JP2004246891A - 顔画像の生成方法および表示方法 - Google Patents

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正秀 金子
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Abstract

【課題】 顔画像の生成方法を提供する。
【解決手段】 本発明の生成方法は、以下のステップを備える:
(1)顔画像における主成分の重みを操作する操作画面を表示するステップ;
(2)前記操作画面において操作された主成分の重みを用いて、顔画像を生成するステップ。
この方法は、さらに以下のステップを備えてもよい:
(3)前記生成された顔画像を前記操作画面と共に表示するステップ。
前記主成分の重みの操作は、印象の度合いを調整することにより行われてもよい。
【選択図】図6

Description

本発明は、顔画像の生成方法および表示方法に関するものである。
頭部は、人間の体の一部としてさまざまな役割を担っている。その中の社会的な機能に注目すると、“顔による情報の発信”が挙げられる。顔の発する情報を受信できれば、個人認識はもちろん、人種、年齢、性別、体調、心理状態などを個人の顔の形や皮膚の色、表情などを通じて読み取ることができる。顔は、人と人とがコミュニケーションをする際の重要なインタフェースの一つであると言える。
似顔絵は、この様な個人の顔の特徴を端的に表現したものである。新聞や雑誌などでは顔写真と同様に似顔絵が頻繁に使用されており、単なる顔写真よりも本人らしく見えることもある。似顔絵の本質は誇張描写であり、これにより実写の顔画像よりも格段に少ない情報量で個人の顔特徴を表現することができる。極端な形状表現や感性情報を付加することによって、より豊かな個人表現を行うことが可能である。コミュニケーションの形態が多様化している現在において、似顔絵は新聞・雑誌等での利用に加えて、ホームページ上への掲載、顔画像のデータベース検索、携帯電話などにおけるエージェントとしての利用など電子的な面からの様々な応用も期待されている。
コンピュータによる似顔絵生成に関しては、実写顔画像における濃淡変化に対するスケッチを作成する方法[非特許文献1][非特許文献2]、実写顔画像から顔の特徴を抽出し、この特徴と平均的な顔との差を強調して似顔絵を描画する方法[非特許文献3]、予め用意した顔部品のイラストのデータベースの中から抽出結果に最も良く似たイラストを選んできて置き換える方法[非特許文献4]等がある。原画像からの処理ではないが、予め用意された顔部品のデータベースの中から、対象人物の顔部品に似た顔部品をユーザが選び、その組合せによって似顔絵を対話的に作成する方法もある。
これらの方法に対して、本発明者らは、各顔部品の形状と配置の各々に対する固有空間を利用した似顔絵生成手法を既に提案している[非特許文献5]。この手法は、各顔部品の形状と配置の特徴を独立に制御できるため、似顔絵生成の際の自由度が高いという特長を有している。また、主成分の重みという形で顔部品の形状や配置に関する特徴が数値化(客観化)されるという特長もある。[非特許文献5]では、固有空間を用いた似顔絵生成の枠組みが示されているが、形状や配置に関する固有空間の各主成分がどの様な顔特徴を表現しているかについての分析は行われていない。また、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)画面を介して主成分を操作することにより、任意の顔特徴を表す顔画像を生成する方法も示されていない。
柴田大介、中村剛士、世木博久、伊藤英則 : 顔画像の線描画による表現手法について, 電子情報通信学会論文誌D-II, vol.J80-D-II, no.8, pp.2095-2101, Aug. 1997. 李元中、小畑秀文 : 顔のスケッチ画像の抽出, 電子情報通信学会論文誌D-II, vol.J80-D-II, no.8, pp.2161-2169, Aug. 1997. 村上和人、輿水大和 : 錯視を用いた似顔絵生成システムPICASSOについて, 情報処理学会論文誌, vol.34, no.10, pp.2106-2116, Oct. 1993. 塩野充、武田哲、村山智彦 : 顔画像からの似顔絵作成システム, テレビジョン学会誌, vol.42, no.12, pp.1380-1386, Dec. 1988. 徐光哲、金子正秀、榑松明 : 固有空間を利用した計算機による似顔絵の生成,電子情報通信学会論文誌D-II,vol.J84-D-II, no.7, pp.1279-1288,July 2001.
本発明は、GUI画面を用いて主成分を操作することにより似顔絵生成を行う方法を提供するものである。
本発明に係る顔画像生成方法は、以下のステップを備えている:
(1)顔画像における主成分の重みを操作する操作画面を表示するステップ;
(2)前記操作画面において操作された主成分の重みを用いて、顔画像を生成するステップ。
この顔画像生成方法は、さらに以下のステップを備えていてもよい:
(3)前記生成された顔画像を前記操作画面と共に表示するステップ。
前記主成分の重みの操作は、印象の度合いを調整することにより行われてもよい。
前記主成分においては、顔画像を形成する部品の形状情報と配置情報とが分離されていてもよい。
本発明に係る顔画像の表示方法は、以下のステップを備えていてもよい:
(1)初期の顔画像の入力を受け付けるステップ;
(2)前記顔画像における主成分の値を、前記顔画像と共に画面に表示するステップ。
本発明に係る顔画像は、前記のいずれか方法で生成されたものである。また、本発明に係るデータは、この顔画像を表示するためのデータである。
本発明に係るコンピュータプログラムは、前記のいずれかの方法をコンピュータに実行させるためのものである。
本発明の生成方法によれば、主成分を対話的に、かつ、効果的に操作しうる方法を提供しうる。
以下、本発明の一実施形態を説明する。以下の説明では、基本的な立場として、実写顔画像における顔形状の分析結果に基づいて、似顔絵、或いは、特定の顔特徴を持った顔画像の生成を行う。また、本実施形態の説明中に記載した文献のリストを末尾に添付する。
個人の顔形状を表現するために、図1(a)に示す様な三角形のパッチの集合で構成された3次元形状モデルを用いる。頂点の総数は760点である。実写顔画像に対し、標準的な3次元顔形状モデルを整合させるための処理を行う。具体的には、感性擬人化エージェントのための顔情報処理システム[文献6]で開発された整合ツールを使用する。すなわち、ディスプレイ上に顔画像と形状モデルを重ね合わせて表示し、双方で予め定められた対応点をユーザが対話的に指定することにより、形状モデルの座標値の修正を行う。図1(b)に整合結果の例を示す。整合処理を行った後、顔が正面を向く様に正規化処理を施す。
なお、3次元形状モデルの奥行き座標については、標準的な3次元形状モデルの奥行き座標zを、x、y座標と同じ割合でスケーリングしたものを使用している。正しい奥行き座標が得られれば、3次元的な顔特徴について扱うことも可能であるが、本実施形態ではほぼ正面向きの2次元実写画像のみを用いることとし、2次元的な顔特徴について検討する。
本実施形態では75人の男子学生の顔正面画像に対して以上の操作を行い、これをサンプルデータとして以降の処理を行った。
1.固有空間法による顔特徴分析
1.1 固有空間法
固有空間法(多変量解析における主成分分析)[文献7][文献8]は、高次元のデータに対して、できるだけ本質的な情報を失うことなく要約して低次元のデータへ変換する手法である。特に、あるグループに属する対象の形状データを集め、それに対して共分散行列を用いた固有空間法を適用した場合、主成分の軸は平均形状を基準とした形状変化を表現する。人間の顔形状データに対して固有空間法を適用することによって得られた主成分は、人間の顔特徴を表している。
まず、75人分の顔形状データを用いて、各顔部品の形状情報(後述の様に、各顔部品の配置情報を分離して扱う場合には、形状情報と配置情報)に対して主成分分析を行い、固有空間を求めておく。次に、入力顔画像に対して似顔絵を作成する場合には、各顔部品の形状(または形状と配置)について、各々の固有空間の基底への直交展開を行う。得られた各主成分の係数に対して強調処理を行った上で、各基底を足し合わせることにより、顔特徴が強調された似顔絵が得られる[前記非特許文献5]。一方、各主成分に対する係数の値を、入力顔画像からではなく任意に設定することにより、様々な顔特徴を有した顔画像を生成することも可能となる。
1.2 顔特徴の分析の枠組み
目、眉、口等の顔部品の形状はある程度独立していると考えられる。サンプル数対次元数の比を改善する意味でも、本実施形態では顔部品ごとに固有空間を求めている。具体的には、顔部品の輪郭線上から、目12点、鼻30点、口(唇)44点、眉10点、顔輪郭38点を抽出し、各点についてのx、y座標を用いて個別に計算する。眉・目に関しては左右の対称性を考慮して、右側の部品を左右反転して新たなサンプルとして採用することにより、サンプル数を倍にしている。
また、上記の分析とは別に、配置情報を分離した顔部品形状と、配置情報そのものに対しての分析も行った。この例で言う配置情報とは、顔部品の配置と目・眉の角度である。これにより、各顔部品を別個に扱うことで失われた顔部品間の相対的な位置関係の情報を、配置と角度に関して扱うことができるようになる。図2に配置情報として扱う顔部品の特徴点を示す。目・眉については内側の特徴点の座標を位置情報とし、内側の特徴点と外側の特徴点を結んだ線の角度を角度情報とする。また口の位置情報としては、口の両端を結んだ直線の中点の座標とする。
主成分の値と実際の顔画像との対応関係を見るために、図3に顔輪郭に対する固有空間内に、対応した主成分の重みに従ってサンプルの顔画像の分布をプロットした例を示す。横軸が第1主成分、縦軸が第2主成分に対応している。分布図の外側に表示した線画の顔は、対応する実写サンプルの顔形状を示している。これらは、第1、2主成分の各々の値について分布範囲の両端に対応しており、輪郭形状の違いを見てとることができる。しかし、他の主成分の影響も入っているため、図3から各主成分が表現する顔特徴を独立に把握することは難しい。
2.顔主成分の対話的操作システム
2.1 対話的操作システムの概略
固有空間による顔表現を行う場合、ある一つの顔は、各顔部品の形状及び配置の各々に対する固有空間を組合せた複合的な固有空間内の一点で表される。逆に、この固有空間内の点が決まると、それに対応する似顔絵を出力することができる。そこで、ここでは対話的に個々の主成分の重みを操作して似顔絵を作り出すことにより、各主成分が表す顔特徴を明確にすることを考える。図4に、固有空間を利用した似顔絵生成の全体の枠組みを示す。図5には、配置情報を分離した場合の、固有空間を利用した似顔絵生成の枠組みを示す。配置情報を分離しない場合には、ベースとなる顔(平均顔)に対し各主成分に重みを付けたものを足し合わせることにより似顔絵を実現する。一方、配置情報を分離した固有空間を利用する場合には、図5に示す様に固有空間もベースとなる顔(平均形状と平均配置)も形状情報と配置情報に分かれており、別々に操作したあと両者を統合することにより、最終的な似顔絵を得る。
図5の考え方に従い、各顔部品の形状情報や配置情報を表現する主成分に対応する重みを、ユーザがスライダを操作することによって自由に変え、対話的に任意の顔特徴を持った顔画像を生成するシステムを構築する。図6にシステムの対話画面の例を示す。画面上部のボタンによって、目、眉、口、鼻、顔輪郭各々の形状、及びこれらの配置のいずれかを選択すると、各々について上位側の複数の主成分の重みを変化させるためのスライダが表示される。図6の例では、表示される主成分の数は8つであるが、更に多くすることにより表現力を高めることができる。各スライダには序列と寄与率が示されている。また、スライダの目盛は標準偏差を基準とした倍率を示している。図6ではこのスライダの操作範囲を±5 に設定しており、人においては稀な、極端に特徴強調された顔特徴表現も可能になっている。なお、操作範囲は例えば±20 といった値に容易に設定でき、より極端な強調まで表現することが可能である。
スライダの目盛としては、各主成分の重みの値を直接表示するように設定してもよい。この場合には、表示されている顔画像に対する各主成分の寄与の度合いが直接見てとれる。
図6では、ベースとなる顔として平均顔を用いているが、特定の個人の顔データを読み込んだ上で、これに対して主成分の重みを操作して顔特徴を強調することも可能である。各主成分の重みは互いに独立に操作できる。また、肌の色や、唇の色を設定することも可能である。これらの操作が組み合わされた結果の顔画像が画面左側に表示される。一つの主成分の重みだけを変化させ、対応する形状変化を観察すれば、その主成分が顔のどの様な図形的特徴を表現しているかを把握できる。これについては、後述の2.4項で例を示す。
2.2 主成分によって表現される全般的な特徴
図6のシステムでは、各主成分の重みを操作した結果が直ちに顔画像として表示されるため、各主成分が担っている性質を、表示された顔画像を通じて直感的に理解することができる。ここでは、主成分によって表現される全般的な顔特徴について述べる。
配置情報を分離しない場合の固有空間については、顔部品間で共通した性質が見られる。図7、 8は、口の第1主成分、眉の第4主成分の各々に対する重みを、(a)−方向、(b)ベース・平均形状、(c) +方向に動かした場合を示している。図7の場合、第1主成分に対する操作に伴い、口が形状変化しながら上下方向に移動していることが分かる。他の顔部品の第1主成分について重みを変化させた場合も、同様に上下方向への移動が起こる。
移動変化の他に共通する性質として、図8の眉の例に示す様な、傾きの変化がある。傾きについてはっきりとした変化を起こすのは眉・目・口であり、鼻・顔輪郭については変化が少なく非対称性が現れる程度である。これら角度変化に寄与する主成分は、各顔部品について複数存在しており、特徴として特定の主成分には集約されていない事が分かる。これは角度変化が非線形であることなどが原因と考えられる。
2.3 配置情報
各顔部品に共通する配置に関わる成分について、形状特徴とは別個に扱えるようにした固有空間を求める。位置と傾きの成分について正規化を行い、分離された情報を配置情報としてまとめ、主成分分析を行う。
配置情報を分離した結果、各顔部品の固有空間から、位置を変化させる成分を取り除くことができる。この時、固有空間には図9、10に示す様な2通りの変化が見られる。図9、10の(a)は配置情報を分離しない場合の固有空間、(b)は配置情報を分離した場合の固有空間を操作した結果である。図9において、配置情報を分離していない場合の固有空間では第3主成分だった変化(a)が、配置情報を分離した固有空間では、(b)に示すように第1主成分に繰り上がっている。第1、第2主成分の位置変化成分が消えた結果と考えられる。図10は(a), (b)とも鼻の第1主成分である。(a)では位置変化と形状変化が同時に起こっているが、(b)では形状変化のみが生じており、位置変化と形状変化が分離されたことが分かる。また配置を表現する成分の分離後、主に大きさに関係するような成分が第1主成分として残り、寄与率も他の成分より高くなっている。
以上のことより、サンプルデータから所望する情報を正規化・分離した上で、任意の性質を固有空間に残せることが分かる。本例の場合では配置情報を分離した顔部品固有空間には形状情報のみが残り、配置情報の固有空間を計算することにより配置情報を補完できる。また顔部品個々の配置情報を統合して扱うため、顔部品同士の相対的な位置関係の情報が反映される。
2.4 個々の主成分によって表現される顔特徴
図11、12に顔輪郭の形状情報と顔部品の配置情報の各々について、上位4つの主成分の重みの値をそれぞれ±5 まで動かした場合の顔画像の例を示す。ベースとなる顔としては、平均顔を用いている。
図11では、目、眉、口等の顔部品は同一として、顔輪郭形状だけを変化させている。向かって左から右の順に、第1〜第4主成分に対応する。これより、各主成分が表す主な顔特徴として、概略次の様な傾向を見て取ることができる。
第1主成分:顔の大小
第2主成分:顔の長さ(特に上側)と幅
第3主成分:顔の横幅と顎の長さ
第4主成分:三角顔か逆三角顔か
次に、顔部品の配置に関する主成分の特徴を示した図12では、第1〜第4主成分について次の様な傾向が見られる。なお、図には示されていないが、下位(第5主成分以降)の主成分の幾つかには、顔部品の配置の非対称性(歪み)の特徴が現れてくる。
第1主成分:眉、目の釣り上がり
口と鼻の間隔
第2主成分:各顔部品が顔中央に集中するか、
逆に離れ離れになるか。
眉の傾きの大きな変化。
第3主成分:眉と目の傾きと間隔
口と鼻の間隔
第4主成分:眉の寄り具合と傾き
3.顔印象語からの顔画像生成
コンピュータによる似顔絵は、通常、実写の顔写真に基づいて作成される。一方、顔に対しては喜怒哀楽の感情に対応した表情に加えて、優しそうな顔、勇ましい顔、等々、顔印象を表現する様々な言語表現がある。顔印象を表現する言語表現に対して、対応する顔画像を直接生成することができれば、顔写真がなくても当該人物に対する印象の記憶に基づいて、或いは、任意に思い浮かべた顔特徴に基づいて顔画像を生成できる。更には、顔印象を定量的に扱うことも可能となる。
主観的印象を考慮した言語表現による顔画像生成については、[文献9]の報告がある。[文献9]では、顔形状を表す顔部品の長さ、幅、位置等のパラメータを直接操作している。これに対し、本実施形態では、上記で求めた主成分の組合せを顔印象に対応させる。異なる顔印象に対する重みを混合することが容易に可能であり、また、固有空間の枠組みの中で、顔画像を統一的に扱える利点もある。言語表現から顔画像を生成する際には、ファジィ理論[文献10][文献11]を利用する。ファジィ理論により、顔印象という曖昧な表現から数値を出力する決定規則を理論的に構築することができる。顔感性表現としては、表1に示す印象語を取り上げる。
3.1 推論規則
本実施形態では、複数の条件下で何らかの判断を下す際に用いられる、マムダニ(Mamdani)によるファジィ推論である直接法[文献11]を基にした処理によって、複数の顔感性表現を考慮した顔画像を生成する。マムダニによるファジィ推論は、基本的かつ実用的な価値の高い手法である。
具体的には、各顔感性表現iに対して、それがどの程度「典型的」であるかによって、対応する顔印象の顔画像を出力するための規則と、どの顔感性表現もあてはまらない場合に、平均顔(顔印象を表現する時の基準となる、特定の顔印象を与えない平均的な顔)を出力するための規則とを用いる。各々を式(1)、(2)に示す。
式(1)では、前件部(IFの部分)にて、顔感性表現iが典型的である度合い(適合度)を0〜1の範囲で与える。後件部(THEN以降の部分)は、顔感性表現iに対応した典型顔iを表現する各主成分に関わる。各主成分の重みは、個別に三角型ファジィ数で記述されたファジィ集合(具体的には3.2で説明する)で記述されており、前件部で与えられた「典型的である度合い」に応じて、この集合に対する頭切り処理を行う。一方、規則0は、「典型的である」の補集合としての「あてはまらない」の場合であり、顔感性表現が何であるかに関わらず、各主成分に対する重みについては、平均顔に対するファジイ集合を用いる。
上記規則0〜i〜n(nは印象語の総数)の後件部のOR処理によって得られたファジィ集合に対して重心を求めることにより、非ファジィ化を行う。すなわち、対応する顔画像における顔部品の座標値を確定させる。
3.2 主成分の重みのファジィ集合による表現
「顔感性表現iが典型的である」場合に、各主成分の重みの値を記述するファジィ集合は次の様に設定する。各顔感性表現(印象語)iごとに、まず、図6のシステムを用いて、その印象に相等すると思われる典型的な顔画像(典型顔) iを対話的に生成する。この時、顔部品の形状や配置に対する主成分の重みのそれぞれの値rに対して、三角型ファジイ数r’による表現を行う。すなわち、典型顔iにおける顔特徴を表現するために、典型顔iに対応した各主成分の重みの曖昧さを三角形状の関数で表す。ここでは、対称形の三角形を用いている。三角形の中心軸の位置は各主成分の重みの値rとし、三角形のすその広がりは、rの絶対値が大きくなるほど広くなる様に定めている。但し、ファジィ集合の決め方は上記説明に限られるものではなく、状況に応じて適切に選べばよい。
3.3 顔感性表現に基づく顔画像生成システム
図6のシステムの拡張により、3.1項に記載した推論規則による顔画像生成を実現する。図13に顔感性表現を操作するための対話画面の例を示す。印象語の一つ一つに応じたスライダを用意してある。0〜1に正規化された範囲で、各印象語に対応して典型的である度合いを変化させることができる。これはファジィ推論の入力に対応しており、複数の表現を動かすことにより、顔感性表現を混合した顔画像を対話的に生成できる。生成されたこれらの顔画像は、操作画面に隣接して表示される。また、これらの要素を操作したあと、各顔部品の形状及び配置の操作ボタンを選択し、各主成分の重みを調節するスライダを動かすことにより、顔形状、従って顔印象、に対する細かい調整を行うことができる。本システムを利用することにより、顔感性表現に対応した顔画像を自由に生成・追加することができる。
各印象語に対応した典型顔は、前述の様に図6のシステムを用いて、その印象に相等すると思われる顔画像を対話的に生成することによって得ている。図14は平均顔を初期状態として、実際に幾つかの印象語に対する典型として生成した顔画像の例である。(a)、(b)、(c)はそれぞれ、優しい、笑い、厳しい、の印象語に対応する。これらが、図13のシステムにおいて、各印象語に対してスライダを1.0に動かした時の顔画像を表す。なお、各個人によって、印象語から連想する顔画像には幅があるため、各印象語を表現する主成分の重みの平均的な値やばらつきについては、設定値を適宜設定することが好ましい。
3.4 顔特徴の対話的操作によって生成した顔画像の例
図6のシステムによって個人毎の顔特徴を操作した上で、顔印象語に対応した典型的な特徴を図13のシステムを用いて付与した顔画像の例を図15に示す。図15 (1)〜(3)の各々において、(a)は入力顔写真から取り出した顔形状、(b)は図6のシステムによって(a)に対する顔特徴操作を施した結果の例、(c)、(d)は(b)に対して、優しい、笑い、などの顔印象を更に付与した例である。図15は対話的操作を経て作成したものであるため、操作者の主観が入ってくるが、入力顔形状に対する特徴強調、顔印象付与に伴う図形的変化の様子を見てとることができる。
(実施例)
初期値としての顔画像を取り込んで、その顔画像における主成分を表示した例を以下に示す。図16は、平均顔を取り込んだ例を示す。主成分の値は、入力顔と平均顔との差に対して求められるため、平均顔を入力顔として取込んだ場合には差は零となり、各主成分の重みを表すスライダは全て中央(値0)に位置している。
図17〜19における図(a)には、人物A〜Cの顔の写真画像に対して、入力顔形状と対応する主成分を表示した例を示す。人物A〜Cの各々に応じて、主成分の重みを表すスライダの位置が異なっていることから分かるように、本実施例によって各顔画像における主成分の偏差を画面に表示することができる。すると、操作者は、当該人物における顔の特徴を示すと思われる主成分(偏差の大きい主成分が該当する)を知ることができる。そこで、これらの図における図(b)に示されるように、その主成分の重みの値をさらに大きくして顔特徴をさらに強調することもできる。これにより、特徴が強調された顔画像をきわめて容易に得ることができる。得られた顔画像は、操作画面と共に表示される。これにより、似顔絵の生成を対話的に行うことができ、生成操作が容易となる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得るものである。
(文献リスト)
文献6:http://tokyo.image-lab.or.jp/aa/ipa/
文献7:田中豊、脇本和昌 : 多変量統計解析法, 現代数学社, 1983.
文献8:有馬哲、石村貞夫 : 多変量解析のはなし, 東京図書, 1987.
文献9:岩下志乃、鬼沢武久 : 主観的印象を考慮した言語表現による似顔絵描写, 電子情報通信学会論文誌D-I,vol.J83-D-I,no.8, pp.891-900,Aug. 2000.
文献10:本多中二、大里有生 :ファジィ工学入門, 海文堂, 1989.
文献11:田中一男 : 応用をめざす人のためのファジィ理論入門,ラッセル社,1991.依依田
図(a)は3次元形状モデル、図(b)は、この形状モデルの顔画像への整合結果を示す図である。 配置情報を扱うための各顔部品の特徴点を示す図である。 顔輪郭の固有空間を示す図である。 固有空間を利用した似顔絵生成全体の枠組みを示す図である。 配置情報を分離した場合の似顔絵生成の枠組みを示す図である。 顔主成分の操作システムにおける対話画面を示す図である。 口の第1主成分操作(形状変化+移動)を示す図である。 眉の第4主成分操作(傾きの変化)を示す図である。 主成分の繰り上げ(眉)を示す図である。 混合成分の分離(鼻の第1主成分)を示す図である。 顔輪郭の形状情報に対する主成分の特徴を示す図である。 顔部品配置情報に対する主成分の特徴を示す図である。 顔感性表現操作(驚き)を示す図である。 顔印象語に対する顔画像の合成例を示す図である。 顔特徴の対話的操作によって生成した顔画像の例を示す図である。 平均顔を読み込んだときのGUI画面を示す図である。 人物Aの顔画像を読み込んだときのGUI画面を示す図である。 人物Bの顔画像を読み込んだときのGUI画面を示す図である。 人物Cの顔画像を読み込んだときのGUI画面を示す図である。

Claims (8)

  1. 以下のステップを備えることを特徴とする顔画像生成方法:
    (1)顔画像における主成分の重みを操作する操作画面を表示するステップ;
    (2)前記操作画面において操作された主成分の重みを用いて、顔画像を生成するステップ。
  2. さらに以下のステップを備えることを特徴とする、請求項1記載の顔画像生成方法:
    (3)前記生成された顔画像を前記操作画面と共に表示するステップ。
  3. 前記主成分の重みの操作は、印象の度合いを調整することにより行われることを特徴とする請求項1または2に記載の顔画像の生成方法。
  4. 前記主成分においては、顔画像を形成する部品の形状情報と配置情報とが分離されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔画像の生成方法。
  5. 以下のステップを備えることを特徴とする顔画像の表示方法:
    (1)初期の顔画像の入力を受け付けるステップ;
    (2)前記顔画像における主成分の値を、前記顔画像と共に画面に表示するステップ。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の方法で生成された顔画像。
  7. 請求項6記載の顔画像を表示するためのデータ。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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