JP2004236302A - 電子回路、表示装置及び電子機器 - Google Patents

電子回路、表示装置及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2004236302A
JP2004236302A JP2004001491A JP2004001491A JP2004236302A JP 2004236302 A JP2004236302 A JP 2004236302A JP 2004001491 A JP2004001491 A JP 2004001491A JP 2004001491 A JP2004001491 A JP 2004001491A JP 2004236302 A JP2004236302 A JP 2004236302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
transistors
switch
current data
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004001491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004236302A5 (ja
JP4358644B2 (ja
Inventor
Kazutaka Inukai
和隆 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2004001491A priority Critical patent/JP4358644B2/ja
Publication of JP2004236302A publication Critical patent/JP2004236302A/ja
Publication of JP2004236302A5 publication Critical patent/JP2004236302A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4358644B2 publication Critical patent/JP4358644B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of El Displays (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 電気的特性のバラつきが大きいトランジスタを使用しても、出力電流値が正確となるような、電流データ縮減回路を提供する。
【解決手段】 本発明の電流データ縮減回路は、複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、該複数のトランジスタに直列接続状態と並列接続状態とをとらせる手段を有し、入力された電流を縮減して出力することを特徴とする。あるいは本発明の電流データ縮減回路は、複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、電流入力時には該複数のトランジスタは並列接続状態となり、電流出力時には該複数のトランジスタは直列接続状態となることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は電子回路、特に電流データを縮減する電子回路の技術に関する。また前記電子回路をその一部に使用した集積回路(IC)或いはシステム回路、さらには前記IC或いはシステム回路を搭載した表示装置或いは電子機器に関する。
高性能化・コンパクト化(小型化)・省電力化の進む電子機器においては、その内部に使用されるIC(集積回路)にも高性能化・小型化・高集積化の要求があり、それは強まる一方である。従来の一般的なバルクシリコン(シリコンウェファ)を用いたMOSFET(電界効果トランジスタ)ICでは、これまでも高性能化・小型化・高集積化が着実に進められてきたが、今後もこの傾向は続くとみられる。
さらに、今後特に高性能化・小型化・高集積化すべきICとして、薄膜トランジスタ(TFT)によるICもある。
近年小型表示装置分野から普及し始めた多結晶珪素(ポリシリコン)TFT使用のアクティブマトリクス型(AM型)液晶表示装置(LCD)は、画素部に画像信号を記憶できる点だけでなく、駆動回路等をパネル上に集積できる点が大きな利点の一つである。すなわち従来のPM型(パッシブマトリクス型)やアモルファスシリコンTFT使用のAM型では、駆動回路等は別個にチップ化されたICを使わざるを得なかったために、モジュールが大きく複雑となっていた。が、駆動回路等をパネル上に集積するポリシリコンTFT使用のAM型では、モジュールが大幅に縮小されるようになった。
また駆動回路等をパネル上に集積できることは、表示装置画面の高精細化にも大きな役割を果たす。表示装置画面における最小可能画素ピッチは、駆動回路をパネル上に集積しない場合には、パネル上にある、外付けICとの接続端子の間隔に依存する。駆動回路をパネル上に集積すると、この依存関係から解放されるためである。
現在ポリシリコンTFT使用のAM型LCDにおいてパネル上に集積される回路は、駆動回路を中心とする比較的簡単な回路にとどまっている。しかし今後パネル上に集積される回路を徐々に高性能化・小型化・高集積化して、パネルをさらに高度化・複雑化・多機能化させてゆくことは不可避である。
パネル上に新たに集積されるべき回路は種々あるが、電流データを縮減する回路も、その一つの候補である。
AM型LCD同様に、パネル上に集積される回路の高性能化・小型化・高集積化が必要なのが、AM型OLED(有機発光ダイオード)表示装置である。OLED表示装置は現在、PM型のみが実用化されているが、ポリシリコンTFT使用のAM型も実用化を目指し急速に開発が進められている。そして電圧駆動の液晶と異なりOLEDは電流駆動であることから、OLED表示装置においては画像信号を電流データとして扱う手法が主流となりつつある。その場合画像信号を処理する過程で、電流データ縮減回路の必要性は非常に高くなる。
電流データを縮減する回路として最も一般的なものは、カレントミラー回路である。カレントミラー回路の例を図3に示す。
カレントミラー回路を使用して、入力電流を縮減する場合の説明をする。ここでは入力電流を1/2倍に縮減する場合を例にとり、説明することにする。以下、トランジスタは理想的なMOSFETであるとし、チャネルサイズは、長L、幅W、絶縁層膜厚dとする。
トランジスタ312とトランジスタ313のdは等しいとする。トランジスタ312のW/Lとトランジスタ313のW/Lとの比は、2:1とする。
電流データの入力時には、トランジスタ315と316を共にオン状態にして、320〜321間に電流を流す。電流値が定常になったら、トランジスタ316をオフし、トランジスタ315もオフとする。トランジスタ313を飽和領域にて動作させれば、出力電流値は入力電流値の約1/2倍となる。
もしトランジスタ312と313の電気的特性(しきい電圧値、電界効果移動度等)が揃っていれば、出力電流値は正確に入力電流値の1/2倍となる。すなわち、電流データの正確な縮減が行われる。しかしトランジスタ312と313の電気的特性にバラつきが存在すると、バラつき方に依存して縮減が不正確となってしまう。
ポリシリコンTFTは一般に、結晶粒界における欠陥等に起因して、TFTの電気的特性にバラつきが生じやすい。図3の回路でも、トランジスタ312と313を隣接してレイアウトすることにより、僅かではあるが電気的特性のバラつきが生じにくくすることはできる。しかし電流値の正確性が要求される場合には、電流データ縮減回路として図3のようなカレントミラー回路を使用することは難しい。
そこで本発明は、ポリシリコンTFTのように電気的特性にバラつきが大きいトランジスタを使用しても、出力電流値が正確となる電流データ縮減回路を提供することを課題とする。
本発明の電流データ縮減回路は、複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、この複数のトランジスタに直列接続状態と並列接続状態とをとらせる手段を有し、入力された電流を縮減して出力することを特徴とする。あるいは本発明の電流データ縮減回路は、複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、電流入力時にはこの複数のトランジスタは並列接続状態となり、電流出力時にはこの複数のトランジスタは直列接続状態となることを特徴とする。
または本発明の電流データ縮減回路は、入力された電流を縮減して出力する電子回路であって、複数のトランジスタを備えた駆動用素子と、スイッチと、を有し、
この複数のトランジスタの各ゲートは互いに接続されており、この複数のトランジスタの各々は、ソースまたはドレインのうち少なくとも一方が、この複数のトランジスタの他の一つのソースまたはドレインに接続されており、
スイッチの切換えにより、この複数のトランジスタが直列接続状態、並列接続状態のいずれにもなることを特徴とする。
または本発明の電流データ縮減回路は、n個のトランジスタと、第1および第2のスイッチとを有し、
これらn個のトランジスタのゲートは、それぞれ電気的に接続されており、これらn個のトランジスタのソースおよびドレインの一方は、それぞれ第1のスイッチに電気的に接続されており、同様にソースおよびドレインの他方は、それぞれ第2のスイッチに電気的に接続されており、
電子回路に電流が入力される時には、第2のスイッチに接続されている側からこれらn個のトランジスタを通って、第1のスイッチに接続されている側へ電流が流れ、
電子回路から電流を出力する時には、これらn個のトランジスタのうちの第k(k=2乃至(n−1))のトランジスタにおいて、第(k−1)のトランジスタから第kのトランジスタを通り第(k+1)のトランジスタへ電流が流れることを特徴とする電子回路である。
本発明の電流データ縮減回路は、絶縁基板上にポリシリコン膜等のTFTを用いて作成することができる。勿論、バルクシリコン(ウェファ)のトランジスタで作成することも可能である。本発明の電流データ縮減回路は、信号処理回路、制御回路やインターフェイス回路等の電子機器のシステム回路等のICに使用することができる。また本発明の電流データ縮減回路は、表示装置の駆動回路にも用いることができる。
なお本発明の電流データ縮減回路における、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタは、構造上のパラメータ(チャネル長L、チャネル幅W、絶縁層膜厚d等)及びチャネル型(nチャネル型、pチャネル型)については、等しくすることが必須とまではいえないが、特別な理由がない限り等しくしておくのが望ましい。以下の例では、全てパラメータ及びチャネル型は等しいものとしておく。
本発明は、駆動用素子を複数のトランジスタにより構成し、データ電流を読込むときにはこの複数のトランジスタを並列接続状態にし、電流を出力するときにはこの複数のトランジスタを直列接続状態にする。つまり、駆動用素子を構成する複数のトランジスタの接続状態を、並列または直列に適宜切替えることを特徴とする電流データ縮減回路である。その結果、次のような効果が生じる。
まず、同一電流データ縮減回路内の駆動用素子を構成する複数のトランジスタ間にさえバラつきがなければ、出力電流IEがバラついてしまうという、重大な欠陥を回避することができる。すなわち、相異なる電流データ縮減回路に設置されるトランジスタの電気的特性は、同サイズのトランジスタであっても、基板全体にわたって観察すると、かなりのバラつきをもつことがある。しかし基板上の相異なる電流データ縮減回路に、このバラつきが出力電流IEとして反映されてしまうことは防止することができる。ただし、図3のようなカレントミラーを用いた場合においても、同一電流データ縮減回路内のカレントミラーのトランジスタさえバラつきがなければ、基板全体で出力電流IEがバラつくのを防止することができる。この点で本発明は、図3のようなカレントミラーを用いた電流データ縮減回路の場合と同様の効果を有する。
しかし、図3のようなカレントミラーを用いた場合、同一電流データ縮減回路内のカレントミラーのトランジスタ間にバラつきが存在してしまうと、結局出力電流IEが異なる電流データ縮減回路間でバラついてしまうのを防止することができなくなる。その点、本発明の場合では、同一電流データ縮減回路内の駆動用素子を構成する複数のトランジスタ間にバラつきが存在しても、その影響は小さく抑制されるため、実用上問題となるほど電流データ縮減回路間で出力電流がバラついてしまうことは防止することができる。
(実施の形態1)
本発明の電流データ縮減回路の概略について図1、図2を用いて説明する。
まず図1について説明する。図1(A)は本発明の電流データ縮減回路の一例を示したものである。図1(B)は、図1(A)の駆動用素子を3つのトランジスタで表記し直したものである。
図1(A)(B)の電流データ縮減回路は、駆動用素子15以外に、第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18を有する。図1の第1〜第4の各スイッチは、○(白丸)または●(黒丸)の点が該スイッチの制御部であり、この制御部への信号により、他の複数の各点が一斉に導通もしくは開放となるものである。制御部○(白丸)はローアクティブ(ロー信号の時に導通)、制御部●(黒丸)はハイアクティブ(ハイ信号の時に導通)を示す。第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18が、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタに並列接続の状態と、直列接続の状態とを、とらせる手段に相当する。
図1(E)は、図1(A)の駆動用素子ばかりでなく各スイッチもトランジスタで表記した例である。勿論、各スイッチをこれ以外のトランジスタ構成で表記することも可能であり、これに限定される訳ではない。また第1スイッチ12(図1(E)の12a〜12dを含む)や第2スイッチ13(図1(E)の13a〜13cを含む)など、3個以上の点を同時に導通・開放するものは、任意の一部分を分離させて、他部分とは独立に制御するようにしてもよい。
図1(A)(B)において、21は電流データ入力線、22は出力線、23は高電位電源線、24は第1制御線、25は第2制御線である。
第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18は、電流データの入力時と出力時において次のように制御する。電流データの入力時には、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオン(導通)にし、第3スイッチ14と第4スイッチ18をオフ(開放)にする。逆に電流データの出力時には、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオフ(開放)にし、第3スイッチ14と第4スイッチ18をオン(導通)にする。その結果を示したのが図1(C)(D)である。図1(C)は電流データ入力時の電流経路を太線で示し、図1(D)は電流データ出力時の電流経路を太線で示している。図1(C)では駆動用素子の3つのトランジスタに並列状態で電流が流れ、図1(D)では該3つのトランジスタに直列状態で電流が流れる。
図1の駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が等しい場合には、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさとなる。一般に駆動用素子がn個の電気的特性が等しいトランジスタよりなる場合には、出力電流は入力電流の1/n2倍の大きさとなる。
ただし駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が多少のバラつきをもっていると、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさから前記バラつきに対応して若干ズレを生じる。もっとも、このズレの大きさは図3のカレントミラー回路を使用した場合に比較すれば、小さなものとなる。従って本発明の電流データ縮減回路は、トランジスタの電気的特性に多少のバラつきが生じることが不可避の場合に有効である。
なお図1の駆動用素子の3つのトランジスタについては、各々ソースとドレインは対称形であることが望ましい。トランジスタ15bは、電流データ入力時と出力時において、電流の向きが反転するためである。もっとも、一般的に本発明の電流データ縮減回路が、ソースとドレインが対称形であることを要求するわけではないのは勿論である。
(実施の形態2)
次に図2について説明する。図2(A)〜(D)は、本発明の電流データ縮減回路の他の4例を示したものである。もっとも本発明の電流データ縮減回路は多くの変形があって全てを掲載することはできず、図2も代表的な例にすぎない。
図2の第1〜第4の各スイッチについては、図1と同様である。○(白丸)または●(黒丸)の点が該スイッチの制御部であり、この制御部への信号により、他の複数の各点が一斉に導通もしくは開放となる。制御部○(白丸)はローアクティブ(ロー信号の時に導通)、制御部●(黒丸)はハイアクティブ(ハイ信号の時に導通)を示す。図2の各スイッチは図1(E)同様、トランジスタを用いて例示することが可能であるが、簡潔にするために省略する。
図2(A)は、駆動用素子をnチャネル型のトランジスタで構成し、電流の向きを図1の場合と反転させた一例である。同時に第1スイッチを12と19の2つに分けることで、動作ノイズの影響の軽減も図っている一例である。
図2(A)は駆動用素子を3つのトランジスタで構成している。図2(A)の電流データ縮減回路は、駆動用素子15以外に、第1スイッチ12、19、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18を有する。第1スイッチ12、19、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18が、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタに並列接続状態と、直列接続状態とを、とらせる手段に相当する。
図2(A)において、21は電流データ入力線、22は出力線、23は低電位電源線、24、26は第1制御線、25は第2制御線である。
第1スイッチ12、19、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18は、電流データの入力時と出力時において次のように制御する。電流データの入力時には、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオフにし、第1スイッチ12、19と第2スイッチ13をオンにする。逆に電流データの出力時には、第1スイッチ12、19と第2スイッチ13をオフにし、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオンにする。その結果、電流データ入力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに並列状態で電流が流れ、電流データ出力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに直列状態で電流が流れる。
また電流データの入力から出力に切替える時、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオフにする前に、第1スイッチ19をオフにするとよい。これにより、動作ノイズの影響の軽減を図ることができる。
図2(A)の駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が等しい場合には、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさとなる。一般に駆動用素子がn個の電気的特性が等しいトランジスタよりなる場合には、出力電流は入力電流の1/n2倍の大きさとなる。
ただし駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が多少のバラつきをもっていると、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさから前記バラつきに対応して若干ズレを生じる。もっとも、このズレの大きさは図3のカレントミラー回路を使用した場合に比較すれば、小さなものとなる。従って本発明の電流データ縮減回路は、トランジスタの電気的特性に多少のバラつきが生じることが不可避の場合に有効である。
なお図2(A)の駆動用素子の3つのトランジスタについては、各々ソースとドレインは対称形であることが望ましい。トランジスタ15bは、電流データ入力時と出力時において、電流の向きが反転するためである。もっとも、一般的に本発明の電流データ縮減回路が、ソースとドレインが対称形であることを要求するわけではないのは勿論である。
図2(B)は、駆動用素子を2つのトランジスタで構成した一例である。同時に、第2スイッチ13を縮小するとともに制御線を一本化し、省面積化を図っている。また容量16の接続先をGNDにしている。
図2(B)の電流データ縮減回路は、駆動用素子15以外に、第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14を有する。第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14が、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタに、直列接続状態と、並列接続状態とをとらせる手段に相当する。
図2(B)において、21は電流データ入力線、22は出力線、23は高電位電源線、24は制御線である。
第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14は、電流データの入力時と出力時において次のように制御する。電流データの入力時には、第3スイッチ14をオフ(開放)にし、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオン(導通)にする。逆に電流データの出力時には、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオフ(開放)にし、第3スイッチ14をオン(導通)にする。その結果、電流データ入力時には駆動用素子の2つのトランジスタ15a、15bに並列状態で電流が流れ、電流データ出力時には駆動用素子の2つのトランジスタ15a、15bに直列状態で電流が流れる。
図2(B)では、容量16は、駆動用素子の2つのトランジスタのゲート電極とGNDとの間に設置されている。ただし23は常時定電位であるから、容量16は、駆動用素子の2つのトランジスタのゲートソース間の書込み時電圧を保持する機能は果たす。その点では結局、図1の例や図2の他の3例と変わるところはない。
図2(B)の駆動用素子の2つのトランジスタが、各々電気的特性が等しい場合には、出力電流は入力電流の1/4倍の大きさとなる。一般に駆動用素子がn個の電気的特性が等しいトランジスタよりなる場合には、出力電流は入力電流の1/n2倍の大きさとなる。
ただし駆動用素子の2つのトランジスタが、各々電気的特性が多少のバラつきをもっていると、出力電流は入力電流の1/4倍の大きさから前記バラつきに対応して若干ズレを生じる。もっとも、このズレの大きさは図3のカレントミラー回路を使用した場合に比較すれば、小さなものとなる。従って本発明の電流データ縮減回路は、トランジスタの電気的特性に多少のバラつきが生じることが不可避の場合に有効である。
なお図2(B)の駆動用素子の2つのトランジスタについては、各々ソースとドレインは対称形であることが望ましい。トランジスタ15aは、電流データ入力時と出力時において、電流の向きが反転するためである。もっとも、一般的に本発明の電流データ縮減回路が、ソースとドレインが対称形であることを要求するわけではないのは勿論である。
図2(C)は、駆動用素子のトランジスタの接続の仕方を図1の場合と変えた一例である。
図2(C)は駆動用素子を3つのトランジスタで構成している。図2(C)の電流データ縮減回路は、駆動用素子15以外に、第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18を有する。第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18が、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタに、並列接続状態と直列接続状態とをとらせる手段に相当する。
図2(C)において、21は電流データ入力線、22は出力線、23は高電位電源線、24は第1制御線、25は第2制御線である。
第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18は、電流データの入力時と出力時において次のように制御する。電流データの入力時には、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオフにし、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオンにする。逆に電流データの出力時には、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオフにし、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオンにする。その結果、電流データ入力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに並列状態で電流が流れ、電流データ出力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに直列状態で電流が流れる。
図2(C)の駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が等しい場合には、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさとなる。一般に駆動用素子がn個の電気的特性が等しいトランジスタよりなる場合には、出力電流は入力電流の1/n2倍の大きさとなる。
ただし駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が多少のバラつきをもっていると、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさから前記バラつきに対応して若干ズレを生じる。もっとも、このズレの大きさは図3のカレントミラー回路を使用した場合に比較すれば、小さなものとなる。従って本発明の電流データ縮減回路は、トランジスタの電気的特性に多少のバラつきが生じることが不可避の場合に有効である。
なお図2(C)の駆動用素子の3つのトランジスタについては、電流データ入力時と出力時において、電流の向きが反転することがない。そこで図2(C)の回路は、図1の例と比較して、より高性能な電流データ縮減を期待できる。
図2(D)は、駆動用素子をnチャネル型のトランジスタで構成し、電流の向きは図1の場合と同じという一例である。
図2(D)は駆動用素子を3つのトランジスタで構成している。図2(A)の電流データ縮減回路は、駆動用素子15以外に、第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18を有する。第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18が、駆動用素子に備えられた複数のトランジスタに、並列接続状態と直列接続状態とをとらせる手段に相当する。
図2(D)において、21は電流データ入力線、22は出力線、23は高電位電源線、24は第1制御線、25、26は第2制御線である。
第1スイッチ12、第2スイッチ13、第3スイッチ14、第4スイッチ18は、電流データの入力時と出力時において次のように制御する。電流データの入力時には、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオフにし、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオンにする。逆に電流データの出力時には、第1スイッチ12と第2スイッチ13をオフにし、第3スイッチ14、第4スイッチ18をオンにする。その結果、電流データ入力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに並列状態で電流が流れ、電流データ出力時には駆動用素子の3つのトランジスタ15a、15b、15cに直列状態で電流が流れる。
図2(D)の駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が等しい場合には、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさとなる。一般に駆動用素子がn個の電気的特性が等しいトランジスタよりなる場合には、出力電流は入力電流の1/n2倍の大きさとなる。
ただし駆動用素子の3つのトランジスタが、各々電気的特性が多少のバラつきをもっていると、出力電流は入力電流の1/9倍の大きさから前記バラつきに対応して若干ズレを生じる。もっとも、このズレの大きさは図3のカレントミラー回路を使用した場合に比較すれば、小さなものとなる。従って本発明の電流データ縮減回路は、トランジスタの電気的特性に多少のバラつきが生じることが不可避の場合に有効である。
なお図2(D)の駆動用素子の3つのトランジスタについては、各々ソースとドレインは対称形であることが望ましい。トランジスタ15bは、電流データ入力時と出力時において、電流の向きが反転するためである。もっとも、一般的に本発明の電流データ縮減回路が、ソースとドレインが対称形であることを要求するわけではないのは勿論である。
以上図2(A)〜(D)では、駆動用素子を2或いは3個のトランジスタで構成する場合で、本発明の電流データ縮減回路の代表的な例を示した。ただし当然ながら、本発明の電流データ縮減回路は、駆動用素子を4個以上のトランジスタで構成してもよい。
また制御線の本数は何本でもよいし、どのスイッチの制御線を共通化してもよい。例えば図2(C)では、第1スイッチ12と第4スイッチ18を第1制御線24で制御し、第2スイッチ13と第3スイッチ14を第2制御線25で制御している。しかし、第1スイッチ12と第3スイッチ14を第1制御線24で制御し、第2スイッチ13と第4スイッチ18を第2制御線25で制御してもよい。さらに、新たに第3スイッチ14の制御用に第3制御線を、第4スイッチ18の制御用に第4制御線を設けて、各スイッチを独立に制御してもよい。反対に、第1スイッチ12〜第4スイッチ18を第1制御線24一本で制御するようにしてもよい。(もっとも、適宜いくつかのスイッチの極性を反転させる等、調節は必要である。)
さらに図1、図2(A)〜(D)の各要素を、種々組合わせて利用することも可能である。例えば、図2(B)のように駆動用素子を2個のトランジスタで構成する場合で、図2(D)のようにnチャネルトランジスタを用いてもよい。あるいは、駆動用素子のトランジスタを図2(C)のような接続構成にしつつ、図2(A)のように電流の向きを反転させるようにしてもよい。他の要素の組合わせについても同様である。駆動用素子を4個以上のトランジスタで構成する場合でも、同様である。
本発明の電流データ縮減回路は、別にトランジスタやその他の素子、回路を付加して利用してもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では図7〜図9を用いて、本発明の電流データ縮減回路をAM型OLED表示装置のデータ線駆動回路に適用した一例について説明する。この例のデータ線駆動回路は、アナログ電流値のビデオ信号を読込み、一定倍率だけ縮減するものの電流値形式のままで、ビデオ信号をデータ線へ書出すタイプの回路である。
図8にAM型OLED表示装置の概略を示す。各データ線810と各走査線820とは、画素部831にマトリクス状に配置されている。走査線駆動回路821は順次、選択パルスを各走査線820に出力していく。各データ線810は、この選択パルスにあわせてデータ線駆動回路811から出力されるビデオ信号を、画素部831に伝える。
点線部812は、一本のデータ線にビデオ信号を書き出す、一単位のデータ線駆動回路であり、図7の740のように構成されている。ここで電流データ縮減回路701(CM(A)とも称する)の構成は、図1(B)であるとして以下説明する。電流データ縮減回路702(CM(B)とも称する)の構成も同じく図1(B)であるとする。
すると電流データ縮減回路701での711は図1(B)の第1制御線24に対応し、電流データ縮減回路701での712は図1(B)の第2制御線25に対応することになる。電流データ縮減回路702についても同様に、713は第1制御線24に対応し、714は第2制御線25に対応する。
また電流データ縮減回路701および702における720は、図1(B)での電流データ入力線21に対応する。電流データ縮減回路701および702における730は、図1(B)での出力線22に対応し、図8のデータ線にも当てはまる。
CM(A)とCM(B)とは相補的に機能する。すなわちCM(A)がビデオ信号の読込みをしているときは、CM(B)はビデオ信号の書出しをする。逆にCM(A)がビデオ信号の書出しをしているときは、CM(B)はビデオ信号の読込みをする。
その様子を表したタイミングチャートが図9である。CM(A)の出力制御線712の信号とCM(B)の出力制御線714の信号は、走査線の選択パルス毎に、交互にオンとなる。CM(A)の入力制御線711の信号と、CM(B)の出力制御線714の信号の波形は、同じである。同様にCM(B)の入力制御線713の信号と、CM(A)の出力制御線712の信号の波形も、同じである。このようにCM(A)とCM(B)とが相補的に機能する結果、読込みも書出しも常時行われることになり、時間が有効活用される。
CM(A)とCM(B)とは、ポリシリコンTFTを使用することにより、AM型OLED表示装置の基板上に、画素部831、走査線駆動回路821等と一体形成することが可能である。従ってCM(A)とCM(B)がビデオ信号の電流値を縮減して出力する機能をもつことは、ノイズの乗りやすい外部からの信号を相対的に大きな電流信号として扱い、S/N比向上を図ることができる点で好都合である。
この実施の形態3ではここまで、電流データ縮減回路CM(A)、CM(B)の構成は、図1(B)であるとして説明してきた。しかし図1(B)以外の構成であっても同様の説明が可能である。
(実施の形態4)
実施の形態4では、図4、図6を用いて、本発明の効果について説明する。まず図4のトランジスタの特性曲線を用いて、本発明の電流データ縮減回路の動作と効果について説明する。効果を端的に捉えられるように、図4(A)ではキャリヤ移動度のバラつきが大きい例を挙げ、図4(B)ではしきい電圧値のバラつきが大きい例を挙げている。
説明を簡単にするため、駆動用素子を構成するトランジスタに個数が、2個の場合を例に説明する。具体的な電流データ縮減回路の構成は、図2(B)の通りであるとする。ただし図4、図6では便宜上、正負の向きをnチャネル型基準で設定してある。(図2(B)のようにトランジスタがpチャネル型のときは、正負が入替わる点に注意。)また図4のトランジスタの特性曲線は、簡単にするため理想的なものとしてあり、実際のトランジスタとは若干の差異がある。例えば、図4ではチャネル長変調はゼロとしてある。
トランジスタのソース電位を基準として、ゲート電位をVg、ドレイン電位をVd、ソースドレイン間に流れる電流をIdとする。図4(A)(B)において、曲線801〜804は、ある一定のゲート電位Vg下におけるId-Vd特性曲線である。太い一点鎖線805は、駆動用素子を構成する2個のトランジスタの一方について、ゲートとドレインを短絡することにより、VgとVdとを等しくした条件下でのId-Vd変化を示したものである。すなわち、太い一点鎖線805には、トランジスタ固有の電気的特性(電界効果移動度、しきい電圧値)が反映されている。同様に、太い二点鎖線806は、駆動用素子を構成する他の一方のトランジスタについて、ゲートとドレインを短絡することにより、VgとVdとを等しくした条件下でのId-Vd変化を示したものである。
図4(A)(B)は、駆動用素子を構成する2個のトランジスタが各々異なった電気的特性をもっている場合に、本発明の構成である「並列直列切替」により、出力電流がどうなるかを、図的に調べたものである。図4(A)は、2個のトランジスタ間において特に、電界効果移動度の違いが大きい場合の例である。図4(B)は、2個のトランジスタ間において特に、しきい電圧値の違いが大きい場合の例である。結論としては、各場合で出力電流は、807の三角矢印の長さで示されるとおりとなる。これについて、以下に簡単に説明する。
まず、トランジスタ15a、15bの特性曲線として、いずれも等しく、太い一点鎖線805が対応する場合を考える。
データ電流書込み時には、図2(B)の第1スイッチ12〜第2スイッチ13がオンとなり、第3スイッチ14がオフとなる。第1スイッチ12〜第2スイッチ13がオンとなることから、駆動用素子を構成する2個のトランジスタ15a、15bでは、ゲートとドレインが短絡される。よってトランジスタ15a、15bの動作点は、太い一点鎖線805上の点であり、データ電流値IWにより決まるある一点である。いま、該動作点が805と801の交点としておく。つまり805と801の交点の縦軸値Idの2倍が、データ電流値IWであるとしておく。
データ電流出力時には、図2(B)の第1スイッチ12〜第2スイッチ13がオフとなり、第3スイッチ14がオンとなる。第1スイッチ12〜第2スイッチ13がオフとなることから、トランジスタ15a、15bのゲート電位は、データ電流書込み時のままで保持される。そしてデータ電流出力時には、トランジスタ15bが飽和領域で動作し、トランジスタ15aが非飽和領域で動作する。データ電流出力時における、トランジスタ15aのId-Vd曲線は801で表され、トランジスタ15bのId-Vd曲線は803で表される。
図4(A)上で、各一点鎖線矢印は、長さと縦軸座標は等しい。データ電流出力時におけるトランジスタ15aの動作点は、左側の一点鎖線矢印の右端と801との接点である。そして求めるべき出力電流IEは、一点鎖線矢印の縦軸座標、すなわち、807の実線三角矢印の長さである。なお図4(B)上でも同様の事情が成立し、求めるべき出力電流IEは807の実線三角矢印の長さである。トランジスタ15aの特性曲線とトランジスタ15bの特性曲線が、いずれも等しい場合には、結果的には求めるべき出力電流IEは、入力データ電流値IWの4分の1の大きさとなる。
次に、トランジスタ15aの特性曲線として太い二点鎖線806が対応し、トランジスタ15bの特性曲線として太い一点鎖線805が対応する場合を考える。データ電流値IWは、上で述べたトランジスタ15a、15bの特性曲線としていずれも805が対応する場合と、同一とする。
データ電流書込み時には、図2(B)の駆動用素子を構成する2個のトランジスタ15a、15bでは、ゲートとドレインが短絡される。よってトランジスタ15aの動作点は太い二点鎖線806上の点であり、トランジスタ15bの動作点は太い一点鎖線805上の点である。そして、トランジスタ15aの動作点の縦軸座標と、トランジスタ15bの動作点の縦軸座標との和は、データ電流値IWである。よってトランジスタ15aの動作点は、806と802の交点となる。トランジスタ15bの動作点は、トランジスタ38の動作点と横軸座標が等しい、曲線805上の点となる。
データ電流出力時には、図2(B)の第1スイッチ12〜第2スイッチ13がオフとなることから、トランジスタ15a、15bのゲート電位は、データ電流書込み時のままで保持される。そしてデータ電流出力時には、トランジスタ15bが飽和領域で動作し、トランジスタ15aが非飽和領域で動作する。データ電流出力時における、トランジスタ15aのId-Vd曲線は802で表される。
図4(A)上で、同縦軸座標値にある各二点鎖線矢印は、長さが等しい。上の二点鎖線矢印の組が、いま検討している、トランジスタ15aの特性曲線として太い二点鎖線806が対応し、トランジスタ39の特性曲線として太い一点鎖線805が対応する場合である。データ電流出力時における、トランジスタ15aの動作点は、左側の二点鎖線矢印の右端と802との接点である。そして求めるべき出力電流IEは、二点鎖線矢印の縦軸座標、すなわち、807の長い点線の三角矢印(左側)の長さである。なお図4(B)上でも同様の事情が成立し、求めるべき出力電流IEは、807の長い点線の三角矢印(左側)の長さである。
また別の場合として、トランジスタ15aの特性曲線として太い一点鎖線805が対応し、トランジスタ15bの特性曲線として太い二点鎖線806が対応する場合の検討も、同様にして行うことができる。詳しく述べないが、結果的には図4(A)(B)とも、求めるべき出力電流IEは、807の長い点線の三角矢印(右側)の長さとなる。
さらに別の場合として、トランジスタ15a、15bの特性曲線として、いずれも太い二点鎖線805が対応する場合の検討も、同様に行うことができる。結果的には図4(A)(B)とも、求めるべき出力電流IEは、807の短い点線の三角矢印の長さとなる。
図4(A)(B)における、807の三角矢印の長さから、駆動用素子を構成するトランジスタ15a、15bの特性のバラつきが、出力電流IEにどのように反映されるかの概略をみることができる。
比較のために、図4(A)(B)には、狭角の矢印808も掲載してある。狭角の矢印808は、電流入力方式でカレントミラー型を用いる電流データ縮減回路の場合において、上記と同様の検討を行った結果である。すなわち、カレントミラーの二つのトランジスタ間に、上記と同様の特性バラつきが存在したとき、出力電流IEがどうなるかを示している。
図4(A)(B)の807の三角矢印、808の狭角の矢印を比較すると、次の点がわかる。
まず、807の三角矢印、808の狭角の矢印では、電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間にさえ特性バラつきがない限りは、トランジスタの特性曲線が805でも806でも、出力電流IEは一定となる。すなわち電流データ縮減回路として、カレントミラーを用いる場合でも、本発明の「並列直列切替」回路を用いる場合でも、基板全体でトランジスタの特性を一定に揃える必要はなく、同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間の特性バラつきさえ、抑制すれば十分である。
しかし、同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間の特性バラつきが存在すると、808の狭角の矢印では、出力電流IEのバラつきが大きくなる。すなわち、電流入力方式でカレントミラー型を用いる場合では、同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間の特性バラつきの影響が激しく現れてしまう。この点、本発明の「並列直列切替」回路の場合では、同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間の特性バラつきの影響が、かなり抑制されている。
現実に電流データ縮減回路を作成する場合においては、トランジスタの特性バラつきがより深刻となるのは、同一電流データ縮減回路内のような局部エリア内のものではなく、基板全体のような広範囲にわたるものである。したがって同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間の特性バラつきは、本発明の「並列直列切替」回路なみに抑制されれば、実用上はほとんど問題がなくなる。
図6は、カレントミラー型の電流データ縮減回路と、本発明の「並列直列切替」の電流データ縮減回路との、定量的な比較をした例である。図6における単位は、電界効果移動度uFEが〔cm2/Vs〕、しきい電圧Vthが〔V〕、出力電流IEが〔a.u.〕である。出力電流の大きさは、同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタとも基準値の特性である場合についてIE=0〔a.u.〕とし、出力電流が0〔A〕のときについてIE=−100〔a.u.〕として規格化している。
図6では、まず同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタのうち一方を基準値の特性で固定する。電界効果移動度uFEの基準値は100〔cm2/Vs〕、しきい電圧Vthの基準値は3〔V〕とした。その上で、同一電流データ縮減回路内の他の一方のトランジスタの特性を振って、出力電流の大きさをシミュレートしている。電界効果移動度uFEは80〜120〔cm2/Vs〕、しきい電圧Vthは2.5〜3.5〔V〕、の各範囲で値を振っている。
図6(A)がカレントミラー型を用いる電流データ縮減回路の場合であり、図6(B)が本発明の「並列直列切替」の電流データ縮減回路の場合である。同一電流データ縮減回路内の二つのトランジスタ間に特性バラつきは、製造工程に大きく依存するものの、現在の標準的なポリシリコンTFT製造工程では、図6に示される程度の電界効果移動度uFE、しきい電圧Vthのバラつきは珍しいものではない。つまり、カレントミラー型を用いる一般的な電流データ縮減回路の場合では、プラスマイナス25%程度にも及ぶ出力電流バラつきが発生する可能性があるといえる。他方で、本発明の「並列直列切替」の電流データ縮減回路の場合では、出力電流バラつきが実用上許容範囲内に抑えられ得ることがわかる。
なお図6のシミュレーションでは、便宜上トランジスタの構造上のパラメータは、現実的な任意の値にとってある。トランジスタの構造上のパラメータを変化させることにより、トランジスタの動作電圧を振ってみれば、動作電圧が高くなるほど出力電流バラつきが小さくなることがわかる。
この実施の形態4では、駆動用素子を構成するトランジスタの個数nが2の場合を例に、本発明の効果を説明した。同様の事情は、駆動用素子を構成するトランジスタの個数nが3以上の場合においてもが成立する。ただし駆動用素子を構成するトランジスタの個数nが大きくなるほど、TFT特性バラつきが及ばす影響の低減効果は弱くなる傾向がある。もっとも、nが大きくなるほど電流の縮減比率は大きくすることができるので、用途によりnの最適値は異なることになる。
また、実施の形態4では、トランジスタ特性を理想的なものとみなしているほか、寄生抵抗や直列に接続したトランジスタのオン抵抗等も無視しているが、実際には多少これらの影響が現れる。しかし勿論、本発明の「並列直列切替」の電流データ縮減回路が、出力電流バラつき抑制に有効であることに変わりはない。
(実施の形態5)
実施の形態5では、本発明の電流データ縮減回路を利用した電子機器等を、いくつか例示する。
本発明の電流データ縮減回路を搭載した電子機器として、モニター、ビデオカメラ、ディジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(オーディオコンポ、カーオーディオ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図5に示す。
図5(A)はモニターである。この例は筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2003やスピーカー部2004を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2003のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2003の基板上に直に形成して用いることができる。なおモニターには、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などのすべての情報表示装置が含まれる。
図5(B)はディジタルスチルカメラである。この例は本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2102や受像部2103を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2102のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2102の基板上に直に形成して用いることができる。
図5(C)はノート型パーソナルコンピュータである。この例は本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2203を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2203のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2203の基板上に直に形成して用いることができる。
図5(D)はモバイルコンピュータである。この例は本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2302を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2302のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2302の基板上に直に形成して用いることもできる。
図5(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)である。この例は本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は、表示部A2403、表示部B2404を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部A2403、表示部B2404のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部A2403、表示部B2404の基板上に直に形成して用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図5(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)である。この例は本体2501、表示部2502、アーム部2503等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2502を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2502のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2502の基板上に直に形成して用いることができる。
図5(G)はビデオカメラである。この例は本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2602を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2602のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2602の基板上に直に形成して用いることができる。
図5(H)は携帯電話である。この例は本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含んでいる。本発明の電流データ縮減回路は表示部2703を制御するIC(集積回路)、ビデオ信号を処理するIC、あるいはシステム回路等に用いることができる。表示部2703のデータ線駆動回路に用いることもできる。特に本発明の電流データ縮減回路をポリシリコンTFTで作成すれば、表示部2703の基板上に直に形成して用いることができる。
本発明の適用範囲は極めて広く、上記の例に限らず、あらゆる分野の電子機器等に使用することが可能である。
本発明の電流データ縮減回路の例を示す図。 本発明の電流データ縮減回路の例を示す図。 電流データ縮減回路の例を示す図。 駆動用素子を構成するトランジスタの特性を示す図。 本発明の電流データ縮減回路を利用した電子機器の例を示す図。 電流データ縮減回路の出力電流のバラつき例を示す図。 本発明の電流データ縮減回路を適用した例を示す図。 本発明の電流データ縮減回路を適用した例を示す図。 本発明の電流データ縮減回路を適用した例のタイミングチャートを示す図。

Claims (9)

  1. 複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、
    該複数のトランジスタに、直列接続状態と、並列接続状態とをとらせる手段を有し、
    入力された電流を縮減して出力することを特徴とする電子回路。
  2. 複数のトランジスタを備えた駆動用素子を有する電子回路であって、
    電流入力時には該複数のトランジスタは並列接続状態となり、電流出力時には該複数のトランジスタは直列接続状態となることを特徴とする電子回路。
  3. 入力された電流を縮減して出力する電子回路であって、
    複数のトランジスタを備えた駆動用素子と、スイッチとを有し、
    該複数のトランジスタの各ゲートは、互いに接続されており、
    該複数のトランジスタの各々は、ソースまたはドレインのうち少なくとも一方が、該複数のトランジスタの他の一つのソースまたはドレインに接続されており、
    前記スイッチの切換えにより、該複数のトランジスタが直列接続状態、並列接続状態のいずれにもなることを特徴とする電子回路。
  4. 第kのトランジスタ(k=2乃至(n-1))でなるn個のトランジスタと、第1および第2のスイッチとを有し、
    前記第kのトランジスタのゲートは、それぞれ、電気的に接続されており、
    前記第kのトランジスタのソースおよびドレインの一方は、それぞれ前記第1のスイッチに電気的に接続されており、
    前記第kのトランジスタのソースおよびドレインの他方は、それぞれ前記第2のスイッチに電気的に接続されており、
    前記電子回路に電流が入力される時には、前記第kのトランジスタにおいて、前記第2のスイッチに接続されている側から前記第1のスイッチに接続されている側へ電流が流れ、
    前記電子回路に電流が出力する時には、前記第kのトランジスタにおいて、前記第(k−1)のトランジスタから前記第kのトランジスタを通り前記第(k+1)のトランジスタへ電流が流れることを特徴とする電子回路。
  5. 前記複数のトランジスタの、チャネル型、チャネル長、チャネル幅、絶縁層膜厚が全て等しいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子回路。
  6. 前記複数のトランジスタは、ポリシリコンTFTであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記電子回路を使用していることを特徴とする集積回路またはシステム回路。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記電子回路を備えた駆動回路を使用していることを特徴とする表示装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記電子回路、または請求項6に記載の前記集積回路若しくは前記システム回路
    を使用していることを特徴とする電子機器。
JP2004001491A 2003-01-06 2004-01-06 電子回路、表示装置及び電子機器 Expired - Fee Related JP4358644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004001491A JP4358644B2 (ja) 2003-01-06 2004-01-06 電子回路、表示装置及び電子機器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003000669 2003-01-06
JP2004001491A JP4358644B2 (ja) 2003-01-06 2004-01-06 電子回路、表示装置及び電子機器

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004236302A true JP2004236302A (ja) 2004-08-19
JP2004236302A5 JP2004236302A5 (ja) 2007-02-15
JP4358644B2 JP4358644B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=32964569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004001491A Expired - Fee Related JP4358644B2 (ja) 2003-01-06 2004-01-06 電子回路、表示装置及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4358644B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008513960A (ja) * 2004-09-20 2008-05-01 イーストマン コダック カンパニー Oledデバイスのための電流駆動型配置の提供

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008513960A (ja) * 2004-09-20 2008-05-01 イーストマン コダック カンパニー Oledデバイスのための電流駆動型配置の提供

Also Published As

Publication number Publication date
JP4358644B2 (ja) 2009-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7602215B2 (en) Shift register and semiconductor display device
US8836420B2 (en) Analog circuit and display device and electronic device
JP4927036B2 (ja) 半導体装置
US8264254B2 (en) Clocked inverter, NAND, NOR and shift register
US8866714B2 (en) Semiconductor device and display device utilizing the same
JP2004296741A (ja) ソースフォロワ回路又はブートストラップ回路、当該回路を有する駆動回路、及び当該駆動回路を有する液晶表示装置
US20070126685A1 (en) Display device and electronic device using the same
JP4350370B2 (ja) 電子回路及び電子機器
US7728831B2 (en) Semiconductor device, electro-optical device, and electronic instrument
JP4358644B2 (ja) 電子回路、表示装置及び電子機器
US7333099B2 (en) Electronic circuit, display device, and electronic apparatus
JP4053433B2 (ja) 電流出力daコンバータ回路、表示装置及び電子機器
JP4316859B2 (ja) 半導体装置及びそれを用いた電子機器
JP2004198683A (ja) 表示装置
JP4260589B2 (ja) クロックドインバータ、nand、nor、シフトレジスタ及び表示装置
JP4141851B2 (ja) 半導体装置及びそれを用いた電子機器
JP4339132B2 (ja) 回路、表示装置及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees