JP2004256000A - Curtain air bag - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【従来の技術】
車両衝突時、その衝撃を感知してインフレータ(ガス発生器)から発生させたガスをエアバッグ内に注入し、膨張・展開させて、搭乗者と車体の間に介在することにより搭乗者への衝撃を緩和してこれを保護するエアバッグ装置が普及している。
近年では、搭乗者の顔面、上体を保護するためステアリングホイールやインパネに装備されるもののみならず、ドア面側にも展開するように装備されて、側面衝突時や車両転倒時にも搭乗者を保護できるように一層の安全性が確保されるようになっている。
【0002】
こうした側面側用のエアバッグとしては、車両のルーフサイドルール部に装備されて、衝突時にその下方にカーテン様に展開して搭乗者を保護するカーテンエアバッグがある。しかし、カーテンエアバッグにおいて、搭乗者を十全に保護するためにはルーフサイドレール部に対応する下方部にエアバッグを展開させるのみでは不十分であり、ルーフサイドレール部対応下方部を越えてその前方側にもエアバッグを膨張、展開させる必要がある。
このようなエアバッグとして、特開2000−355261に提案されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このエアバッグは、前記ルーフサイドレール部の前方側に展開する膨張部をフロントピラーガーニッシュ内部に収納したものである。この場合には、フロントピラーガーニシュは搭乗者の顔面に対向する位置関係にあるので、特にこの部分はエアバッグ展開時に破損しないように補強するか、あるいは応力を分散させる構造を設ける等の措置が必要となり、いずれにしてもコスト増の要因となる。
本発明は、こうしたコスト増要因を回避するため、フロントピラーガーニッシュ内部へエアバッグを収納することなく、搭乗者の保護を確保するようにしたカーテンエアバッグを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ルーフサイドレール部に対応する下方部の前方部に延張する膨張部も、該下方部に展開する膨張部に折り返して重ねてともにルーフサイドレール部に収納することにより解決できることを見出し、本発明に至った。
【0005】
すなわち、本発明は、
(1)ルーフサイドレール部に対応する下方部分を保護する主膨張部、ルーフサイドレール部を越えた車輌前方向または車輌前後方向に延設された延設部に対応する下方部分を保護する延設膨張部を有するカーテンエアバッグにおいて、前記延設膨張部は主膨張部とともにルーフサイドレール部に収納されていることを特徴とするカーテンエアバッグ、
(2)前記延設膨張部は展開方向(上下方向)に沿って主膨張部側に折り返して、主膨張部とともにルーフサイドレール部に収納されていることを特徴とする前記(1)記載のカーテンエアバッグ、
(3)主膨張部にテンションベルトの一端が固着され、他端が主膨張部にガスが注入されたとき、下方に向って張設されるように車体に固着されていることを特徴とする前記(1)または(2)記載のカーテンエアバッグ、
に関する。
【0006】
カーテンエアバッグは、すでに述べているように、車両の側面側面衝突時や転倒時に、車体に取り付けられたセンサーからの信号で、インフレータからガスを吐出し、ルーフサイドレール部に折り畳まれたエアバッグを下方に展開し、搭乗者とドア窓ガラスとの間に介在してその頭部、胸部等がドアの窓ガラスなどに直接衝突しないように保護するものである。
【0007】
本発明のエアバッグにおいては、前記主膨張部から延設した膨張部を主膨張部に折り返して重ねた上で、適宜の方法で折り畳み、ルーフサイドレール部位に収納することが重要である。そのように重ねて折り畳まれたエアバッグがインフレータからガスが注入されたとき、前記適宜の方法で折り畳まれた部分の折りを解きつつ、同時に前記延設した膨張部の折り重ねも解かれる。したがって、エアバッグの下方への展開が円滑に行われ、ルーフサイド部位から膨出してフロントピラーに対応する箇所までスムースにカバーすることができる。ルーフサイドレール部位では殆ど通常の(折り重ねられない)エアバッグと同様の膨張をし、ヘッドライニングへの影響も同等にできる。よって、折り重ねを行った本発明のエアバッグであっても、折り畳まれたエアバッグの周辺の構造について別段の補強や変更を必要としない。
また、エアバッグが膨張してルーフサイドレール部位でエアバッグをカバーしているヘッドライニングを押し広げて、そこに生じる開口部から、スムースに安定して展開するように、テンションベルトの一端を主膨張部位に固定し、他端を車体、特にフロントピラーガーニッシュ内の車体に固着することが好ましい。
【0008】
このベルトによりエアバッグはその展開時に下方方向に張設されるので、前記のように重ねて折り畳まれている前記延設膨張部も含めてスムースに安定して展開することができる。ベルトの一端は主膨張部の窓側、車内側のいずれに固定されてもよいが、好ましくは車内側に固定される。このことにより、エアバッグの延設膨張部の車内側への動きを制限することができる。また、前記の折り返しは、窓側に向かって行っても、車内側に向かって行ってもどちらでもよいが、窓側に向かう方が好ましい。
その他、本発明におけるカーテンエアバッグについては、特に制限はない。
【0009】
【実施例】
次に図面により、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明のカーテンエアバッグの取付状態の実施例を示す説明図である。図1中、1はルーフサイドレール部に設けたエアバッグで、これはヘッドライニング(天井材)でカバーされる。2はリアピラーガーニッシュ内に収納されているインフレータ、3はフロントピラーガーニッシュで、その内部の車体側にテンションベルト4の一端が固定されている。5は窓ガラス示す。なお、図1ではヘッドライニング、リアピラーガーニッシュは図示していない。
【0010】
図2は、図1に示すように取り付けられた本発明のエアバッグが展開したときの状態を説明する図である。図2に示すように、エアバッグは、インフレータからガスが注入されて膨張し、これをカバーしているヘッドライニングを押し広げるようにして下方部に展開し、前部席用膨張室6と後部席用膨張室7とが搭乗者と窓との間に介在するように形成する。この際、前部席用膨張室用エアバッグに折り返し線Xにて折り返し重ねられていた延設部もガス注入により折り返し状態からもとの状態に復帰しながら膨張し、またテンションベルト4により車内側への不安定な動きを規制されながら、ルーフサイドレール部に対応する下方部より前方下方部に展開し、こうして搭乗者を保護する。なお、膨張室6,7の間は、非膨張部である。
【0011】
図3は、図2の状態におけるエアバッグ1の説明図である。図3において、10は主膨張部、11は延設膨張部を示し、これらが前部席用膨張室6を形成している。なお、Y線は折り返し部分の端縁線、8は非膨張部、9は導管、12はエアバッグの厚さ規制部であり、これは表裏のエアバッグ基布を縫着した部分である。また、後部席用膨張室7を主膨張部10としてこれに必要に応じて前部席と同様に延設膨張部を設けることができる。すなわち、エアバッグがリアピラーガーニッシュに対応する下方部分まで保護する態様においては、前席と同様に延設部を設け、その折り返し線で折り返して重ねて折り畳みルーフサイドレール部位に収納することができる。なお、この場合には必要に応じ、テンションベルトの一端を主膨張部位に固定し他端をリアピラーガーニッシュ内の車体に固着する。また、図4は、図1A−A線断面説明図であり、13はここに巻き込まれて収納されたエアバッグをカバーするヘッドライニングであり、仮想線はエアバッグが展開したときの状態を示している。
図5は、図3A線断面説明図で、延設膨張部の折り返しの態様(1)、(2)、(3)を説明している。
【0012】
本発明のカーテンエアバッグは、このようにフロントピラーガーニッシュ内部にエアバッグを収納することなく、この部分に相当するエアバッグを折り返して、ルーフサイドレール部位に収納できる。その結果、フロントピラーガーニッシュは、エアバッグが膨張・展開する際の大きな負荷を回避することができるので、これに対して、特別な補強手段や応力を分散するための手段を講じる必要がない。エアバッグがフロントピラーガーニッシュ内部にも収納される場合には、その膨張、展開時にこれを押し広げる大きな力が負荷されることになるが、フロントピラーガーニッシュは、搭乗者と対向する位置関係にあるので、安全を期すためには、前記のようなこの部分の損傷を防ぐ措置を要することとなるのである。
【0013】
これに対して、本発明のカーテンエアバッグにおいては、フロントピラーガーニッシュ内部には前記テンションベルトが固定されているのみである。この場合には内部から膨張してフロントピラーガーニッシュを押し広げるエアバッグが収納されている場合とは異なり、フロントピラーガーニッシュの端部をわずかにめくるようにして引き出されるものであるから、本発明のカーテンエアバッグにおいては、フロントピラーガーニッシュに補強や応力を分散させる構造を設ける必要はない。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フロントピラーガーニッシュ内部にエアバッグを収納していないので、この部分の損傷を予備的に防止するための補強手段や応力を分散する手段を講じる必要がなくコスト的に有利である。しかも、エアバッグ膨張、展開時には、必要な延設膨張部が折り返して収納されているルーフサイドレール部位からこれをスムースに安定した状態で展開形成できるので、安全装置としての信頼性も十分に高いものである。
【0015】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーテンエアバッグの取付状態の実施例を示す説明図。
【図2】図1に示すエアバッグが展開したときの状態の説明図。
【図3】図2の状態におけるエアバッグ1の説明図。
【図4】図1A−A線断面説明図。
【図5】図3A線断面説明図で、延設膨張部の折り返しの態様の説明図。
【0016】
【符号の説明】
1:エアバッグ
2:インフレータ
3:フロントピラーガーニッシュ
4:テンションベルト
5:窓ガラス
6:前部席用膨張室
7:後部席用膨張室
8:非膨張部
9:導管
10:主膨張部
11:延設膨張部
12:厚さ規制部
13:ヘッドライニング(エアバッグカバー)[0001]
[Prior art]
In the event of a vehicle collision, gas generated from an inflator (gas generator) is sensed by injecting the gas into the airbag, inflated and deployed, and interposed between the occupant and the vehicle body, causing a 2. Description of the Related Art Airbag devices that alleviate impact and protect it have become widespread.
In recent years, in order to protect the passenger's face and upper body, it is equipped not only on the steering wheel and instrument panel but also on the door side so that it can be deployed in the event of a side collision or vehicle fall More safety is ensured to protect the public.
[0002]
As such an airbag for the side surface, there is a curtain airbag that is mounted on a roof side rule portion of a vehicle and that deploys like a curtain under a collision to protect a passenger. However, in a curtain airbag, it is not enough to deploy the airbag in a lower portion corresponding to the roof side rail portion in order to fully protect the occupant. It is necessary to inflate and deploy the airbag also on the front side.
As such an airbag, there is an airbag proposed in JP-A-2000-355261.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this airbag, an inflatable portion that is deployed forward of the roof side rail portion is housed inside the front pillar garnish. In this case, since the front pillar garnish is in a positional relationship facing the occupant's face, measures should be taken to reinforce this part so that it is not damaged when the airbag is deployed, or to provide a structure to disperse the stress. Is required, and in any case, it causes a cost increase.
An object of the present invention is to provide a curtain airbag that secures protection of a passenger without storing the airbag inside the front pillar garnish in order to avoid such a cost increase factor. .
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies, and as a result, the inflatable portion extending to the front portion of the lower portion corresponding to the roof side rail portion is also folded back on the inflatable portion expanding to the lower portion and overlapped with the roof side rail portion. The present inventors have found out that the problem can be solved by housing, and have reached the present invention.
[0005]
That is, the present invention
(1) A main inflatable portion that protects a lower portion corresponding to the roof side rail portion, and an extension that protects a lower portion corresponding to an extended portion extending in the vehicle front direction or the vehicle front and rear direction beyond the roof side rail portion. In a curtain airbag having an inflatable section, the extended inflatable section is housed in a roof side rail section together with a main inflatable section,
(2) The above-mentioned (1), wherein the extended inflatable portion is folded back toward the main inflatable portion along the deployment direction (vertical direction) and is housed in the roof side rail portion together with the main inflatable portion. Curtain airbags,
(3) One end of the tension belt is fixed to the main inflatable portion, and the other end is fixed to the vehicle body so as to extend downward when gas is injected into the main inflatable portion. The curtain airbag according to the above (1) or (2),
About.
[0006]
As already mentioned, curtain airbags discharge gas from the inflator in response to a signal from a sensor attached to the vehicle body at the time of side collision or fall of the vehicle, and the airbag folded on the roof side rail part Is deployed downward to protect the head, chest, etc. from interfering directly with the window glass of the door between the occupant and the door window glass.
[0007]
In the airbag of the present invention, it is important that the inflatable portion extending from the main inflatable portion is folded back on the main inflatable portion, overlapped, folded by an appropriate method, and stored in the roof side rail portion. When gas is injected from the inflator into the airbag folded in such a manner, the folded portion is unfolded by the appropriate method, and at the same time, the folded portion of the extended inflatable portion is also unfolded. Therefore, the downward deployment of the airbag is smoothly performed, and the airbag can be smoothly expanded to the portion corresponding to the front pillar by expanding from the roof side portion. In the roof side rail portion, almost the same inflation as a normal (unfoldable) airbag is performed, and the effect on the headlining can be made equal. Therefore, even in the case of the folded airbag of the present invention, it is not necessary to reinforce or change the structure around the folded airbag.
In addition, one end of the tension belt is mainly used so that the airbag inflates and pushes out the headlining covering the airbag at the roof side rail, and smoothly and stably deploys from the opening formed there. It is preferable to fix to the inflated portion and fix the other end to the vehicle body, particularly to the vehicle body in the front pillar garnish.
[0008]
Since the airbag is stretched downward by the belt when the airbag is deployed, the airbag can be smoothly and stably deployed including the extended inflatable portion that is overlapped and folded as described above. One end of the belt may be fixed to either the window side of the main inflatable portion or the inside of the vehicle, but is preferably fixed to the inside of the vehicle. As a result, the movement of the extended inflatable portion of the airbag toward the inside of the vehicle can be restricted. In addition, the turning may be performed toward the window or toward the inside of the vehicle, but it is preferable to be performed toward the window.
In addition, there is no particular limitation on the curtain airbag in the present invention.
[0009]
【Example】
Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is an explanatory view showing an embodiment of a mounted state of a curtain airbag of the present invention. In FIG. 1,
[0010]
FIG. 2 is a view for explaining a state when the airbag of the present invention attached as shown in FIG. 1 is deployed. As shown in FIG. 2, the airbag is inflated by injecting gas from an inflator, and is expanded downward by spreading a headlining covering the airbag. The seat expansion chamber 7 is formed so as to be interposed between the passenger and the window. At this time, the extended portion, which has been folded back on the airbag for the front seat inflation chamber along the folding line X, is also inflated while returning to the original state from the folded state by gas injection, and the vehicle is moved by the
[0011]
FIG. 3 is an explanatory diagram of the
FIG. 5 is a cross-sectional explanatory view taken along the line in FIG. 3A, and illustrates the folding modes (1), (2), and (3) of the extension portion.
[0012]
In the curtain airbag of the present invention, the airbag corresponding to this portion can be folded back and stored in the roof side rail portion without storing the airbag inside the front pillar garnish. As a result, since the front pillar garnish can avoid a large load when the airbag is inflated and deployed, it is not necessary to take any special reinforcing means or means for dispersing stress. If the airbag is also stored inside the front pillar garnish, it will be subjected to a large force to push it when inflating and deploying, but the front pillar garnish is in a positional relationship facing the occupant. Therefore, in order to ensure safety, it is necessary to take measures to prevent damage to this portion as described above.
[0013]
On the other hand, in the curtain airbag of the present invention, only the tension belt is fixed inside the front pillar garnish. In this case, unlike the case where an airbag that inflates from inside and pushes the front pillar garnish is housed, it is pulled out by slightly turning the end of the front pillar garnish. In the curtain airbag, it is not necessary to provide a structure for reinforcing or dispersing stress in the front pillar garnish.
[0014]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the airbag is not housed inside the front pillar garnish, it is necessary to take measures for reinforcing to prevent damage to this portion and for dispersing the stress. It is cost-effective. In addition, when the airbag is inflated and deployed, the necessary extended inflatable portion is folded back and housed from the roof side rail portion, which can be smoothly and stably deployed and formed, so that the reliability as a safety device is sufficiently high. Things.
[0015]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing an embodiment of a mounted state of a curtain airbag of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a state when the airbag shown in FIG. 1 is deployed.
FIG. 3 is an explanatory view of the
FIG. 4 is an explanatory sectional view taken along the line AA of FIG. 1;
FIG. 5 is a cross-sectional explanatory view taken along the line of FIG. 3A, illustrating the folded state of the extended portion.
[0016]
[Explanation of symbols]
1: airbag 2: inflator 3: front pillar garnish 4: tension belt 5: window glass 6: front seat inflation chamber 7: rear seat inflation chamber 8: non-inflation section 9: conduit 10: main inflation section 11: Extended inflation part 12: Thickness regulation part 13: Head lining (airbag cover)
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