JP2004243889A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の走行状況に応じて外景とのコントラストを自動で調整でき、坂道の走行においても運転者の視界を妨げずに安全性を向上させることができるヘッドアップディスプレイを提供すること。
【解決手段】運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナを設け、コンバイナに像を投影する光源3と表示装置4を設け、コンバイナに外光の透過率を変更する液晶シャッタ24を設け、光源3と表示装置4、液晶シャッタ24を制御する制御部5を設け、外光の強度を検知する光センサ9を設けて外光に対応してコンバイナの外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイ1において、車両の傾きを検知する傾斜センサ8を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナを設け、コンバイナに像を投影する光源3と表示装置4を設け、コンバイナに外光の透過率を変更する液晶シャッタ24を設け、光源3と表示装置4、液晶シャッタ24を制御する制御部5を設け、外光の強度を検知する光センサ9を設けて外光に対応してコンバイナの外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイ1において、車両の傾きを検知する傾斜センサ8を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の走行する状況に合わせてコンバイナを見やすくするヘッドアップディスプレイの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用途のヘッドアップディスプレイにおいては、日中の非常に明るい環境下でも表示を視認できるように、外光の強度に対応して透過率を任意に可変させる液晶シャッタを採用している。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−325293号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のヘッドアップディスプレイにあっては、外光の強度により表示エリアの透過率を変更していたため、坂道走行において視線が下方寄りになると、外部の状況を充分に見る視界の確保が不十分となるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、車両の走行状況に応じて外景とのコントラストを自動で調整でき、坂道の走行においても運転者の視界を妨げずに安全性を向上させることができるヘッドアップディスプレイを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナを設け、コンバイナに像を投影する投影手段を設け、コンバイナに外光の透過率を変更する透過率変更手段を設け、投影手段と透過率変更手段を制御する制御部を設け、外光の強度を検知する光センサを設けて外光に対応してコンバイナの外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイにおいて、車両の傾きを検知する傾斜センサを設け、車両の傾きに応じてコンバイナの透過率を変更させることを特徴とする手段とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項3記載の発明では、車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0009】
【発明の作用と効果】
請求項1記載の発明では、車両の傾きを傾斜センサで検知し、車両の傾きに応じて透過率変更手段でコンバイナの外光の透過率を変更する。よって、坂道の勾配によって、運転者の視線が車両のフロントガラスの下部を通して外部を見るような場合に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が上がったことにより、運転者の視線がフロントガラスの下部を通して外部を見る際に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が下がったことにより、運転者の視線は手前側を見てしまうことが多く、そのような場合に、運転者の視線がフロントガラスの下部を通して外部を見る際に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のヘッドアップディスプレイを実現する実施の形態を、請求項1,2,3,に係る発明に対応する実施例に基づいて説明する。
【0013】
(実施例)
【0014】
まず、構成を説明する。
図1は実施例のヘッドアップディスプレイを示す説明図である。図2は実施例のヘッドアップディスプレイのブロック図である。図1,2における主要符号を説明すると、1はヘッドアップディスプレイ、2はコンバイナ部(コンバイナ)、21,22は偏光板、23はホログラムコンバイナ、24は液晶シャッタ(透過率変更手段)、3は光源、4は表示装置、5は制御部、51は制御ユニット、52は描画回路、53は調光回路、54は液晶駆動回路、6は凹面鏡、7はマニュアルスイッチ、8は傾斜センサ、9は光センサ、10はウインドシールドガラス、A1は走行中に外を見る際の視線、A2はヘッドアップディスプレイを見る際の視線、hは人である。
【0015】
本実施例のヘッドアップディスプレイ1では、運転者の前方となるウインドシールドガラス10の一部にコンバイナ部2として使用する領域を形成する。このコンバイナ部2には制御による信号の印加により光を通過させる方向を変化させて、光の透過率を変更させる液晶シャッタ24を、偏光板21,22で挟み込むようにして設ける。さらに、偏光板22の運転者側には像を運転者に向かって反射させるホログラムコンバイナ23を設ける。
【0016】
さらに、ウインドシールドガラス10の下部には、像を投影するための光源3と表示装置4を設け、その投影先に像をホログラムコンバイナ23に向かって反射させる凹面鏡6を設ける。
【0017】
さらに、車両には、図2に示すように制御部5を設ける。制御部5には、各装置、センサからの入力を行い、各装置を制御するための信号を出力する制御ユニット51と、制御ユニット51からの信号で表示装置4を制御する描画回路52と、制御ユニット51からの信号で光源3を制御する調光回路53と、制御ユニット51からの信号でホログラムコンバイナ23を制御する液晶駆動回路54を設ける。
【0018】
また、車両には、車両の傾きを検出する傾斜センサ8、外光の強度を検出する光センサ9を設け、検出信号が制御部5の制御ユニット51に入力されるようにする。
【0019】
車室内の運転者の手が届く位置には、手動でヘッドアップディスプレイ1を操作するためのマニュアルスイッチ7を設ける。
【0020】
次に、作用を説明する。
【0021】
[坂道に対応して運転者の視界を確保する作用]
本実施例のヘッドアップディスプレイ1では、光センサ9により外光の強度を検知すると、その強度が信号で制御部5の制御ユニット51に入力される。入力によって検知される外光が強い場合は、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3からより強い光が投光されるようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を低くするようにする。これにより、外光が強い場合であっても表示像を運転者にはっきり見せるようにする。
【0022】
また、光センサ9により外光が弱いと検知された場合には、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3から弱い光が投光されるようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を高くするようにする。これにより、外光が弱い場合であっても表示像が強く見えすぎないようにして、適度に表示像を通して外部を見ることができるようにする。
【0023】
さらに、坂道を車両が走行することにより、車両が傾いていることを傾斜センサ8で検知すると、傾斜センサ8からの検知信号は制御部5の制御ユニット51に入力されるので、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3から発せられる光を弱くするようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を高くするようにする。
【0024】
坂道を車両が登る場合には、車の前方が上がることによりウインドシールドガラス10が上がるので、運転者はウインドシールドガラス10の下部を見ることとなるので、運転のために見る部分とコンバイナ部2として使用する領域が重なってくることになるが、制御部5のコントロールによって、コンバイナ部2の外光の透過率が上がっているので、運転者はコンバイナ部2を通して楽に外部を見ることができる。
【0025】
一方、坂道を車両が降りる場合には、車の前方が下がることにより、運転者は車の前方の近くを確認するためにウインドシールドガラス10の下部を見たくなることが多い、その際には、運転のために見る部分とコンバイナ部2として使用する領域が重なってくることになるが、制御部5のコントロールによって、コンバイナ部2の外光の透過率が上がっているので、運転者はコンバイナ部2を通して楽に外部を見ることができる。
【0026】
また、傾斜センサ8から入力される検知信号によって、傾斜が急である場合には、登りの場合も降りの場合も車両のすぐ前の近くを確認しながら運転しなくてはならない状況であることが多いので、さらに、コンバイナ部2の外光の透過率を高めるようにして、コンバイナ部2を通して外部を見やすいようにする。このようにすれば、車両が通る幅に余裕のない坂になった部分を通る際や急な坂道で歩行者が多く横切るような場合にも充分に車両の前の近くを見ることができるようになる。
【0027】
次に、効果を説明する。
【0028】
実施例のヘッドアップディスプレイ1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0029】
(1)運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナ部2を設け、コンバイナ部2に像を投影する光源3と表示装置4を設け、コンバイナ部2に外光の透過率を変更する液晶シャッタ24を設け、光源3と表示装置4、液晶シャッタ24を制御する制御部5を設け、外光の強度を検知する光センサ9を設けて外光に対応してコンバイナ部2の外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイ1において、車両の傾きを検知する傾斜センサ8を設け、車両の傾きに応じてコンバイナ部2の透過率を変更させるため、坂道の勾配によって、運転者の視線が車両のフロントガラスの下部を通して外部を見るような場合に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0030】
(2)車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナ部2が外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が上がっても、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0031】
(3)車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナ部2が外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が下がっても、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0032】
以上、本発明のヘッドアップディスプレイ1を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0033】
例えば、実施例では、透過率変更手段として液晶シャッタ24を用いたが、コンバイナ部2の外光の透過率を変更できれば、他のものを用いてもよい。
【0034】
また、実施例では、凹面鏡6を用いているが、光源3と表示装置4から直接、像をホログラムコンバイナ23に投影するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のヘッドアップディスプレイを示す説明図である。
【図2】実施例のヘッドアップディスプレイのブロック図である。
【符号の説明】
1 ヘッドアップディスプレイ
2 コンバイナ部
21 偏光板
22 偏光板
23 ホログラムコンバイナ
24 液晶シャッタ
3 光源
4 表示装置
5 制御部
51 制御ユニット
52 描画回路
53 調光回路
54 液晶駆動回路
6 凹面鏡
7 マニュアルスイッチ
8 傾斜センサ
9 光センサ
10 ウインドシールドガラス
A1 (走行中に外を見る際の)視線
A2 (ヘッドアップディスプレイを見る際の)視線
h 人
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の走行する状況に合わせてコンバイナを見やすくするヘッドアップディスプレイの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用途のヘッドアップディスプレイにおいては、日中の非常に明るい環境下でも表示を視認できるように、外光の強度に対応して透過率を任意に可変させる液晶シャッタを採用している。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−325293号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のヘッドアップディスプレイにあっては、外光の強度により表示エリアの透過率を変更していたため、坂道走行において視線が下方寄りになると、外部の状況を充分に見る視界の確保が不十分となるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、車両の走行状況に応じて外景とのコントラストを自動で調整でき、坂道の走行においても運転者の視界を妨げずに安全性を向上させることができるヘッドアップディスプレイを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナを設け、コンバイナに像を投影する投影手段を設け、コンバイナに外光の透過率を変更する透過率変更手段を設け、投影手段と透過率変更手段を制御する制御部を設け、外光の強度を検知する光センサを設けて外光に対応してコンバイナの外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイにおいて、車両の傾きを検知する傾斜センサを設け、車両の傾きに応じてコンバイナの透過率を変更させることを特徴とする手段とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項3記載の発明では、車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0009】
【発明の作用と効果】
請求項1記載の発明では、車両の傾きを傾斜センサで検知し、車両の傾きに応じて透過率変更手段でコンバイナの外光の透過率を変更する。よって、坂道の勾配によって、運転者の視線が車両のフロントガラスの下部を通して外部を見るような場合に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が上がったことにより、運転者の視線がフロントガラスの下部を通して外部を見る際に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が下がったことにより、運転者の視線は手前側を見てしまうことが多く、そのような場合に、運転者の視線がフロントガラスの下部を通して外部を見る際に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のヘッドアップディスプレイを実現する実施の形態を、請求項1,2,3,に係る発明に対応する実施例に基づいて説明する。
【0013】
(実施例)
【0014】
まず、構成を説明する。
図1は実施例のヘッドアップディスプレイを示す説明図である。図2は実施例のヘッドアップディスプレイのブロック図である。図1,2における主要符号を説明すると、1はヘッドアップディスプレイ、2はコンバイナ部(コンバイナ)、21,22は偏光板、23はホログラムコンバイナ、24は液晶シャッタ(透過率変更手段)、3は光源、4は表示装置、5は制御部、51は制御ユニット、52は描画回路、53は調光回路、54は液晶駆動回路、6は凹面鏡、7はマニュアルスイッチ、8は傾斜センサ、9は光センサ、10はウインドシールドガラス、A1は走行中に外を見る際の視線、A2はヘッドアップディスプレイを見る際の視線、hは人である。
【0015】
本実施例のヘッドアップディスプレイ1では、運転者の前方となるウインドシールドガラス10の一部にコンバイナ部2として使用する領域を形成する。このコンバイナ部2には制御による信号の印加により光を通過させる方向を変化させて、光の透過率を変更させる液晶シャッタ24を、偏光板21,22で挟み込むようにして設ける。さらに、偏光板22の運転者側には像を運転者に向かって反射させるホログラムコンバイナ23を設ける。
【0016】
さらに、ウインドシールドガラス10の下部には、像を投影するための光源3と表示装置4を設け、その投影先に像をホログラムコンバイナ23に向かって反射させる凹面鏡6を設ける。
【0017】
さらに、車両には、図2に示すように制御部5を設ける。制御部5には、各装置、センサからの入力を行い、各装置を制御するための信号を出力する制御ユニット51と、制御ユニット51からの信号で表示装置4を制御する描画回路52と、制御ユニット51からの信号で光源3を制御する調光回路53と、制御ユニット51からの信号でホログラムコンバイナ23を制御する液晶駆動回路54を設ける。
【0018】
また、車両には、車両の傾きを検出する傾斜センサ8、外光の強度を検出する光センサ9を設け、検出信号が制御部5の制御ユニット51に入力されるようにする。
【0019】
車室内の運転者の手が届く位置には、手動でヘッドアップディスプレイ1を操作するためのマニュアルスイッチ7を設ける。
【0020】
次に、作用を説明する。
【0021】
[坂道に対応して運転者の視界を確保する作用]
本実施例のヘッドアップディスプレイ1では、光センサ9により外光の強度を検知すると、その強度が信号で制御部5の制御ユニット51に入力される。入力によって検知される外光が強い場合は、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3からより強い光が投光されるようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を低くするようにする。これにより、外光が強い場合であっても表示像を運転者にはっきり見せるようにする。
【0022】
また、光センサ9により外光が弱いと検知された場合には、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3から弱い光が投光されるようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を高くするようにする。これにより、外光が弱い場合であっても表示像が強く見えすぎないようにして、適度に表示像を通して外部を見ることができるようにする。
【0023】
さらに、坂道を車両が走行することにより、車両が傾いていることを傾斜センサ8で検知すると、傾斜センサ8からの検知信号は制御部5の制御ユニット51に入力されるので、制御ユニット51が調光回路53を制御して光源3から発せられる光を弱くするようにし、かつ、制御ユニット51が液晶駆動回路54を制御して液晶シャッタ24が外光の透過率を高くするようにする。
【0024】
坂道を車両が登る場合には、車の前方が上がることによりウインドシールドガラス10が上がるので、運転者はウインドシールドガラス10の下部を見ることとなるので、運転のために見る部分とコンバイナ部2として使用する領域が重なってくることになるが、制御部5のコントロールによって、コンバイナ部2の外光の透過率が上がっているので、運転者はコンバイナ部2を通して楽に外部を見ることができる。
【0025】
一方、坂道を車両が降りる場合には、車の前方が下がることにより、運転者は車の前方の近くを確認するためにウインドシールドガラス10の下部を見たくなることが多い、その際には、運転のために見る部分とコンバイナ部2として使用する領域が重なってくることになるが、制御部5のコントロールによって、コンバイナ部2の外光の透過率が上がっているので、運転者はコンバイナ部2を通して楽に外部を見ることができる。
【0026】
また、傾斜センサ8から入力される検知信号によって、傾斜が急である場合には、登りの場合も降りの場合も車両のすぐ前の近くを確認しながら運転しなくてはならない状況であることが多いので、さらに、コンバイナ部2の外光の透過率を高めるようにして、コンバイナ部2を通して外部を見やすいようにする。このようにすれば、車両が通る幅に余裕のない坂になった部分を通る際や急な坂道で歩行者が多く横切るような場合にも充分に車両の前の近くを見ることができるようになる。
【0027】
次に、効果を説明する。
【0028】
実施例のヘッドアップディスプレイ1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0029】
(1)運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナ部2を設け、コンバイナ部2に像を投影する光源3と表示装置4を設け、コンバイナ部2に外光の透過率を変更する液晶シャッタ24を設け、光源3と表示装置4、液晶シャッタ24を制御する制御部5を設け、外光の強度を検知する光センサ9を設けて外光に対応してコンバイナ部2の外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイ1において、車両の傾きを検知する傾斜センサ8を設け、車両の傾きに応じてコンバイナ部2の透過率を変更させるため、坂道の勾配によって、運転者の視線が車両のフロントガラスの下部を通して外部を見るような場合に、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0030】
(2)車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナ部2が外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が上がっても、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0031】
(3)車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナ部2が外光の透過率を上げるようにしたため、車両の前方が下がっても、運転者の視界を妨げることがないようにでき、運転環境の安全性を向上させることができる。
【0032】
以上、本発明のヘッドアップディスプレイ1を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0033】
例えば、実施例では、透過率変更手段として液晶シャッタ24を用いたが、コンバイナ部2の外光の透過率を変更できれば、他のものを用いてもよい。
【0034】
また、実施例では、凹面鏡6を用いているが、光源3と表示装置4から直接、像をホログラムコンバイナ23に投影するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のヘッドアップディスプレイを示す説明図である。
【図2】実施例のヘッドアップディスプレイのブロック図である。
【符号の説明】
1 ヘッドアップディスプレイ
2 コンバイナ部
21 偏光板
22 偏光板
23 ホログラムコンバイナ
24 液晶シャッタ
3 光源
4 表示装置
5 制御部
51 制御ユニット
52 描画回路
53 調光回路
54 液晶駆動回路
6 凹面鏡
7 マニュアルスイッチ
8 傾斜センサ
9 光センサ
10 ウインドシールドガラス
A1 (走行中に外を見る際の)視線
A2 (ヘッドアップディスプレイを見る際の)視線
h 人
Claims (3)
- 運転者が視線の変更を少なく見ることができるコンバイナを設け、同コンバイナに像を投影する投影手段を設け、前記コンバイナに外光の透過率を変更する透過率変更手段を設け、前記投影手段と前記透過率変更手段を制御する制御部を設け、外光の強度を検知する光センサを設けて外光に対応してコンバイナの外光の透過率を変更するヘッドアップディスプレイにおいて、
車両の傾きを検知する傾斜センサを設け、車両の傾きに応じてコンバイナの透過率を変更させることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。 - 請求項1に記載されたヘッドアップディスプレイにおいて、車両の前方が上がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
- 請求項1または請求項2に記載されたヘッドアップディスプレイにおいて、
車両の前方が下がった位置となるように傾いた場合には、コンバイナが外光の透過率を上げるようにしたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003035513A JP2004243889A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヘッドアップディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003035513A JP2004243889A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヘッドアップディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004243889A true JP2004243889A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33020917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003035513A Pending JP2004243889A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ヘッドアップディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004243889A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1630618A2 (en) | 2004-08-24 | 2006-03-01 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Production method of lithographic printing plate, lithographic printing plate precursor and lithographic printing method |
JP2007148092A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Denso Corp | ヘッドアップディスプレイ装置 |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003035513A patent/JP2004243889A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1630618A2 (en) | 2004-08-24 | 2006-03-01 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Production method of lithographic printing plate, lithographic printing plate precursor and lithographic printing method |
JP2007148092A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Denso Corp | ヘッドアップディスプレイ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20051114 |