JP2004236067A - 通信中継装置,ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ツリー型トポロジーのネットワークシステムのネットワークの分岐部に設けられる通信中継装置Xにおいて,ネットワーク上流側と通信を行う1つの上流側通信インターフェース21と,ネットワーク下流側と通信を行う複数の下流側通信インターフェース31,32とを設けることにより,データ伝送経路をネットワークの上流へ向かう方向と下流へ向かう方向とに分ける。さらに,データ伝送先が伝送データの受け取りができない場合にその伝送データを一時蓄積するバッファメモリを設けてもよい。また,伝送データの最小単位(ビット単位等)をネットワーク上流側又は下流側から受信するごとにそのデータをネットワーク下流側又は上流側へ伝送する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,ツリー型トポロジーのネットワークの分岐部に用いられる通信中継装置及びその通信中継装置を用いたネットワークシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年,ユビキタスコンピューティング環境の整備が要求されており,各利用者が携帯して移動する端末と所定位置に配置された基地局との間における移動体通信環境を整備することが必要である。例えば,移動する列車の中にある端末(乗客の所有するモバイル機器等)からインターネット網等の外部ネットワークに接続してブロードバンド通信(双方向の信号伝送)を行うためのネットワークシステムの普及等が要求されている。
このような移動体通信では,マルチホップ(多段中継接続)ネットワークにより移動する端末とインターネット等の上位のネットワークのサーバ計算機との間の通信を中継することが行われる。その一方,端末間におけるデータ通信は,通常は必要でなく,むしろ他人の端末との通信はできない方がセキュリティ上好ましい場合が多い。
一般に,マルチホップネットワークの分岐部には,イーサネットHUBやイーサネットスイッチ(イーサネットは,富士ゼロツクス株式会社の登録商標,以下同様)が用いられる。これらはいずれも,複数のイーサネット通信インターフェースを備えており,各通信インターフェース間でデータ伝送を行うものである。
【0003】
ここで,イーサネットHUBは,OSI参照モデルにおける第1層(物理層)で動作するデバイスであり,このようなデバイスで構成されるネットワークは,一般に,物理層ドメインと呼ばれる。物理層ドメインでは,各通信インターフェースで受信された伝送データは,そのまま当該物理層ドメインにおける全てのイーサネットHUBに接続された端末(上位のサーバ計算機を含む)に一斉伝送されるので,2台以上の端末から同時にデータ発信されるとデータの衝突が生じる。従って,物理層ドメイン内では,同時にデータ発信できる端末は1つのみである。ここで,イーサネットHUBについては,非特許文献1に詳しい。
【0004】
一方,イーサネットスイッチは,OSI参照モデルにおける第2層(データリンク層)で動作するデバイスであり,このようなデバイスで構成されるネットワークは,一般に,論理リンクドメインと呼ばれる。このような論理リンクドメインでは,データリンク層(論理リンク層)のアドレス情報を用いることにより,物理層ドメインよりも効率的なデータ伝送を行う。即ち,論理リンクドメインでは,ある通信インターフェースで受信された伝送データは一旦バッファに蓄積され,その伝送データに含まれる論理リンク層の宛先アドレスが解析されて,該宛先アドレスに対応する端末が接続された通信インターフェースの方へのみ伝送される(伝送先を振り分ける)。このように,論理リンクドメインでは,受信データは一旦バッファに蓄積され,必要な伝送経路にのみ伝送されるため,データの衝突が生じにくく,同時に複数の端末からデータ発信を行うことができる。ここで,論理リンク層の宛先アドレスにより伝送先を振り分けるためには,各宛先アドレスに対応する端末がいずれのイーサネットスイッチの通信インターフェースに接続されているかを随時学習する必要がある。この学習には,比較的長い時間(例えば,数秒〜数十秒,場合によっては数分)が必要となる場合がある。もちろん,端末からブロードキャスト送信を行うことにより,イーサネットHUBの場合と同様に全ての通信インターフェースに接続された端末(上位のサーバ計算機を含む)に一斉伝送することも可能である。また,受信データのうち,宛先アドレス部分(先頭の一部)が受信された時点で伝送先を判断し,以降のデータをバッファリングせずに伝送するカットスルー伝送機能を有するものもある。これにより,バッファリングによるデータ伝送の遅延時間を短縮できる。ここで,イーサネットスイッチについては,非特許文献2に詳しい。
【0005】
また,無線通信を中継する通信中継装置としては,例えばIEEE802.11規格に基づく無線LANのワイヤレスブリッジ等がある。このワイヤレスブリッジは,OSI参照モデルにおける第1層(物理層)及び第2層(データリンク層)による通信中継デバイスとして機能するものであり,イーサネットフレームを無線により透過的に伝送する機能を有する。このワイヤレスブリッジにおいても,イーサネットスイッチと同様に,宛先アドレス(MACアドレス)により伝送先を振り分ける機能を有し,宛先の学習も行われる。ここで,無線LANについては,非特許文献3に詳しい。
【0006】
【非特許文献1】
IEEE 802.3 (ISO/IEC 8802−3) Carrier Sense Multiple Access with CollisionDetection (CSMA/CD) Access Method and Physical Layer Specifications
【非特許文献2】
IEEE 802.1D (ISO/IEC 15802−3) Media access control (MAC) Bridges
【非特許文献3】
IEEE 802.11 (ISO/IEC 8802−11) Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,イーサネットHUBを多段接続してマルチホップネットワークを構成すると,通信データのトラフィックの増加に従って加速度的にデータの衝突頻度が高くなるため,データ衝突時の再送処理等により加速度的に通信性能(速度)が悪化するという問題点があった。
また,イーサネットスイッチやワイヤレスブリッジを多段接続してマルチホップネットワークを構成すると,データのバッファリングによるデータ伝送の遅延時間や,あて先アドレスの学習時間が生じるため,端末の移動速度が速い場合には,データの伝送経路の決定・変更が端末の移動に追随できず,移動する端末の通信接続状態を維持できなくなるという問題点があった。
また,これらイーサネットHUB,イーサネットスイッチ及びワイヤレスブリッジを用いたネットワークは,端末相互間の通信接続も可能とする自由度の高いものである。しかし,前述したように,端末間におけるデータ通信は,セキュリティ上等により不要な場合も多い。このような場合,ツリー型トポロジーのネットワーク(ここでいうツリー型トポロジーは,上位側から下位側への方向についてのみ分岐するネットワーク構成のことをいう)を構成し,その最上位に接続されるサーバ計算機(情報処理装置)とそれより下位側に接続される各端末との間でのみ通信可能とすることが好ましい。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,データ衝突の発生とデータ伝送の遅延時間の発生とを抑制できるツリー型トポロジーのネットワークを構成するための通信中継装置及びそれを用いたネットワークシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,ツリー型トポロジーのネットワークの分岐部に用いられる通信中継装置において,ネットワーク上位側との通信を行う一の上位側通信インターフェースと,ネットワーク下位側との通信を行う複数の下位側通信インターフェースと,を具備し,前記上位側通信インターフェースは,前記ネットワーク上位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記下位側通信インターフェースそれぞれへのみ伝送するとともに,前記下位側通信インターフェースそれぞれから伝送されるデータを順次前記ネットワーク上位側へのみ伝送するよう構成され,前記下位側通信インターフェースそれぞれは,前記ネットワーク下位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記上位側通信インターフェース側へのみ伝送するとともに,前記上位側通信インターフェースから伝送されるデータを順次前記ネットワーク下位側へのみ伝送するよう構成されてなることを特徴とする通信中継装置として構成されるものである。
このような構成により,下りデータ(ネットワーク上位側から下位側への伝送データ)と上りデータ(ネットワーク下位側から上位側への伝送データ)とのデータ衝突が生じないため,イーサネットHUBに比べてデータの衝突頻度が少なくなる。さらに,受信データ(装置外部から入力されるデータ)のバッファリングによる論理アドレス(宛先アドレス)のチェックや,論理アドレスの学習を行うことなく,各インターフェースが最小データ単位の受信ごとに他のインターフェースへ向けてデータ伝送されるので,信号線自体(信号線の材質や長さ等)に起因する伝送遅れを除けば,データ伝送の遅延がほとんど生じない。
【0009】
また,前記上位側通信インターフェースから前記下位側通信インターフェースそれぞれへのデータ伝送経路及び/又は前記下位側通信インターフェースそれぞれから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路に伝送データの一時蓄積が可能なFIFO方式のバッファメモリを備え,データ伝送先である前記下位側通信インターフェース及び/又は前記上位側通信インターフェースがデータ伝送を受けることができない場合に前記バッファメモリに伝送データが一時蓄積されるよう構成されたものが考えられる。
このような構成により,前記バッファメモリの入力側から順次データを書き込むのと同時にその出力側からデータを読み出すと,入力側からデータを書き込んだ順番で即時にデータが読み出されるが,出力側で読み出しが行われない(データ伝送を受けることができない)間は前記バッファメモリ内にデータが蓄積される。従って,例えば,複数の前記下位側通信インターフェースから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送のタイミングが重複した場合(複数の上りデータの伝送が重複して発生した場合)等であっても,後から伝送が開始されたデータが前記バッファメモリに一時蓄積されるためデータの衝突が発生しない。このため,トラフィックが増大してきた場合でも,データの再送等によってトラフィックがさらに増大することを防止できる。
【0010】
また,前記下位側通信インターフェースから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路にある前記バッファメモリの複数に蓄積データが存在する場合に,該バッファメモリそれぞれから順次所定のデータ単位ごとに前記上位側通信インターフェースへの伝送及び前記上位側ネットワークへの伝送が行われるよう構成されたものが考えられる。
このように,蓄積データを小分けにして各バッファメモリから並列的にデータ伝送を行うことで,上りデータ伝送それぞれの伝送遅延時間の均等化が図れる。これに対し,前記下位側通信インターフェースから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路にある前記バッファメモリの複数に蓄積データが存在する場合に,該バッファメモリそれぞれから順次それぞれの前記蓄積データ全てごとに前記上位側通信インターフェースへ伝送及び前記上位側ネットワークへ伝送されるよう構成さらたものも考えられる。
このように,各蓄積データ全てを各バッファメモリから直列的にデータ伝送を行うことで,上りデータそれぞれの連続性が維持される。
【0011】
ところで,前記バッファメモリのデータ蓄積容量を大きくすれば,トラフィックが増大した場合でも,前記バッファメモリのオーバーフローによってデータが伝送されずに廃棄されることを回避できる確率は高くなるが,平均的な伝送遅延時間やジッタが大きくなるというトレードオフが生じる。この伝送遅延時間がどの程度でどのような悪影響を及ぼすかはネットワークシステムの適用対象によって異なる。しかし,適用対象に応じた容量の前記バッファメモリをその都度選定して設けることは柔軟性に欠ける。
そこで,前記バッファメモリの蓄積データ量と所定の設定蓄積データ量とに基づいて,伝送データを前記バッファメモリに蓄積するか廃棄するかを制御する蓄積制御手段を具備するものであれば,ネットワークシステムの適用対象に応じて,前記設定蓄積データ量を設定できるので柔軟性が高まる。さらに,前記所定の設定蓄積データ量が,所定の入力手段(操作キー等による入力手段や外部との通信による入力手段等)を設けることにより可変であれば,より柔軟性が高まる。
【0012】
また,前記上位側通信インターフェースが前記ネットワーク上位側と無線通信を行うものも考えられる。
これにより,通信ケーブルを配設する手間が省ける。
さらに,前記上位側通信インターフェースが前記ネットワーク上位側との無線通信についてそれぞれ独立してデータ伝送が可能な送信専用の1又は複数の送信部と受信専用の1又は複数の受信部とを具備するものが考えられる。
これにより,当該通信中継装置内における伝送経路が,上り方向と下り方向とで分かれていることを活用して,外部とのデータ送信と受信とを並行して行えるので,通信トラフィックが増大した場合にも対応できる。
これらのことは,ネットワーク下位側とのデータ伝送においても同様である。
即ち,前記下位側通信インターフェースの1又は複数が前記ネットワーク下位側と無線通信を行うものが考えられる。さらに,前記ネットワーク下位側と無線通信を行う前記下位側通信インターフェースが該無線通信についてそれぞれ独立してデータ伝送が可能な送信専用の1又は複数の送信部と受信専用の1又は複数の受信部とを具備するものが考えられる。
【0013】
また,本発明は,前記通信中継装置を用いて構成されるネットワークシステムとして捉えることもできる。
即ち,ツリー型トポロジーのネットワークにおける1又は複数の分岐部に前記通信中継装置が設けられてなることを特徴とするネットワークシステムである。
このように,データ伝送の遅延が小さい前記通信中継装置を用いてネットワークシステムを構成することにより,ネットワークシステムの規模が大きくなっても,伝送遅延が通信に影響を及ぼさないようにできる。
ここで,前記ツリー型トポロジーのネットワークの最上位の分岐部に設けられる前記通信中継装置の前記上位側通信インターフェースに所定の情報処理装置が接続され,それより下位の1又は複数の分岐部に設けられる前記通信中継装置の前記下位側通信インターフェースの1又は複数に無線アクセスポイントが接続されることにより,前記無線アクセスポイントに無線通信接続する端末と前記情報処理装置との間で通信が行われるよう構成されたものも考えられる。例えば,前記無線アクセスポイントが列車の移動経路沿線に配置され,前記端末が列車とともに移動するもの等である。
列車内の端末から上位計算機へ無線により通信接続する場合のように,移動体通信を行うネットワークシステムは大規模になりがちであり,このよな無線ネットワークシステムに対し,データの伝送遅延が小さい前記通信中継装置を適用することは,データ伝送の遅延防止効果がより顕著となり好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る通信中継装置Xの概略構成及びこれを用いて構成されるツリー型トポロジーのネットワークシステムの概略構成を表す図,図2は本発明の実施の形態に係る通信中継装置Xと無線アクセスポイントとを用いた無線通信ネットワークの概略構成を表すブロック図,図3は本発明の第1の実施例に係る通信中継装置X1の概略構成を表すブロック図,図4は本発明の第2の実施例に係る通信中継装置X2の概略構成を表すブロック図,図5は本発明の第3の実施例に係る通信中継装置X3の概略構成を表すブロック図,図6は本発明の第4の実施例に係る画像伝送システムの概略構成を表すブロック図,図7は本発明の第5の実施例に係る自動車無線アクセスシステムの概略構成を表す模式図,図8は本発明の第5の実施例に係る自動車無線アクセスシステムを構成する通信中継装置X4の概略構成を表すブロック図,図9は本発明の第6の実施例に係る列車無線アクセスシステムの概略構成を表す模式図,図10は本発明の第6の実施例に係る列車無線アクセスシステムを構成する通信中継装置X5の概略構成を表すブロック図である。
【0015】
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係る通信中継装置Xの構成及びその通信中継装置Xを用いて構成されるツリー型トポロジーのネットワークシステムについて説明する。ここでいうツリー型トポロジーは,上位側から下位側への方向についてのみ分岐するネットワーク構成のことをいう。
本通信中継装置Xは,図1(b)に示すように,ネットワーク最上位側に接続される(所定の上位ネットワークを介して接続される場合を含む)上位計算機1とパーソナルコンピュータやPDA等の端末2との間の通信を中継するツリー型トポロジーのネットワークシステム(以下,中継ネットワークシステムAという)に適用されるものであり,該中継ネットワークシステムAにおけるネットワークの分岐部に設けられるものである。ここで,前記中継ネットワークシステムAは,端末2相互間におけるデータ伝送(データの中継)は行わない。
各通信中継装置Xは,ネットワークの各分岐部において,ネットワーク上位側に対して1系統のみが接続され,ネットワーク下位側に対しては複数系統を接続可能であり,これによりネットワークを分岐するものである。
このような中継ネットワークシステムAにおいては,前記中継ネットワークシステムAの最上位の分岐部に設けられる通信中継装置Xの上位側に上位計算機1が接続される。また,それより下位の分岐部に設けられる通信中継装置Xのうち,ネットワークの各系統ごとの末端(それより下位側に分岐部がない位置)に設けられるものの下位側に端末2が接続される。そして,それらの間の分岐部(最上位でなく,かつそれより下位側に分岐部がある位置)に設けられる通信中継装置Xは,その上位側及び下位側ともに他の通信中継装置Xが接続される。ここで,末端に設けられる通信中継装置Xの中には,複数に分岐される下位側について,その一部の系統には端末2が,残りの系統には他の通信中継装置Xが接続されるものもある。
【0016】
図1(a)は,通信中継装置Xの概略構成を表すブロック図である。
本通信中継装置Xは,ネットワーク上位側との通信を行う1つの上位側インターフェース21(前記上位側通信インターフェースの一例)と,ネットワーク下位側との通信を行う複数の下位側インターフェース31,32とを具備している。図1(a)に示す通信中継装置Xは,ネットワーク下位側に対して,2系統を接続可能(2分岐可能)なものの例であるが,前記下位側インターフェースを3つ以上設けて,3系統以上に分岐可能に構成してもよい。
前記上位側インターフェース21は,ネットワーク分岐部においてネットワーク上位側に接続され,該ネットワーク上位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記下位側インターフェース31,32それぞれへのみ伝送する物理層のデバイスである。さらに,前記下位側インターフェース31,32それぞれから伝送されるデータを順次前記ネットワーク上位側へのみ伝送するものである。
一方,前記下位側インターフェース31,32は,ネットワーク分岐部においてネットワーク下位側に接続され,該ネットワーク下位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記上位側インターフェース側へのみ伝送するとともに,前記上位側インターフェース21から伝送されるデータを順次前記ネットワーク下位側へのみ伝送する物理層のデバイスである。
このように,データ伝送方向を,上り方向(ネットワーク下位側から上位側への方向)と下り方向(ネットワーク上位側から下位側への方向)とに区分するために,通信中継装置X内において,データ伝送経路が上り方向と下り方向とで個別に設けられている。
【0017】
本通信中継装置Xでは,装置内での伝送方向(中継方向)が,下りデータ(上位側→下位側の方向の通信データ)と,上りデータ(下位側→上位側の方向の通信データ)とのそれぞれについて予め固定され,前記下位側インターフェース31,32間でのデータ伝送,即ち,ネットワーク下位側間でのデータ伝送は行われない。即ち,イーサネットHUBのように,複数ある通信インターフェース(通信ポート)それぞれが,外部から受信したデータを他の通信インターフェース全てに伝送するものではない。また,イーサネットスイッチやワイヤレスブリッジ等のように,外部から受信したデータに含まれるアドレスデータによって伝送先とする通信インターフェースを随時決定(判断)するものでもない。
このような構成により,下りデータと上りデータとのデータ衝突が生じないため,上位計算機1からのデータ発信(送信)と端末2からのデータ発信とは同時発生可能である。これにより,イーサネットHUBに比べてデータの衝突頻度が少なくなる。
【0018】
また,本通信中継装置Xは,イーサネットスイッチのように,受信データ(装置外部から入力されるデータ)の(例えば,パケット単位での)バッファリングによる論理アドレス(宛先アドレス)のチェックや,論理アドレスの学習を行うことがなく,各インターフェース21,31,32が最小データ単位の受信ごとに他のインターフェースへ向けてデータ伝送するので,信号線自体(信号線の材質や長さ等)に起因する伝送遅れを除けば,データ伝送の遅延がほとんど生じない。ここで,受信データの最小データ単位は,通常は1ビット単位であるが,例えば,伝送信号が変調されている場合には,変調シンボルの単位とすることが考えられる。
このように,データ伝送の遅延(学習による遅延を含む)がほとんど生じないので,本通信中継装置Xを多数接続して大規模のネットワークシステムを構成した場合でも,データ伝送遅延が通信品質に影響を与えることを防止できる。
【0019】
また,上位計算機1から送信される下りデータは全ての前記下位側インターフェース31,32に伝送され,また端末2から送信される上りデータは,いずれの通信中継装置X(の前記下位側インターフェース31,32)に接続して送信しても必ず上位計算機1に伝送される。
従って,末端の分岐部に設けられる通信中継装置Xにおける前記下位側インターフェース31,32と端末2との間を無線により通信接続するよう構成し,端末2が移動して該端末2の直接の無線信号の伝送相手となる通信中継装置X(の前記下位側インターフェース31,32)が変わる場合であっても,端末2から送信される上りデータは必ず上位計算機1に遅延なく伝送され,上位計算機1から送信される下りデータは必ず端末2に遅延なく伝送される。即ち,インターネットスイッチのように,データの流れの制御に論理リンク層のアドレスを用いているわけではないので,端末2の移動によってその位置が変わっても,またその移動速度が速い場合であっても通信接続状態を維持できる。
【0020】
ここで,前記下位側インターフェース31,32と端末2との間を無線により通信接続する構成としては,例えば,図2に示すように,前記下位側インターフェース31,32に無線アクセスポイント70を接続し,該無線アクセスポイント70と無線通信手段を具備する端末2との間で無線通信を行うよう構成すればよい。ここで前記無線アクセスポイント70は,例えば,IEEE802.11bのインフラストラクチャーモードにおけるアクセスポイント側の通信プロトコル(論理リンク層の制御を伴うデータ伝送)に従って,2.4GHz帯DSスペクトラム拡散方式の高周波信号として所定の通信エリア内の端末2との間で通信データを送受信するものが考えられる。また,論理リンク層の内容には関知せず,通信中継装置Xと端末2との間の無線データ伝送を単に中継するもの(物理層のみによるデータ伝送)であってもよい。論理リンク層の制御を伴うデータ伝送を行う前記無線アクセスポイント70を用いた場合,該無線アクセスポイント70は,通信中継装置Xから受信したデータの論理リンク層の宛先アドレスが自身の通信可能エリア内に存在する端末2宛てものである場合にのみ,そのデータを無線伝送される。
前記アクセスポイント70の有線側(前記下位側インターフェース32と接続される側)の通信インターフェースは,通常,IEEE802.3規格であることが多い。このため,図2に示すような構成とする場合,前記無線アクセスポイント70を接続する前記下位側インターフェース32については,IEEE802.3規格の通信インターフェースを用いれば好適である。
【0021】
【実施例】
(第1の実施例)
前記通信中継装置Xは,前記上位側インターフェース21及び前記下位側インターフェース31,32が外部(ネットワークの上位側又は下位側)からの受信データを直接他のインターフェースに伝送するものであったが,このような構成によれば,上りデータのトラフィックが増えてくると,イーサネットHUBよりは少ないとはいえ,やはりデータの衝突が多くなってしまう。この問題を解消するため,前記通信中継装置Xの応用例である通信中継装置X1(第1の実施例)について説明する。
図3は,本発明の第1の実施例に係る通信中継装置X1の概略構成を表すブロック図である。
通信中継装置X1は,前記通信中継装置Xにおける前記上位側インターフェース21から前記下位側インターフェース31,32それぞれへのデータ伝送経路,及び前記下位側インターフェース31,32それぞれから前記上位側インターフェース21へのデータ伝送経路に伝送データの一時蓄積が可能なFIFO(First In / First Out)方式のバッファメモリ41,42,43,44を設けたものである。従って,前記バッファメモリ41〜44の入力側から順次データを書き込むのと同時に出力側からデータを読み出すと,入力側からデータを書き込んだ順番で即時にデータが読み出されるが,出力側で読み出しが行われない間は前記バッファメモリ41〜44内にデータが蓄積される。
【0022】
これにより,各インターフェース21,31,32は,何らかの処理中であるため即時にデータ受信(他のインターフェースからのデータ伝送を受けること)ができない状態であるときに,他のインターフェース21,31,32のいずれかからのデータ伝送があった場合は,その伝送データは前記バッファメモリ41,42,43,44に一時蓄積されることになる。そして,各インターフェース21,31,32は,データ受信が可能となった時点から,前記バッファメモリ41,42,43,44内の蓄積データの受信を開始する。
各インターフェース21,31,32によるデータ伝送ができない状態としては,前記上位側インターフェース21が他の前記下位側インターフェース31又は32からのデータ伝送中である状態や,ネットワーク上位側或いは下位側に接続された他の通信中継装置X1へのデータ伝送が何らかの原因(例えば,物理リンクが正常に行われていない等)で滞っている状態等が考えられる。
【0023】
例えば,前記上位側インターフェース21が,一方の前記下位側インターフェース31からデータ伝送を受けている最中(処理中)に,他方の前記下位側インターフェース32からもデータ伝送が開始された場合は,その伝送データは,前記他方の下位側インターフェース32から前記上位側インターフェース21へのデータ伝送経路に設けられたバッファメモリ44に一時蓄積される。そして,前記上位側インターフェース21は,前記一方の下位側インターフェース31からのデータ受信を終了した時点から,前記バッファメモリ44内の蓄積データの受信を開始する。他のインターフェース31,32についても同様である。もちろん通常(データ伝送先のインターフェース21,31,32に処理の余裕がある場合)は,伝送元から前記バッファメモリ41〜44に書き込まれたデータは,即時に伝送先によって読み出されるため,遅延なくデータ伝送がなされる。
このような構成により,例えば,複数の前記下位側インターフェース31,32からの前記上位側インターフェース31へのデータ伝送のタイミングが重複した場合(複数の上りデータの伝送が重複して発生した場合)であっても,後から伝送が開始されたデータが前記バッファメモリ41〜44に一時蓄積されるためデータの衝突が発生しない。このため,トラフィックが増大してきた場合でも,データの再送等によってトラフィックがさらに増大することを防止できる。
【0024】
ここで,データの衝突が発生し得るのは上りデータ(下位側→上位側)の伝送のみであるので,上りデータの伝送経路(前記下位側インターフェース31,32それぞれから前記上位側インターフェース21へのデータ伝送経路)にのみ前記バッファメモリ42,44を設けることも有効である。
また,各データ伝送経路に前記バッファメモリ41〜44を設ける構成としては,図3に示す構成に前記バッファメモリ41〜44をバイパスするデータ伝送経路(バイパス経路)をそれぞれ追加し,該バイパス経路を通じて伝送先のインターフェースにデータ伝送が行えない場合にのみ前記バッファメモリ41〜44に伝送データが蓄積されるよう構成することも考えられる。
【0025】
ところで,前記下位側インターフェース31,32を3つ以上備える場合(即ち,3つの上りデータの伝送経路それぞれに前記バッファメモリが設けられる場合)であって,3つの上りデータの伝送全てが重複して発生する場合や,前記上位側インターフェース21がネットワーク上位側との通信処理中であったために前記バッファメモリ41〜44にデータが蓄積される場合等には,上りデータの伝送経路にある前記バッファメモリ42,44等の複数にデータ蓄積されることが生じ得る。このような場合,前記上位側インターフェース21が,複数の前記バッファメモリ42,44等からどのような順序でデータを読み出すか,即ち,前記バッファメモリ42,44等から前記上位側インターフェース21に蓄積データをどのような順序で伝送するかについては,以下の方法が考えられる。
【0026】
その一つは,複数の前記バッファメモリ42,44等それぞれから順次所定のデータ単位(例えば,ビット単位やバイト単位,パケット単位等)ごとに読み出す(伝送する)ことである。例えば,2つの前記バッファメモリ42,44に蓄積データがある場合に,前記バッファメモリ42から1バイト分→前記バッファメモリ44から1バイト分→前記バッファメモリ42から1バイト分→前記バッファメモリ44から1バイト分→…という順序で蓄積データを読み出してネットワーク上位側へ伝送する。このように,蓄積データを小分けにして各バッファメモリ42,44から並列的にデータ伝送を行うことで,上りデータ伝送それぞれの伝送遅延時間の均等化が図れる。
ここで,前記データ単位は,必ずしも前記バッファメモリ42,44それぞれについて同一単位である必要はなく,それぞれ異なる単位に設定してもよい。
例えば,ネットワーク下位側に順次接続される通信中継装置X1の数が多い伝送経路については他よりトラフィックが大きくなりがちであるため,そのような伝送経路上の前記バッファメモリ42,44については,前記データ単位を他より大きく設定することにより,伝送遅延時間の一層の均等化を図ることができる。
また,前記データ単位の設定機能は,例えば,前記データ単位のサイズを入力する所定のキー入力手段と該キー入力手段により入力されたサイズデータが書き込まれる書換え可能な不揮発性メモリとを設け(不図示),各インターフェース21,31,32が,前記不揮発性メモリから前記データ単位のサイズデータを読み出すよう構成する等によって実現できる。
【0027】
また,別の方法としては,複数の前記バッファメモリ42,44等それぞれから順次それぞれの蓄積データ全てごとに読み出す(伝送する)ことである。例えば,2つの前記バッファメモリ42,44に蓄積データがある場合に,前記バッファメモリ42から全ての蓄積データを読み出してネットワーク上位側へ伝送した後,前記バッファメモリ44から全ての蓄積データを読み出してネットワーク上位側へ伝送する。このように,各蓄積データ全てを各バッファメモリ42,44から直列的にデータ伝送を行うことで,上りデータそれぞれの連続性が維持される。
上記いずれの方法をとるかは,適用するアプリケーションの特性によって決定すればよい。また,このようなデータ伝送順序の制御は,前記上位側インターフェース21が具備するCPU(不図示)及び該CPUにより実行されるプログラム(ROM等に格納)によって具現される。
【0028】
ここで,前記バッファメモリ41,42,43,44のデータ蓄積容量を大きくすれば,トラフィックが増大した場合でも,前記バッファメモリのオーバーフローによってデータが伝送されずに廃棄されることを回避できる確率は高くなるが,平均的な伝送遅延時間やジッタが大きくなるというトレードオフが生じる。この伝送遅延時間がどの程度でどのような悪影響を及ぼすかはネットワークシステムの適用対象によって異なる。しかし,適用対象に応じた容量の前記バッファメモリ41,42,43,44をその都度選定して設けることは柔軟性に欠ける。
そこで,各インターフェース21,31,32(前記蓄積制御手段の一例)は,前記バッファメモリ41,42,43,44に伝送データを出力する際に,前記バッファメモリ41,42,43,44の蓄積データ量をチェックし,これが所定の設定蓄積データ量未満であれば伝送データの蓄積(データ出力)を行い,前記設定蓄積データ量以上となる場合には,伝送データを廃棄する(データを伝送せずに廃棄する)よう構成されている。そして,前記設定蓄積データ量は所定のキー入力手段等により設定変更可能(可変)に構成されている(不図示)。
これにより,ネットワークシステムの適用対象に応じて,前記設定蓄積データ量を設定できるので柔軟性が高まる。もちろんこの場合も,前記バッファメモリ41,42,43,44それぞれごとに前記設定蓄積データ量を設定可能とすれば,より柔軟性が高まる。
また,前記設定蓄積データ量は,人手により設定することの他に,例えば,各インターフェース21,31,32により定期的にトラフィックの大きさやデータの廃棄回数等の実績を検出し,その検出結果等に基づいて(トラフィック大(小)→前記設定蓄積データ量を増(減))自動設定される(可変)よう構成すること等も考えられる。
以上のようなデータ廃棄の制御は,前記各インターフェース21,31,32が具備するCPU(不図示)及び該CPUにより実行されるプログラム(ROM等に格納)によって具現される。
【0029】
(第2の実施例)
前述した実施の形態では,端末2との間で無線通信を行うネットワークシステムの構成として前記無線アクセスポイント70を前記下位側インターフェース31,32に接続する例を示したが,各インターフェース21,31,32の1又は複数が,外部(ネットワーク上位側又は下位側)との間で無線通信を行う機能を有する通信中継装置X2(第2の実施例)も考えられる。
図4は,そのような第2の実施例に係る通信中継装置X2の概略構成を表すブロック図である。
図4に示す通信中継装置X2は,前記通信中継装置Xにおける前記上位側インターフェース21のネットワーク上位側に,該上位側と無線通信を行う無線インターフェース81を設け,前記下位側インターフェースのうちの1つ31のネットワーク下位側に,該下位側と無線通信を行うための無線インターフェース82を設けた例である。この例では,前記上位側インターフェース21と前記無線インターフェース81とが前記上位側通信インターフェースの一例を構成し,前記下位側インターフェース31と前記無線インターフェース84とが前記下位側通信インターフェースの一例を構成している。前記無線インターフェース81,82は相互に無線通信(送信及び受信)が可能である。この無線通信の方式は,例えば時分割多重方式等の周知の無線通信方式を用いればよい。
このような構成により,中継装置X2相互間の信号伝送を前記無線インターフェース81,82により無線で行うことができ,通信ケーブルの配線が不要となるので,ネットワークシステムを構築する際の配線工事の手間が省ける。
【0030】
(第3の実施例)
前記第2の実施例に係る通信中継装置X2では,前記無線インターフェース81,82は,それぞれ伝送データの送信及び受信を行うものであったが,それぞれデータの送信専用の無線インターフェースと受信専用の無線インターフェースとを具備するものも考えられる。
図5は,そのような第3の実施例に係る通信中継装置X3の概略構成を表すブロック図である。
図5に示すように,通信中継装置X3では,前記上位側インターフェース21がネットワーク上位側との無線通信について,それぞれ独立してデータ伝送が可能な受信専用の無線インターフェース83と送信専用の無線インターフェース84とを具備している。さらに,ネットワーク下位側と無線通信を行う前記下位側インターフェース31が,ネットワーク下位側との無線通信について,それぞれ独立してデータ伝送が可能な送信専用の無線インターフェース85と受信専用の無線インターフェース86とを具備している。
本通信中継装置X3では,前記無線インターフェース83と84,85と86がそれぞれ独立してデータ伝送可能とするため,通信に用いる無線周波数を異ならせることにより多チャンネル化している。この他,データ伝送を独立化する方法としては,時分割多重化方式により,各無線通信インターフェースの通信タイミングを異ならせて多チャンネル化する等,他の方法でもかまわない。
このような構成により,例えば,前記上位側インターフェース21が,ネットワーク上位側からデータを受信中であるために,前記下位側インターフェース31,32からのデータ伝送を受けられないといったことがなくなり,データの伝送遅延をさらに生じにくくすることが可能となる。
【0031】
(第4の実施例)
図6は,図4に示した前記通信中継装置X2及び前記無線アクセスポイント70により構成したネットワークシステムを画像伝送システムに適用した例(第4の実施例)を表すブロック図である。この画像伝送システムは,例えば,プラントの現場設備の監視用途等に用いられるものである。
図6に示す例は,前記通信中継装置X2における無線インターフェース82を有しない前記下位側インターフェース32に前記無線アクセスポイント70を接続したものである。前記通信中継装置X2相互間は,図4に示したのと同様に,前記無線インターフェース81,82により無線で通信接続している。但し,ネットワーク最上位の通信中継装置X2’については,前記上位側インターフェース21は,例えば,IEEE802.3規格等の有線通信のインターフェースであり,有線通信により所定の上位計算機1(画像サーバ)に接続されている。
ここで,前記無線アクセスポイント70は,それぞれの通信可能エリアの一部を重複させ,通信可能エリアが途切れないように配置されている。
また,前記無線アクセスポイント70と通信を行う端末は,画像を撮影するカメラ及び該カメラにより撮影された画像(映像)データを前記無線アクセスポイント70側へ無線伝送する通信手段を有する画像端末50である。
前記無線アクセスポイント70は,論理リンク層伝送を行うデバイスであり,ブリッジとして動作する。即ち,上位側(通信中継装置側)からデータを受信すると,まず,論理リンク層の宛先アドレス(宛先MACアドレス)を読み,そのアドレスが現在自分に接続している画像端末50のアドレスの一覧に含まれるときのみ,無線送信を行う。このため,ある画像端末50宛のデータパケットは全ての前記無線アクセスポイント70に伝送されるが,そこから無線伝送されるのは,その時点で,前記画像端末50が通信接続している前記無線アクセスポイント70からのみとなる。また,隣接する前記無線アクセスポイント70は干渉を避けるため,異なる周波数チャネルを用いて通信を行う。
【0032】
ここで,前記画像端末50と通信接続を行う前記無線アクセスポイント70のハンドオーバーについては,標準的なIEEE802.11規格のアクセスポイントに実装されている移動ローミング機能を用いても実現できるが,前記画像端末50に複数の無線モジュール(無線通信インターフェース)を実装しておき,1つの無線モジュールが前記アクセスポイント70の1つに接続して無線通信を行っている間,他の無線モジュールが他の前記アクセスポイント70の存在を探索し,通信接続する前記無線アクセスポイント70を適当な位置(タイミング)で変更するように構成すれば,ハンドオーバー時の切断時間を短くできる。
このような構成により,前記画像端末50を持って1人の作業者が移動した場合でも,前記画像端末50は常に最寄りの前記無線アクセスポイント70と通信が可能となる。これにより,移動する作業者が前記画像端末50によって撮影する画像(映像)データが,作業者の位置に関わらず,ネットワーク最上位の前記通信中継装置X2の上位側に接続された所定の上位計算機1(画像サーバ)に対して連続的に伝送される。このため,前記上位罫線器1(画像サーバ)に,伝送されてくる画像データの表示機能を設ければ,所定の監視者が,その表示画像を監視しながら適切な状況判断を行うことができる。
また,本実施例のように,同時に作業する作業者が1名(即ち,画像端末50が1台)である場合,上りデータ及び下りデータのいずれの方向のデータ伝送においても,データの衝突が発生することはなく,また,画像伝送においては遅延ジッタを低減することが重要であるため,通信中継装置には前記バッファメモリを設けない方が望ましい。
【0033】
(第5の実施例)
図7は,図5に示した前記通信中継装置X3の応用例である通信中継装置X4及び前記無線アクセスポイント70により構成したネットワークシステムを,高速道路の道路を走行する自動車60に搭載された無線端末61をインターネット網62に通信接続する自動車無線アクセスシステムに適用した例を表す模式図である。
この自動車無線アクセスシステムにおける通信中継装置X4と前記無線アクセスポイント70との接続及び配置の構成は,図6に示した画像伝送システムにおける前記通信中継装置X3と前記無線アクセスポイント70との接続及び配置の構成と同様である。この自動車無線アクセスシステムにおいても,ネットワーク最上位の通信中継装置X4’については,前記上位側インターフェース21は,例えば,IEEE802.3規格等の有線通信のインターフェースであり,有線通信によりインターネット網62に接続されている。
【0034】
図8は,通信中継装置X4の概略構成を表すブロック図である。
この自動車無線アクセスシステムでは,ネットワーク内に複数の前記無線端末61が存在する場合があり,上りデータの伝送においてデータの衝突が発生し得る。また,想定される主なアプリケーションがWebブラウジングであり,伝送遅延防止への要求が低い。これらのことから,前記通信中継装置X4は,図8に示すように,装置内のデータ伝送経路それぞれにデータ衝突を回避するためのFIFO方式のバッファメモリ45〜49が設けられている。
また,多数の前記無線端末61による同時接続により,通信トラフィックの集中も想定される。このため,ネットワーク上位側及び下位側の他の通信中継装置X4との間でデータ伝送を行う前記上位側インターフェース21及び前記下位側インターフェース31は,その上り方向(下位側→上位側)の無線データ伝送について,それぞれ独立してデータ伝送可能な前記無線インターフェース84,86がそれぞれ複数(図8に示す例では2つずつ)設けられている。このように,独立した複数の通信チャネルが確保されているため,衝突は最低限に抑えられている。また,データ衝突が発生し,データ伝送時に前記上位側インターフェース21が受付可能でない場合でも,前記バッファメモリ46,47,49によって伝送データが一時蓄積されるため,データ廃棄の発生頻度も低減できる。
ここで,前記無線アクセスポイント70を接続する前記下位側インターフェース32については,前記無線アクセスポイント70のインターフェースに合わせて,IEEE802.3規格の通信インターフェースを用いている。
【0035】
(第6の実施例)
図9は,図5に示した前記通信中継装置X3の応用例である通信中継装置X5及び前記無線アクセスポイント70により構成したネットワークシステムを,線路上を走行中の列車90に搭載された無線端末91とインターネット網62とを通信接続する列車無線アクセスシステムに適用した例を表す模式図である。
この列車無線アクセスシステムにおけるインターネット網62と通信中継装置X5と前記無線アクセスポイント70との接続及び配置の構成は,図7に示した自動車無線アクセスシステムにおけるインターネット網6と前記通信中継装置X4と前記無線アクセスポイント70との接続及び配置の構成と同様である。この列車無線アクセスシステムにおいても,ネットワーク最上位の通信中継装置X5’については,前記上位側インターフェース21は,例えば,IEEE802.3規格等の有線通信のインターフェースであり,有線通信によりインターネット網62に接続されている。
【0036】
図10は,通信中継装置X5の概略構成を表すブロック図である。
この列車無線アクセスシステムにおいても,前記自動車無線アクセスシステムと同様にネットワーク内に複数の前記無線端末91が存在する場合があり,上りデータの伝送においてデータの衝突が発生し得る。また,想定される主なアプリケーションがWebブラウジングであり,伝送遅延防止への要求が低い。これらのことから,前記通信中継装置X5には,図8に示すように,装置内のデータ伝送経路それぞれにデータ衝突を回避するためのFIFO方式のバッファメモリ41〜44が設けられている。
また,通信中継装置X5は,前記通信中継装置X3(図5)と同様に,無線通信を行う前記上位側インターフェース21及び前記下位側インターフェース31それぞれが,それぞれ独立して無線データ伝送が可能な送信専用の無線インターフェース84,85と受信専用の無線インターフェース83,86とを具備している。しかし,列車運行の安全上,同一ネットワーク内に存在する前記無線端末91の数(即ち,列車数)は,前記自動車無線アクセスシステムに比べて少なく,通信トラフィックは比較的小さいため,前記無線インターフェース83〜86は,送信及び受信それぞれについて1つずつ設けられているのみである。
ここで,前記無線アクセスポイント70を接続する前記下位側インターフェース32については,前記無線アクセスポイント70のインターフェースに合わせて,IEEE802.3規格の通信インターフェースを用いている。
さらに,本通信中継装置X5は,前記上位側インターフェース21から下位側へ伝送される伝送データを,複数の前記下位側通信インターフェース31,32のうちの1又は複数のいずれに伝送するかを切り替える分岐制御部92を具備している。この分岐制御部92は,1つの入力側伝送経路(前記上位側インターフェース21側のデータ伝送経路)と複数の出力側伝送経路(前記下位側インターフェース31,32それぞれへのデータ伝送経路)のうちの1又は複数との接続パターンを切り替える伝送経路切り替え回路を具備し,この接続パターンは,外部からの所定の制御信号に基づいて決定される。
【0037】
本列車無線アクセスシステムでは,前記制御信号として,列車90の位置(通信中継装置X5との相対位置)を検出する列車位置検出装置93による列車位置検出信号93aが用いられる。
前記列車位置検出装置93は,通信中継装置X5それぞれに接続される前記無線アクセスポイント70それぞれの無線通信可能エリア内又はその近傍に列車90が存在するか否かを検出するものである。
前記分岐制御部92は,前記列車位置検出装置93から,当該通信中継装置X5に接続された前記無線アクセスポイント70の通信可能エリア内又はその近傍に,列車90が存在する旨の信号を入力した場合には,下りデータを前記下位側インターフェース31,32全てに伝送し,そうでない場合には,下りデータを他の通信中継装置X5との通信を行う前記下位側インターフェース31に対してのみ伝送するよう伝送経路を制御する。
これにより,前記無線アクセスポイント70が物理層のみによるデータ伝送を行うものであっても,通信可能エリア内に列車90が存在しない前記無線アクセスポイント70からの無駄な無線放射がなくなるので,省エネルギーであるとともに,無駄な無線放射が継続的に行われて近隣(線路沿線)の他の無線通信に悪影響(干渉)を及ぼすことを防止できる。さらに,前記無線アクセスポイント70が,通信可能エリア内に前記無線端末91が存在することを確認するための無線通信を行う必要がなくなる。これにより,列車90が高速に移動しても,前記無線端末91が通信相手とする前記無線アクセスポイント70の切り替えがスムーズになる。
データ伝送経路の切り替え方式としては,本実施例のように外部信号によって制御を行う方式(アウトバンド制御)の他,データ伝送経路を用いて制御データを通信することにより制御を行う方式(インバンド制御)や上りデータの流れが存在する経路にのみ下りデータを流す方式(トラフィックドリブン制御)等が考えられる。なお,前述したイーサネットスイッチのように,データパケットの論理リンク層アドレスを用いて宛先ごとの経路を学習する方式もあるが,学習に時間を要するため,移動体通信には適していない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,ツリー型トポロジーのネットワークシステムのネットワークの分岐部に設けられる通信中継装置において,データ伝送経路をネットワークの上位へ向かう方向と下位へ向かう方向とに分けるという簡易な構成によって伝送データの衝突の発生を抑制できる。さらに,データ伝送先が伝送データの受け取りができない場合にその伝送データを一時蓄積するバッファメモリを設けることにより,データ衝突の発生をより抑制できる。また,伝送データの最小単位をネットワーク上位側又は下位側から受信するごとにそのデータをネットワーク下位側又は上位側へ伝送することにより,データ伝送の遅延時間の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信中継装置Xの概略構成及びこれを用いて構成されるツリー型トポロジーのネットワークシステムの概略構成を表す図。
【図2】本発明の実施の形態に係る通信中継装置Xと無線アクセスポイントとを用いた無線通信ネットワークの概略構成を表すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る通信中継装置X1の概略構成を表すブロック図。
【図4】本発明の第2の実施例に係る通信中継装置X2の概略構成を表すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施例に係る通信中継装置X3の概略構成を表すブロック図。
【図6】本発明の第4の実施例に係る画像伝送システムの概略構成を表すブロック図。
【図7】本発明の第5の実施例に係る自動車無線アクセスシステムの概略構成を表す模式図。
【図8】本発明の第5の実施例に係る自動車無線アクセスシステムを構成する通信中継装置X4の概略構成を表すブロック図。
【図9】本発明の第6の実施例に係る列車無線アクセスシステムの概略構成を表す模式図。
【図10】本発明の第6の実施例に係る列車無線アクセスシステムを構成する通信中継装置X5の概略構成を表すブロック図。
【符号の説明】
1…上位計算機
2…端末
21…上位側インターフェース(上位側通信インターフェース)
31,32…下位側インターフェース(下位側通信インターフェース)
41〜49…FIFO方式のバッファメモリ
50…画像端末
60…自動車
61,91…無線端末
62…インターネット網
70…無線アクセスポイント
81,82…無線インターフェース(送受信用)
83,86…無線インターフェース(受信専用)
84,85…無線インターフェース(送信専用)
90…列車
92…分岐制御回路
93…列車位置検出装置
93a…制御信号(列車位置検出信号)
Claims (13)
- ツリー型トポロジーのネットワークの分岐部に用いられる通信中継装置において,
ネットワーク上位側との通信を行う一の上位側通信インターフェースと,
ネットワーク下位側との通信を行う複数の下位側通信インターフェースと,を具備し,
前記上位側通信インターフェースは,前記ネットワーク上位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記下位側通信インターフェースそれぞれへのみ伝送するとともに,前記下位側通信インターフェースそれぞれから伝送されるデータを順次前記ネットワーク上位側へのみ伝送するよう構成され,
前記下位側通信インターフェースそれぞれは,前記ネットワーク下位側からの受信データをその最小データ単位の受信ごとに前記上位側通信インターフェース側へのみ伝送するとともに,前記上位側通信インターフェースから伝送されるデータを順次前記ネットワーク下位側へのみ伝送するよう構成されてなることを特徴とする通信中継装置。 - 前記上位側通信インターフェースから前記下位側通信インターフェースそれぞれへのデータ伝送経路及び/又は前記下位側通信インターフェースそれぞれから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路に伝送データの一時蓄積が可能なFIFO方式のバッファメモリを備え,
データ伝送先である前記下位側通信インターフェース及び/又は前記上位側通信インターフェースがデータ伝送を受けることができない場合に前記バッファメモリに伝送データが一時蓄積されるよう構成されてなる請求項1に記載の通信中継装置。 - 前記下位側通信インターフェースから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路にある前記バッファメモリの複数に蓄積データが存在する場合に,該バッファメモリそれぞれから順次所定のデータ単位ごとに前記上位側通信インターフェースへの伝送及び前記上位側ネットワークへの伝送が行われるよう構成されてなる請求項2に記載の通信中継装置。
- 前記下位側通信インターフェースから前記上位側通信インターフェースへのデータ伝送経路にある前記バッファメモリの複数に蓄積データが存在する場合に,該バッファメモリそれぞれから順次それぞれの前記蓄積データ全てごとに前記上位側通信インターフェースへ伝送及び前記上位側ネットワークへ伝送されるよう構成されてなる請求項2に記載の通信中継装置。
- 前記バッファメモリの蓄積データ量と所定の設定蓄積データ量とに基づいて,伝送データを前記バッファメモリに蓄積するか廃棄するかを制御する蓄積制御手段を具備してなる請求項2〜4のいずれかに記載の通信中継装置。
- 前記所定の設定蓄積データ量が可変である請求項5に記載の通信中継装置。
- 前記上位側通信インターフェースが前記ネットワーク上位側と無線通信を行うものである請求項1〜6のいずれかに記載の通信中継装置。
- 前記上位側通信インターフェースが前記ネットワーク上位側との無線通信についてそれぞれ独立してデータ伝送が可能な送信専用の1又は複数の送信部と受信専用の1又は複数の受信部とを具備してなる請求項7に記載の通信中継装置。
- 前記下位側通信インターフェースの1又は複数が前記ネットワーク下位側と無線通信を行うものである請求項1〜8のいずれかに記載の通信中継装置。
- 前記ネットワーク下位側と無線通信を行う前記下位側通信インターフェースが該無線通信についてそれぞれ独立してデータ伝送が可能な送信専用の1又は複数の送信部と受信専用の1又は複数の受信部とを具備してなる請求項9に記載の通信中継装置。
- ツリー型トポロジーのネットワークにおける1又は複数の分岐部に請求項1〜10のいずれかに記載の通信中継装置が設けられてなることを特徴とするネットワークシステム。
- ツリー型トポロジーのネットワークの最上位の分岐部に設けられる前記通信中継装置の前記上位側通信インターフェースに所定の情報処理装置が接続され,それより下位の1又は複数の分岐部に設けられる前記通信中継装置の前記下位側通信インターフェースの1又は複数に無線アクセスポイントが接続されることにより,前記無線アクセスポイントに無線通信接続する端末と前記情報処理装置との間で通信が行われるよう構成されてなる請求項11に記載のネットワークシステム。
- 前記無線アクセスポイントが列車の移動経路沿線に配置され,前記端末が列車とともに移動するものである請求項12に記載のネットワークシステム。
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