JP2004239615A - 温度表示装置付き機器類 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】湯水混合栓30の吐出管31に設ける温度表示装置1は、感温変色材を配合した導光部材の裏面側に発光層を形成し、側端部にLED等の投光手段を配置したものである。導光部材は設定温度より低温で青色不透明、変色点を超えると透明又は赤色半透明となる。投光手段は赤色LEDとする。吐出管31を流通する水の温度が低いときは導光部材が青色不透明である。吐出管31内を湯が流通して導光部材が設定温度を越えると感温変色材が透光化し、発光層から放射される光が外部へ射出され、温度表示装置1は明るく赤色に発光する。温度表示装置1が赤色に発光しているときは吐出管31が高温であると視認でき、高温の吐出管31に誤って接触し火傷を負う等の事故を未然に防ぐことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯水混合栓・シャワー装置・給湯器・冷暖房機(エアコン)・ヒーターなどのように、使用時又は動作時に温度変化を伴う機器類において、温度によって変色する特性を持った温度表示装置を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に、蛇口の表面に、サーモペイントからなる温度によって変色する感温素子を塗布、貼着、又は装着することにより、温度表示機能を持たせるようにした湯水混合栓が記載されている。この湯水混合栓は、感温素子が設定温度で変色するから、吐出水温を視覚的に確認でき、温度調整を水に触れることなく簡単に安心して行える効果がある、とされている。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−185765号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載される湯水混合栓は、温度表示手段として、サーモペイントからなる感温素子を使用するだけのため、例えば夜間に常夜灯のみ点けている程度の光量が十分にないところでは、温度による色変化を明瞭に認識できない場合があるという問題があった。本発明は、従来技術のこのような欠点に鑑み創案したものであって、発光機能を持ち、低電力で動作し発熱の小さいLED等を投光手段とすることができ、しかも広い発光面積を得ることの可能な温度表示装置を備える機器類を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題点を解決できる温度表示装置付き機器類を提供するものであって、その特徴とするところは、使用時又は動作時に温度変化を伴う機器類において、温度によって変色する特性を持った温度表示装置を設け、該温度表示装置を、温度によって変色する特性を持つた感温変色材が配合された導光部材、又は、温度によって変色する特性を持つた感温変色層が形成された導光部材と、該導光部材内へ端面部から光を投射する投光手段とが設けられたものとしたことである。なお、ここで「変色」とは、色調の変化以外に、有色から無色への変化、及び、無色から有色への変化を含むものとする。
【0006】
本発明が適用対象とする使用時又は動作時に温度変化を伴う機器類としては、湯水混合栓・シャワー装置・給湯器・浴槽・洗面器・シンク等の湯水と直接的又は間接的に接触するもの、冷暖房機(エアコン)・ファンヒータ・温風乾燥機等の温風を吹き出すもの、オイル式ヒータ等の輻射熱を放射するものなどを挙げることができ、一見しただけでは温度状態を把握しにくい機器類に適用すると特に有用である。例えば湯水混合栓やオイル式ヒータは、不使用時やスイッチOFF時でも余熱で高温になっている場合があるから、本発明を適用することにより、それらと不用意に接触して火傷を負うおそれを無くせる。
【0007】
本発明に係る機器類に使用する温度表示装置は、投光手段により導光部材内へ端面部から光を投射するように構成したところ、及び、導光部材に感温変色層を形成するか又は感温変色材を配合して、温度により導光部材が変色するようにしたところを特色とするものである。導光部材は、光を内部で反射させて表面側へ射出させる性質を有しているから、端面部から光を投射することによって導光部材が広範囲に発光する。また温度変化により感温変色材が変色するから、一色のLEDで二色以上の発光表示が可能である。従って本発明を適用した機器類は、夜間消灯時の暗い環境下でも、温度表示装置の発色を明瞭に視認できるので、温度状態を容易に判別可能である。なお本発明は、上に述べたような発光機構に基づき、投光手段が比較的小さな光源でも広い領域を発光させることができるから、投光手段に例えば発光ダイオード素子(LED)を使用し得る。LEDは低電圧で動作し発熱も小さいので、汎用性が大きく、利用範囲が広い。
【0008】
前記温度表示装置において、導光部材に、投光手段から投射される光を吸収して発光する発光層を形成するか、又は、投光手段から投射される光を吸収して発光する発光材を配合する構成を採用することができる。かかる構成によって、導光部材の発光状態をより一層明確化することができ、視認性を向上させる。
【0009】
なお、導光部材に形成される感温変色層又は配合される感温変色材は、温度によって透光性が変化するように設定することもできる。この場合、感温変色層又は感温変色材が、所定温度(変色点)より低温では不透明で、変色点を超えると透光性を獲得するように変化する態様、並びに、所定温度(変色点)より低温では透光性を持ち、変色点を超えると不透明化する態様のいずれかが考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る温度表示装置付き機器類の各種実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明を湯水混合栓30に適用した例を示すものであって、温度表示装置1を吐出管31に設けたものである。温度表示装置1は、吐出管31と一体形成してもよく、別体に形成したものを後から装着することとしてもよい。温度表示装置1を設けることにより、熱湯吐出時の警報手段、初期冷水の排出確認、設定水温の到達確認などの機能を発揮させることができる。
【0011】
前記温度表示装置1の構造は例えば図2に示す如くであり、感温変色材を配合した導光部材10Aの裏面側に、発光層14が形成され、側端部にLED等の投光手段20が配置される。なお上記感温変色材は、所定温度より低温では不透明であり、所定温度を越えると変色して透光性を持つように設定されている。
【0012】
導光部材10Aは、ガラス・プラスチック・鉱物(石英や水晶)などの透光性に優れ且つ比較的屈折率の高い部材で製作される。但し場合によっては、導光部材10Aは発光状態を視認できさえすればよいから、透明とする以外に、ある程度の透光性を有する半透明としてもよい。また、必ずしも硬質でなくともよく、多少の可撓性を備える材質とすることも可能である。
【0013】
導光部材10Aに配合される感温変色材の変色機能については、設定温度(変色点)の前後で色が変化する場合(色変化)のほか、変色点以下では有色で変色点を超えると無色(又は透明)となる場合(無色化)、さらに変色点以下では無色(又は透明)で変色点を超えると有色となる場合(発色)が考えられる。また上記特性について、透光性を加味して考えると、感温変色材は、発色状態にかかわらず常時透光性を有する場合、変色前は不透明で変色後に透光性を発揮する場合、反対に変色前は透光性を有し変色後に不透明となる場合のいずれかの態様を採ると言うことができる。
【0014】
発光層14は、蛍光材あるいは燐光材などを用いて形成され、投光手段20から投射される光を吸収したのち、一定時間継続して放射する機能を有するものである。発光層14の形成手段は、蛍光材又は燐光材等の蓄光性の発光材を塗布する方法のほか、発光材を配合したフィルム又はシートを貼着する方法、発光材を塗布したフィルム又はシートを貼着する方法なども採用可能である。
【0015】
導光部材10の側方に配置される投光手段20は、小型で且つ低電圧で動作し発熱の少ないLEDを使用するのが望ましい。通常は1種類のLEDを配置すればよいが、所望により、複数の異なる色の光を投射し得る光源を使用することも可能である。なお条件が許せば、LEDに代えて豆電球等を使用してもよい。
【0016】
前記の如く構成された温度表示装置1の機能は次のとおりである。但し、感温変色材を配合した導光部材10Aは、設定温度(変色点)より低温では青色不透明であり、変色点を超えると透明又は赤色半透明となるように設定され、投光手段20には赤色LEDを使用するものとする。投光手段20から導光部材10A内へ光を投射することにより、発光層14が光を放射し得るようになる。しかし吐出管31を流通する水の温度が低く、導光部材10Aが所定温度に達していないときには、導光部材10Aに配合した感温変色材が青色不透明であるため、温度表示装置1は外部から非発光の青色に観察される。吐出管31内を流通する水の温度が上昇して導光部材10Aが設定温度を越えると、感温変色材が変色すると共に透光化するため、発光層14から放射される光が導光部材10Aを通過して外部へ射出されるようになる。その結果、温度表示装置1は明るく赤色に発光した状態で外部から観察される。しかるのち、温度環境が変化して、吐出管31が冷却すると、感温変色材が変色して再び青色不透明となり、温度表示装置1は初期の青色状態に戻る。
【0017】
このように本発明を適用した前記湯水混合栓30は、温度表示装置1が、湯の使用を開始してから初期冷水が排出されるまでは青色であり、吐出される湯水の水温が所定以上になると赤色に発光し、しかるのち湯水の吐出を停止して吐出管31が所定温度よりも冷却すれば、再び青色に戻る。従って、温度表示装置1が赤色に発光しているときは吐出管31が高温であると容易に視認できるから、湯を使用した直後の高温になっている吐出管31に誤って接触し、火傷を負う等の事故を未然に防ぐことができる。
【0018】
[第2の実施形態]
図3は、本発明を洗面器40に適用した例を示すものであって、温度表示装置1を、鉢部40aの排水口部41に設けたものである。温度表示装置1は、図3(B)に示す如く、排水口部41に装着される排水金具42によって、排水口部41に固定される。
【0019】
この温度表示装置1により、洗面器40に取り付けた湯水混合栓等から吐出される湯水の温度が高温であるかどうかを、直に触れることなく視覚的に知ることが可能である。すなわち、温度表示装置1における感温変色材を配合した導光部材10Aが、所定温度より低温では青色であり、所定温度以上になると赤色に発光するように設定すれば、吐出される湯が高温のときは、温度表示装置1が必ず赤色に発光するので、使用者が誤って高温の湯に接れる等の事故を防ぐことができる。
【0020】
[第3の実施形態]
図4に、本発明を洗面器40に適用した異なる実施形態を示す。本例は、温度表示装置1を鉢部40aの表面に設けたものである。温度表示装置1の基本的な構成要素は、前記実施形態と同様であり、図4(B)に示す如く、鉢部40a表面に感温変色材を配合した導光部材10A及び発光層14を装着し、洗面器40の表面に配置したLED等の投光手段20で、上記導光部材10Aの端面部から光を投射するように構成してある。本例の機能についても前記実施形態と共通であり、湯水混合栓等から吐出される湯水の温度が高温であるときは、温度表示装置1が必ず赤色に発光するので、使用者が誤って高温の湯に触れる等の事故を防げる。
【0021】
[第4の実施形態]
図5は、本発明を防曇ヒータを備える鏡50に応用した例を示すものである。この例では、ガラス51と銀幕52とから成る鏡50において、銀幕52の一部を除去して光透過部53を形成し、この光透過部53の裏面側に、感温変色材を配合した導光部材10A、発光層14、及び、LED等の投光手段20より成る温度表示装置1を配設した。本例では、組み込んだ防曇ヒータ(図示せず)により、鏡50が所定温度以上に暖まれば、導光部材10Aの感温変色材が変色して温度表示装置1が発光し、これを光透過部43を通して観察し得るように構成されている。
【0022】
[第5の実施形態]
図6は、本発明を冷暖房装置(エアコン)60に適用した例を示すものであって、吹き出し口61の長手方向に温度表示装置1を配設したものである。本例では、温度表示装置1を棒状に形成し、同図(C)(D)に示す如く、その前半部が感温変色材を配合した導光部材10A、後半部が発光層14となるように構成した。エアコン60から吹き出される温風が所定温度以上になれば、温度表示装置1が発光するから、エアコン60の動作状況を視覚的に捉えることができ、また、装飾性も向上する。
【0023】
なお前記温度表示装置1において、導光部材10Aに配合する感温変色材の変色動作を、前記と反対にすることも考えられる。すなわち、導光部材10Aを、初期状態では投光手段20からの投射光を通過させて例えば青色に発光するように設定し、温度環境が昇温して変色点を越えると、感温変色材が不透明化して導光部材10Aが例えば赤色に変色するように構成すればよい。本例は、冷房運転の確認など、温度環境が変色点より低い状態であることを認識するのが重要な場合に適用される。
【0024】
[温度表示装置について]
本発明に利用する温度表示装置1の構成については様々な態様が考えられるので、それらを以下に述べる。
▲1▼図7に示す温度表示装置1は、導光部材10Aに感温変色材を配合し、該導光部材10Aの裏面側に、蛍光材・燐光材等の発光材を用いた発光層14を設け、さらにその裏面に、光の反射効率を高めるため、不透明又は金属光沢を有する光反射層12を形成するか、又は、ブラスト加工等の粗面化処理を施して光散乱層を形成し、さらに導光部材10Aの上に透明な保護増13を設けたものである。本発明に係る温度表示装置1は、変色点の前後で外観が顕著に変化するから、優れた表示能力を発揮する。
【0025】
なお発光材は、吸収した光のスペクトルと、放出する光のスペクトルとが必ずしも同一ではないから、投光手段20より投射される光とは異なる色調に発光させることも可能である。例えば、紫外光を投光手段20から投射し、発光材から可視光を発光させることが考えられる。
【0026】
▲2▼図8のように、導光部材を蓄光性の発光材を配合した導光部材10Bとすると共に、その表面に感温変色層11を設ける構成も考えられる。感温変色層11の形成手段としては、導光部材10Bに感温変色材を塗布する方法、感温変色材を配合して成形したフィルム又はシートを貼着する方法、感温変色材を表面に塗布したフィルム又はシートを貼着する方法などが考えられる。
【0027】
前記温度表示装置1において、感温変色層11を、設定温度(変色点)より低温では不透明、変色点を超えると透明又は半透明になるものとすると、変色点よりも低温の環境下では、投光手段20から投射される光を導光部材10B中の発光材が吸収して発光するが、この光は不透明な感温変色層11によって遮断される。環境温度が上昇し変色点を超えると、感温変色層11が変色して透明化又は半透明化し、その結果、光を吸収した発光材の発光が観察できるようになる。すなわち、明るく発光した状態の温度表示装置1が目視されることとなる。
【0028】
▲3▼図9に示す如く、温度表示装置1を、感温変色材が配合された導光部材10Aと投光手段20とで構成し、発光層は省略することも可能である。本例の温度表示装置1は、感温変色材が設定温度(変色点)より低温では不透明、変色点を超えると透明又は半透明になるものとする。変色点よりも低温環境下では導光部材が非発光状態に観察され、環境温度が上昇し変色点を超えると、導光部材10A中の感温変色材が変色して透明又は半透明になり、その結果、投光手段20から投射された光が表面側へ射出することができるようになり、温度表示装置1が発光した状態に観察されることとなる。
【0029】
▲4▼図10に示す温度表示装置1は、導光部材10の表面に、感温変色層11と発光層14とを形成したところを特色とするものである。なお発光層14の形成位置は、感温変色層11と導光部材10との間(図(A)参照)、又は、導光部材10の裏面側(図(B)参照)が考えられる。かかる温度表示装置1は、感温変色層11は温度により透明又は不透明になることにより、発光層14の発光を観察可能にしたり遮断したりして、発光状態を切り替える。
【0030】
▲5▼図11に示すように、導光部材10の裏面側に感温変色層11を形成し、さらにその裏(下)側に発光層14を形成することも可能である。本例の場合、感温変色層11は、設定温度(変色点)の前後で色調を変化させると共に、少なくともいずれか一方の状態において透光性を発揮することが要求される。この温度表示装置1は、感温変色層11が設定温度(変色点)より低温では不透明、変色点を超えると透光性を持つようになるものとすると、変色点より低温の環境下では感温変色層11が不透明なため、投光手段20から導光部材10内へ投射される光は発光層14まで到達せず感温変色層11の表面で反射されるため、外部からは変色前の感温変色層11の色調が観察される。環境温度が上昇し変色点を超えると、感温変色層11が透明化又は半透明化するため、投光手段20から投射される光が発光層14に到達できるようになり、その結果、発光層14が光を吸収して発光する。従って、外部から目視すると、変色した感温変色層11が明るく発光した状態が観察される。
【0031】
▲6▼図12に示す温度表示装置1は、透光性を有する導光部材10の表面側に感温変色層11のみ形成し、発光層を省略したものである。導光部材10の裏面側には光反射層12を形成し、感温変色層11の上には透明な保護増13を設けてある。
【0032】
▲7▼図13に示す如く、感温変色層11を、導光部材10の裏面側に形成することも可能である。本例の温度表示装置1において、感温変色層11が設定温度(変色点)より低温では青色、変色点を超えると赤色又は白色に変色するように設定され、投光手段20には赤色LEDを使用するものとする。変色点より低い温度環境に在るときは、投光手段20から導光部材10内へ投射される赤色光が青色の感温変色層11により吸収されるために発光状態が抑えられ、従って外部から当該温度表示装置1を目視すると、暗い青色に観察される。温度環境が昇温し変色点を超えると、感温変色層11が変色して赤色又は白色になる。その結果、投光手段20から投射された赤色光が感温変色層11で反射されて表面側へ射出されるようになり、その結果、外部から当該温度表示装置1を目視すると、導光部材10のほぼ全域が赤色に発光した状態に観察される。
【0033】
▲8▼図示は省略したが、導光部材10に、感温変色材及び発光材の両方を配合することも可能である。この場合、導光部材10の透明性を確保するため、感温変色材・発光材の屈折率と、導光部材10の母材の屈折率とを、なるべく接近させることが望ましい。
【0034】
▲9▼感温変色材の温度感受性を向上させるため、感温変色材が配合される母材に熱伝導向上材を配合してもよい。この場合、導光部材10に感温変色層11を形成したときは、この感温変色層11に熱伝導向上材を配合し、導光部材に感温変色材を配合したときは、この導光部材10Aに熱伝導向上材を配合すればよい。ここで使用される熱伝導向上材は、熱伝導率が大きい素材を微細な粉体化又は粒体化したものであって、例えば金属の粉体又は粒体、熱伝導性が高いプラスチック(例えば導電性プラスチック)などが挙げられ、母材の透光性をなるべく損なわない範囲で添加される。熱伝導向上材の添加により、温度感受性が向上し、温度変化に対する色調変化が敏感になる。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る温度表示装置付き機器類は、温度表示装置の発色状態及び/又は発光状態を目視することで、機器類の温度状態を容易に認識することができる。従って、例えば湯水混合栓などに適用すれば、吐出されているのが高温の湯であるかどうかを、直接触れることなく知ることができる。また、湯の使用後、余熱で高温になっている吐出管に誤って接触し火傷を負う、などの事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0036】
また本発明で使用する温度表示装置は、導光部材の端面部から投光手段で光を投射し、この光を導光部材内で反射させて表面側へ投射させるように構成したのので、小型の投光手段で広い範囲を発光させることが可能である。依って、投光手段にLED等の小型で消費電力の少ないものを用いて、視認性に優れた温度表示装置を提供することができる。しかも、導光部材に温度によって変色する感温変色層を設けるか、又は、導光部材に感温変色材を配合したので、機器類の温度変化を温度表示装置の色調変化で表示することができ、視認性が高い。さらに、一種類の投光手段で二色以上の表示が可能であるから、コストを低く抑えられる。
【0037】
なお、光を吸収して発光する発光層を導光部材に形成するか、又は、発光材を導光部材に配合した場合は、温度変化に基づく色調変化だけでなく、発光状態も変化させることが可能なので、色調変化が一層明確になり、識別性能がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に関するものであって、本発明を適用した湯水混合栓を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に関するものであって、本発明を適用した湯水混合栓の吐出管の要部を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用した洗面器を示す斜視図、図(B)は同洗面器における排水口部を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用した洗面器を示す正面断面図、図(B)は同洗面器における鉢部の要部を示す拡大正面断面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に関するものであって、本発明を適用した鏡を示す要部の平面断面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用した冷暖房装置(エアコン)斜視図、図(B)は同エアコンの吹き出し口を示す正面図、図(C)は本実施形態で使用する温度表示装置の要部を示す拡大平面断面図、図(D)は同温度表示装置の拡大側面断面図である。
【図7】本発明に使用する温度表示装置の一例を示す断面図である。
【図8】本発明に使用する温度表示装置の他の例を示す断面図である。
【図9】本発明に使用する温度表示装置のさらに他の例を示す断面図である。
【図10】図(A)(B)はともに、本発明に使用する温度表示装置のさらに他の例を示す断面図である。
【図11】図(A)は本発明に使用する温度表示装置のさらに他の例を示す断面図、図(B)は同温度表示装置の部分拡大断面図である。
【図12】本発明に使用する温度表示装置のさらに他の例を示す断面図である。
【図13】本発明に使用する温度表示装置のさらに他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…温度表示装置 10…導光部材 10A…導光部材(感温変色材を配合したもの) 10B…導光部材(発光材を配合したもの) 11…感温変色層 12…光反射層 13…保護層 14…発光層 20…投光手段 30…湯水混合栓 31…吐出管 40…洗面器 40a…鉢部 41…排水口部 50…鏡 60…冷暖房装置(エアコン)
Claims (5)
- 使用時又は動作時に温度変化を伴う機器類において、温度によって変色する特性を持った温度表示装置が設けられ、該温度表示装置は、温度によって変色する特性を持つた感温変色材が配合された導光部材と、該導光部材内へ端面部から光を投射する投光手段とが設けられていることを特徴とする温度表示装置付き機器類。
- 使用時又は動作時に温度変化を伴う機器類において、温度によって変色する特性を持った温度表示装置が設けられ、該温度表示装置は、温度によって変色する特性を持つた感温変色層が形成された導光部材と、該導光部材内へ端面部から光を投射する投光手段とが設けられていることを特徴とする温度表示装置付き機器類。
- 前記導光部材に、投光手段から投射される光を吸収して発光する発光層が形成されている請求項1又は2に記載の温度表示装置付き機器類。
- 前記導光部材に、投光手段から投射される光を吸収して発光する発光材が配合されている請求項1又は2に記載の温度表示装置付き機器類。
- 前記感温変色層又は感温変色材は、温度によって透光性を変化させるものである請求項1乃至4のいずれかに記載の温度表示装置付き機器類。
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