JP2004245688A - Inspection device, and method to specify track of inside observing means for inspecting coke-oven coking chamber and method to inspect same chamber using the device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、狭幅の空間を介して対面する壁面の状態を検査する装置に関するものであり、より詳細には、コークス炉炭化室などの壁面状態を検査する装置、これを用いたコークス炉炭化室を検査する内部観察手段の軌跡の特定方法及びコークス炉炭化室の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コークス炉には、石炭を高温乾留するための炭化室と、炭化室を加熱するための燃焼室とが交互に配置されており、コークスの製造は、原料となる石炭を前記炭化室内に充填し、約1,000℃の高温で20時間程度乾留した後、押出ラムで生成コークスを炭化室から押出すサイクルを繰り返すことによって行なわれる。前記炭化室は、室内に充填された石炭への伝熱効率を高めるために、一般に幅約400〜約500mm、長さ約15,000〜約20,000mm、高さ約4,000〜約7,000mmという狭幅の細長い空間であり、炭化室の炉壁は耐火煉瓦で構成されている。耐火煉瓦からなる炉壁であっても、上記過酷な条件での間欠的な連続操業によって欠損箇所が生じたり、カーボンの付着が生じたりする。特に、原料となる石炭の充填時や生成コークスの押出し時には、炉壁方向にも大きな負荷(圧力)がかかるので、炭化室の炉壁は、欠損、変形、移動を起こす。現在日本国内で稼動しているコークス炉の平均寿命は、約30年といわれているが、コークス炉を新たに設備投資するコストは近年極めて高額につき、新たな設備投資は、コークス製造コストを著しく押し上げることになる。そのため、現状のコークス炉を保守・点検することにより、その寿命をいかに延長できるかということが、コークス製造業界の重要な課題となっている。
【0003】
コークス炉炭化室の炉壁の劣化状態としては、例えば、炉壁自体が移動したり変形して炉幅に広狭が生じている場合、炉壁の煉瓦に欠損が生じて炉幅が広がっている場合、炉壁にカーボンが付着して炉幅が狭くなっている場合など様々である。
【0004】
従来の保守・点検方法は、生成コークスを押出す時の押出ラムの負荷電力値や目視観察の結果に基づいて行なわれているが、電力値では、上述した炭化室の炉壁の劣化状態までを把握することができない。また、上述したように炭化室は狭幅の空間であるため、目視では炭化室内部までも観察することはできない。
【0005】
近年、コークス押出装置の押出ラム上にビデオカメラやレーザー距離計などを備えた測定装置を設置し、これを用いて炭化室内部の状態を観察する保守・点検方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。これらの測定装置による保守・点検方法は、測定装置の両側の炉壁までの距離をそれぞれ測定し、各炉壁までの距離を合わせて炉幅の距離として測定するものである。しかしながら、このような炉幅を測定する方法では、図1に示したような正常な炭化室の炉幅と、図2のような一方の炉壁にカーボンが付着し、他方の炉壁に欠損が生じているような炭化室の炉幅を区別できないという問題があった。
【0006】
このように炭化室の炉幅しか測定できない主な理由は、炭化室内部へ挿入される測定装置の位置を特定することが困難だからである。これはまず、コークス押出機自体を炭化室に対して一定の位置・方向に設置することが困難であり、押出機が炭化室に対し正対していない場合には、測定装置が設置されている押出ラムが炭化室にななめに挿入されることになる。このような場合、押出ラムの炭化室長手方向の中心線からのずれが炭化室入口においては僅かであっても、炭化室は細長い空間であるために、炭化室出口でのずれは大きなものとなる。さらに、押出時の負荷やカーボン付着などによっては、押出ラムが炭化室内部を真直ぐに移動せず、蛇行する場合もある。このような問題を解決するものとして、例えば、特許文献3および4があり、炭化室内部に挿入される測定装置の位置や方向を特定し、炉壁までの測定距離を補正する方法が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
登録実用新案第3032354号公報
【特許文献2】
特開2000−336370号公報
【特許文献3】
特開平10−279946号公報
【特許文献4】
特開2002−80852号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献3に開示されている方法は、押出ラムに設置された距離センサと外部固定点に張られたワイヤの傾きを検出することにより、押出ラムの挿入時における押出ラムの曲がりや、蛇行などによる距離センサの位置の変動を算出し、距離センサで測定した距離を補正するものである。しかしながら、炭化室入口側でのワイヤの傾き角度は検出し難いため、精度上の問題が生じやすい。特に、ワイヤが炭化室の熱によって伸縮・変形する場合には、正確な傾きを測定することが困難な場合もある。
【0009】
特許文献4に開示されている方法は、押出ラムにマイクロ波距離計からなるセンサ部を設け、前記センサ部を走査させて炉壁までの距離を測定するとともに、前記センサ部をダイオードなどで発光させて、炭化室内部におけるセンサ部の変動を押出機本体に設置されたビデオカメラで測定し、前記センサ部の位置を特定することにより、マイクロ波距離計で測定した距離を補正するものである。この方法は、ビデオカメラの画像によりセンサ部の位置や方向を特定する方法であるため、センサ部とビデオカメラとの距離が大きくなった場合には、精度の低下を招きやすい。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、狭幅の空間を介して対面する壁面の状態、特にコークス炉炭化室のような狭幅の空間を介して対面する炉壁の状態を検査する検査装置、並びに、該検査装置を用いたコークス炉炭化室を検査する内部観察手段の軌跡を特定する方法およびコークス炉炭化室の検査方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することができた本発明とは、狭幅の空間を介して対面する壁面の状態を検査する装置であって、前記検査装置は、検査機本体、前記検査機本体によって前記空間内へ導入される導入手段、前記導入手段に設置された内部観察手段、前記検査機本体側または前記導入手段側に設置されたレーザー出力手段、前記レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光する受光手段、及び、前記レーザー受光手段のレーザー受光位置を認識する手段とを備えることを特徴とする。本発明は、レーザ出力手段と、レーザー受光手段と、レーザー受光位置認識手段とを使用して、狭幅空間内部における内部観察手段の軌跡を特定するとともに、前記内部観察手段を用いて狭幅空間を介して対面する壁面の状況を検査するところに要旨がある。例えば、前記レーザー出力手段を検査機本体に設置して、レーザー出力手段から照射されるレーザーを、導入手段に設置された受光手段で受光し、受光手段のレーザー受光位置の変位をレーザー受光位置認識手段により認識することによって、内部観察手段の挙動を把握することができる。前記レーザー受光位置認識手段としては、例えば、画像撮像手段を備えるものを使用することが好ましい。また、前記内部観察手段として、距離測定手段を備えるものを使用すれば、内部観察手段から(両)壁面までのそれぞれの距離を測定することができる。本発明の検査装置は、例えば、コークス炉炭化室のような狭幅の空間を介して対面する壁面の状態の検査に使用することが好ましい。この場合、前記検査装置としては、コークス押出装置を利用することが好ましく、前記検査機本体は押出機本体に、前記導入手段は押出ラムに相当する。また、前記内部観察手段として、例えば、耐熱ケーシングを有し、前記耐熱ケーシング内に、給電手段、前記レーザー受光位置認識手段、距離測定手段、測定データ処理手段を備えるものを使用すれば、コークス炉炭化室内部の状況を詳細に検査することが可能である。前記耐熱ケーシングは、1層以上の断熱層からなり、前記断熱層の少なくとも1層はセラミック繊維からなる層、又は、真空断熱層であることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明は、炭化室内を検査する内部観察手段の軌跡を特定する方法を提供するものであり、本発明の内部観察手段の軌跡の特定方法は、
上述した検査装置を用いて、
前記導入手段を全長(T)のコークス炉炭化室へ挿入し、
前記導入手段に設置された内部観察手段を用いて、炭化室入口および炭化室出口における内部観察手段から炉壁までの距離(Y0、YT)を測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と、炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段までの距離(DT)とを求める工程;
前記レーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置との変位(XL)、および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する工程;
前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定することを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、コークス炉炭化室の検査方法を提供することを目的とし、本発明の検査方法は、上記検査装置を用いて、
前記導入手段を全長(T)のコークス炉炭化室へ挿入し、
前記導入手段に設置された内部観察手段を用いて、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段から炉壁までの距離(YL)を測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と、炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段の距離(DT)とを求める工程;
前記レーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置との変位(XL)、および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する工程;
前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定する工程;及び
前記軌跡(DL)に基づいて、前記測定距離(YL)を補正する工程を含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の検査装置は、狭幅の空間を介して対面する壁面の状態を検査する装置であって、前記検査装置は、検査機本体、前記検査機本体によって前記空間内へ導入される導入手段、前記導入手段に設置された内部観察手段を備える。検査の対象となる狭幅の空間は、特に限定されないが、目視で内部の状況を確認するのが難しい狭幅の空間であれば、本発明を好適に適用することができる。前記狭幅の空間としては、例えば、コークス炉炭化室内のほか、工場などの配管内、下水管内、水道管内などの空間を挙げることができる。本発明の検査装置をコークス炉炭化室の検査装置として使用することは極めて好ましい態様である。
【0015】
前記検査機本体は、特に限定されないが、例えば、前記導入手段を狭幅空間内へ導入する駆動手段を備える。また、前記導入手段は、検査機本体によって空間内へ導入されるものであれば、特に限定されないが、狭幅の空間内へ導入されることから、例えば、棒状、又は、板状のものであることが好ましい。
【0016】
前記導入手段には狭幅空間の内部の状態を観察するための内部観察手段が設置されている。前記内部観察手段が備える検査手段は、検査の目的に応じて適宜選択できるが、例えば、狭幅の空間内部を観察するための画像撮像手段、或いは、狭幅の空間の壁面までの距離を測定する距離測定手段などであることが好ましい。また、画像撮像手段と距離測定手段とを兼ね備えたものでもよい。前記画像撮像手段としては、(デジタル)ビデオカメラ、CCDカメラ、ファイバースコープなどを挙げることができ、前記距離測定手段としては、マイクロ波距離計、レーザー距離計などの非接触式距離計を挙げることができる。マイクロ波距離計は、マイクロ波若しくはミリ波領域の電磁波を狭幅空間壁面へ照射してから、反射してくる電磁波を採取するまでの時間を計測し、前記時間を距離に換算するものである。また、レーザー距離計としては、三角測距式のものを使用することが好ましい。
【0017】
前記内部観察手段は、さらに、距離測定手段や画像撮像手段を動作させるための給電手段や、距離測定手段や画像撮像手段からの測定データを処理・保存する測定データ処理手段などの複数の手段を備えるものであってもよい。またさらに、前記内部観察手段が、後述するレーザー出力手段やレーザー受光位置認識手段を備えることも好ましい態様である。
【0018】
さらに、本発明の検査機は、検査機本体側または導入手段側にレーザー出力手段を備え、レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光するレーザー受光手段、および、前記レーザー受光手段のレーザー受光位置を認識するレーザー受光位置認識手段とを備える。
【0019】
前記レーザー出力手段は、特に限定されないが、例えば、波長が635nm、出力が15mWの真円コリメート(平行)光出力レーザーマーカが挙げられる。
【0020】
前記レーザー受光手段は、レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光できる面を有するものであれば特に限定されず、例えば、碁盤目状の目盛が設けられた板状のものを挙げることができる。碁盤目状の目盛を設けておけば、レーザー受光位置認識手段によって、レーザー受光位置の変位を容易に測定することができるからである。前記レーザー受光位置認識手段は、レーザー受光手段に照射されたレーザー受光位置を認識できるものであれば、特に限定されないが、例えば、画像撮像手段を挙げることができる。前記画像撮像手段としては、(デジタル)ビデオカメラ、CCDカメラ、ファイバースコープなどを挙げることができる。また、レーザー受光手段のレーザー受光位置の変位を精度よく認識するために、画像撮像手段(レーザー受光位置認識手段)の視野や解像度などの性能に応じて、レーザー受光手段と画像撮像手段(レーザー受光位置認識手段)との距離を設定することが好ましく、例えば、レーザー受光手段と画像撮像手段との距離はある程度短く(例えば、約0.2〜0.3m)、かつ、一定にしておくことがより好ましい。レーザー受光手段と画像撮像手段との距離が、短く、かつ、一定の場合には、画像撮像手段の焦点の設定が容易になり、変位の測定精度を高めることができるからである。
【0021】
また、本発明では、レーザー出力手段を検査機本体側、或いは、導入手段側に設置することができ、例えば、レーザー出力手段を検査機本体に設置し、レーザー出力手段から照射されるレーザーを、導入手段に設置された受光手段で受光する態様、或いは、レーザー出力手段を導入手段や内部観察手段に設置し、レーザー出力手段から照射されるレーザーを検査機本体に設置された受光手段で受光する態様であってもよい。いずれの場合であっても、狭幅空間内での内部観察手段の位置を特定することができるからである。
【0022】
上述した本発明の検査装置を、コークス炉炭化室の検査装置として使用することは極めて好ましい態様である。以下、本発明を、コークス炉炭化室の検査装置の態様にもとづいて、詳細に説明するが、本発明の検査装置は、コークス炉炭化室の検査装置に限定されるものではない。
【0023】
本発明のコークス炉炭化室の検査装置は、検査機本体、前記検査機本体によってコークス炉内に導入される導入手段、前記導入手段に設置された内部観察手段、前記検査機本体側または前記導入手段側に設置されたレーザー出力手段、前記レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光する受光手段、前記レーザー受光手段のレーザー受光位置を認識する手段を備える。また、前記コークス炉炭化室の検査装置は、上記構成を有するものであれば、特に限定されるものではないが、コークス押出装置を利用することが極めて好ましい態様である。かかる場合には、検査機本体がコークス押出機本体に、導入手段が押出ラムに夫々相当する。コークス押出装置を利用する態様においても、レーザー出力手段を、押出機本体側、或いは、押出ラム側に設置することができ、例えば、レーザー出力手段を押出機本体に設置し、レーザー出力手段から照射されるレーザーを、押出ラムに設置された受光手段で受光する態様、或いは、レーザー出力手段を押出ラムや内部観察手段に設置し、レーザー出力手段から照射されるレーザーを押出機本体に設置された受光手段で受光する態様であってもよい。いずれの場合であっても、炭化室内での内部観察手段の位置を特定することができるからである。また、レーザー出力手段を押出機本体に設けられているフレーム、或いは、押出機本体側に押出機本体から切り離されて設けられたフレームに設置することも好ましい態様である。押出機本体から切り離されて設けられたフレームに設置すれば、コークス押出時の押出機のゆれなどの影響を小さくすることができるからである。
【0024】
図3は、コークス押出機を利用したコークス炉炭化室の検査装置を例示する概略側面図である。前記検査装置は、レーザー出力手段4を備えた押出機本体1、該押出機本体1によって炭化室内へ導入される押出ラム2を備え、前記押出ラム2には、内部観察手段3、レーザー出力手段4から照射されるレーザーを受光するレーザー受光手段5が設置されている。そして、内部観察手段3には、後述するように、レーザー受光位置認識手段が備えられている。また、レーザー受光手段5としては、例えば、碁盤目状の目盛を設けた鋼鉄板を使用することが好ましい。炭化室内部へ挿入されることから耐熱性が要求されるからである。
【0025】
図4は、押出ラム2に設置された内部観察手段3を例示する水平断面図である。該内部観察装手段3は、3層の断熱層からなる耐熱ケーシング10を有し、その内部に、給電手段13、レーザー受光位置認識手段であるビデオカメラ6、距離測定手段であるレーザー距離計11、測定データ処理手段12、炉壁面の凹凸を観察するための画像撮像手段(ビデオカメラ)14、及び、レーザー式位置検出スイッチ15を備えている。上記レーザー距離計11や給電手段13などを耐熱ケーシング10内に備えることによって、内部観察手段3を取外し自在のポータブルタイプにすることができる。また、前記耐熱ケーシング10には、レーザー距離計11から照射されるレーザーの透過部、或いは、レーザー受光位置認識手段6及び画像撮像手段14の視野部となる窓18が設けられている。前記窓18は、断熱性という観点から金属蒸着の耐熱ガラスで構成されていることが好ましい。
【0026】
前記耐熱ケーシング10は、レーザー距離計11やビデオカメラ6、14などの測定手段を炭化室内の熱から保護するためのものであり、1層以上の断熱層を有するものであれば、特に限定されない。前記耐熱ケーシング10を構成する断熱層としては、例えば、セラミックス繊維からなる断熱層や真空断熱層などを挙げることができる。セラミックス繊維からなる層は耐熱・耐火性、断熱性などに優れるので、耐熱ケーシング10を構成する断熱層の少なくとも1層をセラミックス繊維から成る層とすることが好ましい。特に、前記耐熱ケーシングを複数の断熱層からなる耐熱ケーシングとすることが好ましく、例えば、セラミックス繊維プレート層、熱伝導性の低い微孔質の遮断プレート層、及び、耐火領域からの高い使用温度を持つセラミックス繊維からなる層を有するものは耐熱ケーシングとして好適に使用することができる。
【0027】
また、耐熱ケーシングを構成する断熱層の少なくとも1層を真空断熱層とすることも好ましい態様である。前記真空断熱層は、例えば、耐熱ケーシング内部にはめ込むことができる層状の密閉容器であり、断熱効果を有する程度に減圧されているものであれば特に限定されない。この場合、炉壁の状態を画像により観察し、或いは、炉壁にレーザーを照射するという観点から、層状密閉容器の材質は、耐熱ガラスなどの透明部材で形成されていることが好ましい。また、層状密閉容器の材質の一部のみを透明部材で形成し、或いは、層状密閉容器の一部分を開口部とし、かかる部分をレーザー距離計11から照射されるレーザー光の透過部、或いは、レーザー受光位置認識手段6および画像撮像手段14の視野部とすることも好ましい態様である。前記耐熱ケーシング10には、さらに内層として金属製のガイドフレームが、また、外層として前記断熱層を機械的な損傷から保護する目的の多孔体層が設けられていてもよい。
【0028】
前記耐熱ケーシング10には、左右両側の炉壁に照射するため少なくとも2台のレーザー距離計11,11が備えられていることが好ましい。レーザー距離計11,11を2台を備えている場合には、同時に両側のそれぞれの炉壁までの距離を測定できるからである。1台しか備えられていない場合は、まず一方の炉壁までの距離を測定した後、レーザー距離計11の向きを代えて、他方の炉壁までの距離を測定すればよい。また、図4の態様では、レーザー距離計の前方に鏡17が設置され、レーザー距離計11から照射されるレーザーが鏡17に反射して炉壁20へ照射するように構成されているが、レーザーを直接炉壁に照射するように設置してもよい。また、レーザー距離計11から照射されるレーザーの波長が属する特定波長領域の光線のみを透過させるバンドパスフィルタ16をレーザー距離計11の前方に設置し、測定精度を高めることも好ましい態様である。
【0029】
前記測定データ処理手段12は、レーザー距離計11やビデオカメラ6、14などで測定されたデータを保存するものであれば特に限定されず、例えば、メモリー、ハードディスクなどの記録媒体を挙げることができる。また前記測定データ処理手段12は、電子部品を制御したり、測定データを処理・保存する機能などを有するプログラム可能なコンピュータであってもよく、例えば、タイマーによる電源のオン・オフ機能や、測定データを時刻に関連づけて保存する機能や測定データの演算処理ができるようにプログラムをすることができる。
【0030】
前記内部観察手段3が、炭化室内部に入ったことを検出するレーザー式位置検出スイッチ15を備えていることも好ましい態様である。前記レーザー式位置検出スイッチ15は、例えば、押出機のフレームに取付けた反射板(図示せず)に向かってレーザーを照射し、反射板で反射されたレーザー反射光を検出することによって、給電手段13と連動して、内部観察手段内の電子部品の電源をオンまたはオフとするものである。前記反射板としては、押出ラムの輻射熱を考慮して、例えば、耐熱性の反射布を使用することが好ましい。また、タイマー機能を併用し、レーザー反射光を検出してから一定時間後に内部観察手段3に備えられた各手段の電源をオンとすることも好ましい態様である。このような構成とすることにより、電子部品の消費電力を少なくすることができる。
【0031】
本発明のコークス炉炭化室の検査装置は、例えば、次のような態様に変更することもできる。例えば、レーザー受光位置認識手段6は、図5のように内部観察手段3の前方に別途設置されていてもよい。この場合、レーザー受光位置認識手段6としては、例えば、画像撮像手段である(デジタル)ビデオカメラを耐熱ケーシングに格納して使用することが好ましい。また、図3の態様では、内部観察手段3が押出ラム上に設置されているが、図6のように押出ラム或いはラムヘッドの複数高さに内部観察手段3を設けることも好ましい態様である。押出ラム2を炭化室内に一度挿入するだけで、複数高さにおける炉壁の状態を観察することができるからである。
【0032】
次に、上述した検査装置を用いたコークス炉炭化室を検査する内部観察手段の軌跡の特定方法、及び、コークス炉炭化室の検査方法について説明する。
【0033】
本発明の方法では、検査機本体側または導入手段側に備えられたレーザー出力手段と、該レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光するレーザー受光手段と、該受光手段のレーザー受光位置を認識する手段とを用いて、炭化室内部における内部観察手段の軌跡(DL)を特定し、さらに、内部観察手段を用いて左右の各炉壁までの距離を測定するところに要旨がある。尚、本発明の炭化室を検査する内部観察手段の軌跡の特定方法は、炭化室の検査方法に共通するため、以下、炭化室の検査方法の態様に基づいて説明をする。
【0034】
本発明の検査方法は、上述した本発明のコークス炉炭化室の検査装置を用いて、導入手段を全長(T)のコークス炉炭化室に挿入し、前記導入手段に設置された内部観察手段を用いて、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段から炉壁までの距離(YL)を測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段までの距離(DT)を求める工程;
前記レーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置との変位(XL)および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する工程;
前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定する工程;及び
前記軌跡(DL)に基づいて、前記測定距離(YL)を補正する工程を含むことを特徴とする。
【0035】
ここで、前記軌跡(DL)は、炭化室入口からの距離Lにおける炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離である。前記軌跡(DL)と前記距離(D0、DT)は、炭化室入口(M/S:マシンサイド)から出口(C/S:コークスサイド)に向かって、炭化室の長手方向中心線から左側の距離には正の符号を、右側の距離には負の符号をつけるものとする。また、前記変位(XL)、(XT)については、炭化室入口からの距離LおよびTにおけるレーザー受光位置が炭化室入口における受光位置に対して、右側に移動した場合を正の符号とし、逆の場合には負の符号とする。すなわち、押出ラム(または内部観察手段)が左炉壁側に移動していく場合に正の符号となる。また、測定距離(YL)については、炭化室入口から出口に向かって、内部観察手段から左炉壁までの測定距離を正の符号で、右炉壁までの測定距離を負の符号で表わすものとする。
【0036】
尚、炭化室を検査する内部観察手段の軌跡を特定する場合には、炭化室入口、及び、炭化室出口における内部観察手段から炉壁までの距離(Y0,YT)のみを測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段までの距離(DT)を求めるようにすればよい。
【0037】
本発明の方法で使用するコークス炉炭化室の検査装置としては、上述したようにコークス押出装置を利用することが極めて好ましい態様であり、この場合には、導入手段は押出ラムに、検査機本体は押出機本体に相当する。以下、本発明の検査方法について、コークス押出装置を使用した態様に基づいて説明する。
【0038】
本発明の検査方法では、まず全長(T)のコークス炉炭化室に押出ラムを挿入し、押出ラムに設置された内部観察手段を用いて、前記押出ラムを移動させながら、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段から炉壁までの距離(YL)を測定する。内部観察手段から炉壁までの距離(YL)の測定は、上述したように内部観察手段から右炉壁までの距離と左炉壁までの距離とを同時に測定することが好ましい。この場合、便宜上、左炉壁までの距離には正の符号を、右炉壁までの距離には負の符号をつけて取り扱う。
【0039】
炉壁までの距離(YL)は、上述した距離測定手段を使用して測定することができ、好ましくは、レーザー距離計で測定する。レーザー距離計を用いて測定する場合には、前記距離(YL)は、レーザー距離計のレーザー照射経路の距離に基づいて、内部観察手段の中心から炉壁までの距離に換算した距離である。
【0040】
前記距離(YL)の測定は、炭化室の全長(T)にわたって連続で行うことが好ましいが、距離測定手段の性能に応じて、炭化室の全長(T)の複数ポイントで行うようにしてもよい。また、前記測定は、例えば、コークスを押出ラムで押出す際、コークスを押出した後に押出ラムを引き戻す際、或いは、空窯の状態に押出ラムを挿入して行うことができる。測定の際、導入手段である押出ラムの移動速度を一定速度としておけば、測定距離(YL)と炭化室入口からの距離Lとを関連づけることができる。炭化室入口からの距離Lは、例えば、押出ラムの移動速度を一定とし、測定データ処理手段または押出機本体に時刻のカウント機能を設けて、前記速度と時刻の積から移動距離を求める方法、或いは、押出機本体部において、押出ラムを駆動する際のモータ、或いは、駆動部の回転数などから算出してもよい。
【0041】
炭化室入口からの距離Lにおける測定距離(YL)は、測定データ処理手段に保存することができ、上述した時刻、或いは、距離Lと関連づけて測定データ処理手段に保存することが好ましい。
【0042】
次に、前記測定距離(YL)に基づいて、炭化室入口(L=0)及び炭化室出口(L=T)における炭化室長手方向中心線21から内部観察手段までの距離(D0)、(DT)を算出する(図7参照)。炭化室入口(L=0)における測定距離を(Y0)、炭化室出口(L=T)における測定距離を(YT)とすると、(D0)および(DT)は、下記式(1)、及び(2)により算出される。
【0043】
D0=1/2(炭化室入口の炉幅)−Y0 式(1)
DT=1/2(炭化室出口の炉幅)−YT 式(2)
式中、Y0またはYTは、左炉壁までの距離(正の符号のもの)を採用し、炭化室入口および出口の炉幅は、炭化室入口および出口における左右の測定距離の絶対値の和で表わすことができる。また、炭化室入口と出口の炉幅は、炭化室の入口や出口に設けられている金属製フレームの幅の値を採用してもよい。
【0044】
本発明の検査方法では、上述したレーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置の変位(XL)および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する。例えば、レーザー出力手段からレーザー受光手段に照射されたレーザーの受光位置を、レーザー受光位置認識手段であるビデオカメラ6によって撮像し、炭化室入口におけるレーザー受光位置の画像と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置の画像とを目視で比較して変位(XL)を、炭化室入口におけるレーザー受光位置の画像と炭化室出口におけるレーザー受光位置の画像とを目視で比較して変位(XT)を求めることができる。また、撮像した画像を画像解析手段(例えば、画像解析ソフトを有するコンピュータ)により処理して、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置の変位(XL)および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を求めることも好ましい態様である。
【0045】
前記レーザー受光位置認識手段によるレーザー受光位置の撮像は、上述した炉壁までの距離(YL)の測定と同時に行うことが好ましく、例えば、コークスを押出ラムで押出す際、コークスを押出した後に押出ラムを引き戻す際、或いは、空窯の状態に押出ラムを挿入して行えばよい。また、レーザー受光位置認識手段によるレーザー受光位置の撮像は、炭化室の全長(T)にわたって連続して測定することが好ましいが、レーザー受光位置認識手段の性能に応じて、炭化室の全長(T)の複数ポイントで測定するようにしてもよい。
【0046】
図8は、押出ラムが炭化室内を移動する際の押出ラムの挿入状態及びレーザー受光位置の変化を例示する説明図である。図8では、挿入された押出ラムが炭化室の左炉壁に近づいており、この場合における押出機側から見たレーザー受光手段5のレーザー受光位置の変化の様子を図8(a)〜(c)に示した。図8(a)は、炭化室入口におけるレーザー受光位置を例示するものであり、レーザー受光手段の碁盤目に示された黒丸のポイントが、炭化室入口におけるレーザーの受光位置に相当する。図8(b)は、押出ラムが炭化室内を移動している際のレーザー受光位置を例示するものであり、黒丸のポイントは現在(移動距離L)のレーザー受光位置を示し、白丸のポイントは、炭化室入口におけるレーザー受光位置を示している。図8(b)では、押出ラムが炭化室左炉壁側によっているために、現在のレーザー受光位置(黒丸ポイント)は、碁盤目の右側にシフトしている。
【0047】
図8(c)は、炭化室出口(L=T)におけるレーザー受光位置を示すものであり、黒丸のポイントが炭化室出口におけるレーザー受光位置であり、押出ラムが炭化室左炉壁側にかなり近づいているために、碁盤目状の目盛りのほぼ中心付近までシフトしている。尚、白丸のポイントは、炭化室入口におけるレーザー受光位置を示している。ここで、炭化室入口におけるレーザー受光位置と炭化室の入口からの移動距離Lにおけるレーザー受光位置の変位(XL)は、図8(b)における白丸ポイントと黒丸ポイントとの間の距離を意味する。また、炭化室入口におけるレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置の変位(XT)は、図8(c)における白丸ポイントと黒丸ポイントとの間の距離を意味する。
【0048】
次に、前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定する工程について説明する。
【0049】
まず、XD=DT−D0によりXDを算出する。XDは、図7に示す様に、炭化室の入口と出口における炭化室の幅方向の内部観察手段の実際の変位を示すものである。次に、W=XT−XDによりWを求める。ここで、XTは、上述した方法により求めることができ、レーザーの照射方向に対する内部観察手段自体の変位を示す量になる。従って、W=XT−XDによって求められるWは、炭化室長手方向の中心線に対するレーザー自体の傾斜を示すものとなる。
【0050】
図9は、炭化室の長手方向中心線に対するレーザーの傾斜を例示する説明図である。図9に示すように、Wは、炭化室入口において照射したレーザーが、約16m先の炭化室出口においてWだけずれていることを意味し、Wの符号が正の場合は、炭化室長手方向中心線の右側から左側方向に向かうように傾いて、炭化室入口側よりレーザーが照射されていたことになり、Wの符号が負になる場合は、レーザーが炭化室長手方向中心線の左側から右側に向かうように傾いて、炭化室の入口側からレーザーが照射されていたことになる。ここで、炭化室入口からの距離Lにおけるレーザーのずれは、W×(L/T)で表わすことができ、変位(XL)および距離(D0)から、レーザーの傾斜分を補正することにより、真の内部観察手段の軌跡(DL)を求めることができる。
【0051】
そして、前記内部観察手段の軌跡(DL)は、
DL=D0+XL−W×(L/T) 式(3)で表わすことができる。
【0052】
ここで、上記(DL)は、炭化室入口からの距離Lにおける炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離であり、内部観察手段の炭化室内部の軌跡を表わすものである。
【0053】
本発明の検査方法によれば、この軌跡(DL)を利用して、炭化室の長手方向中心線から各炉壁までの正確な距離(SL)を求めることができる。すなわち、右炉壁までの測定距離(YL)と左炉壁までの測定距離(YL)のそれぞれについて、SL=YL+DLによって前記測定距離(YL)を補正し、炭化室の中心から炉壁までの正確な距離(SL)を求めることができる。また、前記測定距離(YL)および前記軌跡(DL)を求める式は、前記測定距離(YL)および変位(XL)などの測定データのポイント数に応じて適宜変形してもよい。
【0054】
本発明の検査方法では、前記測定距離(YL)及び変位(XL)の測定終了後に押出ラムから内部観察手段を取外し、測定データ処理手段に保存された測定距離(YL)及び変位(XL)などの測定データを別のコンピュータなどに読み込み、該コンピュータを使用して、D0、DT、XD、W、DL、及び、SLなどを算出するようにしてもよい。
【0055】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
(1)コークス炉検査装置の構成
コークス押出機を利用して、図3のように、押出機本体1にレーザー出力手段4を、押出ラム2に内部観察手段3と碁盤目の目盛りを施した鋼鉄製板(レーザー受光手段5)を設置した。前記内部観察手段3には、図4に示す様に、レーザー距離計11、レーザー受光位置を認識するためのビデオカメラ6、測定データ処理手段12であるプログラマブルコンピュータ、給電手段13、画像撮像手段であるビデオカメラ14、及び、レーザー式位置検出スイッチ15を備えたものを使用した。耐熱ケーシング10は、セラミックス繊維からなる断熱層の3層構造とした。
(2)コークス炉炭化室の検査方法
上記コークス炉炭化室の検査装置(コークス押出機)を用いて、押出ラムを約448mm/sの一定速度で、全長15560mmの炭化室に挿入し、レーザー距離計11(測定周期:10回/秒)、レーザー受光位置認識手段であるビデオカメラ6(測定周期:1回/秒)などを動作させ、炉壁までの距離(YL)の測定、及び、レーザー受光位置の変位(XL、XT)の測定を行った。炉壁の検査には約35秒(34.7秒)を要した。
【0056】
炭化室入口及び出口において測定した距離の結果に基づいて、炭化室入口における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)、及び、炭化室出口における前記中心線から内部観察装置までの距離(DT)を算出したところ、それぞれD0=−14.63mm、DT=28.06mmとなった。
【0057】
また、レーザー受光位置認識手段であるビデオカメラ6を用いて、炭化室入口のレーザー受光位置と炭化室入口からの移動距離Lにおけるレーザー受光位置の変位(XL)を測定した結果を図10に示した。図10から、炭化室入口におけるレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)は、XT=−27mmであった。この結果より、内部観察手段は、炭化室出口付近では、見かけ上(レーザーが炭化室の長手方向中心線と平行に照射されていたと仮定すると)、右側に約27mmずれていることが分かる。
【0058】
上記のようにして求めたXT、DT、及び、D0より、XDとWとを算出すると次のようになった。
【0059】
XD=DT−D0=28.06−(−14.63)=42.69mm、
W=XT−XD=−27−42.69=−69.69mm
この結果より、押出機本体から照射されたレーザーが炭化室出口付近では右側に約70mmずれていることが分かる。そして、W=−69.69mm、T=15560mmを下記式に代入して、図10に示した距離(XL)の各値について、DL=D0+XL−W×(L/T)によって、内部観察手段の軌跡(DL)を求めた。その結果を、図11に示した。図11から、実際には、内部観察手段が炭化室出口付近において、炭化室の中心線から左壁面側に約30mmずれていることが分かった。また、炭化室内での内部観察手段の軌跡(DL)にもとづいて、右炉壁までの実測測定距離(YL)と左炉壁までの実測測定距離(YL)のそれぞれを補正し、炭化室の長手方向中心線から炉壁までの距離(SL)を求めた結果を、図12に示した。図12中、「△」でプロットされている曲線は、実測測定距離(YL)を、「○」でプロットされている曲線は、軌跡(DL)に基づいて補正をした距離(SL)を示している。また、前記変位(XL)、軌跡(DL)、測定距離(YL)、および、前記中心線から炉壁までの距離(SL)の測定結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
図12及び表1の結果より、補正後の左炉壁面までの距離(SL)は、炭化室出口側では、炭化室内での内部観察手段の位置を特定する前の測定距離(YL)よりもやや大きくなっており、一方、補正後の右炉壁面までの距離(SL:絶対値)は、炭化室出口側において、前記測定距離(YL:絶対値)よりも小さくなっていることが分かる。このように、炭化室を検査する内部観察手段の軌跡を特定し、さらに、特定された軌跡に基づいて、実測した各炉壁までの距離を補正すると、炭化室長手方向中心線から各炉壁までの正確な距離を得ることができる。
【0062】
尚、前記測定距離(YL)は、測定周期が10回/1秒のレーザー距離計を使用して、炭化室の全長(T)にわたる約350ポイントで測定されているが、前記変位(XL)は、測定周期が1回/1秒のデジタルビデオカメラを用いて、炭化室の全長(T)にわたる約35ポイントでのみ測定されている。従って、図12および表1では、測定距離(YL)の測定ポイントと変位(XL)の測定ポイントが一致するポイントのデータのみを示した。前記測定距離(YL)の測定ポイントと変位(XL)の測定ポイントが一致しない測定距離(YL)の補正は、便宜上、両者が一致するときの軌跡(DL)の値を援用してもよい。例えば、表1中、移動距離(L)が448mm〜897mmの間では、測定距離(YL)の測定ポイントがほかに9点実在するが(表1には記載せず)、便宜上、これらの測定ポイントに対しては、移動距離448mmにおける軌跡(D448)=−17.62mmを援用して、中心線から炉壁までの距離(SL)を求めてもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、狭幅の空間内へ導入された内部観察手段の位置を特定することができ、狭幅の空間を介して対面する左右の壁面の状態を精度よく観察することができる。特に、前記狭幅の空間がコークス炉炭化室の場合は、炭化室の長手方向中心線から左右の炉壁面までの距離を精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炉壁に欠損がない炭化室の水平断面図。
【図2】炉壁に欠損がある炭化室の水平断面図。
【図3】本発明の検査装置を例示する側面図。
【図4】本発明で使用する内部観察手段を例示する水平断面図。
【図5】本発明の検査装置の別例を例示する側面図。
【図6】本発明の検査装置の別例を例示する側面図。
【図7】内部観察手段の位置関係を例示する説明図。
【図8】押出ラムの挿入状態及びレーザー受光位置の変位を例示する説明図。
【図9】レーザーの傾斜を例示する説明図。
【図10】炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置の変位(XL)を示すグラフ。
【図11】炭化室入口からの距離Lにおける押出ラムの軌跡(DL)を示すグラフ。
【図12】炭化室長手方向中心線から左右の炉壁までの距離を示すグラフ。
【符号の説明】
1:検査機本体(押出機本体)、2:導入手段(押出ラム)、3:内部観察手段、4:レーザー出力手段、5:レーザー受光手段、6:レーザー受光位置認識手段(ビデオカメラ)、7:ラムヘッド、10:耐熱ケーシング、
11:距離測定手段(レーザー距離計)、12:測定データ処理手段、13:給電手段、14:画像撮像手段、15:レーザー式位置検出スイッチ、16:バンドパスフィルタ、17:鏡、18:窓、19:配線、20:炉壁、21:炭化室長手方向中心線[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for inspecting a state of a wall face facing through a narrow space, and more particularly, to an apparatus for inspecting a wall state such as a coke oven carbonization chamber, and a coke oven carbonization using the same. The present invention relates to a method of specifying a trajectory of an internal observation unit for inspecting a chamber and a method of inspecting a coke oven carbonization chamber.
[0002]
[Prior art]
In the coke oven, a carbonization chamber for carbonizing the coal at a high temperature and a combustion chamber for heating the carbonization chamber are alternately arranged.In the production of coke, coal as a raw material is charged into the carbonization chamber. After carbonization at a high temperature of about 1,000 ° C. for about 20 hours, the extruding ram is used to repeat the cycle of extruding the produced coke from the carbonization chamber. The carbonization chamber generally has a width of about 400 to about 500 mm, a length of about 15,000 to about 20,000 mm, and a height of about 4,000 to about 7,7, in order to increase the efficiency of heat transfer to the coal charged in the chamber. It is a narrow and narrow space of 000 mm, and the furnace wall of the carbonization chamber is made of refractory brick. Even in the case of a furnace wall made of refractory bricks, intermittent continuous operation under the above-mentioned harsh conditions may cause a defective portion or carbon adhesion. In particular, a large load (pressure) is applied also in the furnace wall direction at the time of filling coal as a raw material or extruding produced coke, so that the furnace wall of the carbonization chamber is chipped, deformed, and moved. The average life of coke ovens currently operating in Japan is said to be about 30 years, but the cost of capital investment for new coke ovens has become extremely high in recent years. Will push it up. Therefore, it is an important issue in the coke manufacturing industry how to extend the life of the existing coke oven by maintaining and inspecting the coke oven.
[0003]
As the deterioration state of the furnace wall of the coke oven carbonization chamber, for example, when the furnace wall itself is moved or deformed and the furnace width is widened, the brick of the furnace wall is damaged and the furnace width is widened. There are various cases such as a case where carbon is attached to the furnace wall and the furnace width is reduced.
[0004]
Conventional maintenance and inspection methods are performed based on the load power value of the extrusion ram and the result of visual observation when extruding the generated coke. Can not figure out. Further, since the carbonization chamber is a narrow space as described above, it is not possible to visually observe the interior of the carbonization chamber.
[0005]
In recent years, there has been known a maintenance / inspection method in which a measuring device equipped with a video camera, a laser distance meter, and the like is installed on an extrusion ram of a coke extrusion device, and the state of the inside of the carbonization chamber is observed using the measuring device (for example,
[0006]
The main reason why only the furnace width of the coking chamber can be measured in this way is that it is difficult to specify the position of the measuring device inserted into the coking chamber. First of all, it is difficult to install the coke extruder itself at a fixed position and direction with respect to the carbonization chamber, and when the extruder is not directly facing the carbonization chamber, a measuring device is installed. The extrusion ram will be inserted smoothly into the carbonization chamber. In such a case, even if the displacement of the extrusion ram from the center line in the longitudinal direction of the carbonization chamber is small at the entrance of the carbonization chamber, the deviation at the exit of the carbonization chamber is large because the carbonization chamber is an elongated space. Become. Furthermore, depending on the load at the time of extrusion, carbon adhesion, and the like, the extrusion ram may meander without moving straight inside the carbonization chamber. To solve such a problem, for example,
[0007]
[Patent Document 1]
Registered utility model No. 3032354
[Patent Document 2]
JP 2000-336370 A
[Patent Document 3]
JP-A-10-279946
[Patent Document 4]
JP 2002-80852 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The method disclosed in
[0009]
In the method disclosed in
[0010]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and describes a state of a wall surface facing through a narrow space, particularly a state of a furnace wall facing through a narrow space such as a coke oven carbonization chamber. It is an object of the present invention to provide an inspection apparatus for inspecting, a method for specifying a trajectory of an internal observation unit for inspecting a coke oven carbonization chamber using the inspection apparatus, and an inspection method for a coke oven carbonization chamber.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention that can solve the above problems is an apparatus for inspecting a state of a wall surface facing through a narrow space, wherein the inspection apparatus is an inspection machine main body, and the inspection machine main body is used to inspect the space. Introducing means introduced into the inside, internal observing means installed on the introducing means, laser output means installed on the inspection machine main body side or the introducing means side, light receiving for receiving laser emitted from the laser output means Means, and means for recognizing the laser receiving position of the laser receiving means. The present invention uses a laser output unit, a laser receiving unit, and a laser receiving position recognizing unit to specify the trajectory of the internal observation unit inside the narrow space, and to use the internal observation unit to specify the trajectory of the internal observation unit. There is a gist in inspecting the situation of the wall surface facing via the. For example, the laser output means is installed in the inspection machine body, the laser emitted from the laser output means is received by the light receiving means installed in the introduction means, and the displacement of the laser light receiving position of the light receiving means is recognized by the laser light receiving position. By recognizing by means, the behavior of the internal observation means can be grasped. As the laser receiving position recognizing means, it is preferable to use, for example, one having an image capturing means. Further, if a device having a distance measuring means is used as the internal observing means, each distance from the internal observing means to the (both) wall surfaces can be measured. The inspection apparatus of the present invention is preferably used, for example, for inspecting the state of a wall surface facing through a narrow space such as a coke oven carbonization chamber. In this case, it is preferable to use a coke extrusion device as the inspection device. The inspection device main body corresponds to an extruder main body, and the introduction unit corresponds to an extrusion ram. Further, as the internal observation means, for example, if a heat-resistant casing having a heat-supplying means, a laser receiving position recognition means, a distance measuring means, a measurement data processing means in the heat-resistant casing is used, a coke oven may be used. It is possible to inspect the condition inside the carbonization chamber in detail. It is preferable that the heat-resistant casing includes one or more heat-insulating layers, and at least one of the heat-insulating layers is a layer made of ceramic fibers or a vacuum heat-insulating layer.
[0012]
Further, the present invention provides a method of specifying the trajectory of the internal observation means for inspecting the carbonization chamber, the method of specifying the trajectory of the internal observation means of the present invention,
Using the inspection device described above,
The introduction means is inserted into a coke oven carbonization chamber of a total length (T),
Using the internal observation means installed on the introduction means, the distance (Y 0 , Y T ) Is measured, and the distance (D) from the longitudinal center line of the carbonization chamber at the carbonization chamber entrance (L = 0) to the internal observation means is determined. 0 ) And a distance (D) from the center line to the internal observation means at the carbonization chamber outlet (L = T). T ) And;
Using the laser receiving position recognizing means, the displacement (X) between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber. L ) And the displacement between the laser receiving position at the carbonization chamber entrance and the laser receiving position at the carbonization chamber exit (X T Measuring);
The distance (D 0 ) And (D T ) And the displacement (X L ) And (X T ), The trajectory (D) of the internal observation means at a distance L from the carbonization chamber entrance L ) Is specified.
[0013]
Furthermore, an object of the present invention is to provide an inspection method for a coke oven carbonization chamber, and the inspection method of the present invention uses the inspection apparatus described above,
The introduction means is inserted into a coke oven carbonization chamber of a total length (T),
Using the internal observation means installed in the introduction means, the distance (Y) from the internal observation means to the furnace wall at a distance L from the carbonization chamber entrance. L ) Is measured, and the distance (D) from the longitudinal center line of the carbonization chamber at the carbonization chamber entrance (L = 0) to the internal observation means is determined. 0 ) And the distance (D) of the internal observation means from the center line at the carbonization chamber exit (L = T). T ) And;
Using the laser receiving position recognizing means, the displacement (X) between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber. L ) And the displacement between the laser receiving position at the carbonization chamber entrance and the laser receiving position at the carbonization chamber exit (X T Measuring);
The distance (D 0 ) And (D T ) And the displacement (X L ) And (X T ), The trajectory (D) of the internal observation means at a distance L from the carbonization chamber entrance L ); And
The locus (D L ), The measured distance (Y L ) Is corrected.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The inspection device of the present invention is a device for inspecting a state of a wall surface facing through a narrow space, wherein the inspection device is an inspection machine main body, and an introduction unit introduced into the space by the inspection machine main body. , Internal observation means installed in the introduction means. The narrow space to be inspected is not particularly limited, but the present invention can be suitably applied to any narrow space in which it is difficult to visually check the internal state. Examples of the narrow space include a space in a coke oven carbonization chamber, a pipe in a factory or the like, a sewage pipe, a water pipe, and the like. It is a very preferable embodiment to use the inspection apparatus of the present invention as an inspection apparatus for a coke oven carbonization chamber.
[0015]
Although not particularly limited, the inspection machine main body includes, for example, a driving unit that introduces the introduction unit into a narrow space. The introduction means is not particularly limited as long as it is introduced into the space by the inspection device main body, but is introduced into a narrow space, for example, a rod-shaped or plate-shaped one. Preferably, there is.
[0016]
The introduction means is provided with an internal observation means for observing the state inside the narrow space. The inspection means included in the internal observation means can be appropriately selected according to the purpose of the inspection. For example, an image capturing means for observing the inside of a narrow space, or a distance to a wall surface of a narrow space is measured. It is preferable to use a distance measuring means. Further, a device having both an image capturing unit and a distance measuring unit may be used. Examples of the image capturing unit include a (digital) video camera, a CCD camera, and a fiberscope, and examples of the distance measuring unit include a non-contact type distance meter such as a microwave distance meter and a laser distance meter. Can be. A microwave distance meter measures the time from irradiating an electromagnetic wave in a microwave or millimeter wave region to a narrow space wall surface and collecting a reflected electromagnetic wave, and converts the time to a distance. . In addition, it is preferable to use a triangulation type laser distance meter.
[0017]
The internal observation unit further includes a plurality of units such as a power supply unit for operating the distance measurement unit and the image pickup unit, and a measurement data processing unit for processing and storing measurement data from the distance measurement unit and the image pickup unit. It may be provided. It is also a preferable embodiment that the internal observation means includes a laser output means and a laser light reception position recognition means described later.
[0018]
Further, the inspection machine of the present invention is provided with a laser output means on the inspection machine main body side or the introduction means side, a laser light reception means for receiving a laser irradiated from the laser output means, and a laser light reception position of the laser light reception means. And a laser receiving position recognizing means for recognizing.
[0019]
The laser output means is not particularly limited, and examples thereof include a perfect circular collimated (parallel) light output laser marker having a wavelength of 635 nm and an output of 15 mW.
[0020]
The laser light receiving means is not particularly limited as long as it has a surface capable of receiving the laser beam emitted from the laser output means, and examples thereof include a plate-like one provided with a grid pattern. This is because, if a grid having a grid pattern is provided, the displacement of the laser receiving position can be easily measured by the laser receiving position recognizing means. The laser receiving position recognizing means is not particularly limited as long as it can recognize the laser receiving position applied to the laser receiving means, and examples thereof include an image capturing means. Examples of the image capturing means include a (digital) video camera, a CCD camera, and a fiberscope. Further, in order to accurately recognize the displacement of the laser receiving position of the laser receiving unit, the laser receiving unit and the image capturing unit (laser receiving unit) depend on the performance such as the field of view and the resolution of the image capturing unit (laser receiving position recognition unit). It is preferable to set a distance between the laser receiving unit and the image capturing unit. For example, the distance between the laser receiving unit and the image capturing unit is set to be short to some extent (for example, about 0.2 to 0.3 m) and to be constant. More preferred. This is because, when the distance between the laser light receiving unit and the image pickup unit is short and constant, the focus of the image pickup unit can be easily set, and the displacement measurement accuracy can be improved.
[0021]
Further, in the present invention, the laser output means can be installed on the inspection machine main body side, or on the introduction means side, for example, the laser output means is installed on the inspection machine main body, and the laser irradiated from the laser output means, A mode in which light is received by the light receiving means provided in the introduction means, or a laser output means is provided in the introduction means or the internal observation means, and the laser emitted from the laser output means is received by the light receiving means provided in the main body of the inspection machine. It may be an aspect. This is because in any case, the position of the internal observation unit in the narrow space can be specified.
[0022]
It is a very preferable embodiment to use the above-described inspection device of the present invention as an inspection device for a coke oven carbonization chamber. Hereinafter, the present invention will be described in detail based on an embodiment of an inspection apparatus for a coke oven carbonization chamber, but the inspection apparatus of the present invention is not limited to an inspection apparatus for a coke oven carbonization chamber.
[0023]
The inspection apparatus of the coke oven carbonization chamber according to the present invention includes an inspection machine main body, an introduction unit introduced into the coke oven by the inspection machine main body, an internal observation unit installed in the introduction unit, the inspection machine main body side or the introduction unit. A laser output unit provided on the unit side; a light receiving unit for receiving a laser emitted from the laser output unit; and a unit for recognizing a laser light receiving position of the laser light receiving unit. Further, the inspection device of the coke oven carbonization chamber is not particularly limited as long as it has the above configuration, but it is a very preferable embodiment to use a coke extrusion device. In such a case, the inspection machine main body corresponds to the coke extruder main body, and the introduction means corresponds to the extrusion ram. Also in the embodiment using the coke extrusion device, the laser output means can be installed on the extruder main body side, or on the extrusion ram side. For example, the laser output means is installed on the extruder main body and irradiated from the laser output means. The laser to be received is received by the light receiving means installed on the extrusion ram, or the laser output means is installed on the extrusion ram or the internal observation means, and the laser irradiated from the laser output means is installed on the extruder body. A mode in which light is received by a light receiving unit may be used. This is because in any case, the position of the internal observation means in the carbonization chamber can be specified. It is also a preferable embodiment that the laser output means is provided on a frame provided on the extruder main body or on a frame provided on the extruder main body side and separated from the extruder main body. This is because, if the extruder is installed on a frame provided separately from the extruder main body, the influence of the extruder swinging during coke extrusion can be reduced.
[0024]
FIG. 3 is a schematic side view illustrating an inspection apparatus of a coke oven carbonization chamber using a coke extruder. The inspection apparatus includes an extruder
[0025]
FIG. 4 is a horizontal sectional view illustrating the internal observation means 3 installed on the
[0026]
The heat-
[0027]
It is also a preferred embodiment that at least one of the heat insulating layers constituting the heat resistant casing is a vacuum heat insulating layer. The vacuum heat-insulating layer is, for example, a layered hermetic container that can be fitted into a heat-resistant casing, and is not particularly limited as long as the pressure is reduced to an extent that has a heat-insulating effect. In this case, the material of the layered closed container is preferably formed of a transparent member such as heat-resistant glass from the viewpoint of observing the state of the furnace wall with an image or irradiating the furnace wall with a laser. Further, only a part of the material of the layered closed container is formed of a transparent member, or a part of the layered closed container is formed as an opening, and such a portion is used as a transmitting portion of a laser beam irradiated from the
[0028]
The heat-
[0029]
The measurement data processing means 12 is not particularly limited as long as it stores data measured by the
[0030]
It is also a preferable embodiment that the inside observation means 3 includes a laser type
[0031]
The inspection apparatus of the coke oven carbonization chamber of the present invention can be changed to, for example, the following mode. For example, the laser receiving position recognition means 6 may be separately installed in front of the internal observation means 3 as shown in FIG. In this case, it is preferable to use, for example, a (digital) video camera, which is an image capturing means, in a heat-resistant casing as the laser light receiving
[0032]
Next, a method of specifying the trajectory of the internal observation means for inspecting the coke oven carbonization chamber using the above-described inspection apparatus and an inspection method of the coke oven carbonization chamber will be described.
[0033]
In the method of the present invention, a laser output means provided on the inspection machine main body side or the introduction means side, a laser light receiving means for receiving a laser emitted from the laser output means, and a laser light receiving position of the light receiving means are recognized. Trajectory (D L ) Is specified, and the distance to each of the left and right furnace walls is measured using the internal observation means. Since the method for specifying the trajectory of the internal observation means for inspecting the coking chamber of the present invention is common to the inspection method for the coking chamber, the following description will be made based on the mode of the inspection method for the coking chamber.
[0034]
According to the inspection method of the present invention, using the above-described apparatus for inspecting a coke oven carbonization chamber of the present invention, the introduction means is inserted into a coke oven carbonization chamber having a total length (T), and the internal observation means installed in the introduction means is provided. The distance from the internal observation means to the furnace wall at a distance L from the carbonization chamber entrance (Y L ) Is measured, and the distance (D) from the longitudinal center line of the carbonization chamber at the carbonization chamber entrance (L = 0) to the internal observation means is determined. 0 ) And the distance from the center line at the carbonization chamber exit (L = T) to the internal observation means (D T );
Using the laser receiving position recognizing means, the displacement (X) between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber. L ) And the displacement between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at the exit of the coking chamber (X T Measuring);
The distance (D 0 ) And (D T ) And the displacement (X L ) And (X T ) And the locus (D L ); And
The locus (D L ), The measured distance (Y L ) Is corrected.
[0035]
Here, the locus (D L ) Is the distance from the longitudinal center line of the coking chamber at the distance L from the entrance of the coking chamber to the internal observation means. The locus (D L ) And the distance (D 0 , D T ) Indicates a positive sign for the distance on the left side from the longitudinal center line of the carbonization chamber and the distance on the right side from the carbonization chamber entrance (M / S: machine side) to the exit (C / S: coke side) from the carbonization chamber entrance. Has a negative sign. In addition, the displacement (X L ), (X T Regarding ()), a positive sign indicates that the laser receiving position at the distances L and T from the entrance of the coking chamber has moved to the right with respect to the receiving position at the entrance of the coking chamber, and a negative sign indicates the opposite. That is, a positive sign is given when the extrusion ram (or the internal observation means) moves toward the left furnace wall. In addition, the measurement distance (Y L For ()), from the inlet of the coking chamber to the outlet, the measured distance from the internal observation means to the left furnace wall is represented by a positive sign, and the measured distance to the right furnace wall is represented by a negative sign.
[0036]
When the trajectory of the internal observation means for inspecting the carbonization chamber is specified, the distance (Y from the internal observation means to the furnace wall at the carbonization chamber entrance and the carbonization chamber exit is specified. 0 , Y T ) Is measured, and the distance (D) from the longitudinal center line of the carbonization chamber at the carbonization chamber entrance (L = 0) to the internal observation means 0 ) And the distance from the center line at the carbonization chamber exit (L = T) to the internal observation means (D T ).
[0037]
As the inspection apparatus for the coke oven carbonization chamber used in the method of the present invention, it is a very preferable embodiment to use a coke extrusion apparatus as described above. In this case, the introduction means is provided in the extrusion ram, and the inspection machine main body is used. Corresponds to the extruder body. Hereinafter, the inspection method of the present invention will be described based on an embodiment using a coke extrusion device.
[0038]
In the inspection method of the present invention, first, an extrusion ram is inserted into a carbonization chamber of a coke oven having a full length (T), and the extrusion ram is moved from an entrance of the carbonization chamber while moving the extrusion ram using an internal observation means installed in the extrusion ram. The distance from the internal observation means to the furnace wall at the distance L (Y L ) Is measured. Distance from internal observation means to furnace wall (Y L It is preferable that the measurement of ()) simultaneously measures the distance from the internal observation means to the right furnace wall and the distance to the left furnace wall as described above. In this case, for convenience, the distance to the left furnace wall is treated with a positive sign, and the distance to the right furnace wall is treated with a negative sign.
[0039]
Distance to furnace wall (Y L ) Can be measured using the distance measuring means described above, and is preferably measured with a laser distance meter. When measuring using a laser distance meter, the distance (Y L ) Is the distance converted from the center of the internal observation means to the furnace wall based on the distance of the laser irradiation path of the laser distance meter.
[0040]
The distance (Y L It is preferable that the measurement of ()) be performed continuously over the entire length (T) of the coking chamber, but it may be performed at a plurality of points of the total length (T) of the coking chamber depending on the performance of the distance measuring means. The measurement can be performed, for example, when extruding coke with an extrusion ram, when pulling back the extrusion ram after extruding coke, or by inserting the extrusion ram into an empty kiln. At the time of measurement, if the moving speed of the extrusion ram, which is the introduction means, is set to a constant speed, the measurement distance (Y L ) Can be associated with the distance L from the carbonization chamber entrance. The distance L from the carbonization chamber entrance is, for example, a method in which the moving speed of the extrusion ram is fixed, and a measurement data processing means or a time counting function is provided in the extruder main body, and a moving distance is obtained from the product of the speed and time; Alternatively, it may be calculated from a motor for driving the extrusion ram or the number of rotations of the driving unit in the extruder main body.
[0041]
Measurement distance (Y at distance L from the carbonization chamber entrance L ) Can be stored in the measurement data processing means, and is preferably stored in the measurement data processing means in association with the time or the distance L described above.
[0042]
Next, the measurement distance (Y L ), The distance (D) from the
[0043]
D 0 = 1/2 (furnace width at inlet of carbonization chamber) -Y 0 Equation (1)
D T = 1/2 (furnace width at carbonization chamber outlet) -Y T Equation (2)
Where Y 0 Or Y T Adopts the distance to the left furnace wall (with a positive sign), and the furnace width at the inlet and outlet of the coking chamber can be represented by the sum of the absolute values of the left and right measured distances at the inlet and outlet of the coking chamber. The furnace width at the inlet and outlet of the coking chamber may adopt the value of the width of the metal frame provided at the inlet and outlet of the coking chamber.
[0044]
In the inspection method of the present invention, the displacement (X) of the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber is determined by using the laser receiving position recognition means described above. L ) And the displacement between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at the exit of the coking chamber (X T ) Is measured. For example, the light receiving position of the laser beam irradiated from the laser output means to the laser receiving means is imaged by the
[0045]
The imaging of the laser receiving position by the laser receiving position recognizing means is performed by the distance (Y L ) Is preferably performed at the same time as the measurement, for example, when extruding coke with an extrusion ram, when pulling back the extrusion ram after extruding coke, or by inserting the extrusion ram in an empty kiln state. It is preferable that the image of the laser receiving position by the laser receiving position recognizing means is continuously measured over the entire length (T) of the coking chamber. However, depending on the performance of the laser receiving position recognizing means, the total length (T ) May be measured at a plurality of points.
[0046]
FIG. 8 is an explanatory view illustrating the insertion state of the extrusion ram and the change in the laser receiving position when the extrusion ram moves in the carbonization chamber. In FIG. 8, the inserted extrusion ram is approaching the left furnace wall of the carbonization chamber, and in this case, how the laser light receiving position of the laser light receiving means 5 changes from the side of the extruder is shown in FIGS. c). FIG. 8A exemplifies a laser receiving position at the entrance of the carbonization chamber, and the black circle points shown in the grids of the laser receiving means correspond to the laser receiving positions at the entrance of the carbonization chamber. FIG. 8B illustrates a laser receiving position when the extrusion ram is moving in the carbonization chamber. A black circle indicates the current (moving distance L) laser receiving position, and a white circle indicates the laser receiving position. And the laser receiving position at the entrance of the carbonization chamber. In FIG. 8B, since the extrusion ram is located on the left furnace wall side of the carbonization chamber, the current laser receiving position (black circle point) is shifted to the right side of the grid.
[0047]
FIG. 8C shows the laser receiving position at the outlet of the carbonization chamber (L = T). The black circle indicates the laser receiving position at the outlet of the carbonization chamber. Because of the approach, the scale has shifted to near the center of the grid. Note that the white circle points indicate the laser receiving position at the entrance of the carbonization chamber. Here, the displacement (X) of the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at the moving distance L from the entrance of the coking chamber. L ) Means the distance between the white circle point and the black circle point in FIG. In addition, the displacement (X T ) Means the distance between the white circle point and the black circle point in FIG.
[0048]
Next, the distance (D 0 ) And (D T ) And the displacement (X L ) And (X T ) And the locus (D L ) Will be described.
[0049]
First, X D = D T -D 0 By X D Is calculated. X D FIG. 7 shows the actual displacement of the internal observation means in the width direction of the coking chamber at the entrance and exit of the coking chamber, as shown in FIG. Next, W = X T -X D Is obtained by the following formula. Where X T Can be obtained by the above-described method, and is an amount indicating the displacement of the internal observation means itself with respect to the laser irradiation direction. Therefore, W = X T -X D W indicates the inclination of the laser itself with respect to the center line in the longitudinal direction of the carbonization chamber.
[0050]
FIG. 9 is an explanatory view illustrating the inclination of the laser with respect to the longitudinal center line of the carbonization chamber. As shown in FIG. 9, W means that the laser irradiated at the entrance of the carbonization chamber is shifted by W at the exit of the carbonization chamber about 16 m ahead. It is tilted to the left from the right side of the center line, and it means that the laser was irradiated from the carbonization chamber entrance side, and when the sign of W is negative, the laser is from the left side of the carbonization chamber longitudinal center line. This means that the laser was emitted from the inlet side of the carbonization chamber while tilting to the right. Here, the displacement of the laser at a distance L from the entrance of the carbonization chamber can be represented by W × (L / T), and the displacement (X L ) And distance (D 0 ), By correcting the inclination of the laser, the trajectory (D L ).
[0051]
Then, the locus (D L )
D L = D 0 + X L −W × (L / T) It can be expressed by equation (3).
[0052]
Here, (D L ) Is the distance from the center line in the longitudinal direction of the coking chamber to the internal observation means at a distance L from the entrance of the coking chamber, and represents the trajectory of the internal observation means inside the coking chamber.
[0053]
According to the inspection method of the present invention, this locus (D L ), The exact distance from the longitudinal center line of the coking chamber to each furnace wall (S L ). That is, the measurement distance (Y L ) And the measured distance to the left furnace wall (Y L ) For each L = Y L + D L The measurement distance (Y L ) To correct the exact distance (S L ). In addition, the measurement distance (Y L ) And the trajectory (D L ) Is calculated by the measurement distance (Y L ) And displacement (X L ) May be appropriately modified according to the number of points of the measurement data.
[0054]
In the inspection method of the present invention, the measurement distance (Y L ) And displacement (X L ) After the measurement is completed, the internal observation means is removed from the extrusion ram, and the measurement distance (Y) stored in the measurement data processing means is measured. L ) And displacement (X L ) Is read into another computer or the like, and D is read using the computer. 0 , D T , X D , W, D L , And S L Or the like may be calculated.
[0055]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to the following examples, and changes in the range and embodiments that do not depart from the gist of the present invention are described below. Included within the scope of the invention.
(1) Configuration of coke oven inspection equipment
Using a coke extruder, as shown in FIG. 3, a laser output means 4 is provided on the extruder
(2) Inspection method for coke oven carbonization room
Using an inspection device (coke extruder) in the coke oven carbonization chamber, the extrusion ram was inserted into a carbonization chamber having a total length of 15560 mm at a constant speed of about 448 mm / s. ), A video camera 6 (measurement cycle: once / second), etc., which is a laser light receiving position recognizing means, is operated, and the distance to the furnace wall (Y L ) And the displacement of the laser receiving position (X L , X T ) Was measured. Inspection of the furnace wall took about 35 seconds (34.7 seconds).
[0056]
Based on the results of the distances measured at the entrance and exit of the carbonization chamber, the distance (D) from the longitudinal center line of the carbonization chamber at the entrance of the carbonization chamber to the internal observation means 0 ) And the distance from the center line at the outlet of the carbonization chamber to the internal observation device (D T ) Was calculated, and D 0 = -14.63 mm, D T = 28.06 mm.
[0057]
Further, using the
[0058]
X obtained as described above T , D T , And D 0 Than X D And W were calculated as follows.
[0059]
X D = D T -D 0 = 28.06-(-14.63) = 42.69 mm,
W = X T -X D = -27-42.69 = -69.69 mm
From this result, it can be seen that the laser irradiated from the extruder body is shifted to the right by about 70 mm near the exit of the carbonization chamber. Then, by substituting W = −69.69 mm and T = 15560 mm into the following equation, the distance (X L ) For each value of L = D 0 + X L −W × (L / T), the locus (D L ). The result is shown in FIG. From FIG. 11, it was found that actually, the inner observation means was displaced by about 30 mm from the center line of the coking chamber to the left wall side near the exit of the coking chamber. In addition, the locus (D L ), The measured distance to the right furnace wall (Y L ) And the measured distance to the left furnace wall (Y L ) Is corrected, and the distance from the longitudinal center line of the carbonization chamber to the furnace wall (S L 12) are shown in FIG. In FIG. 12, a curve plotted with “△” indicates an actually measured measurement distance (Y L ) And the curve plotted with “○” indicates the locus (D L ) Based on the corrected distance (S L ). In addition, the displacement (X L ), Locus (D L ), Measurement distance (Y L ) And the distance from the center line to the furnace wall (S L ) Are shown in Table 1.
[0060]
[Table 1]
[0061]
From the results in FIG. 12 and Table 1, the distance (S L ) Is the measured distance (Y) before specifying the position of the internal observation means in the carbonization chamber on the exit side of the carbonization chamber. L ), And the distance to the right furnace wall after correction (S L : Absolute value) is the measured distance (Y L : Absolute value). In this way, the trajectory of the internal observation means for inspecting the coking chamber is specified, and further, based on the specified trajectory, the measured distance to each furnace wall is corrected. The exact distance to can be obtained.
[0062]
Note that the measurement distance (Y L ) Is measured at about 350 points over the entire length (T) of the carbonization chamber using a laser rangefinder having a measurement cycle of 10 times / 1 second. L ) Is measured only at about 35 points over the entire length (T) of the carbonization chamber using a digital video camera with a measurement cycle of once / second. Therefore, in FIG. 12 and Table 1, the measured distance (Y L ) Measurement point and displacement (X L ) Shows only the data of the points where the measurement points coincide. The measurement distance (Y L ) Measurement point and displacement (X L ) Measurement distance (Y L ) Is, for convenience, the locus (D L ) May be used. For example, in Table 1, when the movement distance (L) is between 448 mm and 897 mm, the measurement distance (Y L ) Are actually present at nine other measurement points (not shown in Table 1), but for the sake of convenience, the locus (D 448 ) =-17.62 mm, the distance from the center line to the furnace wall (S L ) May be required.
[0063]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the position of the internal observation means introduced into the narrow space can be specified, and the state of the left and right wall surfaces facing each other via the narrow space can be observed with high accuracy. In particular, when the narrow space is a coke oven carbonization chamber, the distance from the longitudinal center line of the carbonization chamber to the left and right furnace wall surfaces can be accurately measured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a horizontal sectional view of a carbonization chamber in which a furnace wall has no defect.
FIG. 2 is a horizontal sectional view of a carbonization chamber having a defect in a furnace wall.
FIG. 3 is a side view illustrating the inspection apparatus of the present invention.
FIG. 4 is a horizontal sectional view illustrating an internal observation unit used in the present invention.
FIG. 5 is a side view illustrating another example of the inspection apparatus of the present invention.
FIG. 6 is a side view illustrating another example of the inspection apparatus of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram illustrating a positional relationship of an internal observation unit.
FIG. 8 is an explanatory diagram illustrating an insertion state of a pushing ram and a displacement of a laser receiving position.
FIG. 9 is an explanatory view illustrating the inclination of a laser.
FIG. 10 shows the displacement (X) of the laser receiving position at a distance L from the carbonization chamber entrance. L ).
FIG. 11 shows the trajectory (D) of the extrusion ram at a distance L from the inlet of the carbonization chamber. L ).
FIG. 12 is a graph showing a distance from a longitudinal center line of a carbonization chamber to left and right furnace walls.
[Explanation of symbols]
1: Inspection machine body (extruder body), 2: Introducing means (extrusion ram), 3: Internal observation means, 4: Laser output means, 5: Laser light receiving means, 6: Laser light receiving position recognition means (video camera), 7: Ram head, 10: Heat resistant casing,
11: distance measurement means (laser distance meter), 12: measurement data processing means, 13: power supply means, 14: image pickup means, 15: laser type position detection switch, 16: band pass filter, 17: mirror, 18: window , 19: wiring, 20: furnace wall, 21: longitudinal center line of carbonization chamber
Claims (11)
検査機本体、
前記検査機本体によって前記空間内へ導入される導入手段、
前記導入手段に設置された内部観察手段、
前記検査機本体側または前記導入手段側に設置されたレーザー出力手段、
前記レーザー出力手段から照射されるレーザーを受光する受光手段、及び、
前記レーザー受光手段のレーザー受光位置を認識する手段とを備えることを特徴とする検査装置。A device for inspecting a state of a wall surface facing through a narrow space, wherein the inspection device includes:
Inspection machine body,
Introduction means introduced into the space by the inspection machine main body,
Internal observation means installed in the introduction means,
Laser output means installed on the inspection machine body side or the introduction means side,
Light receiving means for receiving the laser emitted from the laser output means, and
Means for recognizing a laser light receiving position of the laser light receiving means.
前記導入手段を全長(T)のコークス炉炭化室へ挿入し、
前記導入手段に設置された内部観察手段を用いて、炭化室入口および炭化室出口における内部観察手段から炉壁までの距離(Y0、YT)を測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と、炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段までの距離(DT)とを求める工程;
前記レーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置との変位(XL)、および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する工程;
前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定することを特徴とするコークス炉炭化室内を検査する内部観察手段の軌跡の特定方法。Using the inspection device according to any one of claims 5 to 9,
The introduction means is inserted into a coke oven carbonization chamber of a total length (T),
The distances (Y 0 , Y T ) from the internal observation means to the furnace wall at the entrance of the carbonization chamber and the exit of the carbonization chamber were measured using the internal observation means provided in the introduction means, and the entrance of the carbonization chamber (L = 0) was measured. step of finding the distance from the coking chamber longitudinal centerline to the interior observing means (D 0), the distance from the center line of the carbonization chamber outlet (L = T) to the inside observation means and (D T) in;
Using the laser receiving position recognizing means, the displacement ( XL ) between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber, and the laser receiving position and carbonization at the entrance of the coking chamber. Measuring the displacement (X T ) from the laser receiving position at the chamber exit;
The trajectory (D L ) of the internal observation means at a distance L from the carbonization chamber entrance is specified from the distances (D 0 ) and (D T ) and the displacements ( XL ) and (X T ). A method of specifying the trajectory of the internal observation means for inspecting the coke oven carbonization chamber.
前記導入手段を全長(T)のコークス炉炭化室へ挿入し、
前記導入手段に設置された内部観察手段を用いて、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段から炉壁までの距離(YL)を測定し、炭化室入口(L=0)における炭化室長手方向中心線から内部観察手段までの距離(D0)と、炭化室出口(L=T)における前記中心線から内部観察手段までの距離(DT)とを求める工程;
前記レーザー受光位置認識手段を用いて、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室入口からの距離Lにおけるレーザー受光位置との変位(XL)および、炭化室入口でのレーザー受光位置と炭化室出口におけるレーザー受光位置との変位(XT)を測定する工程;
前記距離(D0)と(DT)、及び、前記変位(XL)と(XT)から、炭化室入口からの距離Lにおける内部観察手段の軌跡(DL)を特定する工程;及び
前記軌跡(DL)に基づいて、前記測定距離(YL)を補正する工程を含むことを特徴とするコークス炉炭化室の検査方法。Using the inspection device according to any one of claims 5 to 9,
The introduction means is inserted into a coke oven carbonization chamber of a total length (T),
The distance (Y L ) from the internal observation means to the furnace wall at a distance L from the carbonization chamber entrance was measured using the internal observation means installed in the introduction means, and the carbonization chamber length at the carbonization chamber entrance (L = 0) was measured. step of finding the distance from side direction centerline to internal observation means (D 0), the distance from the center line of the carbonization chamber outlet (L = T) to the inside observation means and (D T);
Using the laser receiving position recognition means, the displacement ( XL ) between the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the laser receiving position at a distance L from the entrance of the coking chamber, and the laser receiving position at the entrance of the coking chamber and the coking chamber. Measuring the displacement (X T ) from the laser receiving position at the exit;
Specifying the trajectory (D L ) of the internal observation means at a distance L from the carbonization chamber entrance from the distances (D 0 ) and (D T ) and the displacements ( XL ) and (X T ); and A method for inspecting a coke oven carbonization chamber, comprising a step of correcting the measured distance (Y L ) based on the trajectory (D L ).
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