JP2004230837A - 射出成形機の金型監視装置及びその検査領域特定方法 - Google Patents

射出成形機の金型監視装置及びその検査領域特定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形品取り出し検査に利用する画像上の領域を、自動的に特定することができる射出成形機の金型監視装置を提供する。
【解決手段】カメラ11でキャビティー内に成形品が存在していない状態の金型10を撮像する。演算処理部121は、得られた画像を照度分布図として認識して基準領域を定め、基準領域が所定の照度値を持つように、あるいは、基準領域とは異なる照度を持つ領域を強調するように演算処理を行う。検査領域特定手段は、演算処理部により演算処理された照度分布図の中で、基準領域の照度値より所定値以上小さい照度値を持つ領域(強調された領域)を検査領域として特定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の金型監視装置に関し、特に、成形品の有無を検査するための検査領域を、金型を撮像した画像上で自動的に特定できる金型監視装置及びその検査領域特定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形の分野では、金型から成形品が取り出されたか否かを確認するための作業(成形品取り出し検査)を、画像処理技術を用いて行うのが一般的となっている(例えば、特開平8−132503号公報や、特開平6−820号公報参照)。
【0003】
さて、画像処理による成形品の取り出し検査を精度よく行うためには、金型全体ではなく、成形品が存在し得る部位、特に成形品が離型し難い部位、のみを撮像することが望ましい。
【0004】
それゆえ、従来の金型監視装置では、金型の種類に応じて、成形品が存在し得る部位のみを撮像するように、また、成形品の有無が画像上で明確となるように、カメラ及び照明器具の位置を変更するようにしている。
【0005】
しかしながら、成形品が存在し得る部位のみを撮像したとしても、撮像した画像全体を成形品の有無の判定に利用すると、その画像に含まれる金型の表面(明らかに成形品が存在しない部位の表面)の影響により誤判定が起こる可能性がある。これは、金型の表面が、金型の近傍を物や人が通過した際の反射光や、周囲の照度の経時変化による影響を受け易いからである。
【0006】
そこで、従来の金型監視装置では、撮像した画像のうち、判定に利用すべき範囲(領域)をオペレータが指定するようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−132503 号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平6−820号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の金型監視装置では、オペレータが判定に利用すべき画像中の領域を指定するようにしている。しかしながら、例えば、4個取りの金型(1回の射出で4個の成形品が得られる金型)では、これら4個の成形品がそれぞれ存在するであろう4個所とそこに繋がるランナー部分を指定する必要があり、多数の領域を指定しなければならないため、その操作が煩雑である。
【0010】
指定領域の数を減らすには、離型し難い部位を指定するようにすれば良いが、離型し難い部位を知るには、経験又はデータの蓄積が必要であって、誰でも簡単にできる訳ではない。
【0011】
このように、従来の金型監視装置には、成形品取り出し検査に利用すべき画像中の領域を誰でも簡単に指定することができないという問題点がある。
【0012】
そこで、本願発明は、成形品取り出し検査に利用すべき領域を、自動的に特定することができる射出成形機の金型監視装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、金型のキャビティー内に成形品が存在するか否か判定するための射出成形機の金型監視装置において、前記金型を撮像するための撮像手段と、該撮像手段を用いて前記金型を撮像した画像を照度分布図として認識し、該照度分布図に対して所定の演算処理を行って演算処理された照度分布図を作成する演算処理手段と、前記演算処理された照度分布図を用いて検査領域を特定する検査領域特定手段とを備え、前記キャビティー内に前記成形品が存在しないときに前記金型を撮像して、前記演算処理された照度分布図を得、該照度分布図に基づいて前記検査領域を特定するようにしたことを特徴とする射出成形機の金型監視装置が得られる。
【0014】
前記所定の演算処理としては、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値を所定の値に等しくする演算処理がある。また、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度と異なる照度の領域を強調する演算処理でもよい。
【0015】
前記検査領域の特定は、前記所定の値よりも一定値以上外れた照度を表す数値を持つ領域を前記検査領域とすることにより行える。
【0016】
また、本発明によれば、撮像手段を用いてキャビティーに成形品が存在していない状態の金型を撮像し、得られた画像を照度分布図として演算処理部に認識させ、前記照度分布図に対して所定の演算処理を施して演算処理された照度分布図を生成し、当該演算処理された照度分布図に基づいて特定するようにしたことを特徴とする射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施の形態に係る金型監視装置を示す。この金型監視装置は、図示しない射出成形機に取り付けられている金型10を撮像するためのカメラ11と、カメラ11に接続された制御部12と、金型10を照明するための照明器具13とを有している。
【0019】
カメラ11と照明器具13とは、金型10が取り付けられている射出成形機に取り付けられている。カメラ11は、他方の金型を避けつつ金型10のキャビティー側表面を、できるだけ正面から撮像するように配置される。また、照明器具13は、金型10のキャビティー側表面を照明し、かつキャビティー内部をできるだけ照らさないよう、例えば、金型10のキャビティー側表面に斜め方向から光を照射するように、配置される。カメラ11と照明器具13とをこのように配置することで、周囲光に無関係に、金型10のキャビティー内部に(少なくとも部分的な)影を発生させることができる。つまり、カメラ11で金型10を撮像して得た画像において、キャビティー内に成形品が存在するか否かによって明らかにその明るさ(照度)が変化する領域を作り出すことができる。
【0020】
カメラ11としては、できるだけ高解像度のものを用いる。これは、カメラ11及び照明器具13の位置を、金型10の種類に応じて変更する必要を無くすためである。つまり、カメラ11で撮像される範囲内における成形品が存在し得る領域の割合の大小(即ち、後述するようにして決定される検査領域の広狭)に拘わらずに、所定の精度以上の精度で成形品取り出し検査を行えるようにするためである。また、これは、カメラ11からの画像の一部(検査領域周辺)を拡大(及び/又はトリミング)する画像処理を施しても、成形品取り出し検査の精度を所定の精度以上に維持できるようにするためでもある。
【0021】
制御部12は、演算処理部121及び検査領域特定部122を有している。この制御部12は、金型監視専用のものでもよいし、射出成形機の制御装置を兼ねるものであってもよい。また、制御部12は、照明器具13が接続されて、そのオン・オフを制御するものであってもよい。
【0022】
演算処理部121は、カメラ11からの画像に対して所定の画像処理を行う。
【0023】
具体的には、演算処理部121は、まず、カメラ11からの画像を照度分布図として認識する。つまり、演算処理部121は、画像を構成する各画素の明るさ(黒色〜白色)を、例えば、0〜240の数値(以下、照度値という。)で表して、被撮像物(ここでは、金型のキャビティー側表面)の照度として認識する。このとき、同一の撮像条件で複数回にわたってカメラ11から画像を取得し、各画素の照度値の相加平均値を求め、照度分布図を得るようにしてもよい。また、その際、特異画像を排除するようにしてもよい。照明条件を変えて撮像した複数の画像を利用する場合には、演算処理部121は、照明条件毎に撮像した画像を照度分布図として認識する。次に演算処理部121は、照度分布図(照明条件の異なる複数の照度分布図を得た場合はいずれか一の照度分布図)中のキャビティー以外の金型10の表面(以下、単に金型10の表面という。)に対応する領域を、照度値の分布等に基づいて特定し、基準領域とする。そして、演算処理部121は、基準領域の照度値が所定の値となるように、全ての照度分布図を利用して演算処理を行う。この演算処理は、基準領域が含まれる照度分布図において基準領域と異なる照度値を持つ領域を強調するために行われる。
【0024】
ここで、基準領域は、例えば、カメラ11が撮像する範囲内に金型10以外のものが存在しないことが予め分かっている場合には、照度分布図の周縁部の同一照度を有する領域とする。また、カメラ11が撮像する範囲内に、金型10以外のものが存在し得る場合には、予め定められた条件に基づいて、照度分布図の周縁部をトリミングし、トリミング後の照度分布図の周縁部の同一照度を有する領域とする。ここで、予め定められた条件とは、カメラ11の位置や照明器具13の位置等によって異なるが、例えば、所定の明るさに達していない(照度値が小さい)領域や、所定の明るさ以上の明るさを持つ(照度値が極端に大きい)領域、或いは、所定の広さを持たない小さな同一照度を有する領域が集合した領域などである。なお、ここでの同一照度を有する領域とは、例えば、上述した照度値の一の位を切り捨てたり、四捨五入するなどして得た値が等しい領域を指す(これは、照度値を0〜240とせずに、画素の明るさをより少ない段階(例えば、25段階)で表した場合の、各段階に対応する領域に相当する。)。
【0025】
検査領域特定部122は、演算処理部121で演算処理された照度分布図を用いて成形品取り出し検査に使用する検査領域を決定する。この決定は、例えば、演算処理後の照度分布図において、照度を示す数値が所定値以下、例えば負、となった領域とする。この後、検査領域特定部122は、特定した検査領域を、図示しない検査制御部に通知する。
【0026】
以上のように構成された図1の金型監視装置では、明らかに金型10のキャビティー内に成形品が存在していないとき、例えば、金型10を射出成形機に取り付けた直後に、その金型10を撮像し、得られた画像を照度分布図として認識し、演算処理を施して、検査領域を特定する。
【0027】
その後、金型監視装置は、従来と同様の手法により、成形品の取り出し検査を実行する。
【0028】
なお、上記説明では、金型監視装置が全自動で検査領域を決定する例について説明したが、より検査精度を向上させるためには、制御部12に接続される入出力装置をさらに設けて、演算処理装置121が決定した基準領域を変更あるいは修正できるようにしたり、検査領域特定部122が特定した検査領域を変更あるいは修正したり、複数の検査領域が特定された場合にそのうちのいくつかを特定解除したりできるようにするとよい。
【0029】
次に、演算処理部の121の動作について、実施例を挙げて具体的に説明する。
【0030】
【実施例1】
図1に示すように、金型10のキャビティー側表面を照明器具13で照明し、カメラ11で金型10を撮像する。ここで、カメラ11が撮像する範囲には、金型10以外のものが存在しないものとする。なお、金型10のキャビティー側には、成形品を形成するキャビティー部10Aと、該キャビティー部10A以外の金型表面10Bとが形成されている。
【0031】
演算処理部121は、カメラ11からの画像を照度分布図として認識する。このとき、演算処理部121が認識した照度分布図が、図2に示したものとする。即ち、金型表面10Bの照度値が“200”であり、キャビティー部10Aの照度値が“70”である。
【0032】
ここで、金型表面10Bの位置は略一定なので、この領域を基準領域とし、それ以外の領域、即ち、キャビティー部10Aの位置を検査領域とする。また、基準領域の照度に対して閾値を設けて、それ以外の値の領域を検査領域と判断する。閾値としては、基準領域で検出した照度に対して、例えば、±30、±20、±5等から外れる照度の領域を検査領域と判断する。そして、判断した検査領域は、キャビティー部10Aと判断される。また、閾値として、基準領域で検出した照度値に対して多少の範囲を設けているのは、基準領域でも場所によっては、照度値に違いがでる可能性があるので、その違いをカバーするために設けている。
【0033】
そこで、閾値を±30とした場合、基準領域の照度値が“200”であるので、照度値が“170”以下と照度値が“230”以上の領域を検査領域と判断する。キャビティー部10Aの照度値が“70”であるので、照度値が“170”以下であり、この領域を検査領域と判断する。
【0034】
このように、基準領域を予め特定しておき、その基準領域の照度値を基準として閾値を設け、その閾値以外の照度値を検査領域として判断するので、検査領域の特定を容易に行うことができる。
【0035】
【実施例2】
図1に示すように、金型10のキャビティー側表面を照明器具13で照明し、カメラ11で金型10を撮像する。ここでは、カメラ11が撮像する範囲には、金型10以外のものが存在していないものとする。
【0036】
演算処理部121は、カメラ11からの画像を照度分布図として認識する。このとき、演算処理部121が認識した照度分布図が、図3(a)に示すようなものであるとする。即ち、図3(a)で示されるように、金型表面10Bの照度値が“200”であり、キャビティー部10Aの照度値が“70”である。そして、演算処理部121は、基準領域の照度値が“0”となるように、照度分布図全体から照度値“200”を減算する演算処理を行う。これは、図3(a)に示す照度分布図から、図3(b)に示す照度分布図を減算するイメージである。この演算処理の結果、図3(c)に示すような照度分布図が得られる。即ち、図3(c)で示されるように、基準領域の照度値が“0”になり、キャビティー部10Aの照度値が“−130”になる。そこで、閾値を±30とした場合、基準領域の照度値が“0”であるので、照度値が“−30”以下と照度値が“30”以上の領域を検査領域と判断する。キャビティー部10Aの照度値が“−130”であるので、照度値が“−30”より以下であり、この領域を検査領域と判断する。
【0037】
このように、基準領域の照度が“0”となるように処理することにより、基準領域の特定が明確になり、検査領域の特定を容易に行うことができる。
【0038】
【実施例3】
実施例2とは異なり、まず、金型10のキャビティー側表面を照明器具13で照明すること無く、カメラ11で金型10を撮像する。カメラ11が撮像する範囲は、実施例1と同様とする。
【0039】
演算処理部121は、カメラ11からの画像を第1の照度分布図として認識する。第1の照度分布図は、図4(a)に示すようなものであるとする。即ち、図4(a)で示されるように、金型表面10Bの照度値が“100”であり、キャビティー部10Aの照度値が“50”である。
【0040】
次に、カメラ11の位置を変えることなく、金型10のキャビティー側表面を照明器具13で照明した状態で、再びカメラ11で金型10を撮像する。
【0041】
演算処理部121は、カメラ11からの画像を第2の照度分布図として認識する。第2の照度分布図は、図4(b)に示すようなものであるとする。即ち、図4(b)で示されるように、金型表面10Bの照度値が“200”であり、キャビティー部10Aの照度値が“70”である。
【0042】
第1及び第2の照度分布図を得た演算処理部121は、第2の照度分布図の周縁部の同一照度値を持つ領域、ここでは照度値が“200”の領域を基準領域とする。そして、演算処理部121は、第1の照度分布図における基準領域に対応する領域の照度値が、基準領域の照度値と等しくなるように、第1の照度分布図全体に照度値“100”を加算する演算処理を行う。その結果、図4(c)に示すような第3の照度分布図が得られる。即ち、図4(c)で示されるように、金型表面10Bの照度値が“200”になり、キャビティー部10Aの照度値が“150”になる。
【0043】
次に、演算処理部121は、得られた第3の照度分布図に対して、実施例2と同様、基準領域に対応する領域の照度値が“0”となるように、第3の照度分布図全体から照度値“200”を減算する演算処理を行う。これは、図5(a)に示す照度分布図から、図5(b)に示す照度分布図を減算するイメージである。この演算処理の結果、図5(c)に示すような照度分布図が得られる。即ち、図5(c)で示されるように、基準領域の照度値が“0”になり、キャビティー部10Aの照度値が“−50”になる。そこで、閾値を±30とした場合、基準領域の照度値が“0”であるので、照度値が“−30”以下と照度値が“30”以上の領域を検査領域と判断する。キャビティー部10Aの照度が“−50”であるので、照度値が“−30”より以下であり、この領域を検査領域と判断する。
【0044】
このように、基準領域の照度値が“0”となるように処理することにより、基準領域の特定が明確になり、検査領域の特定を容易に行うことができる。
【0045】
また、照明器具13による照明を用いない場合、周囲の拡散光で立体による影などのコントラストがつき難くなる。照明器具13による照明を用いた場合、影などのコントラストがつき易くなる。これらの特徴を利用することにより検査領域の特定の精度が向上する。
【0046】
【実施例4】
実施例3と同様にして、演算処理部121は、第1及び第2の照度分布図を得る。第1及び第2の照度分布図は、夫々、図6(a)及び図6(b)に示すようなものであるとする。即ち、図6(a)は照明器具13で照明しない場合で、金型表面10Bの照度値が“100”であり、キャビティー部10Aの照度値が“50”である。また、図6(b)は照明器具13で照明した場合で、金型表面10Bの照度値が“200”であり、キャビティー部10Aの照度値が“70”である。
【0047】
第1及び第2の照度分布図を得た演算処理部121は、第1の照度分布図の照度値と第2の照度分布図の照度値とを対応する領域毎に加算し、図6(c)に示すような、第3の照度分布図を得る。即ち、図6(c)で示されるように、金型表面10Bの照度値が“300”になり、キャビティー部10Aの照度値が“120”になる。
【0048】
次に、演算処理部121は、得られた第3の照度分布図に対して、基準領域を決定し、実施例2と同様、基準領域に対応する領域の照度値が“0”となるように、第3の照度分布図全体から照度値“300”を減算する演算処理を行う。これは、図7(a)に示す照度分布図から、図7(b)に示す照度分布図を減算するイメージである。この演算処理の結果、図7(c)に示すような照度分布図が得られる。即ち、図7(c)で示されるように、基準領域の照度値が“0”になり、キャビティー部10Aの照度値が“−180”になる。そこで、閾値を±30とした場合、基準領域の照度値が“0”であるので、照度値が“−30”以下と照度値が“30”以上の領域を検査領域と判断する。キャビティー部10Aの照度が“−180”であるので、照度値が“−30”より以下であり、この領域を検査領域と判断する。
【0049】
このように、基準領域の照度値が“0”となるように処理することにより、基準領域の特定が明確になり、検査領域の特定を容易に行うことができる。
【0050】
また、照明器具13による照明を用いない場合、周囲の拡散光で立体による影などのコントラストがつき難くなる。照明器具13による照明を用いた場合、影などのコントラストがつき易くなる。これらの特徴を利用することにより検査領域の特定の精度が向上する。
【0051】
以上、演算処理部121の具体的な動作を実施例として説明したが、演算処理部121における処理は、上記実施例に限定されるものではなく、検査領域を強調する(際立たせる)演算処理や、検査領域の特定を容易にする演算処理であればどの様なものであってもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、成形開始前に金型を撮像するだけで、成形品取り出し検査に用いられる画像上の領域を特定することができ、オペレータの負担を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る金型監視装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例1における演算処理部の動作を説明するための図である。
【図3】(a),(b)及び(c)は、本発明の実施例2における演算処理部の動作を説明するための図である。
【図4】(a),(b)及び(c)は、本発明の実施例3における演算処理部の前半動作を説明するための図である。
【図5】(a),(b)及び(c)は、本発明の実施例3における演算処理部の後半動作を説明するための図である。
【図6】(a),(b)及び(c)は、本発明の実施例4における演算処理部の前半動作を説明するための図である。
【図7】(a),(b)及び(c)は、本発明の実施例4における演算処理部の後半動作を説明するための図である。
【符号の説明】
10 金型
11 カメラ
12 制御部
121 演算処理部
122 検査領域特定部
13 照明器具

Claims (16)

  1. 金型のキャビティー内に成形品が存在するか否か判定するための射出成形機の金型監視装置において、
    前記金型を撮像するための撮像手段と、
    該撮像手段を用いて前記金型を撮像した画像を照度分布図として認識し、該照度分布図に対して所定の演算処理を行って演算処理された照度分布図を作成する演算処理手段と、
    前記演算処理された照度分布図を用いて検査領域を特定する検査領域特定手段と、を備え、
    前記キャビティー内に前記成形品が存在しないときに前記金型を撮像して、前記演算処理された照度分布図を得、該照度分布図に基づいて前記検査領域を特定するようにしたことを特徴とする射出成形機の金型監視装置。
  2. 前記所定の演算処理が、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値を所定の値に等しくする演算処理であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の金型監視装置。
  3. 前記所定の値よりも一定値以上外れた照度を表す数値を持つ領域を前記検査領域と特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機の金型監視装置。
  4. 前記金型の撮像を単一の照明条件で行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の射出成形機の金型監視装置。
  5. 前記金型の撮像を第1の照明条件及びそれとは異なる第2の照明条件でそれぞれ行い、前記所定の演算処理として、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図の前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値が、前記第2の照明条件によって得られた照度分布図の前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値と等しくなるように、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図に対して第1の演算処理を行ったあと、さらにその前記金型表面に対応する領域の照度を表す数値が前記所定の値となるように前記第1の演算処理によって得られた照度分布図に対して第2の演算処理を行うようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の射出成形機の金型監視装置。
  6. 前記金型の撮像を第1の照明条件及びそれとは異なる第2の照明条件でそれぞれ行い、前記所定の演算処理として、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図の照度を表す数値と、前記第2の照明条件によって得られた照度分布図の照度と表す数値とを加算する第1の演算処理と、該第1の演算処理によって得られた照度分布図の前記金型に対応する領域の照度を表す数値が、前記所定の値となるように前記第1の演算処理により得られた照度分布図に対して第2の演算処理を行うようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の射出成形機の金型監視装置。
  7. 前記所定の演算処理が、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度と異なる照度の領域を強調する演算処理であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の金型監視装置。
  8. 同一の照明条件で複数回の撮像を行い、得られた複数の画像に対して照度に関する相加平均を求め、当該照明条件下における照度分布図とすることを特徴とする請求項1乃至7に記載の射出成形機の金型監視装置。
  9. 撮像手段を用いてキャビティーに成形品が存在していない状態の金型を撮像し、
    得られた画像を照度分布図として演算処理部に認識させ、前記照度分布図に対して所定の演算処理を施して演算処理された照度分布図を生成し、
    当該演算処理された照度分布図に基づいて特定するようにした、
    ことを特徴とする射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  10. 前記所定の演算処理が、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値を所定の値に等しくする演算処理であることを特徴とする請求項9に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  11. 前記所定の値よりも一定値以上外れた照度を表す数値を持つ領域を前記検査領域と特定することを特徴とする請求項9又は10に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  12. 前記金型の撮像を単一の照明条件で行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  13. 前記金型の撮像を第1の照明条件及びそれとは異なる第2の照明条件でそれぞれ行い、前記所定の演算処理として、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図の前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値が、前記第2の照明条件によって得られた照度分布図の前記金型の表面に対応する領域の照度を表す数値と等しくなるように、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図に対して第1の演算処理を行ったあと、さらにその前記金型表面に対応する領域の照度を表す数値が前記所定の値となるように前記第1の演算処理によって得られた照度分布図に対して第2の演算処理を行うようにしたことを特徴とする請求項10又は11に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  14. 前記金型の撮像を第1の照明条件及びそれとは異なる第2の照明条件でそれぞれ行い、前記所定の演算処理として、前記第1の照明条件によって得られた照度分布図の照度を表す数値と、前記第2の照明条件によって得られた照度分布図の照度と表す数値とを加算する第1の演算処理と、該第1の演算処理によって得られた照度分布図の前記金型に対応する領域の照度を表す数値が、前記所定の値となるように前記第1の演算処理により得られた照度分布図に対して第2の演算処理を行うようにしたことを特徴とする請求項10又は11に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  15. 前記所定の演算処理が、前記照度分布図における前記金型の表面に対応する領域の照度と異なる照度の領域を強調する演算処理であることを特徴とする請求項9に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
  16. 同一の照明条件で複数回の撮像を行い、得られた複数の画像に対して照度に関する相加平均を求め、当該照明条件下における照度分布図とすることを特徴とする請求項9乃至15に記載の射出成形機の金型監視装置の検査領域特定方法。
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