【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装軌式走行車両に用いられる履帯を連結するための履帯用リンクに関するもので、詳しくはリンクの構造を簡単にして軽量で合理的に構成される履帯用リンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベルやブルドーザなど装軌式の作業機械における下部走行体の履帯は、無端状に連結されるリンクの接地側に、それぞれ履板が取付けられたものであり、その履帯を車体フレームに支持させて所要の間隔で配されている駆動輪と遊動輪に巻掛けられ、前記リンクを駆動輪のスプロケットに噛み合わせて駆動され、それら駆動輪と遊動輪の間で車体フレームに配置された下部転輪と上部転輪により支持されて走行できるようにされている。
【0003】
このような履帯におけるリンクは、図5(a)(b)で示されるように、その幅方向において左右対称にオフセット形成されるリンク片51,51を所定の間隔をとって履帯ブッシュ52で相互に連結されて1リンク(リンクアセンブリ50)とされ、そのようなリンクアセンブリ50を履帯ブッシュ52の内部に挿通する連結ピン53によって順次連結されている。また、履板55は、所要寸法のものを前記各リンクアセンブリ50の接地側に対応する端面に、履板55の外面(踏面)側から取付ボルト56を、そのリンク片51の中間位置で連結ピン53の軸方向と直交する向きに貫通するボルト挿通孔54に挿通して、ナット57によって締結固定されている。そのために、リンク片51に形成された抜き孔58部分の端面を取付座59として、この取付座59にナット57をあてがうようにしてボルト締結する構造にされている。
【0004】
このような構成の履帯用リンクは、既に公知のものであり、例えば特許文献1に開示されているような内外リンクを組合せてリンクアセンブリを形成しているものもある。また、前記リンクアセンブリを多数連結して無端状に形成する場合に、その初めと終わりの部分を連結させるためにマスターリンクとして、一方の履帯ブッシュを装着する部分と連結ピンが取付けられる部分とを残して上下に分割された構造のハーフリンクを、履板取付ボルトを利用して結合するものが使用される。このマスターリンクに関する提案が特許文献2によって知られている。そのほかに、履帯リンクの機能を損なうことなく軽量化するものとして本出願人の先願になる特願2002−210675号がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−347972号公報
【特許文献2】
特開平7−323871号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の履帯用リンクにあっては、強度的に頑丈なものを採用して故障が発生しないことを前提としていることから、どうしてもその重量が大となる。殊に、1台の作業機械に装備される履帯を構成するリンクの数は、少なくとも80を越える数からなり、その単位重量は過大ではなくとも合計された重量としては非常に大きくなる。したがって、その駆動に要する動力もより多く消費されることになる。このようなことは、近時環境対策の一環として省エネルギー化の促進が求められることから、この種履帯を備える作業機械についてもその見直しが必要となっている。
【0007】
このような観点から見て、前記特許文献1によって知られる履帯リンクにあっては、全く軽量化などについての提案はなされていない。また、特許文献2によって知られるものでは、マスターリンクにおける連結構成を接続容易にする点において、ボルトによる結合が容易になるように凹凸構造での嵌め合いで耐久性を高めることを提案されているに留まり、リンクの軽量化に関しては何等の配慮も成されていない。
【0008】
また、従来の履帯用リンクにおいては、リンクと履板との結合部分が前記図5(b)によって、あるいは特許文献1に開示されるように、中間部に形成されている抜き孔58の内端面で履板55の取付面に直交して穿設されたボルト孔54を通じ挿入された履板の取付ボルト56と螺合して締結されるナット57の当接座面部分(取付座59)で、走行時に発生する負荷が大きく作用するので、このナットの取付座59となる部分を頑丈にする必要があり他の部分に較べてどうしても肉厚を厚くする構造となる。しかしながら、その座面のコーナ部に応力集中が生じて破損するという問題点がある。
【0009】
本発明は、前述のような事情に鑑みてなされたもので、リンクの強度と耐久性を高め、しかも全体としての軽量化を図り、さらに組立部品の削減による合理化で省エネルギー化と経済効果が合わせ得られるようにされる履帯用リンクを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、本発明による履帯用リンクは、
装軌式作業機械における履帯を構成する履帯用リンクであって、
履板取付面側からリンクの回動軸線方向に直交する向きで履板取付ボルト穴として内部にねじ部が形成された穴部が設けられていることを特徴とするものである(第1発明)。
【0011】
本発明によれば、リンクと履板との締結構造部分が、リンクに履板取付ボルト穴をねじ穴として閉鎖構造で一体に設けられ、そのねじ穴に履板取付ボルトを螺合して締結されるようにされている。そのために、従来、発生していたボルト・ナットによる締結部の座面付近での応力集中によるリンクの破損を防止することができるという効果が得られる。特に、その履板取付ボルトの結合部はリンク中間部位と一体のボス部の内部でねじ穴に螺合締結する構造であるから、応力集中が生じ難くなり、言換えると局部的強度の低下個所を解消することができたのである。しかも、その履板取付ボルト穴形成部はボス部としてその周辺と一体に繋がり、剛性を高め得る構造とされている。
【0012】
前記発明において、前記履板取付ボルト穴が形成されるボス部周りのリンク中間部分を周辺部に較べて薄肉に形成されているのがよい(第2発明)。こうすることで、リンクの単位重量を削減できることになるので、多数のリンクを連結して構成される履帯としての重量がかなり大きく削減できることになり、省エネルギー化と使用材料の削減によるコストダウンとが併せ得られるという効果を奏する。
【0013】
また、前記発明において、前記履板取付ボルト穴は、リンクの履板取付面から適宜長さ寸法をねじ径より大きい寸法の挿入部にして、その挿入部端から内底部までの所要長さ寸法をねじ部に形成されるのがよい(第3発明)。こうすることで、履板取付ボルトによって履板が取付けられると、その履板取付ボルトが取付ボルト穴のねじ部に螺合して締結されるとき、締結面とボルト先端部のねじ螺合部との間に取付ボルト穴の挿入部が介在することにより、シャンク部に大きく締付応力が作用し、その締付応力によって締結部が常時強力に締付けられて、外力による弛みの発生を防止することができるという効果を奏するのである。さらに、前記履板取付ボルト穴は、リンク本体中間部位に膨出形成される鞘状のボス部内部に設けられるのがよい(第4発明)。こうすることで、前記取付ボルト穴のねじ部が外部から隔離されてボルト締結部を保護するとともに、その取付ボルト穴を有効に形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による履帯用リンクの具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1には、本発明にかかる履帯用リンクを用いた履帯の一部の正面図が示されている。図2には、履帯用リンクの一部を切欠き断面で表わす正面図が、図3には履帯用リンクの背面図が、図4には本実施形態のリンクの要所を断面して表わす端面図が、それぞれ示されている。
【0016】
本実施形態の履帯用リンク10(以下、単にリンク10という)は、主に油圧ショベル,ブルドーザなど装軌式の建設機械(作業機械)における下部走行体(図示省略)に組み込まれる履帯1のトラックリンク2を構成するものであり、左右一対のリンク10,10(片側のみ図示している)を所要の間隔で配置されて、その接地面側に配される履板3とボルト4で締結してリンク10と履板3とを組付けられたものを、そのリンク部分において連結ピン5とブッシュ6によって多数連結して一連の履帯1を構成するのに用いられるオフセット型のリンクである。
【0017】
このリンク10は、連結方向軸線に対して左右対称形のものを所要の間隔に配列されて、連結ピン5とブッシュ6とによって順次連結されて組立てられ、接地面側に所要寸法の履板3が取付ボルト4により締結される。なお、リンク10は左右対称であるので、以下その片側のものについて述べる。
【0018】
リンク10は、その本体部11が連結状態で一列に揃うように中間位置から一端部12に対して他端部13が連結時に重なり合う寸法に幅方向にオフセットされている。そのオフセット(図4(b)参照)された他端部13には外側にボス14が突設され、そのボス14にリンクの連結軸線方向に直交して連結ピン孔15が設けられている。また、一端部12には、前記連結ピン孔15と平行してブッシュ装着孔16が設けられている。前記連結ピン孔15とブッシュ装着孔16との両軸芯間の距離がこのリンク10の連結ピッチとなる。なお、前記他端部13のボス14と反対側内面部にはシールリングが装着されるシール穴17が前記連結ピン孔15と同軸芯で段付き孔の状態で形成されている(図3および図4(b)参照)。
【0019】
このようにされるリンク本体部11の中間部分では、オフセット部分を覆うようにして非接地側には平面形成部18が、またこの平面形成部18と平行して反対の接地側に履板取付部19が、それぞれ所要の肉厚で所要幅に内外両方に張出して形成されている。なお、前記非接地側の平面形成部18は、リンクとして連結して使用されるときに連結ピン5を基準にして回動する範囲内で干渉しないように一端部では外側を、他端部では内側を、それぞれ切欠いた状態に形成されている。なお、前記平面形成部18は、使用時に転輪の踏面となる。
【0020】
前記連結ピン孔15とブッシュ装着孔16との両軸芯間の本体部11中間部位には、前記履板取付部19からその取付面に直交するようにして所要の間隔で二箇所に取付ボルト穴20が設けられる鞘状のボス部25、25’が一体に形成されている。その結果として、リンクの回動軸線方向に直交する向きで取付ボルト穴20が所定のピッチで設けられる。なお、連結ピン孔15側のボス部はその一部がボス14に連設する状態で形成されている。
【0021】
前記履板の取付ボルト穴20は、図2(図4(a)参照)に示されるように、その履板取付部19の端面(取付面)から内部に適宜区間をルーズ孔20aにして、そのルーズ孔20a部内端から内底部までの所要区間にねじ部20bを形成される構造とされている。こうすることで、締結用のナットを省略できる。
【0022】
また、本体部11の中間部位では、図4(a)で示されるように、前記平面形成部18と履板取付部19との間で、かつ前記取付ボルト穴20を穿設される鞘状のボス部25,25’以外の部分を断面強度が損なわれないように薄肉に形成されている。また、この薄肉の中間部位には透かし孔27を設けて軽量化を図っている。なお、前記透かし孔27は、必要に応じて設けないようにしてもよい。
【0023】
このように構成される本実施形態のリンク10は、その製作に当って型鍛造加工によって外形を成形されている。また、連結ピン孔15とシール穴17およびブッシュ装着孔16は機械加工され、取付ボルト穴20についても穴加工とねじ立て加工が施されている。
【0024】
また、本実施形態のリンク10は、図4に要所を断面して表わす端面図で示されるように、要所の断面形状を駆動時に作用する負荷に対して充分耐える断面係数を所有させて、比較的負荷の小さい部位において断面が小さくなるように形成されている。
【0025】
すなわち、図4における図上断面1−1では、リンク一端部12に履帯ブッシュを装着するに要する通常の肉厚で形成されている。断面2−2は、一方の履板の取付ボルト穴20の軸芯を縦断した断面で、前述のように鞘状のボス25内に履板取付部19の取付面から適宜区間をルーズ孔20aとされ、その内部側にねじ部20bが形成されているのが表わされている。断面3−3乃至断面5−5は、中間部位の断面を示され、断面4−4では透かし孔27形成部が表わされている。断面6−6は他方の履板の取付ボルト穴20の軸芯を縦断した断面で、前記断面2−2とほぼ対称に形成されている。また、断面7−7は、ちょうど連結ピン孔の中心を縦断したところで、従来のものとほぼ同様である。
【0026】
このように本実施形態のリンク10は、要部を必要な肉厚にして直接的に応力集中が生じない部位を薄肉構造とされるとともに、履板3の取付け部となるナットの保持座(取付座)を形成するための抜き孔を無くして、取付ボルト穴20を設ける構造とされるので、その取付ボルト穴20を形成するための鞘状のボス部25,25’を中間部位に設けるようにすることで、使用時に応力集中が発生する個所を解消する構成とすることができたのである。なお、前記鞘状のボス部25,25’は、その周辺部位と肉厚がほぼ均衡するようにして、強度を低下させず、逆に断面形状が剛性を高める方向に作用することになる。
【0027】
また、ボス部25,25’は、リンク10の幅方向(左右方向もしくは内外方向)に、ずれた状態で設けられているが、より接近させた状態で設けてもよい。例えば、ボス部25をリンク10の幅方向にボス部25’へ近付けて、または一致させて、設けることにより、下部転輪(図示せず)とリンク10とが傾斜して接した場合に平面形成部18における他の部分よりも大きな負荷を受ける外側部分のその負荷に対して耐えるためにより適した構造とすることができる。
【0028】
さらに、その取付ボルト4が螺合する取付ボルト穴20は、有底穴にされるので、ボルトのねじ部が露出せず、締結後において外部の影響を受けることなく取付けられ、防食効果も得られることになり、履板を交換する必要が発生したときでもねじ部を破損させることなく取外して交換操作を容易にする利点がある。また、履板3をリンク10に取付ける取付ボルト4には、履板取付部19に設けられる取付ボルト穴20が、開口部付近をルーズ孔20aにして、適宜寸法内側位置から穴底部までの所要区間にねじ部20bを形成する構造とされていることにより、締結の際、その取付ボルト4の先端ねじ部が取付ボルト穴20内のねじ形成部20bに螺合して、ねじ形成部20bと直接係わらない首下適宜区間(履板3の取付孔と重なり合う取付ボルト穴20のルーズ孔部20a)のシャンク部に、締付反力が緊張力として作用することで、締結面における接触圧を高め、履板を介して作用する外力を受けても弛みが生じることなく、強力に締結固定させることができるのである。
【0029】
上述のように、本実施形態の履帯用リンクによれば、応力集中の発生個所を解消して、リンクの軽量化と高強度化を同時に図ることができ、形状的にも合目的なものとすることができ、組立部品の削減による合理化で省エネルギー化と経済効果が合わせ得られる優れた構成の履帯用リンクを提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる履帯用リンクを用いた履帯の一部の正面図である。
【図2】図2は、履帯用リンクの一部を切欠き断面で表わす正面図である。
【図3】図3は、履帯用リンクの背面図である。
【図4】図4は、本実施形態のリンクの要所を断面して表わす端面図である。
【図5】図5は、従来の履帯サブアセンブリの斜視図(a)と正面図(b)である。
【符号の説明】
1 履帯
2 トラックリンク
3 履板
4 取付ボルト
5 連結ピン
6 ブッシュ
10 リンク
11 リンクの本体部
14 連結ピン孔形成部のボス
15 連結ピン孔
16 ブッシュ装着孔
18 平面形成部
19 履板取付部
20 取付ボルト穴
20b ねじ形成部
25,25’ 鞘状のボス部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a crawler belt link for connecting crawler belts used in tracked traveling vehicles, and more particularly, to a crawler belt link that has a simple structure and is lightweight and rationally configured.
[0002]
[Prior art]
Generally, crawler tracks of a lower traveling body in tracked working machines such as hydraulic excavators and bulldozers have track boards attached to the ground side of links connected endlessly, and the crawler tracks are attached to a body frame. It is supported and wound around drive wheels and idler wheels arranged at required intervals, and the link is driven by meshing with the sprockets of the drive wheels, and is disposed on the body frame between the drive wheels and idler wheels. The vehicle can run while being supported by the lower wheel and the upper wheel.
[0003]
As shown in FIGS. 5 (a) and 5 (b), the link in such a crawler belt is formed by linking the link pieces 51, 51 which are offset and formed symmetrically in the width direction thereof with a predetermined interval by a crawler belt bush 52. To form one link (link assembly 50), and the link assemblies 50 are sequentially connected by connecting pins 53 that pass through the inside of the crawler belt bush 52. Further, the footwear plate 55 having a required size is connected to an end surface corresponding to the ground side of each of the link assemblies 50, and a mounting bolt 56 is connected from the outer surface (tread surface) side of the footwear plate 55 at an intermediate position of the link piece 51. The pin 53 is inserted into a bolt insertion hole 54 penetrating in a direction perpendicular to the axial direction of the pin 53, and is fastened and fixed by a nut 57. For this purpose, the end face of the hole 58 formed in the link piece 51 is used as a mounting seat 59, and a nut 57 is applied to the mounting seat 59 and bolted.
[0004]
The crawler belt link having such a configuration is already known, and for example, there is also a link that forms a link assembly by combining inner and outer links as disclosed in Patent Document 1. Further, when a large number of the link assemblies are connected to form an endless shape, a portion to which one crawler bush is mounted and a portion to which a connecting pin is attached are used as a master link to connect the beginning and the end. A half link having a structure which is divided into upper and lower portions by using footwear plate mounting bolts is used. A proposal for this master link is known from US Pat. In addition, Japanese Patent Application No. 2002-210675, which is a prior application of the present applicant, has been proposed to reduce the weight without impairing the function of the track link.
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2001-347972 A [Patent Document 2]
JP-A-7-323871
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional track link, since it is assumed that a strong link is used for the link and that no failure occurs, the link is inevitably heavy. In particular, the number of links forming the crawler track provided to one work machine is at least more than 80, and the unit weight of the link is very large if not excessive. Therefore, the power required for the driving is also consumed more. Such a situation requires the promotion of energy saving as a part of environmental measures in recent years, and therefore, it is necessary to review work machines equipped with such crawler tracks.
[0007]
From this point of view, there is no proposal at all for the crawler belt link disclosed in Patent Document 1 described above. Further, in the technique disclosed in Patent Literature 2, in terms of facilitating connection of a connection structure in a master link, it is proposed to enhance durability by fitting in a concavo-convex structure so as to facilitate connection by bolts. No consideration has been given to reducing the weight of the link.
[0008]
Further, in the conventional crawler belt link, the connecting portion between the link and the crawler plate is formed in the hole 58 formed in the intermediate portion as shown in FIG. 5B or as disclosed in Patent Document 1. An abutment seat surface portion of a nut 57 (attachment seat 59) which is screwed and fastened to an attachment bolt 56 of the shoe insert inserted through a bolt hole 54 formed in the end surface at right angles to the attachment surface of the shoe plate 55. Since the load generated during traveling acts greatly, it is necessary to make the portion serving as the mounting seat 59 of the nut rugged, so that the structure is inevitably thicker than other portions. However, there is a problem that stress concentration occurs at the corner portion of the seat surface and the seat surface is broken.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above-mentioned circumstances, and aims to increase the strength and durability of a link, reduce the weight as a whole, and reduce energy consumption and economic effects by reducing the number of assembly parts. It is intended to provide a track link that can be obtained.
[0010]
[Means for Solving the Problems and Functions / Effects]
To achieve the above-mentioned object, the track link according to the present invention comprises:
A track link that forms a track in a tracked work machine,
A hole in which a thread portion is formed as a footwear mounting bolt hole is provided in a direction perpendicular to the rotation axis direction of the link from the footwear mounting surface side (first invention). ).
[0011]
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the fastening structure part of a link and a shoe plate is provided integrally with the link in a closed structure using the shoe shoe mounting bolt hole as a screw hole, and the shoe shoe mounting bolt is screwed into the screw hole for fastening. Have been to be. For this reason, there is an effect that breakage of the link due to stress concentration near the bearing surface of the fastening portion due to the bolt and nut which has conventionally occurred can be prevented. In particular, since the connecting portion of the footplate mounting bolt is screwed into the screw hole inside the boss portion integral with the link intermediate portion, stress concentration is unlikely to occur, in other words, a portion where local strength is reduced. Was eliminated. Moreover, the footplate mounting bolt hole forming portion is integrally connected to the periphery thereof as a boss portion, and has a structure capable of increasing rigidity.
[0012]
In the above invention, the link intermediate portion around the boss portion where the footwear plate mounting bolt hole is formed is preferably formed to be thinner than the peripheral portion (second invention). By doing so, the unit weight of the link can be reduced, so that the weight of a track formed by connecting a number of links can be significantly reduced, and energy saving and cost reduction due to the reduction of materials used can be achieved. This has the effect of being obtained together.
[0013]
Further, in the above invention, the crawler plate mounting bolt hole has an insertion portion whose length dimension is larger than a screw diameter from the crawler plate mounting surface of the link, and a required length dimension from an end of the insertion portion to an inner bottom portion. Is preferably formed in the screw portion (third invention). In this way, when the footwear plate is mounted by the footwear mounting bolt, when the footwear mounting bolt is screwed into the threaded portion of the mounting bolt hole and fastened, the threaded portion of the fastening surface and the bolt tip portion are screwed. A large tightening stress acts on the shank part due to the insertion part of the mounting bolt hole between it and the shank part, and the fastening part is always strongly tightened by the tightening stress, preventing the occurrence of loosening due to external force It has the effect of being able to do so. Further, it is preferable that the footwear plate mounting bolt hole is provided inside a sheath-shaped boss portion which is bulged and formed at an intermediate portion of the link main body (a fourth invention). By doing so, the screw portion of the mounting bolt hole is isolated from the outside to protect the bolt fastening portion, and the mounting bolt hole can be formed effectively.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, specific embodiments of the crawler belt link according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0015]
FIG. 1 is a front view of a part of a crawler belt using a crawler belt link according to the present invention. FIG. 2 is a front view showing a part of the crawler belt link in a cutaway cross section, FIG. 3 is a rear view of the crawler belt link, and FIG. End views are each shown.
[0016]
The crawler belt link 10 (hereinafter, simply referred to as a link 10) of the present embodiment is a track of the crawler belt 1 which is mainly incorporated in a lower traveling body (not shown) of a tracked construction machine (working machine) such as a hydraulic shovel or a bulldozer. A pair of left and right links 10 and 10 (only one side is shown) are arranged at required intervals, and are fastened to a shoe plate 3 disposed on the ground surface side with bolts 4. The link 10 is an offset type link that is used to form a series of crawler belts 1 by linking a large number of links 10 and track boards 3 connected by connecting pins 5 and bushes 6 at the link portions.
[0017]
The links 10 are bilaterally symmetrical with respect to the connection direction axis, are arranged at required intervals, are sequentially connected by connecting pins 5 and bushes 6, and are assembled. Are fastened by the mounting bolts 4. Since the link 10 is symmetrical, only one of the links 10 will be described below.
[0018]
The link 10 is offset in the width direction from the intermediate position to a dimension where the other end 13 overlaps the one end 12 at the time of connection so that the main body 11 is aligned in a connected state. A boss 14 protrudes outward from the other end portion 13 that is offset (see FIG. 4B), and a connection pin hole 15 is provided in the boss 14 so as to be orthogonal to the link connection axis direction. A bush mounting hole 16 is provided in the one end 12 in parallel with the connection pin hole 15. The distance between the axes of the connection pin hole 15 and the bush mounting hole 16 is the connection pitch of the link 10. A seal hole 17 in which a seal ring is mounted is formed in the inner surface of the other end 13 opposite to the boss 14 in the form of a stepped hole coaxial with the connection pin hole 15 (see FIG. 3 and FIG. 3). FIG. 4B).
[0019]
In the intermediate portion of the link body 11 thus formed, a flat surface forming portion 18 is provided on the non-ground side so as to cover the offset portion, and a footwear plate is mounted on the opposite ground side in parallel with the flat surface forming portion 18. The portions 19 are formed so as to extend both inside and outside to a required width with a required thickness. The flat forming portion 18 on the non-ground side has an outer end at one end and an outer end at the other end so as not to interfere within a range of rotation with respect to the connecting pin 5 when used as a link when used as a link. The inside is formed in a notched state. In addition, the said plane formation part 18 becomes a tread of a rolling wheel at the time of use.
[0020]
At the intermediate portion of the main body 11 between the two shaft cores of the connecting pin hole 15 and the bush mounting hole 16, two mounting bolts are provided at required intervals from the crawler plate mounting portion 19 so as to be orthogonal to the mounting surface. Sheath-shaped boss portions 25 and 25 'in which the holes 20 are provided are integrally formed. As a result, the mounting bolt holes 20 are provided at a predetermined pitch in a direction orthogonal to the rotation axis direction of the link. The boss on the connection pin hole 15 side is formed such that a part thereof is connected to the boss 14.
[0021]
As shown in FIG. 2 (see FIG. 4 (a)), the mounting bolt hole 20 of the crawler plate has a loose hole 20a in an appropriate section from the end surface (mounting surface) of the crawler plate mounting portion 19 to the inside. The screw portion 20b is formed in a required section from the inner end of the loose hole 20a to the inner bottom. By doing so, the nut for fastening can be omitted.
[0022]
In the middle part of the main body 11, as shown in FIG. 4 (a), a sheath shape is formed between the flat surface forming portion 18 and the shoe mounting portion 19 and the mounting bolt hole 20 is formed. The portions other than the boss portions 25 and 25 'are formed to be thin so that the sectional strength is not impaired. In addition, a watermark hole 27 is provided in the thin intermediate portion to reduce the weight. The watermark hole 27 may not be provided if necessary.
[0023]
The outer shape of the link 10 according to the present embodiment configured as described above is formed by die forging in manufacturing the link. The connection pin hole 15, the seal hole 17, and the bush mounting hole 16 are machined, and the mounting bolt hole 20 is also machined and tapped.
[0024]
Further, as shown in an end view showing a cross section of a main part in FIG. 4, the link 10 of the present embodiment has a cross-sectional shape of the main part with a cross-sectional coefficient enough to withstand a load acting during driving. Are formed so that the cross section becomes small at a portion where the load is relatively small.
[0025]
That is, in the cross section 1-1 in FIG. 4, the link end is formed with a normal thickness required for attaching the crawler belt bush to the one end portion 12. The cross-section 2-2 is a cross-section obtained by longitudinally cutting the axis of the mounting bolt hole 20 of one of the footwear boards. It is shown that the screw portion 20b is formed on the inner side. Sections 3-3 to 5-5 show the sections of the intermediate portion, and section 4-4 shows the portion where the watermark hole 27 is formed. The cross section 6-6 is a cross section in which the axis of the mounting bolt hole 20 of the other crawler plate is longitudinally cut, and is formed substantially symmetrically with the cross section 2-2. Also, the section 7-7 is almost the same as the conventional one at the point where the center of the connecting pin hole has been cut lengthwise.
[0026]
As described above, the link 10 of the present embodiment has a thin portion at a portion where the stress is not directly generated by making the main portion a required thickness, and a nut holding seat (as a mounting portion of the footwear plate 3). Since the holes for forming the mounting bolts are not provided and the mounting bolt holes 20 are provided, the sheath-shaped bosses 25 and 25 'for forming the mounting bolt holes 20 are provided in the intermediate portion. By doing so, it was possible to adopt a configuration that eliminates the point where stress concentration occurs during use. The sheath-shaped bosses 25 and 25 'are arranged so that the thickness thereof is substantially balanced with the peripheral portions thereof, so that the strength does not decrease and the cross-sectional shape acts in the direction of increasing the rigidity.
[0027]
Further, the bosses 25 and 25 'are provided in a shifted state in the width direction of the link 10 (lateral direction or inward / outward direction), but may be provided closer to each other. For example, by providing the boss portion 25 close to or in alignment with the boss portion 25 ′ in the width direction of the link 10, a flat surface is formed when the lower rolling wheel (not shown) and the link 10 are inclined and contact. The outer portion of the formation 18 that receives a greater load than the other portions can have a more suitable structure to withstand that load.
[0028]
Further, since the mounting bolt hole 20 into which the mounting bolt 4 is screwed is formed with a bottomed hole, the screw portion of the bolt is not exposed, and the bolt is mounted without being affected by the outside after fastening, and an anticorrosion effect is obtained. Therefore, even when it becomes necessary to replace the footwear plate, there is an advantage that the replacement is facilitated by removing the screw portion without damaging the screw portion. The mounting bolt 4 for mounting the footwear plate 3 to the link 10 is provided with a mounting bolt hole 20 provided in the footwear mounting portion 19, and a loose hole 20a near the opening is used. With the structure in which the screw portion 20b is formed in the section, at the time of fastening, the tip screw portion of the mounting bolt 4 is screwed into the screw forming portion 20b in the mounting bolt hole 20, and the screw forming portion 20b is formed. The contact pressure on the fastening surface is reduced by the tightening reaction force acting on the shank portion of the appropriate section under the neck (the loose hole portion 20a of the mounting bolt hole 20 overlapping the mounting hole of the footwear plate 3) which is not directly involved. Therefore, even if an external force acting through the footboard is received, the fastener can be strongly fastened and fixed without causing slack.
[0029]
As described above, according to the crawler belt link of the present embodiment, it is possible to eliminate the point of occurrence of stress concentration, to simultaneously reduce the weight and increase the strength of the link, and to achieve the purpose in terms of shape. Therefore, it is possible to provide a crawler belt link having an excellent configuration that can achieve both energy saving and economic effect through rationalization by reducing the number of assembly parts.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a part of a crawler belt using a crawler belt link according to the present invention.
FIG. 2 is a front view showing a part of a crawler belt link by a cutaway cross section.
FIG. 3 is a rear view of the crawler belt link.
FIG. 4 is an end view showing a cross section of a main part of the link of the present embodiment.
FIG. 5 is a perspective view (a) and a front view (b) of a conventional crawler belt subassembly.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Crawler belt 2 Track link 3 Foot plate 4 Mounting bolt 5 Connection pin 6 Bush 10 Link 11 Link body part 14 Boss 15 of connection pin hole formation part Connection pin hole 16 Bush mounting hole 18 Flat surface formation part 19 Foot plate attachment part 20 Mounting Bolt hole 20b Screw forming part 25, 25 'Sheath-shaped boss part