysis result of the analysis unit and a result of the abnormality diagnosis by the comparison determination unit.
(3) The abnormality diagnosis device for a mechanical device according to (1) or (2), wherein the arithmetic processing unit and the control processing unit are configured by a microcomputer or an IC chip.
(4) The signal transmission between the detection processing unit and the arithmetic processing unit, or the signal processing between the arithmetic processing unit and the control processing unit is performed wirelessly, according to any one of claims (1) to (3). An abnormality diagnosis device for mechanical devices.
[0009]
According to the present invention, an abnormality is diagnosed based on a signal detected using a detector, so that it is possible to detect a defect of a rotating body or a sliding member of a mechanical device without disassembling the mechanical device. is there. Accordingly, it is possible to reduce the labor required for disassembling and assembling the device, and to prevent the rotating body and the sliding member from being damaged due to the disassembler assembly. Further, according to the present invention, a defect that may be overlooked by visual inspection can be found.
[0010]
Further, according to the present invention, since the detector is fixed to the bolt, it is not necessary to provide a smooth surface for mounting the detector on the housing. Therefore, it is possible to mount the detector without making any improvements to existing equipment and devices. Therefore, it is possible to perform the abnormality diagnosis by applying the abnormality diagnosis device without any trouble and cost.
[0011]
Further, according to the present invention, by configuring the microcomputer to process signals, the device itself becomes compact, which can contribute to cost reduction and energy saving.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a mechanical device abnormality diagnosis apparatus according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0013]
(1st Embodiment)
Hereinafter, a first embodiment of the abnormality diagnosis device according to the present invention will be described.
FIG. 1 is a diagram showing a
[0014]
The bearing
[0015]
FIG. 2 is a diagram showing the overall configuration of the
[0016]
As shown in FIG. 2, a
[0017]
As a sensor for detecting vibration, a piezoelectric vibration acceleration sensor, a vibration acceleration sensor other than a piezoelectric vibration sensor, a speed detection vibration sensor, a displacement detection vibration sensor, or the like can be used. Further, as the vibration sensor, a multi-directional simultaneous vibration detection sensor that detects vibration in multiple directions with one sensor may be used.
Further, the
[0018]
The
[0019]
Further, in order to perform detection at a high SN ratio, it is preferable that the
[0020]
When there is no choice but to install the sensor in the non-load zone, such as when there is no space to mount the sensor in the load zone or when a high-voltage cable that generates noise is provided, the filter processing unit 34 described below performs a filtering process. To increase the signal detection sensitivity.
[0021]
It is preferable that the
[0022]
Further, when the mounting location of the
[0023]
Further, an amplifier may be built in the
When the
[0024]
The electric signal output from the
[0025]
The
[0026]
FIG. 4 is a diagram illustrating a data accumulation /
Note that the data storage /
[0027]
The data storage unit 31a receives and temporarily stores signals transmitted from the plurality of
[0028]
The sampling reference setting unit 31b sets a reference value for excluding a region having a large influence of noise from an analog signal regarding vibration output from the
[0029]
The
[0030]
The temperature analysis unit 32 calculates the temperature of the bearing based on the output signal from the
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
Generally, an abnormal frequency band of vibration caused by rotation of a bearing is determined depending on the size of the bearing, the number of rolling elements, and the like. The relationship between the defect of each member of the bearing and the abnormal vibration frequency generated in each member is as shown in FIG. In the frequency analysis, the maximum frequency (Nyquist frequency) at which the Fourier transform can be performed is determined according to the sampling time. Therefore, it is preferable that frequencies higher than the Nyquist frequency are not included in the vibration signal. Therefore, in the present embodiment, a filter processing unit 34 is provided between the data accumulation /
[0034]
Further, the filter processing unit 34 does not perform the filter processing at first, but first obtains the frequency spectrum in the
[0035]
FIG. 6 is a diagram showing a time waveform of a vibration signal that is vibration information J3 regarding the vibration of the rolling
As described above, the
[0036]
The comparing and judging
[0037]
Specifically, when it is determined that there is an abnormality based on the frequency spectrum of the vibration, the
[0038]
As a specific process of the abnormality diagnosis based on the vibration information performed by the
[0039]
(1) Method using the effective value of envelope data as a reference value
In this method, a frequency component generated at the time of abnormality is obtained based on the equation in FIG. Then, an effective value of the envelope data is calculated, and a reference value for comparison is obtained from the effective value. Then, a frequency equal to or higher than the reference value is calculated and compared with a frequency component generated at the time of abnormality. Hereinafter, description will be made with reference to FIG.
[0040]
First, the vibration of the bearing is detected via the sensor 20 (step S101). The detected signal is amplified at a predetermined amplification rate, and is converted into a digital signal by the A / D converter (Step S102). The vibration signal converted into the digital signal is stored in the data storage /
[0041]
Next, the frequency spectrum of the digital signal is obtained (Step 104), and based on the obtained frequency spectrum, the filter processing unit 34 selects a filter band applied to the digital signal (Step S105). The filter processing unit 34 performs a filter process for removing a frequency component other than the selected filter band (step S106), and outputs the digital signal after the filter process to the
[0042]
At the same time, an effective value of the digital signal after the envelope processing is calculated (step S109), and a reference value used for abnormality diagnosis is calculated based on the effective value (step S112). Here, the effective value is obtained as an average value of the absolute value of the amplitude of the digital signal after the envelope processing. The reference value is calculated based on the following formula (1) or (2) based on the effective value.
(Reference value) = (effective value) + α (1)
(Reference value) = (effective value) × β (2)
α, β: Predetermined constants that are variable depending on the type of data
[0043]
Next, based on the table shown in FIG. 5, the frequency generated due to the abnormality of the bearing is determined (step S110), and the level of the abnormal frequency component of each member corresponding to the determined frequency, that is, the inner ring damage component Si ( Zfi), the outer wheel injury component So (Zfc), the rolling element component Sb (2fb), and the cage component Sc (fc) are extracted (step S111), and are compared with the reference values calculated in step 112 (step S113). ). If the values of all components are smaller than the reference value, it is determined that no abnormality has occurred in the bearing (step S114). It is determined that an abnormality has occurred (step S115).
[0044]
(2) Finding the peak of the spectrum and comparing the peak frequency with the abnormal frequency
In this method, a frequency component generated at the time of abnormality is obtained based on the equation in FIG. Then, the
[0045]
The flow up to step S108 is the same as that described in the method (1), and a description thereof will be omitted. In this method, first, the peak of the obtained frequency spectrum is calculated (step S109). Here, in order to obtain the frequency peak, first, difference data indicating the difference between the level of the data point of each frequency component and the level of the data point of the immediately preceding frequency component is obtained. Then, an inflection point at which the sign of the difference data changes from positive to negative is searched for, and it is determined that the peak is at a frequency value related to the difference data on which the positive or negative is based. However, since the peak value necessary for the diagnosis is only for a peak having a sharp peak (slope), when the slope is larger or smaller than a predetermined reference value (for example, 1 or −1). Only at this point, it is determined that the peak is reached.
[0046]
FIG. 12 is a diagram illustrating a frequency spectrum. In FIG. 12, at three consecutive points A (X0, Y0), B (X1, Y1) and C (X2, Y2), the point B is a peak. In this case, the difference data δ1 = Y1-Y0> 0 between A and B, and the difference data δ2 = Y2-Y1 <0 between B and C, the difference data changes from positive to negative. are doing. If the gradient (Y1-Y0) / (X1-X0)> 1 or (Y2-Y1) / (X2-X1) <-1, the point B is determined to be the peak.
[0047]
Then, based on the specifications of the bearing, the abnormal frequency is calculated based on FIG. 5 (step S202), and the level of the abnormal frequency component of each member corresponding to the obtained frequency, that is, the inner wheel damage component Si (Zfi) and the outer wheel damage component So (Zfc), rolling element component Sb (2fb) and cage component Sc (fc) are extracted (step S203). Then, the peak frequency is compared with the frequency generated at the time of abnormality, and it is determined whether the peak frequency matches the calculated abnormal frequency (step S204). If a certain peak matches the abnormal frequency, it is determined that an abnormality has occurred in a member corresponding to the abnormal frequency (step S206). If not coincident with any frequency, it is determined that there is no abnormality (step S205).
[0048]
(3) Method using fundamental frequency and specific harmonic
In this method, the peak frequency and the abnormal value are calculated for the first order value which is the fundamental frequency of the abnormal frequency component, the second order value having a frequency twice the fundamental frequency, and the fourth order value having the frequency four times the fundamental frequency. The frequency generated at the same time is compared with each other. If it is determined that there is an abnormality in at least two frequencies, it is finally determined that there is an abnormality. In some cases, it is determined that there is no abnormality. Hereinafter, this will be described in detail with reference to FIG.
[0049]
The process from calculating the frequency spectrum to calculating the frequency generated due to the abnormality is the same as the flow of the method (1). In the present method, in the comparison, first, as shown in FIG. 13, it is determined whether or not the value of the spectrum is equal to or higher than the reference value at the frequency of the basic component (primary component) generated at the time of abnormality (step S301). If the spectrum value is equal to or greater than the reference value, it is determined that the primary components match, and the process proceeds to step S302. On the other hand, if they do not match, the process proceeds to step S311.
[0050]
In step S302, it is determined whether or not the value of the spectrum is equal to or greater than the reference value at the frequency of the secondary component having a frequency twice as high as the fundamental component generated at the time of abnormality. If the value of the spectrum is equal to or greater than the reference value, it is determined that the secondary components match, and it is finally determined in step S321 that an abnormality has occurred at the corresponding location. On the other hand, if they do not match, the process proceeds to step S312.
[0051]
Also in step S311, it is determined whether or not the value of the spectrum is equal to or larger than the reference value at the frequency of the secondary component having a frequency twice as high as the fundamental component generated at the time of abnormality. If the value of the spectrum is equal to or larger than the reference value, it is determined that the secondary components match, and the process proceeds to step S312. On the other hand, if they do not match, the process proceeds to step S321, and it is finally determined that no abnormality has occurred in the corresponding location.
[0052]
In step S312, it is determined whether or not the value of the spectrum is equal to or greater than the reference value at the frequency of the fourth-order component having a frequency four times that of the fundamental component generated at the time of abnormality. If the value of the spectrum is equal to or greater than the reference value, it is determined that the fourth-order component has matched, and it is finally determined in step S321 that an abnormality has occurred at the corresponding location. On the other hand, if they do not match, it is finally determined that no abnormality has occurred in the corresponding location.
[0053]
Generally, a case may be considered in which a large peak is accidentally observed due to the influence of noise or the like at the frequency corresponding to the abnormality. However, according to the present method, at least two of the first, second and fourth order components are used. Unless the peak value is equal to or higher than the reference value, the frequency is not determined to be abnormal, so that the possibility of erroneous determination can be reduced.
[0054]
In the flowchart of FIG. 12, the comparison is performed in the order of first, second, and fourth. However, the comparison may be performed in order from the one having the highest peak level. In this case, if the peak of the frequency having the largest peak is equal to or less than the reference value, it can be determined that there is no abnormality at that point, and the calculation time can be reduced.
Further, the frequency component to be combined may be a combination of a first-order value, a second-order value, and a third-order value, or a combination of a second-order value, a fourth-order value, and a sixth-order value.
[0055]
(4) Method of estimating the size of damage along with abnormality diagnosis
In the methods (1) to (3), the presence or absence of an abnormality is diagnosed. However, it is also possible to estimate the magnitude of damage as follows. FIG. 13 is a diagram illustrating a frequency spectrum after the envelope processing. In FIG. 13, a large peak is observed at the frequency Zfc, which indicates that the outer ring is damaged. By comparing the peak value Ln at Zfc with the reference level L0, which is the average value of the entire frequency spectrum, it is possible to estimate the magnitude of damage in the outer ring where an abnormality has occurred.
[0056]
FIG. 14 shows the relationship between the magnitude of the separation and the level difference between the peak appearing on the actually measured frequency spectrum data d1 and the reference level when the separation is caused by damage to the bearing ring in the rolling bearing. It is. As described above, since the level difference generally increases in proportion to the magnitude of the damage, the magnitude of the damage is estimated by calculating the level difference at the peak on the actually measured frequency spectrum data d1. It is possible. The increase in the peak level on the actually measured frequency spectrum data d1 is most noticeable at the peak corresponding to the primary value of the frequency component. Therefore, when an abnormality is detected, the degree of damage is estimated by calculating the
[0057]
(5) A method using a level difference from a harmonic component that is a natural number multiple of the fundamental frequency as a reference value
The method has a second, third, fourth,..., N-th order having a
[0058]
FIG. 15 is a flowchart showing a processing flow in the present method. The processing up to the calculation of the frequency spectrum in this method is the same as the processing up to steps S101 to S108 in the flowchart of FIG. FIG. 15 shows the processing after step S108.
[0059]
First, referring to the equation shown in FIG. 5, an abnormal frequency caused by an abnormality in the bearing is calculated for each part (outer ring, inner ring, rolling element, and cage) of the bearing (step S401), and the abnormal frequency is calculated. The level of the frequency spectrum to be extracted is extracted (step S402). Then, the level of a frequency spectrum corresponding to a natural number times (2, 3,..., N times) of the abnormal frequency is calculated (step S403). Here, it is assumed that the second, third, fourth, and fifth order components having frequencies two, three, four, and five times the fundamental abnormal frequency are extracted.
[0060]
Next, the level of each of the second, third, fourth and fifth order components is confirmed based on the basic first order value (step S404). Here, when the level of each component is equal to or more than {(first-order level) −3 (n · 1)} (dB), the count of the presence of an abnormality is performed. Specifically, in the following cases, the count of abnormalities is performed for each component.
(Level of secondary component)> (Level of primary component) -3
(Level of third-order component)> (Level of first-order component) -6
(Level of fourth-order component)> (Level of first-order component) -9
(5th-order component level)> (1st-order component level) -12
[0061]
Then, a final abnormality determination is made by confirming whether or not the number of abnormal occurrence counts is equal to or greater than a predetermined number (step S405). Here, if there is a count of two or more abnormalities, it is finally determined that there is an abnormality, and if it is one or less, it is determined that there is no abnormality.
[0062]
(6) Method using effective value for each frequency band
In this method, the abnormality diagnosis is performed using the effective value of the frequency band including the frequency caused by the abnormality, not the value of the peak level of the frequency caused by the abnormality. Specifically, the effective value of the frequency band including the frequency due to the abnormality is the root mean square or partial overall of the frequency band level. Here, the root mean square Vi and the partial overall Si are given by the following equations. Here, VRMS and SOA are root mean square and overall in all frequency bands. Overall means the sum of a specific designated section.
[0063]
(Equation 1)
[0064]
FIG. 16 is a flowchart showing the processing flow of the present method. The processing up to the calculation of the frequency spectrum in this method is the same as the processing up to steps S101 to S108 in the flowchart of FIG. FIG. 16 shows the processing after step S108.
[0065]
First, with reference to the formula shown in FIG. 5, an abnormal frequency caused by an abnormality of the bearing is calculated for each part (outer ring, inner ring, rolling element, and cage) of the bearing (step S501), and thereafter calculated. For the frequency band including the shifted frequency, a normalized value that is the root mean square (Vi) or partial overall (Si) and the root mean square (VRMS) or overall (SOA) of the entire frequency spectrum band is calculated (step S502). ). Then, a value obtained by dividing the root mean square (Vi) or partial overall (Si) of the one order component band by the normalization value (VRMS or SOA) or a difference value is calculated (step S503).
[0066]
Next, the divided value or the difference value is compared with the stored reference data, and it is determined whether the divided value or the difference value is within a normal range, specifically, whether the divided value or the difference value is equal to or more than a predetermined reference value. A determination is made (step S504). If the divided value or the difference value is equal to or greater than or equal to a predetermined reference value, it is determined that there is an abnormality, and an abnormality occurrence location is specified based on the frequency band (step S505). Here, whether or not there is an abnormality when the value is equal to or more than the reference value may be determined by actual measurement. Otherwise, it is determined that there is no abnormality (step S506).
[0067]
The above is a specific processing pattern when the
[0068]
The data
[0069]
The
[0070]
Specifically, the
[0071]
For example, when the determination result of the
[0072]
In addition, the
[0073]
Note that the
[0074]
As described above, according to the
[0075]
According to this
[0076]
Further, according to the present embodiment, since the
[0077]
In the present embodiment, the rolling bearing inside the bearing box of the railway vehicle has been described as an example. However, the present invention is not limited to this, and other rotating parts (gears, wheels themselves) of the railway vehicle, a windmill, a reduction gear , A motor, a ball screw, a linear guide, and the like.
[0078]
(2nd Embodiment)
Hereinafter, a second embodiment of the abnormality diagnosis device according to the present invention will be described.
FIG. 17 is a diagram illustrating the abnormality diagnosis device 11 of the present embodiment. In the present embodiment, as in the first embodiment, the rolling
[0079]
As shown in FIG. 17,
[0080]
The
[0081]
The
[0082]
As described above, according to the present embodiment, in addition to the effects of the
[0083]
In the present embodiment, the
[0084]
In addition, as shown in FIG. 18, the
Similarly, the
[0085]
【The invention's effect】
According to the abnormality diagnosis device of the present invention, whether a signal such as vibration or sound is generated due to a defect of a rotating body or a sliding member of a mechanical device provided in a mechanical equipment such as a railway vehicle, a machine tool, a windmill, etc. Is determined according to the condition. Therefore, it is possible to inspect a defect of the rotating body and the sliding member without disassembling the device in which the rotating body and the sliding member are incorporated.
Accordingly, it is possible to reduce the labor required for disassembling and assembling the mechanical device, and to prevent the rotating body and the sliding member from being damaged due to the disassembly and assembly.
Further, according to the abnormality diagnosis apparatus of the present invention, it is possible to detect a defect that may be overlooked by visual inspection, so that highly reliable abnormality diagnosis can be performed.
[0086]
Furthermore, by mounting the detector on bolts screwed to the housing such as the bearing box, it is not necessary to provide a smooth surface for mounting the sensor on the housing such as the bearing box, so that existing equipment and equipment can be improved. Without adding, it is possible to perform a diagnosis with higher accuracy than before.
[0087]
In addition, by consolidating the parts for performing abnormality diagnosis in a compact macro computer or the like, the mechanical device itself can be made compact, space can be saved, and costs can be reduced and energy can be saved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a bearing box of a railway vehicle bearing device which is a mechanical device to which an abnormality diagnosis device according to a first embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing an abnormality diagnosis device for a railway vehicle according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a relationship between a load zone and a non-load zone in a bearing.
FIG. 4 is a diagram illustrating a data accumulation / distribution unit.
FIG. 5 is a relational expression showing a relationship between a defect of each member of the bearing and an abnormal vibration frequency generated in each member.
FIG. 6 is a diagram showing a time waveform of a vibration signal detected from the bearing housing of the first embodiment.
FIG. 7 is a diagram illustrating a frequency spectrum of a vibration signal detected from the bearing housing of the first embodiment.
FIG. 8 is a diagram showing a frequency spectrum of the vibration signal detected from the bearing housing of the first embodiment after envelope processing.
FIG. 9 is a flowchart showing a processing flow in the first method.
FIG. 10 is a flowchart showing a flow of a process in the second method.
FIG. 11 is a diagram showing a frequency spectrum.
FIG. 12 is a flowchart showing a flow of processing in a third method.
FIG. 13 is a diagram showing a frequency spectrum after envelope processing.
FIG. 14 shows the relationship between the magnitude of separation and the level difference between a peak appearing in measured frequency spectrum data and a reference level.
FIG. 15 is a flowchart illustrating a flow of processing in a fifth method.
FIG. 16 is a flowchart showing a flow of processing in a sixth method.
FIG. 17 is a diagram showing an abnormality diagnosis device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a view showing a modification of the abnormality diagnosis device according to the second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Bearing housing
2 Cover
3 Housing
4,5 volt
6 Rolling bearing
7 Outer ring
8 Inner ring
9 rolling elements
10,11 abnormality diagnosis device
20 sensors (detection processing unit)
30 arithmetic processing unit
31 Data storage and distribution unit
32 Temperature analysis unit
33 Rotation analysis unit
34 Filter processing section
35 Vibration analysis unit
36 Comparison judgment section
37 Internal data storage
38 Data storage output section
40 Control processing unit
41 Control unit
42 Result output section
50 amplifier
100 Input section
Claims (4)
前記検出処理部の出力を基に前記機械装置の異常診断を行う演算処理部と、
前記異常診断の結果に基づき前記機械装置の制御系に制御信号をフィードバックする制御処理部と、
を備えたことを特徴とする機械装置の異常診断装置。A detection processing unit having a detector fixed to a bolt screwed to a housing of the mechanical device and outputting a signal generated from the mechanical device as an electric signal;
An arithmetic processing unit that performs an abnormality diagnosis of the mechanical device based on an output of the detection processing unit,
A control processing unit that feeds back a control signal to a control system of the mechanical device based on a result of the abnormality diagnosis;
An abnormality diagnosis device for a mechanical device, comprising:
前記データ蓄積分配部から分配された電気信号を基に、前記機械装置に関する所定の物理量を算出する分析部と、
前記機械装置に関する機械装置データが保存された第1データ保存部と、
前記分析部が算出した前記物理量と、前記内部データ保存部に保存された前記機械装置データとを比較し、前記機械装置の異常診断を行う比較判定部と、
前記分析部の分析結果および前記比較判定部による前記異常診断の結果を保存する第2データ保存部とを有することを特徴とする請求項1記載の機械装置の異常診断装置。A data accumulation and distribution unit that accumulates the electric signal from the detection processing unit and distributes the electric signal to an appropriate distribution route according to a type of the signal;
An analysis unit that calculates a predetermined physical quantity related to the mechanical device based on the electric signal distributed from the data accumulation distribution unit;
A first data storage unit in which mechanical device data related to the mechanical device is stored;
A comparison determination unit that compares the physical quantity calculated by the analysis unit with the machine device data stored in the internal data storage unit and performs an abnormality diagnosis of the machine device.
2. The abnormality diagnosis device for a mechanical device according to claim 1, further comprising: a second data storage unit that stores an analysis result of the analysis unit and a result of the abnormality diagnosis by the comparison determination unit.
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