JP2004239640A - 地盤掘削部前方の地質予測方法 - Google Patents

地盤掘削部前方の地質予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊な物理探査計測機器を必要とすることなく、また掘進作業と併行しながら、日常的な施工管理の一環として、簡単かつ高精度で切羽前方の地質予測を行い得るようにする。
【解決手段】掘削中のトンネル坑内に任意の観測点を設定し、所定区間の掘削の影響による前記観測点の変位を測定した変位計測データを取得し、前記トンネルの掘削進行状況を反映した3次元有限要素法解析モデルにおいて、前記計測データを与条件として逆解析を行うことにより切羽前方の地盤定数を同定する。観測点の変位計測データは、少なくともトンネル軸方向変位成分を含む1〜3軸方向変位成分のいずれか又は組合せとする。前記逆解析は、予め所定領域毎にブロック割りを行い、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件の下で逆解析を行うようにする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル、立坑、地下発電所、地下備蓄施設、開削工事等の掘削に当たり、事前に掘削部前方の地山物性を予測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、トンネル掘削に当たっては、事前に切羽前方の地山状況、例えば軟弱地山帯への進入、断層破砕帯の存在などを事前に把握し、その対策を講じることが重要となる。
【0003】
従来より、トンネル切羽前方の地質を探査する方法として、先進ボーリングにより地盤を採取する方法が多用されてきた。しかし、この先進ボーリングの場合には、長期間切羽を停止させるため工期が長期化する原因になるとともに、多くの調査費用を要するなどの問題があるとともに、断層や破砕帯を面的に捉えることが困難であるなどの問題があった。
【0004】
そこで近年は、上記先進ボーリングに代わる手法として、各種の物理探査方法が提案され実用化されている。具体的には、表面波(レーリー波)、電磁波、反射波を用いる方法などが提案されている。
【0005】
前記表面波を用いる方法としては、例えば下記特許文献1に、トンネル切羽の略中央に取り付けた起振機により切羽面に加振してレーリー波を発生させ、起振機から放射方向に所定距離だけ離れて設置した2箇所の検出器により切羽面を伝播するレーリー波を検出し、レーリー波の伝播時間差を分析して断層破砕帯等の地盤状況を探査する方法が開示されている。
【0006】
また、電磁波を用いる方法としては、例えば下記特許文献2に、現在の地質の状況を表す反射データから電磁波の速度を決定して現在の地山の比誘電率を算定し、電磁波伝播により生じる振幅の減衰から伝播距離に対する距離減衰を推定し、これを補正することによって反射位相から本来の反射係数を算出して反射面以降に現出する地質の比誘電率を推定し、これにより反射面以降の地質を予測する方法が開示されている。
【0007】
反射波を用いる方法としては、例えば下記特許文献3,4に、既に掘削した坑内において、起振装置と受振装置とを設置し、岩盤中の速度境界において反射した反射波を観測することにより岩盤の断層や破砕帯などの位置を推定する方法が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−113097号公報
【特許文献2】
特開2002−106291号公報
【特許文献3】
特開2001−249186号公報
【特許文献4】
特開2002−156459号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記表面波(レーリー波)、電磁波、反射波等を用いる物理探査方法の場合には、これらの物理探査計測器機をトンネル坑内に持ち込んでの計測となるため、計器の取扱いに熟練した専門技術者が必要になるとともに、やはり一時的に掘削を中断しての作業となるため工程が遅延する原因ともなっていた。また、多くの段取りと手間とを必要とするため、日常的な施工管理の一環として行えるものではなく、スポット的に断層や破砕帯に切羽が近付いた際に行われるものであったため、当初から予定していない断層や破砕帯との遭遇にはなかなか対処し得ないなどの問題があった。
【0010】
そこで本発明の主たる課題は、特殊な物理探査計測機器を必要とすることなく、また掘進作業と併行しながら、日常的な施工管理の一環として、簡単かつ高精度で行い得る地盤掘削部前方の地質予測方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、掘削中の坑内に任意の観測点を設定し、所定区間の掘削の影響による前記観測点の変位を測定した変位計測データを取得し、
前記掘削進行状況を反映した3次元解析モデルにおいて、前記変位計測データを与条件として逆解析を行うことにより掘削部前方の地盤定数を同定することを特徴とする地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。
【0012】
上記請求項1記載の本発明においては、坑内で観測した変位計測データに基づいて、3次元解析モデルにより前記変位計測データを与条件とする逆解析によって地盤掘削部前方(例えば切羽前方)の地盤定数(主としてヤング係数)を同定するようにした。従って、特殊な物理探査計測機器を必要とすることなく、また掘進作業と併行しながら日常的な施工管理の一環として行い得るものとなる。
【0013】
通常、トンネル掘削等の地盤掘削においては、日常的な施工管理のために、天端沈下測定や内空変位測定などの、所謂A計測と呼ばれる計測が必ず行われる。このA計測は、近年では測距機能、測角機能を有するとともに、変位(x、y、z)の追尾計測が可能なトータルステーションと呼ばれる計測機器が使われるのが一般的となっている。従って、坑内に設定した任意の観測点について、所定区間の掘削の影響による3次元の変位計測データを取得することは容易に可能である。
【0014】
一方、トンネル掘削においては、主として被りが浅く土砂トンネルで非弾性的挙動を示す地山、変形挙動の時間依存性が顕著な地山、地山強度比が低く大きな塑性変形を生じる地山などの特殊な地山条件の場合に、トンネル変位などの現場計測結果に基づき、逆解析によって岩盤物性値を求め、設計パラメータを検証したり、岩盤の安定性の評価を行い設計・施工の妥当性と修正の必要性を検討したり、将来の力学的挙動を予測したりすることが知られている。
【0015】
この逆解析は、通常、トンネルの横断面をモデル化した有限要素法解析モデル法によって、面内(横断面)における単一の地盤物性値を求める手法が採られるが、本発明ではこの逆解析の面外(トンネル縦断方向)に展開するとともに、各要素又はブロック割りされた領域が任意の地盤定数を取り得る条件で、切羽前方の地山物性値を同定するようにしたものである。前記逆解析の計算は、所定区間の掘削によって生じる観測点の計算変位と、観測点の実測変位との残差2乗和が最小となる地山物性値(ヤング係数)を最適化手法によって求めるものである。
【0016】
請求項2に係る本発明として、前記観測点の変位計測データは、少なくとも掘削方向の変位成分を含む1〜3軸方向変位成分のいずれか又は組合せとする請求項1記載の地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。
【0017】
上記請求項2記載の本発明においては、少なくとも掘削軸方向(X方向)の変位を含む1〜3軸方向成分のいずれか又は組合せを変位計測データとすることとしている。例えば、トンネル掘削においては、掘削直後の地山が支保工によって補強されることになるため、鉛直方向(Z方向)およびトンネル横断水平方向(Y方向)の変位は拘束されることになる。従って、このような支保工トンネルのケースにおいてヤング係数等の地盤定数を高い精度で求めるには、少なくともトンネル軸方向(X方向)の変位、若しくはX方向を含んだ2、3次元方向の変位計測データを逆解析の与条件とすることが望ましい。なお、無支保のトンネルの場合には、支保工の影響がないため、X方向、Y方向及びZ方向の内のいずれか又は任意の組合せとすることで十分な精度を得ることが可能である。
【0018】
請求項3に係る本発明として、前記観測点は掘削部の近傍に設定した1又は複数の観測点とする請求項1〜2いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。観測点数を適当に選べば解析時間が縮小化し、かつ精度が向上する。なお、観測点が1点であっても、2方向成分の変位計測データが得られれば解析は可能であるが、観測点が1点でかつ1方向成分のみである場合には、変位計測データを複数個とするために、2サイクル以上の変位計測データが必要となる。
【0019】
請求項4に係る本発明として、前記3次元解析モデルにおいて、予め所定領域毎にブロック割りを行い、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件の下で前記逆解析を行うようにする請求項1〜3いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。実用化に当たり、解析時間の縮小化を図るには、各要素をブロック割りで区分し、同一区分領域では地盤定数は一定値を取るという条件を与えるのが望ましい。
【0020】
請求項5に係る本発明として、前記3次元解析モデルにおいて、掘削に伴って移動する掘削面を基準として定めるブロック割り規則に従って、所定領域毎にブロック割りを行い、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件の下で前記逆解析を行うようにする請求項1〜3いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。切羽を基準としたブロック割りとすることにより、現掘削状況下での地盤掘削部の前方予測を明瞭かつ正確に行い得るようになる。
【0021】
請求項6に係る本発明として、掘削中の坑内に任意の観測点を設定し、所定区間の掘削の影響による前記観測点の変位を測定した変位計測データを取得し、
前記掘削進行状況を反映した3次元解析モデルにおいて、掘削方向に沿って層状にブロック割りを行うとともに、各ブロック領域内において地盤定数が一定であるとする条件と、各ブロック領域で取り得るヤング係数はEか、このEよりも十分に値が異なるEであるとする条件の下で、前記変位計測データを与条件として前記逆解析を行うことにより、前記ヤング係数Eの値を取る地山と、Eの値を取る地山との境界位置を求めることを特徴とする地盤掘削部前方の地質予測方法が提供される。
【0022】
上記請求項6記載の発明は、いわば簡易法として提案される解析手法である。トンネル等の掘削状況下において、最も知りたい情報は切羽の何m前に弱地盤や破砕帯が存在しているかである。従って、地盤の正確なヤング係数を知る必要がない場合には、各ブロック領域内で取り得るヤング係数は、所定のヤング係数値Eと、このEよりも十分に値が異なるE、例えばEの1/50〜1/100の十分に値が小さいヤング係数Eであるとする条件の下で逆解析を行い、地盤境界線の位置のみを正確に得られるようにするものである。なお、ブロック割りは、掘削軸方向(例えばトンネル方向)に沿って層状に行うが、分割面は掘削軸方向に対して垂直であっても傾斜していてもよい。要は各ブロック領域が掘削軸方向に沿って層状に形成されていればよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例について図面を参照しながら詳述する。図1はトンネル掘削例を示す縦断面図である。
【0024】
図1に示されるように、例えば発破工法による山岳トンネルの掘削の場合には、切羽Sの近傍に、ホイールジャンボ7,吹付け機8、ホイールローダなどのトンネル施工用重機が配置され、図示される例では上半及び下半一括の併行作業により掘削を行うミニベンチ工法により、上半及び下半のそれぞれにおいてロックボルト削孔及び装薬孔・装薬を併行して行った後、上半及び下半を一気に切り崩し、その後ズリ出し→当り取り→一次吹付け→支保建込み→二次吹付け→ロックボルト打設の手順にて、掘削が所定区間長毎(1サイクル毎)に進められる。
【0025】
一方、トンネル坑内には、天端沈下や内空変位計測等のために、トータルステーション5が配置されるているとともに、このトータルステーション5による計測データが現場事務所H内に設置されたコンピュータ1内に取り込まれるようになっている。
【0026】
本発明に従ってトンネル切羽前方の地質を予測するには、切羽Sの近傍の好ましくは天端位置に、1又は複数の、図示例では2箇所のターゲット2,2(観測点)を設置し、1サイクル毎又は複数サイクル毎に、掘削の影響による前記ターゲット2,2の変位を測定する。前記ターゲット2,2の変位計測データは、X方向(トンネル軸方向)、Y方向(トンネル横断の水平方向変位)、Z方向(鉛直方向)変位のいずれか又は組合せとすることができるが、少なくともトンネル軸方向変位(X方向変位)を含むものとするのが望ましい。ここで、トンネル軸方向変位が変位計測データとして望ましい理由は、Y方向及びZ方向の場合は、支保工による拘束によって掘削によって生じる変位が抑制されているのに対して、X方向変位は掘削の影響に直に反映したものとなるためである。なお、支保材を3次元有限要素法モデルに組み込んだ場合には、Y方向変位及びZ方向変位も掘削による影響を直に反映したものとなるため、3方向のいずれの計測変位データを用いてもよいことになる。
【0027】
前記トータルステーション5によって計測された変位計測データは、ケーブル4によって事務所Hに設置されたコンピュータ1に送られるようになっている。
【0028】
コンピュータ1では、図2に示されるように、3次元有限要素法解析モデルにおいて、前記変位計測データを与条件として逆解析を行うことにより切羽前方の地盤定数を同定する。すなわち、地山物性値(ヤング係数)を逆解析の対象とし、所定区間の掘削によって生じる観測点の計算変位と、観測点の実測変位との残差2乗和が最小となる地山物性値(ヤング係数)を最適化手法によって求めることにより、地層境界や破砕帯などの位置を推定する。なお、地山物性値としては、ヤング係数を未知パラメータとするのが望ましいと思われるが、ポアソン比、粘着力や側圧係数などを対象とすることもできる。
【0029】
前記ヤング係数を同定する逆解析において、すべての要素が任意のヤング係数を取り得るものとして解析を行う場合には、多くの変位計測データを要するとともに、計算に長時間を要するようになるため、後述の実施例1、2に示されるように、予め所定領域毎にブロック割りし、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件で逆解析を行うようにしたり、或いは後述の実施例3に示されるように、掘削に伴って移動する切羽面を基準として定めるブロック割り規則に従って、所定領域毎にブロック割りし、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件で逆解析を行うようにするのが望ましい。
【0030】
以下、ヤング係数を対象とする逆解析について手順に従いながら詳述する。
【0031】
《逆解析の定式化》
1.順解析
同定計算の基本となる3次元線形弾性体の有限要素方程式は、下式(1)となる。
【0032】
【数1】
Figure 2004239640
【0033】
ここで、Kはヤング係数およびポアソン比で表される剛性マトリクス、uは変位ベクトル、Γは荷重ベクトルを表す。
【0034】
順解析では、下式(2)に示すように、解析領域と境界条件、ヤング係数とポアソン比、荷重を与えて変位を計算する。
【0035】
【数2】
Figure 2004239640
【0036】
2.パラメータの同定解析
地盤定数のうち、ヤング係数を未知パラメータとした場合の同定解析について述べる。
【0037】
ヤング係数の同定解析では、解析領域と境界条件、ポアソン比、荷重を与え、さらに有限個の変位(計測などによって既知になっている変位)をもとにヤング係数を計算する。
【0038】
同定計算法には色々あるがここでは最小化問題として取り扱う。そのために、下式(3)に示す評価関数を定める。
【0039】
【数3】
Figure 2004239640
ここで、u;有限要素法によって計算された変位、u*;観測データを表わす。
【0040】
評価関数Jは計算で求めた変位と観測データの差の二乗和であらわす。評価関数Jは正のスカラーである。ヤング係数は正しく決められれば評価関数Jはゼロに近づく。すなわち、評価関数Jを最小にするヤング係数が見つけられれば同定計算が完了する。ヤング係数の同定計算は評価関数Jを最小化する問題である。
【0041】
評価関数Jを最小化するヤング係数を求める最小化問題を解く方法のうち、ここでは共役勾配法を用いる。本例では共役勾配法の一種であるFletcher−Reeves Method (フレッチャー・リーブス法)を採用した。この方法は計算アルゴリズムが簡単で繰り返し計算の収束性が良い(計算が安定)と言われている。
【0042】
次に、計算のための定式化を以下に述べる。
(1)評価関数の勾配の計算
評価関数の未知パラメータであるヤング係数Eに関する評価関数の勾配dを計算する。上式(3)の評価関数Jは変位の汎関数である。また、変位は有限要素方程式(1)式で示すように、ヤング係数を未知パラメータとしている。そこで、勾配dは、下式(4)であらわされる。
【0043】
【数4】
Figure 2004239640
上記感度行列とは、パラメータ(ヤング係数)が変位に与える影響の度合いを表わすものである。
【0044】
(2)感度行列の計算
3次元線形弾性体の有限要素方程式は、前述したように、(1)式であらわされる。
上記(1)式をm番目の未知パラメータEmについて偏微分すると、下式(5)となる。
【0045】
【数5】
Figure 2004239640
【0046】
また、上式(5)を展開すると、下式(6)となる。
【数6】
Figure 2004239640
【0047】
これを未知パラメータの数だけ計算して行列で表わすと、下式(7)となる。
【数7】
Figure 2004239640
【0048】
この時、変位を与える境界では変位量が変化しないので、下式(8)が成立する。
【数8】
Figure 2004239640
【0049】
したがって、上式(8)を用いた未知パラメータ(ヤング係数)Eに関する感度行列はパラメータごとに計算で求めることができる。
【0050】
3.ステップ幅αの計算
収束計算のために、収束のステップ幅αを計算する。ステップ幅は上式(3)の評価関数Jを一次項までテーラー展開し、さらにαで偏微分して求める。
【0051】
評価関数Jの一次項までのテーラ展開は、下式(9)となる。
【数9】
Figure 2004239640
【0052】
上式(9)をαで偏微分すると、下式(10)となる。
【数10】
Figure 2004239640
【0053】
上式(10)式よりαを求めるには、下式(11)を計算する。
【数11】
Figure 2004239640
【0054】
このαの決定により、下式(12)に示されるように、全てのパラメータの更新が行なわれる。
【数12】
Figure 2004239640
【0055】
次に、2回目以降の勾配については、Fletcher−Reeves Method (フレッチャー・リーブス法)により下式(13)で計算することができる。
【0056】
【数13】
Figure 2004239640
ここで、βは、下式(14)で計算する。
【0057】
【数14】
Figure 2004239640
【0058】
4.未知パラメータ(ヤング係数E)の同定計算アルゴリズム
[step0]:パラメータE(0)の初期値および、評価関数がこの数値以下になった時に収束したとみなす数値である収束判定の値εJを定める。
【0059】
[step1]:繰り返し回数 i=0 をセットする。
【0060】
[step2]:(3)式の{u}(i)を下式(15)に示すように計算する。
【数15】
Figure 2004239640
【0061】
[step3]:(3)式により、(i)回の評価関数J(i)を下式(16)に示すように計算する。
【数16】
Figure 2004239640
【0062】
[step4]:(7)式により、感度行列{∂u/∂E(i)を下式(17)に示すように計算する。
【数17】
Figure 2004239640
【0063】
[step5]:(4)式により、評価関数の初期勾配{d}(i)を下式(18)に示すように計算する。
【数18】
Figure 2004239640
【0064】
[step6]:(11)式により、ステップ幅αを下式(19)に示すように計算する。
【数19】
Figure 2004239640
【0065】
[step7]:パラメータ(ヤング係数)を、下式(20)に示すように勾配とステップ幅で修正する。
【数20】
Figure 2004239640
【0066】
[step8]:(2)式により、修正したパラメータ{E}(i+1)をもとに変位を下式(21)により計算する。
【数21】
Figure 2004239640
【0067】
[step9]:(3)式により求めた修正変位u(i+1)から評価関数を下式(22)に示すように計算する。
【数22】
Figure 2004239640
【0068】
[step10]:新しい感度行列{∂u/∂E(i+1)を下式(23)により計算する。
【数23】
Figure 2004239640
【0069】
[step11]:βを下式(24)に示すように計算する。
【数24】
Figure 2004239640
【0070】
[step12]:評価関数の勾配を下式(25)に示すように修正する。
【数25】
Figure 2004239640
【0071】
[step13(収束判定)]:
【数26】
Figure 2004239640
上式(26)を満たすならば、{E}(i+1)が求めるパラメータ(ヤング係数)である。
【0072】
[Step14(収束判定)]:
【数27】
Figure 2004239640
上式(27)ならば、i= i+1として[Step 6]」へ戻る。
【0073】
〔第2形態例〕
次に、上記形態例に比較すると、非常に簡便に地山境界を求める第2手法について図16及び図17に基づいて述べる。
【0074】
図16に示されるように、トンネルの掘削進行状況を考慮した3次元有限要素解析モデルにおいて、トンネル軸方向に沿って層状にブロック割りl〜lするとともに、各ブロック領域l〜lは同領域内において地盤定数が一定であるとする条件と、各ブロック領域l〜lで取り得るヤング係数はEか、このEよりも十分に値が小さいE、例えばEの1/50〜1/100のヤング係数Eであるとする条件の下で、前記変位計測データを与条件として逆解析を行うことにより、前記ヤング係数Eの値を取る地山と、Eの値を取る地山との境界位置を求めるようにするものである。
【0075】
例えば、図17(A)に示されるように、すべてが健全地山である場合には、評価関数Jは最小値を示さないため水平線となる。また、切羽前方に地山境界が存在する場合には図17(B)(C)に示されるように、その位置にて評価関数が最小値を示すため境界位置が判明する。但し、ヤング係数自体はEかEしか取り得ないため、正確な数値は不明である。そして、実施工においては、監視距離Lをトンネル径Dを基準に1D、2Dというように予め設定しておき、図17(C)に示されるように、地山境界が前記監視距離L内に存在するようになったならば、支保の補強等の対策を講ずる準備を行うようにする。
【0076】
(他の実施形態例)
(1)上記形態例では、3次元解析モデルを有限要素法解析モデルとしたが、解析方法としては、有限要素法以外に、写像関数を使用した解析解を用いる方法、有限差分法、境界要素法(グリーン関数法)、個別要素法、有限体積法、RBSM等およびこれらの組合せからなる解析手法を用いても良い。
【0077】
(2)上記形態例では、トンネル掘削を例に採ったが、本発明は、立坑、地下発電所、地下備蓄施設、開削工事等の掘削においても適用が可能である。
【0078】
【実施例】
(1)実施例1
3次元有限要素法解析モデルによる計算結果のうち、掘削面(切羽)に近い数カ所の観測点の変位を観測値とみなして、ヤング係数を同定する。この方法によって求めたヤング係数と、当初の順解析のヤング係数を比較して本方法の妥当性を検証した。
【0079】
▲1▼3次元有限要素法解析モデルは、図2に示される円形トンネルの1/4モデルとした。ヤング係数は、YZ面に並行なX=14mの面で、二つの領域に分かれていると想定した。X=0〜14mまでのヤング係数は2000kN/m、X=14〜20mまでのヤング係数を500kN/mとした。荷重は、周辺等圧(10 kN/m)、ポアソン比は0.1とした。なお、トンネルの直径D=4mとした。
【0080】
(1)ヤング係数の同定計算(その1)
図3に示されるように、1mから2mまでの1mを掘削した場合の同定計算例を示す。なお、切羽と弱面の距離は3Dである。
【0081】
この時、弱い層は切羽から12m(12/4=3D)離れている。1〜2mまでの掘削時の黒丸点におけるZ方向(沈下)とX(トンネル軸方向)の合計2ケの変位(Z,X)を観測データとして用いて、二つの領域のパラメータ(ヤング係数)を同定した(図2参照)。なお、同定計算ではパラメータ(ヤング係数)の初期値は両方ともEin.=1000kN/mとした。
【0082】
この時の評価関数Jの推移を、横軸を繰り返し回数として図4に示す。同図から繰返し計算5回でゼロに近づいていることがわかる。この時に同定した二つのヤング係数の値は、図5に示されるように、初期値の1000kN/mから5回程度繰り返し計算で真の値に近づくのがわかる。そして10回以降は安定した値になった。5回から10回程度で工学的には十分な値に同定できていることがわかる。23回繰返し計算の後には、領域1は2000kN/mに、領域2は500kN/mという値になった。
【0083】
(2)ヤング係数の同定計算(その2)
図6に示されるように、3mから4までの1mを掘削した場合の同定計算例を示す。なお、切羽と弱面の距離は2.5Dである。
【0084】
この時、弱い層は切羽から10m(10/4=2.5D)離れている。3〜4mまでの掘削時の黒丸点2点(観測点)におけるZ方向(沈下方向)とX方向(トンネル軸方向)の合計4ケの変位(Z,X、Z,X)を観測データとして用いて二つの領域のパラメータ(ヤング係数)を同定した。なお、同定計算ではパラメータ(ヤング係数)の初期値は両方ともEin.=1000kN/m2とした。この時の評価関数を図7に示す。同図から繰返し計算6回でほぼゼロに近付いていることがわかる。この時の同定した二つのヤング係数の値は、図8に示されるように、初期値の1000kN/mから5回程度繰り返し計算で真の値に近づくのがわかる。そして12回以降は安定した値になった。25回繰返し計算の後には、領域1は2000.001kN/mに、領域2は500.001kN/mという値を得た。
【0085】
次に、観測データのうち、3〜4mまでの掘削時の黒丸点2点におけるX方向(トンネル軸方向)の合計2ヶの変位を観測データとして、2つの領域のヤング係数を同定した。その結果を図9に示す。
【0086】
同図に示すように、X方向(トンネル軸方向)2ヶの観測データを用いても、領域1(0〜14m)は約2000 kN/mに、領域2(14〜20m)は約500kN/mに同定することができた。
【0087】
(2) 実施例2
上記実施例1ではヤング係数が異なる地山の分割領域と、逆解析による同定での分割領域を同一の2分割にしたが、地山内の領域境界は不明であるのが普通である。そこで、ヤング係数の分割領域は実施例と同じとし、同定計算の分割領域は図10に示されるように、6分割としてパラメータ(ヤング係数)の同定を行なった。
【0088】
具体的には、領域▲1▼はx= 0〜11m、領域▲2▼はx=11〜12m、領域▲3▼はx=12〜13m、領域▲4▼はx=13〜14m、領域▲5▼はx=14〜15m、領域▲6▼はx=15〜20mとした。
なお、3次元FEM解析の条件は実施例1と同様だが、ヤング係数を健全地山領域10000kN/mと弱層のヤング係数は健全地山の1/10の1000 kN/mと変更した。
【0089】
掘削解析は、9mから10mまでの掘削に際し、7,8,9m地点(観測点)のZ方向(沈下方向)とX方向(トンネル軸方向)の合計6ケの変位(Z,X、Z,X)を観測データとして用い、各領域▲1▼〜▲4▼のパラメータ(ヤング係数)を同定した。なお、同定計算ではパラメータ(ヤング係数)の初期値は両方ともEin.=1000kN/m2とした。ヤング係数の同定計算結果の推移を図11に示す。
【0090】
図11から、領域▲1▼、▲2▼、▲3▼(0〜13m)領域は、ほぼヤング係数が10000 kN/mという値を示している。健全地山と弱層との境界付近である領域▲4▼と▲5▼(13〜15m)は中間の値の5000kN/mを示している。実際の境界は14m地点である。弱層の領域である▲6▼(15〜20m)は弱層のヤング係数の値1000kN/mを示している。
【0091】
以上のように、弱面の境界が不明な場合でも、適切にブロック割りを行うことにより境界位置を確実に推測することができるとともに、健全地山と弱層との境界付近では中間値に同定できることが判明した。また、この掘削解析は10mまで掘削しており、弱面との境界まで4mで1Dだけ離れている状態であるが、1D程度だけ弱面から離れている場合でも高い精度で同定が可能であることが判明した。
【0092】
(3)実施例3
上記実施例1,2では、予め領域を決めてヤング係数を同定した。本実施例では、掘進に伴って移動する切羽面を基準として、順次、新たにブロック割りを行い、ヤング係数を同定する場合について示す。
【0093】
図12(A)〜(C)にそれぞれ、6〜8m掘進時モデル、8〜10m掘進時モデル、10〜12m掘進時モデルを示す。健全地山のヤング係数を2000kN/m、弱層のヤング係数を500kN/mとし、その境界はx=14m位置にあるものとする。
【0094】
領域の設定は、常に掘削切羽を基準に考え、常に切羽から2m先までを領域▲1▼、その2m先までを領域▲2▼、さらにその2m先までを領域▲3▼、それ以降を領域▲4▼として領域を設定するようにした。具体的には、図12(A)の6〜8m掘進時モデルの場合には、領域▲1▼を坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜10m)、領域▲2▼を切羽前方2m〜4mまで(x=10〜12m)、領域▲3▼を切羽前方4m〜6mまで(x=12〜14m)、領域▲4▼を切羽前方6m〜(x=14m〜)とし、図12(B)の8〜10m掘進時モデルの場合には、領域▲1▼を坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜12m)、領域▲2▼を切羽前方2m〜4mまで(x=12〜14m)、領域▲3▼を切羽前方4m〜6mまで(x=14〜16m)、領域▲4▼を切羽前方6m〜(x=16m〜)とし、図12(C)の10〜12m掘進時モデルの場合には、領域▲1▼を坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜14m)、領域▲2▼を切羽前方2m〜4mまで(x=14〜16m)、領域▲3▼を切羽前方4m〜6mまで(x=16〜18m)、領域▲4▼を切羽前方6m〜(x=18m〜)と設定し、変位データを与えることにより同定計算を行なった。観測点は前回掘削領域の3点とし、各観測点毎にX方向変位とZ方向変位の計6ヶの変位計測データを使用した。
【0095】
その結果を図13〜図15に示す。
図12(A)の6〜8m掘削時モデルの場合は、図13に示されるように、
領域▲1▼:坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜10m) …1998.7 kN/m2
領域▲2▼:切羽前方2m〜4mまで(x=10〜12m) …2095.4 kN/m2
領域▲3▼:切羽前方4m〜6mまで(x=12〜14m) …1787.3 kN/m2
領域▲4▼:切羽前方6m〜(x=14m〜 ) … 506.1 kN/m2
図12(B)の8〜10m掘削時モデルの場合は、図14に示されるように、
領域▲1▼:坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜12m) …1985.9 kN/m2
領域▲2▼:切羽前方2m〜4mまで(x=12〜14m) …1989.2 kN/m2
領域▲3▼:切羽前方4m〜6mまで(x=14〜16m) … 828.8 kN/m2
領域▲4▼:切羽前方6m〜(x=16m〜 ) … 429.0 kN/m2
(図12(C)の10〜12m掘削時モデルの場合は、図15に示されるように、
領域▲1▼:坑口〜切羽前方2mまで(x=0〜14m) …1999.9 kN/m2
領域▲2▼:切羽前方2m〜4mまで(x=14〜16m) … 500.9 kN/m2
領域▲3▼:切羽前方4m〜6mまで(x=16〜18m) … 497.5 kN/m2
領域▲4▼:切羽前方6m〜(x=18m〜 ) … 501.3 kN/m2
にそれぞれ同定することができた。
【0096】
以上の同定計算結果から、切羽が徐々に地山境界に近付く掘削状況に合わせて、領域の分割位置を変えた場合においても、同定された各領域のヤング係数は地山状況を確実に反映したものであることが分かる。本方法は現切羽位置と地山境界との相対的位置関係が明確になるとともに、切羽周辺の地山定数が明確に分かる点で実際的であると思われる。
【0097】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、特殊な物理探査計測機器を必要とすることなく、また掘進作業と併行しながら、日常的な施工管理の一環として、簡単かつ高精度で地盤掘削部前方の地質予測を行い得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削例を示す縦断面図である。
【図2】逆解析のための3次元有限要素モデル図(その1)である。
【図3】解析模式図(その1)である。
【図4】評価関数の推移図(その1)である。
【図5】ヤング係数の推移図(その1)である。
【図6】解析模式図(その2)である。
【図7】評価関数の推移図(その2)である。
【図8】ヤング係数の推移図(その2)である。
【図9】ヤング係数の推移図(その3)である。
【図10】逆解析のための3次元有限要素モデル図(その2)である。
【図11】ヤング係数の推移図(その4)である。
【図12】解析模式図(その3)である。
【図13】ヤング係数の推移図(その5)である。
【図14】ヤング係数の推移図(その6)である。
【図15】ヤング係数の推移図(その7)である。
【図16】解析模式図(その4)である。
【図17】地山境界推定要領の説明図である。
【符号の説明】
1…コンピュータ、2・2…観測点、5…トータルステーション、7…ホイールジャンボ、8…吹付け機、S…切羽

Claims (6)

  1. 掘削中の坑内に任意の観測点を設定し、所定区間の掘削の影響による前記観測点の変位を測定した変位計測データを取得し、
    前記掘削進行状況を反映した3次元解析モデルにおいて、前記変位計測データを与条件として逆解析を行うことにより掘削部前方の地盤定数を同定することを特徴とする地盤掘削部前方の地質予測方法。
  2. 前記観測点の変位計測データは、少なくとも掘削方向の変位成分を含む1〜3軸方向変位成分のいずれか又は組合せとする請求項1記載の地盤掘削部前方の地質予測方法。
  3. 前記観測点は掘削部の近傍に設定した1又は複数の観測点とする請求項1〜2いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法。
  4. 前記3次元解析モデルにおいて、予め所定領域毎にブロック割りを行い、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件の下で前記逆解析を行うようにする請求項1〜3いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法。
  5. 前記3次元解析モデルにおいて、掘削に伴って移動する掘削面を基準として定めるブロック割り規則に従って、所定領域毎にブロック割りを行い、各ブロック領域内において地盤定数は一定値であるとする条件の下で前記逆解析を行うようにする請求項1〜3いずれかに記載の地盤掘削部前方の地質予測方法。
  6. 掘削中の坑内に任意の観測点を設定し、所定区間の掘削の影響による前記観測点の変位を測定した変位計測データを取得し、
    前記掘削進行状況を反映した3次元解析モデルにおいて、掘削方向に沿って層状にブロック割りを行うとともに、各ブロック領域内において地盤定数が一定であるとする条件と、各ブロック領域で取り得るヤング係数はEか、このEよりも十分に値が異なるEであるとする条件の下で、前記変位計測データを与条件として前記逆解析を行うことにより、前記ヤング係数Eの値を取る地山と、Eの値を取る地山との境界位置を求めることを特徴とする地盤掘削部前方の地質予測方法。
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