JP2004250252A - 蛍光性ガラス、光増幅用導波路および光増幅モジュール - Google Patents

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Tetsuya Haruna
徹也 春名
Masahiro Takagi
政浩 高城
Mototaka Kadoi
素貴 角井
Takahiro Murata
貴広 村田
Masayuki Shigematsu
昌行 重松
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    • C03C4/0071Compositions for glass with special properties for laserable glass

Abstract

【課題】高濃度の希土類元素イオンの添加が可能で光通信用途に好適な蛍光性ガラス、光増幅用導波路および光増幅モジュールを提供する。
【解決手段】本発明に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物と、IIB族元素の酸化物と、希土類元素イオンと、を含有する。この蛍光性ガラスは、従来の蛍光性ガラスと比較して、濃度消光が抑制されるので、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能であり、一般に光通信において用いられる信号光波長帯域に含まれる波長の蛍光を高効率に発生させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光性を有する蛍光性ガラス、この蛍光性ガラスからなる光増幅用導波路、および、これらの蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路を含む光増幅モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信システム等において用いられる光増幅モジュールは、信号光が光伝送路を伝搬する間に被った損失を補償するものであり、光増幅媒体である光増幅用ファイバに励起光を供給することにより、その光増幅用ファイバにおいて信号光を光増幅することができる。このとき用いられる光増幅用ファイバのコア領域は、石英ガラスに希土類元素イオンが添加された蛍光性ガラスからなる。
【0003】
例えば、Er元素イオンが添加された石英系の光増幅用ファイバ(EDF: Erbium Doped Fiber)を光増幅媒体として有する光増幅モジュール(EDFA: Erbium Doped Fiber Amplifier)は、波長0.98μm帯または波長1.48μm帯の励起光を用いて、Cバンド(1530nm〜1565nm)またはLバンド(1565nm〜1625nm)の信号光を光増幅することができる。しかし、EDFは、Er元素イオンが高濃度に添加されると、濃度消光が発生して、光増幅効率が低下してしまう。
【0004】
このような問題点を解決し得るものとして、Er元素イオンとともにAlが共添加されたEDFが知られている。このEDFは、濃度消光を抑制することができるので、Er元素イオン添加濃度を1000wt.ppm程度まで高めることができ、光増幅効率を向上させることができる(例えば非特許文献1を参照)。
【0005】
【非特許文献1】
相曽景一、他、「高出力光増幅用Er,Yb共添加ファイバの開発」、古河電工時報、第107号、pp.35−39、平成13年1月
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、Alが共添加されたEDFであっても、Er元素イオン添加濃度は1000wt.ppm程度までであり、これ以上の高濃度のEr元素イオンを添加すると濃度消光が発生し、光増幅効率が低下する。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能で光通信用途に好適な蛍光性ガラス、光増幅用導波路および光増幅モジュールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物と、IIB族元素の酸化物と、希土類元素イオンと、を含有することを特徴とする。この本発明に係る蛍光性ガラスは、従来の蛍光性ガラスと比較して、濃度消光が抑制されるので、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能であり、一般に光通信において用いられる信号光波長帯域に含まれる波長の蛍光を高効率に発生させることができる。
【0009】
本発明に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物として少なくともBを含有するのが好適であり、IIB族元素の酸化物として少なくともZnOを含有するのが好適である。また、BおよびZnOを主成分とするのが好適であり、Bのモル濃度MとZnOのモル濃度Mとの比(M/M)が2/3以上であるのが好適であり、また、Bのモル濃度が40mol%以上であるのが好適である。また、本発明に係る蛍光性ガラスに含まれる希土類元素イオンはEr元素イオンであるのが好適であり、そのEr元素イオンの含有濃度は重量比率で1000wt.ppm以上であるのが好適である。
【0010】
本発明に係る光増幅用導波路は、コア領域の少なくとも一部が上記の蛍光性ガラスからなり、コア領域に励起光および信号光を導波し得るとともに、励起光が供給されることにより信号光を光増幅し得ることを特徴とする。この光増幅用導波路は、光通信システムにおいて信号光を光増幅する光増幅媒体として好適に用いられ得る。
【0011】
本発明に係る光増幅モジュールは、上記の蛍光性ガラスと、この蛍光性ガラスに励起光を供給する励起光供給手段と、を備えることを特徴とする。或いは、本発明に係る光増幅モジュールは、上記の光増幅用導波路と、この光増幅用導波路に励起光を供給する励起光供給手段と、を備えることを特徴とする。これらの光増幅モジュールは、光増幅媒体として用いられる蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路において、濃度消光が抑制されるので、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能であり、一般に光通信において用いられる信号光波長帯域に含まれる光を高効率に光増幅することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
先ず、本発明に係る蛍光性ガラスの実施形態について説明する。本実施形態に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物と、IIB族元素の酸化物と、希土類元素イオンと、を含有する。IIIB族元素の酸化物は、B,Al,Ga などである。IIB族元素の酸化物は、ZnO,CdO などである。また、この蛍光性ガラスに含有される希土類元素イオンは、Pr,Nd,Tm,Dy,Erなどのイオンである。
【0014】
本実施形態に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物として少なくともBを含有するのが好適であり、IIB族元素の酸化物として少なくともZnOを含有するのが好適である。また、BおよびZnOを主成分とするのが好適であり、Bのモル濃度MとZnOのモル濃度Mとの比(M/M)が2/3以上であるのが好適であり、また、Bのモル濃度が40mol%以上であるのが好適である。
【0015】
また、この蛍光性ガラスに含まれる希土類元素イオンは特にEr元素イオンであるのが好適であり、この場合には、一般に光通信に用いられる波長である1500nm〜1650nm帯の信号光を光増幅する上で好ましい。また、そのEr元素イオンの含有濃度は重量比率で1000wt.ppm以上であるのが好適である。
【0016】
この蛍光性ガラスは、従来の蛍光性ガラスと比較して、Er元素イオンのクラスタリングが生じ難く、濃度消光が抑制されるので、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能であり、一般に光通信において用いられる信号光波長帯域に含まれる波長の蛍光を高効率に発生させることができる。蛍光性ガラスに含有される希土類元素イオンの含有濃度は、重量比率で2000wt.ppm以上であるのが好適であり、より好適には2500wt.ppm以上である。
【0017】
特に、波長1600nm以上の信号光を光増幅する光増幅媒体として用いられる場合には、この蛍光性ガラス(または、この蛍光性ガラスからなる光増幅用導波路)は、単位長さ当たりのErイオン含有濃度を大きくする(例えば3000wt.ppm以上とする)ことで、必要な光増幅利得を得るのに必要な長さが短くて済む。これにより、この蛍光性ガラスからなる光増幅用導波路(例えば光増幅用ファイバ)は、収納性に優れ、非線形光学現象の発生を抑制する上で好ましいものとなる。
【0018】
次に、本発明に係る蛍光性ガラスの実施例について説明する。実施例の蛍光性ガラスは、BおよびZnOを主成分として、Er元素イオンが添加されたものであり、溶融法により作成された。Bのモル濃度MとZnOのモル濃度Mとの比(M/M)を種々変更して幾つかのサンプルを作成した。その結果、モル濃度比(M/M)が2/3以上であるサンプルはガラス化することができたものの、モル濃度比(M/M)が2/3未満であるサンプルはガラス化することができなかった。また、Bのモル濃度が40mol%以上であれば、ガラス形成が容易であり、また、利得帯域の広帯域化に好適であった。
【0019】
図1は、実施例の蛍光性ガラスの蛍光スペクトルおよび吸収スペクトルを示す図である。ここでは、蛍光性ガラスにおけるモル濃度比(M/M)を2/3とし、Er元素イオンを励起し得る波長980nmの励起光を蛍光性ガラスに照射して、波長間隔1nmで蛍光強度を測定した。また、波長間隔1nmで吸収強度を測定した。この図において、縦軸は、蛍光および吸収それぞれのピーク値で規格化されている。これらの図から判るように、実施例の蛍光性ガラスは、Cバンドを含む広い波長帯域で蛍光を発生し得る。
【0020】
次に、本発明に係る光増幅用導波路の実施形態について説明する。本実施形態に係る光増幅用導波路は、コア領域の少なくとも一部が上記の蛍光性ガラスからなる。そして、この光増幅用導波路は、コア領域に励起光および信号光を導波し得るものであり、該励起光が供給されることにより該信号光を光増幅し得る。蛍光性ガラスを光増幅媒体として用いる場合、蛍光性ガラスをバルクとして用いてもよいが、光導波路の形態として用いることで小型化・高効率化が可能である。また、光導波路の形態としては、平面光導波路構造、リッジ型構造および光ファイバの形態のうちの何れの形態であってもよい。
【0021】
図2は、第1実施形態に係る光増幅用導波路10の説明図である。この図に示される光増幅用導波路10は、平面光導波路構造のものであって、基板13の上に形成されたクラッド領域12内にコア領域11が埋設されている。コア領域11は、断面形状が矩形であって長手方向に一定であり、クラッド領域12より高い屈折率を有し、少なくとも一部が上記の蛍光性ガラスからなる。
【0022】
図3は、第2実施形態に係る光増幅用導波路20の説明図である。この図に示される光増幅用導波路20は、リッジ型構造のものであって、基板23の上に薄膜22が形成され、その薄膜の一部の厚みが大きくなってコア領域21とされている。コア領域21は、断面形状が長手方向に一定であって、基板23より高い屈折率を有し、少なくとも一部が上記の蛍光性ガラスからなる。
【0023】
図4は、第3実施形態に係る光増幅用導波路30の説明図である。同図(a)は、光軸に垂直な断面を示し、同図(b)は、径方向の屈折率プロファイルを示す。この図に示される光増幅用導波路30は、光ファイバ形態のものであって、コア領域31と、これを取り囲むクラッド領域32とを含む。コア領域31は、断面形状が円形であって長手方向に一定であり、クラッド領域32より高い屈折率を有し、少なくとも一部が上記の蛍光性ガラスからなる。
【0024】
なお、光増幅用導波路において、クラッド領域は、コア領域より低い屈折率を有することが必要であり、透明度が高いことが好ましい。クラッド領域は、石英系ガラスを主成分とするものであってもよいし、他の酸化物ガラスであってもよいし、また、ガラスではなく他の材料であってもよく、例えば透明な樹脂であってもよい。また、クラッド領域の融点は1400℃以上であるのが好適であり、この場合には、本実施形態に係る光増幅用導波路と他の光導波路とを融着接続することが容易となる。
【0025】
また、クラッド領域(特に、コア領域に近い部分)に、長手方向に延びる径が数百nm程度の多数の空孔が設けられているのが好適である。この場合には、コア領域への導波光の閉じ込めの効果が大きいので、光増幅効率が大きくすることができ、したがって、導波路長を短くすることができる。
【0026】
光増幅用導波路は、励起光の供給により信号光の光増幅動作を安定に行うには、使用状況下においてカットオフ波長が励起光波長より短いこと、すなわち、使用状況下において励起光および信号光が実質的にシングルモード伝搬することが好ましい。ただし、マルチモードで伝搬可能な導波構造となっている場合でも、基底モードて励振されることと、導波路内でもモード変換を抑制することで、安定に光増幅動作させることができる。
【0027】
希土類元素イオンとしてEr元素イオンが添加された蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路では、そのEr元素イオンを励起し得る励起光の波長帯域は0.98μm帯または1.48μm帯である。特に本実施形態に係る蛍光性ガラスでは、従来のEr元素イオン添加石英系ガラスと比較して、波長1.48μm帯での励起光吸収が大きいことから、より励起効率を高めるには、波長1.48μm帯より短い波長1.46μm帯の励起光を用いるのが有効である。
【0028】
本実施形態に係る蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路は、その光入出射端に他の光導波路(例えば石英系光ファイバ)が光学的に結合されることが好ましい。本実施形態に係る蛍光性ガラスは、融点が比較的高く、平面光導波路または光ファイバの形態であれば、他の光導波路と融着接続することも可能である。このような形態であれば、本実施形態に係る蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路は、一般に光通信に用いられる光伝送路の途中または前後に容易に配置されて信号光の光増幅が可能となる。
【0029】
本実施形態に係る蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路は、Sバンド(1460nm〜1530nm)においても蛍光強度が大きいから、この波長帯域の信号光をも光増幅することができる。もちろん、この蛍光性ガラスは、CバンドまたはLバンドの信号光の光増幅も可能である。したがって、本実施形態に係る蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路は、S,CおよびLの3つのバンドに亘って多波長信号光を一括光増幅することができ、例えば、多波長信号光の波長間隔が広いCWDM(Course Wavelength Division Multiplexing)光通信においても好適に用いられ得る。
【0030】
次に、本発明に係る光増幅用導波路の実施例について説明する。
【0031】
第1実施例の光増幅用導波路aは、図4に示された光ファイバ30の形態のものであり、既述した実施例の蛍光性ガラスを用いてコア領域31を構成する。具体的には、蛍光性ガラスからなる円柱形状の母材を用意し、この母材を溶融線引して、外径50μmのガラスファイバを作製する。そして、この蛍光性ガラスからなるガラスファイバの周囲に、この蛍光性ガラスより屈折率が小さい紫外線硬化樹脂を塗布して硬化させ、この樹脂層の外径を250μmとする。この実施例の光増幅用導波路aでは、蛍光性ガラスからなるガラスファイバがコア領域31であり、その周囲の樹脂がクラッド領域32となる。
【0032】
第2実施例の光増幅用導波路bは、図3に示されたリッジ型構造のものであり、既述した実施例の蛍光性ガラスを用いて薄膜22およびコア領域21が形成する。コア領域21は、幅が3〜6μmであり、高さが3〜6μmとした。薄膜22は、厚みが3〜6μmであり、導波路長が約50mmになる。
【0033】
上記の実施例の光増幅用導波路a,bそれぞれは、何れも、波長0.98μm帯または波長1.46μm帯の励起光が供給されることにより、S,CおよびLの3つのバンドに亘って多波長信号光を一括光増幅することができる。
【0034】
なお、図4では、光増幅用導波路(光増幅用ファイバ)の屈折率プロファイルはステップ状のものとして模式的に描かれているが、実際には、製造時の添加物の熱拡散に因り、光ファイバの屈折率プロファイルは連続的に変化する場合もある。
【0035】
一般に光通信に使用される光ファイバとの光結合を考慮すると、本実施形態に係る光増幅用導波路(光ファイバ形態のもの)は、クラッド径が100〜150μmまたは80〜90μmであるのが好ましい。また、樹脂層の外径が220〜270μmであるのが好ましい。
【0036】
次に、本発明に係る光増幅モジュールの実施形態について説明する。本実施形態に係る光増幅モジュール1は、上述した本実施形態に係る蛍光性ガラスからなる光増幅用ファイバ(光増幅用導波路)を用いるものである。
【0037】
図5は、本実施形態に係る光増幅モジュール1の構成図である。この図に示される光増幅モジュール1は、光入力端101に入力した信号光を光増幅して光出力端102から出力するものである。光増幅モジュール1は、光入力端101から光出力端102へ向かう信号光伝搬経路上に順に、光カプラ111、光アイソレータ121、光カプラ112、光増幅用ファイバ131、利得等化器140、光増幅用ファイバ132、光カプラ113、光アイソレータ122および光カプラ114を備える。また、光増幅モジュール1は、光カプラ111に接続されたフォトダイオード151、光カプラ112に接続されたレーザダイオード162、光カプラ113に接続されたレーザダイオード163、および、光カプラ114に接続されたフォトダイオード154を備える。
【0038】
光増幅用ファイバ131,132それぞれは、上述した蛍光性ガラスからなり、励起光および信号光を導波し得るとともに、励起光が供給されることにより信号光を光増幅し得る。また、光増幅用ファイバ131,132は、互いに組成が異なるのが好適であり、信号光伝搬経路上に光学的に縦続接続されている。光アイソレータ121,122それぞれは、光入力端101から光出力端102へ向かう順方向に光を通過させるが、逆方向には光を通過させない。光カプラ112およびレーザダイオード162は、光増幅用ファイバ131に励起光を供給する励起光供給手段を構成している。光カプラ113およびレーザダイオード163は、光増幅用ファイバ132に励起光を供給する励起光供給手段を構成している。利得等化器140は、光増幅用ファイバ131,132の利得帯域において、光増幅用ファイバ131,132の利得スペクトルと略同形状の損失スペクトルを有していて、利得を等化するものである。
【0039】
この光増幅モジュール1では、励起光源であるレーザダイオード162から出力された励起光は、光カプラ112を経て光増幅用ファイバ131へ順方向に供給される。また、励起光源であるレーザダイオード163から出力された励起光は、光カプラ113を経て光増幅用ファイバ132へ逆方向に供給される。光入力端101に入力した信号光は、光カプラ111、光アイソレータ121および光カプラ112を経て光増幅用ファイバ131に入力し、この光増幅用ファイバ131において光増幅される。光増幅用ファイバ131において光増幅された信号光は、利得等化器140により波長に応じた損失を被った後、光増幅用ファイバ132に入力し、この光増幅用ファイバ132において光増幅される。光増幅用ファイバ132において光増幅された信号光は、光カプラ113、光アイソレータ122および光カプラ114を経て光出力端102から出力される。また、光入力端101に入力した信号光は、その一部が光カプラ111により分岐されて、そのパワーがフォトダイオード151によりモニタされる。光出力端102から出力される信号光は、その一部が光カプラ114により分岐されて、そのパワーがフォトダイオード154によりモニタされる。
【0040】
この光増幅モジュール1の全体の利得スペクトルは、光増幅用ファイバ131の利得スペクトル、光増幅用ファイバ132の利得スペクトル、および、利得等化器140の損失スペクトルを総合したものである。この光増幅モジュール1は、光増幅用ファイバ131,132それぞれが互いに異なる組成の蛍光性ガラスからなり、光増幅用ファイバ131,132それぞれの利得帯域が異なるから、全体として広帯域で利得を有することができる。また、光増幅用ファイバ131,132それぞれが上述した本実施形態に係る光増幅用導波路であるから、この点でも広帯域で利得を有することができる。
【0041】
なお、図5に示された本実施形態に係る光増幅モジュール1では、本実施形態に係る光増幅用導波路が光増幅媒体として用いられたが、本実施形態に係る蛍光性ガラスが光増幅媒体として用いられてもよい。また、図9に示された本実施形態に係る光増幅モジュール1は信号光を光増幅する光増幅器であったが、本実施形態に係る蛍光性ガラスまたは光増幅用導波路はレーザ発振装置においても光増幅媒体として用いられる。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る蛍光性ガラスは、IIIB族元素の酸化物と、IIB族元素の酸化物と、希土類元素イオンと、を含有しており、従来の蛍光性ガラスと比較して、濃度消光が抑制されるので、高濃度の希土類元素イオンの添加が可能であり、一般に光通信において用いられる信号光波長帯域に含まれる波長の蛍光を高効率に発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の蛍光性ガラスの蛍光スペクトルおよび吸収スペクトルを示す図である。
【図2】第1実施形態に係る光増幅用導波路10の説明図である。
【図3】第2実施形態に係る光増幅用導波路20の説明図である。
【図4】第3実施形態に係る光増幅用導波路30の説明図である。
【図5】本実施形態に係る光増幅モジュール1の構成図である。
【符号の説明】
1…光増幅モジュール、10,20,30…光増幅用導波路、111〜114…光カプラ、121,122…光アイソレータ、131,132…光増幅用ファイバ、140…利得等化器、151,154…フォトダイオード、162,163…レーザダイオード。

Claims (11)

  1. IIIB族元素の酸化物と、IIB族元素の酸化物と、希土類元素イオンと、を含有することを特徴とする蛍光性ガラス。
  2. IIIB族元素の酸化物として少なくともBを含有することを特徴とする請求項1記載の蛍光性ガラス。
  3. IIB族元素の酸化物として少なくともZnOを含有することを特徴とする請求項1記載の蛍光性ガラス。
  4. およびZnOを主成分とすることを特徴とする請求項1記載の蛍光性ガラス。
  5. のモル濃度MとZnOのモル濃度Mとの比(M/M)が2/3以上であることを特徴とする請求項1記載の蛍光性ガラス。
  6. のモル濃度が40mol%以上であることを特徴とする請求項5記載の蛍光性ガラス。
  7. 前記希土類元素イオンがEr元素イオンであることを特徴とする請求項1記載の蛍光性ガラス。
  8. Er元素イオンの含有濃度が重量比率で1000wt.ppm以上であることを特徴とする請求項7記載の蛍光性ガラス。
  9. コア領域の少なくとも一部が請求項1〜8の何れか1項に記載の蛍光性ガラスからなり、前記コア領域に励起光および信号光を導波し得るとともに、前記励起光が供給されることにより前記信号光を光増幅し得ることを特徴とする光増幅用導波路。
  10. 請求項1〜8の何れか1項に記載の蛍光性ガラスと、この蛍光性ガラスに励起光を供給する励起光供給手段と、を備えることを特徴とする光増幅モジュール。
  11. 請求項9記載の光増幅用導波路と、この光増幅用導波路に励起光を供給する励起光供給手段と、を備えることを特徴とする光増幅モジュール。
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