JP2004231237A - センサ付き収容箱 - Google Patents

Abstract

【課題】キャビネット内に収納しても蓋が意に反して自動的に開く恐れのない自動開閉蓋付きごみ箱のようなセンサ付き収容箱。
【解決手段】キャビネット内に収納される収容箱（１）。収容箱の蓋（４）の自動的な開閉動作を制御するための第１センサ（５）と、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを感知したときに第１センサによる蓋の自動的な開閉動作を制止するための第２センサ（６）とを備えている。第２センサは、収容箱の側面において水平方向に移動可能に設けられている。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ付き収容箱に関し、特にキャビネット内に収納される自動開閉蓋付きごみ箱に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、たとえば赤外線センサの作用により蓋の開閉を自動的に行うことのできるごみ箱が知られている。この種の自動開閉蓋付きごみ箱では、汚れた蓋を手で開けるときの抵抗感をなくすことができ、投入するごみにより蓋が汚れるのを実質的に防止することができる（実開平７−９８０６号公報を参照）。
【０００３】
【特許文献１】
実開平７−９８０６号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、様々な場所および状況において、ごみ箱を人目に触れさせたくないという潜在的なユーザーニーズがある。したがって、たとえばシステムキッチンのキャビネット内に上述の自動開閉蓋付きごみ箱を収納することができれば、美観を確保することができるとともに非常に便利である。
【０００５】
しかしながら、従来の自動開閉蓋付きごみ箱をキャビネット内に収納しようとすると、赤外線センサがキャビネットの天板などに反応して蓋が自動的に開く恐れがある。その結果、ごみ箱からの臭気がキャビネット内に充満し、さらにはその臭気がキャビネットから室内へ漏れることになるので、従来の自動開閉蓋付きごみ箱をキャビネット内に収納することができなかった。また、ごみ箱の収納に際して蓋が意に反して自動的に開くと、キャビネットや蓋が傷付き易い。
【０００６】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、キャビネット内に収納しても蓋が意に反して自動的に開く恐れのない自動開閉蓋付きごみ箱のようなセンサ付き収容箱を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では、キャビネット内に収納される収容箱であって、
前記収容箱の蓋の自動的な開閉動作を制御するための第１センサと、
前記収容箱の少なくとも一部が前記キャビネット内に収納されていることを感知したときに前記第１センサによる前記蓋の自動的な開閉動作を制止するための第２センサとを備えていることを特徴とするセンサ付き収容箱を提供する。
【０００８】
本発明の好ましい態様によれば、前記第２センサは、前記収容箱の側面において水平方向に移動可能に設けられている。また、前記収容箱は、ごみを収容するためのごみ箱であることが好ましい。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明のセンサ付き収容箱は、キャビネット内に収納される収容箱であり、たとえば赤外線センサのような第１センサの作用により蓋の自動的な開閉動作を制御するように構成されている。本発明では、第１センサとは別に、たとえば赤外線センサのような第２センサが付設され、この第２センサの作用により、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを感知したときに第１センサによる蓋の自動的な開閉動作を制止する。
【００１０】
こうして、本発明では、キャビネット内に収容箱を収納する際に第１センサがキャビネットの天板などを感知しても、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることをすでに感知した第２センサの作用により、第１センサによる蓋の自動的な開閉動作が制止される。その結果、たとえば本発明の収容箱がごみ箱である場合、キャビネット内へのごみ箱の収納に際して蓋が意に反して自動的に開く恐れがなく、収納されたごみ箱からの臭気がキャビネット内に充満したり、その臭気がキャビネットから室内へ漏れたりすることがない。
【００１１】
なお、本発明では、第２センサは、収容箱の側面において水平方向に移動可能に設けられていることが好ましい。この構成により、キャビネット内に収納される収容箱の向きを変えても、第２センサの水平方向位置を変化させることにより、第１センサがキャビネットの天板などを感知する前に、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを第２センサが感知するように設定することができる。その結果、キャビネット内に収納される収容箱の向きを、ひいては蓋の開き方向を適宜変えることができ、収容箱の使い勝手が向上する。
【００１２】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図１は、本発明の実施形態にかかるセンサ付き収容箱の構成を概略的に示す図である。また、図２は、本実施形態のセンサ付き収容箱をキャビネット内に収納する様子を概略的に示す図である。本実施形態では、システムキッチンのベースキャビネット内に収納される自動開閉蓋付きごみ箱に本発明を適用している。
【００１３】
図１を参照すると、本実施形態のセンサ付きごみ箱１は、ごみを収容するための立方体状の内容積を有する本体２と、本体２の上部に設けられた矩形状の上枠３と、上枠３の内側に設けられた蓋４とにより構成されている。上枠３の一辺３ａのほぼ中央には、ごみ箱１の蓋４の自動的な開閉動作を制御するための第１センサとして、たとえば鉛直方向に赤外線を照射する赤外線センサ（開閉センサ）５が設けられている。
【００１４】
したがって、たとえば赤外線センサ５の上方に手をかざすと赤外線センサ５が手を感知し、赤外線センサ５の感知に応答して作動する電動モーター（不図示）の作用により、蓋４が矢印Ｆ１で示す方向（開き方向）に沿って自動的に開く。なお、センサの感知に応答して蓋が自動的に開閉する機構およびその制御系については公知であり、この機構および制御系に関する詳細な説明および図示を省略する。
【００１５】
また、本実施形態のセンサ付きごみ箱１は、ごみ箱１の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを感知したときに赤外線センサ５による蓋４の自動的な開閉動作を制止するための第２センサとして、たとえば水平方向に赤外線を照射する赤外線センサ（開閉制止センサ）６を備えている。換言すれば、ごみ箱１の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを赤外線センサ６が感知した場合、赤外線センサ６の出力を受けた制御系が、赤外線センサ５の出力にかかわらず電動モーターの作動を制止する。
【００１６】
赤外線センサ６は、ごみ箱１の側面において水平方向に移動可能に設けられている。具体的には、赤外線センサ６は、たとえば光透過性のケースに収納された状態で、赤外線センサ５が設けられた上枠３の一辺３ａと対向する一辺３ｂから吊り下げられている。そして、ケースに収納された赤外線センサ６は、上枠３の一辺３ｂをガイドとして、矢印Ｆ２で示す方向に沿って往復移動できるように構成されている。
【００１７】
図２を参照すると、キャスター付きのワゴン１０に本実施形態のセンサ付きごみ箱１を載置して、システムキッチンのベースキャビネット１１内に収納する様子が示されている。図２に示す構成では、ワゴン１０よりも左側に人が立つことになるので、蓋４が人に向かって開いてごみの投入が容易になるように、すなわち赤外線センサ５が設けられた上枠３の一辺３ａがワゴン１０の左側に位置するように、ごみ箱１がワゴン１０上に載置される。
【００１８】
一方、赤外線センサ５がベースキャビネット１１の天板１１ａなどを感知する前に、ごみ箱１の少なくとも一部がベースキャビネット１１内に収納されていることを赤外線センサ６が感知するように、すなわち赤外線センサ６がキャビネット側板１１ｂなどを感知するように、ごみ箱１をワゴン１０上に載置した状態において赤外線センサ６が最も奥側に位置するように設定されている。
【００１９】
以上のように、本実施形態では、ベースキャビネット１１内にごみ箱１を収納する際に赤外線センサ５がベースキャビネット１１の天板１１ａなどを感知しても、キャビネット側板１１ｂなどをすでに感知し、ひいてはごみ箱１の少なくとも一部がベースキャビネット１１内に収納されていることをすでに感知した赤外線センサ６の作用により、赤外線センサ５による蓋４の自動的な開閉動作が制止される。
【００２０】
その結果、ベースキャビネット１１内へのごみ箱１の収納に際して蓋４が意に反して自動的に開く恐れがなく、収納されたごみ箱１からの臭気がベースキャビネット１１内に充満したり、その臭気がベースキャビネット１１から室内へ漏れたりすることがない。また、前述したように、本実施形態のセンサ付きごみ箱１では、赤外線センサ５の作用により蓋４が自動的に開くので、汚れた蓋を手で開けるときの抵抗感をなくすことができ、投入するごみにより蓋が汚れるのを実質的に防止することができる。さらに、ごみ箱１がベースキャビネット１１内に収納されるので、システムキッチン周りの美観を確保することができる。
【００２１】
ところで、図２に示す構成では、ワゴン１０よりも左側に人が立つことになるので、赤外線センサ５がワゴン１０の左側に位置するようにごみ箱１をワゴン１０上に載置する例が示されている。しかしながら、ワゴン１０よりも右側に人が立つ構成では、赤外線センサ５がワゴン１０の右側に位置するようにごみ箱１をワゴン１０上に載置することになる。この場合、赤外線センサ６がごみ箱１の側面において水平方向に移動可能に設けられているので、赤外線センサ６を図２に示す位置と反対側（図２中最も手前側）に移動させることにより、赤外線センサ５がワゴン１０の右側に位置するようにごみ箱１の向きを変えても赤外線センサ６を最も奥側に位置決めすることができる。
【００２２】
その結果、ごみ箱１の向きにかかわらず、赤外線センサ５がベースキャビネット１１の天板１１ａなどを感知する前に、ごみ箱１の少なくとも一部がベースキャビネット１１内に収納されていることを赤外線センサ６が感知するように設定することができる。換言すれば、赤外線センサ６がごみ箱１の側面において水平方向に移動可能に設けられているので、ベースキャビネット１１内に収納されるごみ箱１の向きを、ひいては蓋４の開き方向Ｆ１を適宜変えることができ、ごみ箱１の使い勝手が向上する。
【００２３】
なお、上述の実施形態では、キャビネット内に収納される自動開閉蓋付きごみ箱に本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の一般的な自動開閉蓋付き収容箱、たとえば湿気から保護すべき乾物（海苔、お茶など）を収容するための除湿ユニットなどに対して本発明を適用することもできる。
【００２４】
また、上述の実施形態では、キャスター付きのワゴンに収容箱を載置してキャビネット内に収納しているが、これに限定されることなく、たとえばキャビネットの引き出し内に収容箱を設置してキャビネット内に収納することもできる。また、上述の実施形態では、赤外線センサ６がスライド式に往復移動できるように構成されているが、これに限定されることなく、間隔を隔てた２つの取付け位置に赤外線センサ６を付け替える方式を採用することもできる。
【００２５】
また、上述の実施形態では、システムキッチンのベースキャビネット内に収納される収容箱に本発明を適用しているが、これに限定されることなく、たとえば洗面化粧台のベースキャビネットや他の一般的なキャビネット内に収納される収容箱に本発明を適用することもできる。
【００２６】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、キャビネット内に収容箱を収納する際に第１センサがキャビネットの天板などを感知しても、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることをすでに感知した第２センサの作用により、第１センサによる蓋の自動的な開閉動作が制止される。その結果、キャビネット内への収容箱の収納に際して、蓋が意に反して自動的に開く恐れがなく、たとえば本発明の収容箱がごみ箱である場合、収納されたごみ箱からの臭気がキャビネット内に充満したり、その臭気がキャビネットから室内へ漏れたりすることがない。また、衛生的な環境を実現するとともに、美観を確保することができる。
【００２７】
また、第２センサが収容箱の側面において水平方向に移動可能に設けられる構成により、キャビネット内に収納される収容箱の向きを変えても第２センサの水平方向位置を変化させることにより、第１センサがキャビネットの天板などを感知する前に、収容箱の少なくとも一部がキャビネット内に収納されていることを第２センサが感知するように設定することができる。その結果、キャビネット内に収納される収容箱の向きを、ひいては蓋の開き方向を適宜変えることができ、収容箱の使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態にかかるセンサ付き収容箱の構成を概略的に示す図である。
【図２】本実施形態のセンサ付き収容箱をキャビネット内に収納する様子を概略的に示す図である。
【符号の説明】
１ センサ付きごみ箱
２ 本体
３ 上枠
４ 蓋
５ 赤外線センサ（開閉センサ：第１センサ）
６ 赤外線センサ（第２センサ）
１０ ワゴン
１１ ベースキャビネット

Claims (3)

1. キャビネット内に収納される収容箱であって、
   前記収容箱の蓋の自動的な開閉動作を制御するための第１センサと、
   前記収容箱の少なくとも一部が前記キャビネット内に収納されていることを感知したときに前記第１センサによる前記蓋の自動的な開閉動作を制止するための第２センサとを備えていることを特徴とするセンサ付き収容箱。
2. 前記第２センサは、前記収容箱の側面において水平方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項１に記載のセンサ付き収容箱。
3. 前記収容箱は、ごみを収容するためのごみ箱であることを特徴とする請求項１または２に記載のセンサ付き収容箱。

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