JP2004238107A - 多糸条巻取機の糸掛け方法 - Google Patents

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Takuo Miyazaki
拓郎 宮崎
Kazuhiko Fukazawa
和彦 深沢
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Abstract

【課題】本発明は複数のボビンに糸掛けを実施する際に安定して糸掛けガイド部にて切断し端糸を可能な限り短尺化し、満巻パッケージの製品収率を向上させることができる多糸条巻取機の糸掛け方法を提供することを目的とする。
【解決手段】1本のスピンドルに糸条捕捉溝を具備した複数のボビンを挿着せしめた多糸条巻取機において、各ボビン毎にボビン表面から最短距離15〜35(mm)に糸掛けガイドを設け、該糸掛けガイドに走行糸条をガイド巻付角240°〜300°で嵌入させることを特徴とする多糸条巻取機の糸掛け方法。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は連続的に供給される糸条を巻き取る多糸条巻取機の糸掛け方法に関するものであり、さらに詳しくは吸引体を使用してボビンに糸掛けする際に糸条切断を容易に行うことができる糸掛け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の溶融紡糸工程にて使用される糸条巻取機として、1本のスピンドルに複数のボビンを挿着し、これらボビンに複数の糸条を巻き取り、該ボビンが満巻になる毎に再度空ボビンをスピンドルに挿着せしめ、手動的に糸切替え(糸掛け)を実施する必要のあるマニュアル型式の多糸条巻取機が使用されている。
【0003】
このような上記マニュアル型式の多糸条巻取機に対する糸掛け方法としては、複数のボビンに各々対応する糸掛けガイドを同時に操作して複数のボビンに同時糸掛けをするようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一般にボビンに糸条を糸掛け後、該糸条を切断するに際しては、ボビンの回転に起因する力と該糸条を介した糸掛けガイド部に巻き付く(接する)擦過力と吸引装置の吸引力等の相対作用により切断されるものである。
【0005】
しかしながら、上記の糸掛け方法では、吸引装置の設置位置により詳しくは糸掛けガイドと糸条の巻付角によって、相対作用力が各糸条で異なり、結果的に各糸条の切断ポイントが不安定となり、切断された長い糸条が捕捉溝部からの端糸としてスピンドルの回転により振り回され、捕捉溝部から巻き取り途中で次第に外れ、満巻後トランスファーテールが無くなったり、あるいは上記端糸がボビンのテール部分に重なり合って巻き付き、満巻後パッケージの見かけ上のテールが複数に見えるため正常なテールと区別がつかなくなって、ユーザーにてパッケージ使用の際(仮撚り、織り等)のテール糸繋ぎ作業を効率的に行うことができないことがあった。
【0006】
このような問題を解決する対策として、ボビンに糸掛けを実施した後に生ずる上記端糸を、ボビンの糸条捕捉溝近傍にて絡ませる手段を講じ、該端糸のボビンへの巻き付きを防止する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、上記の方法では、例えば端糸を絡ませるテール不良防止手段としてアームを採用した場合、常に糸掛けにおいて端糸が絡みつくポイントはほぼ同位置となるため、端糸をアームに確実に絡みつかせるためには糸掛けを実施する度に絡糸処理を実施しなければならない。また端糸がアームに軽度に絡みついた時には、ボビンのパッケージ形成の途中で、徐々にアームに絡みついた絡糸が剥がれてパッケージ内に飛び込み、ユーザでのパッケージ使用の際に糸の解舒性悪化の原因となる。
【0008】
図4、図5は、従来の糸掛け方法を実施する多糸条巻取機の糸掛け概略を示すものであり、図4は正面図、図5は側面図である。
【0009】
図4、図5において、Y(YA〜YD)は糸条、1は巻取機本体である。ヘッダー部2には糸条を綾振るためのトラバース装置3とコンタクトローラ11が内蔵されている。また、スピンドル5に挿着されたボビン4は、コンタクトローラ11に押圧されながら糸条Yを巻き取りパッケージを構成するが、糸条Yを巻取機1に糸掛けする際には、先ず吸引装置7にて糸条Yを吸引しストッパーピン9および案内ガイド10を介して各々の糸条Yを糸掛けガイド6に通し、(糸掛け作業者の感性に基づく)任意の位置に吸引装置7を設置して、糸掛けガイド6と一体となった旋回デバイス8を矢印通りスピンドル側に旋回させることで糸掛けガイド6も同時に旋回させてボビン4の糸条捕捉溝4’に図4の2点鎖線で示すように糸条Yを嵌入して把持させ、ボビン4に巻き取らせる。
【0010】
また、ボビン4の表面から糸掛けガイド6の最短距離に関しては一般に規定されてなく、本巻取機での上記距離は50mmであり、そして糸条Yと糸掛けガイド6の巻付角に関しても、糸掛け作業者自身の感性にて任意に吸引装置7を位置するため不特定であるため、上述したとおり、満巻後トランスファーテールがなくなっていたり、あるいはボビンのテール部分に重なり合って巻き付き、正常なテールと区別がつかなくなって満巻パッケージの製品収率が低くなる問題があった。
【0011】
【特許文献1】
特開昭59−64475号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2002−265149号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数のボビンに糸掛けを実施する際に安定して糸掛けガイド部にて切断し端糸を可能な限り短尺化し、満巻パッケージの製品収率を向上させることができる多糸条巻取機の糸掛け方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、1本のスピンドルに糸条捕捉溝を具備した複数のボビンを挿着せしめた多糸条巻取機において、各ボビン毎にボビン表面から最短距離15〜35mmに糸掛けガイドを設け、該糸掛けガイドに走行糸条をガイド巻付角240°〜300°で嵌入させることを特徴とする多糸条巻取機の糸掛け方法である。
【0015】
また、前記糸掛け方法において、前記糸掛けガイドに走行糸条をガイド巻付角240°〜300°で嵌入させる手段として、糸条を集束吸引する吸引装置を用いることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】
図1、図2は本発明の一実施形態を示すものであり、各々正面図および側面図を示している。
【0018】
本発明の糸掛け方法においては、前記した図4、図5で説明した、従来の多糸条巻取機の糸掛け方法を採用するものであるが、図1、図2に示すように、旋回デバイス8の旋回により各ボビン4A〜4Dの表面に近づく糸掛けガイド6A〜6Dと該ボビン表面の最短距離Lを15〜35mm、好ましくは25〜35mmとなるよう糸掛けガイド6を設け、各糸掛けガイドと吸引装置7にて吸引される糸条をガイド巻付角θが240°〜300°、好ましくは260°〜280°となるように吸引装置7を位置づける。ここで説明するガイドの巻付角θとは、糸掛けガイドを基準として走行(吸引)する糸条にて形成される時計回りの角度である。また糸掛けガイドに関しては、該ガイドの表面粗度がJISB0601−1982規格の中心線平均粗さ1.0〜1.5aの範囲の梨地クロムメッキ処理されたものが好ましく使用できる。その結果、最短距離Lを15〜35mm、ガイド巻付角を240°〜300°の範囲とすることにより、満巻後トランスファーテールが無くなっていたりすることなく、またボビンのテール部分に重なり合って巻き付くことなく満巻パッケージの製品収率の向上につなげることが可能である。
【0019】
【実施例】
以下、さらに本発明を実施例を用いてより具体的に説明する。
【0020】
吸引装置は吸引圧力が5.6〜5.8kgf/cmであるサクションガンを用い、巻取機は外径93mm、長さ150mmの紙管を4本挿着可能な多糸条巻取機を対象とし、巻き取り方法としては、特開2001−139229号公報に記載されているようにテールバンチを形成することなくトラバース中心方向に糸条が移動し、トラバースガイドと係合した時点から正規の巻き取りを開始する方法で実施した。また、対象糸条は140デシテックス、単糸数が48フィラメントの半延伸糸であり、加えて巻取速度は3010m/分とした。
【0021】
一例として、図3に示すように、糸条YAおよび紙管4Aを対象とし、サクションガンの位置を71〜75と変化させて、詳しくは糸条と糸掛けガイドの巻付角θをθ1〜θ5と変化させたときの糸張力T(T11〜T15、T21〜T25)の測定結果を表1に示すとともに、糸掛け性ならびにテール採取率の結果を表2に示す。なお、糸張力T11〜T15は糸掛けガイド6に至るまでの糸張力であり、糸張力T21〜T25はガイド6から吸引装置7に至る間の糸張力である。また、糸張力T11は糸張力T21、糸張力T12は糸張力T22、・・・糸張力T15は糸張力T25に対応する。
【0022】
表2のテール採取率に関しては、肉眼にて満巻パッケージのテール部に対しテールの有無および端糸のテール部への巻き込みの有無を観察した結果であり、満巻パッケージ数に対してテール量がユーザー要求量に見合いかつ端糸がテール部に巻き込まれていない正常なパッケージの採取率を示した数値である。また糸掛け性に関しては、コンタクトローラに押圧されながら回転する空ボビンに対し、ワンアクションの糸掛け操作にて正常に糸条を巻初めることができた時の糸掛け成功率を示した数値である。
【0023】
このように、表1の結果より、巻付角θが大なる程、該ガイド部の擦過によりガイド上流側の張力T1が小となる傾向にあるが、本発明の巻付角の範囲では表2に示すように糸掛け性悪化の影響がなく、テール採取率が大きく向上した。
【0024】
また、糸掛けガイドとボビン表面の最短距離L(図1参照)に関しては、表3に示すように、距離Lを50mm、35mm、25mm、15mm、5mmと変化させて表2と同様に糸掛け性ならびにテール採取率を調査した。表3の結果より最短距離Lが大なる程、糸掛け性は良好であるが上述したように端糸の悪影響を受けてテール採取率は低い。一方で距離Lが小なる程、糸掛け性が悪くなり、その結果テール採取率も低かった。この原因としては、距離Lが小なる程、紙管の糸条捕捉溝と糸掛けガイドの微小な位置ズレ(芯ズレ)の影響が大きく糸掛け性に反映されてしまったからである。
【0025】
【表1】
Figure 2004238107
【0026】
【表2】
Figure 2004238107
【0027】
【表3】
Figure 2004238107
【0028】
【発明の効果】
以上のことから本発明によると、複数のボビンに糸掛けを実施する際に安定して糸掛けガイド部にて切断し端糸を可能な限り短尺化し、満巻パッケージの製品収率を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多糸条巻取機正面での一実施形態を示す糸掛け方法の概略図である。
【図2】本発明に係る多糸条巻取機側面での一実施形態を示す糸掛け方法の概略図である。
【図3】本発明に係る実施例を示す概略図である。
【図4】従来の多糸条巻取機正面での一実施形態を示す糸掛け方法の概略図である。
【図5】従来の多糸条巻取機正面での一実施形態を示す糸掛け方法の概略図である。
【符号の説明】
1:巻取機本体
2:ヘッダー部
3:トラバース装置
4:ボビン
4’:糸条捕捉溝
5:スピンドル
6:糸掛けガイド
7:吸引装置
8:旋回デバイス
9:ストッパーピン
10:案内ガイド
11:コンタクトローラ
Y:糸条

Claims (2)

  1. 1本のスピンドルに糸条捕捉溝を具備した複数のボビンを挿着せしめた多糸条巻取機において、各ボビン毎にボビン表面から最短距離15〜35mmに糸掛けガイドを設け、該糸掛けガイドに走行糸条をガイド巻付角240°〜300°で嵌入させることを特徴とする多糸条巻取機の糸掛け方法。
  2. 前記糸掛けガイドに走行糸条をガイド巻付角240°〜300°で嵌入させる手段として、糸条を集束吸引する吸引装置を用いることを特徴とする請求項1に記載の多糸条巻取機の糸掛け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101407410B1 (ko) 2012-10-04 2014-06-12 일진에이테크 주식회사 실 걸이 방법

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