JP2004230929A - 物体の射出装置 - Google Patents

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Kazuo Machida
和雄 町田
Shuichi Kawasaki
秀一 川崎
Osamu Hasegawa
修 長谷川
Takaharu Hiroe
隆治 広江
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Abstract

【課題】飛行エフェクタを、ねらった方向に正確に打ち出すことが可能な射出装置を提供する。
【解決手段】飛行エフェクタ3を載置する台11と、台11を所定の方向に移動可能に支持するべく設けられたレール12およびスライダ13からなるガイド手段と、台11を所定の方向に付勢するべく設けられたコイルバネ15からなる付勢手段とを備える射出装置5を採用する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体を所定の方向に射出する射出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙空間にて太陽エネルギーを利用して発電し、これを電磁波に変換して送電する太陽発電衛星の開発が検討されている(例えば、下記の非特許文献1)。この種の構造物は非常に大型になり、その構築を宇宙空間にて人手で行おうとすると、数百人レベルの宇宙飛行士が宇宙空間で作業可能な設備と環境が必要となり、現実性に乏しい。そこで、専用機械を使って作業を無人化することが好ましい。
【0003】
こういった専用機械のひとつに、宇宙飛行士がMMUを装着して行う作業を代行する装置として、フリーフライングロボットがある。このフリーフライングロボットは、浮遊モジュール間の結合やレール移動式ロボットがアクセスできない箇所での作業、遠距離を往復して行う作業、飛散した部材の回収等の高度な作業を行うことができる。
【0004】
また、フリーフライングロボットと同様の働きをする装置として、飛行エフェクタがある。飛行エフェクタは、自ら推進力を発揮して飛行するフリーフライングロボットとは異なり、専用の射出装置によって付加された運動エネルギーを利用して無重力空間を飛行するので、フリーフライングロボットほどの汎用性はないが、作業状況のモニタリング、点検や測量作業、テザーの操作等の軽作業を十分に行うことができる。
【0005】
【非特許文献1】
町田 和雄、”太陽発電衛星におけるロボティックス”、1992年6月7日、ロボティクスメカトロニクス講演会(ROBOMEC92)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
飛行エフェクタに関して問題となるのは、ねらった方向に如何に正確に打ち出すか、という点である。飛行エフェクタは、方向制御用に小型のスラスタを備える場合もあるが、飛行する方向は基本的に初期の打ち出し方向に依存することになり、打ち出し方向がねらい通りにならないと、飛行エフェクタにさせるべき作業が実施できない場合も起こり得る。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、飛行エフェクタなる物体を、ねらった方向に正確に打ち出すことが可能な射出装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、次のような構成の物体の射出装置を採用する。すなわち本発明に係る請求項1記載の物体の射出装置は、物体を載置する台と、該台を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段と、該台を前記所定の方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の物体の射出装置は、請求項1記載の物体の射出装置において、前記ガイド手段が、前記所定の方向に配設されたレールと、前記台に固定されて前記レールに案内されて移動するスライダとを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の物体の射出装置は、請求項1記載の物体の射出装置において、前記ガイド手段が、平行リンクの組み合わせであることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の物体の射出装置は、請求項1記載の物体の射出装置において、前記ガイド手段が、前記所定の方向に配設された筒状空間をなす壁面を有し、前記台を前記壁面に沿ってあたかもピストンのごとく移動可能に支持していることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の物体の射出装置は、請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置において、前記付勢手段が、弾性体の反発を利用して前記台を加速させることを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の物体の射出装置は、請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置において、前記付勢手段が、気体の膨張を利用して前記台を加速させることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の物体の射出装置は、請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置において、前記付勢手段が、直動式モータの直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の射出装置は、請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置において、前記付勢手段が、回転式モータの回転運動を直線運動に変換し、該直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の射出装置は、請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置において、前記付勢手段が、流体駆動式シリンダの直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の射出装置は、請求項1ないし9のいずれか記載の物体の射出装置において、前記ガイド手段によって規定される前記台の移動方向を変化させる変向手段を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の射出装置は、請求項1ないし10のいずれか記載の物体の射出装置において、前記物体の既知の質量、前記物体が射出後に牽引する索条に作用する既知の張力、および前記物体を飛翔させるべき距離に基づいて前記物体に与えるべき射出速度を算出し、該射出速度を実現するべく前記付勢手段を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明においては、ガイド手段によって台の移動方向を規定しておき、その移動方向を目標物または目標とする方向に向けたうえで台をその方向に付勢することにより、台に載せた物体がねらった方向に正確に打ち出されることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1の実施形態を図1ないし図6に示して説明する。
図1は、宇宙空間に浮かぶ宇宙ステーションユニット1からもうひとつの宇宙ステーションユニット2に飛行エフェクタ3を飛行させ、両者間にテザー4を架設するシステムを示している。
このテザー架設システムは、飛行エフェクタ3の他、宇宙ステーションユニット1から飛行エフェクタ3を打ち出す射出装置5と、飛行エフェクタ3の進むべき軌道Lを生成するレーザ発信器6と、飛行エフェクタ3に搭載されて軌道を追尾する軌道追尾装置7とを備えている。飛行エフェクタ3は、一方の宇宙ステーションユニット1の射出装置5から、レーザ発信器6が生成した軌道と同じ方向に打ち出され、軌道追尾装置7によって常に軌道からのずれを検出しながら飛行し、ずれが拡大する傾向が現れた場合には自らが具備するスラスタ(図示略)を駆動して方向修正を行い、ずれを解消しながら目標とする他方の宇宙ステーションユニット2に向けて飛行する。
【0021】
図2および図3に射出装置5の構造を示す。射出装置5は、内側の筒状空間10aの断面形状が矩形の砲身部10と、砲身部10の内側に配された台11とを備えている。射出装置5には、台11を砲身部10の長さ方向(ある方向)に移動可能に支持するガイド手段として、砲身部10の内側に、その長さ方向に沿って2本のレール12,12が設けられ、台11には、レール12,12に案内されて移動するスライダ13が設けられている。砲身部10の射出口には、台11の移動範囲を砲身部10の内側に留めるためのストッパ10bが設けられている。
【0022】
レール12,12は、砲身部10の内側にて相対して筒状空間10aを画成する内壁面10c,10cに、それぞれ固定されている。スライダ13は、内壁面10c,10cにそれぞれ対向する台11の側面11a,11aに、各レール12を嵌め合わされるようにして固定されている。また、台11には、相対する各内壁面10cにそれぞれ接地してレール12の配設方向に転動する車輪14が複数設けられており、これら複数の車輪14も、台11を砲身部10の長さ方向に案内するガイド手段としての役割を果たしている。
【0023】
射出装置5には、台11を砲身部10の長さ方向に付勢して砲身部10から押し出す付勢手段として、初期の加速度を得易いコイルバネ(弾性体)15と、速度制御を行い易いリニアモータ(直動式モータ)16とが組み合わされて設けられている。砲身部10の底面10dと台11の下面11cとの間には、コイルバネ15による過度に急激な加速を和らげるダンパ17が介装されている。
【0024】
コイルバネ15は、一端を砲身部10の底面10dに固定され、他端をプレート18の下面に固定されており、飛行エフェクタ3を載置される座面11bの反対側に位置する下面11cを、プレート18を介して押推することによって、台11ならびに台11に載置された飛行エフェクタ3を加速するようになっている。
【0025】
リニアモータ16は、上述したレール12を固定子とし、同じく上述したスライダ13を二次導体として構成され、レール12に沿ってスライダ13を移動させることによって、台11ならびに台11に載置された飛行エフェクタ3を加速するようになっている。
【0026】
上記のように構成された射出装置5においては、まず、コイルバネ15を圧縮したうえでプレート18を図示しないトリガで係止し、コイルバネ15に弾発力を蓄える。次に、台11の座面11b上に飛行エフェクタ3を載置したうえでリニアモータ16を駆動させ、台11ならびに台11に載置された飛行エフェクタ3を砲身部10の内側に没入させ、台11の下面11cをプレート18に当接させる。
【0027】
この状態から、砲身部10の長さ方向を、飛行エフェクタ3を飛行させるべき方向に合致させたうえで、プレート18を係止していたトリガを外すと、圧縮されていたコイルバネ15の弾発力が解放され、プレート18を介して台11が勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。
【0028】
コイルバネ15によって飛行エフェクタ3が勢いよく加速されると、リニアモータ16が飛行エフェクタ3を加速する役割を引き継ぎ、砲身部10の射出口間近で所定の速度となるように飛行エフェクタ3が加速される。このように、飛行エフェクタ3は、コイルバネ15とリニアモータ16との連携によって所定の速度まで加速されて砲身部10から押し出され、台11がストッパ10bによって停止した後も、自らに付加された運動エネルギーによって単独で宇宙空間を飛行する。
【0029】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に正確に打ち出すことができる。また、飛行エフェクタ3を、初期の加速度を得易いコイルバネ15と、速度制御を行い易いリニアモータ16とを協働させることで、飛行エフェクタ3を短時間のうちに所定の速度にまで加速することができる。
【0030】
図4から図6には本実施形態の変形例を示す。図2に示した射出装置5では、飛行エフェクタ3に初期の加速度を与えるために、圧縮したコイルバネ15が伸びる方向に反発する力を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されていたが、図4に示す射出装置5では、引き伸ばしたコイルバネ15’が縮む方向に反発する力を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されている。砲身部10の内側には、コイルバネ15’を収める凹所10eが設けられている。コイルバネ15’は、一端を凹所10eの天面に固定され、他端をプレート18の上面に固定されており、プレート18は、コイルバネ15’を介して砲身部10に吊り下げられている。
【0031】
本例においては、まず、コイルバネ15’を引き伸ばしたうえでプレート18を図示しないトリガで係止し、コイルバネ15’に弾発力を蓄える。この状態から、プレート18を係止していたトリガを外すと、引き伸ばされていたコイルバネ15’の弾発力が解放され、プレート18を介して台11が勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。
【0032】
図5に示す射出装置5では、飛行エフェクタ3に初期の加速度を与えるために、加圧された蒸気やガス等の気体が膨張するときの力を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されている。台11の下面11cには、下方に向けてピストンロッド19aが垂設され、相対する砲身部10の下面10dには、ピストンロッド19aを収めるシリンダ19bが立設されている。さらに、砲身部10には、シリンダ19bに蒸気、ガス等の気体を加圧供給する気体供給装置20が設置されている。
【0033】
本例においては、まず、台11を砲身部10の内側に没入させ、ピストンロッド19aをシリンダ19bに挿入する。この状態から、シリンダ19bに気体供給装置20から加圧した気体を供給すると、シリンダ19bからピストンロッド19aが勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。
【0034】
図6に示す射出装置5では、飛行エフェクタ3に初期の加速度を与えるために、磁化された物体の反発を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されている。台11の下面11cには永久磁石21aが固設され、相対する砲身部10の下面10dにはコイル21bが固設されている。さらに、砲身部10には、コイル21bに電流を流して永久磁石21aと同じ極性を発現させるための電源装置22が設置されている。
【0035】
本例においては、まず、台11を砲身部10の内側に没入させ、通電していないコイル21bに永久磁石21aを当接させる。この状態から、コイル21bに通電して磁化すると、磁化されたコイル21bに反発して永久磁石21aが勢いよく弾け、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。
【0036】
なお、本実施形態においては、初期の加速度を得易い機構(コイルバネや磁性体どうしの反発、気体の膨張を利用したもの)と、速度制御を行い易いリニアモータ16とが組み合わされたが、これらはいずれも、単独でも台11を押し出して飛行エフェクタ3を加速することが可能である。
【0037】
本発明に係る第2の実施形態を図7に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、テザー(索条)4を巻き取って保持しておき、飛行エフェクタ3の射出と同時にテザー4を送り出すリール機構23と、飛行エフェクタ3の質量、および飛行エフェクタ3が射出後に牽引するテザー(索条)4に作用する張力と、射出装置5から飛行エフェクタ3の到達目標位置までの距離(いずれも既知の情報)とに基づいて飛行エフェクタ3の射出速度を算出し、その射出速度を実現するべくリニアモータ16を制御する制御部24とが設けられている。
【0038】
上記のように構成された射出装置5において、飛行エフェクタ3の質量をm、テザー4に作用する張力をT、射出装置5から飛行エフェクタ3の到達目標位置までの距離をL、飛行エフェクタ3の射出速度をvとすると、射出装置5によって飛行エフェクタ3に付与される運動エネルギーは、mv/2で表される。一方、飛行エフェクタ3が張力Tに抗して距離Lだけ移動する間に消費する運動エネルギーは、TLで表されるから、飛行エフェクタ3を射出してから距離Lだけ飛行させて停止させるには、射出速度vを、(2TL/m)1/2とすればよい。
【0039】
制御部24では、既知の情報であるm、T、Lから飛行エフェクタ3に付与すべき射出速度vを算出し、リニアモータ16を制御して飛行エフェクタ3をその射出速度vで砲身部10から射出する。このとき、リール機構23は飛行エフェクタ3の射出速度に応じて張力Tが変化しないように、テザー4の送り出し速度を調節する。宇宙空間では空気の抵抗は考慮されないから、射出された飛行エフェクタ3は速度を減じながら飛行し、射出装置5から距離Lだけ離れたところで停止する。
【0040】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に、所望の距離だけ移動させることが可能であり、宇宙空間での作業を円滑かつ安全に進めることが可能になる。
【0041】
なお、本実施形態においては、付勢手段としてのリニアモータ16を用いて飛行エフェクタ3の速度制御を行ったが、後述するその他の付勢手段を用いて飛行エフェクタ3の速度制御または加速度制御を行っても構わない。
【0042】
本発明に係る第3の実施形態を図8に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、台11を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段として、台11の両側に2つの平行リンク25A,25Bが組み合わせて設けられている。平行リンク25Aは、台11の一方の側面11aにあって台11を移動させるべき方向に離間して設けられた2つの支点26,26と、側面11aに平行に配設されるべき底辺27aを有する二等辺三角形のプレート27と、プレート11の底辺17aに、その長さ方向に離間して設けられた2つの支点28,28と、相対する支点26,28に端部を回動自在に軸支された2本のロッド29,29とから構成されている。さらに、プレート27の頂点には支点30が、射出装置5の基礎面5aに固設されたブラケット31には支点32が設けられ、両支点30,32にも端部を回動自在に軸支されたロッド33が設けられている。(平行リンク25Bも同じ構造なので説明は省略)。台11は、両側に設けられた2つの平行リンク25A,25Bにより、紙面に向かって上下方にのみ移動方向を規制されることになる。
【0043】
射出装置5には、所定の方向に移動可能に支持された台11をその方向に付勢する付勢手段として、第1の実施形態と同じく初期の加速度を得易いコイルバネ15が設けられている。
【0044】
上記のように構成された射出装置5においては、まず、コイルバネ15を圧縮したうえでプレート18を図示しないトリガで係止し、コイルバネ15に弾発力を蓄える。次に、台11の座面11b上に飛行エフェクタ3を載置したうえで台11を移動させ、台11の下面11cをプレート18に当接させる。
【0045】
この状態から、台11の可動方向を、飛行エフェクタ3を飛行させるべき方向に合致させたうえで、プレート18を係止していたトリガを外すと、圧縮されていたコイルバネ15の弾発力が解放され、プレート18を介して台11が勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。加速された飛行エフェクタ3は、平行リンク25A,25Bが可動の限界に達して台11が停止した後も、自らに付加された運動エネルギーによって単独で宇宙空間を飛行する。
【0046】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に正確に打ち出すことができる。
なお、本実施形態においては、付勢手段としてコイルバネ15が採用されているが、これにかえて上記第1の実施形態の変形例として挙げた各機構(図4から図6参照)を採用しても構わない。
【0047】
本発明に係る第4の実施形態を図9に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、台11を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段として、台11が、砲身部10の内壁面10c、10cに沿ってあたかもピストンのごとく移動可能に支持されている。また、砲身部10の長さ方向に移動可能に支持された台11をその方向に付勢する付勢手段として、第1の実施形態と同じく初期の加速度を得易いコイルバネ15が設けられている。コイルバネ15は、プレートを介さず、台11の下面11cに直に固定されている。
【0048】
上記のように構成された射出装置5においては、まず、コイルバネ15を圧縮したうえで台11を図示しないトリガで係止し、コイルバネ15に弾発力を蓄える。次に、台11の座面11b上に飛行エフェクタ3を載置したうえで台11を移動させ、台11の下面11cを砲身部10の底面10dに当接させる。
【0049】
この状態から、砲身部10の長さ方向を、飛行エフェクタ3を飛行させるべき方向に合致させたうえで、台11を係止していたトリガを外すと、圧縮されていたコイルバネ15の弾発力が解放されて台11が勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。加速された飛行エフェクタ3は、台11がストッパ10bによって停止した後も、自らに付加された運動エネルギーによって単独で宇宙空間を飛行する。
【0050】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に正確に打ち出すことができる。
なお、本実施形態においては、付勢手段としてコイルバネ15が採用されているが、これにかえて上記第1の実施形態の変形例として挙げた各機構(図4から図6参照)を採用しても構わない。
【0051】
本発明に係る第5の実施形態を図10に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、台11を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段として、台11が、砲身部10の内壁面10c、10cに沿ってあたかもピストンのごとく移動可能に支持されている。また、砲身部10の長さ方向に移動可能に支持された台11をその方向に付勢する付勢手段として、回転式モータの回転運動を直線運動に変換し、該直線運動を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されている。砲身部10の射出口脇には、回転自在なプーリ30が設けられ、砲身部10には、回転式モータによって駆動される回転ドラム31が設けられている。回転ドラム31にはワイヤーケーブル32が巻回されており、その先端はプーリ30を巻回したうえで、台11の座面11bに固設されている。
【0052】
上記のように構成された射出装置5においては、まず、台11の座面11b上に飛行エフェクタ3を載置したうえで、回転ドラム31からワイヤーケーブル32を送り出しながら台11を移動させ、台11の下面11cを砲身部10の底面10dに当接させる。
【0053】
この状態から、砲身部10の長さ方向を、飛行エフェクタ3を飛行させるべき方向に合致させたうえで、回転ドラム31を回転させてワイヤーケーブル32を巻き上げると、台11が勢いよく引き出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。加速された飛行エフェクタ3は、台11がストッパ10bによって停止した後も、自らに付加された運動エネルギーによって単独で宇宙空間を飛行する。
【0054】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に正確に打ち出すことができる。
なお、本実施形態においては、ガイド手段として砲身部10の内側で台11をピストンのごとく移動可能に支持する構造が採用されているが、これにかえて上記第1、第3の実施形態にガイド手段として挙げた各機構(図2、図8参照)を採用しても構わない。また、初期の加速度を得易い付勢手段、例えばコイルバネ15等、上記第1の実施形態に挙げた各機構(図4から図6参照)を組み合わせても構わない。
【0055】
本発明に係る第6の実施形態を図11に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、台11を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段として、台11が、砲身部10の内壁面10c、10cに沿ってあたかもピストンのごとく移動可能に支持されている。また、砲身部10の長さ方向に移動可能に支持された台11をその方向に付勢する付勢手段として、流体駆動式シリンダの直線運動を利用して飛行エフェクタ3を加速する機構が採用されている。砲身部10の内側には、台11の可動方向に伸縮する油圧シリンダ35が配置されており、シリンダ35aの先端を砲身部10の底面10dに固設され、ピストンロッド35aの基端を台11の下面11cに固設されている。さらに、砲身部10には、シリンダ35aに作動油を加圧供給する油供給装置36が設置されている。
【0056】
上記のように構成された射出装置5においては、まず、台11の座面11b上に飛行エフェクタ3を載置したうえで、油圧シリンダ35を縮めて台11を砲身部10に没入させる。この状態から、砲身部10の長さ方向を、飛行エフェクタ3を飛行させるべき方向に合致させたうえで、シリンダ35aに作動油を供給して油圧シリンダ35を伸長させると、台11が勢いよく押し出され、台11に載置された飛行エフェクタ3が加速される。加速された飛行エフェクタ3は、台11がストッパ10bによって停止した後も、自らに付加された運動エネルギーによって単独で宇宙空間を飛行する。
【0057】
上記のように構成された射出装置5によれば、飛行エフェクタ3を、ねらった方向に正確に打ち出すことができる。
なお、本実施形態においては、ガイド手段として砲身部10の内側で台11をピストンのごとく移動可能に支持する構造が採用されているが、これにかえて上記第1、第3の実施形態に挙げた各機構(図2、図8参照)を採用しても構わない。また、本実施形態においては、流体駆動式シリンダとして作動流体に油を使用する油圧シリンダ35を使用したが、これにかえてその他の液体やガスを作動流体とするシリンダを使用しても構わない。さらに、初期の加速度を得易い付勢手段、例えばコイルバネ15等、上記第1の実施形態に挙げた各機構(図4から図6参照)を組み合わせても構わない。
【0058】
本発明に係る第7の実施形態を図12および図13に示して説明する。
本実施形態の射出装置5には、飛行エフェクタ3の射出方向を任意に変化させる変向手段として、砲身部10の長さ方向に平行なx平面内で砲身部10を基端を中心に揺動させるパーン(pan)機構40と、砲身部10の長さ方向に平行かつx平面に直交するy平面内で砲身部10を基端を中心に揺動させるチルト(tilt)機構41とが設けられている。パーン機構40は、宇宙ステーションユニット1に対して砲身部10をx平面内で揺動自在に支持するピンリンク42と、ピンリンク42を中心として砲身部10を所定の角度範囲内で自在に揺動させる駆動部とを備えている。チルト機構41は、宇宙ステーションユニット1に対して砲身部10をy平面内で揺動自在に支持するピンリンク43と、ピンリンク43を中心として砲身部10を所定の角度範囲内で自在に揺動させる駆動部とを備えている。なお、いずれの機構においても駆動部はピンリンクに内蔵されているものとして図示は省略している。
【0059】
上記のような構成の射出装置5においては、パーン機構40とチルト機構41とを組み合わせて作動させることにより、飛行エフェクタ3の射出方向を任意に変化させることができるので、射出の精度を大幅に向上させることができる。また、飛行エフェクタ3の作業用途を広げて宇宙空間で行える作業を多様化することも可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガイド手段によって台の移動方向を規定しておき、その移動方向を目標物または目標とする方向に向けたうえで台をその方向に付勢することにより、台に載せた物体をねらった方向に正確に打ち出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図であって、宇宙空間に浮かぶ2つの宇宙ステーションユニット間に飛行エフェクタを飛ばしてテザーを架設するシステムを示す概略図である。
【図2】図1の射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視断面図である。
【図4】射出装置の変形例を示す断面図である。
【図5】同じく、射出装置の変形例を示す断面図である。
【図6】同じく、射出装置の変形例を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図であって、射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態を示す図であって、射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を示す図であって、射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態を示す図であって、射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図11】本発明の第6の実施形態を示す図であって、射出装置の内部構造を示す断面図である。
【図12】本発明の第7の実施形態を示す図であって、射出装置を一方向から見た側面図である。
【図13】同じく本発明の第7の実施形態を示す図であって、射出装置を図12とは異なる方向から見た側面図である。
【符号の説明】
3 飛行エフェクタ
5 射出装置
10 砲身部
11 台
12 レール
13 スライダ
15 コイルバネ(弾性体)
16 リニアモータ(直動式モータ)

Claims (11)

  1. 物体を載置する台と、該台を所定の方向に移動可能に支持するガイド手段と、該台を前記所定の方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする物体の射出装置。
  2. 前記ガイド手段が、前記所定の方向に配設されたレールと、前記台に固定されて前記レールに案内されて移動するスライダとを備えることを特徴とする請求項1記載の物体の射出装置。
  3. 前記ガイド手段が、平行リンクの組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の物体の射出装置。
  4. 前記ガイド手段が、前記所定の方向に配設された筒状空間をなす壁面を有し、前記台を前記壁面に沿ってあたかもピストンのごとく移動可能に支持していることを特徴とする請求項1記載の物体の射出装置。
  5. 前記付勢手段が、弾性体の反発を利用して前記台を加速させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置。
  6. 前記付勢手段が、気体の膨張を利用して前記台を加速させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置。
  7. 前記付勢手段が、直動式モータの直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置。
  8. 前記付勢手段が、回転式モータの回転運動を直線運動に変換し、該直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置。
  9. 前記付勢手段が、流体駆動式シリンダの直線運動を利用して前記台を加速させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の物体の射出装置。
  10. 前記ガイド手段によって規定される前記台の移動方向を変化させる変向手段を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか記載の物体の射出装置。
  11. 前記物体の既知の質量、前記物体が射出後に牽引する索条に作用する既知の張力、および前記物体を飛翔させるべき距離に基づいて前記物体に与えるべき射出速度を算出し、該射出速度を実現するべく前記付勢手段を制御することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか記載の物体の射出装置。
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