JP2004247260A - Manufacturing method of image forming apparatus, and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、対向配置されているとともに周縁部同士が接合された一対の基板を備えた画像表示装置の製造方法および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な画像表示装置が開発されている。このような画像表示装置には、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、電界放出型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させるフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる表面伝導電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)などがある。
【0003】
例えばFEDやSEDでは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周辺部同士を互いに接合することにより真空の外囲器を構成している。前面基板の内面には蛍光体スクリーンが形成され、背面基板の内面には蛍光体を励起して発光させる電子放出源として多数の電子放出素子が設けられている。
【0004】
また、背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には複数の支持部材が配設されている。背面基板側の電位はほぼアース電位であり、蛍光面にはアノード電圧が印加される。そして、蛍光体スクリーンを構成する赤、緑、青の蛍光体に電子放出素子から放出された電子ビームを照射し、蛍光体を発光させることによって画像を表示する。
【0005】
このようなFEDやSEDでは、表示装置の厚さを数mm程度にまで薄くすることができ、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されているCRTと比較して、軽量化、薄型化を達成することができる。
【0006】
例えば、上記のようなFEDにおいて、外囲器を構成する前面基板および背面基板を矩形枠状の側壁を介して接合するために様々な製造方法が検討されている。例えば、真空装置内において、前面基板と背面基板を十分に離した状態で両基板をべーキングしながら真空装置全体を高真空になるまで排気し、所定の温度および真空度に到達したときに前面基板と背面基板を、側壁を介して接合する方法が挙げられる。この方法では、通常、ゲッターの吸着能力を低下させないように、シール材として、比較的低温で封着が可能なインジウムが用いられる。
【0007】
しかしながら、インジウムは低融点金属とはいえ、その溶融温度は約160℃であり、この温度でもゲッターの吸着能力は低下することが確かめられている。また、この温度で封着した画像表示装置を動作させると、ライフ特性が劣化することが実験で確認された。
【0008】
これらの問題を解決する方法として、基板間にインジウム等の低融点封着材を充填し、この封着材に通電しそのジュール熱により封着材自身を発熱、溶解させ、基板同志を結合する方法(以下、通電加熱と称する)が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、低融点封着材のみを高温にし、ゲッター形成領域は低温のまま保つことができるため、ゲッターの吸着能力低下を防止することができる。また、基板の加熱、冷却に膨大な時間を費やす必要がなく、短時間で基板を接合し外囲器を形成する事が可能となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−319346号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通電加熱の場合、溶融後の封着材には表面張力によりある程度の凹凸または粗密が発生する。これに加えて、封着する際には片方の基板を封着面を下向きにして配置する必要があり、この場合は重力によってさらに溶融した封着材の凹凸が大きくなる。そして、通電加熱では、封着材の凸部、密の部分に比較して、凹部または粗の部分で発熱が大きくなり、この部分で封着材が断線してしまう恐れがある。
【0011】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、封着材の断線を防止し、封着作業を迅速かつ安定して行うことが可能な画像表示装置の製造方法および画像表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置の製造方法は、対向配置されているとともに周辺部同士が接合された前面基板および背面基板を有する外囲器と、上記外囲器内に設けられた複数の画素とを備えた画像表示装置の製造方法において、
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面周縁部に沿って、導電性を有した封着材を配置して封着層を形成し、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の外面に、上記封着層に沿って導線を配置し、上記前面基板および背面基板を対向配置した状態で上記封着層に通電し、上記封着層を加熱溶融させ、上記導線に上記封着層への通電の向きと同じ向きに通電して磁場を発生させ、上記封着層への通電と上記磁場とによりローレンツ力を発生させ、このローレンツ力により上記溶融した封着層を上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板内面に押し付け、上記溶融した封着層により上記前面基板および背面基板の周辺部同士を接合することを特徴としている。
【0013】
また、この発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、対向配置されているとともに周辺部同士が接合された前面基板および背面基板を有する外囲器と、上記外囲器内に設けられた複数の画素とを備えた画像表示装置の製造方法において、
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面周縁部に沿って、導電性を有した封着材を配置して封着層を形成し、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面側に、上記封着層に沿って導線を対向配置し、上記前面基板および背面基板を対向配置した状態で上記封着層に通電し、上記封着層を加熱溶融させ、上記導線に上記封着層への通電の向きと反対向きに通電して磁場を発生させ、上記封着層への通電と上記磁場とによりローレンツ力を発生させ、このローレンツ力により上記溶融した封着層を上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板内面に押し付け、上記溶融した封着層により上記前面基板および背面基板の周辺部同士を接合することを特徴としている。
【0014】
更に、この発明の態様に係る画像表示装置は、前面基板およびこの前面基板に対向配置された背面基板を有し、導電性の封着材を含有した封着層により上記前面基板および背面基板の周縁部同士が封着された外囲器と、上記外囲器内に設けられた複数の画素と、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の外面に設けられ、上記封着層に沿って延びた導線と、を備えている。
【0015】
上記のように構成された画像表示装置の製造方法および画像表示装置によれば、ローレンツ力を印加することにより、封着層を通電加熱したときに発生する凹凸や粗密の発生を抑え、溶融時の封着層の形状を一様に保つことが可能となる。これにより、封着材全体の温度を一様に上昇させ、封着層の断線を防止することができる。従って、基板全体を低温に維持しながら短時間で確実に接合を行うことができ、ゲッターの吸着能力を維持して安定かつ良好な画像を得ることが可能な画像表示装置の製造方法を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る画像表示装置の製造方法および画像表示装置について詳細に説明する。まず、本製造方法により製造される画像表示装置として、FEDの構成について説明する。
図1ないし図4に示すように、FEDは、それぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。背面基板12は前面基板11よりも大きな寸法に形成されている。そして、前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁18を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
【0017】
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数の板状の支持部材14が設けられている。これらの支持部材14は、真空外囲器10の一辺と平行な方向にそれぞれ延在しているとともに、上記一辺と直交する方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。なお、支持部材14は板状に限らず、柱状のものを用いてもよい。
【0018】
前面基板11の内面には、画像表示面として機能する蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、赤、緑、青の蛍光体層R、G、B、およびこれらの蛍光体層間に位置した黒色光吸収層20を並べて構成されている。蛍光体層R、G、Bは、真空外囲器10の上記一辺と平行な方向に延在しているとともに、この一辺と直交する方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。なお、蛍光体スクリーン16上には、たとえばアルミニウムからなるメタルバック層17およびゲッター膜13が形成されている。
【0019】
図3に示すように、背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の電子放出素子22が設けられている。これらの電子放出素子22は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。詳細に述べると、背面基板12の内面上には、導電性カソード層24が形成され、この導電性カソード層上には多数のキャビティ25を有した二酸化シリコン膜26が形成されている。二酸化シリコン膜26上には、モリブデンやニオブ等からなるゲート電極28が形成されている。そして、背面基板12の内面上において各キャビティ25内にはモリブデンなどからなるコーン状の電子放出素子22が設けられている。また、背面基板12の周縁部には、導電性カソード層およびゲート電極に電位を供給する多数本の配線23が設けられている。
【0020】
上記のように構成されたFEDにおいて、映像信号は、単純マトリックス方式に形成された電子放出素子22とゲート電極28に入力される。電子放出素子を基準とした場合、最も輝度の高い状態の時、+100Vのゲート電圧が印加される。また、蛍光体スクリーン16には+10kVが印加される。これにより、電子放出素子22から電子ビームが放出される。そして、電子放出素子から放出される電子ビームの大きさは、ゲート電極28の電圧によって変調され、この電子ビームが蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起して発光させることにより画像を表示する。
【0021】
このように蛍光体スクリーン16には高電圧が印加されるため、前面基板11、背面基板12、側壁18、および支持部材14用の板ガラスには、高歪点ガラスが使用されている。後述するように、背面基板12と側壁18との間は、フリットガラス等の低融点ガラス19によって封着されている。また、前面基板11と側壁18との間は、導電性を有する低融点封着材としてインジウム(In)を含んだ封着層21によって封着されている。
【0022】
なお、導電性を有した低融点封着材としては、インジウムの代わりに、In、Ga、Pb、Sn及びZnよりなる群から選択される単体金属か、もしくはIn、Ga、Pb、Sn及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する合金を用いることができる。特に、In及びGaよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含む合金、In金属、Ga金属を使用することが望ましい。InもしくはGaを含む低融点封着材は、SiO2を主成分とするガラス製基板との濡れ性に優れるため、低融点封着材の配置される基板がSiO2を主成分とするガラスで形成されている場合に特に適している。最も好ましい低融点封着材は、In金属、Inを含む合金である。Inを含む合金としては、例えば、InとAgを含む合金、InとSnを含む合金、InとZnを含む合金、InとAuを含む合金などを挙げることができる。
【0023】
また、FEDは、複数、例えば、一対の電極30および他の一対の電極31を備え、これらの電極は、封着層21に電気的に導通した状態で外囲器10に取り付けられている。電極30、31は、封着層21に通電する際の電極として用いられる。
【0024】
図5に示すように、各電極30は、導電部材として例えば0.2mm厚の銅板を折り曲げ加工して形成されている。すなわち、電極30は、断面がほぼU字形状となるように折曲げられ、前面基板11あるいは背面基板12の周縁部を挟持して取り付け可能なクリップ部32、クリップ部に並んで位置した楔状の胴体部34、胴体部の延出端に位置した接触部36、およびクリップ部および胴体部の背面部により形成された平坦な導通部38を一体に備えている。接触部36は、水平方向の延出長さLが2mm以上に形成されている。なお、各電極31は電極30と同様に形成されている。
【0025】
図1ないし図3に示すように、各電極30、31は、真空外囲器10の例えば、背面基板12に弾性的に係合した状態で取り付けられている。すなわち、電極30は、クリップ部32により背面基板12の周縁部を弾性的に挟持した状態で真空外囲器10に取り付けられている。そして、各電極30の接触部36は、それぞれ封着層21に接触し、電気的に導通している。また、胴体部34は接触部36から真空外囲器10の外側に延出しているとともに、導通部38は、背面基板12の側面と対向し真空外囲器10の外面に露出している。一対の電極30は、真空外囲器10の対角方向に離間した2つの角部にそれぞれ設けられ、封着層21に対して対称に配置されている。他の一対の電極31は、真空外囲器10の対角方向に離間した他の2つの角部にそれぞれ設けられ、封着層21に対して対称に配置されている。
【0026】
次に、上記構成を有するFEDの製造方法について詳細に説明する。
まず、前面基板11となる板ガラスに蛍光体スクリーン16を形成する。これは、前面基板11と同じ大きさの板ガラスを準備し、この板ガラスにプロッターマシンで蛍光体ストライプパターンを形成する。この蛍光体ストライプパターンを形成した板ガラスと前面基板用の板ガラスとを位置決め治具に載せて露光台にセットする。この状態で、露光、現像することにより、前面基板11となるガラス板上に蛍光体スクリーンを形成する。その後、蛍光体スクリーン16に重ねてメタルバック層17を形成する。
【0027】
続いて、背面基板12用の板ガラスに電子放出素子22を形成する。これは、マトリックス状の導電性カソード層24を板ガラス上に形成し、このカソード層上に例えば熱酸化法やCVD法あるいはスパッタリング法により2酸化シリコン膜の絶縁膜を形成する。この後、この絶縁膜上に、例えばスパッタリング法や電子ビーム蒸着法によりモリブデンやニオブなどのゲート電極形成用の金属膜を形成する。次に、この金属膜上に、形成すべきゲート電極に対応した形状のレジストパターンをリソグラフィーにより形成する。このレジストパターンをマスクとして金属膜をウェットエッチング法またはドライエッチング法によりエッチングし、ゲート電極28を形成する。
【0028】
この後、レジストパターン及びゲート電極28をマスクとして絶縁膜をウェットエッチングまたはドライエッチング法によりエッチングして、キャビティ25を形成する。そして、レジストパターンを除去した後、背面基板表面に対して所定角度傾斜した方向から電子ビーム蒸着を行うことにより、ゲート電極28上に例えばアルミニウムやニッケルからなる剥離層を形成する。その後、背面基板表面に対して垂直な方向からカソード形成用の材料として例えばモリブデンを電子ビーム蒸着法により蒸着する。これによって、キャビティ25の内部に電子放出素子22が形成される。次に、剥離層をその上に形成された金属膜とともにリフトオフ法により除去する。
【0029】
続いて、大気中で低融点ガラス19により側壁18および支持部材14を背面基板12の内面上に封着する。その後、図6(a)、6(b)に示すように、側壁18の封着面の全周に渡ってインジウムを所定の幅および厚さに塗布し封着層21aを形成する。同様に、前面基板11の側壁と対向する封着面にインジウムを所定の幅および厚さで矩形枠状に塗布し封着層21bを形成する。なお、側壁18および前面基板11の封着面に対する封着層21a、21bの充填は、上述したように、溶融したインジウムを封着面に塗布する方法、あるいは、固体状態のインジウムを封着面に載置する方法等によって行う。
【0030】
続いて、図7に示すように、側壁18が接合されている背面基板12に一対の電極30および一対の電極31を装着する。電極30は背面基板12側の封着層21aへの通電、電極31は前面基板11側の封着層21bへの通電に用いられる。この際、側壁18上で各電極30の接触部36を封着層21aに接触させることにより、電極を封着層に対して電気的に接続する。また、各電極31の接触部36は、背面基板側の封着層21aから上方に離間し、電気的に接続されていない。各電極31の接触部36は、後述するように前面基板11側の封着層21bに接触し電気的に接続される。
【0031】
電極30、31は、基板上で+極と−極の一対を必要とし、一対の電極間で並列に通電される封着層21a、21bの各々の通電経路はその長さを等しくすることが望ましい。そこで、一対の電極30は、背面基板12の対角方向に対向する2つの角部に装着され、電極間に位置した封着層21aの長さは、各電極の両側でほぼ等しく設定されている。同様に、一対の電極31は、背面基板12の対角方向に対向する他の2つの角部に装着され、電極間に位置した封着層21bの長さは、各電極31の両側でほぼ等しくなるように設定されている。
【0032】
電極30、31を装着した後、これら背面基板12、前面基板11を所定間隔離して対向配置し、この状態で、真空処理装置内に投入する。ここでは、例えば図8に示すような真空処理装置100を用いる。真空処理装置100は、並んで配設されたロード室101、ベーキング、電子線洗浄室102、冷却室103、ゲッター膜の蒸着室104、組立室105、冷却室106、およびアンロード室107を備えている。組立室105には、通電用の直流の電源120と、この電源を制御するコンピュータ122とが接続されている。また、真空処理装置100の各室は、真空処理が可能な処理室として構成され、FEDの製造時には全室が真空排気されている。これら各処理室間は図示しないゲートバルブ等により接続されている。
【0033】
所定間隔離して配置された上述の前面基板11および背面基板12は、まず、ロード室101に投入される。そして、ロード室101内の雰囲気を真空雰囲気とした後、ベーキング、電子線洗浄室102へ送られる。
【0034】
ベーキング、電子線洗浄室102では、各種部材を300℃の温度に加熱し、各基板の表面吸着ガスを放出させる。同時にベーキング、電子線洗浄室102に取り付けられた図示しない電子線発生装置から電子線を、前面基板11の蛍光体スクリーン面、および背面基板12の電子放出素子面に照射する。その際、電子線発生装置外部に装着された偏向装置によって電子線を偏向走査することにより、蛍光体スクリーン面および電子放出素子面の全面をそれぞれ電子線洗浄する。
【0035】
電子線洗浄を行った前面基板11および背面基板12は冷却室103に送られ、約120℃の温度まで冷却された後、ゲッター膜の蒸着室104へと送られる。この蒸着室104では、蛍光体層の外側にゲッター膜としてBa膜が蒸着形成される。Ba膜は表面が酸素や炭素などで汚染されることを防止することができ、活性状態を維持することができる。
【0036】
続いて、前面基板11および背面基板12は組立室105に送られる。この組立室105において、図9に示すように、前面基板11および背面基板12は、対向配置された状態で組立室内にそれぞれ保持される。前面基板11は落下しないように、図示しない固定治具により支持される。
【0037】
その後、前面基板11および背面基板12を互いに接近する方向へ移動させ、一対の電極31の接触部36をそれぞれ前面基板11の封着層21bに接触させ電気的に接続する。この際、接触部36は2mm以上の水平方向長さに形成されているため、封着層21a、21bに対し安定して接触することができる。なお、電極30、31の接触部36に予めインジウムを塗布しておくことにより、一層安定して封着材に通電することが可能となる。
【0038】
続いて、図9および図10に示すように、磁場発生用の導線50a、50bを封着層21bに沿って前面基板11の外面上に配置する。この際、導線50a、50bは、封着層21bへの通電パスに沿って同じ位置に配置する。すなわち、導線50aを封着層21bの一方の長辺および短辺に沿って配置するとともに、前面基板表面と垂直な方向に沿って封着層と重ねて配置する。また、導線50bを封着層21bの他方の長辺および短辺に沿って配置するとともに、前面基板表面と垂直な方向に沿って封着層と重ねて配置する。同時に、導線50a、50bを、封着層21bへの通電と同じ向きに電流が流れる向きに配置する。つまり、導線50aに電源51aを接続し、また、導線50bに電源51bを接続し、矢印で示すように、前面基板11の1つの角部からこれと対向する他の角部に向かって同じ向きに電流が流れるように、電源51a、51bの電位を設定する。
【0039】
また、図11に示すように、一対の電極30および一対の電極31にそれぞれ電源120を電気的に接続する。この際、電源120に接続された接続端子40を電極30の導通部38に接触させ、また、電源120に接続された接続端子41を電極31の導電部38に接触させることにより、電源と電極、および電極と封着層21a、21bとを確実に導通させることができる。この状態で、側壁18側の封着層21aおよび前面基板11側の封着層21bのそれぞれに直流電流を定電流モードで印加する。この際、前面基板11側の封着層21bにおいては、図11に矢印で示すように、前面基板11の1つの角部からこれと対向する他の角部に向かって各通電パスを通り同じ向きに通電される。これにより、封着層21a、21bを加熱しインジウムを溶融させる。
【0040】
更に、封着層21a、21bへの通電とほぼ同時に、電源51a、51bから導線50a、50bに通電する。これにより、導電50a、50bには、対向して位置した封着層21bと同じ向きで所定の電流が通電される。なお、図11では、図面の複雑化を避けるために導線50a、50bを省略しているが、実際には、図10に示すように、前面基板11の外面に導線50a、50bが配置されている。そして、図12に示すように、導線50a、50bに通電することにより封着層21bを通る磁場が発生する。同時に、導線50a、50bへの通電の向きが封着層21aへの通電の向きと同一であることから、溶融した封着層21bを前面基板11の内面に押し付けるようなローレンツ力が発生する。従って、このローレンツ力により、溶融後の封着層21bにおける粗密や凹凸の発生を規制し、安定してインジウムを溶融させることができる。
【0041】
以上のように封着層21a、21bを形成したインジウムを溶融させた状態で、前面基板11および背面基板12を互いに接近する方向へ加圧して密着させる。これにより、封着層21a、21bを融合させて封着層21を形成し、この封着層によって前面基板11の周縁部と側壁18とを封着する。上記工程により形成された真空外囲器10は、冷却室106で常温まで冷却され、アンロード室107から取り出される。これにより、FEDが完成する。
なお、FEDが完成した後、必要であれば電極30を切除してもよい。
【0042】
上記のように、基板の接合時、電流と磁場の相互作用によって発生するローレンツ力を用いて、溶融後のインジウムを基板内面に押し付ける力を発生させ、通電中のインジウムの凹凸を発生させず一様な形状に保たせることができる。ローレンツ力は、磁場中を荷電粒子が運動する際に受ける力で、その力fは電流の大きさをI、磁界の強さをBとすればIとBの外積で表される。
f=I×B
一方、低融点封着材の表面張力は材料によって異なるが、In、Pb、Zn、Sn等の金属では400〜600mN/mとなる。従って、低融点封着材の表面張力によるガラス面上での球状化を阻止するためには、表面張力に抗するローレンツ力を与えればよいことになる。例えば、3000ガウスの磁界中に存在する導体中に1Aの電流を流すと、300mN/mの力が発生し、表面張力による球状化を阻止できることになる。溶融封着材が下向きに配置されている場合、表面張力に加えて重力に打ち勝つ磁場を発生させればよいことになる。
【0043】
この際、サマリウム−コバルト系のような永久磁石を用いてローレンツ力を発生させることは好ましくない。その理由は、磁石は温度を上げると磁力が低下し、所望の磁場を得られないこと、溶融後の低融点封着材を一様な形状に保つためには磁場を一様にかけなければならないが、磁石では形状に制約があり低融点封着材に対して一様な磁場をかけることが困難となるためである。同様に、磁石の代替となるコイルを用いた場合も一様な磁場にはならないため好ましくない。
【0044】
低融点封着材に対して一様な磁場をかける場合、上述したように、封着材の通電パスに沿って配置した導線に電流を流せばよい。この場合、導線から同心円上に磁場が発生するので、低融点封着材との距離が一定であれば低融点封着材が受ける磁場は、封着材のとの場所でも等しくなる。
【0045】
重力および表面張力に打ち勝つローレンツ力を得るには、低融点封着材の1パスに通電する電流値が20〜40Aであるため、導線には数十A以上の電流を流す必要がある。よって、導線はある程度の太さが必要である。発生する磁場は導線の太さに関係しないが、太すぎると低融点封着材からの距離が遠くなるため効率が低下する。細すぎると発熱が大きくなりすぎて基板によけいな熱を与えてしまう。よって、導線の材料には銅、アルミニウム、あるいはそれらの合金を用い、太さを1〜5mmにすることが望ましい。
【0046】
以上のように構成されたFEDの製造方法によれば、真空雰囲気中で前面基板および背面基板の封着、接合を行うことから、ベーキングと電子線洗浄の併用によって表面吸着ガスを十分に放出させることができ、吸着能力が優れたゲッター膜を得ることができる。インジウムを通電加熱することによって封着、接合することにより、前面基板および背面基板全体を加熱する必要がなく、ゲッター膜の劣化、封着工程中に基板が割れるなどの不具合をなくすことができ、同時に、封着時間の短縮を図ることができる。
【0047】
また、インジウムを用いて通電封着することにより、短時間で封着を完了することができるために量産性に優れた製造方法とすることが可能となる。
【0048】
また、導線に通電してその発生磁場で溶融インジウムを基板に対して押し付けることにより、インジウムの凹凸の発生を抑え、局部的に発熱が大きくなることを防止しているので、インジウム全体をほぼ一応に昇温することができ、安定して溶融封着することができる。
従って、量産性に優れ、同時に、迅速かつ安定した封着が可能な製造方法を得ることができ、かつ良好な画像表示が可能なFEDを安価に得ることができる。
【0049】
この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、磁場発生用の導線を背面基板の外面に設け、背面基板側の封着材にローレンツ力を作用させてもよく、あるいは、前面基板および背面基板の両方の外面に導線を設け、前面基板側および背面基板側の溶融した封着材をそれぞれ基板の内面に向けて押し付ける構成としてもよい。
【0050】
また、導線を基板の外面上に配置する代わりに、図13に示すように、封着層に沿って基板の外面に予め導線50a、50bを貼り付けあるいは埋め込んだ構成としてもよい。この場合、2本の導線50a、50bは、封着層の異なる領域にそれぞれ沿って配置され、基板の表面と垂直な方向に沿って封着層と重なって対向配置されている。そして、封着時、これらの導線50a、50bに通電して磁場を発生させる。
【0051】
また、導線は基板の外面に限らず、基板の内面側に配置する構成としても良い。この場合、図14に示すように、製造工程において、前面基板11および背面基板12の間で封着層に沿って導線50a、50bを配置する。封着材の通電加熱時、インジウムの凹凸は重力が働く下向き基板のほうが大きくなるため、下向きの基板、ここでは、前面基板11の封着層21bに近くなるように導線50a、50bを配置する。その後、前面基板11の封着層21bへの通電の向きと反対の向きとなるように導線50a、50bに電流を流すことにより、図15に示すように、前面基板の封着層21bには上側、すなわち基板側へ押し付けられる力が働き、溶融インジウム厚が一様となる。
【0052】
一方、上向き背面基板12については、導線50a、50bへの通電の向きと反対の向きで封着層21aへ通電することにより、溶融インジウムに対し下向きの力を生じさせることができる。しかし、電極30、31の制約などにより導線50a、50bと反対の向きに通電できない場合には、導線と封着層との距離を若干離すことにより、磁場の影響を小さくすればよい。なお、基板の内側に導線を配置すると、封着時に導線を移動させる工程が必要となるが、一方で導線と封着材との距離を近づけることが可能であり、より小さな電流で封着材を基板に押し付けることができるという利点がある。
【0053】
上述した実施の形態では、基板の対向する対角部分に一対の電極を取付けた状態で封着層に通電する構成としたが、複数の電極は、電極間に位置する封着層の通電経路が互いに等しい長さとなるように配置されていれば、あるいは、封着層に対して対称な位置に配設されていればよく、外囲器の角部に限らず、他の位置に設けてもよい。
【0054】
更に、上述した実施の形態では、背面基板側および前面基板側の両方にそれぞれインジウムからなる封着層を設ける構成としたが、いずれか一方のみに封着層を設けた状態で、前面基板と背面基板とを封着する構成としても良い。
【0055】
また、外囲器の側壁は、予め背面基板あるいは前面基板と共に一体的に成形された構成としてもよい。真空外囲器の外形状や支持部材の構成は上記実施の形態に限られるものでないことはいうまでもない。マトリックス型の黒色光吸収層と蛍光体層を形成し、断面が十字型の柱状支持部材を黒色光吸収層に対して位置決めして封着する構成としてもよい。電子放出素子は、pn型の冷陰極素子あるいは表面伝導型の電子放出素子等を用いてもよい。上記実施の形態では、真空雰囲気中で基板を接合する工程について述べたが、その他の雰囲気環境において本発明を適用することも可能である。
この発明は、FEDに限定されることなく、SEDやPDP等の他の画像表示装置、あるいは、外囲器内部が高真空とならない画像表示装置にも適用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本願発明によれば、封着材の断線を防止し、封着作業を迅速かつ安定して行うことが可能な画像表示装置の製造方法および画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るFED全体を示す斜視図。
【図2】上記FEDの内部構成を示す斜視図。
【図3】図1の線A−Aに沿った断面図。
【図4】上記FEDの蛍光体スクリーンの一部を拡大して示す平面図。
【図5】上記FEDの電極を示す斜視図。
【図6】上記FEDの製造に用いられる前面基板および背面基板をそれぞれ示す平面図。
【図7】上記FEDの背面基板に電極を取り付けた状態を示す斜視図。
【図8】上記FEDの製造に用いる真空処理装置を概略的に示す図。
【図9】インジウムが配置された背面基板と前面基板とを対向配置した状態を示す断面図。
【図10】上記FEDの製造工程において、前面基板の外面上に導線を配置した状態を示す平面図。
【図11】上記FEDの製造工程において、FEDの電極に電源を接続した状態を模式的に示す平面図。
【図12】上記導線に通電した際の磁場およびローレンツ力の発生状態を模式的に示す断面図。
【図13】この発明の他の実施の形態に係るFEDを示す斜視図。
【図14】この発明の更に他の実施の形態に係るFEDの製造工程を示す断面図。
【図15】上記導線に通電した際の磁場およびローレンツ力の発生状態を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
10…真空外囲器、 11…前面基板、 12…背面基板、
14…支持部材、 16…蛍光体スクリーン、 18…側壁、
21、21a、21b…封着層、 22…電子放出素子、
30、31…電極、 50a、50b…導線、 100…真空処理装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing an image display device including a pair of substrates that are arranged to face each other and whose peripheral portions are joined to each other, and an image display device.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, various image display devices have been developed as next-generation lightweight and thin display devices that replace cathode ray tubes (hereinafter, referred to as CRTs). Such an image display device includes a liquid crystal display (hereinafter, referred to as an LCD) that controls the intensity of light using the orientation of a liquid crystal, and a plasma display panel (hereinafter, referred to as a PDP) that emits a phosphor by ultraviolet rays of plasma discharge. ), A field emission display (hereinafter, referred to as FED) in which a phosphor is emitted by an electron beam of a field emission type electron emission element, and a surface conduction electron emission display (hereinafter, referred to as an FED) in which a phosphor is emitted by an electron beam of a surface conduction type electron emission element. Hereinafter, referred to as SED).
[0003]
For example, FEDs and SEDs generally have a front substrate and a rear substrate that are opposed to each other with a predetermined gap therebetween, and these substrates are connected to each other via a rectangular frame-shaped side wall to form a vacuum. Of the envelope. A phosphor screen is formed on the inner surface of the front substrate, and a number of electron-emitting devices are provided on the inner surface of the rear substrate as electron emission sources for exciting the phosphor to emit light.
[0004]
Further, in order to support the atmospheric pressure load applied to the rear substrate and the front substrate, a plurality of support members are disposed between these substrates. The potential on the back substrate side is almost the ground potential, and an anode voltage is applied to the phosphor screen. Then, an image is displayed by irradiating the red, green, and blue phosphors constituting the phosphor screen with an electron beam emitted from the electron-emitting device to cause the phosphors to emit light.
[0005]
In such FEDs and SEDs, the thickness of the display device can be reduced to about several millimeters, and the weight and thickness have been reduced compared to CRTs currently used as displays for televisions and computers. can do.
[0006]
For example, in the FED as described above, various manufacturing methods are being studied to join the front substrate and the rear substrate constituting the envelope via the rectangular frame-shaped side walls. For example, in a vacuum device, the entire vacuum device is evacuated to a high vacuum while baking both substrates with the front substrate and the rear substrate sufficiently separated, and when a predetermined temperature and degree of vacuum are reached, the front surface is evacuated. There is a method of bonding the substrate and the rear substrate via the side wall. In this method, usually, indium that can be sealed at a relatively low temperature is used as a sealing material so as not to lower the adsorption ability of the getter.
[0007]
However, although indium is a low melting point metal, its melting temperature is about 160 ° C., and it has been confirmed that even at this temperature, the adsorption ability of the getter is reduced. Further, it was confirmed by experiments that when the sealed image display device was operated at this temperature, the life characteristics deteriorated.
[0008]
As a method for solving these problems, a low-melting-point sealing material such as indium is filled between the substrates, and the sealing material is heated and melted by Joule heat when the sealing material is energized, thereby bonding the substrates together. A method (hereinafter referred to as energization heating) has been studied (for example, see Patent Document 1). According to this method, since only the low-melting-point sealing material can be heated to a high temperature and the getter formation region can be kept at a low temperature, a decrease in the adsorbing ability of the getter can be prevented. In addition, it is not necessary to spend an enormous amount of time for heating and cooling the substrate, and it is possible to bond the substrate and form an envelope in a short time.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-319346
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of electric heating, the sealing material after melting has a certain degree of unevenness or density due to surface tension. In addition, when sealing, it is necessary to arrange one of the substrates with the sealing surface facing downward, and in this case, the unevenness of the sealing material further melted by gravity increases. Then, in the energization heating, heat generation is increased in a concave portion or a rough portion as compared with a convex portion or a dense portion of the sealing material, and the sealing material may be disconnected in this portion.
[0011]
The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to provide a method of manufacturing an image display device capable of preventing disconnection of a sealing material and performing a sealing operation quickly and stably, and an image display method. It is to provide a device.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method for manufacturing an image display device according to an aspect of the present invention includes an envelope having a front substrate and a rear substrate, which are opposed to each other and whose peripheral portions are joined to each other; In a method for manufacturing an image display device having a plurality of pixels provided therein,
Along the inner peripheral edge of at least one of the front substrate and the rear substrate, a sealing material having conductivity is arranged to form a sealing layer, and on at least one outer surface of the front substrate and the rear substrate, A conducting wire is arranged along the sealing layer, and electricity is applied to the sealing layer in a state where the front substrate and the rear substrate are arranged to face each other, the sealing layer is heated and melted, and electricity is applied to the conducting wire to the sealing layer. To generate a magnetic field by energizing in the same direction as the direction of the above, a Lorentz force is generated by energizing the sealing layer and the magnetic field, the molten sealing layer by the Lorentz force of the front substrate and the rear substrate The method is characterized in that the peripheral portions of the front substrate and the rear substrate are joined to each other by pressing against at least one of the inner surfaces of the substrates and the molten sealing layer.
[0013]
Further, a method of manufacturing an image display device according to another aspect of the present invention includes an envelope having a front substrate and a rear substrate, which are opposed to each other and whose peripheral portions are joined, and provided in the envelope. In a method for manufacturing an image display device having a plurality of pixels,
Along the inner peripheral edge of at least one of the front substrate and the rear substrate, a sealing material having conductivity is arranged to form a sealing layer, and on at least one inner surface of the front substrate and the rear substrate, Conducting wires are arranged along the sealing layer to face each other, and electricity is applied to the sealing layer in a state where the front substrate and the rear substrate are arranged to face each other, the sealing layer is heated and melted, and the conducting wires are bonded to the sealing layer. To generate a magnetic field by energizing in the opposite direction to the energization direction, generate a Lorentz force by energizing the sealing layer and the magnetic field, and apply the molten sealing layer by the Lorentz force to the front substrate and the back surface. The method is characterized in that the peripheral portions of the front substrate and the rear substrate are joined to each other by pressing the substrate against at least one of the inner surfaces of the substrates and by the molten sealing layer.
[0014]
Further, the image display device according to the aspect of the present invention has a front substrate and a rear substrate opposed to the front substrate, and has a sealing layer containing a conductive sealing material. An envelope having peripheral portions sealed together, a plurality of pixels provided in the envelope, and provided on at least one outer surface of the front substrate and the back substrate, and extending along the sealing layer. And a conducting wire.
[0015]
According to the method for manufacturing an image display device and the image display device configured as described above, by applying a Lorentz force, it is possible to suppress the occurrence of unevenness and coarse / dense generated when the sealing layer is heated by energization, It is possible to keep the shape of the sealing layer uniform. Thereby, the temperature of the entire sealing material can be uniformly increased, and disconnection of the sealing layer can be prevented. Accordingly, it is possible to provide a method of manufacturing an image display device capable of performing reliable bonding in a short time while maintaining the entire substrate at a low temperature and maintaining a stable getter image while maintaining the getter adsorbing ability. be able to.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a method for manufacturing an image display device and an image display device according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. First, the configuration of an FED as an image display device manufactured by the present manufacturing method will be described.
As shown in FIGS. 1 to 4, the FED includes a
[0017]
Inside the
[0018]
On the inner surface of the
[0019]
As shown in FIG. 3, on the inner surface of the
[0020]
In the FED configured as described above, a video signal is input to the electron-emitting
[0021]
Since a high voltage is applied to the
[0022]
The low-melting sealing material having conductivity may be a single metal selected from the group consisting of In, Ga, Pb, Sn and Zn instead of indium, or In, Ga, Pb, Sn and Zn. An alloy containing at least one element selected from the group consisting of: In particular, it is desirable to use an alloy containing at least one element selected from the group consisting of In and Ga, an In metal, and a Ga metal. The low melting point sealing material containing In or Ga is made of SiO 2 The substrate on which the low-melting-point sealing material is disposed is excellent in wettability with a glass substrate mainly containing 2 It is particularly suitable when it is formed of a glass mainly containing. The most preferable low melting point sealing material is an In metal or an alloy containing In. Examples of the alloy containing In include an alloy containing In and Ag, an alloy containing In and Sn, an alloy containing In and Zn, an alloy containing In and Au, and the like.
[0023]
Further, the FED includes a plurality of, for example, a pair of
[0024]
As shown in FIG. 5, each
[0025]
As shown in FIGS. 1 to 3, each of the
[0026]
Next, a method of manufacturing the FED having the above configuration will be described in detail.
First, the
[0027]
Subsequently, the electron-emitting
[0028]
Thereafter, the insulating film is etched by wet etching or dry etching using the resist pattern and the
[0029]
Subsequently, the
[0030]
Subsequently, as shown in FIG. 7, a pair of
[0031]
The
[0032]
After the
[0033]
The above-described
[0034]
In the baking and electron
[0035]
The
[0036]
Subsequently, the
[0037]
Thereafter, the
[0038]
Subsequently, as shown in FIG. 9 and FIG. 10, the conducting
[0039]
As shown in FIG. 11, a
[0040]
Further, almost simultaneously with energization of the sealing layers 21a and 21b, energization of the
[0041]
With the indium on which the sealing layers 21a and 21b are formed as described above, the
After completion of the FED, the
[0042]
As described above, at the time of bonding the substrates, a force for pressing the indium after melting against the inner surface of the substrate is generated by using the Lorentz force generated by the interaction between the current and the magnetic field, and the unevenness of the indium during energization does not occur. It can be kept in various shapes. The Lorentz force is a force received when a charged particle moves in a magnetic field, and the force f is represented by an outer product of I and B, where I is the magnitude of the current and B is the strength of the magnetic field.
f = I × B
On the other hand, the surface tension of the low melting point sealing material differs depending on the material, but is 400 to 600 mN / m for metals such as In, Pb, Zn, and Sn. Therefore, in order to prevent spheroidization on the glass surface due to the surface tension of the low melting point sealing material, Lorentz force against the surface tension may be applied. For example, when a current of 1 A is passed through a conductor existing in a 3000 Gauss magnetic field, a force of 300 mN / m is generated, and spheroidization due to surface tension can be prevented. When the fusion sealing material is arranged downward, it is sufficient to generate a magnetic field that overcomes gravity in addition to surface tension.
[0043]
At this time, it is not preferable to generate Lorentz force using a permanent magnet such as a samarium-cobalt system. The reason is that the magnet decreases in magnetic force when the temperature rises, it is not possible to obtain the desired magnetic field, and the magnetic field must be applied uniformly to keep the low melting point sealing material after melting in a uniform shape However, it is because it is difficult to apply a uniform magnetic field to the low-melting-point sealing material because the shape of the magnet is restricted. Similarly, the use of a coil instead of a magnet is not preferable because it does not produce a uniform magnetic field.
[0044]
When a uniform magnetic field is applied to the low-melting-point sealing material, as described above, a current may be applied to a conductive wire disposed along a current-carrying path of the sealing material. In this case, since a magnetic field is generated concentrically from the conductor, if the distance to the low melting point sealing material is constant, the magnetic field received by the low melting point sealing material will be the same even at the location with the sealing material.
[0045]
In order to obtain Lorentz force that overcomes gravity and surface tension, it is necessary to supply a current of several tens of A or more to the conductor since the current value applied to one pass of the low melting point sealing material is 20 to 40 A. Therefore, the conducting wire needs to have a certain thickness. The generated magnetic field is not related to the thickness of the conductor, but if it is too thick, the distance from the low-melting-point sealing material increases, and the efficiency decreases. If it is too thin, the heat generation will be too great, giving extra heat to the substrate. Therefore, it is desirable to use copper, aluminum, or an alloy thereof as the material of the conductive wire, and to set the thickness to 1 to 5 mm.
[0046]
According to the manufacturing method of the FED configured as described above, since the front substrate and the back substrate are sealed and bonded in a vacuum atmosphere, the surface adsorbed gas is sufficiently released by using both baking and electron beam cleaning. As a result, a getter film having excellent adsorption ability can be obtained. By sealing and joining the indium by energizing and heating, it is not necessary to heat the entire front substrate and the rear substrate, and it is possible to eliminate problems such as deterioration of the getter film and cracking of the substrate during the sealing process, At the same time, the sealing time can be reduced.
[0047]
In addition, by performing energization sealing using indium, the sealing can be completed in a short time, so that a manufacturing method excellent in mass productivity can be realized.
[0048]
In addition, by applying current to the conductor and pressing the molten indium against the substrate with the generated magnetic field, the occurrence of unevenness of the indium is suppressed and the local heating is prevented from increasing, so the entire indium can be almost completely , And can be stably melt-sealed.
Therefore, it is possible to obtain a manufacturing method which is excellent in mass productivity, can quickly and stably seal, and can inexpensively obtain an FED capable of displaying a good image.
[0049]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be variously modified in an implementation stage without departing from the gist of the invention. For example, a conducting wire for generating a magnetic field may be provided on the outer surface of the back substrate, and Lorentz force may be applied to the sealing material on the back substrate side, or a conducting wire may be provided on both the outer surface of the front substrate and the back substrate, and the front substrate may be provided. The configuration may be such that the molten sealing materials on the side substrate and the rear substrate side are respectively pressed toward the inner surface of the substrate.
[0050]
Instead of arranging the conductors on the outer surface of the substrate, as shown in FIG. 13, the
[0051]
Further, the conductive wire is not limited to the outer surface of the substrate, and may be arranged on the inner surface side of the substrate. In this case, as shown in FIG. 14, in the manufacturing process, the
[0052]
On the other hand, with respect to the upward
[0053]
In the above-described embodiment, the configuration is such that the sealing layer is energized while a pair of electrodes are attached to opposing diagonal portions of the substrate, but the plurality of electrodes are energized through the sealing layer positioned between the electrodes. Are disposed so as to be equal in length to each other, or may be disposed at a position symmetrical with respect to the sealing layer, and is provided not only at the corner of the envelope but also at other positions. Is also good.
[0054]
Furthermore, in the above-described embodiment, the sealing layer made of indium is provided on both the rear substrate side and the front substrate side, respectively. It is good also as a structure which seals with a back substrate.
[0055]
Further, the side wall of the envelope may be formed integrally with the rear substrate or the front substrate in advance. It goes without saying that the outer shape of the vacuum envelope and the configuration of the support member are not limited to the above-described embodiment. A matrix type black light absorbing layer and a phosphor layer may be formed, and a columnar support member having a cross-shaped cross section may be positioned and sealed with respect to the black light absorbing layer. As the electron-emitting device, a pn-type cold cathode device, a surface conduction type electron-emitting device, or the like may be used. In the above embodiment, the step of bonding substrates in a vacuum atmosphere has been described. However, the present invention can be applied in other atmosphere environments.
The present invention is not limited to the FED, but can be applied to other image display devices such as an SED and a PDP, or to an image display device in which the inside of the envelope does not have a high vacuum.
[0056]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a method of manufacturing an image display device and an image display device capable of preventing disconnection of a sealing material and performing a sealing operation quickly and stably. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an entire FED according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing the internal configuration of the FED.
FIG. 3 is a sectional view taken along the line AA in FIG. 1;
FIG. 4 is an enlarged plan view showing a part of a phosphor screen of the FED.
FIG. 5 is a perspective view showing electrodes of the FED.
FIG. 6 is a plan view showing a front substrate and a rear substrate used for manufacturing the FED.
FIG. 7 is a perspective view showing a state in which electrodes are attached to a rear substrate of the FED.
FIG. 8 is a view schematically showing a vacuum processing apparatus used for manufacturing the FED.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a state in which a rear substrate and a front substrate on which indium is arranged are arranged to face each other.
FIG. 10 is a plan view showing a state where conductive wires are arranged on the outer surface of the front substrate in the manufacturing process of the FED.
FIG. 11 is a plan view schematically showing a state in which power is connected to electrodes of the FED in the FED manufacturing process.
FIG. 12 is a cross-sectional view schematically showing a state of generation of a magnetic field and Lorentz force when a current is applied to the conductor.
FIG. 13 is a perspective view showing an FED according to another embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a process of manufacturing an FED according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a cross-sectional view schematically showing a state of generation of a magnetic field and Lorentz force when a current is supplied to the conductor.
[Explanation of symbols]
10: vacuum envelope, 11: front substrate, 12: rear substrate,
14
21, 21a, 21b ... sealing layer, 22 ... electron-emitting device,
30, 31 ... electrode, 50a, 50b ... lead wire, 100 ... vacuum processing device
Claims (11)
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面周縁部に沿って、導電性を有した封着材を配置して封着層を形成し、
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の外面に、上記封着層に沿って導線を配置し、
上記前面基板および背面基板を対向配置した状態で上記封着層に通電し、上記封着層を加熱溶融させ、
上記導線に上記封着層への通電の向きと同じ向きに通電して磁場を発生させ、上記封着層への通電と上記磁場とによりローレンツ力を発生させ、このローレンツ力により上記溶融した封着層を上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板内面に押し付け、
上記溶融した封着層により上記前面基板および背面基板の周辺部同士を接合する画像表示装置の製造方法。In a method for manufacturing an image display device including an envelope having a front substrate and a rear substrate that are arranged to face each other and whose peripheral portions are joined to each other, and a plurality of pixels provided in the envelope,
Along the inner peripheral edge of at least one of the front substrate and the rear substrate, a sealing material having conductivity is arranged to form a sealing layer,
On at least one outer surface of the front substrate and the rear substrate, a conductor is arranged along the sealing layer,
Electricity is applied to the sealing layer in a state where the front substrate and the rear substrate are arranged to face each other, and the sealing layer is heated and melted,
The conductor is energized in the same direction as the energization of the sealing layer to generate a magnetic field, and the energization of the sealing layer and the magnetic field generate a Lorentz force. Pressing the deposited layer against the inner surface of at least one of the front substrate and the back substrate,
A method of manufacturing an image display device, wherein peripheral portions of the front substrate and the rear substrate are joined to each other by the molten sealing layer.
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面周縁部に沿って、導電性を有した封着材を配置して封着層を形成し、
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の内面側に、上記封着層に沿って導線を対向配置し、
上記前面基板および背面基板を対向配置した状態で上記封着層に通電し、上記封着層を加熱溶融させ、
上記導線に上記封着層への通電の向きと反対向きに通電して磁場を発生させ、上記封着層への通電と上記磁場とによりローレンツ力を発生させ、このローレンツ力により上記溶融した封着層を上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板内面に押し付け、
上記溶融した封着層により上記前面基板および背面基板の周辺部同士を接合する画像表示装置の製造方法。In a method for manufacturing an image display device including an envelope having a front substrate and a rear substrate that are arranged to face each other and whose peripheral portions are joined to each other, and a plurality of pixels provided in the envelope,
Along the inner peripheral edge of at least one of the front substrate and the rear substrate, a sealing material having conductivity is arranged to form a sealing layer,
On at least one inner surface side of the front substrate and the rear substrate, a conductive wire is disposed to face along the sealing layer,
Electricity is applied to the sealing layer in a state where the front substrate and the rear substrate are arranged to face each other, and the sealing layer is heated and melted,
The conductor is energized in the opposite direction to the energization direction to the sealing layer to generate a magnetic field, and the energization to the sealing layer and the magnetic field generate Lorentz force. Pressing the deposited layer against the inner surface of at least one of the front substrate and the back substrate,
A method of manufacturing an image display device, wherein peripheral portions of the front substrate and the rear substrate are joined to each other by the molten sealing layer.
上記外囲器内に設けられた複数の画素と、
上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の外面に設けられ、上記封着層に沿って延びた導線と、を備えた画像表示装置。An envelope having a front substrate and a rear substrate disposed opposite to the front substrate, and a peripheral portion of the front substrate and the rear substrate sealed with a sealing layer containing a conductive sealing material,
A plurality of pixels provided in the envelope;
A conductive wire provided on at least one outer surface of the front substrate and the rear substrate, and extending along the sealing layer.
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JP2003038721A Pending JP2004247260A (en) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | Manufacturing method of image forming apparatus, and image forming apparatus |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004247260A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110741460A (en) * | 2017-05-10 | 2020-01-31 | 沙恩·汤马斯·麦克马洪 | Thin film crystallization process |
-
2003
- 2003-02-17 JP JP2003038721A patent/JP2004247260A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110741460A (en) * | 2017-05-10 | 2020-01-31 | 沙恩·汤马斯·麦克马洪 | Thin film crystallization process |
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