JP2004248181A - 通信ネットワークシステム - Google Patents

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Shigeo Yoshida
茂雄 吉田
Koji Ikeda
浩二 池田
Akio Kurobe
彰夫 黒部
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Abstract

【課題】通信路や通信相手先の通信状態に応じて、最適な通信方式を選択可能な通信ネットワークシステムを提供する。
【解決手段】通信端末10aは、送信先アドレスに対して複数の送信パターンが対応付けられて記録されている伝送方式選択テーブルを有する。送信パターンには伝送方式と通信状態情報とが対応付けられている。テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを参照し、各送信パターンに含まれる伝送方式に従ってテスト電文を作成する。作成されたテスト電文の送信後、他の通信端末から送信されてくるACK応答に基づき、テスト通信実行部26は通信状態情報を更新する。通信制御部22は、電文を作成する際、通信制御部22は、優先条件に基づいて、伝送方式選択テーブルから送信パターンを選択する。通信制御部22は、選択した送信パターンに含まれる伝送方式に基づいて電文を作成し、通信部24を介して送信する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワークシステムに関し、より特定的には、通信スループットおよび通信信頼性を向上させることの可能な通信ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通信端末間で電文の送受信を行う通信ネットワークシステムにおいて、通信スループットや通信信頼性などの通信状態は、通信ネットワークシステムの種別やその設置環境によって様々に変化する。例えば、伝送路には、同軸ケーブルやツイストペア線、電灯線などを用いた有線、または無線など様々な種類が用いられており、それぞれで通信状態が異なる。また、通信状態は、伝送路に接続される通信端末の数や種類、稼働状態、配線トポロジーなどによっても変化する。さらに、ノイズや減衰の影響によって通信状態は不安定となり、ノイズや減衰が増大すると、通信状態は悪化し、データ伝送における通信品質が著しく低下したり、通信エラーが起こったりする原因となる。
【0003】
上記の問題を解決する方法として、例えば、周波数ホッピングスペクトル拡散伝送方式において、同時に出力する複数の周波数のうち、通信状態の悪い周波数を判別すると、その周波数を予め保持している予備の周波数に変更することで通信品質を改善する技術がある。周波数ホッピングスペクトル拡散伝送方式とは、帯域内をいくつかのチャンネルに分割し、搬送波の周波数を切り替えることで信号を広い帯域に拡散させる伝送方式である。また、電文を送受信する通信端末間における通信状態が不良な場合、送信側および受信側の通信端末が共に通信可能な第3の通信端末を中継器とし、中継器を介した電文の中継伝送を行う方法が提案されている。例えば、ネットワーク上に、通信状態が不良であって電文の送受信が不可能な通信端末Aと通信端末Bとが存在するとする。このとき、通信端末Aは通信端末Bと通信不能であるが、通信端末Cとは通信可能であり、また、通信端末Bも通信端末Aと通信不能であるが、通信端末Cとは通信可能であるような第3の通信端末Cが存在する場合、第3の通信端末Cを中継器として、通信端末Aと通信端末Bの間で通信端末Cを介した電文の送受信が可能となる。
【0004】
また、本発明に関連する先行技術として、特開2002−124895号公報が存在する。この公報は、通信端末への電文の送信に失敗すると、変調方式を切り替えて電文を再送信する技術について開示している。この技術によれば、まず所定の変調方式によって電文を送信後、伝送路環境が良好な場合は、より高速伝送に適した変調方式に切り替えて電文を送信する。また、伝送路環境が劣化したことを検知すると、ノイズ耐性の強い変調方式に切り替えて電文を送信する。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−124895号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術によれば、電文の送信に失敗した場合、よりノイズ耐性の強い変調方式に切り替えたり、通信状態の悪い周波数を予備の周波数に切り替えたりして電文を再送信することができる。しかしながら、前述のように、ネットワーク上に多数存在する通信端末の通信状態は、通信端末ごとにそれぞれ異なり、また、常に一定に保たれるとは限らない。変調方式や周波数を切り替える従来の技術では、電文を送信する度に、通信先の通信状態を把握するまで電文の送信を繰り返さなければならないため、通信トラフィックが増大し、通信効率が低下する原因となっていた。したがって、効率的に通信を行うためには、電文を送信する際に、あらかじめ電文送信先の通信端末ごとに適切な伝送方式を選択する必要があった。
【0007】
それゆえに、本発明の目的は、送信先である通信端末の通信状態に適した伝送方式を選択し、通信スループットおよび通信信頼性を向上させることにより、効率的な通信を実現することのできる通信ネットワークシステムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、ネットワークを介して複数の通信端末間で通信を行う通信ネットワークシステムであって、
各通信端末は、
ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれについて、送信先を示すアドレスと、少なくとも1つの伝送方式と、当該伝送方式で通信を行った場合のネットワークの通信状態を示す通信状態情報とが対応付けて記述されている伝送方式選択テーブルを作成するテーブル作成部と、
テーブル作成部によって作成された伝送方式選択テーブルを格納する伝送方式記憶部と、
他の通信端末に送信すべきデータを作成する送信データ作成部と、
伝送方式選択テーブルに記述されている通信状態情報を参照することにより、送信データ作成部によって作成された送信データを送信する際の最適な伝送方式を、送信先の通信端末のアドレスに対して対応付けて記述されている伝送方式の中から選択し、当該選択された伝送方式に従って送信データから電文を作成する電文作成部と、
電文作成部によって作成された電文を送信先の通信端末に送信する送信部と、
他の通信端末から送信されてくる電文を受信する受信部とを備える。
【0009】
上記第1の発明によれば、通信端末は、電文を送信する際、伝送方式テーブルに記述されている通信状態情報を参照することによって送信先の通信端末に最適な伝送方式を選択し、選択した伝送方式に従って作成した電文を送信する。従って、本通信システムにおいては、各通信端末が効率的な通信を行うことができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
テーブル作成部は、
ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれについて、送信先を示すアドレスと、少なくとも1つの伝送方式とが対応付けて記述されており、さらに各伝送方式で通信を行った場合のネットワークの通信状態を示す通信状態情報がクリアされた状態である初期状態の伝送方式選択テーブルを作成する初期テーブル作成部と、
ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれに送信するためのテストデータを格納するテストデータ格納部と、
伝送方式選択テーブルにおいてネットワークに接続された他の通信端末のアドレスに対して対応付けて記述されている伝送方式に従って、テストデータ格納部に格納されているテストデータからテスト電文を作成するテスト電文作成部とを含み、
送信部は、テスト電文作成部によって作成されたテスト電文を、ネットワークに接続された他の通信端末に送信し、
テスト電文を受け取った他の通信端末は、テスト電文を送信してきた通信端末に対して、テスト電文を正確に受け取ったことを示す応答電文を作成して返信し、
テーブル作成部は、受信部における応答電文の受信状態に基づいて、初期テーブル作成部によって作成された伝送方式選択テーブルにおける通信状態情報を更新するテーブル更新部をさらに含む。
【0011】
上記第2の発明によれば、テスト電文の送信後、当該テスト電文を受信した他の通信端末から送信されてくる応答電文に基づいて、伝送方式選択テーブルにおける通信状態情報が更新される。従って、伝送方式選択テーブルに記録されている通信状態情報を常に最新の通信状態情報とすることができる。つまり、電文送信時における通信状態を知ることができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
伝送方式選択テーブルに記述される通信状態情報は、
テスト電文の送信回数に対して、当該テスト電文の送信に成功した割合を示す通信成功率情報と、
送信部によるテスト電文の送信後、当該テスト電文を受信した他の通信端末から応答電文が返信されてくるまでに要した時間を示す応答時間情報とを含み、
テーブル更新部は、
送信部によるテスト電文の送信後、所定時間内に受信部によって応答電文が受信されたか否かを判定する応答判定部と、
応答判定部の判定結果に基づいて、通信成功率を算出して伝送方式選択テーブルに記録する通信成功率記録部と、
応答判定部の判定結果に基づいて、送信部によるテスト電文の送信から、受信部によって応答電文が受信されるまでの応答時間をカウントし、平均応答時間を算出して伝送方式選択テーブルに記録する応答時間記録部とを含む。
【0013】
上記第3の発明によれば、伝送方式選択テーブルには、通信状態情報として応答時間と通信成功率とが記録される。従って、電文の送信目的に応じて、多元的な観点から伝送方式を選択することができる。例えば、電文送信時に通信スループットを重視する場合、応答時間の短い伝送方式を選択して電文を作成することができ、また、電文送信時に通信信頼性を重視する場合、通信成功率の高い伝送方式を選択して電文を作成することができる。
【0014】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
テーブル作成部は、テーブル更新部によって伝送方式選択テーブルが所定回数更新される毎に、伝送方式選択テーブルに記述されている通信状態情報を参照し、所定の通信条件を満たさない伝送方式およびそれに対応する通信状態情報を伝送方式選択テーブルから削除するテーブル調整部をさらに含む。
【0015】
上記第4の発明によれば、通信状態の不良な伝送方式およびそれに対応する通信状態情報を削除することができる。従って、電文を作成する際、通信状態が不良であって、選択される可能性の少ない伝送方式を除去することができ、伝送方式選択テーブルに記録される伝送方式を、選択される可能性の高い伝送方式のみとすることができる。その結果、伝送方式の選択作業の効率化を図ることができる。
【0016】
第5の発明は、第4の発明に従属する発明であって、
テーブル調整部は、
テーブル更新部によって伝送方式選択テーブルが所定回数更新される毎に、伝送方式選択テーブルに記述されている各通信状態情報を参照し、当該各通信状態情報で示される通信状態が予め定める基準通信状態よりも良好な状態であるか否かを判断する通信状態判断部と、
通信状態判断部によって、通信状態情報で示される通信状態が予め定める基準通信状態よりも良好でないと判断された通信状態情報と、当該通信状態情報に対して対応付けて記述されている伝送方式とを伝送方式選択テーブルから削除する削除部とを含む。
【0017】
上記第5の発明によれば、通信状態の良否を判断する基準となる基準通信状態を設定することができ、また、設定した基準通信状態に従って、選択される可能性の少ない伝送方式を除去することができる。
【0018】
第6の発明は、第5の発明に従属する発明であって、
テーブル調整部は、さらに
通信状態判断部および削除部による処理が行われた後、伝送方式選択テーブルを参照し、1つの送信先のアドレスに対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数以上であるか否かを判断する個数判断部と、
個数判断部による判断の結果、1つの送信先アドレスについて対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数以上である場合、伝送方式選択テーブルに記述されている通信状態情報を参照して、各伝送方式の通信状態の順位付けを行い、通信状態の劣るものから順番に伝送方式およびそれに対応する通信状態情報を伝送方式選択テーブルから削除することにより、1つの送信先アドレスについて対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数になるように調整する個数調整部とを含む。
【0019】
上記第6の発明によれば、1つの送信先のアドレスに対して対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数以上である場合、一定数となるように通信状態が劣る伝送方式および通信状態情報が削除される。これにより、1つの送信先に対して対応付けられる伝送方式の数を制限することができるため、より効率的な伝送方式の選択が可能になる。
【0020】
第7の発明は、第5または第6の発明に従属する発明であって、
テーブル調整部は、さらに
通信状態判断部および削除部による処理が行われた後、伝送方式選択テーブルを参照し、1つの送信先のアドレスに対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数未満であるか否かを判断する条件判断部と、
条件判断部による判断の結果、1つの送信先アドレスについて対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数未満である場合、当該1つの送信先アドレスに対応付けられている伝送方式および通信状態情報を、初期テーブル作成部によって作成された初期状態の伝送方式およびそれに対応する通信状態情報にリセットするリセット部とを含む。
【0021】
上記第7の発明によれば、伝送方式選択テーブルにおいて、1つの送信先アドレスに対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数未満である場合、当該1つの送信先アドレスに対応付けられている伝送方式および通信状態情報は、初期状態にリセットされる。テスト電文送信時に通信状態が不良であっても、通信状態は変動するため、伝送方式を一定数以上備えることで、電文送信時に適切な伝送方式を選択することができる。
【0022】
第8の発明は、第1ないし第7の発明に従属する発明であって、
伝送方式選択テーブルに記述されている伝送方式は、変調方式と誤り訂正符号化方式とを含む。
【0023】
上記第8の発明によれば、伝送方式には、変調方式と誤り訂正符号化方式とが含まれるため、送信データに変調や誤り訂正符号化を行って電文を作成することができる。
【0024】
第9の発明は、第8の発明に従属する発明であって、伝送方式選択テーブルに記録されている伝送方式は、中継器のアドレスをさらに含み、
中継器のアドレスは、電文の送信先である通信端末への電文の送信を中継する通信端末のアドレスである。
【0025】
上記第9の発明によれば、伝送方式選択テーブルには、伝送方式として、送信する電文を中継する中継器のアドレスが記述される。従って、電文を中継器を介して送信することができる。
【0026】
第10の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
各通信端末は、送信データ作成部が作成した送信データに、伝送方式を選択する際の選択基準となる、優先条件を特定するための優先条件特定情報を付加する優先条件付加部をさらに備える。
【0027】
上記第10の発明によれば送信データには伝送方式を選択する際の基準となる優先条件が付加される。従って、送信データごとに、送信する際に優先させるべき条件を設定することができる。
【0028】
第11の発明は、第10の発明に従属する発明であって、
優先条件特定情報は、通信スループット優先指定情報を含み、
伝送方式選択部は、伝送方式選択テーブルを参照して、送信先である通信端末のアドレスに対応付けられている通信状態情報に含まれる応答時間情報の中から、最も応答時間の短い通信状態情報に対応付けられている伝送方式を選択する。
【0029】
上記第11の発明によれば、送信先である通信端末に対して最も応答時間の短い伝送方式が選択される。従って、通信スループットの高い伝送方式に従って作成した電文を効率的に送信することができる。
【0030】
第12の発明は、第10の発明に従属する発明であって、
優先条件特定情報は、通信信頼性優先指定情報を含み、
伝送方式選択部は、伝送方式選択テーブルを参照して、送信先である通信端末のアドレスに対応付けられている通信状態情報の通信成功率情報の中から、最も通信成功率の高い通信状態情報に対応付けられている伝送方式を選択する。
【0031】
上記第12の発明によれば、送信先である通信端末に対して最も通信成功率の高い伝送方式が選択される。従って、通信信頼性の高い伝送方式に従って作成した電文を効率的に送信することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態における通信ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。図1において、本通信ネットワークシステムは3台の通信端末10a〜10cを備え、通信端末10a〜10cは、伝送路11を介して相互に通信可能な状態に接続される。通信端末10a〜10cは、例えばパソコンや携帯電話、通信機能を有する家電機器であって、電文の送受信を行う。また、通信端末10a〜10cは、電文の送受信を中継する中継器としての機能を有しており、通信端末10a〜10c間の電文の送受信はこの中継器を介して行うことも可能である。ここで、本実施形態において、通信端末10aは電文を送信する送信器、通信端末10bは電文を受信する受信器、通信端末10cは中継器として動作するものとして説明する。電文は、通信端末10aから通信端末10bに直接送信されるか、または、中継器である通信端末10cを介して通信端末10aから通信端末10bに送信される。通信に用いられる伝送路は、同軸ケーブルやツイストペア線、電灯線などの有線であってもよく、また、無線であってもかまわない。なお、本実施形態において、ネットワーク上に存在する通信端末は3台であるが、中継器を介さずに通信端末間で直接通信を行う場合は2台でもよく、また、4台以上の通信端末が存在していてもかまわない。
【0033】
図2は、通信端末10aのより詳細な構成を示す機能ブロック図である。図2において、通信端末は、電文作成部15と、テスト電文作成部16と、データ処理部21と、通信部24と、復調部25と、記憶部27とを備える。また、電文作成部15は、通信制御部22と、変調部23とを含み、テスト電文作成部16は、テスト通信実行部26と、変調部23とを含む。以下、通信端末10aの各部の詳細について説明する。なお、通信端末10bおよび通信端末10cも、通信端末10aと同様の構成を有する。
【0034】
データ処理部21は、例えばCPUによって構成され、送信すべきデータを作成する。ここで、データには、伝送方式を選択する際に優先すべき条件を示す優先条件指定ヘッダが付加されている。優先条件指定ヘッダには、通信スループットを優先させる、または通信信頼性を優先させるなど、電文を送信する際の優先条件を示す情報が記録され、後述する通信制御部22によって読み出される。優先条件指定ヘッダが付加されたデータは、通信制御部22に渡される。また、データ処理部21は、通信制御部22から受け取った電文のデータをメモリ(図示せず)に格納する。
【0035】
電文作成部15は、通信制御部22と変調部23とから構成され、データ処理部21から受け取ったデータを元に電文を作成する。以下、通信制御部22および変調部23について詳細に説明する。
【0036】
通信制御部22は、例えばCPUによって構成され、データに適した伝送方式を選択し、電文を作成するために必要な各部の動作を司る。ここで、伝送方式には、変調方式と、符号化方式と、中継器のアドレスとが含まれる。伝送方式は、記憶部27に格納されている伝送方式選択テーブルに、送信パターンに対応付けて記録されている。通信制御部22は、データ作成部21から優先条件指定ヘッダが付加されたデータを受け取ると、優先条件指定ヘッダを参照し、優先条件指定ヘッダに記録されている優先条件を示す情報に従って、伝送方式選択テーブルから送信パターンを選択する。通信制御部22は、送信パターンを選択すると、選択した送信パターンに含まれる伝送方式に基づいて、優先条件指定ヘッダが付加されたデータにヘッダ領域を付加する。ヘッダ領域には、転送先/送信先アドレスや変調/符号化方式が記録される。次に、通信制御部22は、伝送方式に基づいてヘッダ領域を付加したデータ(以下、ヘッダ付加データ)を誤り訂正符号化する。通信制御部22は、ヘッダ付加データに誤り訂正符号化を行うと、当該ヘッダ付加データを変調部23に渡し、変調するよう指示する。また、通信制御部22は、通信部24および復調部25を介して電文を受け取ると、電文からデータを抽出してデータ処理部21に渡し、格納するよう指示する。また、復調部25から電文を受け取ると、通信制御部22はACK応答を作成し、変調部23に渡す。ACK応答は、電文がエラーなく到達したことを示すメッセージである。本実施形態においては、ACK応答は通信端末10bから通信端末10aに送信される。
【0037】
図3は、伝送方式選択テーブルの構成の一例を示す図である。伝送方式選択テーブルには、伝送路11上に存在する通信端末(ここでは通信端末10b、10c)のアドレスに対して、少なくとも1つ以上の送信パターンが対応付けて記録される。送信パターンには、伝送方式(変調方式、符号化方式、中継器のアドレス)と、通信状態情報(応答の有無、応答時間)とが対応付けられている。例えば、通信端末10bに送信する電文が送信パターン1に基づいて作成される場合、送信すべきヘッダ付加データがRS(Reed−Solomon)符号で誤り訂正符号化され、DBPSK変調されることで電文が完成し、完成した電文は、中継器である通信端末10cを経由して通信端末10bに送信される。
【0038】
図4は、電文作成部15(通信制御部22および変調部23)によって作成される電文の構成の一例を示す図である。電文は、ヘッダ領域41とペイロード領域42とに大別される。ヘッダ領域41には、SA(Source Address)43と、DA(Destination Address)44と、OSA(Original Source Address)45と、ODA(Original Destination Address)46と、変調/符号化方式47とが格納され、ペイロード領域42には、優先条件指定ヘッダ48とデータ49とが格納される。ヘッダ領域41に格納されるSA43には差出アドレスが記録され、DA44には宛先アドレスが記録される。また、OSA45には電文の本来の送信元(始発送信元)のアドレスが記録され、ODA46には電文の最終的な送信先(最終送信先)のアドレスが記録される。変調/符号化方式47には、ペイロード領域42の変調方式および符号化方式を識別するための情報が記録される。ペイロード領域42に格納される優先条件指定ヘッダ48には、送信パターンの優先条件となる情報が記録され、データ49には、送信される電文本体の情報ビットが記録される。送信パターンの優先条件は、通信スループット優先、通信信頼性優先、または優先条件なしの3種類である。例えば、データ49がセキュリティデータや制御データ、マルチキャストデータ、ブロードキャストデータであって、リアルタイム性よりも通信信頼性が求められる場合、データ49に通信信頼性優先を指定する優先条件指定ヘッダ48が付加される。優先条件指定ヘッダ48において通信信頼性優先が指定されている場合、通信制御部22は、伝送方式選択テーブルから通信成功率が最も高い送信パターンを選択する。また、例えば、データ49がストリーミングデータであって、通信信頼性よりもリアルタイム性が求められる場合、データ49には通信スループット優先を指定する優先条件指定ヘッダ48が付加される。優先条件指定ヘッダ48において通信スループット優先が指定されている場合、通信制御部22は、伝送方式選択テーブルから応答時間が最も短い送信パターンを選択する。また、優先条件指定ヘッダ48において優先条件なしが指定されている場合、通信制御部22は、前回の電文送信に成功した際に用いた送信パターンを再度選択する。
【0039】
図2の説明に戻り、変調部23は、通信制御部22または後述するテスト通信実行部26から受け取ったヘッダ付加データやACK応答を変調する。変調部23は通信制御部22またはテスト通信実行部26の指示に従い、ヘッダ付加データやACK応答のペイロード領域42を差動符号化2相位相偏移変調(Differential Binary Shift Keying:以下、DBPSK)、または、作動符号化4相位相偏移変調(Diferential Quadrature Phase Shift Keying:以下、DQPSK)で変調する。DBPSKは、1単位時間当たり1ビットの情報を伝達する変調方式であり、DQPSKは、1単位時間当たり2ビットの情報を伝達する変調方式である。DQPSKはDBPSKに比べ、通信スループットは2倍となるがノイズ耐性が弱く、一方のDBPSKは、DQPSKに比べ、通信スループットは二分の一であるがノイズ耐性が強い。変調部23は、通信制御部22から受けとったヘッダ付加データを変調して電文とし、テスト通信実行部26から受け取ったヘッダ付加データを変調してテスト電文とする。変調部23によって変調された電文またはテスト電文は、通信部24に渡される。なお、変調方式はDBPSKまたはDQPSKに限られず、例えば、2値PAM(Pulse Amplitude modulation)や、4値PAMなどの変調方式を用いてもかまわない。また、ヘッダ領域41は、受信側で復調できるように、常にDBPSKで変調される。なお、本実施形態において、ヘッダ領域41の変調方式は、電文を受信した通信端末10bおよび通信端末10cにおいて共通に復調可能な変調方式であればよく、DBPSK以外の変調方式であってもかまわない。
【0040】
通信部24は、典型的にはモデムであって、変調部23から受け取った電文またはテスト電文を送信先(通信端末10bまたは通信端末10c)に送信する。また、通信部24は、通信相手先から電文を受信すると、電文を復調部25に渡す。
【0041】
復調部25は、通信部24から受け取った電文やACK応答を復調する。復調部25は、復調した電文またはACK応答を通信制御部22に渡す。また、復調部25は、テスト通信時にACK応答を受け取った場合、復調したACK応答をテスト通信実行部26に渡す。
【0042】
テスト電文作成部16は、テスト通信実行部26と変調部23とから構成され、テスト電文を作成する。以下、テスト通信実行部26および変調部23について詳細に説明する。
【0043】
テスト通信実行部26は、例えばCPUによって構成され、テスト通信を行うために必要な各部の処理を司る。テスト通信とは、伝送方式選択テーブルに記録されている各送信先(通信端末10b、10c)にテスト電文を送信し、テスト電文の送信先からのACK応答の有無や、応答に要した時間の通信状態情報について、伝送方式選択テーブルを更新する処理である。以下、テスト通信実行部26および変調部23によって作成される電文を、通常送受信される電文と区別するためにテスト電文と呼ぶ。テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを参照し、各送信パターンに含まれる伝送方式に基づいてデータ49にヘッダ領域41を付加する。テスト通信実行部26はデータ49にヘッダ領域41を付加すると、ヘッダ領域41を付加したデータ49を変調部23に渡し、変調するよう指示する。テスト通信実行部26は、テスト電文の送信後、ACK応答を受け取ったか否かを判断し、伝送方式選択テーブルにおける応答の有無を更新する。また、テスト通信実行部26は、テスト電文を送信してからACK応答を受け取るまでの時間をカウントし、一定時間内にACK応答を受け取った場合、伝送方式選択テーブルにおける応答時間を更新する。また、テスト通信実行部26が作成するテスト電文のヘッダ領域41の構造は、図3に示す電文のヘッダ領域41の構造と同様である。なお、テスト電文のペイロード領域42にはデータ49のみが含まれ、優先条件指定ヘッダ48は含まれない。
【0044】
記憶部27は、通信端末10aが有するメモリ等の記憶装置で構成され、伝送方式選択テーブルを格納する。伝送方式選択テーブルは、通信制御部22またはテスト通信実行部26によって適宜読み出されて使用される。
【0045】
以上のように構成される通信ネットワークシステムについて、以下に動作を説明する。なお、本実施形態で示す各処理は、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現するか、または、それら各処理を行う専門のハードウェア回路を用いて実現することができる。
【0046】
以上のように構成される本通信ネットワークシステムの動作を、図5を用いて説明する。図5は、テスト通信が行われる際の通信端末10aの動作を示すフローチャートである。なお、テスト通信は、例えば10分ごとなど、一定時間経過ごとに行われるが、後述する通信制御部22による電文の送信が行われている間は実行されない。
【0047】
まず、テスト電文を送信する通信端末10aの動作について説明する。ステップS501において、テスト通信実行部26は、変数iを初期化するために、iに「0」を代入する。iの値は、伝送方式選択テーブルに記録されている通信端末の台数を示す。また、テスト通信実行部26は、変数jを初期化するために、jに「0」を代入する。変数jの値は、送信パターン1種類当たりの電文の送信回数を示す。ここで、テスト通信が一回行われるごとに、テスト電文は各送信パターンにおいて10回ずつ送信されるものとする。次に、ステップS502において、テスト通信実行部26は、通信端末の台数iの値に1を加算する。
【0048】
続くステップS503において、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを参照する。具体的には、テスト通信実行部26は、記憶部27から伝送方式選択テーブルを読み出す。ここで、通信端末10aにおいてテスト通信が初めて実行される場合、つまり、参照すべき伝送方式選択テーブルが記憶部27に格納されていない場合、テスト通信部26は伝送方式選択テーブルを作成する。テスト通信実行部26は、自機が対応する伝送方式(変調方式、誤り訂正符号化方式および中継局)を組み合わせて送信パターンに対応付け、伝送方式選択テーブルに記録する。例えば、本実施形態において、通信端末10aが通信端末10bに対して対応する伝送方式は、変調方式はDBPSKおよびDQPSKの2種類、誤り訂正符号化方式はRS符号または誤り訂正符号化方式なしの2種類、中継局は通信端末10cまたは中継局なしの2種類である。テスト通信実行部は、上記の6種類を総当たりで組み合わせ、8種類の伝送方式を送信パターンに対応付けて伝送方式選択テーブルに記録する。
【0049】
図6に、テスト通信実行部26が作成した初期時の伝送方式選択テーブルの構成の一例を示す。ここで、各送信先には8種類の送信パターンが対応付けられている。また、初期時の伝送方式選択テーブルにおいて、テスト通信は一度も実行されていないため、通信成功率には「0/0」、応答時間には「0」が記録されている。テスト通信実行部26は、伝送方式テーブルに記録されている送信先に対応付けられている各送信パターンについて、順番にテスト電文を作成/送信するための処理を行う。以下、テスト通信実行部26が図6に示す伝送方式選択テーブルを参照し、通信端末10bに対応付けられている送信パターンのうち、送信パターン1を選択する場合について説明する。なお、伝送方式選択テーブルに記録される送信パターンは、伝送路11に存在する他の通信端末から取得されてもよい。その場合、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを作成する際に、伝送路11上の通信端末に送信パターンの取得要求を送信し、受け取った送信パターンを伝送方式選択テーブルに記録する。
【0050】
図5の説明に戻り、ステップS503の次に、ステップS504において、テスト通信実行部26は、テスト電文を作成するために必要な処理を行う。ここでは、通信端末10bが送信先として選択される。ステップS504の処理をより詳細に説明すると、まず、テスト通信実行部26は伝送方式選択テーブルを参照し、通信端末10bに対応付けられている送信パターンから送信パターン1を選択する。送信パターンの選択後、テスト通信実行部26は、送信パターン1に含まれる伝送方式に基づいて、データ49にヘッダ領域41を付加する。テスト通信に用いられるテスト用のデータ49は、予めメモリ(図示せず)に格納されている。ヘッダ領域41のSA43およびOSA45には自機(ここでは通信端末10a)のアドレスが記録され、DA44には中継器(ここでは通信端末10c)のアドレスが記録され、ODA46には最終送信先(ここでは通信端末10b)のアドレスが記録される。変調/符号化方式47には、誤り訂正符号化方式がRS符号であることを示す情報と、変調方式がDBPSKであることを示す情報とが記録される。データ49にヘッダ領域41を付加すると、次にテスト通信実行部26は、ヘッダ領域41を付加したデータ49(ヘッダ付加データ)にRS符号を付加し、誤り訂正符号化を行う。テスト通信実行部26は、RS符号化したヘッダ付加データを変調部23に渡し、ペイロード領域42をDBPSK変調するよう指示する。変調部23は、テスト通信実行部26から受け取ったヘッダ付加データを、指示された変調方式に従って変調する。以上のように、ステップS504において、テスト電文が作成される。
【0051】
次に、ステップS505において、テスト通信実行部26は、電文の送信回数jの値に1を加算する。続くステップS506において、テスト電文は送信先へ送信される。通信部24は、変調部23から変調したテスト電文を受け取ると、当該テスト電文を通信端末10cに送信する。以上のように、ステップS501〜S506の処理を行うことによって、通信端末10aによる通信端末10bへのテスト電文の送信が完了する。
【0052】
次に、通信端末10cによるテスト電文の中継処理を説明する。通信端末10aから送信されてきたテスト電文は、通信端末10cの通信部24で受信され、復調部25に渡される。復調部25は、まず、ヘッダ領域41をDBPSK復調する。そして、復調部25は、変調/符号化方式47を参照し、記録されている変調方式に従ってペイロード領域42を復調する。ここではDBPSKで復調される。復調されたテスト電文は通信制御部22に渡される。通信制御部22は、テスト電文の誤り訂正を行った後、ヘッダ領域41を参照し、SA43を自機(ここでは通信端末10c)のアドレスに書き換える。次に、通信制御部22は、変調/符号化方式47を参照し、記録されている符号化方式に従って、ヘッダ付加データの誤り訂正符号化を行う。通信制御部22は、誤り訂正符号化を行ったヘッダ付加データを変調部23に渡し、変調/符号化方式に記録されている変調方式で変調するよう指示する。ここでは、ヘッダ付加データはDBPSKで変調される。ヘッダ付加データが変調部23において変調されることによって送信すべきテスト電文が完成し、当該テスト電文は通信部24から通信端末10bに送信される。
【0053】
次に、通信端末10bにおけるテスト電文の受信処理を説明する。通信端末10cから受信したテスト電文を復調/誤り訂正する処理は、通信端末10cが通信端末10aから受信したテスト電文を復調/誤り訂正する処理と同様であるので、説明は省略する。テスト電文を正しく復号できた場合、通信制御部22はACK応答を作成する。テスト電文を正しく復号できなかった場合、ACK応答は作成されない。通信端末10bにおいて、ACK応答は、受け取ったテスト電文に含まれるヘッダ領域41に記録されている誤り訂正符号化/変調方式と同様の方式で誤り訂正符号化/変調され、当該テスト電文と同様の中継器(通信端末c)を経由し、通信端末10aに送信される。
【0054】
再び通信端末10aの動作について説明する。ステップS506の処理の後、テスト通信実行部26は、ステップS507の処理を行う。ステップS507において、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを更新する。ステップS507の処理をより詳細に説明すると、まず、通信部24が受信したACK応答は復調部25に渡され、復調される。復調部25は、復調したACK応答をテスト通信実行部26に渡す。テスト通信実行部26は、復調部25から受け取ったACK応答の誤り訂正を行い、テスト電文を送信してからACK応答を受け取るまでに要した時間(応答時間)を算出する。そして、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルの通信成功率と応答時間とを更新する。例えば、ACK応答を受け取るまでに要した時間が50μsecであった場合、図6の伝送方式選択テーブルにおいて、通信成功率は「0/0」から「1/1」に、応答時間は「0」から「50」に書き替えられる。一方、テスト電文送信後、一定時間経過後もACK応答を受信しない場合、テスト通信実行部26は、テスト通信に失敗したと判断し、通信成功率を「0/0」から「0/1」に書き替える。このとき、応答時間は更新されない。なお、伝送方式選択テーブルに記録される応答時間は、過去の応答時間との平均値である。
【0055】
続くステップS508において、テスト通信実行部26は、テスト電文の送信回数jが所定回数N回(ここでは10回)に達したか否かを判断する。テスト通信実行部26は、jの値とNの値とを比較し、jの値がNの値と等しいか、すなわち、テスト電文を所定の回数N回送信したか否かを判断する。
【0056】
ステップS508における判断が否定の場合、テスト通信実行部26は、再びステップS505に戻り、テスト電文の送信回数jに1を加算する。以上のように、テスト通信実行部26は、テスト電文の送信回数が所定の回数N回に達するまでステップS505〜S508の処理を繰り返し行う。
【0057】
一方、ステップS508における判断が肯定の場合、テスト通信実行部26は、ステップS509の処理を行う。ステップS509において、テスト通信実行部26は、通信端末10bに対応付けられている全ての送信パターンを実行したか否かを判断する。具体的には、テスト通信実行部26は伝送方式選択テーブルを参照し、i番目の通信端末に対応する送信パターンのうち、まだテスト電文の伝送方式として使用していない送信パターンが残っているか否かを判断する。
【0058】
ステップS509における判断が否定の場合、テスト通信実行部26は、再びステップS504に戻り、伝送方式選択テーブルから次の送信パターンを選択し、テスト電文を作成する。以上のように、テスト通信実行部26は、1つの送信先アドレスに対応付けられている全ての送信パターンについてテスト電文を作成/送信するまで、ステップS502〜S509の処理を繰り返し行う。
【0059】
一方、ステップS509における判断が肯定の場合、テスト通信実行部26は、ステップS510の処理を行う。ステップS510において、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルに記録されている全ての送信先に対してテスト通信を行ったか否かを判断する。具体的には、テスト通信実行部26は伝送方式選択テーブルを参照し、テスト電文の送信を実行した通信端末台数iが、伝送方式選択テーブルに格納されている送信先の合計台数と等しいか否かを判断する。
【0060】
ステップS510における判断が否定の場合、テスト通信実行部26は、再びステップS502に戻り、伝送方式選択テーブルを参照して、まだテスト電文を送信していない送信先に、テスト電文を送信するための処理を行う。以上のように、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルに記録されている全ての通信端末に対してテスト電文を送信するまで、ステップS502〜S510の処理を繰り返し行う。以上のように、ステップS501〜S510の処理を行うことによって、伝送方式選択テーブルが更新され、送信パターンに関する情報が蓄積される。
【0061】
一方、ステップS510における判断が肯定の場合、テスト通信実行部26は、ステップS511の処理を行う。ステップS511において、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルにおける送信パターン数を調整する。通信端末10aが対応可能な変調方式や誤り訂正符号化方式、中継局の種類が多いほど、これらの組み合わせによる送信パターンの数は増加するが、過剰なテスト電文の送信は通信トラフィックの原因となる。また、送信先の通信端末がテスト電文の変調方式に対応していないなどの理由で、何度テスト電文を送信しても、テスト通信実行部26がACK応答を受け取ることができない送信パターンが存在する場合がある。ステップS511における送信パターンの調整は、上記のように、過剰なテスト電文の送信を防ぎ、不要な送信パターンを削除するために行われる。具体的には、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルにおける送信パターン数を一定に保つよう、送信パターンを追加/削除する。以下に、テスト通信実行部26が送信パターンを追加/削除する処理について詳細に説明する。
【0062】
図7は、初期時の伝送方式選択テーブルにおいてテスト通信が一回実行された後の伝送方式選択テーブルの構成を示す図である。図7に示す伝送方式選択テーブルには、各通信端末に8種類の送信パターンが対応付けられて記録されており、以下に、テスト通信実行部26が、8種類の送信パターンを5種類に絞り込む場合について説明する。テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを参照し、通信成功率が5割未満の送信パターン(ここでは「5/10」未満の送信パターン)を削除する。通信成功率が5割未満の送信パターンを削除しても、送信先に対応付けられている送信パターンが5種類よりも多く存在する場合、テスト通信実行部26は、送信先に対応付けられている送信パターン数を5種類に絞り込む処理を行う。具体的には、テスト通信実行部26は、残りの送信パターンから、通信成功率が高い順、および応答時間が短い順に3種類ずつ選択する。例えば、図7の伝送方式選択テーブルにおいて、通信端末10bに対応付けられている送信パターンのうち、通信成功率が高い送信パターンは、送信パターン4、送信パターン6および送信パターン8である。また、応答時間が短い送信パターンは、送信パターン1、送信パターン5および送信パターン7である。次に、テスト通信実行部26は、上記で選択した6種類の送信パターンのうち、応答時間の長い送信パターン2種類(ここでは送信パターン1および送信パターン6)を比較し、通信成功率が高い送信パターン(ここでは送信パターン6)を選択し、残りの送信パターン(ここでは送信パターン1)を伝送方式選択テーブルから削除する。その結果、伝送方式に記録されている送信パターンは、送信パターン4、送信パターン5、送信パターン6、送信パターン7および送信パターン8の5種類となる。また、1つの送信先に対応付けられている送信パターンの数を絞り込む方法は、通信状態のよい送信パターンを選別することができる方法であればよく、上記の方法以外の方法であってもかまわない。
【0063】
図8に、図7の伝送方式選択テーブルから3種類の送信パターンを削除し、5種類とした伝送方式選択テーブルの一例を示す。一方、伝送路11における通信状態が不良である場合、伝送方式選択テーブルから通信成功率が5割未満の送信パターンを削除すると、残りの送信パターン数が一定数未満となる場合がある。その場合、テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルに送信パターンを追加する。テスト通信実行部26は、伝送方式選択テーブルを作成した際、作成した初期時の伝送方式選択テーブルをデフォルトの伝送方式選択テーブルとして予めメモリ(図示せず)に格納しておく。ステップS511における送信パターン数の調整後、対応付けられている送信パターンが一定数未満となった送信先が存在する場合、テスト通信実行部26は、当該送信先に対応付けられている送信パターンをデフォルトの送信パターンにリセットする。これにより、送信先に対応付けられている送信パターン数が一定数未満となった場合、伝送方式選択テーブルにおける送信パターンをリセットすることができる。なお、テスト通信実行部は、伝送路11上にある他の通信端末から通信可能な送信パターンを取得し、伝送方式選択テーブルに送信パターンを追加してもよい。また、送信パターンはユーザによって追加されてもよい。その場合、通信端末10aは、ユーザの入力を受け付けることができる入力部を備える必要がある。なお、本実施形態において、送信パターン数の調整は、テスト通信が実行されるごとに行われるが、テスト通信の実行回数が所定の回数に達するごとに行うこととしてもよい。
【0064】
図9は、テスト通信実行部26が、伝送方式選択テーブルから通信端末10bの送信パターン1を選択し、テスト通信を行う場合のシーケンス図である。通信端末10aは、送信パターン1に基づいて作成したテスト電文を、中継器である通信端末10cを介して通信端末10bに送信する。テスト電文を受信した通信端末10cは、通信端末10cを介して通信端末10bにACK応答を送信する。通信端末10aはACK応答を受け取ると、伝送方式選択テーブルの通信成功率および応答時間を更新する。通信端末10aは、上記のようなテスト電文の送信を10回繰り返し行う。10回目のテスト電文送信において、通信エラーが生じたため、通信端末10bはテスト電文を受け取ることができない。その場合、テスト電文を送信した通信端末10aは通信端末からACK応答を受け取ることができないため、伝送方式選択テーブルにおいて通信成功率のみを更新し、応答時間は更新しない。
【0065】
図10は、通信端末10aにおける電文送信時の動作を示すフローチャートである。ここで、通信制御部22は、図3に示す伝送方式選択テーブルを参照して、通信スループットを優先条件として選択パターンを選択する場合について説明する。
【0066】
ステップS1001において、通信制御部22は送信パターンを選択する。ステップS1001における処理を詳細に説明すると、まず、優先条件選択ヘッダ48が付加されたデータ49は、データ処理部21から通信制御部22に渡される。通信制御部22は、優先条件指定ヘッダ48を参照する。ここでは、優先条件指定ヘッダ48には、通信スループット優先を示す情報が格納されている。通信制御部22は、通信スループット優先の電文送信を行うために、伝送方式選択テーブルから応答時間の短い送信パターンを選択する。通信制御部22は、伝送方式選択テーブルを参照し、図3に示す伝送方式選択テーブルの送信先アドレス10bに対応付けられている送信パターンから、応答時間が最も短い送信パターンを選択する。ここでは応答時間が23μsecである送信パターン2が選択される。ここで、最も応答時間が短い送信パターンが複数存在する場合、通信制御部22は、応答時間が短い送信パターンのうち、最も通信成功率の高い送信パターンを選択する。
【0067】
ステップS1002において、通信制御部22は電文を作成するために必要な処理を行う。具体的には、通信制御部22は、ステップS1001において選択した送信パターン2の伝送方式に基づいて、優先条件選択ヘッダ48が付加されたデータ49(ペイロード領域42)にヘッダ領域41を付加する。ここで、送信パターン2には、誤り訂正符号化はなし、変調方式はDQPSK変調、中継局を介さず直接通信端末10bに送信される伝送方式が対応付けられている。ヘッダ領域41のSA43およびOSA45には自機のアドレス(通信端末10a)が記録され、DA43およびODA46には通信端末10bのアドレスが記録される。変調/符号化方式47には、誤り訂正符号化は行われておらず、変調方式はDQPSKであることを示す情報が記録される。通信制御部22は、ヘッダ領域41を付加したペイロード領域42を変調部23に渡し、DQPSK変調するよう指示する。変調部23は、通信制御部22から受け取ったヘッダ領域41が付加されたペイロード領域42をDQPSK変調する。以上のように、ステップS1002において、電文が作成される。
【0068】
ステップS1003において、電文は送信先へ送信される。通信部24は、変調部23から変調した電文を受け取ると、当該電文を通信端末10bに送信する。以上のように、ステップS1001〜S1003の処理を行うことによって、通信端末10aによる通信端末10bへの電文の送信が完了する。電文を受信する通信端末10bの処理は、テスト電文を受け取った場合と同様であるため、説明は省略する。
【0069】
ステップS1004において、通信制御部22は、通信相手先から応答があったか否かを判断する。具体的には、通信制御部22は電文送信後、一定時間内に復調部25からACK応答を受け取ったか否かを判断する。
【0070】
ステップS1004における判断が肯定の場合、通信制御部22は電文の送信を終了する。ステップS1004における判断において肯定と判断されたことは、通信端末10bからACK応答を受け取ったことにより通信端末10bへの電文の送信に成功したことを意味する。
【0071】
一方、ステップS1004における判断が否定の場合、通信制御部22は、ステップS1005の処理を行う。ステップS1005において、通信制御部22は、送信パターンを変更可能であるか否かを判断する。具体的には、通信制御部22は伝送方式選択テーブルを参照し、まだ電文の送信に使用していない送信パターンが残っているか否かを判断する。一回目の電文の送信が終了した時点で、まだ選択されていない送信パターンは、送信パターン1、送信パターン3、送信パターン4および送信パターン5である。
【0072】
ステップS1005における判断が肯定の場合、通信制御部22はステップS1001に戻り、再び送信パターンを選択する処理を行う。通信制御部22は電文を再送する場合、一度使用した送信パターンを除いた残りの送信パターンを比較し、送信パターンの選択を行う。2回目の送信パターンを選択する場合、通信制御部22は、送信パターン2を除いた送信パターンのうち、最も応答時間の短い送信パターンを選択する。ここでは、応答時間が39μsecである送信パターン4が選択される。
【0073】
一方、ステップS1005における判断が否定の場合、通信制御部22は、電文の送信を終了する。ステップS1005において否定と判断されたことは、伝送方式選択テーブルに記録されている送信パターンを全て実行しても、通信端末10bからACK応答を受け取ることができず、通信端末10bへの電文の送信に失敗したことを意味する。以上のステップS1001〜S1005によって電文の送信処理が完了する。
【0074】
図11は、通信制御部22によって、通信スループットを優先した電文の送受信が行われる場合のシーケンス図である。通信端末10aは、伝送方式選択テーブル(図3)を参照し、最も応答時間の短い送信パターン2を選択して通信端末10bに電文を送信する。しかし、通信エラーが生じ、通信端末10aは通信端末10bからACK応答を受け取ることができない。通信端末10aは、電文送信後、一定時間が経過してもACK応答を受信しないため、電文の送信に失敗したと判断する。そこで、通信端末10aは再び伝送方式選択テーブルを参照して、送信パターン2を除いた残りの送信パターンから最も応答時間の短い送信パターン4を選択して電文を送信する。しかし、送信パターン4による電文の送信でも通信エラーが生じ、通信端末10bからACK応答を受け取ることができない。その場合、通信端末10aは、再度伝送方式選択テーブルを参照して、送信パターン2および送信パターン4を除いた残りの送信パターンから最も応答時間の短い送信パターン3を選択し、電文を送信する。電文を受信した通信端末10bからACK応答を受信すると、通信端末10aは電文の送信に成功したと判断し、電文の送信を終了する。
【0075】
以上のように、本実施形態によれば、電文の送信時に、電文送信先の通信端末に応じた適切な伝送方式を選択することが可能となる。これにより、通信スループットおよび通信信頼性を向上させ、効率的な通信を実現することができる。
【0076】
なお、本実施形態において、通信制御部22は、電文を作成する際、毎回データに付加された優先条件指定ヘッダ48の情報を参照し、優先条件指定ヘッダ48に記録されている優先条件に従って送信パターンを選択する。ここで、通信端末10aの初期設定時に、通信制御部22は常に固定の優先条件(通信スループット優先または通信信頼性優先)に従って送信パターンを選択することとしてもよい。この場合、データ処理部21が作成するデータ49には、優先条件指定ヘッダ48が付加されない。これにより、通信制御部22は、常に同一の条件を優先させて送信パターンを選択することができる。
【0077】
なお、本実施形態において、通信端末10aは、一定時間内にACK応答を受信するか否かで電文送信の成功を確認するが、電文送信の成功を確認することのできる手段であればこれに限られない。例えば、通信端末10bがエラーの発生した電文を受け取った場合、NAK応答を送信することで、NAK応答を受信した通信端末10aは、電文送信に失敗したと判断するようにしてもよい。
【0078】
なお、本実施形態において、テスト通信実行部26が作成する伝送方式選択テーブルは1つであったが、伝送方式選択テーブルは、テスト電文を送信する時間帯ごとに複数作成されてもよい。その場合、テスト通信実行部26は、テスト通信を行う時間帯ごとに伝送方式選択テーブルを複数作成し、記憶部27に格納する。テスト通信実行部26はテスト通信実行時に、時間帯に応じた伝送方式選択テーブルを参照/更新する。通信制御部22は、電文を送信する際、時間帯に応じた伝送方式選択テーブルを選択して参照し、送信パターンを選択する。これにより、パケットエラーレートが時間によって変動するような伝送路においても、通信制御部22は、電文を送信する時間帯によって、送信時の伝送路状態に応じた適切な送信パターンを選択することが可能となる。また、伝送方式選択テーブルは、送信するデータのサイズごとに複数作成されてもよい。その場合、テスト通信実行部26は、テスト電文のデータサイズごとに伝送方式選択テーブルを複数作成し、記憶部27に格納する。テスト通信実行部26は、サイズの異なるデータを用いてテスト電文を作成し、テスト通信を行う。これにより、送信するデータのサイズによって通信スループットや通信信頼性が変動するような変復調方式や伝送路においても、通信制御部22は、データ49のサイズに応じて適切な送信パターンを選択することが可能となる。
【0079】
なお、本実施形態において、テスト通信は一定時間経過ごとに定期的に行われるが、伝送路11が長期的に安定した状態を保つ場合、テスト通信実行部26がテスト通信を繰り返し行っても、各送信パターンにおける通信成功率や応答時間は大きく変動することがない。その場合、テスト通信実行部26は所定のテスト通信実行回数ごとに、通信成功率や応答時間をメモリに記憶しておき、通信成功率や応答時間が大きく変動しないと判断した場合は、テスト通信を行う頻度を減少させ、テスト電文の送信回数を変更するようにしてもよい。
【0080】
なお、本実施形態において、テスト通信は一定時間経過ごとに定期的に行われるが、テスト通信実行部26は、通信実行部22によって電文の送信が所定回数行われるごとにテスト通信を実行するようにしてもよい。その場合、通信制御部22は、電文を送信するごとに送信回数をメモリに記録し、電文の送信回数が所定回数に達すると、テスト通信を行うようテスト通信実行部26に指示する。通信制御部22から指示を受け取ると、テスト通信実行部26はテスト通信を実行し、伝送方式選択テーブルを更新する。これにより、各通信端末の電文の送信頻度に応じて伝送方式選択テーブルを更新することができる。
【0081】
なお、本実施形態において用いられる誤り訂正符号はRS符号のみであるが、通信端末が対応する誤り訂正方式であれば、RS符号以外にも例えばハミング符号やBCH(Bose−Chaudhuri−Hocquenghem)符号等の複数種類の符号化方式を用いてテスト通信を行ってもかまわない。しかし、誤り訂正符号化の種類によって、電文に付加される冗長ビットの長さは異なる。そこで、例えば、パケット可変長の伝送方式を用いる場合、各符号化方式の冗長ビットの長さによってテスト電文のサイズを可変とし、送信するパケット数は一定とする。また、パケット固定長の伝送方式を用いる場合、各符号化方式の冗長ビットの長さに関わらずテスト電文のサイズを一定とし、送信するパケット数を増減させる。このように、符号化方式によってパケット数やデータ長を可変とすることで、実際の伝送方式に合わせた通信スループットを反映させるテスト通信を行うことが可能となる。
【0082】
なお、本実施形態において、優先条件指定ヘッダ48に優先条件指定なしを示す情報が格納されている場合、通信制御部22は、前回の電文送信に成功した際に用いた送信パターンを選択する。ここで、通信制御部22は、伝送方式選択テーブルを参照して、電文の送信先に対応付けられている送信パターンを通信成功率の高い順と、応答時間の短い順とに順位付けし、通信成功率の順位および応答時間の順位の総和が最も高い送信パターンを選択するようにしてもよい。これにより、通信信頼性と通信スループットの調和がとれた送信パターンを選択することができる。
【0083】
なお、本実施形態において、テスト通信実行部26は、送信パターンの調整後、1つの送信先に対して対応付けられている送信パターン数が一定数未満になると、当該1つの送信先に対して対応付けられている送信パターンをデフォルトの送信パターンにリセットする。ここで、伝送路11からはずされた等の理由で、デフォルトの送信パターンにリセットした後、再度テスト通信を行っても、送信先の通信端末から全くACK応答を受け取ることができない場合がある。テスト通信実行部26は、送信パターンのリセット回数をカウントし、所定回数送信パターンをリセットしてもテスト電文の送信先からACK応答を受けとることができない場合、当該テスト電文の送信先を伝送方式選択テーブルから削除するようにしてもよい。これにより、送信先に対する不要なテスト電文の送信を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における通信ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す通信端末10a〜10cの詳細な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態において用いられる伝送方式選択テーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態において送受信される電文の構造を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態における通信端末10aの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態において用いられる初期状態の伝送方式選択テーブルの一例を示す図である。
【図7】初期状態の伝送方式選択テーブルにおいて、テスト通信が1度実行された後の伝送方式選択テーブルの一例を示す図である。
【図8】伝送方式選択テーブルにおいて、送信パターン数の調整が行われた後の伝送方式選択テーブルの一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるテスト通信シーケンスの一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態における通信端末10a〜10cの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態における通信シーケンスの一例を示す図である。
【符号の説明】
10 通信端末
11 伝送路
15 電文作成部
16 テスト電文作成部
21 データ処理部
22 通信制御部
23 変調部
24 通信部
25 復調部
26 テスト通信実行部
27 記憶部
41 ヘッダ領域
42 ペイロード領域
43 SA
44 DA
45 OSA
46 ODA
47 変調/符号化方式
48 優先条件指定ヘッダ
49 データ

Claims (12)

  1. ネットワークを介して複数の通信端末間で通信を行う通信ネットワークシステムであって、
    各前記通信端末は、
    前記ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれについて、送信先を示すアドレスと、少なくとも1つの伝送方式と、当該伝送方式で通信を行った場合のネットワークの通信状態を示す通信状態情報とが対応付けて記述されている伝送方式選択テーブルを作成するテーブル作成部と、
    前記テーブル作成部によって作成された伝送方式選択テーブルを格納する伝送方式記憶部と、
    他の通信端末に送信すべきデータを作成する送信データ作成部と、
    前記伝送方式選択テーブルに記述されている通信状態情報を参照することにより、前記送信データ作成部によって作成された送信データを送信する際の最適な伝送方式を、送信先の通信端末のアドレスに対して対応付けて記述されている伝送方式の中から選択し、当該選択された伝送方式に従って前記送信データから電文を作成する電文作成部と、
    前記電文作成部によって作成された電文を送信先の通信端末に送信する送信部と、
    他の通信端末から送信されてくる電文を受信する受信部とを備える、通信ネットワークシステム。
  2. 前記テーブル作成部は、
    前記ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれについて、送信先を示すアドレスと、少なくとも1つの伝送方式とが対応付けて記述されており、さらに各伝送方式で通信を行った場合のネットワークの通信状態を示す通信状態情報がクリアされた状態である初期状態の伝送方式選択テーブルを作成する初期テーブル作成部と、
    前記ネットワークに接続された他の通信端末のそれぞれに送信するためのテストデータを格納するテストデータ格納部と、
    前記伝送方式選択テーブルにおいて前記ネットワークに接続された他の通信端末のアドレスに対して対応付けて記述されている伝送方式に従って、前記テストデータ格納部に格納されているテストデータからテスト電文を作成するテスト電文作成部とを含み、
    前記送信部は、前記テスト電文作成部によって作成されたテスト電文を、前記ネットワークに接続された他の通信端末に送信し、
    前記テスト電文を受け取った他の通信端末は、テスト電文を送信してきた通信端末に対して、テスト電文を正確に受け取ったことを示す応答電文を作成して返信し、
    前記テーブル作成部は、前記受信部における応答電文の受信状態に基づいて、前記初期テーブル作成部によって作成された伝送方式選択テーブルにおける通信状態情報を更新するテーブル更新部をさらに含む、請求項1に記載の通信ネットワークシステム。
  3. 前記伝送方式選択テーブルに記述される前記通信状態情報は、
    前記テスト電文の送信回数に対して、当該テスト電文の送信に成功した割合を示す通信成功率情報と、
    前記送信部によるテスト電文の送信後、当該テスト電文を受信した他の通信端末から前記応答電文が返信されてくるまでに要した時間を示す応答時間情報とを含み、
    前記テーブル更新部は、
    前記送信部によるテスト電文の送信後、所定時間内に前記受信部によって応答電文が受信されたか否かを判定する応答判定部と、
    前記応答判定部の判定結果に基づいて、前記通信成功率を算出して前記伝送方式選択テーブルに記録する通信成功率記録部と、
    前記応答判定部の判定結果に基づいて、前記送信部によるテスト電文の送信から、前記受信部によって応答電文が受信されるまでの応答時間をカウントし、平均応答時間を算出して前記伝送方式選択テーブルに記録する応答時間記録部とを含む、請求項2に記載の通信ネットワークシステム。
  4. 前記テーブル作成部は、前記テーブル更新部によって前記伝送方式選択テーブルが所定回数更新される毎に、前記伝送方式選択テーブルに記述されている通信状態情報を参照し、所定の通信条件を満たさない伝送方式およびそれに対応する通信状態情報を前記伝送方式選択テーブルから削除するテーブル調整部をさらに含む、請求項3に記載の通信ネットワークシステム。
  5. 前記テーブル調整部は、
    前記テーブル更新部によって前記伝送方式選択テーブルが所定回数更新される毎に、前記伝送方式選択テーブルに記述されている各通信状態情報を参照し、当該各通信状態情報で示される通信状態が予め定める基準通信状態よりも良好な状態であるか否かを判断する通信状態判断部と、
    前記通信状態判断部によって、前記通信状態情報で示される通信状態が予め定める基準通信状態よりも良好でないと判断された通信状態情報と、当該通信状態情報に対して対応付けて記述されている伝送方式とを前記伝送方式選択テーブルから削除する削除部とを含む、請求項4に記載の通信ネットワークシステム。
  6. 前記テーブル調整部は、さらに
    前記通信状態判断部および前記削除部による処理が行われた後、前記伝送方式選択テーブルを参照し、1つの送信先のアドレスに対応付けられている前記伝送方式および前記通信状態情報の数が一定数以上であるか否かを判断する個数判断部と、
    前記個数判断部による判断の結果、1つの送信先アドレスについて対応付けられている前記伝送方式および前記通信状態情報の数が一定数以上である場合、前記伝送方式選択テーブルに記述されている前記通信状態情報を参照して、各伝送方式の通信状態の順位付けを行い、通信状態の劣るものから順番に伝送方式およびそれに対応する通信状態情報を前記伝送方式選択テーブルから削除することにより、1つの送信先アドレスについて対応付けられている伝送方式および通信状態情報の数が一定数になるように調整する個数調整部とを含む、請求項5に記載の通信ネットワークシステム。
  7. 前記テーブル調整部は、さらに
    前記通信状態判断部および前記削除部による処理が行われた後、前記伝送方式選択テーブルを参照し、1つの送信先のアドレスに対応付けられている前記伝送方式および前記通信状態情報の数が一定数未満であるか否かを判断する条件判断部と、
    前記条件判断部による判断の結果、1つの送信先アドレスについて対応付けられている前記伝送方式および前記通信状態情報の数が一定数未満である場合、当該1つの送信先アドレスに対応付けられている前記伝送方式および前記通信状態情報を、前記初期テーブル作成部によって作成された初期状態の伝送方式およびそれに対応する通信状態情報にリセットするリセット部とを含む、請求項5または6に記載の通信ネットワークシステム。
  8. 前記伝送方式選択テーブルに記述されている伝送方式は、変調方式と誤り訂正符号化方式とを含む、請求項1ないし7のいずれかに記載の通信ネットワークシステム。
  9. 前記伝送方式選択テーブルに記録されている伝送方式は、中継器のアドレスをさらに含み、
    前記中継器のアドレスは、電文の送信先である通信端末への電文の送信を中継する通信端末のアドレスである、請求項8に記載の通信ネットワークシステム。
  10. 各前記通信端末は、前記送信データ作成部が作成した送信データに、伝送方式を選択する際の選択基準となる、優先条件を特定するための優先条件特定情報を付加する優先条件付加部をさらに備える、請求項1に記載の通信ネットワークシステム。
  11. 前記優先条件特定情報は、通信スループット優先指定情報を含み、
    前記伝送方式選択部は、前記伝送方式選択テーブルを参照して、送信先である通信端末のアドレスに対応付けられている通信状態情報に含まれる応答時間情報の中から、最も応答時間の短い通信状態情報に対応付けられている伝送方式を選択する、請求項10に記載の通信ネットワークシステム。
  12. 前記優先条件特定情報は、通信信頼性優先指定情報を含み、
    前記伝送方式選択部は、前記伝送方式選択テーブルを参照して、送信先である通信端末のアドレスに対応付けられている通信状態情報の通信成功率情報の中から、最も通信成功率の高い通信状態情報に対応付けられている伝送方式を選択する、請求項10に記載の通信ネットワークシステム。
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