JP2004246400A - ノイズ低減装置、ノイズ低減方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納しておき、制御対象の動作状態を制御内容に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移リストを更新するようにした。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はノイズ低減装置、ノイズ低減方法及びプログラムに関し、例えばパーソナルコンピュータに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータに搭載されるCPU(Central Processing Unit)においては、命令実行時には動作周波数及び動作電圧を下げるようにして省電力動作を実行する一方、非命令実行時には非常に低い動作電圧でなるスリープ状態に遷移させるようにして消費電力を抑制するようになされている。
【0003】
通常、パーソナルコンピュータ内のOS(Operating System)は、CPUがアイドル状態にあるとき、実行可能な状態からスリープ状態への遷移又は当該スリープ状態から実行可能な状態への遷移を、秒間数十回〜数百回も実行することにより、CPUの消費電力を抑えるようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかるCPUが上述のような状態遷移を行う際、CPUの動作電圧が比較的高く設定されているときには状態遷移の発生時にコア電圧の変動幅が大きいため、CPUの電源及び接地間に設けられている電源補足用のコンデンサの印加電圧値も大きく変動する。
【0005】
このためコンデンサに流れる電流値の変動により当該コンデンサの電極板が振動を起こし、基板間又は電極間で共振によるノイズが発生するおそれがある。このノイズが発生するか否かは、CPUの動作電圧値とスリープ状態での電圧値との差に依存する。
【0006】
そして近年では、動作状態と停止状態の周期、及び動作状態の期間を可変してCPUを間歇動作させるようにして、CPUが動作状態から停止状態に遷移することによってCPUの電源供給端の電圧が上がり、CPUが停止状態から動作状態に遷移することによってCPUの電源供給端の電圧が下がることによる電圧変動に起因するコンデンサの共振によるノイズを低減させるようにしたものが提案されている。
(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−1256915号公報(第3頁、図1)
【0008】
このようにユーザにとっては耳障りなノイズが発生しないようにスリープ状態の制御を行うことはユーザビリティの観点から重要であるにもかかわらず、上述の構成からなるコンピュータでは、単に時間調整によるCPUの間歇動作の制御にすぎず、近年の他段階の動作点・動作電圧と低消費電圧のスリープ状態をサポートするCPUにおいて発生するコンデンサによるノイズの抑制には十分でなかった。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、制御対象の動作を考慮しつつ効率良くノイズを低減し得るノイズ低減装置、ノイズ低減方法及びプログラムを提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、制御対象と、当該制御対象の電源及び接地間に設けられたコンデンサとを有するノイズ低減装置において、制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する格納手段と、制御対象の動作状態を制御内容に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移リストを更新する制御手段とを設けるようにした。
【0011】
このようにノイズ低減装置においては、制御対象がアイドル状態にあり、命令実行可能な状態とスリープ状態間の相互遷移を高速で行う場合でも、当該遷移距離に相当する制御対象の動作電圧の変動幅が比較的小さいことから、制御対象の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動させることができ、かくしてコンデンサの電極板に起こす振動も比較的低減させて基板間又は電極間で共振によるノイズの発生を極力防止することができる。
【0012】
また本発明においては、ノイズ低減方法及びそのプログラムにおいて、制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する第1のステップと、制御対象の動作状態を制御内容に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移リストを更新する第2のステップとを設けるようにした。
【0013】
このようにノイズ低減方法においては、制御対象がアイドル状態で実行可能な状態及びスリープ状態間の相互への遷移を高速で行う場合でも、当該遷移距離に相当する制御対象の動作電圧の変動幅が比較的小さいことから、制御対象の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動させることができ、かくしてコンデンサの電極板に起こす振動も比較的低減させて基板間又は電極間で共振によるノイズの発生を極力防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0015】
(1)パーソナルコンピュータの内部構成
図1において、1は全体としてパーソナルコンピュータの内部構成を示し、CPU2と、チップセット(Chipset)3とを有する。
【0016】
チップセット3は、メモリやPCI(Peripheral Component Interconnect)バス等を制御する部分(以下、これをノースブリッジと呼ぶ)3Aと、ISA(Industry Standard Architecture )バスや各種インターフェイス等を制御する部分(以下、これをサウスブリッジと呼ぶ)3Bとからなる。
【0017】
このうちノースブリッジ3Aには、CPU2がバス4を介して接続されると共に、グラフィックコントローラ5がAGP(Accelerated Graphics Port)からなるインタフェース6を介して接続され、さらに例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)からなるメインメモリ7がバス8を介して接続されている。
【0018】
またサウスブリッジ3Bには、CPU2の命令実行や省電力機構を制御する信号線が接続され、ソフトウェアの要求に従って、CPU2に命令の実行を停止させ、省電力状態に遷移させることができる。
【0019】
CPU2は複数の命令実行停止状態(スリープ状態)を持ち、それぞれ、命令実行開始までの復帰時間、停止中のメモリアクセスの監視の有無、消費電力などが異なる。
【0020】
ここでパーソナルコンピュータ用の電力制御インターフェースとして、ACPI(Advanced Configuration and Power management Interface)仕様が採用されている場合には、OS(Operating System)がパーソナルコンピュータ内の各デバイスやBIOS(Basic Input/Output System)と連携をとって、当該各デバイスの設定や消費電力を管理するようになされている。
【0021】
このACPI仕様では、CPU2の制御の一つとして、上述した図4に示すように、スリープ状態の遷移可能リストSP2とリストの変更通知SP3を定めており、BIOS31がOS32に対して上記スリープ状態の遷移可能リストSP2の提供とリストの変更通知SP3を行う。OS32は命令実行の停止が可能な際に、上記スリープ状態の遷移可能リストSP2とパーソナルコンピュータの動作状態からスリープ状態を選択し、CPU2をスリープ状態に遷移させる。
【0022】
(2)CPU2の動作電圧
ここでCPU2は、命令実行時における動作電圧(以下、これを命令実行時電圧と呼ぶ)と命令非実行時における動作電圧(以下、これを命令非実行時電圧と呼ぶ)とで、消費電力の低減手法を切り替えるようになされている。
【0023】
CPU2の命令実行時には、複数の動作点をもつ場合、省電力を目的としてOS21(図2)やアプリケーションソフトウェアにより、命令実行時の動作点を最適な動作周波数及び動作電圧をもつ動作点に適宜切り替えるようになされている。
【0024】
例えば、命令実行時のCPU2の動作点を、消費電力の高い順にPx(x=0、1、…、m)としたとき、次式
【0025】
【数1】
【0026】
のように表され、消費電力と動作電圧には比例関係があるため、同様に動作電圧についても同じ関係が成り立ち、さらに単位時間当たりに実行可能な命令数も同じ関係が成り立つ。
【0027】
またOS21は、CPU2が命令非実行状態、すなわちアイドル状態にあるときCPU2を消費電力が比較的低いスリープ状態に遷移させる。本実施の形態のようにCPU2が、遷移に要する時間及び消費電力が異なる複数種類のスリープ状態を有する場合には、省電力化を図るべくCPU2のコア電圧を適宜下げる場合もある。
【0028】
例えば、非命令実行時のCPU2のスリープ状態(Sleep State)を、消費電力の高い順にCy(y=0、1、…、n)としたとき、次式
【0029】
【数2】
【0030】
のように表され、同様に動作電圧についても同じ関係が成り立つ。
【0031】
スリープ状態のときにはCPU2は命令を実行できないようになされており、OS21は、命令実行を停止できる時間が長いほど深いスリープ状態(すなわち消費電力の少ないスリープ状態)に遷移させるようになされている。BIOSは、該当するCPU2がサポートする最も深いスリープ状態をOS21に通知するようになされている。
【0032】
(3)スリープ状態の遷移可能リストの切替え機能
(3−1)従来のスリープ状態の遷移可能リストの切替え
従来、パーソナルコンピュータ(図示せず)において、BIOSには、ACアダプタ使用時とバッテリ使用時とで、スリープ状態の遷移可能リストを切り替えるようになされている。
【0033】
ここで従来のスリープ状態の遷移可能リスト(Cx State Capability List)L1は、例えば図3に示すように表され、ACアダプタ「AC Adapter」では、「C0 State」、「C1 State」及び「C2 State」の3種類のスリープ状態が設定されており、バッテリ「Battery」では、「C0 State」、「C1 State」、「C2 State」及び「C3(C4) State」の4種類のスリープ状態が設定されている。
【0034】
実際にパーソナルコンピュータにおいて、ユーザによってACアダプタの抜き差しが行われると、図4に示すように、電源回路30からBIOS31にACアダプタの抜き差しに応じたイベント発生の旨が通知される(ステップSP1)。BIOS31は、スリープ状態の遷移可能リストL1をACアダプタ使用時又はバッテリ使用時のいずれか該当する側に切り替える(ステップSP2)。
【0035】
BIOS31は、OS32にイベント発生の旨を通知すると共に、現在のスリープ状態の遷移可能リストL1を再評価する旨をOS32に要求する(ステップSP3)。OS32は、BIOS31からの通知及び要求に応じて、スリープ状態の遷移可能リストL1を再評価する(ステップSP4)。以降OS32は、再評価された遷移可能リストL1の範囲内で、演算の負荷に応じたCPUのスリープ状態への遷移要求を行う。
【0036】
(3−2)本実施の形態によるスリープ状態の遷移可能リストの切替え
本実施の形態においては、上述の従来技術(図4)に加えて、CPU2のパフォーマンスとして3種類の制御方法(以下、これらを第1〜第3の制御ポリシと呼ぶ)を設定しておき、当該各制御ポリシの切替えイベントが発生するごとに、BIOS19(すなわち図2のAML20を含むシステムBIOS)が対応するスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LA(図5)を切り替えるようになされている。
【0037】
まず第1の制御ポリシとしては、「None」として表示され、CPU2のサポートする最も高い動作電圧「P0 State」に固定して動作させる制御方法であり、CPU2のパフォーマンスを重視させたものである。第2の制御ポリシとしては、「Constant」として表示され、CPU2のサポートする最も低い動作電圧「Pm State」に固定して動作させる制御方法であり、バッテリライフの延長を重視させたものである。第3の制御ポリシとしては、「Adaptive」として表示され、「P0 State」〜「Pm State」間を変動させながら動作させる制御ポリシである。
【0038】
ここで第1の制御ポリシである「None」についてのスリープ状態の遷移可能リストLNは、例えば図5に示すように表され、ACアダプタ「AC Adapter」では、「C0 State」、「C1 State」及び「C2 State」の3種類のスリープ状態が設定されており、バッテリ「Battery」では、「C0 State」、「C1 State」、「C2 State」及び「C3(C4) State」の4種類のスリープ状態が設定されている。
【0039】
実際にパーソナルコンピュータ1(図1及び図2)において、ユーザによる所望の制御ポリシの切替え操作がなされると、図6に示すように、アプリケーション35がユーザの設定に応じた制御ポリシの切替えの事前通知をBIOS19に送る(ステップSP10)。
【0040】
BIOS19は、電源回路30に対してACアダプタの接続状態をチェックした後(ステップSP11)、切替え対象となる制御ポリシに応じたスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LA(図5)に選択的に切り替える(ステップSP12)。
【0041】
続いてBIOS19は、選択したスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAを再評価する旨をOS21(図2)に要求する(ステップSP13)。OS21は、BIOS19からの要求に応じて、スリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAを再評価する(ステップSP14)。アプリケーション35からの設定要求に応じて、OS21は、BIOS19によって選択された制御ポリシについてのスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAをBIOS19内のデータベースに反映させた後(ステップSP15)、CPU2の演算の負荷に応じて選択されたスリープ状態への遷移要求を、チップセットを介してCPU2に送出する(ステップSP16)。
【0042】
実際に上述したステップSP15において、OS21は、設定されるCPU2の動作電圧の高低に応じて、遷移するスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAの中から実際に遷移するスリープ状態を変えることにより、CPU2の消費電力を抑えることができる。
【0043】
具体的には、第1の制御ポリシである「None」のときには、CPU2の動作電圧が比較的高いことから、CPU2のスリープ状態のときの動作電圧との電圧差が大きくならないように、スリープ状態を「C3 State」までしか遷移させないように制御する。
【0044】
また第2の制御ポリシである「Constant」のときには、CPU2の動作電圧が比較的低いことから、CPU2のスリープ状態をより深い「C4 State」まで遷移させるように制御する。
【0045】
また第3の制御ポリシである「Adaptive」のときには、OS21がCPU2の動作電圧を「Px State」まで下げた後、ほとんどアイドル状態にしておいてからスリープ状態に遷移させて、CPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さくなるように制御する。
【0046】
このようにOS21は、各制御ポリシごとにスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAをCPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さくなるように、実際に遷移するスリープ状態のレベルを変更しておくようにすれば、CPU2がアイドル状態にあるとき、実行可能な状態「C0 State」及びスリープ状態「Cx State」間の相互への遷移を秒間数十回〜数百回も実行する場合でも、CPU2の電源及び接地間のコンデンサの振動を格段と抑えることができるようになされている。
【0047】
(4)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、パーソナルコンピュータ1では、CPU2のパフォーマンスの種類に応じた制御ポリシごとに設定されているスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAについて、それぞれCPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さくなるように、実際に遷移するスリープ状態のレベルを変更しておく。
【0048】
その後、パーソナルコンピュータ1において、CPU2がアイドル状態にあるとき、実行可能な状態及びスリープ状態間の相互への遷移を秒間数十回〜数百回も実行する場合には、当該遷移距離に相当するCPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さいことから、CPU2の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動する。
【0049】
従ってコンデンサに流れる電流値の変動により当該コンデンサの電極板に起こす振動も比較的低減させることができ、基板間又は電極間で共振によるノイズの発生をも極力防止することができる。
【0050】
以上の構成によれば、このパーソナルコンピュータ1において、CPU2のパフォーマンスの種類に応じた制御ポリシごとに設定されているスリープ状態の遷移可能リストLN、LC、LAを、それぞれCPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さくなるように、実際に遷移するスリープ状態のレベルを変更しておくようにしたことにより、CPU2がアイドル状態で実行可能な状態及びスリープ状態間の相互への遷移を高速で行う場合でも、当該遷移距離に相当するCPU2のコア電圧の変動幅が比較的小さいことから、CPU2の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動させることができ、この結果コンデンサの電極板に起こす振動も比較的低減させて基板間又は電極間で共振によるノイズの発生を極力防止することができ、かくして制御対象の動作を考慮しつつ効率良くノイズを低減することができる。
【0051】
(5)他の実施の形態
なお上述のように本実施の形態においては、CPU(制御対象)2と、当該CPU(制御対象)2の電源及び接地間に設けられたコンデンサ(図示せず)とを有するノイズ低減装置を、図1に示すパーソナルコンピュータ1の内部構成のように構成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなるノイズ低減装置に広く適用するようにしても良い。
【0052】
また上述のように本実施の形態においては、CPU(制御対象)2の動作電圧のレベルに応じた制御ポリシ(制御内容)ごとに、当該CPU(制御対象)2の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移可能リスト(遷移リスト)を格納する格納手段として、BIOS19(図6)を適用して当該BIOS19内のデータベースに格納するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる格納手段に広く適用するようにしても良い。
【0053】
さらに上述のように本実施の形態においては、CPU(制御対象)2の動作状態を制御ポリシ(制御内容)に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、CPU(制御対象)2の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移可能リスト(遷移リスト)を更新する制御手段として、OS21(図2及び図6)を適用した場合について述べたが、ソフトウェア的にCPU(制御対象)2の動作状態を遷移させることができれば、この他種々の構成からなる制御手段に広く適用するようにしても良い。
【0054】
さらに上述のように本実施の形態においては、制御対象としてCPU2を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他のプロセッサ等の複数の動作電圧をサポートし、かつスリープ状態において電圧を低下させることが可能な様々なデバイスに広く適用することができる。また図2において、CPU(制御対象)2とノースブリッジ3Aとを分けて構成にした場合について述べたが、CPU2及びノースブリッジ3Aが一体形成されたものを適用しても良い。
【0055】
さらに上述のように本実施の形態においては、CPU(制御対象)2の動作電圧のレベルに応じた制御ポリシ(制御内容)ごとに、当該CPU(制御対象)2の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移可能リスト(遷移リスト)を格納する第1のステップと、CPU(制御対象)2の動作状態を制御ポリシ(制御内容)に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、CPU(制御対象)2の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移可能リスト(遷移リスト)を更新する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な種々の記録媒体にも適用することができる。
【0056】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、制御対象と、当該制御対象の電源及び接地間に設けられたコンデンサとを有するノイズ低減装置において、制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する格納手段と、制御対象の動作状態を制御内容に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移リストを更新する制御手段とを設けるようにしたことにより、制御対象がアイドル状態で実行可能な状態及びスリープ状態間の相互への遷移を高速で行う場合でも、当該遷移距離に相当する制御対象の動作電圧の変動幅が比較的小さいことから、制御対象の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動させて基板間又は電極間で共振によるノイズの発生を極力防止することができ、かくして制御対象の動作を考慮しつつ効率良くノイズを低減し得るノイズ低減装置を実現できる。
【0057】
また本発明においては、ノイズ低減方法及びそのプログラムにおいて、制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する第1のステップと、制御対象の動作状態を制御内容に基づくレベルのスリープ状態に遷移させる際に、制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する遷移リストを更新する第2のステップとを設けるようにしたことにより、制御対象がアイドル状態で実行可能な状態及びスリープ状態間の相互への遷移を高速で行う場合でも、当該遷移距離に相当する制御対象の動作電圧の変動幅が比較的小さいことから、制御対象の電源及び接地間のコンデンサの印加電圧値も小さく変動させて基板間又は電極間で共振によるノイズの発生を極力防止することができ、かくして制御対象の動作を考慮しつつ効率良くノイズを低減し得るノイズ低減方法及びそのプログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパーソナルコンピュータの内部構成を示す略線的なブロック図である。
【図2】図1に示すパーソナルコンピュータの階層的な内部構成を示す略線図である。
【図3】従来のスリープ状態の遷移可能リストの表示例の説明に供する略線的な平面図である。
【図4】従来のスリープ状態の遷移通知の説明に供する略線的な平面図である。
【図5】本実施の形態におけるスリープ状態の遷移可能リストの表示例の説明に供する略線的な平面図である。
【図6】本実施の形態におけるスリープ状態の遷移通知の説明に供する略線的な平面図である。
【符号の説明】
1……パーソナルコンピュータ、2……CPU、3……チップセット、19……BIOS、20……AML、21……OS。
Claims (3)
- 制御対象と、当該制御対象の電源及び接地間に設けられたコンデンサとを有するノイズ低減装置において、
上記制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する格納手段と、
上記制御対象の動作状態を上記制御内容に基づくレベルの上記スリープ状態に遷移させる際に、上記制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する上記遷移リストを更新する制御手段と
を具えることを特徴とするノイズ低減装置。 - ノイズ低減方法において、
上記制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する第1のステップと、
上記制御対象の動作状態を上記制御内容に基づくレベルの上記スリープ状態に遷移させる際に、上記制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する上記遷移リストを更新する第2のステップと
を具えることを特徴とするノイズ低減方法。 - 上記制御対象の動作電圧のレベルに応じた制御内容ごとに、当該制御対象の消費電力に応じて設定された複数レベルのスリープ状態が記述された遷移リストを格納する第1のステップと、
上記制御対象の動作状態を上記制御内容に基づくレベルの上記スリープ状態に遷移させる際に、上記制御対象の動作電圧の変動幅が小さくなるように当該スリープ状態のレベルを変更して、対応する上記遷移リストを更新する第2のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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