JP2004256994A - 複数シート式導水伸縮オーニング - Google Patents

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Abstract

【課題】天候に応じて雨除け、日除け、通風、採光の調節及び設置スペースのフレキシブルな使用を可能な日除け。
【解決手段】日除けとなる防水布10を配置したオーニング基礎ユニット、横方向の固定座ユニット1、導水溝ユニット4および集水ジョイントユニット5で構成され、固定座ユニットは、平行壁面間などに前記オーニング基礎ユニットを固定し、オーニング基礎ユニットは、巻取軸2、巻取装置9、伸縮アーム3及び防水布10からなり、防水布を巻き取り装置で巻取る操作によって伸縮アームの及び防水布展開幅を調節可能とし、防水布前縁の導水溝ユニットは、前記伸縮アームを最大展開時に底部両端のホールから集水ジョイントユニット5の位置に対応して雨水を集水ユニットに送る。シート式導水伸縮オーニングを導水溝ユニットを具えた前縁を次列のオーニングの固定座ユニットが覆うように複数平行に配置する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数シート式導水伸縮オーニング(日覆)に関するもので、特に導水装置と集水装置を組み合わせて、元来小面積の日除けと雨除けのみを可能としていた巻取軸軸による伸縮オーニングを、平行するフレームまたは平行する壁面(例えば天井)の間に設置し、複数のシートを平行に且つ交互に重ねる方式により、大面積の雨除け、日除け、通風、採光の調節を可能とするオーニングを形成させ、平行フレームまたは壁面以下のスペースを室内空間とできるようなフレキシブルな使用を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のオーニング(雨除けオーニング、日除けオーニング)は、支持アーム、遮蔽面および固定装置などの部材が組み合わされて構成されており、その規格と種類は非常に多いが、一般には車両や家の軒に取り付ける延伸付属物であって、自由に伸縮はできても、大面積で使用する場合、オーニングフレーム自体の重量および風圧による影響等を考えると、その機能性と耐久性は、大面積での使用においてしばしば制約を受け且つ不適当であった。
一般的なオーニングは、その多くが単シート式で家屋の外縁に直接設置されて、家屋外側歩道の狭い空間を遮蔽し、日除けや雨除けの役割を果たしているが、建物内部の天井下における中庭的スペース、または平行する壁面をもつ空間や平行するフレーム下の空間にて使用したい場合、既存の可動式スライドレール・オーニングやまたは固定式オーニングを用いたのでは、上記のようなフレキシブルな利用を望む空間では、日除け、雨除け、採光の調節および通風の条件を満たすことができなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記問題点に鑑み、本発明者は細心の設計と検討を通して、導水溝を有する巻取軸と伸縮アーム・オーニングの組み合わせを構想した。即ち、該巻取軸の固定端を平行フレームまたは平行壁面(例えば、天井)間に設置し、複数のシートを平行に交互に重ねる方式を用いて、大面積で雨除け、日除け、通風、採光の調節を可能とするオーニングを形成させる。一般の固定式オーニングに比べてよりフレキシブルな使用が可能となり、使用者は天候に応じてその伸縮幅を調節でき、また各オーニング基礎ユニットの前縁に導水溝を設置しているので、雨除けとしてオーニングを使用したいときには、巻取軸の伸縮アームを全開にすれば、導水溝が伸縮アームおよびオーニング前縁の伸びに合わせて、対応する両端の固定された集水ジョイントに至り、雨水をパイプより円滑に排出することができる。
【0004】
本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングは、複数のシートを平行に且つ交互に重ねるオーニング基礎ユニット、横方向の固定座ユニット、導水溝ユニットおよび集水ジョイントユニットにより構成され、
オーニング基礎ユニットは、動作可能で且つ伸縮できるオーニングユニットであり、巻取軸、巻き取り装置、伸縮アームおよび防水布(ターボリン・カンバス、tarpaulin canvas)がその部材として備わり、横方向の固定座ユニットに設置され、巻き取り装置を通して伸縮アームを帯動させてその伸縮幅を調節することができ、
横方向の固定座ユニットは、横方向長方形の受台であり、一定の間隔毎に平行フレームまたは平行壁面の間に設置され、前記オーニング基礎ユニットの固定に用いられ、
導水溝ユニットは、長い弧形の中空溝体で、前記オーニング基礎ユニットの前縁に設置され、該導水溝ユニットの底部両端にはそれぞれホールが設けられ、
集水ジョイントユニットは、鉢型の楔形構造を有する集水器で、雨水を収集するとともに排水管に接続され、雨水を排出するかまたは中水システムに流入させ、
前記集水ジョイントは、架設しようとする空間の平行壁面または平行フレームの下縁に設けられ、他のオーニングが完全に広げられたとき前縁の真下に位置し、前記集水ジョイントユニットの上部には楔形構造が備わっていて、伸縮アームが完全に伸びたときに、導水溝を対応する両端の固定された前記集水ジョイントまで延伸させ、楔形構造と係止させる。
【0005】
本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングは、横方向の固定座が既存の天井のある平行壁面間または平行フレーム間に装着され、一定の間隔毎に平行に複数の横方向固定座を設置してオーニングを支えている。
本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングは、導水槽がオーニングの布の前縁に設置され、伸縮アームに接続され、導水溝底部の両端にホールが設けられている。
本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングは、複数シートを平行に且つ交互に重ねるオーニング基礎ユニットおよび横方向の固定座ユニット、導水集水ユニットより構成された複数シート式導水伸縮オーニングであり、先ず複数の前記オーニング基礎ユニットを、予め装着しておく前記横方向の固定座ユニットにそれぞれ据え付け、前記各オーニング基礎ユニットを全開させるとき、前縁の導水溝ユニットが丁度別の隣接する前記オーニング基礎ユニットの前記横方向の固定座ユニットの下方に位置し、平行に且つ交互に重ねる方式で、平行フレームまたは平行壁面の間に設けた複数シート式導水オーニングと組み合わさる。
【0006】
各前記オーニング基礎ユニットからなる大面積で且つ天候により伸縮を調節するオーニングの組み合わせを、フレキシブルに利用したい中庭のような空間の平行壁面または平行フレームの間において、一定の間隔毎に前記横方向の固定座ユニットを設け、更に伸縮オーニングの巻取軸の固定端を前記横方向の固定座ユニット上に固定し、個別のオーニング基礎ユニットを支える。各オーニングが完全に広がるとき、その前縁が別のオーニングの巻取軸の固定端に対応して交互に重なり、こうしてオーニングの設置面積を拡大し、各基礎ユニットの前縁に導水溝を加設し、雨水を一定のパイプより排出するかまたは中水システムに到達させ、導水溝を各オーニング基礎ユニットの前縁に設け、伸縮アームと接続し、導水溝両端底部にホールがあって、平行フレームまたは平行壁面の固定された集水ジョイントに対応する。オーニングを雨除けとして使用したいときには、巻取軸の伸縮アームを最大限に伸ばすことにより、その導水溝が対応する両端の固定された集水ジョイントまで伸び、該集水ジョイントが平行フレームまたは平行壁面の下縁に設けられて、各オーニング基礎ユニットの横方向の固定座の真下に位置し、左右両端それぞれ一つずつに排水パイプを下設する。上述のように、巻取軸の伸縮アームが最大限に伸びたときには、導水溝がオーニングに伴って集水ジョイントまで伸びて、導水溝両端底部のホールと集水ジョイントを対応させ、導水と集水の機能を達成することができる。
【0007】
巻取軸の伸縮アームが最大限に伸びたとき、オーニングは風の影響を受けて揺れ易く破損する恐れがあるため、集水ジョイント上縁に楔形構造を設計し、導水溝をオーニングに伴って集水ジョイントの楔形構造まで伸ばして対応する両端の集水ジョイントに至らせると、楔形上縁に係止され、導水溝がオーニングの伸びに伴って係止槽の楔形範囲に入ると直ちに係止されて、オーニングを固定する別の一端となる。上述のように、雨水を導水溝と集水ジョイントを通して雨水集水パイプより排出させまたは注水システムに送り込む。全開で使用したくない場合には、巻き取り装置を回すだけで遮蔽面積を調節することができ、その他にも使用者の様々なニーズに応じて、平行フレームや平行壁面の下方空間での使用状況に対応して遮蔽程度を選択することができ、外部の天候により進入する風や光の量を調節することによってフレキシブルで多用途の使用機能を完全に実現することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1に示したように、本発明は平行フレームまたは平行壁面に設置できる複数シート式導水オーニングであり、複数シートを平行に且つ交互に重ねる方式により各オーニング基礎ユニットを組み合わせて大面積で調節可能な多用途のオーニング群を形成し、各オーニング基礎ユニットの前縁に導水溝を加設して雨水を集水し、雨水を導水溝、集水ジョイント、排水パイプを経由して排出するかまたは中水システムに送り込む。オーニング基礎ユニットの詳細は、図2に示したとおりである。
【0009】
本発明の複数シート式導水伸縮オーニングは、その全体構造が複数のオーニング基礎ユニット11を平行に組み合わせて構成されており、各オーニング基礎ユニット11には、横方向の固定座ユニット1、巻取軸2、伸縮アーム3、導水溝ユニット4および巻き取り装置9が備わっていて、二つの平行フレーム7または平行壁面の間(例えば天井)に取り付け、一定の間隔で横方向の固定座ユニット1を複数取り付けて、各巻取軸2が横方向の固定座ユニット1に設置されて複数の延伸アーム3を装着しており、延伸アーム3の上方を防水布(ターボリン・カンバス)10で覆い、横方向の固定座ユニット1の一側面には巻き取り装置9を取り付け、巻き取り装置9で延伸アーム3を動かして、防水布(ターボリン・カンバス)10を開いたり閉じたりする。このほか、各オーニング基礎ユニット1の防水布(ターボリン・カンバス)10の前縁に導水溝ユニット4を加設し、伸縮アーム3を接続し、また導水溝ユニット4の両端底部にホールを設け、平行フレーム7または平行壁面に固定した集水ジョイントユニット5に対応させる。
集水ジョイントユニット5は平行フレームまたは平行壁面7の下縁に設置され、完全に開いたときのオーニング前縁の真下に位置するようにし、同時にその交互に重なり合った別のオーニング基礎ユニット11の横方向の固定座ユニット1の真下に位置させ、左右それぞれ一つずつに排水パイプ6を下設する。巻取軸の伸縮アームが最大限に伸びるとき、導水溝ユニット4が集水ジョイントユニット5に達し、導水溝両端底部のホール14と集水ジョイントユニット5が対応して、導水と集水の機能が果たされる。
【0010】
伸縮アーム3の伸展幅が100%に達するとき、導水溝ユニット4および集水ジョイントユニット5の集水口が合わさって係止され、降雨時には雨水が雨樋上方から導水溝ユニット4に流れ、更に集水ジョイントユニット5に流入し、排水パイプ6より排出されるか中水システムに流入される。このようにして、オーニング基礎ユニット11と対応する集水ジョイントユニット5の組み合わせが構成され、更に架設スペースの実際の空間および使用ニーズに基づいて複数のオーニング基礎ユニット11を組み合わせて、図1に示したような複数シート式導水伸縮オーニングが構成される。
【0011】
本発明の複数シート式導水伸縮オーニングは、使用者のニーズに応じて遮蔽面積を調節することができ、巻取軸の伸縮アームが最大限に伸びるとき、オーニングは風の影響を受けて揺れ易く破損する恐れがあるため、集水ジョイント5上縁に楔形構造12を設け、導水溝ユニット4が両端の対応する集水ジョイント5まで伸びるとき、楔形構造12に係止される。導水溝ユニット4がオーニングに伴って対応する両側の集水ジョイント5まで伸びるとき、楔形構造12の楔形範囲に係止され、オーニングを固定する別の一端となる。巻き取り装置9でオーニングの開閉幅を調節し、開閉幅の違いにより、使用者のニーズに合わせて進入する光や風の量を調節することができ、全開で使用したくない場合には、巻き取り装置9を回せば完全に巻き取ることができる(本実施形態における巻き取り装置は手動式であり、省エネや停電時における使用を考慮しているが、実際の取り付けでは、使用者のニーズにより電動式を採用することもできる)(図5参照)。
【0012】
【0013】
図5は完全に巻き取られた状態および半分伸ばした状態を示す立体図であり、各オーニング基礎ユニット11はそれぞれ独立しており、それぞれに一つずつ巻き取り装置9があるため、使用者のニーズに合わせて個別に調節することができる。
【0014】
【発明の効果】
上述したように、本発明は複数のオーニング基礎ユニットにより大面積の可動式オーニングが構成され、オーニングで遮蔽する下方空間をフレキシブルに利用することができ、平行フレームまたは平行壁面に対応し、その下方空間の使用状況を考慮し、オーニングの開閉幅を選択することできる。従来のオーニングにおける日除けや雨除けの機能以外に、進入する風や光の量を調節することができ、更には導水溝および集水ジョイントを合わせて装着すれば、従来のオーニングにおける排水問題を改善することができ、オーニングの設置範囲を拡大でき、機能が増加するなど、その総合的設計はかつてなかったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングの立体図である。
【図2】本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングのオーニング基礎ユニット、導水溝、集水ジョイントを組み合わせたところを示す図である。
【図3】本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングの導水溝、集水ジョイントを組み合わせたところを示す図である。
【図4】本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングのオーニング伸縮アームを全開させたときの側面図である。
【図5】本発明に関する複数シート式導水伸縮オーニングのオーニング伸縮アームを完全に巻き取ったところおよび半開したところを示す図である。
【符号の説明】
1、横方向の固定座ユニット
2、巻取軸
3、伸縮アーム
4、導水溝ユニット
5、集水ジョイントユニット
6、排水管
7、平行フレームまたは平行壁面
8、図2の局部拡大図
9、巻き取り装置
10、防水布(ターボリン・カンバス)
11、オーニング基礎ユニット
12、楔形構造
13、排水システム
14、導水溝ユニット底部に開けたホール

Claims (1)

  1. 防水布(ターボリン・カンバス)等からなるシートを配置したオーニング基礎ユニット、横方向の固定座ユニット、導水溝ユニットおよび集水ジョイントユニットで構成され、
    横方向の固定座ユニットは、横方向に長方形の受台で、一定の間隔毎に複数の横方向の固定座を備えて平行フレームまたは平行壁面間に設置されて、前記オーニング基礎ユニットを固定し、
    オーニング基礎ユニットは、伸縮操作可能なオーニングユニットで、巻取軸、巻き取り装置、伸縮アームおよび防水布(ターボリン・カンバス)等の部材からなり、前記横方向の固定座ユニット上に設置され、日除けとなる防水布(ターボリン・カンバス)を巻き取り装置で巻き取る操作によって伸縮アームの伸縮幅を調節可能とし、
    導水溝ユニットは、長い弧状の中空溝体で、前記オーニング基礎ユニットに被覆する防水布(ターボリン・カンバス)の前縁に設置され、前記オーニング基礎ユニットの伸縮アームに接続・支持され、底部両端にそれぞれホールが設けられており、前記オーニング基礎ユニットの伸縮アームを最大限まで伸ばすとき、該ホールが集水ジョイントユニットの位置に対応して雨水を導水溝ユニットのホールから集水ユニットに送り込み可能とし、
    集水ジョイントユニットは、鉢型の楔形構造を有する集水器で、設置する空間の平行壁面または平行フレームの下縁に設け、相対応する前記オーニングが完全に展開したときに、防水布(ターボリン・カンバス)下方に位置して上記ホールから雨水を収集するとともに排水管と接続して雨水を排出するか中水システムに流入せしめるものであり、
    これら前記オーニング基礎ユニットおよび前記横方向の固定座ユニット、前記導水集水ユニットからなるシート式導水伸縮オーニングを
    それぞれ導水溝ユニットを具えたオーニング前縁を次列のオーニングの固定座ユニットが覆うように複数平行に配置することによって、各オーニング毎に展開幅を調整して、天候に応じた採光、通風、雨除け機能を調整可能である、
    シート式導水伸縮オーニング。
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