JP2004254707A - 接触浸潤力を有するrnaウイルスベクター - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、遺伝子治療に利用できるRNAウイルスベクターを提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明は、遺伝子治療に有用なRNAウイルスベクターを提供する。本発明のRNAウイルスベクターは、細胞感染能、RNA自律複製能および接触浸潤力を有するが、伝播力を有さない。本発明のRNAウイルスベクターを利用することにより、遺伝子治療を行う際に、従来よりも効率的に遺伝子導入及び細胞移植を行うことが可能となった。
【選択図】なし

Description

本発明は、遺伝子治療に利用できるウイルスベクターに関する。詳しくは、本発明は不活化された(−)鎖RNAウイルスベクターに関する。
ヒトや動物に対する遺伝子治療において、治療効果と安全性は極めて重要な課題である。特に、ウイルスの遺伝子を組換えることにより得られる「ウイルスベクター」を用いて行われる治療は、たとえ治療効果が認められる場合でも、遺伝子が染色体DNAの不特定な位置に挿入されたり、組換え体ウイルスや病原性ウイルスが自然界に放出されたり、細胞内に導入された遺伝子発現の制御ができない等の可能性を否定できない場合には、治療行為を極めて慎重に行う必要がある。
ウイルスベクターは、ウイルスの感染能を利用して目的遺伝子を標的細胞内に導入するために主に用いられる。ウイルス遺伝子に目的遺伝子を挿入する等の遺伝子操作を施した組換え型ウイルスベクターの表面には、ウイルス由来のエンベロープ蛋白質等が存在しており、それが由来するウイルスの感染能を保有しているので、その内部の組換え遺伝子を細胞内に導入することが可能となる。このような組換え型ウイルスベクターは、遺伝子治療のみならず、目的遺伝子発現細胞の作製、トランスジェニック動物作製等に使用することが可能である。
ウイルスベクターは、レトロウイルスベクター、DNAウイルスベクター、RNAウイルスベクターの3者に分類されるが、染色体に挿入されることがないという安全性の面でRNAウイルスベクターは有利である。このような技術背景からすでにセンダイウイルス等の非分節型(−)鎖RNAウイルス由来のウイルスベクターが提供されている(D.Yuら,Genes To Cells,2:457-466,1997, M.Hasanら,J.Gen.Virol. 78:2813-2820,1997)。本発明者らは、伝播力を有さないが感染力とRNAの自律複製能を有する(−)鎖RNAウイルスベクターをすでに開発している(国際公開97/16538号参照)。
本発明は、遺伝子治療に利用できるRNAウイルスベクターを提供することを課題とする。
本発明者らはまず、(−)鎖RNAウイルスの代表格であり、安全性や利便性の点からベクターとして産業上最も有用であると考えられるセンダイウイルス核酸を用いて種々の欠損型変異体を取得し、これらの欠損型変異体を公知の手法によりウイルス再構成試験に供した。すると、M遺伝子に障害を有する変異体に由来する再構成複合体が、野生株よりも小さなプラークを形成する能力があるが、鶏卵中で増殖しないことを見いだし、該変異株は、細胞感染能、RNA自律複製能及び接触浸潤力を有するが伝播力を有さないことを確認した。さらに、M遺伝子に障害を有する欠損型変異体に由来するプラークは、抗センダイウイルス抗体では染色されるが、抗Mモノクローナル抗体では染色されなかったことから、該M変異株は、完全なMタンパク質を欠くプラークであることを確認し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、接触浸潤力及びRNA自律複製能に関わる遺伝子群を有するが伝播力に関わる遺伝子群が欠失または不活化されているRNAを提供する。
本発明は、また、上記のRNAを含有し、該RNAを複製しかつ接触浸潤により該RNAを別の細胞に伝達することができる細胞を提供する。
本発明は、さらに、該RNAを発現させることにより形成される細胞感染能、接触浸潤力及びRNA自律複製能を有するが伝播力を有さない複合体、その製造方法及び該複合体を製造するためキットを提供する。
また、本発明は、上記のRNAを試験管内または細胞内で転写することのできる鋳型DNAを含むDNAを提供する。
本明細書において、ウイルスベクターの「細胞感染能」とは、「ウイルスベクターが細胞への接着能および膜融合能等を保持していることにより、細胞内にウイルス内部の核酸等を導入することのできる能力」を意味する。「伝播力」とは、「感染や人工的な手法で核酸が細胞内に導入された後、細胞内に存在する該核酸が複製後、感染性粒子またはそれに準ずる複合体を形成し、別の細胞に伝播することのできる能力」を意味する。また、「接触浸潤力」とは、「ウイルスベクター遺伝子を保持する細胞が別の細胞と接触することによりその遺伝子をその細胞に伝達することのできる能力」を意味する。
伝播力を有さないが、接触浸潤力を有するウイルスをベクターとして用いたときに、既存の、伝播力及び接触浸潤力を有さないウイルスベクターの持つ致命的な欠点を補うことができる。すなわち、ウイルスベクターを細胞に感染させてウイルスベクターが担持する遺伝子を発現させる場合、既存のベクターでは、直接的にウイルスベクターが感染した細胞でしか発現させることができない。細胞が一層に並び、すべての細胞に直接的にウイルスベクターを感染させることのできる培養細胞系では問題にならないが、細胞が立体的に多層的に存在する生体内に直接感染させることを考えた場合、ウイルスベクターを直接感染させることのできる部位、あるいは細胞数は限られている。たとえば腫瘍部位にウイルスベクターを直接感染させた場合、腫瘍を形成する細胞すべてに感染させることは非常に困難である。
これに対して、接触浸潤力を有するウイルスベクターを腫瘍部位に感染させた場合、直接的には一部の細胞にしか感染しなくても、感染細胞に隣接した細胞に接触浸潤力を介して感染するので、結果的にすべての腫瘍細胞を感染させることができる。また、このウイルスベクターは、伝播力を有さないので、血流に乗って他の部位の細胞が感染する可能性はない。
すなわち、このウイルスベクターを遺伝子治療に用いた場合、特定の臓器、特定の部分に限りすべての細胞に感染し、なおかつ他の部位に感染するおそれのないという新しい特徴を持ったウイルスベクターである。
また、本発明の細胞感染能、RNA自律複製能及び接触浸潤力を有するが伝播力を有さないウイルスベクターを保持する細胞は、細胞移植用の細胞として利用することができる。すなわち、自律複製能を有するベクターを持つ細胞が接触侵潤力によって、内部のベクターを他の細胞に侵入させることができるので、ウイルスベクターを保持する細胞を治療を要する部位に必要量だけ移植することにより、その部位を治療することが可能となる。
なお、M遺伝子が欠損した麻疹ウイルス(Measles virus)は、感染性粒子の形成が阻害され、細胞融合が促進されることが報告されている(T. Cathomenら,EMBO J.,1998, 17: 3899-3908)が、このウイルスをベクターとして使用する可能性については全く示唆されていない。
本発明の(−)鎖RNAウイルスの材料となるウイルスとしては、例えばパラミクソウイルス科の(Paramyxoviridae)のセンダイウイルス(Sendai virus)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、おたふくかぜウイルス(Mumps virus)、麻疹ウイルス(Measles virus)、RSウイルス(Respiratory syncytial virus)、牛疫ウイルス(rinderpest virus)、ジステンパーウイルス(distemper virus)、オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)のインフルエンザウイルス(Influenza virus) 、ラブドウイルス科(rhabdoviridae)の水疱性口内炎ウイルス(Vesicular S)、狂犬病ウイルス(Rabies virus)等が挙げられる。DI粒子(J. Virol. 68, 8413-8417(1994))等の不完全ウイルスや、合成したオリゴヌクレオチド等も、材料として使用することができる。
材料となる(−)鎖RNAウイルスとしては、上記のいずれかのウイルスに由来する組換え体(−)鎖RNAウイルスを用いてもよい。組換え体(−)鎖RNAウイルスは、たとえば免疫原性に関与する遺伝子を不活性化したり 、RNAの転写効率や複製効率を高めるために、一部の遺伝子を改変したものでもよい。
本発明のRNAは、前記のいずれかのウイルスまたは組換え体ウイルスのcDNAを改変したものを試験管内または細胞内で転写することにより得ることができる。このとき得られるRNAは、由来するウイルスの伝播力に関わる少なくとも1つの遺伝子が欠失または不活化していることが必要であるが、自律複製および接触浸潤力に関わる遺伝子が欠失または不活化していてはならない。また、DI分子など、ウイルスゲノムの両端構造を持つcDNAに、人工的に自律複製に関わる遺伝子群を挿入したDNAを試験管内または細胞内で転写することにより得られる人工的な配列を持つRNA分子も、同様に用いることが可能である。
センダイウイルスの場合は、「自律複製に関わる遺伝子」とは、NP、P/C、Lのいずれかの遺伝子であり、「伝播力に関わる遺伝子」とは、M、F、HNのいずれかの遺伝子である。また、M遺伝子のみを欠失または不活化させた場合、細胞外にゲノム由来RNAを含む複合体を放出する能力を持つウイルス粒子またはウイルス様粒子が形成されないため、ウイルスの「伝播力」は消失するが、「接触浸潤力」は残存する。したがって、例えばM遺伝子のみを欠失させたセンダイウイルスZ株のRNA及び該RNAを含むリボ核タンパク質(RNP)を本発明において好適に用いることができる。ただし、これらの遺伝子群はウイルス由来の配列そのままでなくとも、転写、複製における活性が天然型のそれと同等かそれ以上ならば、変異を導入したり、あるいはほかのウイルスの相当遺伝子で代用してもよい。
本発明のRNAは、適当な部位に外来性遺伝子が挿入されたものでもよい。所望のタンパク質を発現させるためには、所望のタンパク質をコードする外来性遺伝子を挿入する。センダイウイルスRNA(ジェンバンクアクセッション番号M30202)においては、R1配列とR2配列との間に、6の倍数の塩基数を有する配列を挿入することが望ましい(Journal of Virology,Vol.67,No.8,(1993)p.4822-4830)。R1配列およびR2配列のコンセンサス配列はそれぞれ(5'-AGGGWBAAWGD-3')および(5'-DTAAGAAAAA-3')である。挿入した外来性遺伝子の発現量は、遺伝子挿入の位置、また遺伝子の前後のRNA塩基配列により調節しうる。例えば、センダイウイルスRNAにおいては、挿入位置がNP遺伝子に近いほど、挿入された遺伝子の発現量が多いことが知られている。
本発明の複合体は、上記RNAと核酸を含まないウイルス構造体を含む。「核酸を含まないウイルス構造体」とは、例えばウイルスからRNAだけ除去したものであって、本発明のRNAの感染能と自律複製能は相補するが、細胞外に複合体を放出し、自由に運動する粒子を形成することを相補しない、すなわち伝播力は相補しないものが用いられる。センダイウイルスの場合、M遺伝子のみを欠損または欠失させたセンダイウイルスのRNAと、センダイウイルスからRNAとM蛋白質を除去したウイルス構造体とからなる複合体(RNP)は、感染能と自律複製能を有するが伝播力は有さない複合体である。複合体は、伝播力がないものであれば、これら以外のものを含んでいても構わない。例えば、エンベロープ表面に特定の細胞に接着しうるような接着因子、リガンド、受容体等が含まれていても構わない。
また、本発明は、a)上記の本発明のRNAもしくは該RNAのcRNA、または該RNAもしくは該cRNAを生合成しうるユニット、及びb)該RNAもしくは該cRNAの複製に必要な酵素群、または該酵素群を生合成しうるユニット、を含むキットに関する。適当な宿主内に、上記a)及びb)のユニットを導入することによって本発明の細胞感染能、RNA自律複製能および接触浸潤力を有するが伝播力を有さない複合体を製造することができる。本発明の複合体を製造するということは、自律複製するRNPを再構成することを意味する。上記a)のユニットにおいて、センダイウイルス由来のRNAを用いる場合、b)のユニットとしては、センダイウイルスのNP,P/C及びL蛋白質のすべて、または該蛋白質群を生合成しうるユニットが好ましい。
宿主としては、用いるウイルスRNAが発現しうる細胞であれば、特に限定されない。センダイウイルス由来のRNAを用いる場合は、センダイウイルスが感染できる細胞、例えば、培養された哺乳動物または鳥類細胞や鶏卵などが挙げられる。培養細胞としては、LLCMK2、MDCK、MDBK、CV-1、Hela、HepG2、P19、F9、CHO、PC12、293細胞、BAF3、Jerkat、ヒトPBMC、MT-4、Molt-4、NIH3T3、L929、ニワトリ胚繊維芽細胞等を用いることができる。
センダイウイルスの効率良い粒子再構成のためには、細胞内に導入するcDNAの形態が線状よりも環状のほうが良く、また(−)鎖RNAが細胞内で転写されるよりも、(+)鎖RNAが細胞内で転写されるほうが粒子形成効率が高いことが、本発明者によって確認されている(A.Katoら,Genes To Cells,1:569-579,1996)。これらの条件が他のすべての(−)鎖RNAのウイルス再構成に適用できるとは限らないが、他の(−)鎖RNAウイルス再構成に際しても、本明細書の記載内容および技術常識に基づいて適宜条件を検索することは可能である。
生産された複合体は、宿主、例えば、培養細胞や鶏卵から、常法によって回収しうる。
複合体に含まれるRNAにコードされた外来遺伝子は、この複合体を細胞に感染させることにより発現させることができる。例えば、鶏卵または動物生体内の組織に接種する、もしくは、複合体を保持する細胞を接種することによりその組織内で外来遺伝子を発現させることができる。体内から取り出した細胞を、複合体を細胞内に自律複製している細胞に変換し、体内に戻し、その細胞が接触した細胞に外来遺伝子を発現させることも可能である。
なお、本発明の一態様としての、M遺伝子が欠失または不活性化したセンダイウイルスの複合体が標的細胞へ感染後、接触浸潤により周辺の非感染細胞に本発明に含まれるRNAが浸潤する過程を、図9として例示する。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
センダイウイルス由来M遺伝子のサブクローニング
以下に実施するすべてのライゲーション反応、末端平滑化反応および脱リン酸化処理にはTakara Ligation Kit Ver.2(宝酒造社、京都)、Takara Blunting Kit(宝酒造社)およびCIAP(宝酒造社)をそれぞれ用い、製品のプロトコルに従うことにより行なった。また、塩基配列の決定には、サンガー法(F.Sanger,Science,214:1205-1210,1981)を用いた。
野生型cDNAである pUC18/T7(+)HVJRz(A.Katoら,Genes To Cells,1:569-579,1996)(図1)を出発材料として、以下の段階を経てM遺伝子を欠失したcDNAを構築した。M遺伝子とその近傍のDNA塩基配列を図2に、構築の概念図を図3にそれぞれ示した。
まず、M遺伝子を含むClaI断片をpUC18/T7(+)HVJRzより回収し、pHSG396(宝酒造社)のClaIサイトに挿入することによりpHSG-M-CC(図4)を得た。一方、pHSG396をApaLIで切断し、末端平滑化処理後セルフライゲーションすることによりApaLI部位を欠失させたpHSG396-dA(図4)を作製した。pHSG-M-CCのM遺伝子を含むEcoRI- BamHI断片を、pHSG396-dAをEcoRIおよび BamHIで切断処理後脱リン酸化処理を行なったものに挿入することにより、pHSG-dA-M-BE(図4)を得た。
[実施例2] M欠失型ベクターの作製
49merの合成オリゴヌクレオチド5'-ggcgatatctatagattccctaagttctcatagtagatgtgcaccggca-3'(EAリンカーF)(配列番号:1)および5'-tgccggtgcacatctactatgagaacttagggaatctatagatatcgcc-3'(EAリンカーR)(配列番号:2)を合成し、アニール処理後pCR2.1(インビトロジェン社)に挿入することによりpCR-EALを作製した。また、挿入断片の塩基配列が設計どおりであることを確認した。
pCR-EALをEcoRVおよびApaLIで切断し、リンカー断片を切り出した。一方、pHSG-dA-M-BEをEcoRVおよびApaLIで切断したものに上記リンカーを挿入することにより、pHSG-dA-dM-EA-EBを得た。
pHSG396をEcoRIで切断し、末端平滑化処理後セルフライゲーションすることにより得られたEcoRI部位を欠失したプラスミドをさらにBamHIで切断し、末端平滑化処理後セルフライゲーションすることによりEcoRIおよびBamHIの両切断部位を欠失したプラスミドpHSG-dE-dBを得た。
M遺伝子を含むClaI断片をpHSG-dE-dBのClaI部位に挿入しpHSG-dE-dB-M-CCを構築した。pHSG-dE-dB-M-CCをEcoRIおよびBamHIで切断したものに、pHSG-dA-dM-EA-EBより切りだしたEcoRI-BamHI断片を挿入することによりpHSG-dE-dB-dM-CCを得た。
pHSG-dE-dB-dM-CCのClaI断片を、pUC18/T7(+)HVJRzのClaI部位に挿入したプラスミドpHVJ-dMEAを構築した。以上の構築スキームを図5に示した。
[実施例3] M欠損型ベクターの作製
M遺伝子中の制限酵素部位、BsgI部位中に変異を持ち、M遺伝子の読み枠中に終止コドンが出現するように設計したオリゴヌクレオチドM-1(5'-ttaaaggcctaaaccgatctcagaattacg-3')(配列番号:3)およびM-2(5'-tatcattccctgtctcagcctgcc-3')(配列番号:4)をPCR プライマーとして用い、pUC18/T7(+)HVJRzを鋳型としてPCR反応を行った。PCR産物をpCR2.1にクローニングし、pCR-Mを得た(図6)。
pCR-Mの塩基配列を確認後、pCR-MをStuIおよびXcmIの両制限酵素で処理した断片をゲルから回収し、pHSG-M-CCをStuIおよびXcmIの両制限酵素で処理したものに挿入した。得られたプラスミドをpHSG-dM-CCと命名した。pHSG-dM-CCをClaIで切断して得られた断片を、pUC18/T7(+)HVJRzのClaI部位に挿入することにより、pHVJ-dMを得た。以上の構築スキームを図6に示した。
[実施例4] M欠失型およびM欠損型cDNAを用いた再構成試験
野生型(WT)、M欠失型(dMEA)、M欠損型(dM)の各cDNAからウイルス粒子を再構成するために以下の方法を用いた。
通常のトリプシン処理でシャーレからはがしたLLCMK2細胞(サル腎臓由来細胞株)を直径10cmのプラスチックシャーレに2x106細胞播き、10%FBS(ギブコビーアールエル社)を含むMEM培地(ギブコビーアールエル社)中で、CO2 5%、37℃の条件下で24時間培養した。シャーレから培地を取り除き、PBSで一度洗浄した後、MOI(Multiplicity of infection)が2となるように8x106 pfu/mlにPBSにて希釈したT7ファージ由来RNAポリメラーゼを発現可能な組換えワクシニアウイルスベクター、vTF7-3(T.R.Fuerstら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8122-8126,1986)の溶液を500μl滴下し、15分ごとにウイルス液が全体にいきわたるようにシャーレを揺らしながら1時間感染させた。
一方、cDNA溶液を含む培地を以下のように作製した。まず、ポリスチレンチューブ中にFCS(牛胎児血清)を含まないOpti-MEM培地(ギブコビーアールエル社)500μlを入れ、その中にセンダイウイルスcDNAに由来するプラスミドpUC18/T7(+)HVJRz、pHVJ-dMEAおよびpHVJ-dMのうちいずれかひとつのプラスミド、pGEM-NP、pGEM-PおよびpGEM-Lの4種のプラスミドを、それぞれ20、5、2.5および5μgずつ加えた。さらに50μlのスーパーフェクト(SuperFect)(キアゲン社)を加え、室温に20分放置した。その中にOpti-MEM培地10mlを添加し、さらにRifampicinおよびCytosine arabinoside(Ara C)をそれぞれ終濃度100μg/mlおよび40μg/mlとなるように添加した。
1時間感染を行ったLLCMK2細胞を含む上記のシャーレからウイルス液を除去し、上記cDNA溶液を含む培地をデカンテーションにより添加した後、CO2 5%、37℃の条件下で48時間培養した。培地を除去せずに細胞をセルスクレーパーでかき取り、培地および細胞を一緒にして15ml遠心管に移した。1200rpm、5分の遠心後、上清を除去し、沈殿している細胞を200μlのPBSに懸濁した。
[実施例5] 細胞懸濁液の発育鶏卵への接種とHAアッセイ
ウイルスが再構成されたか否かを評価するために、発育鶏卵を用いた検定を行なった。実施例4において得られた、200μlのPBSに懸濁した細胞を1x107細胞/mlの溶液とし、これを順次PBSにて希釈し、1x106、1x105細胞/mlの細胞懸濁液を作製した。この懸濁液を100μlずつ発育鶏卵の10日卵に気室側より24Gの注射針を用いて接種した。
この鶏卵を35.5℃の孵卵器内で3日間転卵しながら培養後、鶏卵の殻の気室の部分を切り取り、10mlのシリンジおよび18Gの注射針を用いて尿液を回収した。
回収した尿液をHAアッセイにより検定し、鶏卵内でウイルスが増殖したか否かの判定を行った。HAアッセイは以下のように行なった。
丸底の96穴プレートの2列目から12列目まで50μlのPBSを分注した。1列目にサンプルの尿液を100μl加えた。1列目のサンプル50μlを2列目のPBSに加え撹拌することにより、サンプルの2倍希釈液を作製した。この2倍希釈液50μlを3列目のPBSに加え撹拌することによりサンプルの4倍希釈液を作製した。同様の操作を繰り返すことにより二倍希釈系列を作製した。
すべての列に、PBSで希釈した50μlの1% 鶏保存血(コスモバイオ社)を加え、4℃で1時間保温した。赤血球の凝集を肉眼で観察し、凝集したもののうち、最もウイルス希釈率の高いものの希釈率を、HA活性として表1に示した。
Figure 2004254707
ウイルスのcDNAとしては、野生型(pUC18/T7(+)HVJRz;WT)、M欠損型(pHVJ-dM;dM)、およびM欠失型(pHVJ-dMEA;dMEA)を用いた。M欠失型については、2回の実験結果(dMEA2-1およびdMEA2-2)を示す。野生型は16以上の値を示したが、そのほかのサンプルについては活性が認められなかった。この結果は、M欠失型およびM欠損型cDNAを出発材料として用いた場合にはセンダイウイルスの通常の再構成試験においては伝播力のあるウイルスが生成されないことを示すものである。
[実施例6] プラーク形成試験
CV-1細胞を、6穴プレート(コーニング社、マイクロプレート6well)に5x105細胞ずつ播き、終夜培養した。
実施例4において最終的に得られたLLCMK2細胞を、1x106細胞/mlとなるようにPBSにて希釈して細胞懸濁液を作製し、1.5mlマイクロチューブ(エッペンドルフ社)に100μlずつ分注した。分注した細胞懸濁液の一部は、-80℃、10分の凍結処理および室温の水で3分間インキュベートする融解処理による凍結融解操作を3回繰り返した。すべての細胞懸濁液に、終濃度0.75μg/mlとなるようにトリプシンを加え、37℃、30分保温した。
CV-1細胞を培養したプレートより、培地を取り除き、PBSで一回洗浄後、トリプシン処理をした上記の希釈細胞懸濁液100μlを重層し、15分ごとに液を行き渡らせながら1時間処理した。あらかじめ約45℃に保温しておいた1% 寒天を含む1xMEM,0.1% BSA,Rifampicin 100μg/ml, Ara C 40μg/ml,Trypsin 0.75μg/mlを3ml重層し、寒天が固まった後、倒置した。CO2 5%、37℃の条件下で5日間培養した。
培養後、寒天の上から固定液(エタノール:酢酸=5:1)を1ml加え、90分室温に放置した。寒天を取り除き、200μlのアミドブラック溶液(0.5% Amido Black、エタノール:酢酸:水=45:10:45)を加え、直後に水洗し、細胞を染色することにより、プラーク数の計測およびプラーク形状の評価を行なった。
この結果を以下の表2および図7に示した。
Figure 2004254707
ウイルスのcDNAとしては、野生型(pUC18/T7(+)HVJRz)、M欠損型(pHVJ-dM)、およびM欠失型(pHVJ-dMEA)を用いた。M欠失型については、2回の実験結果(dMEA2-1およびdMEA2-2)を示す。細胞懸濁液の凍結融解を行ったものと行わなかったものそれぞれについてプラーク数を測定した。プラークの数は、トランスフェクションしたLLCMK2細胞1×105個における再構成されたウイルスの数を示している。凍結融解を行ったものについては2回の実験を行った(実験1及び実験2)。センダイウイルスの再構成では、センダイウイルスゲノムに外来遺伝子を挿入した付加型ウイルスなどの変異ウイルスは再構成効率が下がることが報告されているが(M.Hasanら, J.Gen.Virol. 78:2813-2820, 1997)、M欠失型に関しては、野生型のそれとほぼ変わらない再構成効率を示した。M欠損型では、多少低い再構成効率を示した。また、トランスフェクション細胞を凍結融解したものとしないものでは、どちらもそのプラークの数に大きな違いは見られなかった。
表2および図7より明らかなように、M欠失型およびM欠損型cDNAに由来すると考えられるプラークが観察された。このプラークの大きさは、同時に行った陽性対照(図7;WT1およびWT2)において形成した野生型のプラークに比べ明らかに小さいものであった。プラークの形状をさらに詳細に検討するため、抗センダイウイルスポリクローナル抗体を用いてプラークの染色を行なった。なお、抗体は不活化精製センダイウイルスを抗原としてウサギに接種し、公知の方法で作製した。
実施例6に記載の、固定、アミドブラックでの染色後のプラークを、抗センダイウイルス抗体とハイブリダイズした後、FITC結合した抗ウサギIgG、または抗マウスIgG抗体とハイブリダイズした後、蛍光実体顕微鏡で観察した。その結果、野生型、M欠失型およびM欠損型のプラークでシグナルが検出され、センダイウイルスのプラークであることを確認した(図8)。
野生型cDNA由来のプラークは、ほぼ円形を保っているのに対して、欠失型、欠損型cDNA由来のプラークは、大きさが小さいだけでなく、円形ではなく変形していることが顕微鏡下で観察された(図8)。
[実施例7] 抗体染色によるプラークの処理
大きさ、形状ともに野生型と異なるこれらのプラークが、M欠失型、M欠損型cDNAに由来したものかどうかを、M蛋白質の有無で確認した。すなわち、これらのプラークを、抗Mモノクローナル抗体で染色し蛍光を観察した。
蛍光抗体によるプラークの染色は、以下の方法によった。
アミドブラックでプラークを染色後、その位置を肉眼で観察し、マーカーペンでマーキングをした。プラークを形成した6穴プレートを、各穴1mlのPBSで一回洗浄後、40倍に希釈した抗Mモノクローナル抗体を200μl重層し、37℃のCO2インキュベーター内で45分間保温した。各穴を1mlのPBSで三回洗浄し、100倍に希釈したFITC結合抗マウスIgG抗体(コスモバイオ社)を200μl重層し、同様に45分間保温した。1mlのPBSで三回洗浄後、各穴1mlのPBSを重層し、蛍光実体顕微鏡下であらかじめマーキングしたプラークが染色されているかどうかを観察した。
観察後、一次抗体を抗センダイウイルスポリクローナル抗体、二次抗体をFITC結合抗ラビットIgG抗体(ICN Biomedicals社)に変え、同様の操作を行なった後、再び蛍光実体顕微鏡下で観察した。
野生型cDNA由来のプラークは、抗センダイウイルス抗体、抗Mモノクローナル抗体両方で染色されるのに対して、M欠失型、欠損型cDNA由来のプラークでは、抗センダイウイルス抗体では染色されるが、抗Mモノクローナル抗体では染色されなかった。すなわち、このプラークは完全なMタンパク質を発現していない、M欠失型、欠損型cDNA由来のプラークであることが示された。
以上の結果からM遺伝子を欠失または欠損したセンダイウイルス遺伝子に由来するプラークが得られた。また、このプラークを形成するウイルスは鶏卵中で増殖しないことから、細胞から出芽して上清にでることはない、すなわち伝播力を有さないが、プラークを形成することから、接触浸潤力を持つと考えられる。
このような増殖様式は、F、HN蛋白質を介した細胞融合に起因するものと考えられる。すなわち、センダイウイルスのコードする蛋白質のうち、F、HNは膜タンパクとして細胞表面に発現し、M蛋白質はその裏打ちとして細胞の内側からF、HNを支えて出芽がおこるが、M欠失型及びM欠損型の場合は、裏打ちがないために出芽がおこらない。しかし、F、HN蛋白質は細胞表面に発現しているため、この蛋白質を介して細胞融合がおこり、ウイルスゲノムは隣接した細胞に浸潤することが可能となる。このようにして、出芽を伴わないウイルスの増殖が可能となると考えられる(図9)。
本発明により細胞感染能、RNA自律複製能および接触浸潤力を有するが伝播力を有さないRNAウイルスベクターを提供するすることが可能となった。本発明のRNAウイルスベクターを利用することにより、遺伝子治療等を行う際に、従来よりも効率的に遺伝子導入、細胞移植等を行うことが可能となった。
図1は、プラスミドpUC18/T7(+)HVJRzの構成を示す図である。 図2は、センダイウイルスcDNAにおけるM遺伝子領域、および該領域をサブクローン化または変異するためのスキームを示す図である。図中、Eは転写終結配列、Iは介在配列、Sは転写開始配列を表す。プラスミドの構築に用いた制限酵素位置を枠で囲んで表す。 図3は、センダイウイルスcDNAにおけるM遺伝子領域に変異処理を施すスキームを示す図である。Aの上段はセンダイウイルスゲノムの構造を表し、NP、P(P/C)、M、F、HN、Lの各遺伝子の配置を示した。下段はM遺伝子の構造と制限酵素位置、およびM遺伝子の欠損型を構築する際に用いたM1およびM2プライマーの位置を表す。B、CはM遺伝子欠損型および欠失型の構築スキームを表す。図中×は変異によりその制限酵素部位が切断されなくなっていることを表す。DはM遺伝子欠損型と野生型M遺伝子との塩基配列およびアミノ酸配列の比較を表す。図中ドットは、野生型と配列が同一であることを表す。「Ter」は終結コドンを表す。数字はM遺伝子における位置を表す。 図4は、センダイウイルスcDNAにおけるM遺伝子領域をサブクローン化するスキームを示す図である。図中×は変異によりその制限酵素部位が切断されなくなっていることを表す。 図5は、サブクローン化したセンダイウイルスM遺伝子領域に変異処理を施し、全長のセンダイウイルスcDNAのM遺伝子領域と置換することによりM欠失型cDNAを構築するスキームを示す図である。図中×は変異によりその制限酵素部位が切断されなくなっていることを表す。 図6は、サブクローン化したセンダイウイルスM遺伝子領域に変異処理を施し、全長のセンダイウイルスcDNAのM遺伝子領域と置換することによりM欠損型cDNAを構築するスキームを示す図である。図中×は変異によりその制限酵素部位が切断されなくなっていることを表す。 図7は、野生型M遺伝子(WT1およびWT2)、M遺伝子欠損型(dM)、およびM遺伝子欠失型(dMEA2-1およびdMEA2-2)のセンダイウイルスcDNAに由来するプラークを示す図である。 図8は、抗センダイウイルス抗体で染色した野生型M遺伝子(WT)、M遺伝子欠損型(dM)、およびM遺伝子欠失型(dMEA)のセンダイウイルスcDNAに由来するプラークを示す図である。 図9は、M遺伝子に変異が生じたセンダイウイルスゲノムの接触浸潤様式を示す模式図である。上段は野生型センダイウイルスゲノムの場合を表し、感染性粒子が形成され、接触浸潤も起こる。下段のM遺伝子に変異が生じたセンダイウイルスゲノムは、感染性粒子を形成する能力を欠き、接触浸潤のみによりゲノムが周囲の細胞へ導入される。

Claims (14)

  1. 接触浸潤力及びRNA自律複製能に関わる遺伝子群を有するが、伝播力に関わる遺伝子群が欠失または不活化された、細胞感染能、RNA自律複製能および接触浸潤力を有するが伝播力を有さない複合体を形成するためのRNA。
  2. エンベロープとウイルスコアとの両者と相互作用をする蛋白質をコードする遺伝子が欠失または不活化されていることを特徴とする、請求項1記載のRNA。
  3. エンベロープとウイルスコアとの両者と相互作用をする蛋白質がマトリックス蛋白質(M蛋白質)であることを特徴とする、請求項2記載のRNA。
  4. RNAが非分節型(−)鎖RNAウイルス由来であることを特徴とする、請求項1記載のRNA。
  5. RNAがセンダイウイルス由来で、M蛋白質をコードする遺伝子が欠失または不活化されていることを特徴とする、請求項1記載のRNA。
  6. 外来性遺伝子を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のRNA。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のRNAを含有する、該RNAを複製しかつ接触浸潤により該RNAを別の細胞に伝達することができる細胞。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のRNAを、試験管内または細胞内で転写することのできる鋳型DNAを含むDNA。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載のRNAと、核酸を含まないウイルス構造体とを含む複合体で、細胞感染能、RNA自律複製能および接触浸潤力を有するが伝播力を有さない複合体。
  10. a)請求項1〜6のいずれかに記載のRNAもしくは該RNAのcRNA、または該RNAもしくは該cRNAを生合成しうるユニット、及び
    b)該RNAもしくは該cRNAの複製に必要な酵素群、または該酵素群を生合成しうる ユニット
    を含むキット。
  11. a)のユニットが請求項5または6に記載のRNAもしくは該RNAのcRNA、または該RNAもしくは該cRNAを生合成しうるユニット、及び
    b)のユニットがセンダイウイルスのNP, P/C, L蛋白質のすべて、または該蛋白質群を生合成しうるユニット
    である、請求項10記載のキット。
  12. 宿主内に、
    a)請求項1〜6のいずれかに記載のRNAもしくは該RNAのcRNA、または該RNAもしくは該cRNAを生合成しうるユニット、及び
    b)該RNAもしくは該cRNAの複製に必要な酵素群、または該酵素群を生合成しうる ユニット
    を導入することを含む、請求項9に記載の複合体の製造方法。
  13. a)のユニットが請求項5または6に記載のRNAもしくは該RNAのcRNA、または該RNAもしくは該cRNAを生合成しうるユニット、及び
    b)のユニットがセンダイウイルスのNP, P/C, L蛋白質のすべて、または該蛋白質群を生合成しうるユニット
    である、請求項12記載の製造方法。
  14. 請求項7に記載の細胞を非ヒト哺乳動物に接種し、該細胞が接触する細胞に外来遺伝子を発現させる方法。
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