JP2004236572A - 有害物質検出方法および有害物質検出システム - Google Patents

有害物質検出方法および有害物質検出システム Download PDF

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貴寛 関川
Akira Morikawa
彰 守川
Tomotsugu Kamiyama
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Abstract

【課題】有害物質の検出感度の高い有害物質検出方法および有害物質検出システムを提供することを課題とするものである。
【解決手段】被試験液体に、4−メチルウンベリフェリルβ−D−ガラクトピラノシドなど発色酵素基質と上記発色酵素基質と反応して発色物質を生成するβ−ガラクトシダーゼなどの酵素を有する大腸菌を添加てそれらを反応させ、生成した蛍光物質を定量し、蛍光質の量が上記発色酵素基質を添加しない場合の量と有意差がある場合に有害物が存在すると判定する。有害物質検出システムは、被試験液体を採取する採取装置11、採取された上記被試験液体に発色性酵素基質と発色性酵素基質と反応して蛍光物質を生成する酵素を有する菌体とを添加する添加装置12、発色性酵素基質と菌体とが添加された被試験液体における蛍光物質の量を定量する定量装置15備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害物質検出方法および有害物質検出システムに関し、詳しくは液体中に存在する有害な金属あるいはその他の有害物質の有無を検出する方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
河川水、湖水、各種の排水などに有害物質が含まれている場合、それを事前に検知して、公共用水域への当該有害物質の拡散を未然に防止することを課題として、排水などから採取した試料水に試供菌体を添加した後、この菌体内のATP濃度の変化から当該排水中の砒素、銅、亜鉛、鉄、フッ素、鉛、シアンなどの有害物質を検知する際に、上記試供菌体としてサルモネラ菌を用いることは、後記特許文献1から従来公知である。また試供菌体内のATP濃度の変化から当該排水中の有害物質を検知する際に、添加される大腸菌およびサルモネラ菌の濃度をそれぞれ約1×10個/ミリリットルおよび約5×10個/ミリリットルとすることも後記特許文献2から従来公知である。あるいは、試料中に含まれている有害物質が微生物の物質代謝に及ぼす作用を測定することによって有害物質を検出する方法において、試料中に有害物質が存在する証拠として、当該有害物質が細菌のホスホトランスフェラーゼ系に及ぼす抑制作用を利用する有害物質検出法も後記特許文献3から従来公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−346597号公報(段落番号11、請求項1)
【特許文献2】
特開2001−231598号公報(段落番号11、請求項1〜請求項3)
【特許文献3】
特開平8−33499号公報(請求項1)
【0004】
しかしながら、菌体内のATP濃度の変化やホスホトランスフェラーゼ系に対する抑制作用から液体中の有害物質を検出する方法では、ATP抽出試薬を個々の菌体に対して均一に作用させることが困難であり、また検出感度はATP抽出量に比例するので、再現性が悪い問題があり、また或る特定の有害物質以外は、検出感度上から検出できない問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における如上の現況に鑑みて、液体中に含まれる有害物質に対する検出感度の高い有害物質検出方法および有害物質検出システムを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る有害物質検出方法は、被試験液体に、発色酵素基質および上記発色酵素基質と反応して発色物質または蛍光物質を生成する酵素を有する菌体を添加する第一工程、上記第一工程において生成した上記発色物質または上記蛍光物質の量を定量する第二工程、および上記第二工程において定量された上記発色物質または上記蛍光物質の量に基づく上記酵素の酵素活性の変化から有害物質を検出する第三工程を含むことを特徴とするものである。
【0007】
本発明の請求項4に係る有害物質検出装置は、被試験液体を採取する採取装置、採取された上記被試験液体に発色性酵素基質と上記発色性酵素基質と反応して発色物質を生成する酵素を有する菌体とを添加する添加装置、上記発色性酵素基質と上記菌体とが添加された上記被試験液体における上記発色物質の量を定量する定量装置を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の有害物質検出システムにおける実施の形態1を説明する概略ブロック図であって、有害物質検出システム1は、採取装置11、添加装置12、反応装置13、定量装置14、および制御装置15を備えている。なお図1において、16は液処理装置である。
【0009】
河川水、湖水、各種の排水、あるいはその他の検査対象液体は、その一部が採取装置11により採取され、採取された被試験液体は反応装置13内に投入され、さらに反応装置13内に前記発色酵素基質、pH緩衝液、および前記菌体が添加され、かく投入、添加された反応装置13内のそれら内容物は、一定温度下のもとで攪拌下に保持される。その状態において当該内容物は反応し、当該被試験液体に有害物質が含有されていると、その含有量に応じて発色物質または蛍光物質が生成し、その生成量は経時的に変化する。よって上記内容物の一部は、時々採取され、上記の生成量が定量装置1において定量される。定量装置1による定量の結果は、逐一制御装置15に入力され、制御装置15により上記被試験液体中に有害物質が法定排水基準値以上に含有されているか否かが判断される。また制御装置15により法定排水基準値以上含有されていると判断されると、その情報が液処理装置16に入力され、上記検査対象液体は有害物質の除去のために液処理装置16において液処理される。
【0010】
上記の発色酵素基質、菌体などに就いての具体例、各添加量、およびその他の事項に就いては、本発明の有害物質検出方法に関する後記の諸実施の形態において詳述する。
【0011】
実施の形態2.
実施の形態2においては、前記の発色酵素基質として4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド(以下、4−MUG)が用いられ、また前記の菌体として大腸菌が用いられた。大腸菌は、前記の酵素としてβ−ガラクトシダーゼを有し、4−MUGは、β−ガラクトシダーゼの触媒作用により加水分解反応が促進されて4−メチルウンベリフェロンを生成する。この4−メチルウンベリフェロンは、蛍光物質であって、その生成量は蛍光光度計にて定量された。
【0012】
以下、実施の形態2を詳細に説明する。先ず被試験液体の模擬的な一例として、クロム量換算濃度で0.05mg/リットルの重クロム酸カリ[KCr]水溶液(以下、被試験液体−1)が用いられた。それに4−MUGがその濃度が0.005重量%となるように添加され、さらにpH緩衝化のためにリン酸緩衝液がその濃度が0.1M(モル/リットル)となるように添加され、かくしてpH7.0の被試験液体−1が得られた。つぎにそれを37℃に保温し、被試験液体−1の当該保温温度が安定したときに大腸菌がその菌体濃度が約1.4×10個/ミリリットルとなるように添加、攪拌され、その後は引き続き攪拌が行われた状態で同温度に保持された。なお大腸菌が添加された時点をもって4−MUGとβ−ガラクトシダーゼとの反応開始時点とし、その後は時々被試験液体−1が少量採取され、当該採取液に水酸化ナトリウム水溶液が添加されてpHがアルカリ側となるようにされ、ついで蛍光光度計を用いて励起波長を385nmとし、且つ蛍光測定波長を450nmに設定して4−メチルウンベリフェロンの生成量が測定され、その経時変化が調べられた。
【0013】
またクロム量換算濃度で0.5mg/リットルの重クロム酸カリ水溶液(被試験液体−2)、同5.0mg/リットルの重クロム酸カリ水溶液(被試験液体−3)、およびブランクとして重クロム酸カリあるいはその他の有害物質を含まないイオン交換水(被試験液体−4)が用意され、それらに就いて被試験液体−1の場合と同じ条件で4−メチルウンベリフェロンの生成量の経時変化が調べられた。なお重クロム酸カリなど、6価クロムおよびその化合物の法定排出規準は0.5mg/リットルであって、被試験液体−1の6価クロム量は上記規準未満、被試験液体−2は上記規準と同じ、被試験液体−3は上記規準を越える量とされている。
【0014】
図2は、横軸を反応時間(min)とし、縦軸を被試験液体−4におけるβ−ガラクトシダーゼ活性を100%としたときの被試験液体−1〜被試験液体−3の各β−ガラクトシダーゼ活性の変化率を示す。4−メチルウンベリフェロンの生成量の経時変化から、β−ガラクトシダーゼ活性の経時変化の定量が可能となり、また大腸菌の活性の経時変化の見積が可能となって、上記の各被試験液体中の有害物質(ここでは、クロム)の有無の判定が可能となる。図2に示すように、重クロム酸カリの含有量が少ない被試験液体−1ではβ−ガラクトシダーゼ活性の変化率の低下は見られないが、被試験液体−3では当該変化率は大きく低下している。一方、被試験液体−2では、被試験液体−3ほどではないにしても、被試験液体−1に就いてのデータと対比したとき、その低下を明確に確認することができる。よって実施の形態2は、被試験液体−2におけるβ−ガラクトシダーゼ活性の減少から6価クロムの少なくとも法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかである。
【0015】
実施の形態3.
実施の形態3においては、被試験液体の模擬的な他の例として、カドミウムの法定排出規準が0.1mg/リットルであることを考慮して、カドミウム量換算濃度で0.01mg/リットルの硝酸カドミウム[Cd(NO]水溶液(被試験液体−5)、同0.1mg/リットルの硝酸カドミウム水溶液(被試験液体−6)、および同1.0mg/リットルの硝酸カドミウム水溶液(被試験液体−7)が用意され、それらに就いて被試験液体−4と共に実施の形態2の場合と同じ条件(大腸菌:約1.4×10個/ミリリットルなど)で4−メチルウンベリフェロンの生成量が測定され、その経時変化が調べられた。それらの結果を図3に示す。
【0016】
図3は、図2と同じく、横軸を反応時間(min)とし、縦軸を被試験液体−4におけるβ−ガラクトシダーゼ活性を100%としたときの被試験液体−5〜被試験液体−7の各β−ガラクトシダーゼ活性の変化率を示す。図3に示すように、被試験液体−6および被試験液体−7は勿論のこと、カドミウムの含有量がその法定排出規準より1オーダー少ない被試験液体−5においてもβ−ガラクトシダーゼ活性の変化率の低下は明確であって、よって実施の形態3は、被試験液体−5におけるβ−ガラクトシダーゼ活性の減少からカドミウムの少なくとも法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかである。
【0017】
実施の形態4.
実施の形態4においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、X−GAL(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)(以下、X−GAL)が用いられた以外は、前記実施の形態2における被試験液体−2および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−2における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、6価クロムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0018】
実施の形態5.
実施の形態5においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、サーモンGAL(6−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)(以下、サーモンGAL)が用いられた以外は、前記実施の形態2における被試験液体−2および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−2における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、6価クロムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0019】
実施の形態6.
実施の形態6においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、ONPG(O−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)(以下、ONPG)が用いられた以外は、前記実施の形態2における被試験液体−2および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−2における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、6価クロムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0020】
実施の形態7.
実施の形態7においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、X−GALが用いられた以外は、前記実施の形態3における被試験液体−6および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−6における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、カドミウムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0021】
実施の形態8.
実施の形態8においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、サーモンGALが用いられた以外は、前記実施の形態3における被試験液体−6および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−6における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、カドミウムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0022】
実施の形態9.
実施の形態9においては、発色酵素基質として前記4−MUGに代えて、ONPGが用いられた以外は、前記実施の形態3における被試験液体−6および被試験液体−4についての試験と同じ試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−6における大腸菌内のβ−ガラクトシダーゼ活性に明らかな減少が見られ、カドミウムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0023】
実施の形態10.
実施の形態10においては、発色酵素基質としてMUG(4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルクロニド)(以下、MUG)が用いられ、また菌体として大腸菌が用いられた。大腸菌は、酵素としてβ−ガラクトシダーゼ以外にβ−グルクロニダーゼを有し、MUGは、β−グルクロニダーゼの触媒作用により加水分解反応が促進されて4−メチルウンベリフェロンを生成する。この4−メチルウンベリフェロンは、蛍光物質であって、その生成量は蛍光光度計にて定量される。しかして実施の形態10では、前記実施の形態2とは4−MUGに代えてMUGが用いられた点において異なるが、実施の形態2と同じ方法にて前記被試験液体−2および被試験液体−4について試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−2における大腸菌内のβ−グルクロニダーゼ活性に明らかな減少が見られ、6価クロムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0024】
実施の形態11.
実施の形態11においては、発色酵素基質として前記MUGに代えてX−グルクロニド(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−グルクロニド)(以下、X−グルクロニド)が用いられた点において実施の形態10と異なり、それ以外は実施の形態10と同じ方法にて前記被試験液体−2および被試験液体−4について試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−2における大腸菌内のβ−グルクロニダーゼ活性に明らかな減少が見られ、6価クロムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0025】
実施の形態12.
実施の形態12においては、前記被試験液体−2に代えて前記被試験液体−6が用いられた点において実施の形態10異なり、それ以外は実施の形態10と同じ方法にて前記被試験液体−6および被試験液体−4について試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−6における大腸菌内のβ−グルクロニダーゼ活性に明らかな減少が見られ、カドミウムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0026】
実施の形態13.
実施の形態13においては、発色酵素基質として前記MUGに代えてX−グルクロニドが用いられた点において実施の形態12と異なり、それ以外は実施の形態12と同じ方法にて前記被試験液体−6および被試験液体−4について試験が行われた。その結果、被試験液体−4に対して被試験液体−6における大腸菌内のβ−グルクロニダーゼ活性に明らかな減少が見られ、カドミウムの前記法定排出規準以上の含有を検出することが可能なることが明らかであった。
【0027】
酵素がβ−ガラクトシダーゼである場合における発色酵素基質として4−トリフルオロウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド、および酵素がβ−グルクロニダーゼである場合における発色酵素基質として4−トリフルオロウンベリフェリル−β−D−グルクロニドも好ましい例であって、前記実施の形態2〜実施の形態13において用いられた発色酵素基質と同様の検出が可能である。
【0028】
実施の形態2〜実施の形態13においては、有害物質の例として例えば6価クロムとカドミウムを取り上げて、それらの水質検査対象水中における含有量が各法定排水基準に達している場合にはその含有を明確に把握し得ることが示されたが、本発明はそれらのみならず、法定排水基準を定める総理府令の第1条の別第1に示された各種の有害物質、即ち鉛およびその化合物類、砒素およびその化合物類、水銀およびアルキル水銀その他の水銀化合物類、セレンおよびその化合物類、シアン化合物類、パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、およびニトロフェニルホスホノチオエートなどの有機リン化合物類、ポリ塩化ビフェニール、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロペンなどの含塩素有機化合物類、チウラム、シマジン、チオベンカルプ、ベンゼンなどのその他の有機化合物類などについても実施の形態2〜実施の形態13などと同様の方法にて含有の把握が可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の有害物質検出方法は、以上説明した通り、被試験液体に、発色酵素基質および上記発色酵素基質と反応して発色物質または蛍光物質を生成する酵素を有する菌体を添加する第一工程、上記第一工程において生成した上記発色物質または上記蛍光物質の量を定量する第二工程、および上記第二工程において定量された上記発色物質または上記蛍光物質の量に基づく上記酵素の酵素活性の変化から有害物質を検出する第三工程を含むことを特徴とするものであって、上記菌体が有する酵素活性の変化から有害物質の検出ものであるために、有害物質を再現性が良く、且つ高検出感度で検出可能な効果がある。
【0030】
また本発明の有害物質検出システムは、以上説明した通り、被試験液体を採取する採取装置、採取された上記被試験液体に発色酵素基質と上記発色酵素基質と反応して発色物質または蛍光物質を生成する酵素を有する菌体とを添加する添加装置、上記発色酵素基質と上記菌体と上記被試験液体とを反応させる反応装置、上記反応装置内における上記発色物質または上記蛍光物質の量を定量する定量装置を備えたことを特徴とするものであるので、上記有害物質検出方法と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有害物質検出装置における実施の形態1を説明する概略ブロック図。
【図2】本発明の有害物質検出方法における、重クロム酸カリ水溶液を被試験液体例とした実施の形態2での反応時間とβ−ガラクトシダーゼ活性の変化率を示すグラフ。
【図3】本発明の有害物質検出方法における、硝酸カドミウム水溶液を被試験液体例とした実施の形態3での反応時間とβ−ガラクトシダーゼ活性の変化率を示すグラフ。
【符号の説明】
1 有害物質検出装置、11 採取装置、12 添加装置、13 反応装置、14 定量装置、15 制御装置、16液処理装置。

Claims (4)

  1. 被試験液体に、発色酵素基質および上記発色酵素基質と反応して発色物質または蛍光物質を生成する酵素を有する菌体を添加する第一工程、上記第一工程において生成した上記発色物質または上記蛍光物質の量を定量する第二工程、および上記第二工程において定量された上記発色物質または上記蛍光物質の量に基づく上記酵素の酵素活性の変化から有害物質を検出する第三工程を含むことを特徴とする有害物質検出方法。
  2. 上記酵素は、β−ガラクトシダーゼおよび/またはβ−グルクロニダーゼであり、上記菌体は大腸菌または大腸菌群であることを特徴とする請求項1記載の有害物質検出方法。
  3. 上記発色酵素基質は、上記酵素がβ−ガラクトシダーゼである場合、4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド、X−GAL(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)、サーモンGAL(6−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)、ONPG(O−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)、および4−トリフルオロウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシドからなる群に含まれる少なくとも一種であり、上記酵素がβ−グルクロニダーゼである場合、MUG(4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルクロニド)、X−グルクロニド(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−グルクロニド)、および4−トリフルオロウンベリフェリル−β−D−グルクロニドからなる群に含まれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の有害物質検出方法。
  4. 被試験液体を採取する採取装置、採取された上記被試験液体に発色酵素基質と上記発色酵素基質と反応して発色物質または蛍光物質を生成する酵素を有する菌体とを添加する添加装置、上記発色酵素基質と上記菌体と上記被試験液体とを反応させる反応装置、上記反応装置内における上記発色物質または上記蛍光物質の量を定量する定量装置を備えたことを特徴とする有害物質検出システム。
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