JP2004256450A - チア/オキサポルフィリン系化合物 - Google Patents

チア/オキサポルフィリン系化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】光あるいは電気的な機能を有する新規チア/オキサポルフィリン系化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式で表される、チアポルフィリン、ジチアポルフィリン、オキサポルフィリン、ジオキサポルフィリン及びオキサチアポルフィリン系化合物。
【化26】
Figure 2004256450

(一般式(I)において、R〜Rは、各々独立に、水素原子又は任意の置換基を表し、RとR、RとR、RとR、RとRの組み合せのうちの少なくとも1組は互いに結合して、置換基を有していても良い環を形成している。XはS,O又はNHを表し、YはS又はOを表す。)
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色素、有機半導体等として用いることができる、新規チアポルフィリン系化合物、ジチアポルフィリン系化合物、オキサポルフィリン系化合物、ジオキサポルフィリン系化合物及びオキサチアポルフィリン系化合物(本発明においては、これらを「チア/オキサポルフィリン系化合物」と称す場合がある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポルフィリンやその類似化合物は、ヘモグロビンや酵素、葉緑素などに含まれ、生体内で様々な機能を発現している色素である。これらは近紫外から可視光、近赤外領域に強い吸収帯を示すことから、光吸収により生じた励起状態を利用した光触媒、光ラジカル発生、光起電力、光電流、光セラピーなどへの応用が検討がなされている。また、ポルフィリン環の大きなπ電子共役系は、固体状態で半導体としての特性を示すことも分かっており、トランジスタへの応用も実証されている。
【0003】
一方、チアポルフィリン系化合物は、1970年代にGrigやUlmanらにより検討が始まり、新規化合物の合成及びその応用も検討されてきた。
【0004】
チアポルフィリンはWO2002078695にc−mycとテロメラーゼの阻害因子として作用することが述べられており、がん治療薬への応用が示されている。更に、Journal of Medical Chemistry 45巻(2002)449頁や同43巻(2000)2403頁には、水溶性のチアポルフィリンを光ダイナミックセラピーに応用できることが示されている。また、Journal of Physical Chemistry B 102巻(1998)4209項には、ポルフィリンの光エネルギー変換システムへの応用が示されている。
【0005】
しかし、従来のポルフィリン系化合物は、その殆どがメソ位にベンゼン環を有するものであり、分子構造としては限定されたものであった。そのような構造の化合物は平面構造をとり得ないため、π電子共役系の有効性のために特に良好な平面性が要求される半導体への応用は期待されるものではなかった。
【0006】
【特許文献1】
WO2002078695
【非特許文献1】
Journal of Medical Chemistry45巻(2002)449頁
【非特許文献2】
Journal of Medical Chemistry43巻(2000)2403頁
【非特許文献3】
Journal of Physical Chemistry B102巻(1998)4209項
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光あるいは電気的な機能を有効に発揮する新規チア/オキサポルフィリン系化合物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、下記一般式で表される、チアポルフィリン、ジチアポルフィリン、オキサポルフィリン、ジオキサポルフィリン及びオキサチアポルフィリン系化合物である。
【0009】
【化2】
Figure 2004256450
(一般式(I)において、R〜Rは、各々独立に、水素原子又は任意の置換基を表し、RとR、RとR、RとR、RとRの組み合せのうちの少なくとも1組は互いに結合して、置換基を有していても良い環を形成している。XはS,O又はNHを表し、YはS又はOを表す。)
【0010】
本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、チアポルフィン、ジチアポルフィン、オキサポルフィン、ジオキサポルフィン及びオキサチアポルフィン環の1,2位、3,4位、5,6位、7,8位のいずれか一ヶ所以上に環構造が導入されたものであり、その光吸収機能を利用した色素(顔料又は染料)として、また、その電気的機能を利用した有機半導体として、更にはその溶媒溶解性を利用した各種前駆体としての応用が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
一般式(I)で示される本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物において、RとR、RとR、RとR、RとRの組み合せのうちの少なくとも1組は互いに結合することにより環(以下、この環を「核縮合環」と称す場合がある。)を形成する。好ましくは対向する位置の2組が核縮合環を形成し、最も好ましくは4組が核縮合環を形成する。
【0013】
核縮合環の構造は特に限定されず、飽和環でも不飽和環でも良く、炭化水素環でも複素環でも良く、2以上の環が縮合していても良いが、好ましくは5〜6員環の単環及びその2〜3縮合環である。この核縮合環があまり大きすぎると基本骨格に予期せぬ影響を与えるので通常、置換基の分子量が1000以下が好ましい。置換基の分子量の下限は特になく、1以上である。
【0014】
なお、本発明において、例えばRとRとからなる核縮合環がナフタレン環であるとき、下記の2例のような場合を言う。
【0015】
【化3】
Figure 2004256450
【0016】
核縮合環が、例えば、ベンゼンやナフタレン、アントラセン、ピリジン、キノリンのような芳香環である場合、化合物全体が平面性を有するため、π共役系が広がりやすく半導体材料などに適するので好ましい。また、ビシクロ[2,2,2]オクタ−2,5−ジエン、ビシクロ[2,2,2]ヘプタ−2,5−ジエンのようなビシクロ環や、シクロヘキセン等などの飽和炭化水素環である場合、各種溶媒やポリマー類などへの溶解性が高まり、好ましい。特に、後述するような塗布プロセスにより有機半導体膜を形成するための前駆体、光セラピー、ポリマー材料への添加剤等の用途に適し、好ましい。また、これら核縮合環は、更に後述する置換基を有していても良い。
【0017】
〜Rのうち核縮合環を形成するもの以外は、各々独立に水素原子又は任意の置換基を表し、任意の置換基は、更に置換されていても良い。ただし、R〜Rがあまり大きすぎると基本骨格に予期せぬ影響を与えるので通常、置換基の分子量が1000以下が好ましい。置換基の分子量の下限は特になく、1以上である。
【0018】
該任意の置換基の例としては、次のようなものが挙げられる。
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−へプチル基等の置換されていても良い炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の置換されていても良い炭素数3〜18の環状アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基等の置換されていても良い炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の置換されていても良い炭素数3〜18の環状アルケニル基;プロピニル基、ヘキシニル基等の置換されていても良い炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキニル基;2−チエニル基、2−ピリジル基、4−ピペリジル基、モルホリノ基等の置換されていても良い複素環基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等の置換されていても良い炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等の置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の置換されていても良い炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルコキシ基;プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基、ペンテニルオキシ基等の置換されていても良い炭素数3〜18の直鎖又は分岐のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等の置換されていても良い炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキルチオ基が挙げられる。
【0019】
他の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;ニトロソ基;シアノ基;イソシアノ基;シアナト基;イソシアナト基;チオシアナト基;イソチオシアナト基;メルカプト基;ヒドロキシ基;ヒドロキシアミノ基;ホルミル基;スルホン酸基;カルボキシル基;−CORで表されるアシル基、−NR1011で表されるアミノ基、−NHCOR12で表されるアシルアミノ基、−NHCOOR13で表されるカーバメート基、−COOR14で表されるカルボン酸エステル基、−OCOR15で表されるアシルオキシ基、−CONR1617で表されるカルバモイル基、−SO18で表されるスルホニル基、−SONR1920で表されるスルファモイル基、−SO21で表されるスルホン酸エステル基、−NHSO22で表されるスルホンアミド基、−SOR23で表されるスルフィニル基が挙げられる。ここでR、R12、R13、R14、R15、R18、R21、R22、R23は置換されていても良い炭化水素基、又は置換されていても良い複素環基を表し、R10、R11,R16,R17,R19,R20は水素原子、置換されていても良い炭化水素基、置換されていても良い複素環基のいずれかを表す。
【0020】
このR〜R23で表される炭化水素基とは、直鎖又は分岐のアルキル基、環状アルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、環状アルケニル基、アラルキル基、アリール基を表す。中でも好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘプチル基等の炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜18の環状アルキル基、ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜18の環状アルケニル基、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等の炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。これらの基のアリール基部分は前述のR〜Rと同様の置換基で更に置換されていても良い。
【0021】
またR〜R23で表される複素環基は、4−ピペリジル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、ピペラジル基等の飽和複素環でも、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−キノリル基等の芳香族複素環でも良い。これらは複数のヘテロ原子を含んでいても、さらに置換基を有していても良く、また結合位置も問わない。複素環として好ましい構造のものは、5〜6員環の飽和複素環、5〜6員環の単環及びその2縮合環の芳香族複素環である。
【0022】
前記R〜Rが有し得る直鎖又は分岐のアルキル基、環状アルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、環状アルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基、直鎖又は分岐のアルコキシ基、直鎖又は分岐のアルキルチオ基、及びR〜R23が示すアルキル基のアルキル鎖部分は、更に置換基を有し得るが、その置換基としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0023】
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜12のアリール基(これらは任意の置換基でさらに置換されていても良い。);フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオキシ基;アリルオキシ基、ビニルオキシ基等の炭素数2〜12のアルケニルオキシ基等が例示される。
【0024】
更に、他の置換基として、2−チエニル基、2−ピリジル基、4−ピペリジル基、モルホリノ基等の複素環基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシル基;アミノ基;N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等の炭素数1〜10のアルキルアミノ基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0025】
本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられるが何ら以下のものに限定されるものではない(Me:メチル基,Et:エチル基,t−Bu:tert−ブチル基)。
【0026】
【化4】
Figure 2004256450
【0027】
【化5】
Figure 2004256450
【0028】
【化6】
Figure 2004256450
【0029】
【化7】
Figure 2004256450
【0030】
【化8】
Figure 2004256450
【0031】
このように核縮合環を有する本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物のうち、核縮合環がπ共役した平面構造のものは、可視光領域に強い吸収帯を示すため、顔料あるいは染料として優れた特性を示す。また、共役しない核縮合環構造のものは、一般に各種溶媒への溶解性が高いため、これを各種溶媒あるいはポリマー類に溶解して利用することができる。また、ビシクロ構造とすることにより、後述のように、環が共役したものの前駆体として用いることができる。従って、例えば、この溶解性の高い前駆体を適当な溶媒に溶解して塗布プロセスにより製膜後、溶解度の低いπ電子共役系チア/オキサポルフィリン系化合物に変換して機能性膜を形成するなどの使用形態を採ることができる。
【0032】
この場合、前駆体を適当な溶媒に溶解した溶液を対象物に直接塗布して膜を形成した後、それを加熱することによりπ電子共役系チア/オキサポルフィリン系化合物の均一性の高い膜を得ることができる。
或いは、前駆体をポリマー類に溶解した溶液を塗布プロセスにより成膜後、加熱することにより、溶解性の低いπ電子共役系チア/オキサポルフィリン系化合物に変換し、それらがポリマー中に微分散された状態にすることもできる。
【0033】
このような本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、例えば次のようなルートで合成することができる(TFA:トリフルオロ酢酸,DDQ:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)。
【0034】
【化9】
Figure 2004256450
【0035】
また、芳香族環の縮合した化合物は、下記のように、対応するビシクロ化合物を前駆体として、脱エチレン反応により合成することができる。このような芳香族環の縮合した化合物は溶解性が低いことが多く、従って、溶解性の高い前駆体を経て合成することは合成や精製が容易になるという利点から工業的に有利である。しかも、脱エチレン反応はほぼ定量的に進行する点からも、高純度の化合物を容易に合成することができ、極めて有利である。
【0036】
【化10】
Figure 2004256450
【0037】
本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、近赤外〜可視〜近紫外光の波長領域に吸収帯を有し、色素として用いることができる。また、ポルフィリンに特有の400nm付近の強いSoret帯と可視光領域にそれよりは弱いQ帯を示す。特にベンゼン環やナフタレン環のような、π共役系の核縮合環を有する化合物は、このQ帯に対応する吸収帯が可視〜近赤外領域に強い吸収を示すという特徴を有する。
【0038】
このような色素としての特徴を利用することにより、本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、染色のための色素の他、インクジェットや熱転写等の記録材料、光ディスク等の記憶材料、ディスプレー等の光学フィルター等への応用が可能である。
【0039】
また、平面性の高いπ電子共役系の化合物は、その電子共役を利用して有機半導体として用いることができる。有機半導体とは、電荷を運搬できる材料であり、不純物のドーピングや印加する電場により、半導体中のキャリア密度を制御することにより、種々の機能を発現するものである。このような半導体としての用途としては、例えば、整流素子やトランジスタ等が例示される。
【0040】
また、本発明の新規チア/オキサポルフィリン系化合物は、その強い光吸収帯を利用して、光機能材料として用いることができる。その例としては、吸収された光により電荷分離を引き起こし機能する素子が挙げられる。これには、太陽電池や光電変換素子(フォトダイオード)等を具体的に挙げることができる。太陽電池は、金属や他の半導体との接合部分に生じる内部電界を利用して、光での電荷分離を引き起こし、これを外部に取り出すものである。また、光の吸収により生じた励起状態を利用して、ラジカル発生剤を増感したり、直接励起状態からラジカルを発生させたりすることにより、光ラジカル発生に用いることができ、フォトポリマーの重合開始剤として利用することができる。
【0041】
【実施例】
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0042】
実施例1:21,23−ジチアポルフィリン5の合成
次に示す合成ルートで下記ビシクロ環構造を有するジチアポルフィリン化合物を合成した。
【化11】
Figure 2004256450
【0043】
なお、出発原料のジホルミルチオフェン1は、Tetrahedron Letters vol.43,8485,(2002)で既に報告されている方法で合成した。
【0044】
(1) 1,3−ビス−(ジヒドロキシメチル)−4,7−ジヒドロ−4,7−エタノ−2−ベンゾ[c]チオフェン2の合成
【化12】
Figure 2004256450
【0045】
50mlのナス型フラスコにジホルミルチオフェン1(0.437g,2.0mmol)を入れ、ジクロロメタン10mlとメタノール10mlに溶かした。この容器を0℃に冷却した後NaBH(0.277g,6.0mmol)を加え30分攪拌した。反応溶液を水でクエンチした後、有機層をジクロロメタンで抽出した。有機層は水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。得られたオイルを冷凍庫内で結晶化させた後、再結晶(CHCl/ヘキサン)により精製することにより、目的物であるジヒドロキシメチルチオフェン2を78%の収率で得た。
【0046】
Figure 2004256450
【0047】
(2) チアトリピランジエチルエステル3の合成
【化13】
Figure 2004256450
【0048】
200mlのナス型フラスコにジヒドロキシメチルチオフェン2(0.888g,4.0mmol)とビシクロピロールエチルエステル(1.737g,8.0mmol)とを入れ、容器内をアルゴン置換し、クロロホルム60mlに溶解させた。この容器を0℃に冷却し、TFA1mlを加え、1時間攪拌した後、5時間還流した。反応溶液を水の中に注ぎクエンチした後、有機層をクロロホルムで抽出した。有機層は水、重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。得られた粗生成物をエーテルとヘキサンの混合溶媒で洗浄した後、再結晶(CHCl/ヘキサン)により精製することにより、目的物であるチアトリピランジエチルエステル3を90%の収率で得た。
【0049】
Figure 2004256450
【0050】
(3) チアトリピランジカルボン酸4の合成
【化14】
Figure 2004256450
【0051】
100mlのナス型フラスコにチアトリピランジエチルエステル3(0.620g,1.0mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)10ml、エタノール8ml、水12mlに溶解させた。LiOH・HO(0.840g,20mmol)を加え20時間還流した。反応溶液を室温まで冷却し、1N HCl水溶液をゆっくり加え、溶液のpHを1にした後、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層は水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。得られた粗生成物をエーテルとヘキサンの混合溶媒で洗浄することにより、目的物であるチアトリピランジカルボン酸4を98%の収率で得た。なお、この生成物は精製を行わずに次の反応へと用いた。
【0052】
Figure 2004256450
【0053】
(4) 21,23−ジチアポルフィリン5の合成
【化15】
Figure 2004256450
【0054】
遮光した500mlのナス型フラスコにチアトリピランジカルボン酸4(0.508g,0.9mmol)を入れ、容器内をアルゴン置換し、室温下でTFA2.5mlを入れ5分間攪拌した。乾燥CHCl200mlを加えた後、ジホルミルチオフェン(0.196g,0.9mmol)を素早く加え、室温下で16時間攪した。その後、トリエチルアミンをゆっくり加え溶液を中和した後、DDQ(0.227g,1.0mmol)を加え、更に2時間攪拌した。得られた溶液を水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(アルミナ,50%酢酸エチル/ヘキサン)で処理した後、再結晶(CHCl/MeOH)して精製することにより、目的物であるジチアポルフィリン5を37%の収率で得た。
【0055】
Figure 2004256450
【0056】
本化合物のNMRスペクトルは図1に示すようなものであった。このスペクトルは目的とする化合物と良く対応が取れており、目的化合物が得られていることが分かる。
【0057】
実施例2:テトラベンゾ−21,23−ジチアポルフィリン7の合成
実施例1で合成したジチアポルフィリン化合物5を加熱処理することにより、エチレン分子が4個脱離して下記反応によりテトラベンゾジチアポルフィリンが生成する。
【化16】
Figure 2004256450
【0058】
ミクロチューブの中にジチアポルフィリン5(16.3mg,0.024mmol)を入れ、減圧下(2mmHg)、230℃で30分加熱することにより、目的物であるテトラベンゾジチアポルフィリン7を100%の収率で得た。
【0059】
Figure 2004256450
【0060】
この変換により、DTA(示差熱)−TG(熱重量)分析結果及び吸収スペクトルは、各々、図2,3に示すように変化した。
【0061】
図3で、Sore帯が長波長にシフトし、700nm付近に強い吸収帯が現れるのは、ベンゼン環の縮合したポルフィリン骨格の典型的な吸収スペクトルである。
【0062】
実施例3:21−チアポルフィリン6の合成
実施例1と同様にしてチアトリピランジカルボン酸4を合成し、このチアトリピランジカルボン酸4にチオフェンの代わりにピロール誘導体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、次に示す合成ルートで、下記ビシクロ構造を有するチアポルフィリン化合物を合成した。
【化17】
Figure 2004256450
【0063】
【化18】
Figure 2004256450
【0064】
遮光した500mlのナス型フラスコにチアトリピランジカルボン酸4(0.508g,0.9mmol)を入れ、容器内をアルゴン置換し、室温下でTFA2.5mlを入れ5分間攪拌した。乾燥CHCl200mlを加えた後、ジホルミルピロール(0.181g,0.9mmol)を素早く加え、室温下で16時間攪拌した。その後、トリエチルアミンをゆっくり加え溶液を中和した後DDQ(0.227g,1.0mmol)を加え、更に2時間攪拌した。得られた溶液を水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。粗結晶をカラムクロマトグラフィー(アルミナ,50%酢酸エチル/ヘキサン)で処理した後、再結晶(CHCl/MeOH)して精製することにより、目的物であるチアポルフィリン6を42%の収率で得た。
【0065】
Figure 2004256450
【0066】
本化合物のNMRスペクトルは図4に示すようなものであった。このスペクトルは目的とする化合物と良く対応が取れており、目的化合物が得られていることが分かる。
また、本化合物の吸収スペクトルは、図5に示すようなものであった。
【0067】
実施例4:テトラベンゾ−21−チアポルフィリン8の合成
実施例3で合成したチアポルフィリン化合物6を加熱処理することにより、エチレン分子が4個脱離して下記反応によりテトラベンゾチアポルフィリンが生成する。
【化19】
Figure 2004256450
【0068】
ミクロチューブの中にチアポルフィリン6(14.0mg,0.021mmol)を入れ、減圧下(2mmHg)、230℃で30分加熱することにより、目的物であるテトラベンゾチアポルフィリン8が100%の収率で得られた。
【0069】
Figure 2004256450
【0070】
このチアポルフィリン8の吸収スペクトルは図6に示すようなものであった。
【0071】
実施例5
膜厚300nmの酸化膜を形成したN型のシリコン(Si)基板(Sbドープ、抵抗率0.02Ωcm以下、住友金属工業社製)上に、フォトリソグラフィーで長さ(L)2.5〜50μm、幅(W)250、1000μmのギャップを有する金電極(ソース、ドレイン電極)を形成した。また、この電極と異なる位置の酸化膜をフッ酸/フッ化アンモニウム液でエッチングし、むき出しになったSi部分に金を蒸着し、これをシリコン基板に電圧を印加するための電極(ゲート電極)とした。
【0072】
実施例1で得られたジチアポルフィリン化合物2mgをクロロホルム1mLに溶解し、これをこの基板上にスピンコートすることにより良好な膜を得た。その後に210℃で5分加熱処理することにより、テトラベンゾジチアポルフィリンの膜を、電極を形成した基板上に作製した。
【0073】
【化20】
Figure 2004256450
【0074】
こうして得られたFET(電界効果型トランジスタ)素子の電気特性を評価した結果、FET特性を示し、飽和移動度1.1×10−4cm/Vs、オンオフ比1000を示した。
【0075】
実施例6
実施例1で得られたジチアポルフィリン化合物の代りに、実施例3で合成したチアポルフィリン化合物を用いたこと以外は、実施例5と同様にしてFET素子を作製した。即ち、ビシクロ構造を有する前駆体を塗布した後に加熱処理してテトラベンゾチアポルフィリンの膜を、電極を形成した基板上に作製した。
【0076】
【化21】
Figure 2004256450
【0077】
こうして得られたFET素子の電気特性を評価した結果、FET特性を示し、飽和移動度2.5×10−5cm/Vs、オンオフ比380を示した。
【0078】
実施例7:21−オキサ−23−チアポルフィリン9の合成
実施例1と同様にしてチアトリピランジカルボン酸4を合成し、このチアトリピランジカルボン酸4にチオフェンの代わりにフラン誘導体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、次に示す合成ルートで、下記ビシクロ環構造を有するオキシチアポルフィリン化合物を合成した。
【0079】
【化22】
Figure 2004256450
【0080】
【化23】
Figure 2004256450
【0081】
遮光した300mlのナス型フラスコにチアトリピランジカルボン酸4(0.565g,1.0mmol)を入れ、容器内をアルゴン置換し、室温下でTFA2.5mlを入れ5分間攪拌した。乾燥CHCl200mlを加えた後、ジホルミルフラン(0.202g,1.0mmol)を素早く加え、室温下で16時間攪拌した。その後、トリエチルアミンをゆっくり加え溶液を中和した後DDQ(0.271g,1.2mmol)を加え、更に2時間攪拌した。得られた溶液を水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥させ濃縮した。粗結晶をカラムクロマトグラフィー(アルミナ,50%酢酸エチル/ヘキサン)で処理した後、再結晶(CHCl/ヘキサン)により精製することにより、目的物であるオキサチアポルフィリンを23%の収率で得た。
【0082】
Figure 2004256450
【0083】
実施例8:テトラベンゾ−21−オキサ−23−チアポルフィリン10の合成実施例7で合成したオキサチアポルフィリン化合物を加熱することにより、エチレン分子が4個脱離して下記反応によりテトラベンゾオキサチアポルフィリンが生成する。
【0084】
【化24】
Figure 2004256450
【0085】
【化25】
Figure 2004256450
【0086】
ミクロチューブの中にオキサチアポルフィリン(12.7mg,0.019mmol)を入れ、減圧下(2mmHg)、230℃で45分加熱することにより、目的物であるテトラベンゾオキサチアポルフィリン10が100%の収率で得られた。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、光あるいは電気的な機能を有し、色素、有機半導体等として有用な新規チア/オキサポルフィリン系化合物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成したジチアポルフィリン化合物のNMRスペクトルを示す図である。
【図2】実施例2で合成したジチアポルフィリン化合物の熱分析結果を示す図である。
【図3】実施例2で合成したジチアポルフィリン化合物の吸収スペクトルを示す図である。
【図4】実施例3で合成したチアポルフィリン化合物のNMRスペクトルを示す図である。
【図5】実施例3で合成したチアポルフィリン化合物の吸収スペクトルを示す図である。
【図6】実施例4で合成したチアポルフィリン化合物の吸収スペクトルを示す図である。

Claims (1)

  1. 下記一般式で表される、チア/オキサポルフィリン系化合物。
    Figure 2004256450
    (一般式(I)において、R〜Rは、各々独立に、水素原子又は任意の置換基を表し、RとR、RとR、RとR、RとRの組み合せのうちの少なくとも1組は互いに結合して、置換基を有していても良い環を形成している。XはS,O又はNHを表し、YはS又はOを表す。)
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