JP2004234133A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】区別しようとする2色の色の差が小さい場合でも特徴抽出や外観検査が容易になる濃淡画像を生成する。
【解決手段】撮像装置1により撮像されるカラー画像は画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納される。画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納されたカラー画像はディスプレイ装置8に表示される。ディスプレイ装置8に表示されたカラー画像内から入力装置7により所望の2色が指定される。CPU5はルックアップテーブル4および演算用メモリ6を用いて、指定された2色の色の差を求め、この色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素に濃淡値を割り当てる。この濃淡値を用いて各画素の色を濃淡値に変換した濃淡画像が生成され、この濃淡画像が表示用回路9を通してディスプレイ装置8に表示される。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像装置1により撮像されるカラー画像は画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納される。画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納されたカラー画像はディスプレイ装置8に表示される。ディスプレイ装置8に表示されたカラー画像内から入力装置7により所望の2色が指定される。CPU5はルックアップテーブル4および演算用メモリ6を用いて、指定された2色の色の差を求め、この色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素に濃淡値を割り当てる。この濃淡値を用いて各画素の色を濃淡値に変換した濃淡画像が生成され、この濃淡画像が表示用回路9を通してディスプレイ装置8に表示される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像内での色の差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、製品の製造ラインなどでは製品の画像を撮像した画像に画像処理を施すことによって、製品の特徴を抽出したり製品の外観を検査する技術が採用されている。ここで、画像処理の対象として画素値の情報が濃淡値のみである濃淡画像を用いると、対象物である製品において輝度差の少ない部位では濃淡値がほぼ等しくなる。したがって、金色、銀色、銅色のように金属光沢を有する色の部位では、人の目では色の違いによって異なることを認識できるものの濃淡値のみを持つ濃淡画像では濃淡値がほぼ等しくなる可能性がある。このような対象物では、各部位の境界を求めようとしても濃淡値の情報からでは境界を求めることができない場合がある。
【0003】
これに対して、この種の画像処理の対象となる画像として濃淡画像よりも情報量の多いカラー画像を用いることが提案されている。しかしながら、カラー画像に対してそのまま画像処理を施すと情報量が多い分だけ処理量が多くなり、製品の特徴抽出や外観検査のように実時間での処理が要求される場合には、高速な処理が可能な高価な装置が必要になる。
【0004】
そこで、カラー画像における色の情報を残しながらも情報量を低減するために、カラー画像の各画素の色と基準色との色差を求め、色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成する技術が提案されている。たとえば、カラー画像を撮像する撮像装置から取り込んだR,G,Bの3色の映像信号をL* a* b* 表色系のデジタル値に変換した後に、L* a* b* 表色系で表した基準色との色差を計算し、得られた色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像をディスプレイ装置に表示するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−203476号公報(第0010−0011段落、図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に記載の技術は、カラー画像の各部位の色と基準色との色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成しているものであるから、カラー画像に含まれる色情報が濃淡画像に許容される階調の範囲内で濃淡値に置換された濃淡画像が得られることになる。つまり、色差の比較的小さい2つの部位が隣接しているような場合には、隣接した部位の濃淡値の差が小さく、色情報を用いながらも境界を明確に示すことができない場合が生じる。要するに、色差と濃淡値とを単純に対応付けるだけでは、特徴抽出や外観検査が容易になるような濃淡画像を得られない場合がある。
【0007】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、カラー画像において区別しようとする2つの部位の色の差にかかわらず、両部位の色の差を強調可能とした濃淡画像を生成することにより、特徴抽出や外観検査が容易になるような濃淡画像が得られるようにした画像処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、カラー画像を撮像する撮像装置と、カラー画像を表示可能なディスプレイ装置と、撮像装置により撮像されディスプレイ装置に表示されたカラー画像内から所望の2色を指定する色指定手段と、色指定手段により指定された色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素の色と前記2色の一方の色との色の差に応じて濃淡値を割り付けた濃淡画像を生成してディスプレイ装置に表示させる濃淡画像生成手段とを備えることを特徴とする。この構成によれば、区別しようとする2つの部位の色の差を規定の濃度差とした濃淡画像を生成することにより、2つの部位の色の差にかかわらず両部位の色の差を強調した濃淡画像を生成することが可能になる。その結果、特徴抽出や外観検査における検出精度を高めることが可能になる。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記濃淡画像生成手段は、前記カラー画像の各画素のうち前記一方の色との色の差が他方の色との色の差よりも大きい色を有する画素に対して、前記一方の色との濃淡差が他方の色との濃淡差よりも大きくかつ他方の色と区別可能である一定の濃淡値を割り付けることを特徴とする。この構成によれば、強調しようとする2色よりも色の差が大きい色については、無関係な色として濃淡画像から除去することができるから、強調しようとする2色を濃淡画像内で浮き出させることが可能になる。
【0010】
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記濃淡画像生成手段は前記色の差に関して複数種類の評価値を選択可能であって、いずれかの評価値を択一的に選択可能とする評価方法選択手段が付加されたことを特徴とする。この構成によれば、色の差の評価値を選択することによって、選択する2色の色の差を強調しやすい評価値を選択することが可能になり、濃淡画像において2色の区別が一層容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態では、図1に示す画像処理装置を用いる。この画像処理装置は、カラーTVカメラからなる撮像装置1により対象物を含む空間領域を撮像し、撮像装置1により得られたカラー画像内から、指定した色の画素を抽出する。色の指定にはキーボードやマウスなどからなる入力装置7を用いる。撮像装置1により得られたカラー画像は入力回路2によりデジタル信号に変換され、RGB表色系による三刺激値R,G,Bに対応した各色別の信号値(以下では、それぞれ「R値」、「G値」、「B値」と呼ぶ)が各画素毎に画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納される。
【0012】
本実施形態の画像処理装置には、CRTのようなディスプレイ装置8が設けられ、ディスプレイ装置8には画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納された画像がルックアップテーブル4および表示用回路9を通して表示される。画像取込メモリ3R,3G,3Bには各色別の各画素値がそれぞれたとえば10ビットで格納される。ルックアップテーブル4はディスプレイ装置8に表示する際の各画素値のビット数を8ビットに変換する場合などに用いられる。つまり、ルックアップテーブル4において10ビットの画素値と8ビットの画素値とを対応付けておき、10ビットの画素値を与えて8ビットの画素値を読み出すことにより、ビット数の変換を瞬時に行うことが可能になる。このような動作により撮像装置1から取り込まれた画像はディスプレイ装置8に表示される。
【0013】
入力装置7ではディスプレイ装置8に表示された画像内において特定の2つの部位の色を指定する機能を備える。画像内において色を指定する部位を選択するには、図2に示すように、画面内に表示された矢印状のポインタXを所望の2つの色の位置に移動させるとともに当該位置を選択する操作を行う(たとえば、マウスを用いる場合にはポインタXが所望位置に達した状態でクリックする)。
【0014】
図2はカラー画像の例を示しており、ここでは、画像内に色の異なる3つの領域D1〜D3が存在する場合を示している。また、図示例では領域D1,D2の2色を選択した状態を示している。図2においてはポインタXを2個示しているが、ポインタXが同時に2個表示されることを意味するのではなく、ポインタXで指定した2色を示すために2箇所にポインタXを表記している。なお、ポインタXの画像情報は図示しないオーバーレイメモリに保持されており、この画像情報がルックアップテーブル4および表示用回路9を通してディスプレイ装置8に表示される。
【0015】
ところで、カラー画像内では色にむらがあるから、ほぼ同色である領域D1,D2内においてポインタXで指定した1画素が、隣接する画素の色とは異なる場合もある。したがって、ポインタXで指定した画素を含む領域D1,D2に含まれる画素の平均値を領域D1,D2の色として用いることが望ましい。ただし、領域D1,D2の範囲は色情報を用いて自動的に判断するものとする。このように、入力装置7とディスプレイ装置8とにより色指定手段が構成される。
【0016】
上述のようにして所望の2色が指定されると、指定された2色は演算用メモリ6に格納され、CPU(ここでは、マイクロプロセッサを適宜のプログラムで動作させる「マイクロコンピュータ」を意味する)5では演算用メモリ6に格納された2色のデータを用いて、指定された2色のR値,G値,B値に対してRGB表色系からL* a* b* 表色系に変換するための数1に示す色変換式を適用する。以下では、L* a* b* 表色系における各信号値を、それぞれ「L* 値」、「a* 値」、「b* 値」と呼ぶ。数1においてはR値,G値,B値を(X,Y,Z)の組に変換した後に、(X、Y,Z)の各値を用いてL*値,a* 値,b* 値を求める演算方法を採用している。
【0017】
【数1】
【0018】
RGB表色系からL* a* b* 表色系に変換しているのは、L* a*b* 表色系によって求める色差が人の感覚尺度に近いからである。CPU5では演算用メモリ6を用いてL* 値,a* 値,b* 値に数2を適用する演算を行って、上述のようにポインタXで指定した2色について色の差を評価するために色差を求める。ただし、数2は1976年に国際照明委員会で制定された色差式であり、色差値ΔEに「76」の添字を付加して制定年を示してある。
【0019】
【数2】
【0020】
ところで、本発明はカラー画像において指定された2色の色の差をあらかじめ設定した濃淡差の濃淡値に対応付けた濃淡画像に変換することが特徴であって、本実施形態における色の差の評価値である色差と濃淡値との対応付けは以下のように行う。すなわち、上述のようにして求めた色差が規定した濃淡差になるように、2色の各色に濃淡値を対応付ける。たとえば、濃淡画像が0〜255の濃淡値により256階調で表現されるものとして、数2により求めた2色の色差を、たとえば濃淡差の値として200に対応付ける。つまり、画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納された画像内において、各領域D1,D2のうちの一方の色に濃淡値の0を対応付け、他方の色に濃淡値の200を対応付ける。
【0021】
さらに、CPU5では、画像取込メモリ3R,3G,3Bに記憶されているカラー画像の全画素について、画素毎のR値,G値,B値をルックアップテーブル4に照合してRGB表色系からL* a* b* 表色系に変換するとともに、各画素について濃淡値の0を対応付けた色との色差を計算し、各画素の色を色差に応じた濃淡値に変換する。ここにおいて、ポインタXにより選択された2色の色差よりも色差が小さい色については、0と200との間の濃淡値を割り当てるが、0を対応付けた色に対して色差が200を超える色の画素は一定の濃淡値である255を割り当てる。255という濃淡値は、0を対応付けた色に対して色差が200を超える色に対して、色差が200である画素とは明瞭に区別可能となるような値として設定される。なお、濃淡値に0を割り当てる色との色差が、ポインタXにより選択された2色の色差よりも小さい色に対する濃淡値の割り当て方を、線形(色差と濃淡値とが比例関係)とするか非線形(色差と濃淡値とが比例しない関係)とするかは問わない。また、色差に対応付ける濃淡差の値,各色に対応付ける濃淡値は、それぞれ一例であって適宜に設定することが可能である。
【0022】
上述のようにして画像取込メモリ3R,3G,3Bに記憶されているカラー画像の全画素に割り当てた濃淡値によって、ディスプレイ装置8に濃淡画像が表示される。この濃淡画像においては、ポインタXにより指定した2色が規定の濃淡差をもって表示されるから、当該2色の色差が小さいような場合でも濃淡値の差が大きくなり、たとえば当該2色の領域が隣接している場合でも両領域の境界を明確に表示することが可能になる。このように、ルックアップテーブル4とCPU5と演算用メモリ6と表示用回路9とにより濃淡画像生成手段が実現される。
【0023】
上述した処理手順を図3にまとめて示す。まず、撮像装置1により撮像されたカラー画像のR値,G値,B値に対して入力回路2によりアナログ−デジタル変換を施し、画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納する。また、画像取込メモリ3R,3G,3Bにそれぞれ格納されたR値,G値,B値は表示用回路9でデジタル−アナログ変換が施されディスプレイ装置8に表示される。ディスプレイ装置8に表示されたカラー画像内において、分離しようとする2つの色を含む領域を入力装置7により指定すると(S2)、CPU5において以下の処理が行われる。
【0024】
CPU5は、まず指定された領域(図2の領域D1,D2のそれぞれに相当する)内のR値,G値,B値を画像取込メモリ3R,3G,3Bから読み出して演算用メモリ6に格納する。次に、CPU5は、指定された領域内の各画素のR値,G値,B値の組を演算用メモリ6から1画素分ずつ順に読み出し、ルックアップテーブル4を用いて他の表色系(上述の例では、L* a* b* 表色系)に変換する。表色系の変換により得られたL* 値,a* 値,b* 値は演算用メモリ6に格納される。CPU5では、指定された領域内の全ての画素について表色系の変換を行い、領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値を演算用メモリ6に格納する(S3)。また、指定された2つの領域のうちの一方について表色系の変換を行った後には、他方についても表色系の変換を行って変換結果を演算用メモリ6に格納するとともに、領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値を求めて演算用メモリ6に格納する(S4)。
【0025】
次に、演算用メモリ6に格納した各領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値に対して、数2に示した色差の式を適用し、両領域の色差を演算する(S5)。また、カラー画像の全画素について、一方の領域の各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値に対する色差を計算する(S6)。ここにおいて、カラー画像の全画素については、あらかじめR値,G値,B値の組を演算用メモリ6から1画素分ずつ順に読み出し、ルックアップテーブル4を用いてL* a* b* 表色系に変換しておくのが望ましい(S1)。
【0026】
ステップS6において求めた色差ΔC2は、ポインタXにより指定した2領域の色差ΔC1との大小が比較され(S7)、ΔC2≦ΔC1であれば、着目している画素の色は、ステップS6において基準に用いた一方の領域に対する色差が他方の領域に対する色差よりも小さいのであるから、着目している画素に対して色差に応じた濃淡値が付与される(S8)。また、ΔC2>ΔC1であれば、着目している画素の濃淡値として一定値(上述の例では、255)が割り当てられる(S9)。
【0027】
上述したステップS6〜S9の処理を繰り返すことによって、カラー画像の全画素に対して濃淡値が割り当てられると(S10)、割り当てられた濃淡値を用いて濃淡画像がディスプレイ装置8に表示される(S11)。
【0028】
なお、上述の例ではL* a* b* 表色系を用いて色差を求めているが、表色系についてはとくに限定する趣旨ではなく、他の表色系も使用可能である。たとえば、カラー画像において用いているRGB表色系のR値,G値,B値を用いることも可能である。また、色の差の評価値として、色差式によって求めた色差を用いているが、色差に代えて、明度、色相、彩度のうちのいずれかの差を色の差の評価値に用いてもよい。あるいはまた、L* 値,a* 値,b* 値のうちのいずれかの差を用いることも可能である。
【0029】
(第2実施形態)
第1実施形態では、色の差の評価値が固定的に設定されているものであったが、本実施形態は色の差の評価値を複数種類から選択可能としたものである。すなわち、図3に示した処理手順では、ディスプレイ装置8にカラー画像が表示された状態において所望の2色の領域をポインタXによって指定しているが、本実施形態では、この段階においてディスプレイ装置8の画面上に図4のように、色の差の評価値を選択する選択肢SeLを表示する点で相違する。色の差の評価値は、第1実施形態において説明したように、L* a* b* 表色系で求める色差のほかに、明度、色相、彩度、L* 値,a* 値,b* 値などの差を用いることが可能である。本実施形態では、L* a* b* 表色系で求める色差のほか、数3のようにして求められる明度V、色相H、彩度Sの差も選択可能としている。選択肢の選択方法としてはポインタXを選択肢の上に重ねることによって選択肢を反転表示させ(図示例では「明度の差」が反転表示になっている)、この状態において選択操作(キーボードの改行キーの押下、あるいはマウスのクリック)を行うと、当該選択肢が選択されることになる。以後は第1実施形態と同様であって、選択肢の選択後には所望の2色の領域をポインタXにより指定し(図2のステップS2)、ステップS3以降の処理を行う。他の構成および動作は第1実施形態と同様である。要するに、本実施形態では入力装置7とディスプレイ装置8とを用いて評価方法選択手段を構成している。
【0030】
【数3】
【0031】
なお、本実施形態における選択肢は一例であって、他の選択肢を設けるようにしてもよいのはもちろんのことである。また、本実施形態では、色の差の評価値について選択肢を選択してから色の差を識別する領域を選択する構成を採用しているが、領域を指定した後に評価値を選択するようにすれば、指定した領域について、色の差の評価値を種々変更したときの濃淡画像を確認して適正な評価値を選択するような使用方法が可能になる。他の構成および動作は第1実施形態と同様である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明は、カラー画像を撮像する撮像装置と、カラー画像を表示可能なディスプレイ装置と、撮像装置により撮像されディスプレイ装置に表示されたカラー画像内から所望の2色を指定する色指定手段と、色指定手段により指定された色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素の色と前記2色の一方の色との色の差に応じて濃淡値を割り付けた濃淡画像を生成してディスプレイ装置に表示させる濃淡画像生成手段とを備えるものであり、区別しようとする2つの部位の色の差を規定の濃度差とした濃淡画像を生成することにより、2つの部位の色の差にかかわらず両部位の色の差を強調した濃淡画像を生成することが可能になる。その結果、特徴抽出や外観検査における検出精度を高めることが可能になる。
【0033】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、濃淡画像生成手段は、カラー画像の各画素のうち前記一方の色との色の差が他方との色の差よりも大きい色を有する画素に対して、前記一方の色との濃淡差が他方の色との濃淡差よりも大きくかつ他方の色と区別可能である一定の濃淡値を割り付けるものであり、強調しようとする2色よりも色の差が大きい色については、無関係な色として濃淡画像から除去することができるから、強調しようとする2色を濃淡画像内で浮き出させることが可能になる。
【0034】
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、濃淡画像生成手段は前記色の差に関して複数種類の評価値を選択可能であって、いずれかの評価値を択一的に選択可能とする評価方法選択手段が付加されたものであり、色の差の評価値を選択することによって、選択する2色の色の差を強調しやすい評価値を選択することが可能になり、濃淡画像において2色の区別が一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上における色の指定方法を示す動作説明図である。
【図3】同上の処理手順を示す流れ図である。
【図4】本発明の第2実施形態において評価値の選択方法を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 撮像装置
2 入力回路
3R,3G,3B 画像取込メモリ
4 ルックアップテーブル
5 CPU
6 演算用メモリ
7 入力装置
8 ディスプレイ装置
9 表示用回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像内での色の差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、製品の製造ラインなどでは製品の画像を撮像した画像に画像処理を施すことによって、製品の特徴を抽出したり製品の外観を検査する技術が採用されている。ここで、画像処理の対象として画素値の情報が濃淡値のみである濃淡画像を用いると、対象物である製品において輝度差の少ない部位では濃淡値がほぼ等しくなる。したがって、金色、銀色、銅色のように金属光沢を有する色の部位では、人の目では色の違いによって異なることを認識できるものの濃淡値のみを持つ濃淡画像では濃淡値がほぼ等しくなる可能性がある。このような対象物では、各部位の境界を求めようとしても濃淡値の情報からでは境界を求めることができない場合がある。
【0003】
これに対して、この種の画像処理の対象となる画像として濃淡画像よりも情報量の多いカラー画像を用いることが提案されている。しかしながら、カラー画像に対してそのまま画像処理を施すと情報量が多い分だけ処理量が多くなり、製品の特徴抽出や外観検査のように実時間での処理が要求される場合には、高速な処理が可能な高価な装置が必要になる。
【0004】
そこで、カラー画像における色の情報を残しながらも情報量を低減するために、カラー画像の各画素の色と基準色との色差を求め、色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成する技術が提案されている。たとえば、カラー画像を撮像する撮像装置から取り込んだR,G,Bの3色の映像信号をL* a* b* 表色系のデジタル値に変換した後に、L* a* b* 表色系で表した基準色との色差を計算し、得られた色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像をディスプレイ装置に表示するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−203476号公報(第0010−0011段落、図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に記載の技術は、カラー画像の各部位の色と基準色との色差を濃淡値に対応付けた濃淡画像を生成しているものであるから、カラー画像に含まれる色情報が濃淡画像に許容される階調の範囲内で濃淡値に置換された濃淡画像が得られることになる。つまり、色差の比較的小さい2つの部位が隣接しているような場合には、隣接した部位の濃淡値の差が小さく、色情報を用いながらも境界を明確に示すことができない場合が生じる。要するに、色差と濃淡値とを単純に対応付けるだけでは、特徴抽出や外観検査が容易になるような濃淡画像を得られない場合がある。
【0007】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、カラー画像において区別しようとする2つの部位の色の差にかかわらず、両部位の色の差を強調可能とした濃淡画像を生成することにより、特徴抽出や外観検査が容易になるような濃淡画像が得られるようにした画像処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、カラー画像を撮像する撮像装置と、カラー画像を表示可能なディスプレイ装置と、撮像装置により撮像されディスプレイ装置に表示されたカラー画像内から所望の2色を指定する色指定手段と、色指定手段により指定された色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素の色と前記2色の一方の色との色の差に応じて濃淡値を割り付けた濃淡画像を生成してディスプレイ装置に表示させる濃淡画像生成手段とを備えることを特徴とする。この構成によれば、区別しようとする2つの部位の色の差を規定の濃度差とした濃淡画像を生成することにより、2つの部位の色の差にかかわらず両部位の色の差を強調した濃淡画像を生成することが可能になる。その結果、特徴抽出や外観検査における検出精度を高めることが可能になる。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記濃淡画像生成手段は、前記カラー画像の各画素のうち前記一方の色との色の差が他方の色との色の差よりも大きい色を有する画素に対して、前記一方の色との濃淡差が他方の色との濃淡差よりも大きくかつ他方の色と区別可能である一定の濃淡値を割り付けることを特徴とする。この構成によれば、強調しようとする2色よりも色の差が大きい色については、無関係な色として濃淡画像から除去することができるから、強調しようとする2色を濃淡画像内で浮き出させることが可能になる。
【0010】
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記濃淡画像生成手段は前記色の差に関して複数種類の評価値を選択可能であって、いずれかの評価値を択一的に選択可能とする評価方法選択手段が付加されたことを特徴とする。この構成によれば、色の差の評価値を選択することによって、選択する2色の色の差を強調しやすい評価値を選択することが可能になり、濃淡画像において2色の区別が一層容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態では、図1に示す画像処理装置を用いる。この画像処理装置は、カラーTVカメラからなる撮像装置1により対象物を含む空間領域を撮像し、撮像装置1により得られたカラー画像内から、指定した色の画素を抽出する。色の指定にはキーボードやマウスなどからなる入力装置7を用いる。撮像装置1により得られたカラー画像は入力回路2によりデジタル信号に変換され、RGB表色系による三刺激値R,G,Bに対応した各色別の信号値(以下では、それぞれ「R値」、「G値」、「B値」と呼ぶ)が各画素毎に画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納される。
【0012】
本実施形態の画像処理装置には、CRTのようなディスプレイ装置8が設けられ、ディスプレイ装置8には画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納された画像がルックアップテーブル4および表示用回路9を通して表示される。画像取込メモリ3R,3G,3Bには各色別の各画素値がそれぞれたとえば10ビットで格納される。ルックアップテーブル4はディスプレイ装置8に表示する際の各画素値のビット数を8ビットに変換する場合などに用いられる。つまり、ルックアップテーブル4において10ビットの画素値と8ビットの画素値とを対応付けておき、10ビットの画素値を与えて8ビットの画素値を読み出すことにより、ビット数の変換を瞬時に行うことが可能になる。このような動作により撮像装置1から取り込まれた画像はディスプレイ装置8に表示される。
【0013】
入力装置7ではディスプレイ装置8に表示された画像内において特定の2つの部位の色を指定する機能を備える。画像内において色を指定する部位を選択するには、図2に示すように、画面内に表示された矢印状のポインタXを所望の2つの色の位置に移動させるとともに当該位置を選択する操作を行う(たとえば、マウスを用いる場合にはポインタXが所望位置に達した状態でクリックする)。
【0014】
図2はカラー画像の例を示しており、ここでは、画像内に色の異なる3つの領域D1〜D3が存在する場合を示している。また、図示例では領域D1,D2の2色を選択した状態を示している。図2においてはポインタXを2個示しているが、ポインタXが同時に2個表示されることを意味するのではなく、ポインタXで指定した2色を示すために2箇所にポインタXを表記している。なお、ポインタXの画像情報は図示しないオーバーレイメモリに保持されており、この画像情報がルックアップテーブル4および表示用回路9を通してディスプレイ装置8に表示される。
【0015】
ところで、カラー画像内では色にむらがあるから、ほぼ同色である領域D1,D2内においてポインタXで指定した1画素が、隣接する画素の色とは異なる場合もある。したがって、ポインタXで指定した画素を含む領域D1,D2に含まれる画素の平均値を領域D1,D2の色として用いることが望ましい。ただし、領域D1,D2の範囲は色情報を用いて自動的に判断するものとする。このように、入力装置7とディスプレイ装置8とにより色指定手段が構成される。
【0016】
上述のようにして所望の2色が指定されると、指定された2色は演算用メモリ6に格納され、CPU(ここでは、マイクロプロセッサを適宜のプログラムで動作させる「マイクロコンピュータ」を意味する)5では演算用メモリ6に格納された2色のデータを用いて、指定された2色のR値,G値,B値に対してRGB表色系からL* a* b* 表色系に変換するための数1に示す色変換式を適用する。以下では、L* a* b* 表色系における各信号値を、それぞれ「L* 値」、「a* 値」、「b* 値」と呼ぶ。数1においてはR値,G値,B値を(X,Y,Z)の組に変換した後に、(X、Y,Z)の各値を用いてL*値,a* 値,b* 値を求める演算方法を採用している。
【0017】
【数1】
【0018】
RGB表色系からL* a* b* 表色系に変換しているのは、L* a*b* 表色系によって求める色差が人の感覚尺度に近いからである。CPU5では演算用メモリ6を用いてL* 値,a* 値,b* 値に数2を適用する演算を行って、上述のようにポインタXで指定した2色について色の差を評価するために色差を求める。ただし、数2は1976年に国際照明委員会で制定された色差式であり、色差値ΔEに「76」の添字を付加して制定年を示してある。
【0019】
【数2】
【0020】
ところで、本発明はカラー画像において指定された2色の色の差をあらかじめ設定した濃淡差の濃淡値に対応付けた濃淡画像に変換することが特徴であって、本実施形態における色の差の評価値である色差と濃淡値との対応付けは以下のように行う。すなわち、上述のようにして求めた色差が規定した濃淡差になるように、2色の各色に濃淡値を対応付ける。たとえば、濃淡画像が0〜255の濃淡値により256階調で表現されるものとして、数2により求めた2色の色差を、たとえば濃淡差の値として200に対応付ける。つまり、画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納された画像内において、各領域D1,D2のうちの一方の色に濃淡値の0を対応付け、他方の色に濃淡値の200を対応付ける。
【0021】
さらに、CPU5では、画像取込メモリ3R,3G,3Bに記憶されているカラー画像の全画素について、画素毎のR値,G値,B値をルックアップテーブル4に照合してRGB表色系からL* a* b* 表色系に変換するとともに、各画素について濃淡値の0を対応付けた色との色差を計算し、各画素の色を色差に応じた濃淡値に変換する。ここにおいて、ポインタXにより選択された2色の色差よりも色差が小さい色については、0と200との間の濃淡値を割り当てるが、0を対応付けた色に対して色差が200を超える色の画素は一定の濃淡値である255を割り当てる。255という濃淡値は、0を対応付けた色に対して色差が200を超える色に対して、色差が200である画素とは明瞭に区別可能となるような値として設定される。なお、濃淡値に0を割り当てる色との色差が、ポインタXにより選択された2色の色差よりも小さい色に対する濃淡値の割り当て方を、線形(色差と濃淡値とが比例関係)とするか非線形(色差と濃淡値とが比例しない関係)とするかは問わない。また、色差に対応付ける濃淡差の値,各色に対応付ける濃淡値は、それぞれ一例であって適宜に設定することが可能である。
【0022】
上述のようにして画像取込メモリ3R,3G,3Bに記憶されているカラー画像の全画素に割り当てた濃淡値によって、ディスプレイ装置8に濃淡画像が表示される。この濃淡画像においては、ポインタXにより指定した2色が規定の濃淡差をもって表示されるから、当該2色の色差が小さいような場合でも濃淡値の差が大きくなり、たとえば当該2色の領域が隣接している場合でも両領域の境界を明確に表示することが可能になる。このように、ルックアップテーブル4とCPU5と演算用メモリ6と表示用回路9とにより濃淡画像生成手段が実現される。
【0023】
上述した処理手順を図3にまとめて示す。まず、撮像装置1により撮像されたカラー画像のR値,G値,B値に対して入力回路2によりアナログ−デジタル変換を施し、画像取込メモリ3R,3G,3Bに格納する。また、画像取込メモリ3R,3G,3Bにそれぞれ格納されたR値,G値,B値は表示用回路9でデジタル−アナログ変換が施されディスプレイ装置8に表示される。ディスプレイ装置8に表示されたカラー画像内において、分離しようとする2つの色を含む領域を入力装置7により指定すると(S2)、CPU5において以下の処理が行われる。
【0024】
CPU5は、まず指定された領域(図2の領域D1,D2のそれぞれに相当する)内のR値,G値,B値を画像取込メモリ3R,3G,3Bから読み出して演算用メモリ6に格納する。次に、CPU5は、指定された領域内の各画素のR値,G値,B値の組を演算用メモリ6から1画素分ずつ順に読み出し、ルックアップテーブル4を用いて他の表色系(上述の例では、L* a* b* 表色系)に変換する。表色系の変換により得られたL* 値,a* 値,b* 値は演算用メモリ6に格納される。CPU5では、指定された領域内の全ての画素について表色系の変換を行い、領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値を演算用メモリ6に格納する(S3)。また、指定された2つの領域のうちの一方について表色系の変換を行った後には、他方についても表色系の変換を行って変換結果を演算用メモリ6に格納するとともに、領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値を求めて演算用メモリ6に格納する(S4)。
【0025】
次に、演算用メモリ6に格納した各領域内における各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値に対して、数2に示した色差の式を適用し、両領域の色差を演算する(S5)。また、カラー画像の全画素について、一方の領域の各画素のL* 値,a* 値,b* 値の平均値に対する色差を計算する(S6)。ここにおいて、カラー画像の全画素については、あらかじめR値,G値,B値の組を演算用メモリ6から1画素分ずつ順に読み出し、ルックアップテーブル4を用いてL* a* b* 表色系に変換しておくのが望ましい(S1)。
【0026】
ステップS6において求めた色差ΔC2は、ポインタXにより指定した2領域の色差ΔC1との大小が比較され(S7)、ΔC2≦ΔC1であれば、着目している画素の色は、ステップS6において基準に用いた一方の領域に対する色差が他方の領域に対する色差よりも小さいのであるから、着目している画素に対して色差に応じた濃淡値が付与される(S8)。また、ΔC2>ΔC1であれば、着目している画素の濃淡値として一定値(上述の例では、255)が割り当てられる(S9)。
【0027】
上述したステップS6〜S9の処理を繰り返すことによって、カラー画像の全画素に対して濃淡値が割り当てられると(S10)、割り当てられた濃淡値を用いて濃淡画像がディスプレイ装置8に表示される(S11)。
【0028】
なお、上述の例ではL* a* b* 表色系を用いて色差を求めているが、表色系についてはとくに限定する趣旨ではなく、他の表色系も使用可能である。たとえば、カラー画像において用いているRGB表色系のR値,G値,B値を用いることも可能である。また、色の差の評価値として、色差式によって求めた色差を用いているが、色差に代えて、明度、色相、彩度のうちのいずれかの差を色の差の評価値に用いてもよい。あるいはまた、L* 値,a* 値,b* 値のうちのいずれかの差を用いることも可能である。
【0029】
(第2実施形態)
第1実施形態では、色の差の評価値が固定的に設定されているものであったが、本実施形態は色の差の評価値を複数種類から選択可能としたものである。すなわち、図3に示した処理手順では、ディスプレイ装置8にカラー画像が表示された状態において所望の2色の領域をポインタXによって指定しているが、本実施形態では、この段階においてディスプレイ装置8の画面上に図4のように、色の差の評価値を選択する選択肢SeLを表示する点で相違する。色の差の評価値は、第1実施形態において説明したように、L* a* b* 表色系で求める色差のほかに、明度、色相、彩度、L* 値,a* 値,b* 値などの差を用いることが可能である。本実施形態では、L* a* b* 表色系で求める色差のほか、数3のようにして求められる明度V、色相H、彩度Sの差も選択可能としている。選択肢の選択方法としてはポインタXを選択肢の上に重ねることによって選択肢を反転表示させ(図示例では「明度の差」が反転表示になっている)、この状態において選択操作(キーボードの改行キーの押下、あるいはマウスのクリック)を行うと、当該選択肢が選択されることになる。以後は第1実施形態と同様であって、選択肢の選択後には所望の2色の領域をポインタXにより指定し(図2のステップS2)、ステップS3以降の処理を行う。他の構成および動作は第1実施形態と同様である。要するに、本実施形態では入力装置7とディスプレイ装置8とを用いて評価方法選択手段を構成している。
【0030】
【数3】
【0031】
なお、本実施形態における選択肢は一例であって、他の選択肢を設けるようにしてもよいのはもちろんのことである。また、本実施形態では、色の差の評価値について選択肢を選択してから色の差を識別する領域を選択する構成を採用しているが、領域を指定した後に評価値を選択するようにすれば、指定した領域について、色の差の評価値を種々変更したときの濃淡画像を確認して適正な評価値を選択するような使用方法が可能になる。他の構成および動作は第1実施形態と同様である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明は、カラー画像を撮像する撮像装置と、カラー画像を表示可能なディスプレイ装置と、撮像装置により撮像されディスプレイ装置に表示されたカラー画像内から所望の2色を指定する色指定手段と、色指定手段により指定された色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素の色と前記2色の一方の色との色の差に応じて濃淡値を割り付けた濃淡画像を生成してディスプレイ装置に表示させる濃淡画像生成手段とを備えるものであり、区別しようとする2つの部位の色の差を規定の濃度差とした濃淡画像を生成することにより、2つの部位の色の差にかかわらず両部位の色の差を強調した濃淡画像を生成することが可能になる。その結果、特徴抽出や外観検査における検出精度を高めることが可能になる。
【0033】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、濃淡画像生成手段は、カラー画像の各画素のうち前記一方の色との色の差が他方との色の差よりも大きい色を有する画素に対して、前記一方の色との濃淡差が他方の色との濃淡差よりも大きくかつ他方の色と区別可能である一定の濃淡値を割り付けるものであり、強調しようとする2色よりも色の差が大きい色については、無関係な色として濃淡画像から除去することができるから、強調しようとする2色を濃淡画像内で浮き出させることが可能になる。
【0034】
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、濃淡画像生成手段は前記色の差に関して複数種類の評価値を選択可能であって、いずれかの評価値を択一的に選択可能とする評価方法選択手段が付加されたものであり、色の差の評価値を選択することによって、選択する2色の色の差を強調しやすい評価値を選択することが可能になり、濃淡画像において2色の区別が一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上における色の指定方法を示す動作説明図である。
【図3】同上の処理手順を示す流れ図である。
【図4】本発明の第2実施形態において評価値の選択方法を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 撮像装置
2 入力回路
3R,3G,3B 画像取込メモリ
4 ルックアップテーブル
5 CPU
6 演算用メモリ
7 入力装置
8 ディスプレイ装置
9 表示用回路
Claims (3)
- カラー画像を撮像する撮像装置と、カラー画像を表示可能なディスプレイ装置と、撮像装置により撮像されディスプレイ装置に表示されたカラー画像内から所望の2色を指定する色指定手段と、色指定手段により指定された色の差が規定した濃淡差になるようにカラー画像の各画素の色と前記2色の一方の色との色の差に応じて濃淡値を割り付けた濃淡画像を生成してディスプレイ装置に表示させる濃淡画像生成手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
- 前記濃淡画像生成手段は、前記カラー画像の各画素のうち前記一方の色との色の差が他方の色との色の差よりも大きい色を有する画素に対して、前記一方の色との濃淡差が他方の色との濃淡差よりも大きくかつ他方の色と区別可能である一定の濃淡値を割り付けることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記濃淡画像生成手段は前記色の差に関して複数種類の評価値を選択可能であって、いずれかの評価値を択一的に選択可能とする評価方法選択手段が付加されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2003019473A JP2004234133A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 画像処理装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008212777A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Taiheiyo Cement Corp | 骨材選別装置 |
JP2010068138A (ja) * | 2008-09-09 | 2010-03-25 | Fujitsu Ltd | 色差識別装置、及び色差識別プログラム |
-
2003
- 2003-01-28 JP JP2003019473A patent/JP2004234133A/ja not_active Withdrawn
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