JP2004257166A - 衛生洗浄装置および洗浄ノズルの洗浄方法 - Google Patents

衛生洗浄装置および洗浄ノズルの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薬剤を用いることなく効果的にノズル洗浄が行えるとともに、より一層衛生的に使用できる衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】蒸気および複数の物性のノズル洗浄水を生成する水物性可変手段40を設けて蒸気および複数のノズル洗浄水で人体洗浄ノズル14を洗浄することで汚れ成分の結合力を低下させたり、高温水によって細菌群や真菌類を除菌することができ、薬剤を用いることなく衛生的にノズル洗浄が行える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体を洗浄する衛生洗浄装置およびその洗浄ノズルの洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体の局部を衛生的に洗浄する衛生洗浄装置は、洗浄水を温水化装置によって加熱して40℃前後に沸き上げ、洗浄ノズルから温水を局部に向けて噴出することで洗浄するものである。
【0003】
この種の衛生洗浄装置では、洗浄時に洗浄ノズルを人体局部近傍に進出させて洗浄水を噴出させることで洗浄するので、洗浄時の洗浄ノズルに汚水が付着しやすく、ノズル先端部を洗浄水でノズル洗浄することが一般的に行われている。このようなノズル洗浄は、人体局部洗浄の前もしくは後に局部洗浄用の洗浄水を利用し、洗浄ノズルに吹き付けて汚水や汚物を洗い流すものである(例えば特許文献1参照)。
【0004】
しかしながらノズル洗浄後の水膜面には空中に浮遊する細菌群や真菌類が付着しやすく、近年の住宅の高気密、高断熱化に伴い、これら細菌や真菌の増殖しやすい環境となっており、長期使用により洗浄ノズル表面部で増殖することが考えらる。これら増殖した細菌群や真菌類は上記したような40℃前後のノズル洗浄動作では除菌することはできず、清潔性の向上が要望されている。
【0005】
このため、近年ではノズル洗浄に薬剤を適用するというものが提案されている(特許文献2参照)。図8は前記文献2に記載された衛生洗浄装置を示したものである。同図において、1は洗浄ノズルであり、噴出孔2および洗浄ノズル1の収納位置において噴出孔2からの洗浄水を跳ね返らせてノズル洗浄を行うためのクリーニングキャップ3を有している。4は薬液タンクであり、薬注ポンプ5によって薬剤供給路6に供給され、元電磁弁7および洗浄水供給路8を経てきた洗浄水と混合されて洗浄ノズル1に流入し、噴出孔2から噴出することで洗浄ノズルが薬液によって洗浄されるというものである。
【0006】
また同特許文献2には、薬液として水を電気分解することによって生成される、次亜塩素酸をノズル洗浄に適用することも開示されている。
【0007】
【特許文献1】
実開昭61−155478号公報
【特許文献2】
特開平8−93034号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の衛生洗浄装置では、薬液タンクの薬液が消費されると当然のことながら薬液を補填する必要があり、面倒である。また、薬液の消費状態は通常の使用状態では使用者に分からないので、薬液の交換、補填時期を報知する格別の部材が必要となり、装置の複雑化や高コスト化につながる。
【0009】
一方、水を電気分解する構成では、薬液を補給する必要は無くなるものの、電気分解装置が必要となり、構成がさらに複雑化するとともに装置の大型化につながる。
【0010】
本発明において解決すべき技術課題は、薬剤を用いることなく効果的にノズル洗浄が行えるとともに、より一層衛生的に使用できる衛生洗浄装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、人体を洗浄するための人体洗浄ノズルと、蒸気および複数の物性のノズル洗浄水を生成する水物性可変手段を有し、前記水物性可変手段からの蒸気およびノズル洗浄水で人体洗浄ノズルを洗浄するものである。これにより、蒸気および複数の物性のノズル洗浄水によってノズル洗浄が行われるので、蒸気によって洗浄ノズルと汚れ成分との結合力を低下させたり、高温水によって細菌群や真菌類を除菌することができ、さらにノズル表面より浮いた汚れ成分をノズル洗浄水で洗い流すことができるので、薬剤を用いることなく衛生的にノズル洗浄が行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、蒸気および複数の物性のノズル洗浄水を生成する水物性可変手段を設け、前記水物性可変手段からのノズル洗浄水で、人体洗浄ノズルを洗浄するものであり、蒸気によって汚れ成分を加熱膨潤させ、洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させるとともに高温水あるいは通常のノズル洗浄水で前記汚れ成分を洗い流すことができ、薬剤を用いることなく衛生的にノズル洗浄が行える。また、蒸気を用いるのでノズル洗浄時に蒸気が洗浄ノズルの被洗浄部の外周面全体に拡散し、外周面全体を効果的に除菌することができる。また、薬剤を用いないので敏感な人体局部洗浄に対する安全性が向上する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水物性可変手段をノズル洗浄水の加熱手段とノズル洗浄水の流量調節手段とノズル洗浄管から構成することにより、容易に蒸気を生成可能となるとともに、加熱手段の制御および流量調節手段の流量調節により複数の温度の異なる洗浄水でノズル洗浄できることとなる。さらに、蒸気と高温水を同時に発生させてノズル洗浄することも可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1〜2記載の発明において、複数の物性の水で洗浄する動作の過程を制御する洗浄形態制御手段をさらに備えたので、最も効果的なノズル洗浄動作過程を自動的に実行することが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3記載の発明において、ノズル洗浄スイッチを設けたので、トイレ掃除など必要時に押釦することでノズル洗浄が自動的に実行される。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜5記載の発明において、水物性可変手段を人体洗浄ノズルから噴出する洗浄水を加熱する温水ユニットと、複数の人体洗浄ノズルを切換えるノズル切換手段の下流側に設けたので、温水ユニットでノズル洗浄水を予備加熱することができ、加熱手段の熱容量の低減もしくは蒸気生成までの時間を短縮することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のノズル切換手段にノズル洗浄水の流量調節手段を内蔵したので、格別のノズル洗浄用の流量調節手段を設ける必要がなく、装置の簡素化および低コスト化を実現する。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6に記載の発明において、加熱手段としてヒータの熱を熱伝導部材を介して洗浄水に伝導させて加熱する間接加熱型としたので、ノズル洗浄管を通過する洗浄水にヒータの熱が徐々に伝導されるため、ノズル洗浄管内面への水のスケール堆積を低減することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項2〜6に記載の発明において、加熱手段として洗浄水をヒータに接触させて加熱する直接加熱型としたので、熱伝導の応答性が向上し、短時間に蒸気が生成できる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項2〜8に記載の発明において、加熱手段の上流側に水改質手段をさらに備えたので、洗浄水が改質されてノズル洗浄管への水のスケール成分堆積が低減される。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の水改質手段をメタリン酸カルシウムとしたので、溶解したメタリン酸カルシウムがスケール成分の結晶成長点に付着し、メタリン酸カルシウムが付着した状態のスケール成分同士は反発して再結合が抑制される。この結果、スケール成分は微粒子状となり、ノズル洗浄管を通じて外部に排出されやすくなり、ノズル洗浄管へのスケール成分の堆積が低減される。
【0022】
請求項11に記載の発明は、請求項9記載の水改質手段として水を軟水化するイオン交換樹脂を用いるので、水中のスケール成分がイオン交換されて軟水化され、ノズル洗浄管へのスケール成分堆積が低減される。
【0023】
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11に記載の発明において、着座検知手段をさらに備え、この着座検知手段の信号が非着座状態時のみノズル洗浄を実行するので、着座時に蒸気が発生することがなく、安全性が向上する。
【0024】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12に記載の発明において、人体洗浄ノズルの少なくとも一部を加熱蒸気に耐える耐熱材で構成したので、蒸気や高温水に晒されても洗浄ノズルが変質、変形することがなく、信頼性が向上する。
【0025】
請求項14に記載の洗浄ノズルの洗浄方法は、人体洗浄ノズルを所定の洗浄位置で、蒸気と複数の物性の異なる洗浄水でノズル洗浄を行うものであるので、蒸気によって汚れ成分を加熱膨潤させ、洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させるとともに望ましくは70℃以上の高温水あるいは通常の40℃前後のノズル洗浄水で前記汚れ成分を洗い流すことができ、薬剤を用いることなく衛生的にノズル洗浄が行える。また、薬剤を用いないので敏感な人体局部洗浄に対する安全性が向上する。なお、この際に高温水で高温除菌を行った後に蒸気洗浄を実施してもよい。
【0026】
請求項15に記載の洗浄ノズルの洗浄方法は、請求項14に記載の洗浄方法に加えて、蒸気洗浄の後に液相の洗浄水でノズル洗浄を行うものであるので、蒸気によって汚れ成分を90℃前後の高温蒸気によって加熱膨潤させて洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させた後に高温水あるいは通常のノズル洗浄水で前記汚れ成分を洗い流すことができ、薬剤を用いることなく効果的にノズル洗浄が行える。
【0027】
請求項16に記載の洗浄ノズルの洗浄方法は、請求項14〜15に記載の発明において、ノズル洗浄水の加熱手段への通電量を一定とし、洗浄水流量を調整してノズル洗浄水の物性を変えるものであるので、洗浄水の流量を調整するのみで蒸気や複数の温度の異なる洗浄水を容易に生成でき、制御が容易となる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図1〜7を参照しながら説明する。
【0029】
(実施例1)
図1は本発明の第1実施例における衛生洗浄装置の外観を示すものである。図1において、便器9には衛生洗浄装置10が載置され、衛生洗浄装置10の本体部11、使用者が着座するための便座12、便蓋13、人体の局部を洗浄するための洗浄ノズル14等から構成されている。本体部11には給水源から洗浄水の給水するための給水管および商用電源から給電するための電気ケーブル(いずれも図示せず)が備えてある。また、衛生洗浄装置10の内部には使用者が肛門の洗浄を行うためのお尻洗浄機能、小用後の女性局部を洗浄するビデ洗浄機能のほか洗浄後の人体局部を乾燥するための乾燥機能、寒冷時にトイレ空間を暖房する部屋暖房機能等(いずれも図示せず)が備えてあり、各々の操作はリモートコントローラ15(以下、リモコンとする)によってなされる。また、本体部11には使用者の着座を検知する着座検知手段16を備えており、着座検知状態時のみ洗浄機能や乾燥機能が動作可能である。この着座検知手段16は、赤外線により使用者の便座12への着座の有無を検知するものであるが、方式としては便座の静電容量を検知するもの、超音波等を用いて使用者の便座への着座を検知するもの、さらにはトイレに入室あるいは退室したことを検知するものや、例えばトイレの照明に連動して使用者の存在を検知する方式等でも可能である。
【0030】
図2はリモコン15の外観を示すものであり、お尻洗浄スイッチ17、ビデ洗浄スイッチ18、乾燥スイッチ19、各機能のインジケータ20、調節スイッチ21、停止スイッチ22および後述する人体洗浄ノズル14のノズル洗浄手段を動作させるノズル洗浄スイッチ23を有している。そして使用者の操作信号は赤外線等の無線信号によって衛生洗浄装置の本体部11へ送信される構成となっている。なお、ノズル洗浄スイッチ23が押釦されることによる後述のノズル洗浄動作は、上記着座検知手段16が非着座検知状態時のみ実行されるように構成されている。
【0031】
図3は本実施例における衛生洗浄装置10の水回路を示す模式図である。同図において、24は給水源25に接続された分岐水栓、26はストレーナ、27は逆止弁、28は定流量弁、29は元電磁弁、30は余剰の水を廃棄する捨て水回路、31は洗浄水の流量を計測する流量センサ、32は局部洗浄用の洗浄水を加熱する温水ユニットであり、洗浄時のみ加熱する瞬間湯沸かし型もしくは所定量のお湯を常時所定温に加熱して貯湯しておく貯湯型が適用できる。33は水ポンプであり、お尻ノズル34、ビデノズル35およびこれらの洗浄ノズル34、35のノズル洗浄を行うノズル洗浄管36にノズル切換手段37を介して洗浄水を択一的に供給可能に構成されている。ノズル洗浄管36の開放端はお尻ノズル34、ビデノズル35の収納位置において、各々ノズル洗浄可能に配置されており、お尻ノズル34、ビデノズル35の少なくとも被ノズル洗浄部は100℃前後の温度に対して物性変化を起こさない耐熱部材から構成されている。なお、洗浄水の供給方法として水ポンプ33を用いることなく、給水源25の水圧を利用して各洗浄水を供給する形態も適用可能である。
【0032】
38は内部にヒータ39を有し、ノズル洗浄管36の途中に設けた加熱手段であり、ノズル切換手段37から供給される洗浄水を加熱可能に構成されている。上記ノズル洗浄管36、ノズル切換弁37、加熱手段38から水物性可変手段40が構成されている。ここでノズル切換手段37はお尻洗浄ノズル34およびビデ洗浄ノズル35の流量を調節する機能を有するとともに、加熱手段38へ供給するノズル洗浄水の流量調節手段としても機能する。41は洗浄形態制御手段であり、元電磁弁29、温水ユニット32、水ポンプ33を制御するとともに、例えば加熱手段38の表面温度が一定となるように加熱手段38を所定の通電量で制御するとともに、ノズル切換手段37によって加熱手段38への洗浄水流量を調整することで蒸気および温度の異なる複数の物性のノズル洗浄水でノズル洗浄可能に構成されている。
【0033】
図4は、水物性可変手段40の具体構成を示す断面図であり、同図においてノズル切換手段37は、ハウジング42とハウジング42内に回動可能に挿入された弁体43および弁体43を回転駆動するモータ44によって構成される。ハウジング42には入口流路45、第1出口流路46、第2出口流路47およびノズル洗浄流路48が設けられており、ノズル洗浄流路48は前記第1、第2出口流路46、47とは異なる位置に配置されている。ここで、第1出口流路46はお尻ノズル34に連通し、第2出口流路47はビデノズル35に連通するとともに、ノズル洗浄流路48はノズル洗浄管36に連通している。
【0034】
弁体43は、ハウジング42に挿入状態で入口流路45に常時連通する形で内部流路49が設けてあり、この内部流路49から分岐して第1弁体出口50、第2弁体出口51が形成されている。図5(a)、(b)は図4におけるA−A断面図およびB−B断面図を示し、第1の弁体出口50はハウジング42の第1出口流路46および第2出口流路47に、また第2弁体出口51はハウジング42のノズル洗浄流路48に対向配置されており、弁体43の回転角度によって、入口流路45に供給された洗浄水を第1出口流路46、第2出口流路47およびノズル洗浄流路48に選択切換可能であるとともに、各々の流量を調節可能な構成となっている。
【0035】
モータ44は、ここではオープン制御でも精度よく位置決めのできる減速ギア内蔵型のステッピングモータを採用し、その出力軸を弁体43に挿入する形で取り付けてある。本実施例ではモータ39としてステッピングモータを採用したが、位置決めの精度さえ確保できれば、ブラシタイプの汎用DCモータや回転型のソレノイド等、様々なアクチュエータが適用できる。また、本実施例では回動型のノズル切換手段37を用いたが、直動型やダイヤフラムを用いたもの、さらには円盤タイプの弁体で複数流路の切換えを行うものなども適用可能である。
【0036】
次に、加熱手段38について詳述する。加熱手段38は、ヒータ39と熱伝導部材であるアルミニウム52、ノズル洗浄管36、ヒータ39の温度を制御するサーモスタット53、過昇温防止のための温度ヒューズ54、断熱材55から構成され、ヒータ39の熱はアルミニウム52を介して間接的にノズル洗浄管36に伝達され、ノズル洗浄水を加熱する。本実施例では、熱伝導部材52はアルミダイキャスト法によりヒータ39とノズル洗浄管36を一体的に構成している。また、本実施例ではヒータ39としてシーズヒータを採用しているが、セラミックヒータやマイカヒータ、さらにはプリントヒータなど様々なヒータが適用できる。
【0037】
56はノズル洗浄管36の内部に蓄積される水のスケール成分を低減するための水改質手段であり、メタリン酸カルシウム、メタリン酸カリウム、もしくはイオン交換樹脂などが採用できる。
【0038】
以上のように構成された衛生洗浄装置について、図6に示すタイムチャートに基づいてその作用、動作について説明する。
【0039】
衛生洗浄装置10は、使用者が便座12に着座し、リモコン15の各操作スイッチを操作することで局部洗浄、乾燥機能等が実行される。
【0040】
一方、ノズル洗浄を実行する場合は、リモコン15のノズル洗浄スイッチ23を押釦することで実行される。すなわち、図6においてノズル洗浄スイッチ23の押釦によってまず着座検知手段16によって使用者が着座しているか否かが検出され、非着座時のみノズル洗浄動作に移行し、着座時はノズル洗浄動作を実行しない。これにより、着座時に蒸気が発生することがなく、安全性が向上する。
【0041】
非着座である場合は洗浄形態制御手段41が動作して、まず元電磁弁29が開弁し、洗浄水が流量センサ31を経て温水ユニット32に流入し、給水温から局部洗浄に適した温度、すなわち40℃前後まで加熱される。予備加熱された温水は水ポンプ33の低速運転によって微少流量のQ1に制御され、ノズル切換手段37はノズル洗浄管36側に連通して洗浄水が水改質手段56を経て加熱手段38に供給される。加熱手段38に流入した洗浄水は熱伝導部材52を介してヒータ39の熱を受けて熱交換され、蒸気となってノズル洗浄管36の開放端からお尻ノズル34、ビデノズル35表面に噴射される。この際、蒸気を用いるのでノズル洗浄時に蒸気が洗浄ノズル14の被洗浄部外周面全体に拡散し、外周面全体を効果的に除菌することができる。またこの時の洗浄ノズル14の表面温度は70℃以上110℃以下が望ましく、好ましくは80℃前後に設定する。すなわち、食品分野において、ビールの殺菌が55〜60℃、清酒の殺菌も55〜60℃、味噌の殺菌が60℃前後などの例があるとともに、病原菌の死滅温度は、赤痢菌、腸チフス菌、パラチフス菌、大腸菌、腸炎ビブリオ、ブルセラ菌、連鎖球菌、ブドウ球菌などいずれも60℃であるといわれている。蒸気の温度は高いほど除菌効果も大きいが、蒸気温度を70℃〜110℃にすることによって、衛生洗浄装置10の構成部材の各部耐熱温度を含め、装置の故障や損傷をさせることなく、かつ効果的に細菌群や真菌類による汚染を防止することを両立できる。
【0042】
蒸気による洗浄を所定時間T1継続した後に水ポンプ33が制御されてノズル洗浄流量がQ2まで増加される。この時、加熱手段38はサーモスタット53によって所定温度となるように通電制御されるため、蒸気から70℃前後の高温水となって洗浄ノズル14に噴射されて所定時間T2だけ高温洗浄が行われる。
【0043】
さらにT2が経過するとヒータ39への通電が停止されるとともに、ノズル切換手段37が所定のノズル洗浄位置に制御され、水ポンプ33によってさらにノズル洗浄水量がQ3まで増加して通常の40℃前後の洗浄水で所定時間T3だけノズル洗浄が実行されてノズル洗浄動作が終了する。なお、本実施例では蒸気洗浄後に高温洗浄と通常洗浄を実行する例を説明したが、それに限定されるものではない。
【0044】
以上述べたように本実施例では、蒸気および複数の物性のノズル洗浄水を生成する水物性可変手段40を設け、水物性可変手段40からのノズル洗浄水で、人体洗浄ノズル14を洗浄するので、高温蒸気によって汚れ成分を膨潤させ、洗浄ノズル14と汚れ成分の結合力を低下させるとともに高温水あるいは通常のノズル洗浄水で汚れ成分を洗い流すことができ、薬剤を用いることなく効果的に除菌が可能となるとともに衛生的にノズル洗浄が行える。また、蒸気を用いるのでノズル洗浄時に蒸気が洗浄ノズル14の被洗浄部の外周面全体に拡散し、外周面全体を効果的に除菌することができる。また、薬剤を用いないので敏感な人体局部洗浄に対する安全性が向上する。
【0045】
また、水物性可変手段40をノズル洗浄水の加熱手段38とノズル洗浄水量を調節するノズル切換手段37とノズル洗浄管36から構成することにより、容易に蒸気を生成可能となるとともに、加熱手段38の制御およびノズル切換手段37の流量調節により複数の温度の異なる洗浄水でノズル洗浄できることとなる。
【0046】
また、複数の物性の水で洗浄する動作の過程を制御する洗浄形態制御手段41を備えたので、最も効果的なノズル洗浄動作過程を自動的に実行することが可能となる。
【0047】
また、ノズル洗浄スイッチ23を設けたので、トイレ掃除など必要時に押釦することでノズル洗浄が自動的に実行される。
【0048】
また、水物性可変手段40を人体洗浄ノズル14から噴出する洗浄水を加熱する温水ユニット32と、お尻ノズル34とビデノズル35とを切換えるノズル切換手段37の下流側に設けたので、温水ユニット32でノズル洗浄水を40℃前後に予備加熱することができ、ヒータ39の熱容量の低減もしくは蒸気生成までの時間を短縮することができる。
【0049】
また、ノズル切換手段37にノズル洗浄水の流量調節手段を内蔵したので、格別のノズル洗浄用の流量調節手段を設ける必要がなく、装置の簡素化および低コスト化を実現する。
【0050】
また、加熱手段34としてヒータ39の熱を熱伝導部材52を介して洗浄水に伝導させて加熱する間接加熱型としたので、ノズル洗浄管36を通過する洗浄水にヒータの熱が徐々に伝導されるため、ノズル洗浄管36内面への水のスケール堆積を低減することができる。
【0051】
また、加熱手段38の上流側に水改質手段56をさらに備えたので、洗浄水が改質されてノズル洗浄管への水のスケール成分堆積が低減される。
【0052】
また、水改質手段56をメタリン酸カルシウムとしたので、溶解したメタリン酸カルシウムがスケール成分の結晶成長点に付着し、メタリン酸カルシウムが付着した状態のスケール成分同士は反発して再結合が抑制される。この結果、スケール成分は微粒子状となり、ノズル洗浄管36を通じて外部に排出されやすくなり、ノズル洗浄管36へのスケール成分の堆積が低減される。
【0053】
また、水改質手段56として水を軟水化するイオン交換樹脂を用いるので、水中のスケール成分がイオン交換されて軟水化され、ノズル洗浄管へのスケール成分堆積が低減される。
【0054】
また、着座検知手段16を備え、この着座検知手段16の信号が非着座状態時のみノズル洗浄を実行するので、着座時に蒸気が発生することがなく、安全性が向上する。
【0055】
また、人体洗浄ノズル14の少なくとも一部を加熱蒸気に耐える耐熱材で構成したので、蒸気や高温水に晒されても洗浄ノズル14が変質、変形することがなく、信頼性が向上する。
【0056】
さらに、水ポンプ33を設けて流量調節手段(ノズル切換手段)37と連動させてノズル洗浄流量を制御するので微少流量まで高精度に制御でき、蒸気発生量が安定する。
【0057】
(実施例2)
図7に本発明の第2実施例における加熱手段の断面図を示す。
図4に示した実施例と異なる点は、加熱手段38として洗浄水をヒータ39に接触させるようにヒータ39の外周部と筐体57の間に通路58を形成し、洗浄水を直接加熱する直接加熱型とした点である。その他は図4に示した実施例と同様であり、同一番号を伏して詳細な説明を省略する。
【0058】
以上の構成において、次に本実施例の作用、動作について説明する。ノズル洗浄管36から導入された洗浄水は、ヒータ39の外周部と筐体57の間に設けられた通路58をに流入し、ヒータ39の表面に直接接触して加熱される。したがって、間接加熱型に比較してヒータ39の熱伝導の応答性が向上し、短時間に蒸気が生成できることとなる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高温蒸気によって汚れ成分を膨潤させ、洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させるとともに高温水あるいは通常のノズル洗浄水で汚れ成分を洗い流すことができ、薬剤を用いることなく効果的に除菌が可能となるとともに衛生的にノズル洗浄が行える。また、蒸気を用いるのでノズル洗浄時に蒸気が洗浄ノズルの被洗浄部の外周面全体に拡散し、外周面全体を効果的に除菌することができる。さらに、薬剤を用いないので敏感な人体局部洗浄に対する安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における衛生洗浄装置の外観斜視図
【図2】同実施例1におけるリモコンの斜視図
【図3】同実施例1における衛生洗浄装置の水回路構成のブロック図
【図4】同実施例1における水物性可変手段の断面図
【図5】同実施例1におけるノズル切換弁の断面図
【図6】同実施例1における衛生洗浄装置のタイムチャート
【図7】本発明の実施例2における加熱手段の断面図
【図8】本発明の従来例を示す衛生洗浄装置の断面図
【符号の説明】
10 衛生洗浄装置
14 洗浄ノズル
16 着座検知手段
23 ノズル洗浄スイッチ
32 温水ユニット
36 ノズル洗浄管
37 流量調節手段(ノズル切換手段)
38 加熱手段
39 ヒータ
40 水物性可変手段
41 洗浄形態可変手段
52 熱伝導部材
56 水改質手段

Claims (16)

  1. 人体を洗浄するための洗浄水を噴出する噴出孔を有する人体洗浄ノズルと、蒸気および複数の物性のノズル洗浄水を生成する水物性可変手段を有し、前記水物性可変手段からのノズル洗浄水で、少なくとも前記人体洗浄ノズルを洗浄可能とした衛生洗浄装置。
  2. 水物性可変手段はノズル洗浄水の加熱手段とノズル洗浄水の流量調節手段とノズル洗浄管から構成した請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 複数の物性の水で洗浄する動作の過程を制御する洗浄形態制御手段をさらに備えた請求項1または2のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  4. 投入によりノズル洗浄動作を実行するノズル洗浄スイッチをさらに備えた請求項1ないし3のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  5. 水物性可変手段は人体洗浄ノズルから噴出する洗浄水を加熱する温水ユニットと、複数の人体洗浄ノズルを切換えるノズル切換手段の下流側に設けた請求項1ないし4のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  6. ノズル洗浄水の流量調節手段はノズル切換手段に内蔵した請求項5記載の衛生洗浄装置。
  7. 加熱手段はヒータの熱を熱伝導部材を介して洗浄水に伝導させて加熱する間接加熱型とした請求項2ないし6のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  8. 加熱手段は洗浄水をヒータに接触させて加熱する直接加熱型とした請求項2ないし6のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  9. 加熱手段の上流側に水改質手段をさらに備えた請求項2ないし8のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  10. 水改質手段はメタリン酸カルシウムとした請求項9記載の衛生洗浄装置。
  11. 水改質手段は水を軟水化するイオン交換樹脂とした請求項9記載の衛生洗浄装置。
  12. 着座検知手段をさらに備え、前記着座検知手段の信号が非着座状態時にノズル洗浄を実行する請求項1ないし11のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  13. 人体洗浄ノズルの少なくとも一部を加熱蒸気に耐える耐熱材で構成した請求項1ないし12のいずれか1項記載の衛生洗浄装置。
  14. 人体を洗浄するための洗浄水を噴出する噴出孔を有する人体洗浄ノズルを有し、前記人体洗浄ノズルを所定の洗浄位置で、蒸気と複数の物性の異なる洗浄水でノズル洗浄を行う洗浄ノズルの洗浄方法。
  15. 蒸気洗浄の後に液相の洗浄水でノズル洗浄を行う請求項14記載の洗浄ノズルの洗浄方法。
  16. ノズル洗浄水の加熱手段への通電量を一定とし、洗浄水流量を調整してノズル洗浄水の物性を変える請求項14または15記載の洗浄ノズルの洗浄方法。
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