【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁性流体を用いた冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁性流体を用いた冷却装置は公知である(例えば特許文献1)。この特許文献1に記載の冷却装置は、被冷却体に液体の冷媒を供給し、かつ回収する冷媒循環回路を構成し、この冷媒循環回路上に熱交換器と液ダメを設けたもので、冷媒を少なくとも磁性流体を含む他の液体との混合液とし、循環回路を構成する配管の少なくとも一部を非磁性体とし、非磁性体の配管部分の外周にリニアモータと同様の電機子を装着したものである。
【0003】
この特許文献1の冷却装置においては、磁性流体の冷媒を配管内で循環させるための駆動装置として非磁性体の配管部分の外周にリニアモータの電機子を設けている。
【0004】
磁性流体を配管内で流動させる駆動装置の別の例が例えば特許文献2に記載されている。この特許文献2に記載の磁性流体の駆動装置は、磁気回路を形成する鉄心にコイルを巻回した複数の電磁石を磁性流体の流路に沿って備え、前記鉄心による磁気回路中に前記磁性流体の流路を配設し、該流路に対し概ね直交する磁束が生じるように、前記鉄心を前記流路に沿って配設したものである。
【0005】
上記特許文献1及び2のいずれにおいても、コイルを用いてコイルに通電することにより磁界を形成し、この磁界を磁性流体に対し直接作用させて磁性流体を配管内で移動させている。
【0006】
しかしながら、このようにコイルに通電して磁性流体を循環させるためには、コイルに大きな電流を流す必要がある。このためコイルが発熱し、冷却装置として用いた場合に磁性流体の冷媒温度が上昇する。したがって、冷却効率が低くなり、冷却能力が低下する。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−77571号公報
【特許文献2】
特開2001−333569号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術を考慮したものであって、磁性流体の駆動装置の発熱量を低下させて磁性流体の温度上昇を抑え、冷却効率を高めた磁性流体を用いた冷却装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、非磁性体の冷却パイプを通して循環する磁性流体と、該磁性流体を循環させるための駆動装置とからなる磁性流体を用いた冷却装置において、前記駆動装置は、前記冷却パイプに沿って移動する永久磁石を備えたことを特徴とする磁性流体を用いた冷却装置を提供する。
【0010】
この構成によれば、永久磁石を冷却パイプに沿って移動させることにより、永久磁石の磁力により、冷却パイプ内の磁性流体が冷却パイプ内で移動する。
【0011】
すなわち、磁性流体は、磁力が作用すると高粘度になることが知られている。
そこで、非磁性体の冷却パイプの外側に永久磁石を配置し、この永久磁石を移動させることにより、高粘度部分を移動させる。すると、高粘度部分が、その隣接部分である磁力の作用が少なく粘度の低い磁性流体を押すため、磁性流体の流れが生じる。
【0012】
これにより、永久磁石を移動させるだけの小さなエネルギーで磁性流体の流れを生じさせることができるので、駆動装置の発熱量を低くすることができ、冷却媒体となる磁性流体の温度上昇を抑え、冷却効率を高めることができる。
【0013】
好ましい構成例では、前記駆動装置は、前記冷却パイプを挟んで該冷却パイプの両側に前記永久磁石を備えたことを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、冷却パイプの両側から内部の磁性流体に磁力が作用するため、大きな力で確実に磁性流体の流れを生じさせることができる。
【0015】
別の好ましい構成例では、前記駆動装置は、前記冷却パイプの片側のみに前記永久磁石を備えたことを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、永久磁石が冷却パイプの片側にのみ配設されるため、駆動装置の形状をコンパクトにすることができる。
【0017】
好ましい構成例では、前記駆動装置は、前記永久磁石を移動させるためのコイルを備えたことを特徴としている。
【0018】
この構成によれば、コイルにより電磁石を構成し、この電磁石の駆動制御により容易に大きな発熱を伴うことなく永久磁石を移動させることができる。
【0019】
さらに好ましい構成例では、前記駆動装置は、前記永久磁石が設けられた円板状のロータと、前記コイルが設けられたステータとからなり、前記ロータの周縁に沿って前記冷却パイプが配設されたことを特徴としている。
【0020】
この構成によれば、永久磁石のロータとコイルを設けたステータとにより直流モータを構成して、ロータを回転させ、これによりロータの外周部に設けた冷却パイプ内の磁性流体を移動させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る冷却装置のシステム全体図である。
この冷却装置1は、冷却パイプ2で構成した配管系と、この冷却パイプ2内を循環する磁性流体及びこの磁性流体を循環させるための駆動装置(ポンプ)5からなる。配管系の途中に冷却部(受熱部)3と放熱部4が設けられる。冷却部3は、冷却対象物(不図示)を冷却するための熱交換器を構成する部分であり、放熱部4は冷却対象物を冷却して温度上昇した磁性流体を放熱して温度を元に戻す部分である。この放熱部4には、ラジエータを設けて熱交換してもよいし、あるいは冷却部3以外の配管系全体で内部を流れる磁性流体を放熱させて配管全体を放熱部として、特に局部的なラジエータ等の放熱部を設けなくてもよい。
【0022】
冷却装置1の冷媒である磁性流体は、オイル等の液体中に磁性体粒子を混合したものである。磁性体粒子は、例えば鉄粉あるいはニッケルその他の強磁性体からなる粉体である。冷却パイプ2は、少なくとも駆動装置5の部分は、塩ビ管あるいはその他のプラスチック管又は強磁性体(鉄等)以外の金属管などの非磁性体により形成される。冷却パイプ2全体を非磁性体材料で構成してもよいし、駆動装置5の部分のみを非磁性材料としてもよい。
【0023】
図2は、本発明の磁性流体駆動装置の第1実施例の構成説明図である。
上下2枚の円板状のヨーク6の周縁部に、それぞれ単数又は複数(この例では4個)の永久磁石7が対向して設けられる。上下の永久磁石7の磁極は冷却パイプを挟んでN,Sが対向するように周縁に沿って放射状の位置に配置される。これにより上下の永久磁石7間に磁界が形成される。永久磁石7は、例えば、焼結材あるいはボンド磁石により形成される。
【0024】
2枚のヨーク6同士は中央部の連結管10により連結される。これら一対のヨーク6間に挟まれて、ヨーク6の周縁に沿って非磁性体材料からなる半円形のカバーパイプ8が設けられる。カバーパイプ8内に冷却パイプ2が挿通して配設される。カバーパイプ8は、3本のアーム9により連結管10に固定される。この連結管10を挿通してモータ12の出力軸13が配設される。出力軸13と上下のヨーク6は相互に締結されている。これら一対のヨーク6は支持板11上に搭載固定される。上下一対のヨーク6は、各永久磁石7が冷却パイプ2を上下両側から挟んだ状態で、出力軸13により回転する。
【0025】
これにより、上下一対の対向する永久磁石7が形成する磁界の磁力により、永久磁石7間に挟まれた位置の冷却パイプ2内の磁性流体が高粘度になり、永久磁石7の回転とともに冷却パイプ2内で移動して循環の流れを生じさせる。これにより、永久磁石を回転させるだけの小さなエネルギーで磁性流体を循環させることができモータ12の発熱量を低く抑えることができる。この場合、冷却パイプ2は、両側から非発熱の永久磁石7やヨーク6で挟まれ、モータ12からはヨーク6で遮蔽されるとともに距離が離れるため、モータ12が発熱したとしてもその発熱の影響は極めて小さくなる。
【0026】
中空の連結管10内にモータ12の出力軸13を挿通させる構成に代えて、下側のヨーク6を支持板11に固定し、この支持板11に出力軸13を連結して連結管10内には出力軸13を挿通させない構成としてもよい。いずれにしても、モータ12の出力軸13の回転により、各永久磁石7が冷却パイプ2を上下両側から挟んだ状態で、上下の両ヨーク6が各永久磁石7とともに回転する。
【0027】
また、カバーパイプ8を省略して3本のアーム9により冷却パイプ2を直接支持してもよい。
【0028】
図3は、本発明の磁性流体駆動装置の第2実施例の構成説明図である。
この実施例は、冷却パイプ2の片側にのみ永久磁石7を配設したものである。
永久磁石7の磁極は、各永久磁石7ごとに磁極N,Sがヨーク面に平行又は垂直に配置され、個々の永久磁石ごとに磁界を形成して磁性流体に磁力を作用させる。これにより、軸方向にコンパクトな形状の駆動装置を形成することができる。
その他の構成及び作用効果は前述の第1実施例と同様である。
【0029】
図4は本発明の磁性流体駆動装置の第3実施例の構成説明図であり、図5はこの第3実施例の着磁パターンの説明図である。
この実施例は、円板状のロータヨーク14に図5(A)のように着磁した永久磁石ロータ16を装着し、この永久磁石ロータ16に対向して複数のコイル17(例えば4個)をステータヨーク18上に設けて、直流モータを構成したものである。永久磁石ロータ16の外周側面に沿って、前述の実施例と同様にカバーパイプ8を設け内部に冷却パイプ2を挿通させる。各コイル17は、駆動回路19に接続される。駆動回路19は、所定の順序でコイル17を励磁し、コイル17を介して回転する磁界を発生させ、これにより永久磁石ロータ16を回転軸15廻りに回転させる。
【0030】
永久磁石ロータ16は、図5(A)に示すように、内部側16aと外縁側16bに分けて着磁される。内部側16aは、例えば4個のコイル17に対応して4分割されて着磁され、同図(B)に示すように、コイルとの間に磁界を形成して永久磁石ロータ16を回転駆動する。外縁部16bは、円周に沿ってN,Sが並ぶように着磁する。これにより、同図(C)に示すように、その外側の冷却パイプ2内の磁性流体(図4参照)に対する磁界を発生し、この外縁部16bが回転すると、これに伴って磁性流体が高粘度となって冷却パイプ内で移動する。
【0031】
このように、ロータとステータからなるモータを形成してそのロータの永久磁石に対向して冷却パイプを配設することにより、コイルでの発熱量が小さく且つコンパクトな形状の駆動装置が得られる。
【0032】
図6は本発明の磁性流体駆動装置の第4実施例の構成説明図であり、図7はこの第4実施例の着磁パターンの説明図である。
この実施例は、前述の第3実施例と同様に永久磁石ロータ16とコイル17を搭載したステータヨーク18とにより直流モータを構成した例である。この第4実施例では、ステータヨーク18を延ばして冷却パイプ2の外周部の側縁まで配設し、このステータヨーク18の延長側壁18aと永久磁石ロータ16の外周部側面との間に冷却パイプ2を挟んだものである。
【0033】
永久磁石ロータ16の着磁パターンは、図7(A)に示すように、内部側16aは、図5の場合と同様に、例えば4個のステータ側のコイルに合せて4分割して着磁される。外縁部16bは、4個のステータ側コイルの磁界を利用するために、円周方向に4分割してN,Sを順番に配置して着磁される。
【0034】
このように、ステータヨーク18を延ばしてその延長側壁18aと永久磁石ロータ16の外周側面との間に冷却パイプ2を挟むとともに磁界を形成し、この磁界により冷却パイプ内の磁性流体を移動させることにより、コイルの電磁エネルギーをさらに有効に利用して、小電力で効率よく磁性流体を循環させることができる。
【0035】
図8は本発明の磁性流体駆動装置の第5実施例の構成説明図であり、図9はこの第5実施例の着磁パターンの説明図である。
この実施例は、冷却パイプ2をコイル17の外側に隣接させて配設し、永久磁石ロータ16の下面とステータヨーク18の上面間に冷却パイプ2を挟んだものである。この例では、8個のコイル17が円環状に設けられる。駆動回路19によりコイル17を順番に励磁することにより、永久磁石ロータ16は回転軸20廻りに回転する。回転軸20は、例えばステータヨーク18に固定し、この回転軸20に対しベアリング23を介してロータヨーク14を回転可能に装着してもよい。これにより、コイル17の励磁により永久磁石ロータ16が、ステータ側に固定された回転軸20に対しベアリング23を介して回転する。
【0036】
永久磁石ロータ16の着磁パターンは、図9に示すように、8個のコイル17に対応して放射状に8分割して形成される。これにより、円板状ロータの内部側でステータのコイル17から回転駆動力を受けるとともに、外縁部側で磁性流体に対し磁界を形成して駆動力を付与する。
【0037】
図10は、上記第5実施例の変形例である。
この例は、回転軸20をロータヨーク14に固定し、この回転軸20がベアリング24を介してステータヨーク18に装着されたものである。コイル17を励磁することにより、永久磁石ロータ16は、回転軸20とともに回転する。その他の構成及び作用効果は、上記第5実施例と同様である。
【0038】
図11は本発明の磁性流体駆動装置の第6実施例の構成説明図であり、図12はこの第6実施例の着磁パターンの説明図である。
この実施例は、コイル17を備えたステータヨーク18を挟んで上下両側に永久磁石ロータ16,22を設けたものである。第5実施例と同様に8個のコイル17がステータヨーク18上に搭載され、その外側にカバーパイプ8及び冷却パイプ2が配設される。回転軸20は、例えば図10の例と同様に、ベアリング24を介してステータヨーク18に対し回転可能に装着される。この回転軸20の上下両端部にロータヨーク14,21が固定される。
【0039】
コイル17を励磁することにより、その回転磁界により上側の永久磁石ロータ16が回転軸20とともに回転し、これに伴って下側の永久磁石ロータ22が回転軸20とともに回転する。
【0040】
上側の永久磁石ロータ16の着磁パターンは、前述の図9の例と同じである。
すなわち、内部側でステータのコイル17から回転駆動力を受けるとともに、外縁部側で磁性流体に対し磁界を形成して駆動力を付与する。
【0041】
下側の永久磁石ロータ22の着磁パターンは、図12に示すように、外縁部にのみ上側の永久磁石ロータ16に合せて円周方向に8分割して着磁される。これにより、上下の永久磁石ロータ16,22の外縁部に挟まれた冷却パイプ2内の磁性流体に対し、上下両側から回転磁界が作用し、効率よく磁性流体を移動させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、永久磁石を冷却パイプに沿って移動させることにより、永久磁石の磁力により、冷却パイプ内の磁性流体が冷却パイプ内で移動する。したがって、永久磁石を移動させるだけの小さなエネルギーで磁性流体の流れを生じさせることができ、駆動装置の発熱量を低くすることができる。
これにより、冷却媒体となる磁性流体の温度上昇を抑え、冷却効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却装置のシステム全体図。
【図2】本発明の磁性流体駆動装置の第1実施例の構成説明図。
【図3】本発明の磁性流体駆動装置の第2実施例の構成説明図。
【図4】本発明の磁性流体駆動装置の第3実施例の構成説明図。
【図5】第3実施例の着磁パターンの説明図。
【図6】本発明の磁性流体駆動装置の第4実施例の構成説明図。
【図7】第4実施例の着磁パターンの説明図。
【図8】本発明の磁性流体駆動装置の第5実施例の構成説明図。
【図9】第5実施例の着磁パターンの説明図。
【図10】第5実施例の変形例の構成説明図。
【図11】本発明の磁性流体駆動装置の第6実施例の構成説明図。
【図12】第6実施例の着磁パターンの説明図。
【符号の説明】
1:冷却装置、2:冷却パイプ、3:冷却部、4:放熱部、5:駆動装置、
6:ヨーク、7:永久磁石、8:カバーパイプ、9:アーム、10:連結管、
11:支持板、12:モータ、13:出力軸、14:ロータヨーク、
15:回転軸、16:永久磁石ロータ、16a:内部側、16b:外縁部、
17:コイル、18:ステータヨーク、18a:延長側壁、19:駆動回路、
20:回転軸、21:ロータヨーク、22:永久磁石ロータ、
23:ベアリング、24:ベアリング。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a cooling device using a magnetic fluid.
[0002]
[Prior art]
A cooling device using a magnetic fluid is known (for example, Patent Document 1). The cooling device described in Patent Document 1 supplies a liquid refrigerant to the object to be cooled and forms a refrigerant circulation circuit for recovering the refrigerant, and a heat exchanger and a liquid dam are provided on the refrigerant circulation circuit. The refrigerant is a mixed liquid with other liquids containing at least a magnetic fluid, at least a part of the piping constituting the circulation circuit is made a non-magnetic material, and an armature similar to a linear motor is attached to the outer periphery of the non-magnetic material piping portion. It was done.
[0003]
In the cooling device of Patent Literature 1, an armature of a linear motor is provided on the outer periphery of a nonmagnetic pipe portion as a drive device for circulating a refrigerant of a magnetic fluid in the pipe.
[0004]
Another example of a driving device that causes a magnetic fluid to flow in a pipe is described in, for example, Patent Document 2. The magnetic fluid driving device described in Patent Literature 2 includes a plurality of electromagnets each having a coil wound around an iron core forming a magnetic circuit along a flow path of the magnetic fluid, and the magnetic fluid is provided in the magnetic circuit by the iron core. And the iron core is arranged along the flow path such that a magnetic flux substantially perpendicular to the flow path is generated.
[0005]
In each of Patent Documents 1 and 2, a coil is used to energize the coil to form a magnetic field, and the magnetic field is applied directly to the magnetic fluid to move the magnetic fluid in the pipe.
[0006]
However, in order to circulate the magnetic fluid by energizing the coil in this way, it is necessary to supply a large current to the coil. For this reason, the coil generates heat, and when used as a cooling device, the refrigerant temperature of the magnetic fluid increases. Therefore, the cooling efficiency decreases, and the cooling capacity decreases.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2001-77571 A [Patent Document 2]
JP 2001-333569 A
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in consideration of the above-described conventional technology, and has as its object to provide a cooling device using a magnetic fluid in which the heat generation amount of a magnetic fluid driving device is reduced to suppress the temperature rise of the magnetic fluid and the cooling efficiency is increased. And
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, in a cooling device using a magnetic fluid comprising a magnetic fluid circulating through a nonmagnetic cooling pipe and a driving device for circulating the magnetic fluid, the driving device is And a cooling device using a magnetic fluid, comprising: a permanent magnet that moves along the cooling pipe.
[0010]
According to this configuration, by moving the permanent magnet along the cooling pipe, the magnetic fluid in the cooling pipe moves in the cooling pipe by the magnetic force of the permanent magnet.
[0011]
That is, it is known that a magnetic fluid becomes high in viscosity when a magnetic force acts.
Therefore, a permanent magnet is arranged outside the nonmagnetic cooling pipe, and the high-viscosity portion is moved by moving the permanent magnet. Then, the high-viscosity portion pushes the magnetic fluid having a low viscosity with a small effect of the magnetic force, which is the adjacent portion, so that the magnetic fluid flows.
[0012]
As a result, the flow of the magnetic fluid can be generated with a small energy enough to move the permanent magnet, so that the amount of heat generated by the drive device can be reduced, and the temperature rise of the magnetic fluid serving as a cooling medium can be suppressed, and cooling can be performed. Efficiency can be increased.
[0013]
In a preferred configuration example, the driving device includes the permanent magnets on both sides of the cooling pipe with the cooling pipe interposed therebetween.
[0014]
According to this configuration, since the magnetic force acts on the magnetic fluid inside from both sides of the cooling pipe, the flow of the magnetic fluid can be reliably generated with a large force.
[0015]
In another preferred configuration example, the driving device includes the permanent magnet on only one side of the cooling pipe.
[0016]
According to this configuration, since the permanent magnet is provided only on one side of the cooling pipe, the shape of the driving device can be made compact.
[0017]
In a preferred configuration example, the driving device includes a coil for moving the permanent magnet.
[0018]
According to this configuration, the electromagnet is formed by the coil, and the permanent magnet can be easily moved without large heat generation by controlling the driving of the electromagnet.
[0019]
In a further preferred configuration example, the driving device includes a disk-shaped rotor provided with the permanent magnet, and a stator provided with the coil, and the cooling pipe is disposed along a periphery of the rotor. It is characterized by having.
[0020]
According to this configuration, a DC motor is constituted by the rotor of the permanent magnet and the stator provided with the coil, and the rotor is rotated, whereby the magnetic fluid in the cooling pipe provided on the outer peripheral portion of the rotor can be moved. it can.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is an overall system diagram of a cooling device according to the present invention.
The cooling device 1 includes a piping system including a cooling pipe 2, a magnetic fluid circulating in the cooling pipe 2, and a driving device (pump) 5 for circulating the magnetic fluid. A cooling unit (heat receiving unit) 3 and a heat radiating unit 4 are provided in the middle of the piping system. The cooling unit 3 is a part that constitutes a heat exchanger for cooling an object to be cooled (not shown), and the heat radiating unit 4 radiates a magnetic fluid whose temperature has risen by cooling the object to be cooled and returns the temperature. This is the part to return to. The radiator 4 may be provided with a radiator for heat exchange, or may radiate a magnetic fluid flowing through the entire piping system other than the cooling unit 3 to use the entire pipe as a radiator, particularly a local radiator. It is not necessary to provide a heat radiating section such as.
[0022]
The magnetic fluid serving as the refrigerant of the cooling device 1 is a mixture of magnetic particles in a liquid such as oil. The magnetic particles are, for example, powders made of iron powder, nickel or other ferromagnetic material. In the cooling pipe 2, at least a portion of the driving device 5 is formed of a non-magnetic material such as a PVC pipe or another plastic pipe or a metal pipe other than a ferromagnetic substance (eg, iron). The entire cooling pipe 2 may be made of a non-magnetic material, or only the driving device 5 may be made of a non-magnetic material.
[0023]
FIG. 2 is an explanatory view of the configuration of the first embodiment of the magnetic fluid driving device of the present invention.
A single or a plurality (four in this example) of permanent magnets 7 are provided on the upper and lower two disk-shaped yokes 6 so as to face each other. The magnetic poles of the upper and lower permanent magnets 7 are arranged at radial positions along the periphery such that N and S face each other across the cooling pipe. Thereby, a magnetic field is formed between the upper and lower permanent magnets 7. The permanent magnet 7 is formed of, for example, a sintered material or a bonded magnet.
[0024]
The two yokes 6 are connected by a connecting pipe 10 at the center. A semicircular cover pipe 8 made of a non-magnetic material is provided along the periphery of the yoke 6 between the pair of yokes 6. The cooling pipe 2 is inserted and disposed in the cover pipe 8. The cover pipe 8 is fixed to the connecting pipe 10 by three arms 9. The output shaft 13 of the motor 12 is provided through the connecting pipe 10. The output shaft 13 and the upper and lower yokes 6 are fastened to each other. The pair of yokes 6 are mounted and fixed on the support plate 11. The pair of upper and lower yokes 6 are rotated by the output shaft 13 in a state where the respective permanent magnets 7 sandwich the cooling pipe 2 from both upper and lower sides.
[0025]
Thereby, the magnetic fluid in the cooling pipe 2 at a position sandwiched between the permanent magnets 7 becomes high in viscosity due to the magnetic force of the magnetic field formed by the pair of upper and lower opposed permanent magnets 7, and the cooling pipe is rotated with the rotation of the permanent magnets 7. 2 to create a circulating flow. Thus, the magnetic fluid can be circulated with energy small enough to rotate the permanent magnet, and the heat generation of the motor 12 can be suppressed low. In this case, the cooling pipe 2 is sandwiched from both sides by the non-heating permanent magnets 7 and the yoke 6 and is shielded from the motor 12 by the yoke 6 and at a long distance. Becomes extremely small.
[0026]
Instead of the configuration in which the output shaft 13 of the motor 12 is inserted into the hollow connection pipe 10, the lower yoke 6 is fixed to the support plate 11, and the output shaft 13 is connected to the support plate 11 to connect the output shaft 13 to the inside of the connection pipe 10. , The output shaft 13 may not be inserted. In any case, the rotation of the output shaft 13 of the motor 12 causes the upper and lower yokes 6 to rotate together with the respective permanent magnets 7 in a state where the respective permanent magnets 7 sandwich the cooling pipe 2 from both upper and lower sides.
[0027]
Further, the cooling pipe 2 may be directly supported by the three arms 9 without the cover pipe 8.
[0028]
FIG. 3 is a structural explanatory view of a second embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention.
In this embodiment, a permanent magnet 7 is provided only on one side of the cooling pipe 2.
As for the magnetic poles of the permanent magnets 7, magnetic poles N and S are arranged in parallel or perpendicular to the yoke surface for each permanent magnet 7, and a magnetic field is formed for each individual permanent magnet to apply a magnetic force to the magnetic fluid. This makes it possible to form a drive device having a compact shape in the axial direction.
The other configurations, functions and effects are the same as those of the first embodiment.
[0029]
FIG. 4 is an explanatory view of the configuration of a third embodiment of the magnetic fluid driving device of the present invention, and FIG. 5 is an explanatory view of a magnetized pattern of the third embodiment.
In this embodiment, a permanent magnet rotor 16 magnetized as shown in FIG. 5A is mounted on a disk-shaped rotor yoke 14, and a plurality of coils 17 (for example, four) are opposed to the permanent magnet rotor 16. The DC motor is provided on the stator yoke 18. A cover pipe 8 is provided along the outer peripheral side surface of the permanent magnet rotor 16 in the same manner as in the above-described embodiment, and the cooling pipe 2 is inserted therein. Each coil 17 is connected to a drive circuit 19. The drive circuit 19 excites the coil 17 in a predetermined order and generates a rotating magnetic field via the coil 17, thereby rotating the permanent magnet rotor 16 around the rotation axis 15.
[0030]
As shown in FIG. 5A, the permanent magnet rotor 16 is magnetized separately on an inner side 16a and an outer edge side 16b. The inner side 16a is, for example, divided into four portions corresponding to the four coils 17 and magnetized, and as shown in FIG. I do. The outer edge 16b is magnetized so that N and S are arranged along the circumference. As a result, as shown in FIG. 4C, a magnetic field is generated for the magnetic fluid (see FIG. 4) in the cooling pipe 2 on the outer side, and when the outer edge portion 16b rotates, the magnetic fluid rises. It becomes viscous and moves in the cooling pipe.
[0031]
As described above, by forming the motor including the rotor and the stator and disposing the cooling pipe so as to face the permanent magnet of the rotor, it is possible to obtain a compact drive device that generates a small amount of heat by the coil.
[0032]
FIG. 6 is an explanatory view of the configuration of a fourth embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention, and FIG. 7 is an explanatory view of a magnetized pattern of the fourth embodiment.
This embodiment is an example in which a DC motor is constituted by a permanent magnet rotor 16 and a stator yoke 18 on which a coil 17 is mounted as in the third embodiment. In the fourth embodiment, the stator yoke 18 is extended and disposed to the outer peripheral side edge of the cooling pipe 2, and a cooling pipe is provided between the extended side wall 18 a of the stator yoke 18 and the outer peripheral side surface of the permanent magnet rotor 16. 2 is sandwiched.
[0033]
As shown in FIG. 7 (A), the magnetization pattern of the permanent magnet rotor 16 is such that the inner side 16a is divided into four parts in accordance with, for example, four stator-side coils in the same manner as in FIG. Is done. The outer edge 16b is divided into four parts in the circumferential direction and magnetized by sequentially arranging N and S in order to use the magnetic fields of the four stator-side coils.
[0034]
As described above, the stator yoke 18 is extended, the cooling pipe 2 is sandwiched between the extended side wall 18a and the outer peripheral side surface of the permanent magnet rotor 16, and a magnetic field is formed. The magnetic field moves the magnetic fluid in the cooling pipe. Accordingly, the magnetic fluid can be efficiently circulated with small electric power by effectively utilizing the electromagnetic energy of the coil.
[0035]
FIG. 8 is an explanatory diagram of the configuration of a fifth embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention, and FIG. 9 is an explanatory diagram of a magnetized pattern of the fifth embodiment.
In this embodiment, the cooling pipe 2 is disposed adjacent to the outside of the coil 17, and the cooling pipe 2 is sandwiched between the lower surface of the permanent magnet rotor 16 and the upper surface of the stator yoke 18. In this example, eight coils 17 are provided in an annular shape. When the coils 17 are sequentially excited by the drive circuit 19, the permanent magnet rotor 16 rotates around the rotation shaft 20. The rotating shaft 20 may be fixed to, for example, the stator yoke 18, and the rotor yoke 14 may be rotatably mounted on the rotating shaft 20 via a bearing 23. Thereby, the permanent magnet rotor 16 is rotated via the bearing 23 with respect to the rotating shaft 20 fixed to the stator side by the excitation of the coil 17.
[0036]
As shown in FIG. 9, the magnetization pattern of the permanent magnet rotor 16 is radially divided into eight corresponding to the eight coils 17. As a result, a rotational driving force is received from the coil 17 of the stator on the inner side of the disk-shaped rotor, and a magnetic field is formed on the magnetic fluid on the outer edge side to apply the driving force.
[0037]
FIG. 10 is a modification of the fifth embodiment.
In this example, the rotating shaft 20 is fixed to the rotor yoke 14, and the rotating shaft 20 is mounted on the stator yoke 18 via the bearing 24. By exciting the coil 17, the permanent magnet rotor 16 rotates together with the rotating shaft 20. The other configuration and operation and effect are the same as those of the fifth embodiment.
[0038]
FIG. 11 is an explanatory diagram of a configuration of a sixth embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention, and FIG. 12 is an explanatory diagram of a magnetization pattern of the sixth embodiment.
In this embodiment, permanent magnet rotors 16 and 22 are provided on both upper and lower sides of a stator yoke 18 having a coil 17. As in the fifth embodiment, eight coils 17 are mounted on a stator yoke 18, and a cover pipe 8 and a cooling pipe 2 are arranged outside the coils 17. The rotating shaft 20 is rotatably mounted on the stator yoke 18 via a bearing 24, for example, as in the example of FIG. Rotor yokes 14 and 21 are fixed to both upper and lower ends of the rotating shaft 20.
[0039]
When the coil 17 is excited, the rotating magnetic field causes the upper permanent magnet rotor 16 to rotate together with the rotating shaft 20, and accordingly, the lower permanent magnet rotor 22 rotates together with the rotating shaft 20.
[0040]
The magnetization pattern of the upper permanent magnet rotor 16 is the same as in the above-described example of FIG.
That is, while receiving the rotational driving force from the coil 17 of the stator on the inner side, a magnetic field is formed on the magnetic fluid on the outer edge side to apply the driving force.
[0041]
As shown in FIG. 12, the magnetized pattern of the lower permanent magnet rotor 22 is magnetized into eight parts in the circumferential direction only on the outer edge in accordance with the upper permanent magnet rotor 16. Thus, the rotating magnetic field acts on the magnetic fluid in the cooling pipe 2 sandwiched between the outer edges of the upper and lower permanent magnet rotors 16 and 22 from both upper and lower sides, and the magnetic fluid can be moved efficiently.
[0042]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, by moving the permanent magnet along the cooling pipe, the magnetic fluid in the cooling pipe moves in the cooling pipe by the magnetic force of the permanent magnet. Therefore, the flow of the magnetic fluid can be generated with small energy enough to move the permanent magnet, and the amount of heat generated by the driving device can be reduced.
Thereby, the temperature rise of the magnetic fluid serving as the cooling medium can be suppressed, and the cooling efficiency can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall system diagram of a cooling device according to the present invention.
FIG. 2 is a configuration explanatory view of a first embodiment of a magnetic fluid driving device according to the present invention.
FIG. 3 is a configuration explanatory view of a second embodiment of the magnetic fluid driving device of the present invention.
FIG. 4 is a configuration explanatory view of a third embodiment of the magnetic fluid driving device of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a magnetization pattern according to a third embodiment.
FIG. 6 is a structural explanatory view of a fourth embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a magnetization pattern according to a fourth embodiment.
FIG. 8 is a structural explanatory view of a fifth embodiment of the magnetic fluid driving device of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a magnetization pattern according to a fifth embodiment.
FIG. 10 is a configuration explanatory view of a modification of the fifth embodiment.
FIG. 11 is a structural explanatory view of a sixth embodiment of the magnetic fluid driving device according to the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a magnetization pattern according to a sixth embodiment.
[Explanation of symbols]
1: cooling device, 2: cooling pipe, 3: cooling portion, 4: heat radiation portion, 5: drive device,
6: yoke, 7: permanent magnet, 8: cover pipe, 9: arm, 10: connecting pipe,
11: support plate, 12: motor, 13: output shaft, 14: rotor yoke,
15: rotating shaft, 16: permanent magnet rotor, 16a: inside, 16b: outer edge,
17: coil, 18: stator yoke, 18a: extended side wall, 19: drive circuit,
20: rotating shaft, 21: rotor yoke, 22: permanent magnet rotor,
23: bearing, 24: bearing.