JP2004232397A - 建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキンの提供。
【解決手段】布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンであって、複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成され、このパッキンは、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンであって、複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成され、このパッキンは、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法に関し、より詳しくは、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、木造建築物においては、布基礎等のコンクリート基礎上に木製の梁状土台が配置される。しかしながら、コンクリート基礎の表面はやや波打っているので、コンクリート基礎と梁状土台の間には一部隙間が生じる(図4における符号(11)参照)。
この隙間(11)は土台(6)の軸長方向に沿って所々に複数箇所形成され、それらの大きさは、土台(6)の軸長方向、及び軸直角方向(水平方向及び垂直方向双方)において不均一である。
【0003】
寒冷地においては、この隙間(11)を空けたままにしておくと、土台の屋内側の面に結露が生じ、この結露が木製等の土台(6)の腐食等を招くことが多かった。
そこで、この隙間(11)を埋めるものとして、例えば、櫛歯状薄板からなる建築用パッキン(特許文献1参照)が提案されている(図9乃至11参照)。図9は、この従来技術に係る建築用パッキンを示す図である。図10は、この建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す横断面図である。図11は、この建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す縦断面図である。
特許文献1に記載の建築用パッキン(22)(文献中の名称は土台用スペーサ)は、複数の脚部(20)と、これらの脚部(20)を平行に連結する連結部(21)とを有する櫛歯状薄板からなるものである。尚、図10中の符号(26)は、コンクリート基礎(5)と土台(6)を締結するアンカーボルトである。
この例においては、1枚の建築用パッキン(22)、又は、脚部(20)の向きを揃えて重ね合わされた2枚の建築用パッキン(22)を、コンクリート基礎(5)と土台(6)間の隙間(11)に挿入することで、その隙間(11)を塞ぎ、これによって結露を防止することができる。
【0004】
一方、温暖地においては逆に、土台を介する屋内側空間と屋外側空間との間である程度の通気をしなければ、その屋内側空間に含まれる湿気によって木製等の土台が腐食等してしまうという問題があった。そこで、土台(6)と基礎(5)の間において、家屋全周のうち特定の複数箇所に空気流通部を設ける一方で他の部分は塞ぎ、家屋内にスムースな空気循環経路を形成する方法が採用されつつある。この場合、空気を流通させるべき複数の特定箇所において、基礎(5)の上に、脚部(20)が互いに逆向きとなるように2枚の前記建築用パッキン(22)を重ねあわせて配置し、その上に土台(6)を配置する。
2枚の建築用パッキン(22)を互いに逆向きに重ねた積層体には、コンクリート基礎(5)及び土台(6)を境とする屋内側空間と屋外側空間を連通させる通気路が形成されるので、この通気路で通気をさせて、木製等の土台の腐食等を防止することができる。
基礎(5)の表面は波打っているので、土台(6)と基礎(5)の間には所々に隙間(11)が生じる一方で、土台(6)と基礎(5)が密着しているところも多々ある。隙間(11)が生じている箇所には、1枚或いは同じ向きに重ねた2枚のパッキン(22)を挿入する。これにより、その隙間(11)は塞がれて通気が阻止され、家屋内に特定の空気循環経路が形成される。
【0005】
【特許文献1】
実公昭61−46089号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の建築用パッキン(22)は、脚部(20)連結方向の長さを調節することができないので、大きさが互いに異なる上記複数の隙間(11)それぞれに確実に挿入することが難しかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンであって、複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成され、このパッキンは、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされていることを特徴とする建築用パッキンである。
請求項2記載の発明は、2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置する場合、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする請求項1記載の建築用パッキンである。
請求項3記載の発明は、前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の建築用パッキンである。
【0008】
請求項4記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、このパッキンを、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を同じ向きに重ねて配置し、前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞することを特徴とする建築物の施工方法である。
請求項5記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置し、このとき、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする建築物の施工方法である。
請求項6記載の発明は、前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、その隙間の長さに応じて前記パッキンを前記ノッチで破断し、該パッキンの長さを調節することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法である。
請求項7記載の発明は、前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、前記パッキンを、前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなるように形成し、建築物施工時には、少なくとも前記基礎或いは土台に接触するパッキンを、この厚みが小さくなった部分を前に向けて前記隙間に挿入することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法である。
これらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る建築用パッキンを示す平面図である。図2は、図1に示す建築用パッキンのA方向矢視図及びその一部拡大図である。図3は、図1に示す建築用パッキンのB方向矢視図及びその一部拡大図である。図4は、コンクリート基礎と土台間の隙間を示す図である。図5は、図4に示す隙間に建築用パッキンを挿入した状態を示す図である。
本発明に係る建築用パッキン(1)は、布基礎等のコンクリート基礎(5)とこの基礎(5)上に固定される梁状土台(6)との間に配置されるものである。該パッキン(1)は、コンクリート基礎(5)の上に梁状土台(6)を配置した後にそれらの間に生じる隙間(11)に挿入されてもよいし、或いは、梁状土台(6)を配置する前にコンクリート基礎(5)の上に配置されその後該パッキン(1)の上に梁状土台(6)を配置するものであってもよい。
【0010】
この建築用パッキン(1)は、複数の脚部(2)とこれら脚部(2)を互いに平行に連結する連結部(3)とを有する櫛歯状薄板からなる。
連結部(3)には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチ(8)が形成されている。その間隔は、一定ピッチであることが好ましい。建築用パッキン(1)は、特に工具を用いずとも、手による折り曲げ動作によってその切断用ノッチ(8)で破断させることができ、これにより、建築用パッキン(1)の脚部連結方向の長さ調節が可能となる。
切断用ノッチ(8)は、通常、脚部(2)と脚部(2)の間の谷(9)に対応する位置に、連結部(3)を横断するように形成される。
【0011】
このパッキン(1)は、基礎(5)と土台(6)間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチ(8)の少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされている。この閉塞により、ノッチ(8)を介しての通気を防止することができる。
【0012】
建築用パッキン(1)は、耐腐食性、耐寒性、撥水性を備えた素材から構成される。そのような材質としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)を挙げることができる。硬さとしては、通常、ロックウェル硬さ(JIS K 7202)が62〜94の範囲となる。
建築用パッキン(1)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、2mm、或いは4mmに構成することができる。通常、この2種類の厚みの建築用パッキン(1)を作る。建築用パッキン(1)の厚みは、全体に均一であってもよいが、後述の如く、脚部(2)の先端部(4)の厚みが先方に向けて次第に小さくなっていてもよい。
【0013】
複数本の脚部(2)は、連結部(3)によって互いに平行に連結されており、これら複数本の脚部(2)は櫛歯状に並んでいる。脚部(2)を櫛歯状に設けることにより、脚部(2)と脚部(2)の間に空隙(10)が形成される。コンクリート基礎(5)と土台(6)(図4、5参照)はアンカーボルト(7)で締結されるが、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)にこのアンカーボルト(7)を挿入することにより、建築用パッキン(1)をアンカーボルト(7)に干渉させることなく確実に、該パッキン(1)を土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)(図4参照)に挿入することができる。
【0014】
2枚以上の建築用パッキン(1)を重ね合わせた際、重なり合う脚部(2)(2)同士が同じ向きとなるように建築用パッキン(1)を重ね合わせ、これらを土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)に挿入し、ノッチ(8)の少なくとも端部にはパテ等の塗着材を塗着し、ノッチ(8)を介した通気を防止する。また、パッキン(1)と土台(6)間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)間に隙間ができる場合は、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着してこれを塞ぐ。
これにより、隙間(11)は塞がれてしまい、該隙間(11)を通じての通気は出来なくなる。これは、通気によって結露が生じやすい寒冷地において有効な配置形態である。
尚、1枚の建築用パッキン(1)を土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)に挿入した場合でも、同様にパテ等の塗着材を塗着する。
これにより、隙間(11)は塞がれてしまい、該隙間(11)を通じての通気は出来なくなる。これも、通気によって結露が生じやすい寒冷地において有効な配置形態である。
【0015】
また、2枚以上(一般的には2枚)の建築用パッキン(1)を重ね合わせた際、重なり合う脚部(2)(2)同士が互いに逆向きとなるように建築用パッキン(1)を重ね合わせ(図6、7参照)た場合、すなわち、2枚以上の前記パッキンを、その脚部の向きが前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて配置する場合、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)が、向きの異なるパッキン(1)(1)同士で連通することによって、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保される(図6参照)。この場合、土台(6)とコンクリート基礎(5)間に挿入された建築用パッキン(1)を介して、屋外側空間と屋内側空間が連通し、この連通路を通じて通気がなされ、土台(6)の腐食等を防止することができる。これは、通気によって屋内側空間の湿気を逃がすことが望まれる温暖地において有効な配置形態である。
家屋内に特定の空気循環経路を形成するために、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間において、家屋全周のうち複数の所定箇所に、予め空気流通位置を設定しておく。この空気流通位置となるところのコンクリート基礎(5)上に、2枚以上のパッキン(1)を、その脚部(2)の向きが前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置し、その上にコンクリート基礎(5)に沿って土台(6)を配置する。
【0016】
脚部(2)の先端部(4)の厚みは、前述の如く、先方に向けて次第に小さくなっていることが望ましい。この場合、脚部(2)の先端部(4)は、脚部連結方向から見て先細りのテーパ部を構成している。
テーパ部の具体的形状は特に限定されるものではないが、脚部(2)の連結方向から見て、例えば、図示例の如く台形状であってもよいし、或いは先端が尖った三角形状であってもよい。
【0017】
脚部(2)の先端部(4)を先細りのテーパ部にすると、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)が小さくても、その隙間(11)に脚部(2)を容易に挿入し、結果として建築用パッキン(1)をその隙間(11)に容易に挿入することができる。脚部(2)の先端部(4)を挿入することができれば、木槌などで建築用パッキン(1)の連結部(3)の後端面を叩くことにより、該パッキン(1)全体を隙間(11)に嵌め込むことができる。
【0018】
尚、櫛歯状薄板の基本厚(d1)(図3参照)が異なる建築用パッキン(例えば4mmと2mm)を幾種類か用意しておくことが好ましいが、このような場合でも、脚部(2)先端の厚み(d2)は変化させないで一定厚(例えば1mm)とすることが好ましい。これは、脚部(2)の挿入容易性を一定にするためである。
【0019】
脚部(2)の先端縁の形状は、特に限定されるものではないが、図示例の如く平面視半円状であることが好ましい。半円状にすると、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)に脚部(2)を挿入する際、コンクリート基礎(5)或いは土台(6)の角に脚部(2)の先端が当たっても、その先端が角の上をスライドし易くなり、隙間(11)への脚部(2)挿入が容易となる。
【0020】
次に、この建築用パッキン(1)の使用方法(建築物の施工方法)について説明する。
まず、寒冷地での使用方法について説明する。
建築物のコンクリート基礎(5)上に木製等の土台(6)を配置し、この土台(6)をアンカーボルト(7)でコンクリート基礎(5)上に固定する。この固定状態において、図4に例示する如く、コンクリート基礎(5)の上面と土台(6)の下面の間には、該コンクリート基礎(5)及び土台(6)で隔てられた屋外側空間と屋内側空間を連通させる隙間(11)が所々に形成されている。
その隙間(11)の、土台(6)軸長方向長さに合わせて、建築用パッキン(1)の長さを調節する。この長さ調節は、折り曲げ動作によって建築用パッキン(1)を切断用ノッチ(8)で破断させることにより行うことができる。
【0021】
北海道等の寒冷地においては、1枚の建築用パッキン(1)を隙間(11)に挿入するか、或いは、2枚以上(一般的には2枚)の建築用パッキン(1)をこれらが重なり合うように隙間(11)に挿入する。2枚以上を挿入する場合、脚部(2)の向きを揃えて、1枚ずつ順次に或いは複数枚を同時に脚部(2)側から挿入する。ノッチ(8)の少なくとも端部には、パテ等の塗着材を塗着し、ノッチ(8)による通気経路を塞ぐ。また、パッキン(1)と土台(6)の間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)の間に隙間がある場合には、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着して通気経路を塞ぐ。
1枚を用いる場合、及び、脚部(2)の向きを揃えて積み重ねた場合の双方とも、前述の如く、ノッチ(8)の少なくとも端部には、パテ等の塗着材を塗着し、通気経路を塞ぐので、隙間(11)は塞がれて該隙間での通気を防ぐことができる。従って、土台(6)の屋内側面に結露が生じるのを防止することができる。
尚、コンクリート基礎(5)と土台(6)をアンカーボルト(7)で締結している箇所では、隣り合う脚部(2)(2)がこのアンカーボルト(7)を跨ぐように建築用パッキン(1)を挿入する(図1参照)。
【0022】
脚部(2)の先端部(4)の厚みが先方へ向けて次第に小さくなっている場合、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)に建築用パッキン(1)を容易に挿入することができる。隙間(11)の厚みに応じて、厚みの異なる建築用パッキン(1)を用いることができる。
【0023】
次に、温暖地での使用方法について説明する。
本州等の温暖地においては、家屋内に土台(6)の腐れを防止することのできるスムースな空気循環経路を形成する。このために、土台(6)と基礎(5)の間において、家屋全周のうち特定の複数箇所に空気流通部を設ける一方で他の部分は塞ぎ、家屋内に空気循環経路を形成する。空気流通部となるべき複数の特定箇所において、コンクリート基礎(5)の上に2枚以上のパッキン(1)を、その脚部(2)が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置する。このとき、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保される。前記特定位置にパッキン(1)を配置した後、その上に土台(6)をコンクリート基礎(5)に沿って配置する。
【0024】
基礎(5)の表面は波打っているので、土台(6)と基礎(5)の間には所々に隙間(11)が生じ、その一方で土台(6)と基礎(5)が密着しているところも多々ある。隙間(11)が生じている箇所には、1枚或いは同じ向きに重ねた2枚以上のパッキン(22)を挿入する。ノッチ(8)の少なくとも端部にはパテ等の塗着材を塗着し、通気経路を塞ぐ。また、パッキン(1)と土台(6)の間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)の間に隙間がある場合には、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着して通気経路を塞ぐ。これにより、予め設定された前記特定位置以外では隙間(11)は塞がれて通気が阻止され、家屋内に特定の空気循環経路が形成され、スムースな空気循環がなされる。
2枚或いはそれ以上の建築用パッキン(22)を互いに逆向きに重ねた積層体には、コンクリート基礎(5)及び土台(6)を境とする屋内側空間と屋外側空間を連通させる通気路が形成されるので、この通気路で通気をさせて、木製等の土台(6)の腐食等を防止することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用パッキンを示す平面図である。
【図2】図1に示す建築用パッキンのA方向矢視図及びその一部拡大図である。
【図3】図1に示す建築用パッキンのB方向矢視図及びその一部拡大図である。
【図4】コンクリート基礎と台座、及びこれらの間の隙間を示す図である。
【図5】図4に示す隙間に本発明に係る建築用パッキンを挿入した状態を示す図である。
【図6】図1に示す建築用パッキンを2枚重ねた状態で示す図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のC方向矢視図である。
【図7】図6に示す重ねた状態の建築用パッキンをコンクリート基礎と土台の間に配置した状態を示す図である。
【図8】本発明に係る建築用パッキンをノッチで分離した状態を示す平面図である。
【図9】従来技術に係る建築用パッキンを示す図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。
【図10】図9に示す建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す横断面図である。
【図11】図9に示す建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・建築用パッキン
2・・・・・脚部
3・・・・・連結部
4・・・・・脚部の先端部
5・・・・・コンクリート基礎
6・・・・・土台
8・・・・・切断用ノッチ
11・・・・コンクリート基礎と土台の間の隙間
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法に関し、より詳しくは、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、木造建築物においては、布基礎等のコンクリート基礎上に木製の梁状土台が配置される。しかしながら、コンクリート基礎の表面はやや波打っているので、コンクリート基礎と梁状土台の間には一部隙間が生じる(図4における符号(11)参照)。
この隙間(11)は土台(6)の軸長方向に沿って所々に複数箇所形成され、それらの大きさは、土台(6)の軸長方向、及び軸直角方向(水平方向及び垂直方向双方)において不均一である。
【0003】
寒冷地においては、この隙間(11)を空けたままにしておくと、土台の屋内側の面に結露が生じ、この結露が木製等の土台(6)の腐食等を招くことが多かった。
そこで、この隙間(11)を埋めるものとして、例えば、櫛歯状薄板からなる建築用パッキン(特許文献1参照)が提案されている(図9乃至11参照)。図9は、この従来技術に係る建築用パッキンを示す図である。図10は、この建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す横断面図である。図11は、この建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す縦断面図である。
特許文献1に記載の建築用パッキン(22)(文献中の名称は土台用スペーサ)は、複数の脚部(20)と、これらの脚部(20)を平行に連結する連結部(21)とを有する櫛歯状薄板からなるものである。尚、図10中の符号(26)は、コンクリート基礎(5)と土台(6)を締結するアンカーボルトである。
この例においては、1枚の建築用パッキン(22)、又は、脚部(20)の向きを揃えて重ね合わされた2枚の建築用パッキン(22)を、コンクリート基礎(5)と土台(6)間の隙間(11)に挿入することで、その隙間(11)を塞ぎ、これによって結露を防止することができる。
【0004】
一方、温暖地においては逆に、土台を介する屋内側空間と屋外側空間との間である程度の通気をしなければ、その屋内側空間に含まれる湿気によって木製等の土台が腐食等してしまうという問題があった。そこで、土台(6)と基礎(5)の間において、家屋全周のうち特定の複数箇所に空気流通部を設ける一方で他の部分は塞ぎ、家屋内にスムースな空気循環経路を形成する方法が採用されつつある。この場合、空気を流通させるべき複数の特定箇所において、基礎(5)の上に、脚部(20)が互いに逆向きとなるように2枚の前記建築用パッキン(22)を重ねあわせて配置し、その上に土台(6)を配置する。
2枚の建築用パッキン(22)を互いに逆向きに重ねた積層体には、コンクリート基礎(5)及び土台(6)を境とする屋内側空間と屋外側空間を連通させる通気路が形成されるので、この通気路で通気をさせて、木製等の土台の腐食等を防止することができる。
基礎(5)の表面は波打っているので、土台(6)と基礎(5)の間には所々に隙間(11)が生じる一方で、土台(6)と基礎(5)が密着しているところも多々ある。隙間(11)が生じている箇所には、1枚或いは同じ向きに重ねた2枚のパッキン(22)を挿入する。これにより、その隙間(11)は塞がれて通気が阻止され、家屋内に特定の空気循環経路が形成される。
【0005】
【特許文献1】
実公昭61−46089号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の建築用パッキン(22)は、脚部(20)連結方向の長さを調節することができないので、大きさが互いに異なる上記複数の隙間(11)それぞれに確実に挿入することが難しかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンであって、複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成され、このパッキンは、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされていることを特徴とする建築用パッキンである。
請求項2記載の発明は、2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置する場合、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする請求項1記載の建築用パッキンである。
請求項3記載の発明は、前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の建築用パッキンである。
【0008】
請求項4記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、このパッキンを、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を同じ向きに重ねて配置し、前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞することを特徴とする建築物の施工方法である。
請求項5記載の発明は、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置し、このとき、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする建築物の施工方法である。
請求項6記載の発明は、前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、その隙間の長さに応じて前記パッキンを前記ノッチで破断し、該パッキンの長さを調節することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法である。
請求項7記載の発明は、前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、前記パッキンを、前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなるように形成し、建築物施工時には、少なくとも前記基礎或いは土台に接触するパッキンを、この厚みが小さくなった部分を前に向けて前記隙間に挿入することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法である。
これらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る建築用パッキンを示す平面図である。図2は、図1に示す建築用パッキンのA方向矢視図及びその一部拡大図である。図3は、図1に示す建築用パッキンのB方向矢視図及びその一部拡大図である。図4は、コンクリート基礎と土台間の隙間を示す図である。図5は、図4に示す隙間に建築用パッキンを挿入した状態を示す図である。
本発明に係る建築用パッキン(1)は、布基礎等のコンクリート基礎(5)とこの基礎(5)上に固定される梁状土台(6)との間に配置されるものである。該パッキン(1)は、コンクリート基礎(5)の上に梁状土台(6)を配置した後にそれらの間に生じる隙間(11)に挿入されてもよいし、或いは、梁状土台(6)を配置する前にコンクリート基礎(5)の上に配置されその後該パッキン(1)の上に梁状土台(6)を配置するものであってもよい。
【0010】
この建築用パッキン(1)は、複数の脚部(2)とこれら脚部(2)を互いに平行に連結する連結部(3)とを有する櫛歯状薄板からなる。
連結部(3)には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチ(8)が形成されている。その間隔は、一定ピッチであることが好ましい。建築用パッキン(1)は、特に工具を用いずとも、手による折り曲げ動作によってその切断用ノッチ(8)で破断させることができ、これにより、建築用パッキン(1)の脚部連結方向の長さ調節が可能となる。
切断用ノッチ(8)は、通常、脚部(2)と脚部(2)の間の谷(9)に対応する位置に、連結部(3)を横断するように形成される。
【0011】
このパッキン(1)は、基礎(5)と土台(6)間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチ(8)の少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされている。この閉塞により、ノッチ(8)を介しての通気を防止することができる。
【0012】
建築用パッキン(1)は、耐腐食性、耐寒性、撥水性を備えた素材から構成される。そのような材質としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)を挙げることができる。硬さとしては、通常、ロックウェル硬さ(JIS K 7202)が62〜94の範囲となる。
建築用パッキン(1)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、2mm、或いは4mmに構成することができる。通常、この2種類の厚みの建築用パッキン(1)を作る。建築用パッキン(1)の厚みは、全体に均一であってもよいが、後述の如く、脚部(2)の先端部(4)の厚みが先方に向けて次第に小さくなっていてもよい。
【0013】
複数本の脚部(2)は、連結部(3)によって互いに平行に連結されており、これら複数本の脚部(2)は櫛歯状に並んでいる。脚部(2)を櫛歯状に設けることにより、脚部(2)と脚部(2)の間に空隙(10)が形成される。コンクリート基礎(5)と土台(6)(図4、5参照)はアンカーボルト(7)で締結されるが、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)にこのアンカーボルト(7)を挿入することにより、建築用パッキン(1)をアンカーボルト(7)に干渉させることなく確実に、該パッキン(1)を土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)(図4参照)に挿入することができる。
【0014】
2枚以上の建築用パッキン(1)を重ね合わせた際、重なり合う脚部(2)(2)同士が同じ向きとなるように建築用パッキン(1)を重ね合わせ、これらを土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)に挿入し、ノッチ(8)の少なくとも端部にはパテ等の塗着材を塗着し、ノッチ(8)を介した通気を防止する。また、パッキン(1)と土台(6)間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)間に隙間ができる場合は、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着してこれを塞ぐ。
これにより、隙間(11)は塞がれてしまい、該隙間(11)を通じての通気は出来なくなる。これは、通気によって結露が生じやすい寒冷地において有効な配置形態である。
尚、1枚の建築用パッキン(1)を土台(6)とコンクリート基礎(5)間の隙間(11)に挿入した場合でも、同様にパテ等の塗着材を塗着する。
これにより、隙間(11)は塞がれてしまい、該隙間(11)を通じての通気は出来なくなる。これも、通気によって結露が生じやすい寒冷地において有効な配置形態である。
【0015】
また、2枚以上(一般的には2枚)の建築用パッキン(1)を重ね合わせた際、重なり合う脚部(2)(2)同士が互いに逆向きとなるように建築用パッキン(1)を重ね合わせ(図6、7参照)た場合、すなわち、2枚以上の前記パッキンを、その脚部の向きが前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて配置する場合、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)が、向きの異なるパッキン(1)(1)同士で連通することによって、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保される(図6参照)。この場合、土台(6)とコンクリート基礎(5)間に挿入された建築用パッキン(1)を介して、屋外側空間と屋内側空間が連通し、この連通路を通じて通気がなされ、土台(6)の腐食等を防止することができる。これは、通気によって屋内側空間の湿気を逃がすことが望まれる温暖地において有効な配置形態である。
家屋内に特定の空気循環経路を形成するために、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間において、家屋全周のうち複数の所定箇所に、予め空気流通位置を設定しておく。この空気流通位置となるところのコンクリート基礎(5)上に、2枚以上のパッキン(1)を、その脚部(2)の向きが前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置し、その上にコンクリート基礎(5)に沿って土台(6)を配置する。
【0016】
脚部(2)の先端部(4)の厚みは、前述の如く、先方に向けて次第に小さくなっていることが望ましい。この場合、脚部(2)の先端部(4)は、脚部連結方向から見て先細りのテーパ部を構成している。
テーパ部の具体的形状は特に限定されるものではないが、脚部(2)の連結方向から見て、例えば、図示例の如く台形状であってもよいし、或いは先端が尖った三角形状であってもよい。
【0017】
脚部(2)の先端部(4)を先細りのテーパ部にすると、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)が小さくても、その隙間(11)に脚部(2)を容易に挿入し、結果として建築用パッキン(1)をその隙間(11)に容易に挿入することができる。脚部(2)の先端部(4)を挿入することができれば、木槌などで建築用パッキン(1)の連結部(3)の後端面を叩くことにより、該パッキン(1)全体を隙間(11)に嵌め込むことができる。
【0018】
尚、櫛歯状薄板の基本厚(d1)(図3参照)が異なる建築用パッキン(例えば4mmと2mm)を幾種類か用意しておくことが好ましいが、このような場合でも、脚部(2)先端の厚み(d2)は変化させないで一定厚(例えば1mm)とすることが好ましい。これは、脚部(2)の挿入容易性を一定にするためである。
【0019】
脚部(2)の先端縁の形状は、特に限定されるものではないが、図示例の如く平面視半円状であることが好ましい。半円状にすると、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)に脚部(2)を挿入する際、コンクリート基礎(5)或いは土台(6)の角に脚部(2)の先端が当たっても、その先端が角の上をスライドし易くなり、隙間(11)への脚部(2)挿入が容易となる。
【0020】
次に、この建築用パッキン(1)の使用方法(建築物の施工方法)について説明する。
まず、寒冷地での使用方法について説明する。
建築物のコンクリート基礎(5)上に木製等の土台(6)を配置し、この土台(6)をアンカーボルト(7)でコンクリート基礎(5)上に固定する。この固定状態において、図4に例示する如く、コンクリート基礎(5)の上面と土台(6)の下面の間には、該コンクリート基礎(5)及び土台(6)で隔てられた屋外側空間と屋内側空間を連通させる隙間(11)が所々に形成されている。
その隙間(11)の、土台(6)軸長方向長さに合わせて、建築用パッキン(1)の長さを調節する。この長さ調節は、折り曲げ動作によって建築用パッキン(1)を切断用ノッチ(8)で破断させることにより行うことができる。
【0021】
北海道等の寒冷地においては、1枚の建築用パッキン(1)を隙間(11)に挿入するか、或いは、2枚以上(一般的には2枚)の建築用パッキン(1)をこれらが重なり合うように隙間(11)に挿入する。2枚以上を挿入する場合、脚部(2)の向きを揃えて、1枚ずつ順次に或いは複数枚を同時に脚部(2)側から挿入する。ノッチ(8)の少なくとも端部には、パテ等の塗着材を塗着し、ノッチ(8)による通気経路を塞ぐ。また、パッキン(1)と土台(6)の間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)の間に隙間がある場合には、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着して通気経路を塞ぐ。
1枚を用いる場合、及び、脚部(2)の向きを揃えて積み重ねた場合の双方とも、前述の如く、ノッチ(8)の少なくとも端部には、パテ等の塗着材を塗着し、通気経路を塞ぐので、隙間(11)は塞がれて該隙間での通気を防ぐことができる。従って、土台(6)の屋内側面に結露が生じるのを防止することができる。
尚、コンクリート基礎(5)と土台(6)をアンカーボルト(7)で締結している箇所では、隣り合う脚部(2)(2)がこのアンカーボルト(7)を跨ぐように建築用パッキン(1)を挿入する(図1参照)。
【0022】
脚部(2)の先端部(4)の厚みが先方へ向けて次第に小さくなっている場合、コンクリート基礎(5)と土台(6)の隙間(11)に建築用パッキン(1)を容易に挿入することができる。隙間(11)の厚みに応じて、厚みの異なる建築用パッキン(1)を用いることができる。
【0023】
次に、温暖地での使用方法について説明する。
本州等の温暖地においては、家屋内に土台(6)の腐れを防止することのできるスムースな空気循環経路を形成する。このために、土台(6)と基礎(5)の間において、家屋全周のうち特定の複数箇所に空気流通部を設ける一方で他の部分は塞ぎ、家屋内に空気循環経路を形成する。空気流通部となるべき複数の特定箇所において、コンクリート基礎(5)の上に2枚以上のパッキン(1)を、その脚部(2)が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置する。このとき、隣り合う脚部(2)(2)間の空隙(10)が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、コンクリート基礎(5)と土台(6)の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保される。前記特定位置にパッキン(1)を配置した後、その上に土台(6)をコンクリート基礎(5)に沿って配置する。
【0024】
基礎(5)の表面は波打っているので、土台(6)と基礎(5)の間には所々に隙間(11)が生じ、その一方で土台(6)と基礎(5)が密着しているところも多々ある。隙間(11)が生じている箇所には、1枚或いは同じ向きに重ねた2枚以上のパッキン(22)を挿入する。ノッチ(8)の少なくとも端部にはパテ等の塗着材を塗着し、通気経路を塞ぐ。また、パッキン(1)と土台(6)の間、及び、パッキン(1)とコンクリート基礎(5)の間に隙間がある場合には、この隙間にもパテ等の塗着材を塗着して通気経路を塞ぐ。これにより、予め設定された前記特定位置以外では隙間(11)は塞がれて通気が阻止され、家屋内に特定の空気循環経路が形成され、スムースな空気循環がなされる。
2枚或いはそれ以上の建築用パッキン(22)を互いに逆向きに重ねた積層体には、コンクリート基礎(5)及び土台(6)を境とする屋内側空間と屋外側空間を連通させる通気路が形成されるので、この通気路で通気をさせて、木製等の土台(6)の腐食等を防止することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、コンクリート基礎と梁状土台間の隙間での通気防止とこの隙間での適度な通気を選択的に行うことができ、更に、脚部連結方向の長さ調節を可能として様々な長さの隙間に嵌め込むことができる建築用パッキン及びこのパッキンを用いた建築物の施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用パッキンを示す平面図である。
【図2】図1に示す建築用パッキンのA方向矢視図及びその一部拡大図である。
【図3】図1に示す建築用パッキンのB方向矢視図及びその一部拡大図である。
【図4】コンクリート基礎と台座、及びこれらの間の隙間を示す図である。
【図5】図4に示す隙間に本発明に係る建築用パッキンを挿入した状態を示す図である。
【図6】図1に示す建築用パッキンを2枚重ねた状態で示す図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のC方向矢視図である。
【図7】図6に示す重ねた状態の建築用パッキンをコンクリート基礎と土台の間に配置した状態を示す図である。
【図8】本発明に係る建築用パッキンをノッチで分離した状態を示す平面図である。
【図9】従来技術に係る建築用パッキンを示す図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。
【図10】図9に示す建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す横断面図である。
【図11】図9に示す建築用パッキンを隙間に挿入した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・建築用パッキン
2・・・・・脚部
3・・・・・連結部
4・・・・・脚部の先端部
5・・・・・コンクリート基礎
6・・・・・土台
8・・・・・切断用ノッチ
11・・・・コンクリート基礎と土台の間の隙間
Claims (7)
- 布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンであって、複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成され、このパッキンは、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を重ねて配置したときに前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞可能とされていることを特徴とする建築用パッキン。
- 2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置する場合、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする請求項1記載の建築用パッキン。
- 前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の建築用パッキン。
- 布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、このパッキンを、前記基礎と土台間にその1枚或いは複数枚を同じ向きに重ねて配置し、前記ノッチの少なくとも端部をパテ等の塗着材で閉塞することを特徴とする建築物の施工方法。
- 布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に配置される建築用パッキンを用いた建築物の施工方法であって、前記パッキンは複数の脚部とこれら脚部を互いに平行に連結する連結部とを有する櫛歯状薄板からなり、前記連結部には、脚部連結方向に相互に所定間隔をあけて並ぶ複数の切断用ノッチが形成されており、建築物施工時には、2枚以上の前記パッキンを、その脚部が前向き或いは後向きとなるように互いの向きを変えて重ねて配置し、このとき、隣り合う前記脚部間の空隙が、向きの異なるパッキン同士で連通することによって、前記コンクリート基礎と土台の間に、屋外側空間と屋内側空間を連通させる通気路が確保されることを特徴とする建築物の施工方法。
- 前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、その隙間の長さに応じて前記パッキンを前記ノッチで破断し、該パッキンの長さを調節することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法。
- 前記施工方法が、布基礎等のコンクリート基礎とこの基礎上に固定される梁状土台との間に形成される隙間に前記建築用パッキンを挿入する工程を含む場合に、前記パッキンを、前記脚部の先端部の厚みが先方に向けて次第に小さくなるように形成し、建築物施工時には、少なくとも前記基礎或いは土台に接触するパッキンを、この厚みが小さくなった部分を前に向けて前記隙間に挿入することを特徴とする請求項4又は5に記載の建築物の施工方法。
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