JP2004242088A - メールサービス共用方法及びそのシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子メール通信を行うメールサービスの利便性を向上させることができるメールサービス共用方法及びそのシステムを提供する。
【解決手段】端末装置10−1がICカード50からメール設定情報を読み出し、仲介機構30がこのメール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、メールサーバ20−1がこのメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、このメールアカウントを用いてメールサービスを実行する。ユーザはICカード50を持っていれば、出張先などの移動先に設置されている端末装置10−1を使用し、そこに設置されているメールサーバ20−1を自らのメールサーバとみなして、メールサービスを利用することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】端末装置10−1がICカード50からメール設定情報を読み出し、仲介機構30がこのメール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、メールサーバ20−1がこのメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、このメールアカウントを用いてメールサービスを実行する。ユーザはICカード50を持っていれば、出張先などの移動先に設置されている端末装置10−1を使用し、そこに設置されているメールサーバ20−1を自らのメールサーバとみなして、メールサービスを利用することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICカード等を用いて電子メールサービスを利用可能とするメールサービス共用方法及びそのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットやイントラネットの進展によってパーソナルコンピュータや携帯電話等の端末装置を使った電子メールサービスが普及している。電子メールサービスを受けるには、メールサービスを利用するユーザが、事前にインターネットの所定のプロバイダと利用契約を結びメールアカウントを取得したり、メールサーバにメールアカウント情報を設定してメールアカウントを取得したりして、そのメールアカウントを用いて電子メールの利用を可能にしている。この場合、ユーザのメールアカウントは、そのユーザが所有するパーソナルコンピュータや携帯電話等の端末装置に登録され、ユーザはその登録済みの端末装置を用いる限り、電子メールを利用することができる。
【0003】
このようなメールサービスシステムに対し、インターネットのプロバイダと利用契約を結ぶことなく電子メールを利用できるような利便性を考慮したシステムが開示されている。このシステムは、電子メールのユーザが通信端末から電子メール利用装置へ電話等により接続の申し込みを行うと、一時利用アカウントを設定して格納し、この一時利用アカウントを用いて電子メールを送信するものである。また、既存のメールアカウントを用いて電子メールを利用する場合は、電子メールのユーザが通信端末から、契約を行っているプロバイダ業者名及びメールアカウントを入力し、そのプロバイダ業者のサーバと接続して電子メールを利用するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−33759号公報(段落〔0016〕、〔0024〕、〔0027〕、図1、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のメールサービスシステムでは、電子メールのメールアカウントは一つのメールサーバにおいてのみ有効なものであるため、メールサービスの利便性が十分でないという問題があった。例えば、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参し、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要があり、そのため、いわゆる細い線を介して電子メール通信を行っていた。この場合、携帯電話による接続では、場所によって電波状態が悪い場合もあり使用できないという問題があった。また、携帯電話による接続では、いわゆる細い線を介して通信を行っていたので、比較的大容量のデータを添付して送信すると、後に続いて次の電子メールを送信できないという問題があった。
【0006】
また、上述した特許文献1のシステムでは、一時的に設定されるメールアカウントを用いて電子メールを送信することができるものの、時や所を変えて電子メールサービスを利用する場合は、このメールアカウントはユーザ固有のものではなく常に同じアカウントになるとは限らないため、電子メールを受信するのに不都合が生じるという問題があった。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子メール通信を行うメールサービスの利便性を更に向上させることができるメールサービス共用方法及びそのシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、利用権生成は可であると判断した場合は、メールサーバが前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするメールサービス共用方法である。
【0009】
請求項2の発明は、メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、前記メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信し、利用権生成は可であると判断した場合は、前記メールサーバが、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行し、メールサービスが終了した場合は、前記仲介機構が、前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信し、前記記憶手段に格納することを特徴とするメールサービス共用方法である。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載のメールサービス共用方法において、前記メールサーバは、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、前記メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信し、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信し、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のメールサービス共有方法において、前記メール設定情報を、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名とすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5の発明は、メール設定情報を格納するICカードと、メールソフトがインストールされ、前記ICカードからメール設定情報を読み出す端末装置と、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断する仲介機構と、利用権生成は可であると判断した場合は前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成するメールアカウント生成機能及び該メールアカウントを用いてメールサービスを実行するメールサービス機能を有するメールサーバとを備えたことを特徴とするメールサービス共用システムである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、仲介機構は、メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信する機能と、メールサービスが終了したときは前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信して前記記憶手段に格納する機能とを有することを特徴とするものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、前記メールサーバのメールサービス機能は、該メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信するとともに、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信して、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項8の発明は、請求項5から7のいずれか1項に記載のメールサービス共用システムにおいて、前記ICカードは、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名から成るメール設定情報が格納されていることを特徴とするものである。
【0016】
本発明によれば、ICカードから読み出したメール設定情報からメールアカウント生成し、これを用いてメールサービスを実行するようにした。これにより、ユーザは、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メール設定情報が格納されたICカードを持参すれば済み、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参する必要がない。また、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要がないため、いわゆる太い線を介して電子メール通信を行うことができる。
【0017】
本発明によれば、仲介機構が更新された電子メール送受信履歴情報を格納し、また、メールサーバが他のメールサーバに蓄積された電子メール情報及びメールサービスを開始した以降の電子メール情報を受信するようにした。これにより、ユーザが端末装置でメールサービスを利用する場合、常に、最新の電子メール送受信履歴情報を把握してメールサービスを利用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は、本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムを説明するための概略構成図である。メールサービス共用システム1は、ユーザがメールサービスを利用するときに操作するメールソフトがインストールされている端末装置10−1、10−2及び10−3と、これらの端末装置の各々に接続されるメールサーバ20−1、20−2及び20−3と、これらのメールサーバに接続される仲介機構30とを備えている。このメールサービス共用システム1は、例えば、ユーザが端末装置10−1を使用してメールサービスを利用する場合は、後述するメールアカウントを用いてメールサーバ20−1を介して、図示しない外部のインターネットに接続されたメールサーバと電子メールの送受信を行うようになっている。
【0019】
端末装置10−1は、後述するICカード50からカードリーダ40−1を介してメール設定情報を読み出すメール設定情報変更機能11−1と、このメール設定情報をメールサーバ20−1に送信する等のメールサーバ20−1と情報の送受信を行い、ユーザのキー入力操作によりメールサービスを実行する通信機能12−1を備えている。端末装置10−2も同様に、メール設定情報変更機能11−2及び通信機能12−2を備え、端末装置10−3も、メール設定情報変更機能11−3及び通信機能12−3を備えている。
【0020】
メールサーバ20−1は、電子メールの送受信処理をしてメールサービスを実行し、仲介機構30から受信した電子メール送受信履歴情報を更新するメールサービス機能21−1と、端末装置10−1から送信されたメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成するメールアカウント生成機能22−1と、端末装置10−1及び仲介機構30と情報の送受信を行う通信機能23−1と、メールアカウント、ユーザ名、メールアドレス等のユーザ管理情報が格納されるユーザ管理情報格納機能24−1とを備えている。メールサーバ20−2も同様に、メールサービス機能21−2、メールアカウント生成機能22−2、通信機能23−2及びユーザ管理情報格納機能24−2を備え、メールサーバ20−3も、メールサービス機能21−3、メールアカウント生成機能22−3、通信機能23−3及びユーザ管理情報格納機能24−3を備えている。
【0021】
仲介機構30は、ユーザがこのメールサービス共用システム1によりメールサービスを利用できるか否かのチェック、すなわち、メールサービスの利用権生成の可否を判断してメールサービスを実行できるか否かを決定する。仲介機構30は、このような利用権制御を行う中継機能31と、各メールサーバ20−1、20−2及び20−3と情報の送受信を行う通信機能32と、ICカード50に格納されたメール設定情報に対応した電子メールの送信履歴、受信履歴、電子メールを開いて、その内容をどの程度確認したかを示す確認履歴等から成る電子メール送受信履歴情報がユーザ毎に格納されるメール情報格納機能33を備えている。
【0022】
カードリーダ40−1は、端末装置10−1の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。カードリーダ40−2も同様に、端末装置10−2の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出し、カードリーダ40−3も、端末装置10−3の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。
【0023】
ICカード50には、メールサービスを利用するために必要な情報であって、ユーザを特定するメール設定情報が格納されており、このメール設定情報は、例えば、ログイン名、ユーザ名、パスワード、メールアドレス等のような、ユーザ自らのアカウントに対する設定情報のことである。
【0024】
次に、このメールサービス共用システム1において、ICカード50に格納されたメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、メールサービスの利用権生成の可否を判断し、そして、このメールアカウントを用いてメールサービスを利用可能とする一連の動作について、図2を参照して説明する。尚、説明の便宜上、ユーザはカードリーダ40−1及び端末装置10−1を使用するが、カードリーダ40−2及び端末装置10−2、またはカードリーダ40−3及び端末装置10−3を使用する場合も同様である。
【0025】
図2は、図1に示したメールサービス共用方法及びそのシステムにおける動作を説明するタイムチャートである。このタイムチャートは、ICカード50及びカードリーダ40−1と端末装置10−1間、端末装置10−1とメールサーバ20−1間、そしてメールサーバ20−1と仲介機構30間で送受信される情報とそのタイミングを示している。
【0026】
まず、メールサービスを利用する場合、ユーザはメール設定情報が格納されたICカード50をカードリーダ40−1に挿入する。そして、ユーザはメールサービスの利用を開始するために、端末装置10−1の図示しない入力手段から開始の操作を行う。端末装置10−1のメール設定情報変更機能11−1は、この操作に従って、カードリーダ40−1を介してICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。
【0027】
端末装置10−1のメール設定情報変更機能11−1は、メール設定情報をメールサーバ20−1に送信する。メールサーバ20−1の通信機能23−1は、端末装置10−1からのメール設定情報を受信し、メールアカウント生成機能22−1は、メールアカウントを生成し、このメールアカウント、ユーザ名、メールアドレス等のユーザ管理情報をユーザ管理情報格納機能24−1に格納する。
この場合、メール設定情報からそのままメールアカウントを生成してもよいし、メール設定情報から所定の変換を施してメールアカウントを生成するようにしてもよい。また、メールサーバ20−1は、このメール設定情報を、通信機能23−1を介して仲介機構30に送信する。
【0028】
仲介機構30は、このメール設定情報を、通信機能32を介して受信する。そして、仲介機構30の中継機能31は、このメール設定情報に基づいて利用権生成が可能か否かをチェックする。具体的には、中継機能31は、メール設定情報を確認し、そのユーザがメールサービスの利用を許可されている者か等をチェックし、利用権生成の可否を判断する。
【0029】
中継機能31が利用権生成は可であると判断したときは、そのメール設定情報に対応した電子メールの送信履歴、受信履歴、確認履歴等をメール情報格納機能33から読み出し、これらの電子メール送受信履歴情報を利用権生成OKの情報とともに、通信機能32を介してメールサーバ20−1に送信する。
【0030】
メールサーバ20−1は、通信機能23−1を介して、仲介機構30から利用権生成OKの情報及び電子メール送受信履歴情報を受信し、また、端末装置10−1はこれらを読み出す。
【0031】
端末装置10−1が、この利用権生成OKの情報を読み出すと、メール設定情報変更機能11−1は、利用権OKの情報に基づいて、メールサービスを利用できる旨を図示しない表示装置に出力する。ユーザは、このメールサービスを利用できる旨の表示を確認すると、電子メール送受信履歴情報を表示させながら、電子メールの送受信の操作を行うことによりメールサービスを利用する。このとき、メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1は、電子メール送受信履歴を更新する。
【0032】
そして、ユーザがメールサービスの終了の操作を行うと、端末装置10−1の通信機能12−1は、図2に示したように、メールサービスの終了をメールサーバ20−1に送信する。メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1は、更新された電子メールの送信履歴、受信履歴、確認履歴等の電子メール送受信履歴情報を、通信機能23−1を介して、仲介機構30に送信する。仲介機構30は、電子メール送受信履歴情報をメール情報格納機能33に格納する。
【0033】
尚、中継機能31は、メール設定情報に基づいてメールサーバを特定する場合、そのメールサーバが外部のプロバイダにおけるメールサーバであるときは、メール設定情報とそのプロバイダに予め設定されたアカウント情報等を確認し、そのユーザがメールサービスの利用を許可されている者か否かをチェックする。利用を許可されていると判断したときは、プロバイダにおけるメールサーバを用いてメールサービスを実行する。
【0034】
本発明の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムは、メールサービスを実現する機能と予め設定されたユーザ管理機能とを一つの機能に結合した従来のメールサービスシステムとは異なるものであり、メールサービスを実現する機能とユーザ管理機能とを切り離し、各々独立している点に特徴がある。すなわち、メールサービスを実現する機能は、メールサーバ20−1、20−2及び20−3と仲介機構30に備え、ユーザ管理機能は、自らのメールアカウントに対する設定情報であるメール設定情報としてICカード50に格納されている。
そして、メールサービスを利用する場合はこれらの機能が結合することにより、メールアカウントを生成し、メールサービスの利用権生成の可否を判断し、そして、このメールアカウントを用いてメールサービスを実行するようにしたものである。
【0035】
これにより、ユーザは、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メール設定情報が格納されたICカード50を持参すれば済み、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参する必要がない。また、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要がないため、いわゆる太い線を介して電子メール通信を行うことができる。従って、従来に比べメールサービスの利便性が格段に向上する。
【0036】
また、本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムによれば、仲介機構30が、メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報をメール情報格納機能33から読み出し、この電子メール送受信履歴情報を、メールサーバ20−1を介して端末装置10−1に送信する。そして、メールサービスが終了したときは、メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1が、メールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を仲介機構30に送信し、メール情報格納機能33に格納するようにした。これにより、ユーザがその後に他の端末装置20−2、または20−3でメールサービスを利用する場合であっても、仲介機構30のメール情報格納機能33に格納された最新の電子メール送受信履歴情報を把握してメールサービスを利用できる。
【0037】
〔実施の形態2〕
次に、電子メール送受信履歴情報をそれぞれのメールサーバで分散して保持し、これらの情報をマージすることによってメールシステムを利用する実施例について、図1を参照して説明する。ここで、例えばユーザAが本拠地とする東京のビルには、端末装置10−1、メールサーバ20−1及びカードリーダ40−1が設置され、例えば出張先の名古屋のビルには、端末装置10−2、メールサーバ20−2及びカードリーダ40−2が設置されているとする。
【0038】
まず、メールシステムの利用に際し前提として、以下の条件を備える。ユーザAが所有するICカード50には、メール設定情報として、ユーザAのメールアドレス、メールサーバのアカウントとパスワード及び一意で不変のメールサーバ名が格納されている。
【0039】
また、東京のビル及び名古屋のビルにそれぞれ設置された端末装置10−1及び10−2には、メールソフトがインストールされているが、アカウント、サーバ名、メールアドレス等は一切設定されていない。メールサーバ20−1及び20−2のメールサービス機能21−1及び21−2は、電子メールを送受信し、それぞれのビルにおいて受信した電子メールがユーザ毎に蓄積されている。
【0040】
上述した前提条件の下で、ユーザAが、ICカード50を持参して東京から名古屋へ出張した場合に、名古屋のビルにおいてメールサービスを利用する実施例について説明する。
【0041】
ユーザAが、出張先の名古屋のビルにおいて、カードリーダ40−2にICカード50を挿入すると、端末装置10−2のメールソフトは、ICカード50に格納されたユーザAのメールアドレス、メールサーバのアカウントとパスワード及び一意で不変のメールサーバ名から成るメール設定情報を読み出し、メールサーバ20−2に送信する。名古屋のビルのメールサーバ20−2は、これらのメール設定情報を受信すると、ユーザAのメールアドレス及びメールサーバのアカウントとパスワードを設定するとともに、自らをICカード50から読み出した一意で不変のメールサーバ名のメールサーバに設定する。この際、仲介機構30を介して前記実施の形態1の場合と同様に、メールサービスの利用権について確認を行う。
【0042】
また、名古屋のビルのメールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいてメールサービスの利用を開始する以前に第三者から送信され、東京のビルのメールサーバ20−1に蓄積されたユーザAの電子メール1〜100を、仲介機構30を介して受信し一時的に保持する。そして、端末装置10−2に送信してユーザに提供する。同時に、メールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいてメールサービスの利用を開始した以降に第三者から送信された電子メール101〜200を受信して保持し、端末装置10−2に送信してユーザに提供する。
【0043】
ユーザAが、名古屋のビルにおいて、メールサービスの利用を終了し、ICカード50と端末装置10−2との通信が終了すると、端末装置10−2は、メールサーバ20−2から受信した全ての電子メールを削除する。また、メールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいて新たに受信した電子メール101〜200を蓄積する。
【0044】
ユーザAが東京のビルに戻り、ICカード50をカードリーダ40−1に挿入すると、メールサーバ20−1は、ユーザAが東京のビルにおいてメールサービスの利用を開始する以前に第三者から送信され、名古屋のビルのメールサーバ20−2に蓄積されたユーザAの電子メール101〜200を、仲介機構30を介して受信し一時的に保持する。そして、端末装置10−1に送信してユーザに提供する。このとき、名古屋のビルのメールサーバ20−2は、蓄積された電子メール101〜200を削除する。同時に、東京のビルのメールサーバ20−1は、ユーザAが東京のビルにおいてメールサービスの利用を開始した以降に第三者から送信された電子メール201〜300を受信して保持し、端末装置10−1に送信してユーザに提供する。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のメールサービス共用方法及びメールサービス共用システムによれば、ICカードから読み出したメール設定情報により生成したメールアカウントを用いてメールサービスを実行するようにした。これにより、移動先でメールサービスを利用したい場合であっても、ICカードを持っていれば、メールサービスシステムのいわゆる太い回線に接続できるため、大容量のデータを支障なく送信できる。このため、メールサービスの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムを説明するための概略構成図である。
【図2】図1に示したメールサービス共用方法及びそのシステムにおける動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1 メールサービス共用システム
10−1,10−2,10−3 端末装置
11−1,11−2,11−3 メール設定情報変更機能
12−1,12−2,12−3 通信機能
20−1,20−2,20−3 メールサーバ
21−1,21−2,21−3 メールサービス機能
22−1,22−2,22−3 メールアカウント生成機能
23−1,23−2,23−3 通信機能
24−1,24−2,24−3 ユーザ管理情報格納機能
30 仲介機構
31 中継機能
32 通信機能
33 メール情報格納機能
40−1,40−2,40−3 カードリーダ
50 ICカード
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICカード等を用いて電子メールサービスを利用可能とするメールサービス共用方法及びそのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットやイントラネットの進展によってパーソナルコンピュータや携帯電話等の端末装置を使った電子メールサービスが普及している。電子メールサービスを受けるには、メールサービスを利用するユーザが、事前にインターネットの所定のプロバイダと利用契約を結びメールアカウントを取得したり、メールサーバにメールアカウント情報を設定してメールアカウントを取得したりして、そのメールアカウントを用いて電子メールの利用を可能にしている。この場合、ユーザのメールアカウントは、そのユーザが所有するパーソナルコンピュータや携帯電話等の端末装置に登録され、ユーザはその登録済みの端末装置を用いる限り、電子メールを利用することができる。
【0003】
このようなメールサービスシステムに対し、インターネットのプロバイダと利用契約を結ぶことなく電子メールを利用できるような利便性を考慮したシステムが開示されている。このシステムは、電子メールのユーザが通信端末から電子メール利用装置へ電話等により接続の申し込みを行うと、一時利用アカウントを設定して格納し、この一時利用アカウントを用いて電子メールを送信するものである。また、既存のメールアカウントを用いて電子メールを利用する場合は、電子メールのユーザが通信端末から、契約を行っているプロバイダ業者名及びメールアカウントを入力し、そのプロバイダ業者のサーバと接続して電子メールを利用するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−33759号公報(段落〔0016〕、〔0024〕、〔0027〕、図1、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のメールサービスシステムでは、電子メールのメールアカウントは一つのメールサーバにおいてのみ有効なものであるため、メールサービスの利便性が十分でないという問題があった。例えば、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参し、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要があり、そのため、いわゆる細い線を介して電子メール通信を行っていた。この場合、携帯電話による接続では、場所によって電波状態が悪い場合もあり使用できないという問題があった。また、携帯電話による接続では、いわゆる細い線を介して通信を行っていたので、比較的大容量のデータを添付して送信すると、後に続いて次の電子メールを送信できないという問題があった。
【0006】
また、上述した特許文献1のシステムでは、一時的に設定されるメールアカウントを用いて電子メールを送信することができるものの、時や所を変えて電子メールサービスを利用する場合は、このメールアカウントはユーザ固有のものではなく常に同じアカウントになるとは限らないため、電子メールを受信するのに不都合が生じるという問題があった。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子メール通信を行うメールサービスの利便性を更に向上させることができるメールサービス共用方法及びそのシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、利用権生成は可であると判断した場合は、メールサーバが前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするメールサービス共用方法である。
【0009】
請求項2の発明は、メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、前記メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信し、利用権生成は可であると判断した場合は、前記メールサーバが、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行し、メールサービスが終了した場合は、前記仲介機構が、前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信し、前記記憶手段に格納することを特徴とするメールサービス共用方法である。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載のメールサービス共用方法において、前記メールサーバは、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、前記メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信し、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信し、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のメールサービス共有方法において、前記メール設定情報を、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名とすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5の発明は、メール設定情報を格納するICカードと、メールソフトがインストールされ、前記ICカードからメール設定情報を読み出す端末装置と、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断する仲介機構と、利用権生成は可であると判断した場合は前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成するメールアカウント生成機能及び該メールアカウントを用いてメールサービスを実行するメールサービス機能を有するメールサーバとを備えたことを特徴とするメールサービス共用システムである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、仲介機構は、メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信する機能と、メールサービスが終了したときは前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信して前記記憶手段に格納する機能とを有することを特徴とするものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、前記メールサーバのメールサービス機能は、該メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信するとともに、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信して、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項8の発明は、請求項5から7のいずれか1項に記載のメールサービス共用システムにおいて、前記ICカードは、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名から成るメール設定情報が格納されていることを特徴とするものである。
【0016】
本発明によれば、ICカードから読み出したメール設定情報からメールアカウント生成し、これを用いてメールサービスを実行するようにした。これにより、ユーザは、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メール設定情報が格納されたICカードを持参すれば済み、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参する必要がない。また、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要がないため、いわゆる太い線を介して電子メール通信を行うことができる。
【0017】
本発明によれば、仲介機構が更新された電子メール送受信履歴情報を格納し、また、メールサーバが他のメールサーバに蓄積された電子メール情報及びメールサービスを開始した以降の電子メール情報を受信するようにした。これにより、ユーザが端末装置でメールサービスを利用する場合、常に、最新の電子メール送受信履歴情報を把握してメールサービスを利用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は、本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムを説明するための概略構成図である。メールサービス共用システム1は、ユーザがメールサービスを利用するときに操作するメールソフトがインストールされている端末装置10−1、10−2及び10−3と、これらの端末装置の各々に接続されるメールサーバ20−1、20−2及び20−3と、これらのメールサーバに接続される仲介機構30とを備えている。このメールサービス共用システム1は、例えば、ユーザが端末装置10−1を使用してメールサービスを利用する場合は、後述するメールアカウントを用いてメールサーバ20−1を介して、図示しない外部のインターネットに接続されたメールサーバと電子メールの送受信を行うようになっている。
【0019】
端末装置10−1は、後述するICカード50からカードリーダ40−1を介してメール設定情報を読み出すメール設定情報変更機能11−1と、このメール設定情報をメールサーバ20−1に送信する等のメールサーバ20−1と情報の送受信を行い、ユーザのキー入力操作によりメールサービスを実行する通信機能12−1を備えている。端末装置10−2も同様に、メール設定情報変更機能11−2及び通信機能12−2を備え、端末装置10−3も、メール設定情報変更機能11−3及び通信機能12−3を備えている。
【0020】
メールサーバ20−1は、電子メールの送受信処理をしてメールサービスを実行し、仲介機構30から受信した電子メール送受信履歴情報を更新するメールサービス機能21−1と、端末装置10−1から送信されたメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成するメールアカウント生成機能22−1と、端末装置10−1及び仲介機構30と情報の送受信を行う通信機能23−1と、メールアカウント、ユーザ名、メールアドレス等のユーザ管理情報が格納されるユーザ管理情報格納機能24−1とを備えている。メールサーバ20−2も同様に、メールサービス機能21−2、メールアカウント生成機能22−2、通信機能23−2及びユーザ管理情報格納機能24−2を備え、メールサーバ20−3も、メールサービス機能21−3、メールアカウント生成機能22−3、通信機能23−3及びユーザ管理情報格納機能24−3を備えている。
【0021】
仲介機構30は、ユーザがこのメールサービス共用システム1によりメールサービスを利用できるか否かのチェック、すなわち、メールサービスの利用権生成の可否を判断してメールサービスを実行できるか否かを決定する。仲介機構30は、このような利用権制御を行う中継機能31と、各メールサーバ20−1、20−2及び20−3と情報の送受信を行う通信機能32と、ICカード50に格納されたメール設定情報に対応した電子メールの送信履歴、受信履歴、電子メールを開いて、その内容をどの程度確認したかを示す確認履歴等から成る電子メール送受信履歴情報がユーザ毎に格納されるメール情報格納機能33を備えている。
【0022】
カードリーダ40−1は、端末装置10−1の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。カードリーダ40−2も同様に、端末装置10−2の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出し、カードリーダ40−3も、端末装置10−3の要求に従いICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。
【0023】
ICカード50には、メールサービスを利用するために必要な情報であって、ユーザを特定するメール設定情報が格納されており、このメール設定情報は、例えば、ログイン名、ユーザ名、パスワード、メールアドレス等のような、ユーザ自らのアカウントに対する設定情報のことである。
【0024】
次に、このメールサービス共用システム1において、ICカード50に格納されたメール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、メールサービスの利用権生成の可否を判断し、そして、このメールアカウントを用いてメールサービスを利用可能とする一連の動作について、図2を参照して説明する。尚、説明の便宜上、ユーザはカードリーダ40−1及び端末装置10−1を使用するが、カードリーダ40−2及び端末装置10−2、またはカードリーダ40−3及び端末装置10−3を使用する場合も同様である。
【0025】
図2は、図1に示したメールサービス共用方法及びそのシステムにおける動作を説明するタイムチャートである。このタイムチャートは、ICカード50及びカードリーダ40−1と端末装置10−1間、端末装置10−1とメールサーバ20−1間、そしてメールサーバ20−1と仲介機構30間で送受信される情報とそのタイミングを示している。
【0026】
まず、メールサービスを利用する場合、ユーザはメール設定情報が格納されたICカード50をカードリーダ40−1に挿入する。そして、ユーザはメールサービスの利用を開始するために、端末装置10−1の図示しない入力手段から開始の操作を行う。端末装置10−1のメール設定情報変更機能11−1は、この操作に従って、カードリーダ40−1を介してICカード50に格納されたメール設定情報を読み出す。
【0027】
端末装置10−1のメール設定情報変更機能11−1は、メール設定情報をメールサーバ20−1に送信する。メールサーバ20−1の通信機能23−1は、端末装置10−1からのメール設定情報を受信し、メールアカウント生成機能22−1は、メールアカウントを生成し、このメールアカウント、ユーザ名、メールアドレス等のユーザ管理情報をユーザ管理情報格納機能24−1に格納する。
この場合、メール設定情報からそのままメールアカウントを生成してもよいし、メール設定情報から所定の変換を施してメールアカウントを生成するようにしてもよい。また、メールサーバ20−1は、このメール設定情報を、通信機能23−1を介して仲介機構30に送信する。
【0028】
仲介機構30は、このメール設定情報を、通信機能32を介して受信する。そして、仲介機構30の中継機能31は、このメール設定情報に基づいて利用権生成が可能か否かをチェックする。具体的には、中継機能31は、メール設定情報を確認し、そのユーザがメールサービスの利用を許可されている者か等をチェックし、利用権生成の可否を判断する。
【0029】
中継機能31が利用権生成は可であると判断したときは、そのメール設定情報に対応した電子メールの送信履歴、受信履歴、確認履歴等をメール情報格納機能33から読み出し、これらの電子メール送受信履歴情報を利用権生成OKの情報とともに、通信機能32を介してメールサーバ20−1に送信する。
【0030】
メールサーバ20−1は、通信機能23−1を介して、仲介機構30から利用権生成OKの情報及び電子メール送受信履歴情報を受信し、また、端末装置10−1はこれらを読み出す。
【0031】
端末装置10−1が、この利用権生成OKの情報を読み出すと、メール設定情報変更機能11−1は、利用権OKの情報に基づいて、メールサービスを利用できる旨を図示しない表示装置に出力する。ユーザは、このメールサービスを利用できる旨の表示を確認すると、電子メール送受信履歴情報を表示させながら、電子メールの送受信の操作を行うことによりメールサービスを利用する。このとき、メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1は、電子メール送受信履歴を更新する。
【0032】
そして、ユーザがメールサービスの終了の操作を行うと、端末装置10−1の通信機能12−1は、図2に示したように、メールサービスの終了をメールサーバ20−1に送信する。メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1は、更新された電子メールの送信履歴、受信履歴、確認履歴等の電子メール送受信履歴情報を、通信機能23−1を介して、仲介機構30に送信する。仲介機構30は、電子メール送受信履歴情報をメール情報格納機能33に格納する。
【0033】
尚、中継機能31は、メール設定情報に基づいてメールサーバを特定する場合、そのメールサーバが外部のプロバイダにおけるメールサーバであるときは、メール設定情報とそのプロバイダに予め設定されたアカウント情報等を確認し、そのユーザがメールサービスの利用を許可されている者か否かをチェックする。利用を許可されていると判断したときは、プロバイダにおけるメールサーバを用いてメールサービスを実行する。
【0034】
本発明の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムは、メールサービスを実現する機能と予め設定されたユーザ管理機能とを一つの機能に結合した従来のメールサービスシステムとは異なるものであり、メールサービスを実現する機能とユーザ管理機能とを切り離し、各々独立している点に特徴がある。すなわち、メールサービスを実現する機能は、メールサーバ20−1、20−2及び20−3と仲介機構30に備え、ユーザ管理機能は、自らのメールアカウントに対する設定情報であるメール設定情報としてICカード50に格納されている。
そして、メールサービスを利用する場合はこれらの機能が結合することにより、メールアカウントを生成し、メールサービスの利用権生成の可否を判断し、そして、このメールアカウントを用いてメールサービスを実行するようにしたものである。
【0035】
これにより、ユーザは、出張先等の移動先でメールサービスを利用するには、メール設定情報が格納されたICカード50を持参すれば済み、メールアカウント等の情報が登録されたノート型パーソナルコンピュータを持参する必要がない。また、携帯電話などによるダイアルアップ接続をして、予め自分のメールアカウントが設定されたメールサーバに直接アクセスする必要がないため、いわゆる太い線を介して電子メール通信を行うことができる。従って、従来に比べメールサービスの利便性が格段に向上する。
【0036】
また、本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムによれば、仲介機構30が、メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報をメール情報格納機能33から読み出し、この電子メール送受信履歴情報を、メールサーバ20−1を介して端末装置10−1に送信する。そして、メールサービスが終了したときは、メールサーバ20−1のメールサービス機能21−1が、メールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を仲介機構30に送信し、メール情報格納機能33に格納するようにした。これにより、ユーザがその後に他の端末装置20−2、または20−3でメールサービスを利用する場合であっても、仲介機構30のメール情報格納機能33に格納された最新の電子メール送受信履歴情報を把握してメールサービスを利用できる。
【0037】
〔実施の形態2〕
次に、電子メール送受信履歴情報をそれぞれのメールサーバで分散して保持し、これらの情報をマージすることによってメールシステムを利用する実施例について、図1を参照して説明する。ここで、例えばユーザAが本拠地とする東京のビルには、端末装置10−1、メールサーバ20−1及びカードリーダ40−1が設置され、例えば出張先の名古屋のビルには、端末装置10−2、メールサーバ20−2及びカードリーダ40−2が設置されているとする。
【0038】
まず、メールシステムの利用に際し前提として、以下の条件を備える。ユーザAが所有するICカード50には、メール設定情報として、ユーザAのメールアドレス、メールサーバのアカウントとパスワード及び一意で不変のメールサーバ名が格納されている。
【0039】
また、東京のビル及び名古屋のビルにそれぞれ設置された端末装置10−1及び10−2には、メールソフトがインストールされているが、アカウント、サーバ名、メールアドレス等は一切設定されていない。メールサーバ20−1及び20−2のメールサービス機能21−1及び21−2は、電子メールを送受信し、それぞれのビルにおいて受信した電子メールがユーザ毎に蓄積されている。
【0040】
上述した前提条件の下で、ユーザAが、ICカード50を持参して東京から名古屋へ出張した場合に、名古屋のビルにおいてメールサービスを利用する実施例について説明する。
【0041】
ユーザAが、出張先の名古屋のビルにおいて、カードリーダ40−2にICカード50を挿入すると、端末装置10−2のメールソフトは、ICカード50に格納されたユーザAのメールアドレス、メールサーバのアカウントとパスワード及び一意で不変のメールサーバ名から成るメール設定情報を読み出し、メールサーバ20−2に送信する。名古屋のビルのメールサーバ20−2は、これらのメール設定情報を受信すると、ユーザAのメールアドレス及びメールサーバのアカウントとパスワードを設定するとともに、自らをICカード50から読み出した一意で不変のメールサーバ名のメールサーバに設定する。この際、仲介機構30を介して前記実施の形態1の場合と同様に、メールサービスの利用権について確認を行う。
【0042】
また、名古屋のビルのメールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいてメールサービスの利用を開始する以前に第三者から送信され、東京のビルのメールサーバ20−1に蓄積されたユーザAの電子メール1〜100を、仲介機構30を介して受信し一時的に保持する。そして、端末装置10−2に送信してユーザに提供する。同時に、メールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいてメールサービスの利用を開始した以降に第三者から送信された電子メール101〜200を受信して保持し、端末装置10−2に送信してユーザに提供する。
【0043】
ユーザAが、名古屋のビルにおいて、メールサービスの利用を終了し、ICカード50と端末装置10−2との通信が終了すると、端末装置10−2は、メールサーバ20−2から受信した全ての電子メールを削除する。また、メールサーバ20−2は、ユーザAが名古屋のビルにおいて新たに受信した電子メール101〜200を蓄積する。
【0044】
ユーザAが東京のビルに戻り、ICカード50をカードリーダ40−1に挿入すると、メールサーバ20−1は、ユーザAが東京のビルにおいてメールサービスの利用を開始する以前に第三者から送信され、名古屋のビルのメールサーバ20−2に蓄積されたユーザAの電子メール101〜200を、仲介機構30を介して受信し一時的に保持する。そして、端末装置10−1に送信してユーザに提供する。このとき、名古屋のビルのメールサーバ20−2は、蓄積された電子メール101〜200を削除する。同時に、東京のビルのメールサーバ20−1は、ユーザAが東京のビルにおいてメールサービスの利用を開始した以降に第三者から送信された電子メール201〜300を受信して保持し、端末装置10−1に送信してユーザに提供する。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のメールサービス共用方法及びメールサービス共用システムによれば、ICカードから読み出したメール設定情報により生成したメールアカウントを用いてメールサービスを実行するようにした。これにより、移動先でメールサービスを利用したい場合であっても、ICカードを持っていれば、メールサービスシステムのいわゆる太い回線に接続できるため、大容量のデータを支障なく送信できる。このため、メールサービスの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るメールサービス共用方法及びそのシステムを説明するための概略構成図である。
【図2】図1に示したメールサービス共用方法及びそのシステムにおける動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1 メールサービス共用システム
10−1,10−2,10−3 端末装置
11−1,11−2,11−3 メール設定情報変更機能
12−1,12−2,12−3 通信機能
20−1,20−2,20−3 メールサーバ
21−1,21−2,21−3 メールサービス機能
22−1,22−2,22−3 メールアカウント生成機能
23−1,23−2,23−3 通信機能
24−1,24−2,24−3 ユーザ管理情報格納機能
30 仲介機構
31 中継機能
32 通信機能
33 メール情報格納機能
40−1,40−2,40−3 カードリーダ
50 ICカード
Claims (8)
- メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、利用権生成は可であると判断した場合は、メールサーバが前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするメールサービス共用方法。
- メールソフトがインストールされている端末装置がICカードに格納されたメール設定情報を読み出し、仲介機構が、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断し、前記メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信し、利用権生成は可であると判断した場合は、前記メールサーバが、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、該メールアカウントを用いてメールサービスを実行し、メールサービスが終了した場合は、前記仲介機構が、前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信し、前記記憶手段に格納することを特徴とするメールサービス共用方法。
- 請求項1記載のメールサービス共用方法において、前記メールサーバは、前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成し、前記メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信し、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信し、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするメールサービス共有方法。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載のメールサービス共有方法において、前記メール設定情報を、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名とすることを特徴とするメールサービス共有方法。
- メール設定情報を格納するICカードと、メールソフトがインストールされ、前記ICカードからメール設定情報を読み出す端末装置と、前記メール設定情報に基づいてメールサービスの利用権生成の可否を判断する仲介機構と、利用権生成は可であると判断した場合は前記メール設定情報に基づいてメールアカウントを生成するメールアカウント生成機能及び該メールアカウントを用いてメールサービスを実行するメールサービス機能を有するメールサーバとを備えたことを特徴とするメールサービス共用システム。
- 請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、仲介機構は、メール設定情報に対応した電子メール送受信履歴情報を記憶手段から読み出してメールサーバを介して端末装置に送信する機能と、メールサービスが終了したときは前記メールサーバからメールサービスの実行により更新された電子メール送受信履歴情報を受信して前記記憶手段に格納する機能とを有することを特徴とするメールサービス共用システム。
- 請求項5記載のメールサービス共用システムにおいて、前記メールサーバのメールサービス機能は、該メールサーバにおいてメールサービスの実行を開始する以前に他のメールサーバに蓄積された前記メール設定情報に対応した電子メール情報を前記仲介機構を介して受信するとともに、メールサービスの実行を開始した以降に第三者から送信された電子メール情報を受信して、前記メールアカウントを用いてメールサービスを実行することを特徴とするメールサービス共用システム。
- 請求項5から7のいずれか1項に記載のメールサービス共用システムにおいて、前記ICカードは、ICカードを所有するユーザのメールアドレス、メールサーバのアカウント、パスワード及び一意で不変のメールサーバ名から成るメール設定情報が格納されていることを特徴とするメールサービス共有システム。
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JP2007026268A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Casio Comput Co Ltd | 電子メール端末及びプログラム |
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2003
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