JP2004247861A - 光空間通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザー光源を使用する光空間通信装置においては、APC回路が故障した場合においてもレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えないようにする必要がある。
【解決手段】第1のフロントモニタ用光検出器8a、24から出力される第1モニタ出力に応じてAPC回路25によりレーザー光源3,20からのレーザー光を一定光量に制御すると共に、第2のフロントモニタ用光検出器8b、27から出力される第2モニタ出力に応じて前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動回路21の電源遮断を制御するようにしている。これによりAPC回路25が正常に動作しないことによりレーザー光源からのレーザー光の光量が増大された場合にレーザー駆動回路21の電源を遮断してレーザー光源がレーザー光を発光するのを停止させる。
【選択図】 図3
【解決手段】第1のフロントモニタ用光検出器8a、24から出力される第1モニタ出力に応じてAPC回路25によりレーザー光源3,20からのレーザー光を一定光量に制御すると共に、第2のフロントモニタ用光検出器8b、27から出力される第2モニタ出力に応じて前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動回路21の電源遮断を制御するようにしている。これによりAPC回路25が正常に動作しないことによりレーザー光源からのレーザー光の光量が増大された場合にレーザー駆動回路21の電源を遮断してレーザー光源がレーザー光を発光するのを停止させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、情報データで変調したレーザー光を空間を介して送信すると共に、送信されてきたレーザー光を受信して情報データを通信する光空間通信装置に関し、特に、送信されるレーザー光の光量レベルが安全規格上決められた規定値以内に抑えられるようにレーザー出力制御が行なわれる光空間通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報データの伝送をレーザー光の送受信により行う光通信装置が知られており、光通信装置としてはレーザー光を空間を介して伝送する光空間通信装置が存在する。
【0003】
この光空間通信装置としては、通信範囲の関係からレーザー光の送受信が可能な距離を直線距離で100mまでに対応させた仕様のニーズがある。
【0004】
光空間通信装置は、レーザー光の送受信可能な距離を伸ばすために拡散光のレーザー光をコリメータレンズにより平行光として空間に伝播することが行われる(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−64821号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光空間通信装置は、空間にレーザー光を出射するため安全規格によりその出射されるレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値以内に収まるようにする必要がある。
【0007】
また、光空間通信装置においては、通常、レーザー光源の前方から出射されるレーザー光をフロントモニタ用光検出器により受光すると共に、このフロントモニタ用光検出器の受光出力(フロントモニタ出力)をAPC(Auto Power Control)回路に供給し、これにより前記APC回路によりレーザー光源から出射されるレーザー光の光量を適切な一定値に制御するようにしている。
【0008】
前記APC回路が正常に動作すれば、レーザー光源から出射されるレーザー光の光量が一定値に制御されるので、レーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えることはない。
【0009】
しかしながら、光空間通信装置のようにレーザー光源を使用する製品においては、安全規格(IEC規格)によっては回路の故障や部品の不良を想定する必要があり、APC回路が故障した場合においてもレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えないようにしなければならない。
【0010】
したがって、光空間通信装置においては、前記APC回路の他にレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えないようにする別の回路を必要とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、送信するレーザー光を発光するレーザー光源から前方に出射されるレーザー光の出力を監視する第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設け、第1のフロントモニタ用光検出器から出力される第1モニタ出力に応じてAPC回路によりレーザー光源からのレーザー光を一定光量に制御すると共に、第2のフロントモニタ用光検出器から出力される第2モニタ出力に応じて前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動回路の電源遮断を制御するようにしている。これによりAPC回路に故障が発生したり、あるいはこのAPC回路を構成する部品に不良があったりしてAPC回路によりレーザー光源からのレーザー光の光量が増大された場合にレーザー駆動回路の電源を遮断してレーザー光源がレーザー光を発光するのを停止させる。
【0012】
【実施例】
図1及び図2は本発明に係る光空間通信装置の光学系をそれぞれ平面的及び立体的に示す光学配置図である。
【0013】
図に示す光空間通信装置にはプリント基板1が設定され、プリント基板1のオモテ面にフォトダイオードから成る光検出器2がハンダ付けにより取り付けられ、前記プリント基板1の裏面にレーザーダイオードから成るレーザー光源3がハンダ付けにより取り付けられている。
【0014】
前記レーザー光源3はリード端子3bが折曲されてプリント基板1に固定されており、レーザー光源3から発光されるレーザー光の光軸方向をプリント基板1の面方向に対して50度傾け、すなわちプリント基板1の面方向に対して垂直から40度傾けるべくレーザー光源3を前記プリント基板1に対して斜めに取り付けられている。
【0015】
レーザー光源3のレーザーチップ3aから発光されるレーザー光は、コリメータレンズ4により平行光に光整形され、アパーチャ板5に形成された真円形のアパーチャ5aを介して反射ミラー6による反射により光軸が折曲されてプリント基板1に形成される孔7からこのプリント基板1のオモテ側に導出される。
【0016】
前記反射ミラー6は、ミラー面の向きが制御可能な駆動ミラーにより構成されている。
【0017】
また、コリメータレンズ4の手前には、図2に示す如く、レーザー光源3から出射されるレーザー光の光量を監視する第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bがレーザー光の経路を阻害しないように形成された窓孔9aを有するフロントモニタ用プリント基板9に設置されており、コリメータレンズ4よりレーザー光源3に近いレーザー光の拡散光路上に配置されている。第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bはレーザー光のファーフィールドパターン11内に配置されており、このファーフィールドパターン11の楕円の長軸に対応する位置にレーザー光の光軸を挟んで両側にこの光軸から互いに等しい位置となるようにそれぞれ前記窓孔9aの上下に配置されている。
【0018】
このように構成される光空間通信装置は、レーザー光源3から発光されるレーザー光を送信系の各光学素子を介して出射する。この光空間通信装置から出射されるレーザー光はデジタルの情報データによって変調されてスイッチングされており、光量変化により送信される情報データとなる。
【0019】
一方、相手の光空間通信装置から送信されるレーザー光は入射レンズ10に入力され、該入射レンズ10を介して光検出器2の受光領域が形成される受光チップ2aに受光される。前記光検出器2は受光されたレーザー光の光量に応じた受光信号を発生するので、この受光信号から情報データが抽出される。
【0020】
ところで、前述した光空間通信装置は、図3に示す回路ブロック図によりレーザー光源3のレーザー出力が制御される。
【0021】
レーザー光源3のレーザーチップ3aにより構成されるレーザーダイオード20はレーザー駆動回路21により駆動され、このレーザー駆動回路21には電源回路22により電源が供給され、この電源供給は電子スイッチ23によりオン・オフが切り換えられるようになっている。
【0022】
第1のフロントモニタ用光検出器8aの第1モニタダイオード24にはレーザーダイオード20が発光したレーザー光が受光され、この受光されるレーザー光の光量に応じて電流信号のモニタ出力が発生される。
【0023】
このモニタ出力はAPC(Auto Power Control)回路25に供給されて平滑化されると共に電圧信号に変換され、この平滑された電圧信号のモニタ出力はAPC回路25により電圧発生回路26から発生される基準電圧と比較される。
【0024】
前記APC回路25はモニタ出力と基準電圧との差に応じてレーザー駆動回路21を制御する。そして、送信する情報データが前記APC回路25を介してレーザー駆動回路21に供給される。
【0025】
したがって、レーザーダイオード20は、レーザー駆動回路21によりレーザー出力の平均が一定光量に制御されるべく情報データに対応されて駆動される。
【0026】
ここで、電圧発生回路26から発生される基準電圧は、送信可能距離に適合させて適切な値にあらかじめ設定されており、安全規格上の規定値内になっている。
【0027】
その為、レーザーダイオード20は送信可能距離に適合した適切な光量のレーザー出力により駆動されることになる。
【0028】
また、第2のフロントモニタ用光検出器8bの第2モニタダイオード27にも第1モニタダイオード24と同様にレーザーダイオード20が発光したレーザー光が受光され、この受光されるレーザー光の光量に応じて電流信号のモニタ出力が発生される。
【0029】
このモニタ出力は積分回路28に供給されて平滑化されると共に電圧信号に変換され、この平滑された電圧信号のモニタ出力はバッファアンプ29によりバッファされ、その後、比較回路30により電圧発生回路26から発生されるリミット電圧と比較される。
【0030】
前記比較回路30は、バッファアンプ29から出力されるモニタ出力が前記リミッタ電圧以上になったときにRS−FF(リセット・セット−フリップ・フロップ)31をセットする。
【0031】
ところで、RS−FF31はリセットされると、出力が「ロー」に設定されて電子スイッチ23をオン状態とし、レーザー駆動回路21への電源供給が行なわれる。一方、RS−FF31はセットされると、出力が「ハイ」に設定されて電子スイッチ23をオフ状態とし、レーザー駆動回路21への電源供給が断たれる。
【0032】
すなわち、モニタ出力がリミッタ電圧以上になり、RS−FF31がセットされると、電子スイッチ23がオフ状態となり、レーザー駆動回路21への電源供給が断たれる。
【0033】
ここで、電圧発生回路26から発生されるリミット電圧は、ばらつきを考慮してマージンを取って安全規格上の規定値を基準にして設定されており、APC回路25の基準電圧より高い値になっている。
【0034】
したがって、APC回路25によるAPC動作に異常を来たし、レーザーダイオード20のレーザー出力が増大した場合であっても安全規格上の規定値に達する以前にレーザーダイオード20のレーザー出力が停止されることになる。
【0035】
ところで、レーザー光源3から発光されるレーザー光は、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bにそれぞれ受光されるようになっており、この場合、レーザー光のファーフィールドパターンの特に楕円の長軸に対応する位置に配置されるので、ファーフィールドパターン内に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bの全体を配置する箇所を確保できる。
【0036】
そして、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bはレーザー光の光軸から互いに等しい位置となるように配置されているので、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bにそれぞれほぼ等しいレーザー光量が受光されるようになっている。
【0037】
すなわち、第1モニタダイオード24及び第2モニタダイオード27に十分なレーザー光が受光されると共に、各モニタダイオード24及び27に受光されるレーザー光量がほぼ等しくなっており、これにより電圧発生回路26により発生させる基準電圧及びリミット電圧を同一レベルのレーザー光量を基準として設定出来、基準電圧及びリミット電圧の設定が容易となっている。
【0038】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明に依れば、APC動作に異常を来たし、レーザー出力が増大した場合において、安全規格上の規定値に達する以前にレーザー出力を停止させることが可能である。
【0039】
また、フロントモニタ用基板の窓孔の周縁に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設置しているので、窓孔によりレーザー光の経路が確保させて第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設置することが出来、特に、前記フロントモニタ用基板をレーザー光の拡散光路上に配置すると共に、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光のファーフィールドパターン内に配置しているので、レーザー光の光軸を分岐することなくレーザー光が受光される位置に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を配置することが出来る。
【0040】
また、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光のファーフィールドパターンの楕円の長軸に対応する位置にレーザー光の光軸を挟んで両側に配置しているので、ファーフィールドパターン内に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器の全体を配置する箇所を確保し易く、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器により受光するレーザー光量を十分に確保できる。
【0041】
更に、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器にほぼ等しいレーザー光が受光されるようになっており、これによりAPC回路のレーザー光量を制御する基準電圧と同一レベルのレーザー光量を基準としてリミット電圧を設定出来、基準電圧及びリミット電圧の設定管理がし易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光空間通信装置の光学系を平面的に示す光学配置図である。
【図2】本発明に係る光空間通信装置の光学系を立体的に示す光学配置図である。
【図3】図1の光空間通信装置におけるレーザー出力制御系を示す回路ブロックである。
【符号の説明】
1 プリント基板
3 レーザー光源
8a,8b フロントモニタ用光検出器
9 フロントモニタ用プリント基板
9a 窓孔
10 入射レンズ
20 レーザーダイオード
21 レーザー駆動回路
22 電源回路
23 電子スイッチ
24 第1モニタダイオード
25 APC回路
26 電圧発生回路
27 第2モニタダイオード
【産業上の利用分野】
本発明は、情報データで変調したレーザー光を空間を介して送信すると共に、送信されてきたレーザー光を受信して情報データを通信する光空間通信装置に関し、特に、送信されるレーザー光の光量レベルが安全規格上決められた規定値以内に抑えられるようにレーザー出力制御が行なわれる光空間通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報データの伝送をレーザー光の送受信により行う光通信装置が知られており、光通信装置としてはレーザー光を空間を介して伝送する光空間通信装置が存在する。
【0003】
この光空間通信装置としては、通信範囲の関係からレーザー光の送受信が可能な距離を直線距離で100mまでに対応させた仕様のニーズがある。
【0004】
光空間通信装置は、レーザー光の送受信可能な距離を伸ばすために拡散光のレーザー光をコリメータレンズにより平行光として空間に伝播することが行われる(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−64821号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光空間通信装置は、空間にレーザー光を出射するため安全規格によりその出射されるレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値以内に収まるようにする必要がある。
【0007】
また、光空間通信装置においては、通常、レーザー光源の前方から出射されるレーザー光をフロントモニタ用光検出器により受光すると共に、このフロントモニタ用光検出器の受光出力(フロントモニタ出力)をAPC(Auto Power Control)回路に供給し、これにより前記APC回路によりレーザー光源から出射されるレーザー光の光量を適切な一定値に制御するようにしている。
【0008】
前記APC回路が正常に動作すれば、レーザー光源から出射されるレーザー光の光量が一定値に制御されるので、レーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えることはない。
【0009】
しかしながら、光空間通信装置のようにレーザー光源を使用する製品においては、安全規格(IEC規格)によっては回路の故障や部品の不良を想定する必要があり、APC回路が故障した場合においてもレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えないようにしなければならない。
【0010】
したがって、光空間通信装置においては、前記APC回路の他にレーザー光の光量レベルが安全規格上の規定値を越えないようにする別の回路を必要とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、送信するレーザー光を発光するレーザー光源から前方に出射されるレーザー光の出力を監視する第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設け、第1のフロントモニタ用光検出器から出力される第1モニタ出力に応じてAPC回路によりレーザー光源からのレーザー光を一定光量に制御すると共に、第2のフロントモニタ用光検出器から出力される第2モニタ出力に応じて前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動回路の電源遮断を制御するようにしている。これによりAPC回路に故障が発生したり、あるいはこのAPC回路を構成する部品に不良があったりしてAPC回路によりレーザー光源からのレーザー光の光量が増大された場合にレーザー駆動回路の電源を遮断してレーザー光源がレーザー光を発光するのを停止させる。
【0012】
【実施例】
図1及び図2は本発明に係る光空間通信装置の光学系をそれぞれ平面的及び立体的に示す光学配置図である。
【0013】
図に示す光空間通信装置にはプリント基板1が設定され、プリント基板1のオモテ面にフォトダイオードから成る光検出器2がハンダ付けにより取り付けられ、前記プリント基板1の裏面にレーザーダイオードから成るレーザー光源3がハンダ付けにより取り付けられている。
【0014】
前記レーザー光源3はリード端子3bが折曲されてプリント基板1に固定されており、レーザー光源3から発光されるレーザー光の光軸方向をプリント基板1の面方向に対して50度傾け、すなわちプリント基板1の面方向に対して垂直から40度傾けるべくレーザー光源3を前記プリント基板1に対して斜めに取り付けられている。
【0015】
レーザー光源3のレーザーチップ3aから発光されるレーザー光は、コリメータレンズ4により平行光に光整形され、アパーチャ板5に形成された真円形のアパーチャ5aを介して反射ミラー6による反射により光軸が折曲されてプリント基板1に形成される孔7からこのプリント基板1のオモテ側に導出される。
【0016】
前記反射ミラー6は、ミラー面の向きが制御可能な駆動ミラーにより構成されている。
【0017】
また、コリメータレンズ4の手前には、図2に示す如く、レーザー光源3から出射されるレーザー光の光量を監視する第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bがレーザー光の経路を阻害しないように形成された窓孔9aを有するフロントモニタ用プリント基板9に設置されており、コリメータレンズ4よりレーザー光源3に近いレーザー光の拡散光路上に配置されている。第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bはレーザー光のファーフィールドパターン11内に配置されており、このファーフィールドパターン11の楕円の長軸に対応する位置にレーザー光の光軸を挟んで両側にこの光軸から互いに等しい位置となるようにそれぞれ前記窓孔9aの上下に配置されている。
【0018】
このように構成される光空間通信装置は、レーザー光源3から発光されるレーザー光を送信系の各光学素子を介して出射する。この光空間通信装置から出射されるレーザー光はデジタルの情報データによって変調されてスイッチングされており、光量変化により送信される情報データとなる。
【0019】
一方、相手の光空間通信装置から送信されるレーザー光は入射レンズ10に入力され、該入射レンズ10を介して光検出器2の受光領域が形成される受光チップ2aに受光される。前記光検出器2は受光されたレーザー光の光量に応じた受光信号を発生するので、この受光信号から情報データが抽出される。
【0020】
ところで、前述した光空間通信装置は、図3に示す回路ブロック図によりレーザー光源3のレーザー出力が制御される。
【0021】
レーザー光源3のレーザーチップ3aにより構成されるレーザーダイオード20はレーザー駆動回路21により駆動され、このレーザー駆動回路21には電源回路22により電源が供給され、この電源供給は電子スイッチ23によりオン・オフが切り換えられるようになっている。
【0022】
第1のフロントモニタ用光検出器8aの第1モニタダイオード24にはレーザーダイオード20が発光したレーザー光が受光され、この受光されるレーザー光の光量に応じて電流信号のモニタ出力が発生される。
【0023】
このモニタ出力はAPC(Auto Power Control)回路25に供給されて平滑化されると共に電圧信号に変換され、この平滑された電圧信号のモニタ出力はAPC回路25により電圧発生回路26から発生される基準電圧と比較される。
【0024】
前記APC回路25はモニタ出力と基準電圧との差に応じてレーザー駆動回路21を制御する。そして、送信する情報データが前記APC回路25を介してレーザー駆動回路21に供給される。
【0025】
したがって、レーザーダイオード20は、レーザー駆動回路21によりレーザー出力の平均が一定光量に制御されるべく情報データに対応されて駆動される。
【0026】
ここで、電圧発生回路26から発生される基準電圧は、送信可能距離に適合させて適切な値にあらかじめ設定されており、安全規格上の規定値内になっている。
【0027】
その為、レーザーダイオード20は送信可能距離に適合した適切な光量のレーザー出力により駆動されることになる。
【0028】
また、第2のフロントモニタ用光検出器8bの第2モニタダイオード27にも第1モニタダイオード24と同様にレーザーダイオード20が発光したレーザー光が受光され、この受光されるレーザー光の光量に応じて電流信号のモニタ出力が発生される。
【0029】
このモニタ出力は積分回路28に供給されて平滑化されると共に電圧信号に変換され、この平滑された電圧信号のモニタ出力はバッファアンプ29によりバッファされ、その後、比較回路30により電圧発生回路26から発生されるリミット電圧と比較される。
【0030】
前記比較回路30は、バッファアンプ29から出力されるモニタ出力が前記リミッタ電圧以上になったときにRS−FF(リセット・セット−フリップ・フロップ)31をセットする。
【0031】
ところで、RS−FF31はリセットされると、出力が「ロー」に設定されて電子スイッチ23をオン状態とし、レーザー駆動回路21への電源供給が行なわれる。一方、RS−FF31はセットされると、出力が「ハイ」に設定されて電子スイッチ23をオフ状態とし、レーザー駆動回路21への電源供給が断たれる。
【0032】
すなわち、モニタ出力がリミッタ電圧以上になり、RS−FF31がセットされると、電子スイッチ23がオフ状態となり、レーザー駆動回路21への電源供給が断たれる。
【0033】
ここで、電圧発生回路26から発生されるリミット電圧は、ばらつきを考慮してマージンを取って安全規格上の規定値を基準にして設定されており、APC回路25の基準電圧より高い値になっている。
【0034】
したがって、APC回路25によるAPC動作に異常を来たし、レーザーダイオード20のレーザー出力が増大した場合であっても安全規格上の規定値に達する以前にレーザーダイオード20のレーザー出力が停止されることになる。
【0035】
ところで、レーザー光源3から発光されるレーザー光は、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bにそれぞれ受光されるようになっており、この場合、レーザー光のファーフィールドパターンの特に楕円の長軸に対応する位置に配置されるので、ファーフィールドパターン内に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bの全体を配置する箇所を確保できる。
【0036】
そして、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bはレーザー光の光軸から互いに等しい位置となるように配置されているので、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器8a及び8bにそれぞれほぼ等しいレーザー光量が受光されるようになっている。
【0037】
すなわち、第1モニタダイオード24及び第2モニタダイオード27に十分なレーザー光が受光されると共に、各モニタダイオード24及び27に受光されるレーザー光量がほぼ等しくなっており、これにより電圧発生回路26により発生させる基準電圧及びリミット電圧を同一レベルのレーザー光量を基準として設定出来、基準電圧及びリミット電圧の設定が容易となっている。
【0038】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明に依れば、APC動作に異常を来たし、レーザー出力が増大した場合において、安全規格上の規定値に達する以前にレーザー出力を停止させることが可能である。
【0039】
また、フロントモニタ用基板の窓孔の周縁に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設置しているので、窓孔によりレーザー光の経路が確保させて第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設置することが出来、特に、前記フロントモニタ用基板をレーザー光の拡散光路上に配置すると共に、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光のファーフィールドパターン内に配置しているので、レーザー光の光軸を分岐することなくレーザー光が受光される位置に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を配置することが出来る。
【0040】
また、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光のファーフィールドパターンの楕円の長軸に対応する位置にレーザー光の光軸を挟んで両側に配置しているので、ファーフィールドパターン内に第1及び第2のフロントモニタ用光検出器の全体を配置する箇所を確保し易く、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器により受光するレーザー光量を十分に確保できる。
【0041】
更に、第1及び第2のフロントモニタ用光検出器にほぼ等しいレーザー光が受光されるようになっており、これによりAPC回路のレーザー光量を制御する基準電圧と同一レベルのレーザー光量を基準としてリミット電圧を設定出来、基準電圧及びリミット電圧の設定管理がし易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光空間通信装置の光学系を平面的に示す光学配置図である。
【図2】本発明に係る光空間通信装置の光学系を立体的に示す光学配置図である。
【図3】図1の光空間通信装置におけるレーザー出力制御系を示す回路ブロックである。
【符号の説明】
1 プリント基板
3 レーザー光源
8a,8b フロントモニタ用光検出器
9 フロントモニタ用プリント基板
9a 窓孔
10 入射レンズ
20 レーザーダイオード
21 レーザー駆動回路
22 電源回路
23 電子スイッチ
24 第1モニタダイオード
25 APC回路
26 電圧発生回路
27 第2モニタダイオード
Claims (5)
- 情報データで変調したレーザー光を空間を介して送信すると共に、送信されてきたレーザー光を受信して情報データを通信する光空間通信装置において、送信するレーザー光を発光するレーザー光源から前方に出射されるレーザー光の出力を監視する第1及び第2のフロントモニタ用光検出器を設け、第1のフロントモニタ用光検出器から出力される第1モニタ出力に応じてAPC回路によりレーザー光源からのレーザー光を一定光量に制御すると共に、第2のフロントモニタ用光検出器から出力される第2モニタ出力に応じて前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動回路の電源遮断を制御するようにしたことを特徴とする光空間通信装置。
- 前記レーザー駆動回路の電源は、第2のフロントモニタ用光検出器から出力される第2モニタ出力の平均値電圧とあらかじめ設定されるリミット電圧との比較により前記第2モニタ出力の平均値電圧がリミット電圧を越えた際に遮断されることを特徴とする請求項1記載の光空間通信装置。
- 第1及び第2のフロントモニタ用光検出器はレーザー光の経路を確保する窓孔を有するフロントモニタ用基板の該窓孔の周縁に設置され、前記フロントモニタ用基板はレーザー光の拡散光路上に配置され、前記第1及び第2のフロントモニタ用光検出器がそれぞれレーザー光のファーフィールドパターン内に配置されることを特徴とする請求項1記載の光空間通信装置。
- 前記第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光のファーフィールドパターンの楕円の長軸に対応する位置にレーザー光の光軸を挟んで両側に配置したことを特徴とする請求項3記載の光空間通信装置。
- 前記第1及び第2のフロントモニタ用光検出器をそれぞれレーザー光の光軸から等距離に配置したことを特徴とする請求項3記載の光空間通信装置。
Priority Applications (1)
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JP2003034011A JP2004247861A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 光空間通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003034011A JP2004247861A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 光空間通信装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013011852A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-01-17 | Pioneer Electronic Corp | 光学系システム、ヘッドマウントディスプレイ、制御方法及びプログラム |
-
2003
- 2003-02-12 JP JP2003034011A patent/JP2004247861A/ja not_active Withdrawn
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