JP2004250284A - 有機性廃棄物からの液体肥料製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機性廃棄物と植物系資材を混合攪拌するとともに、高温・高圧により蒸煮する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物から液体肥料を得るための製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
有機性廃棄物を利用して液体肥料、肥料、飼料等の再利用製品を製造する場合には、有機性廃棄物に含まれる重金属を除去する必要が有る。
前記重金属を含む有機性廃棄物として、水産系の有機廃棄物が代表的である。
従来ではこのような有機性廃棄物は、すべて産業廃棄物として廃棄処理されていたが、最近では、この有機性廃棄物を再利用することが試みられている。
重金属を含む有機性廃棄物の再利用における技術として、例えば下記のものが提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−137825号公報(〔0020〕〜〔0022〕)
【特許文献2】
特開平6−106155号公報(〔0021〕〜〔0036〕)
【特許文献3】
特開平11−77009号公報(〔0023〕〜〔0039〕)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術においては、魚介類加工残渣の破砕工程、薬品添加によるpH調整工程、固形物と液状物への分離工程、液状物とゼオライトの接触工程(重金属除去工程)、液状物からゼオライトを分離させる工程、ゼオライトが分離された液状物の薬品添加による中和工程、という多くの工程を要しており、つまり、この工程に必要な薬品、処理時間、設備等による処理コストにより、再利用製品である液体肥料の価格設定を高くせざるを得ないものであった。
【0005】
さらに、特許文献2に開示されている技術においても、再利用製品の完成までには、11の工程を要していることから、前記と同様に製品の価格設定を下げることはできないものである。
【0006】
また、特許文献3に開示されている技術においては、微生物によるものであるので、その微生物の培養および重金属の除去には相当の時間を要する上に、微生物が良好に働ける環境を相当時間保持管理する必要が有り、この保持管理が確実に行われない場合には、微生物の重金属除去機能が不安定になって、再利用製品の品質を一定に保てないものである。
【0007】
すなわち、現状提案されている技術では、再利用製品の低価格化および品質の一定化について改良点が残されている。
【0008】
そこで本発明は、重金属の除去を確実、かつ効率よく行って、再利用製品である液体肥料の低価格化および品質の一定化を課題とし、この課題を解決する重金属を含む有機性廃棄物からの液体肥料製造方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために本発明は下記の技術的手段を採用した。
その技術的手段は、有機性廃棄物と植物系資材を混合攪拌するとともに、高温・高圧により蒸煮して、液体肥料を構成する液状体と植物系資材由来の未分解固形炭化物に分離しながら、有機性廃棄物に含まれる重金属を前記未分解固形炭化物に吸着除去させて製造することを特徴とする液体肥料製造方法にしたことである。(請求項1)
【0010】
【発明の実施の形態】
本願発明は、水産系類、動物系を含む有機性廃棄物から液体肥料を得るものであるが、特に、食物連鎖により重金属を最も多く含む魚介類の有機性廃棄物から液体肥料を得るために極めて有効なものである。
魚介類の有機性廃棄物は、例えば、イカゴロ(イカの内臓)、ホタテウロ(中腸腺)、魚類の内臓、小魚等、加工時において製品として使用できない部分である。
【0011】
本願発明でいう重金属とは、例えば、カドミウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、水銀、砒素、鉛等である。
また、本願発明でいう植物系資材とは、例えば、おが屑、木材樹皮、木材チップ等の木質系資材(請求項2)や、籾殻や麦殻等の農産系資材が挙げられる。
特に、木質系資材においては、伐採や加工時に産業廃棄物として処理されるものを使用することができるため、廃棄物の再利用として有効なものである。
また、本願発明でいう高温・高圧での蒸煮は、170℃以上の温度、784kPaを超える圧力とする水蒸気により行うことが望ましく、好適には180℃以上の温度、980kPa以上の圧力とする水蒸気である。
【0012】
本願発明の方法は、有機性廃棄物と植物系資材を混合攪拌しながら高温・高圧で蒸煮することによる単一工程での加熱・加水分解である。
以下、本願発明における単一工程で行われる液体肥料の生成を説明する。
【0013】
高圧での加熱・加水が行われると、有機性廃棄物に結合した化合物として存在する重金属とたんぱく質を切断するとともに、重金属およびたんぱく質の分解を促進する。
また、高圧での加熱・加水が行われると、植物系資材は炭化して重金属の吸着効果が向上し、植物系資材に含まれるたんぱく質の分解を促進する。
つまり、重金属は分解により吸着されやすい状態に変化し、植物系資材は重金属を吸着しやすい状態に変化するため、重金属の吸着効率およびその確実性が極めて高い。
【0014】
前記高圧での加熱・加水時には、有機分解物を含有する液状体と、植物系資材由来の未分解固形炭化物が得られる。
ここで得られた液状体には、有機性廃棄物中のたんぱく質の分解の過程で生成されるアミノ酸を含むチッソ、リン、カリ等の有機物質と、植物系資材中のたんぱく質の分解の過程で分離されたリグニン、分解されたセルロース、ヘミセニセルロース、グルコース、キシロース等の糖分、防虫・防腐効果を有するフェノール等の有機物質が含有される。
そして、植物系資材が木質系資材であれば前記したこれらに加えて防虫・防腐効果を有する木酢液が含有される。
つまり、ここで得られた液状体は、肥料として必要な有機物質及び防虫・防腐効果を有する有機物質が含有され、しかも重金属が除去された液体肥料となる。
【0015】
なお、有機性廃棄物と植物系資材の投入時には、必要に応じて任意に肥料成分調整材を混入してもよい。
【0016】
本発明の方法を実施するための装置としては、例えば、高圧蒸気発生装置と挿通された圧力釜状の処理室内に攪拌装置を内蔵した構造のものが挙げられる。
この装置による液体肥料の製造を説明すると、処理室に有機廃棄物と植物系資材を投入して処理室を密閉状態とする。
この状態において攪拌装置を作動させて有機廃棄物と植物系資材を攪拌すると同時に、高圧蒸気発生装置から高圧蒸気を処理室内に連続的に投入する。
すると、処理室内において、前記したように分解された有機物質を含む液状体と未分解固形炭化物とに分離されながら、重金属が未分解固形炭化物に吸着される。
処理終了後、放圧し、液状体と未分解固形炭化物とを分離することにより、液体肥料が得られる。
【0017】
液状体と未分解固形炭化物との分離に関しては、例えば、両者をフィルターにかけて、未分解固形炭化物をフィルターで捕獲し、液状体のみを自然落水させて分離する方法、または、例えば、遠心分離機を用いて強制的に分離させる方法等、液体と固体を分離するものすべての方法が使用できる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
本実施例では、有機性廃棄物をイカゴロとし、植物系資材を木質系資材であるおが屑として液体肥料を得た試験結果を例示する。
本試験における各条件は下記のとおりであり、この条件で得た液体肥料の肥料成分(チッソ、リン、カリ)およびカドミウム含有量を下記表1に示す。
【0019】
使用有機廃棄物
イカゴロ:200kg
カドミウム含有量:36.66mg/kg
使用植物系資材(木質系資材)
おが屑(杉):15kg(含有水分30%)
蒸気条件
飽和蒸気
圧力:1764kPa〜1960kPa
温度:180℃(缶内温度)
【0020】
【表1】
【0021】
表1の結果から、この実施例で得られた液状体には肥料成分が含有され、カドミウムの含有量が大きく減少していることが証明された。
つまり、本実施例の方法により得られた液状体は、液体肥料として使用できるものである。
【0022】
なお、※印の数値は、スケソウタラの有機性廃棄物(内臓、エラ、骨等)を用いてイカゴロと同様の方法で得られた液体肥料の肥料成分を参考例として示している。
このスケソウタラの場合には、カドミウム含有量の測定は行わなかったが、その含有量はイカゴロと同等の含有量になるものと推察される。
また、前記したイカゴロおよびスケソウタラ以外に、ホタテウロを用いた場合においても得られる液状体は、イカゴロおよびスケソウタラと同様に液体肥料として使用できるものであると推察される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明は、有機性廃棄物と植物系資材とを混合しながら高圧・高温で蒸煮するという単一工程で、肥料成分を有し、重金属の含有量が大きく減少した液体肥料を得ることができる。
したがって、重金属の除去が確実、かつ効率よく行われ、再利用製品である液体肥料の低価格化および品質の一定化を実現することができる。
さらに、請求項2の発明によれば、請求項1の発明に加えて、伐採や加工時に産業廃棄物として処理される、おが屑、木材樹皮、木材チップ等を使用することができるため、廃棄物の再利用として極めて有効である。
Claims (2)
- 有機性廃棄物と植物系資材を混合攪拌するとともに、高温・高圧により蒸煮して、液体肥料を構成する液状体と植物系資材由来の未分解固形炭化物に分離しながら、有機性廃棄物に含まれる重金属を前記未分解固形炭化物に吸着除去させて製造することを特徴とする液体肥料製造方法。
- 植物系資材が木質系資材であることを特徴とする請求項1に記載の液体肥料製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003042732A JP2004250284A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 有機性廃棄物からの液体肥料製造方法 |
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JP2003042732A JP2004250284A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 有機性廃棄物からの液体肥料製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004250284A true JP2004250284A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33025930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003042732A Pending JP2004250284A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 有機性廃棄物からの液体肥料製造方法 |
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JP (1) | JP2004250284A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011504382A (ja) * | 2007-11-20 | 2011-02-10 | エリック・シュミット | 感染性有機廃棄物から非感染性産物を製造する方法 |
WO2023007957A1 (ja) | 2021-07-28 | 2023-02-02 | 株式会社松井三郎環境設計事務所 | 有用物の製造方法 |
-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042732A patent/JP2004250284A/ja active Pending
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JP2011504382A (ja) * | 2007-11-20 | 2011-02-10 | エリック・シュミット | 感染性有機廃棄物から非感染性産物を製造する方法 |
WO2023007957A1 (ja) | 2021-07-28 | 2023-02-02 | 株式会社松井三郎環境設計事務所 | 有用物の製造方法 |
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