JP2004239047A - 非常時貯水確保機能付きの貯水槽 - Google Patents

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建春 卞
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Abstract

【課題】緊急時貯水確保に関する従来技術の問題点を解決し、緊急時貯水確保機能付きの配水池の速やかな普及を可能にする新技術を提供する。
【解決手段】配水池にサイホン式流出管4を設け、さらに、このサイホン式流出管4の上方水平部4bには、サイホン式流出管4への空気の出し入れによりサイホンの発生・破壊を制御し、且つ、感震器8の地震信号または流量計の流量信号により開閉を制御する制御弁5aを設ける。一方、配水池の水位変動特性を利用し、サイホン方法の短所を克服する。
【効果】低価格、高信頼性且つ保守・点検の簡単な緊急時水槽貯水確保の使用により、緊急遮断機能付の配水池の普及が期待でき、地震などの緊急時の危機管理に大いに役に立てると考えられる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震などの災害時において、貯水槽を用いる生活用水の確保に関する技術である。
【0002】
【従来技術】
従来、配水池や受水槽などのような貯水槽を用い地震などの緊急時の生活用水を確保する為、図4に示すように、貯水槽1の外に設置する流出管3の途中に制御システム(7,8)付きの緊急遮断弁10を設置し、感震器8が設定値以上の地震動を、または図示しない流量センサーが設定値以上の流量を感知すると、制御盤を介在して、緊急遮断弁10が作動し、流出管路3の流れを遮断し、貯水槽1の貯水を確保する。
【0003】
しかし、上記の従来技術には、下記のデメリットがある。
【0004】
(1) 従来技術では、流出管3を物理的に遮断する方法を用いるので流出管口径の増加につれて緊急遮断弁10が大型化になったり、弁の大型化に伴い制御盤7および関連の動力システムの容量が大きくなったり、不断水の定期点検の為にバイパス11を設置したり、全体システムを保護する為に弁室12も必要となったりするので、システム全体はどうしても高価なものになってしまう。
【0005】
(2) 強地震などの非常事態は、数年乃至数十年に1回の極低い頻度で発生するから、非常事態の発生時に、緊急遮断弁の確実な作動を確保する為、日頃の保守・点検を定期的に行わなくてはならない。従って、保守・点検に手間、費用がかなりかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
日本は、地震の多い国であり、加えて東海、東南海などの地震強化地域における大地震が今後の20〜30年の間でかなり高い確率で発生すると予測される非常時事態に直面するに当たって、緊急時の生活用水の確保が今後もますます重要な課題となる。にもかかわらず、緊急時での水確保機能付きの配水池の普及率がきわめて低いのが現状である。この矛盾をもたらす理由は、前述の従来技術の問題点にあると考えられる。
【0007】
従って、従来技術の問題点をクリアでき、普及しやすい緊急時貯水確保システムの研究開発及びそれの普及は、災害時の危機管理における緊急な課題である。
【0008】
本発明は、低コスト、高信頼性、メンテナンスの簡単な緊急時の貯水確保機能付配水池を提案する。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
上記問題を解決する為、請求項1に記載の発明は、図2に示すように、自然流下式の貯水槽1においては、地震などの緊急時における貯水確保の為、サイホン発生・破壊の制御が可能なサイホン式流出管4を設けることを特徴とする貯水槽を用いることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、図2に示すように、請求項1に記載の貯水槽のサイホン式流出管4の上方水平部4bには、サイホン式流出管4への空気の出し入れによりサイホンの発生・破壊を制御し、且つ、感震器8の地震信号または流量計の流量信号により開閉を制御する制御弁5aを設けることを特徴とする貯水槽を用いることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、図2に示すように高水位1b・低水位1aを有する請求項2に記載の貯水槽1のサイホン式流出管4の上方水平部4bに設ける制御弁において、高水位1bの信号を利用する制御弁5aの開閉動作によりサイホン式流出管4の上方水平部4bに対する自動エア抜きと、制御弁5aに対する自動点検を行う作業は、サイホン式流出管4の流出に支障が生じないように、サイホン式流出管4の連結側とは反対側の端部を貯水槽1の内部の高水位1b以下に連結することを特徴とする貯水槽を用いることを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、図2に示すように、請求項2または請求項3に記載の貯水槽1の下部には、地震などの緊急事態発生時にサイホン式流出管4の流れを遮断した場合、貯水槽1から下流への少量給水を維持させる為の小口径流出管6を設けることを特徴とする貯水槽を用いることを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明を用いる配水池の実施形態について、図1、図2を用いて説明する。
【0014】
図1に本発明を用いる2槽式の配水池実施形態1を示す。
【0015】
初めての運転(配管破損のあった地震後の復帰も同様)に当たって、以下の手順に従って、操作を行う。
【0016】
(1) サイホン連結管制御弁5aを開け、流出管仕切弁3aと3b、サイホン式流出管仕切弁4aを閉める。
【0017】
(2) 流入管仕切弁2aを開け、高水位1bまで、配水池1に給水する。
【0018】
(3) サイホン連結管制御弁5aを閉め、サイホン式流出管仕切弁4a、流出管仕切弁3aを開けて、下流への給水を始めると同時に、通常制御モードに進入する。
【0019】
通常の運転に当たって、配水池では以下に示すように、自動エア抜き、自動点検などの保守・点検を行う。
【0020】
(1) 通常、流入量、流出量の関係によって、配水池の水位1cは高水位1bと低水位1aの間を変動し、且つ1日に少なくとも1回高水位1bに到達する。
【0021】
(2) 水位センサー9が高水位信号を感知すると、サイホン連通管制御弁5aが開けるように制御回路を組んでいるので、高水位信号が発生すれば、サイホン連通管制御弁5aを開けて、サイホン管4の上方水平部に溜まる空気を外に出され、即ち、自動エア抜きが行われる。図示しないが、制御弁の作動信号がテレメータを介在し、中央監視センターに転送されるように、制御回路を組んでいるので、上述の自動エア抜きを行う同時に、制御弁作動状況に関する点検も行われ、即ち自動点検が行われる。
【0022】
地震などの緊急事態発生にあたって、以下の手順に従って操作を行う。
【0023】
(1) 感震器8が設定値以上の地震動を感知すると、制御盤7を介在し、サイホン制御弁5aに作動(開)の命令信号を発信する。
【0024】
(2) サイホン制御弁5aを開け、空気がサイホン制御用連結管5を通じ、サイホン式流出管4に入るので(水位1cがサイホン制御用連結管5の位置以下にさがってから)、サイホン式流出管4の流出が止まり、右槽1gの流出が止まる。
【0025】
(3) 左槽1fの流出が維持される。(消防用水などの為、流出量を想定量に合わせて調整する)
【0026】
(4) 管路無事の確認が完了すれば、制御盤7にあるリセットボタンを押して、サイホン制御弁5aを閉じて、通常制御モードに戻る。
【0027】
図2に本発明を用いる1槽式の配水池の実施形態2を示す。
【0028】
以下では、図1に示す実施形態1と異なる部分(緊急事態発生時のみ)を重点において実施形態2を説明する。
【0029】
地震などの緊急事態発生にあたって、以下の手順に従って操作を行う。
【0030】
感震器8が設定値以上の地震動を感知すると、制御盤7を介在し、サイホン制御弁5aに作動(開)の命令信号を発信する。
【0031】
(1) サイホン制御弁5aを開け、空気がサイホン制御用連結管5を通じ、サイホン式流出管4に入るので(水位1cがサイホン制御用連結管5位置以下に下がってから)、サイホン式流出管の流出が止まる。
【0032】
(2) 少量の流出が配水池下部の小口径連通管6を経由して維持される。(消防用水などの為、流出量を想定量に合わせて調整する)
【0033】
(3) 管路無事の確認が完了すれば、制御盤7にあるリセットボタンを押して、サイホン制御弁5aを閉じて、通常制御モードに戻る。
【0034】
【発明の効果】
地震などの緊急時における貯水槽の貯水確保を目的として、サイホン方法を配水池に使用する場合、以下の効果が得られる。
【0035】
サイホン原理は日常生活において広く応用されている。図3に一般的なサイホンシステム構成を示す。
【0036】
サイホン方法の最大特徴は空気の出し入れによって、サイホン管内流れを制御できる。
【0037】
従って、以下二つの長所が得られる。
【0038】
(1) 小口径弁を用いて、大口径管路を制御できる。
【0039】
(2) 管路の流れを止めずに、制御弁の点検を行える。
【0040】
一方、サイホン方法に以下の短所がある。
【0041】
(1) サイホンの発生は、真空ポンプまたはこれに相当する器具(エア抜きは可能)を必要とする。
【0042】
(2) 真空ポンプを止めて長期間にわたり送水する場合、サイホン管の上方水平
部に空気が溜まりやすい。
【0043】
本発明では、上記のサイホン法の長所を生かすと同時、配水池の水位変動特性(1日に1回の高水位に到達する)を利用し、サイホン法の短所を克服することによって、自動サイホン発生、自動エア抜き、自動点検などの機能を有する高信頼性且つ低コストの小口径制御システムを実現した。
【0044】
緊急時における水槽の貯水確保に関する従来技術と比べて、サイホン方法を用いる本発明の使用は下記の効果が期待できる。
【0045】
(1) 流出管を遮断する方法ではないので、従来技術と比べ、必要とする制御弁は口径が小さくて済み値段が安い。
【0046】
(2)従来の技術に比べて、動力容量が小さく、加えて、不断水の定期点検の為に設置するバイパスも弁室も不要なので、関連部品の費用が安い。
【0047】
(3)常時運転に当たって、自動エア抜き、自動点検は可能、地震などの非常時に当たって、自動復帰は可能なので、保守・点検にかかる手間が省け、メンテナンスの費用が安い。
【0048】
(4)サイホン法を用いる緊急時の水槽貯水確保に関する本発明の使用により、従来技術の短所の殆どを克服するので、緊急時水確保機能付きの貯水槽の普及を加速し、非常時における危機管理に役に立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1(2槽式水槽の場合)
【図2】本発明の実施形態2(1槽式水槽の場合)
【図3】一般的なサイホン方法のシステム図
【図4】従来技術の実施形態
【符号の説明】
1 水槽本体
1a 水槽の高水位
1b 水槽の低水位
1c 水槽の実際水位
1d 水槽の仕切板
1f 水槽の左槽
1g 水槽の右槽
2 流入管
2a 流入管仕切弁
3 流出管
3a 左槽流出管仕切弁
3b 右槽流出管仕切弁
4 サイホン式流出管
4a サイホン式流出管仕切弁
4b サイホン式流出管の上方水平部
5 サイホン式流出管制御連通管
5a サイホン式流出管制御弁
6 配水池下部の小口径連通管
6a 配水池下部の小口径連通管仕切弁
7 制御盤
8 感震器
9 水位センサー
10 緊急遮断弁
11 点検用バイパス
11a 点検用バイパス仕切弁
12 弁室
13 真空ポンプ

Claims (4)

  1. 自然流下式の貯水槽においては、地震などの緊急時における貯水確保の為、サイホン発生・破壊の制御が可能なサイホン式流出管を設けることを特徴とする貯水槽。
  2. 請求項1に記載の貯水槽のサイホン式流出管の上部には、サイホン式流出管への空気の出し入れによりサイホンの発生・破壊を制御し、且つ、感震器の地震信号または流量計の流量信号により開閉を制御する制御弁を設けることを特徴とする貯水槽。
  3. 高水位・低水位を有する請求項2に記載の貯水槽のサイホン式流出管の上部に設ける制御弁において、高水位信号を利用する制御弁の開閉動作により、サイホン式流出管の上方水平部に対する自動エア抜きと、制御弁に対する自動点検を行う作業は、サイホン式流出管の流出に支障が生じないように、サイホン式流出管の連結側とは反対側の端部を貯水槽の内部の高水位以下に連結することを特徴とする貯水槽。
  4. 請求項2または請求項3に記載の貯水槽の下部には、地震などの緊急事態発生時に、サイホン式流出管の流れを遮断した場合、貯水槽から下流への少量給水を維持させる為の小口径流出管を設けることを特徴とする貯水槽。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014111862A (ja) * 2012-12-05 2014-06-19 Morimatsu Research Institution Co Ltd 流出制御手段を備えた貯水槽
CN105862991A (zh) * 2015-01-20 2016-08-17 陈江 一种工业用水流量控制装置

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