JP2004230034A - 回転玩具 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転体内に電源等を持たなくても発光素子を光らせることができ、回転と発光の相乗効果により視覚上の興味が大きい回転玩具を提供する。
【解決手段】基台1の凹んだ中央下面には、磁性体7に配線8を巻いた給電手段2がある。配線8には電源回路3が双方向電流を供給する。基台の上で回転体4を回転させる。回転体4には、給電手段と略同一構造の受電手段25があり、受電手段は回転体のLED素子D1〜D4に接続される。給電手段2に双方向電流を与え、基台上で回転体を回転させる。給電手段が発生する磁力が回転体4の受電手段25に作用して双方向電流が流れ、LEDが発光する。回転体の回転周期とLEDの発光周期の関係によって、LEDの発光位置や個数、混色の有無が変化し、視覚的な効果が非常に高い。
【選択図】図1
【解決手段】基台1の凹んだ中央下面には、磁性体7に配線8を巻いた給電手段2がある。配線8には電源回路3が双方向電流を供給する。基台の上で回転体4を回転させる。回転体4には、給電手段と略同一構造の受電手段25があり、受電手段は回転体のLED素子D1〜D4に接続される。給電手段2に双方向電流を与え、基台上で回転体を回転させる。給電手段が発生する磁力が回転体4の受電手段25に作用して双方向電流が流れ、LEDが発光する。回転体の回転周期とLEDの発光周期の関係によって、LEDの発光位置や個数、混色の有無が変化し、視覚的な効果が非常に高い。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、こまのような回転体を用いた回転玩具であって、特に回転体の外部から磁気結合で回転体に給電を行い、この給電により回転体に設けた発光素子を発光させる回転玩具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下記特許文献1には、回転速度に応じて回転のバランスを自律的に制御し、回転を長時間にわたって安定に保持することができるこま玩具の考案が記載されている。この考案では、上記目的を達成するために、中心から放射状に複数の案内溝を設け、この案内溝内に錘部材を移動自在に設け、この錘部材を中心側に移動するように付勢している。かかる構成によれば、回転時には錘部材が遠心力により付勢手段に抗して移動するので、回転速度に応じて回転のバランスが制御されて、回転が長時間にわたって保持される。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案第3071767号公報
【0004】
また、このようなこま玩具においては、構成部品を使用者自身が選択・交換することにより、外観や回転性能を任意に変更してオリジナルのこま玩具とすることができるタイプのものが開発されている。かかるこま玩具は、2人の競技者が同一の場でそれぞれこまを回転させて相手のこまをはじき出す競技(いわゆるベーゴマ)において、より高い性能を得るために個人的な工夫をする余地があるので競技者達の幅広い人気を得るところとなっており、全国的に流行している。
【0005】
さて、このようなこま玩具に発光素子を設けて光らせることができれば、発光部の回転によって興味深い視覚効果が得られるであろうから、前述したような競技においても競技者及び観戦者の興味は増大するであろう。ここで、かかる回転玩具に発光素子を設け、これを発光させるためには、回転体自体に発光素子だけでなく、電源や制御部をも一緒に搭載する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こまの本体である回転体内に、発光素子だけでなく、電源や制御部も収容して回転体とともに回転させる構成とした場合には、回転体自体が大型化すると同時に構造も複雑化するという問題があった。特に、発光素子の数を増し、発光可能時間をより長くしたい旨の要望があれば、回転体に収納する電池を一層大型化する必要があり、前記問題点は一層深刻となる。
【0007】
さらに、使用者が部品の交換等でオリジナル製品を工夫する前述したようなタイプのこま玩具では、使用者がこま玩具を分解して内部機構に触れる可能性が高いことから、こま玩具内部に電源や制御などの精密な電気的構成部分を収納しておくことは、装置の機能の保全上好ましくないと考えられる。
【0008】
さらに、このようなタイプのこま玩具では、前述したように相手のこま玩具を衝突により弾き飛ばすことを目的としているから、この点においても、精密な電気的構成部分を収納しておくことは好ましくない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で、回転体内に電源等を持たなくても発光素子を光らせることができ、回転と発光の相乗効果により視覚上の興味を増大させることができるこま等の回転玩具を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された回転玩具は、給電側の磁性体と、前記給電側の磁性体に巻かれた給電側の配線とを備え、前記給電側の配線に双方向電流が流れた場合に磁力を発生する給電手段と、
前記給電手段が発生する磁力の及ぶ範囲において回転する回転体と、
前記回転体に収納され、受電側の磁性体と、前記受電側の磁性体に巻かれた受電側の配線とを備え、前記給電手段が発生した磁力によって前記受電側の配線に双方向電流を発生する受電手段と、
前記回転体に設けられ、前記受電手段に接続された発光素子と、
を有している。
【0011】
請求項2に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記回転体が回転の中心軸を備えたこまであり、該こまが上面で回転する床体を有し、前記給電手段が該床体の下面側に設けられたことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載された回転玩具は、請求項2記載の回転玩具において、前記床体が、前記上面の中央が凹状であり、前記給電手段が中央の下面側に設けられたことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記回転体が、前記受電手段が設けられた下部と、該下部に着脱可能に取り付けられて前記発光素子が取り付けられた上部とを有することを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記発光素子が、前記受電手段に対して逆の極性で接続されている複数の発光素子であることを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記発光素子が、異なる複数種類の色彩で発光する複数種類の発光素子であることを特徴としている。
【0016】
請求項7に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記給電手段に、前記双方向電流が間欠的に与えられることを特徴としている。
【0017】
請求項8に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、前記発振手段からの信号に基づいて前記給電手段の給電側の配線に前記双方向電流が流されることを特徴としている。
【0018】
ここで、上記「双方向電流」とは、流れる方向が時間的に変化する電流を広く指称するものであり、一般的に交流電流をも意味し、例えば家庭用電源から出力される交流電流でもよいし、直流電源から出力される直流電流を交流電流に変換したものでもよい。給電側の配線に流れる双方向電流によって受電側の配線に電磁誘導された双方向電流も交流であり、給電側の双方向電流に応じた周期で正負方向に切り替わる電流である。さらに、上記双方向電流とは、上記電流に所定の電気的な処理を加えたものも含むものとする。また、上記「配線」とは、上記交流電流を流すために配された、例えば、銅線などを意味する。もしくは、上記銅線などに被覆を施したものとしてもよい。
【0019】
上記構成によれば、回転体は内部に電池や制御部がなく、磁性体に配線を巻いただけの簡単な受電手段を有するだけで、外部の給電手段から電力の供給を受けて発光素子を発光させることができ、回転体の回転と発光素子の発光タイミングとによって種々の点滅、色彩、混色等の種々の視覚効果を得ることができる。また、回転体の外部から電力の供給を行なうので、発光素子の点灯継続可能時間に制限がない。
【0020】
受電手段の構成は簡単なので、使用者が回転体を分解等しても機能を損なう恐れは少ない。また、回転体同士を衝突させるなどの手荒な使用態様でも内部に収納した受電手段が故障する恐れは少ない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施の形態の第1の例を説明する。
本例は回転玩具としてのこま玩具に関するものである。このこま玩具は、こま単体ではなく、図1に示すように、こまを回転させるためのステージとなる基台1と、基台1に設けられた給電手段2と、給電手段2に接続された電源回路3と、基台1の上で回転させるこま本体としての回転体4から構成される。
【0022】
図1に示すように、基台1は、周壁5と、周壁5の上端から内方に落ち込んで凹状を呈する床体6とを有している。この上面が凹んだ床体6の上で回転体4が回転する。床体6の上面で回転体4を回転させれば、回転体4は床体6の上面において最も低い位置である中央に重力により移動し、給電手段2の磁性体と、後述する回転体4内にある受電手段の磁性体の磁気的吸着により当該位置が概ね固定され、当該位置で回転する。従って、2つの回転体4,4を同一基台1上で回転させて衝突させる競技では、2つの回転体4,4は床体6の中央に集まって衝突しやすいので興味が増大する。
【0023】
図1に示すように、基台1の床体6の中央の下面には、給電手段2が設けられている。給電手段2は、給電側の磁性体7と、該磁性体7に巻かれた給電側の配線8とを備えている。磁性体7の中心と、床体6の最低部は概ね一致している。この配線8に双方向電流が流れれば、磁性体7には磁力が発生し、その磁界は床体6の上面側に及ぶ。給電手段2の配線8に与えられる双方向電流は、必要に応じて連続的でもよいし、間欠的に与えられてもよい。
上記磁性体7は、この実施例では無垢の立方体形状とされているが、円筒状、円柱状など種々の形状としてもよく、その用いられる形状に応じた磁力線場のパターンとなるため、それが電力の供給の変化、すなわち回転体の発光パターンのバリエーションとなる。
【0024】
図1に示すように、本給電手段2には、交流電流を出力する電源回路3が接続されている。電源回路3は、直流電流を出力する電源9と、該電源9に接続され所定の周波数の信号を発生して出力する発振回路10と、発振回路10から出力された信号を所望の周波数に分周して分周信号を出力する分周器11と、分周器11から出力された分周信号を所定の周期で正負方向に切り替えて双方向電流を出力する駆動回路12を備えている。
【0025】
発振回路10は数十kHzの信号を発生するものであり、分周器11は上記信号を分周して数百Hzから数十kHzの周波数の分周信号を発生して出力するものである。駆動回路12は電源から出力される直流電流により駆動し、上記分周器11から出力された分周信号を所定の周期で正負方向に切り替えて給電手段2の配線に出力するものである。
【0026】
電源回路3は、具体的には例えば図7に示すような回路構成で実現することができる。即ち、この駆動回路12では、分周器11(図7では信号発生器11)からの信号をNOT回路13の前後で相反する2信号とし、NAND回路14とダーリントン接続された2個のトランジスタ15,15からなる出力回路16を2組設け、前記2信号を各出力回路16,16にそれぞれ入力させることにより、2つの出力回路16,16から択一的に電流を出力させて双方向電流となるように構成している。
【0027】
図2〜図4に示すように、回転体4は、下端に回転の中心軸17を備えた略逆円錐形の下部18と、下部18の上面に着脱可能に設けられる円板形の上部19とを有している。
図4に示すように、下部18の上面には環状の段部20を介して中央に円柱形の収納空間21が開口している。段部20の内周面において、回転方向に180度離れた2ヶ所の位置に、係止片22が内方に突出して設けられている。
【0028】
図4に示すように、この収納空間21の内部には、受電手段25が収納される。受電手段25は、受電側の円筒形の磁性体26と、前記受電側の磁性体26に巻かれた受電側の配線27とを備えており、前記給電手段2が発生した磁力によって該受電側の配線27には双方向電流が発生する。この受電手段25の配線27の端部は、下部18内に配設された配線に接続され、上面の接続端28まで引き出されている。なお、下部18は磁性体で形成されているので、この下部18内に収納された受電手段25は給電手段2からパワーを効率よく伝えられる。
【0029】
図2及び図4に示すように、上部19の上面には、発光手段としてのLED素子D1〜D4が円周方向に所定の角度間隔をもって複数個が取り付けられている。本例では、4個のLED素子D1〜D4が周方向に90度間隔で取り付けられている。また、上部19の上面の中央には、回転の中心軸29が突出して設けられている。
【0030】
図3に示すように、上部19の下面には、LED素子D1〜D4に接続された配線30が接続端31まで引き回されている。上部19の下面の中央には、円板の直径方向を長手方向とする矩形状の係止板32が下方に突出して設けられている。上部19の係止板32が、図4に示す下部18の係止片22に当たらないように上部19と下部18の回転方向の位置関係を決め、上部19を下部18の上面に合わせれば、上部19の係止板32は下部18の段部20内に干渉なく入る。ここで、上部19を回転させれば、上部19の係止板32が下部18の係止片22の下方に挿入されるので、その位置で上部19の回転操作を停止すれば、係止板32と係止片22の係合によって、上部19と下部18は一体となる。このとき、上部19の下面の配線30の接続端31と、下部18の上面の配線の接続端28とが一致し、受電手段25とLED素子D1〜D4が接続される。
【0031】
このように、回転体4においては、上部19と下部18が簡単な構成で着脱可能であるので、LED素子D1〜D4や受電手段25の故障があっても、容易に部品の交換ができる。また、LED素子の個数や発光色の異なる上部19に交換して視覚効果の変化を楽しむこともできる。
【0032】
LED素子D1〜D4と受電手段25は、図5及び図6に示すように接続されている。即ち、図6に示すように、受電手段25において配線27が巻かれている向きに関して、LED素子を順にD1,D2,D4,D3と並べ、回転軸17について対称の位置にあるLED素子の組をD1及びD4と、D2及びD3とする。ここで、図5に示すように、受電手段25の配線27について、LED素子D1,D4を所定の極性で並列接続し、LED素子D2,D3をこれとは逆の極性で並列接続する。LED素子D1〜D4の発光色は、必ずしも同色でなくてもよく、適当な組み合わせで2色以上としてもよい。
【0033】
本例ではLED素子D1〜D4を受電手段25に対してこのように接続したので、受電手段25が双方向電流を出力すると、電流が所定方向に流れた場合にはLED素子D1,D4が発光し、これとは逆方向に電流が流れた場合にはLED素子D2,D3が発光することとなるが、双方向電流の繰り返し周期が短いので、肉眼では4つが同時に発光するように見える。
【0034】
また、回転体4が回転している場合に4つのLED素子D1〜D4が発光する場合、発光状態がいかなるものとして観察されるかは回転体4の回転速度にも関係する。すなわち、回転体4はこまとして回転するのであるが、その回転速度は始めは早いが徐々に減速していき、ついには停止する。従って、回転体4の1周期とLED素子の点灯周期の関係によっては、4つのLED素子D1〜D4が止まって発光しているように見える場合もあるし、周方向に移動しているように見える場合もあり、また、色が異なるLED素子であれば混色が起こる場合もある。
【0035】
次に、本回転玩具の駆動例について具体的に説明する。
電源回路3を駆動して給電手段2を機能させ、所定の手動器具を用いて回転体4に回転力を与え、基台1の床体6上に放出する。回転体4は床体6上で回転する。回転体4は回転の勢いで当初は床体6上を移動するが、やがて重力と磁力により床体6の最低部に落ち着いて回転する。この位置は、前記給電手段2が発生する磁力が回転体4の受電手段25に最も強く作用する範囲であり、この位置において回転体4の受電手段25には最も強い双方向電流が生じる。即ち、本例では上面中央が凹状である床体6の当該中央部の裏側に給電手段2を設けたので、回転体4が当該中央部(最低位置)に最終的に位置したときから発光を始めることとなる。もちろん、給電手段2のコイルのサイズを大きくすれば、回転体4が床体6の中央からかなり離れた位置にあっても、LED素子が発光するように構成することは可能である。
【0036】
図8(a)に同図(b)を拡大して示すように、給電手段2によって給電される電流は双方向電流であり、同図(b)に示すように給電は高速の間欠駆動で行なわれる。これによって、受電手段25にも双方向電流が発生し、同図(c)に示すように給電手段2の給電と同タイミングでLED素子D1〜D4は間欠的に発光する。
【0037】
図9を参照して回転体4の動きとLED素子の動作の関連について説明する。図9(a)に示すように、回転体4の回転の周期TとLED素子の点灯周期が一致している場合は、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見える。
【0038】
図9(b)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が2倍であると、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見えるが、LED素子D1,D4が混色し、LED素子D2,D3が混色して観察される。よって、LED素子D1,D4及びLED素子D2,D3はそれぞれ異なる発光色としておくと、視覚効果上興味深い。
【0039】
図9(c)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0040】
図9(d)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が4倍であると、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見えるが、その発光色は4つのLED素子D1,D2,D2,D3が混色したものとなる。
【0041】
図9(e)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0042】
図9(f)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が8倍であると、8個のLED素子が個々に発光しているように見え、その発光色は4つのLED素子D1,D2,D2,D3が混色したものとなる。
【0043】
図9(g)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0044】
次に、図10及び図11を参照して本発明の実施の形態の第2の例を説明する。
本例では、図10に示すように発光素子としてのLED素子が2個であり、受電手段25の配線 (巻線)に対して互いに逆極性で接続している。その他の構成は実質的に第1の例と同様である。
【0045】
図11に示すように、給電側に交流波形を加えると、受電側には給電側と同一のタイミングと位相の波形が発生する。受電側の配線に発生した電圧によってLED素子D1,D2は図示のように交互に発光する。受電側の配線27に発生する電圧は、給電側の磁性体7と受電側の磁性体26との距離によって変化する。
【0046】
以上説明した各例ではLED素子は4個又は2個であったが、個数は任意であり、例えば図12に示すように8個でもよい。また発光色の組み合わせも自由に選択し得る。
【0047】
以上説明した各例では、基台1の床体6の中央裏側に給電手段2を1つ設けたが、この中央部を含めた複数位置に複数個の給電手段2を設けても良い。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の回転玩具によれば、回転体4の外部に設けた給電手段2により、回転体4に設けた受電手段25に磁気結合の原理で給電を行ない、回転体4の発光素子を回転中に発光させている。
【0049】
従って、回転体4の大型化を招くことなく運動体の発光が可能となり、特にこま玩具などにおいて簡易な構成で視覚的な興味が大幅に増大するという効果がある。
【0050】
請求項2の回転玩具によれば、さらに回転玩具をこまとし、下面側に給電手段2を設けた床体6の上面で回転するようにしたので、こまを規定のステージ内で回転させる遊戯において簡易な構成で視覚的な興味を増大させる効果がある。
【0051】
請求項3の回転玩具は、さらに、床体6の上面の中央を凹とし、給電手段2をその下側に設けたので、回転するこまが落ち着く床体6の最低部で最大限の給電が受けられるという効果がある。
【0052】
請求項4の回転玩具は、前記回転体4が、受電手段25側の下部18と、発光素子側の上部19とが着脱可能である構成としたので、部品の交換が簡単であり、嗜好等に応じて上部19を交換することにより発光素子の数や発光色等も選択することができ、視覚的効果を種々に設定することが可能である。
【0053】
請求項5の回転玩具は、複数の発光素子が受電手段25に対して逆の極性で接続されているので、交流波形を加えると交互に発光する。
【0054】
請求項6の回転玩具は、発光素子の発光色が複数なので混色による効果も含めて視認時の審美的効果が高い。
【0055】
請求項7の回転玩具は、給電手段2に双方向電流を高速な間欠駆動で与えるので、給電側の負担が少なくすむという効果がある。
【0056】
請求項8の回転玩具は、所望の周波数の信号を発生する発振回路10を有しているので、直流電源9及び分周器11を用いて給電手段2に双方向電流を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す模式的断面図である。
【図2】第1の例における回転体4の斜視図である。
【図3】第1の例における回転体4の下方から見た分解斜視図である。
【図4】第1の例における回転体4の上方から見た分解斜視図である。
【図5】第1の例における受電手段25と発光素子の接続回路図である。
【図6】第1の例における受電手段25の配線と発光素子の接続順序を示す模式図である。
【図7】第1の例における電源回路3の一具体例を示す図である。
【図8】第1の例における給電側駆動波形と、発光素子(LED)の動作を示すタイミング図である。
【図9】第1の例における回転体4の回転と発光素子(LED)の動作の関連を示すタイミング図である。
【図10】第2の実施の形態の構成を示す模式図である。
【図11】第2の例における給電側波形と、受電側波形と、発光素子(LED)の動作を示すタイミング図である。
【図12】LED素子を8個有する回転体の斜視図である。
【符号の説明】
1…基台、2…給電手段、3…電源回路、4…回転体、6…床体、
7…給電側の磁性体、8…給電側の配線、9…電源、10…発振回路、
11…分周器、12…駆動回路、18…下部、19…上部、25…受電手段、
26…受電側の磁性体、27…受電側の配線、
D1〜D4…発光素子としてのLED素子。
【発明の属する技術分野】
本発明は、こまのような回転体を用いた回転玩具であって、特に回転体の外部から磁気結合で回転体に給電を行い、この給電により回転体に設けた発光素子を発光させる回転玩具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下記特許文献1には、回転速度に応じて回転のバランスを自律的に制御し、回転を長時間にわたって安定に保持することができるこま玩具の考案が記載されている。この考案では、上記目的を達成するために、中心から放射状に複数の案内溝を設け、この案内溝内に錘部材を移動自在に設け、この錘部材を中心側に移動するように付勢している。かかる構成によれば、回転時には錘部材が遠心力により付勢手段に抗して移動するので、回転速度に応じて回転のバランスが制御されて、回転が長時間にわたって保持される。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案第3071767号公報
【0004】
また、このようなこま玩具においては、構成部品を使用者自身が選択・交換することにより、外観や回転性能を任意に変更してオリジナルのこま玩具とすることができるタイプのものが開発されている。かかるこま玩具は、2人の競技者が同一の場でそれぞれこまを回転させて相手のこまをはじき出す競技(いわゆるベーゴマ)において、より高い性能を得るために個人的な工夫をする余地があるので競技者達の幅広い人気を得るところとなっており、全国的に流行している。
【0005】
さて、このようなこま玩具に発光素子を設けて光らせることができれば、発光部の回転によって興味深い視覚効果が得られるであろうから、前述したような競技においても競技者及び観戦者の興味は増大するであろう。ここで、かかる回転玩具に発光素子を設け、これを発光させるためには、回転体自体に発光素子だけでなく、電源や制御部をも一緒に搭載する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こまの本体である回転体内に、発光素子だけでなく、電源や制御部も収容して回転体とともに回転させる構成とした場合には、回転体自体が大型化すると同時に構造も複雑化するという問題があった。特に、発光素子の数を増し、発光可能時間をより長くしたい旨の要望があれば、回転体に収納する電池を一層大型化する必要があり、前記問題点は一層深刻となる。
【0007】
さらに、使用者が部品の交換等でオリジナル製品を工夫する前述したようなタイプのこま玩具では、使用者がこま玩具を分解して内部機構に触れる可能性が高いことから、こま玩具内部に電源や制御などの精密な電気的構成部分を収納しておくことは、装置の機能の保全上好ましくないと考えられる。
【0008】
さらに、このようなタイプのこま玩具では、前述したように相手のこま玩具を衝突により弾き飛ばすことを目的としているから、この点においても、精密な電気的構成部分を収納しておくことは好ましくない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で、回転体内に電源等を持たなくても発光素子を光らせることができ、回転と発光の相乗効果により視覚上の興味を増大させることができるこま等の回転玩具を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された回転玩具は、給電側の磁性体と、前記給電側の磁性体に巻かれた給電側の配線とを備え、前記給電側の配線に双方向電流が流れた場合に磁力を発生する給電手段と、
前記給電手段が発生する磁力の及ぶ範囲において回転する回転体と、
前記回転体に収納され、受電側の磁性体と、前記受電側の磁性体に巻かれた受電側の配線とを備え、前記給電手段が発生した磁力によって前記受電側の配線に双方向電流を発生する受電手段と、
前記回転体に設けられ、前記受電手段に接続された発光素子と、
を有している。
【0011】
請求項2に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記回転体が回転の中心軸を備えたこまであり、該こまが上面で回転する床体を有し、前記給電手段が該床体の下面側に設けられたことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載された回転玩具は、請求項2記載の回転玩具において、前記床体が、前記上面の中央が凹状であり、前記給電手段が中央の下面側に設けられたことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記回転体が、前記受電手段が設けられた下部と、該下部に着脱可能に取り付けられて前記発光素子が取り付けられた上部とを有することを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記発光素子が、前記受電手段に対して逆の極性で接続されている複数の発光素子であることを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記発光素子が、異なる複数種類の色彩で発光する複数種類の発光素子であることを特徴としている。
【0016】
請求項7に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、前記給電手段に、前記双方向電流が間欠的に与えられることを特徴としている。
【0017】
請求項8に記載された回転玩具は、請求項1記載の回転玩具において、所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、前記発振手段からの信号に基づいて前記給電手段の給電側の配線に前記双方向電流が流されることを特徴としている。
【0018】
ここで、上記「双方向電流」とは、流れる方向が時間的に変化する電流を広く指称するものであり、一般的に交流電流をも意味し、例えば家庭用電源から出力される交流電流でもよいし、直流電源から出力される直流電流を交流電流に変換したものでもよい。給電側の配線に流れる双方向電流によって受電側の配線に電磁誘導された双方向電流も交流であり、給電側の双方向電流に応じた周期で正負方向に切り替わる電流である。さらに、上記双方向電流とは、上記電流に所定の電気的な処理を加えたものも含むものとする。また、上記「配線」とは、上記交流電流を流すために配された、例えば、銅線などを意味する。もしくは、上記銅線などに被覆を施したものとしてもよい。
【0019】
上記構成によれば、回転体は内部に電池や制御部がなく、磁性体に配線を巻いただけの簡単な受電手段を有するだけで、外部の給電手段から電力の供給を受けて発光素子を発光させることができ、回転体の回転と発光素子の発光タイミングとによって種々の点滅、色彩、混色等の種々の視覚効果を得ることができる。また、回転体の外部から電力の供給を行なうので、発光素子の点灯継続可能時間に制限がない。
【0020】
受電手段の構成は簡単なので、使用者が回転体を分解等しても機能を損なう恐れは少ない。また、回転体同士を衝突させるなどの手荒な使用態様でも内部に収納した受電手段が故障する恐れは少ない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施の形態の第1の例を説明する。
本例は回転玩具としてのこま玩具に関するものである。このこま玩具は、こま単体ではなく、図1に示すように、こまを回転させるためのステージとなる基台1と、基台1に設けられた給電手段2と、給電手段2に接続された電源回路3と、基台1の上で回転させるこま本体としての回転体4から構成される。
【0022】
図1に示すように、基台1は、周壁5と、周壁5の上端から内方に落ち込んで凹状を呈する床体6とを有している。この上面が凹んだ床体6の上で回転体4が回転する。床体6の上面で回転体4を回転させれば、回転体4は床体6の上面において最も低い位置である中央に重力により移動し、給電手段2の磁性体と、後述する回転体4内にある受電手段の磁性体の磁気的吸着により当該位置が概ね固定され、当該位置で回転する。従って、2つの回転体4,4を同一基台1上で回転させて衝突させる競技では、2つの回転体4,4は床体6の中央に集まって衝突しやすいので興味が増大する。
【0023】
図1に示すように、基台1の床体6の中央の下面には、給電手段2が設けられている。給電手段2は、給電側の磁性体7と、該磁性体7に巻かれた給電側の配線8とを備えている。磁性体7の中心と、床体6の最低部は概ね一致している。この配線8に双方向電流が流れれば、磁性体7には磁力が発生し、その磁界は床体6の上面側に及ぶ。給電手段2の配線8に与えられる双方向電流は、必要に応じて連続的でもよいし、間欠的に与えられてもよい。
上記磁性体7は、この実施例では無垢の立方体形状とされているが、円筒状、円柱状など種々の形状としてもよく、その用いられる形状に応じた磁力線場のパターンとなるため、それが電力の供給の変化、すなわち回転体の発光パターンのバリエーションとなる。
【0024】
図1に示すように、本給電手段2には、交流電流を出力する電源回路3が接続されている。電源回路3は、直流電流を出力する電源9と、該電源9に接続され所定の周波数の信号を発生して出力する発振回路10と、発振回路10から出力された信号を所望の周波数に分周して分周信号を出力する分周器11と、分周器11から出力された分周信号を所定の周期で正負方向に切り替えて双方向電流を出力する駆動回路12を備えている。
【0025】
発振回路10は数十kHzの信号を発生するものであり、分周器11は上記信号を分周して数百Hzから数十kHzの周波数の分周信号を発生して出力するものである。駆動回路12は電源から出力される直流電流により駆動し、上記分周器11から出力された分周信号を所定の周期で正負方向に切り替えて給電手段2の配線に出力するものである。
【0026】
電源回路3は、具体的には例えば図7に示すような回路構成で実現することができる。即ち、この駆動回路12では、分周器11(図7では信号発生器11)からの信号をNOT回路13の前後で相反する2信号とし、NAND回路14とダーリントン接続された2個のトランジスタ15,15からなる出力回路16を2組設け、前記2信号を各出力回路16,16にそれぞれ入力させることにより、2つの出力回路16,16から択一的に電流を出力させて双方向電流となるように構成している。
【0027】
図2〜図4に示すように、回転体4は、下端に回転の中心軸17を備えた略逆円錐形の下部18と、下部18の上面に着脱可能に設けられる円板形の上部19とを有している。
図4に示すように、下部18の上面には環状の段部20を介して中央に円柱形の収納空間21が開口している。段部20の内周面において、回転方向に180度離れた2ヶ所の位置に、係止片22が内方に突出して設けられている。
【0028】
図4に示すように、この収納空間21の内部には、受電手段25が収納される。受電手段25は、受電側の円筒形の磁性体26と、前記受電側の磁性体26に巻かれた受電側の配線27とを備えており、前記給電手段2が発生した磁力によって該受電側の配線27には双方向電流が発生する。この受電手段25の配線27の端部は、下部18内に配設された配線に接続され、上面の接続端28まで引き出されている。なお、下部18は磁性体で形成されているので、この下部18内に収納された受電手段25は給電手段2からパワーを効率よく伝えられる。
【0029】
図2及び図4に示すように、上部19の上面には、発光手段としてのLED素子D1〜D4が円周方向に所定の角度間隔をもって複数個が取り付けられている。本例では、4個のLED素子D1〜D4が周方向に90度間隔で取り付けられている。また、上部19の上面の中央には、回転の中心軸29が突出して設けられている。
【0030】
図3に示すように、上部19の下面には、LED素子D1〜D4に接続された配線30が接続端31まで引き回されている。上部19の下面の中央には、円板の直径方向を長手方向とする矩形状の係止板32が下方に突出して設けられている。上部19の係止板32が、図4に示す下部18の係止片22に当たらないように上部19と下部18の回転方向の位置関係を決め、上部19を下部18の上面に合わせれば、上部19の係止板32は下部18の段部20内に干渉なく入る。ここで、上部19を回転させれば、上部19の係止板32が下部18の係止片22の下方に挿入されるので、その位置で上部19の回転操作を停止すれば、係止板32と係止片22の係合によって、上部19と下部18は一体となる。このとき、上部19の下面の配線30の接続端31と、下部18の上面の配線の接続端28とが一致し、受電手段25とLED素子D1〜D4が接続される。
【0031】
このように、回転体4においては、上部19と下部18が簡単な構成で着脱可能であるので、LED素子D1〜D4や受電手段25の故障があっても、容易に部品の交換ができる。また、LED素子の個数や発光色の異なる上部19に交換して視覚効果の変化を楽しむこともできる。
【0032】
LED素子D1〜D4と受電手段25は、図5及び図6に示すように接続されている。即ち、図6に示すように、受電手段25において配線27が巻かれている向きに関して、LED素子を順にD1,D2,D4,D3と並べ、回転軸17について対称の位置にあるLED素子の組をD1及びD4と、D2及びD3とする。ここで、図5に示すように、受電手段25の配線27について、LED素子D1,D4を所定の極性で並列接続し、LED素子D2,D3をこれとは逆の極性で並列接続する。LED素子D1〜D4の発光色は、必ずしも同色でなくてもよく、適当な組み合わせで2色以上としてもよい。
【0033】
本例ではLED素子D1〜D4を受電手段25に対してこのように接続したので、受電手段25が双方向電流を出力すると、電流が所定方向に流れた場合にはLED素子D1,D4が発光し、これとは逆方向に電流が流れた場合にはLED素子D2,D3が発光することとなるが、双方向電流の繰り返し周期が短いので、肉眼では4つが同時に発光するように見える。
【0034】
また、回転体4が回転している場合に4つのLED素子D1〜D4が発光する場合、発光状態がいかなるものとして観察されるかは回転体4の回転速度にも関係する。すなわち、回転体4はこまとして回転するのであるが、その回転速度は始めは早いが徐々に減速していき、ついには停止する。従って、回転体4の1周期とLED素子の点灯周期の関係によっては、4つのLED素子D1〜D4が止まって発光しているように見える場合もあるし、周方向に移動しているように見える場合もあり、また、色が異なるLED素子であれば混色が起こる場合もある。
【0035】
次に、本回転玩具の駆動例について具体的に説明する。
電源回路3を駆動して給電手段2を機能させ、所定の手動器具を用いて回転体4に回転力を与え、基台1の床体6上に放出する。回転体4は床体6上で回転する。回転体4は回転の勢いで当初は床体6上を移動するが、やがて重力と磁力により床体6の最低部に落ち着いて回転する。この位置は、前記給電手段2が発生する磁力が回転体4の受電手段25に最も強く作用する範囲であり、この位置において回転体4の受電手段25には最も強い双方向電流が生じる。即ち、本例では上面中央が凹状である床体6の当該中央部の裏側に給電手段2を設けたので、回転体4が当該中央部(最低位置)に最終的に位置したときから発光を始めることとなる。もちろん、給電手段2のコイルのサイズを大きくすれば、回転体4が床体6の中央からかなり離れた位置にあっても、LED素子が発光するように構成することは可能である。
【0036】
図8(a)に同図(b)を拡大して示すように、給電手段2によって給電される電流は双方向電流であり、同図(b)に示すように給電は高速の間欠駆動で行なわれる。これによって、受電手段25にも双方向電流が発生し、同図(c)に示すように給電手段2の給電と同タイミングでLED素子D1〜D4は間欠的に発光する。
【0037】
図9を参照して回転体4の動きとLED素子の動作の関連について説明する。図9(a)に示すように、回転体4の回転の周期TとLED素子の点灯周期が一致している場合は、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見える。
【0038】
図9(b)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が2倍であると、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見えるが、LED素子D1,D4が混色し、LED素子D2,D3が混色して観察される。よって、LED素子D1,D4及びLED素子D2,D3はそれぞれ異なる発光色としておくと、視覚効果上興味深い。
【0039】
図9(c)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0040】
図9(d)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が4倍であると、4つのLED素子D1〜D4が個々に発光しているように見えるが、その発光色は4つのLED素子D1,D2,D2,D3が混色したものとなる。
【0041】
図9(e)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0042】
図9(f)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が8倍であると、8個のLED素子が個々に発光しているように見え、その発光色は4つのLED素子D1,D2,D2,D3が混色したものとなる。
【0043】
図9(g)に示すように、回転に対してLED素子の点灯周期が非同期であると、LED素子は多数個に観察される。
【0044】
次に、図10及び図11を参照して本発明の実施の形態の第2の例を説明する。
本例では、図10に示すように発光素子としてのLED素子が2個であり、受電手段25の配線 (巻線)に対して互いに逆極性で接続している。その他の構成は実質的に第1の例と同様である。
【0045】
図11に示すように、給電側に交流波形を加えると、受電側には給電側と同一のタイミングと位相の波形が発生する。受電側の配線に発生した電圧によってLED素子D1,D2は図示のように交互に発光する。受電側の配線27に発生する電圧は、給電側の磁性体7と受電側の磁性体26との距離によって変化する。
【0046】
以上説明した各例ではLED素子は4個又は2個であったが、個数は任意であり、例えば図12に示すように8個でもよい。また発光色の組み合わせも自由に選択し得る。
【0047】
以上説明した各例では、基台1の床体6の中央裏側に給電手段2を1つ設けたが、この中央部を含めた複数位置に複数個の給電手段2を設けても良い。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の回転玩具によれば、回転体4の外部に設けた給電手段2により、回転体4に設けた受電手段25に磁気結合の原理で給電を行ない、回転体4の発光素子を回転中に発光させている。
【0049】
従って、回転体4の大型化を招くことなく運動体の発光が可能となり、特にこま玩具などにおいて簡易な構成で視覚的な興味が大幅に増大するという効果がある。
【0050】
請求項2の回転玩具によれば、さらに回転玩具をこまとし、下面側に給電手段2を設けた床体6の上面で回転するようにしたので、こまを規定のステージ内で回転させる遊戯において簡易な構成で視覚的な興味を増大させる効果がある。
【0051】
請求項3の回転玩具は、さらに、床体6の上面の中央を凹とし、給電手段2をその下側に設けたので、回転するこまが落ち着く床体6の最低部で最大限の給電が受けられるという効果がある。
【0052】
請求項4の回転玩具は、前記回転体4が、受電手段25側の下部18と、発光素子側の上部19とが着脱可能である構成としたので、部品の交換が簡単であり、嗜好等に応じて上部19を交換することにより発光素子の数や発光色等も選択することができ、視覚的効果を種々に設定することが可能である。
【0053】
請求項5の回転玩具は、複数の発光素子が受電手段25に対して逆の極性で接続されているので、交流波形を加えると交互に発光する。
【0054】
請求項6の回転玩具は、発光素子の発光色が複数なので混色による効果も含めて視認時の審美的効果が高い。
【0055】
請求項7の回転玩具は、給電手段2に双方向電流を高速な間欠駆動で与えるので、給電側の負担が少なくすむという効果がある。
【0056】
請求項8の回転玩具は、所望の周波数の信号を発生する発振回路10を有しているので、直流電源9及び分周器11を用いて給電手段2に双方向電流を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す模式的断面図である。
【図2】第1の例における回転体4の斜視図である。
【図3】第1の例における回転体4の下方から見た分解斜視図である。
【図4】第1の例における回転体4の上方から見た分解斜視図である。
【図5】第1の例における受電手段25と発光素子の接続回路図である。
【図6】第1の例における受電手段25の配線と発光素子の接続順序を示す模式図である。
【図7】第1の例における電源回路3の一具体例を示す図である。
【図8】第1の例における給電側駆動波形と、発光素子(LED)の動作を示すタイミング図である。
【図9】第1の例における回転体4の回転と発光素子(LED)の動作の関連を示すタイミング図である。
【図10】第2の実施の形態の構成を示す模式図である。
【図11】第2の例における給電側波形と、受電側波形と、発光素子(LED)の動作を示すタイミング図である。
【図12】LED素子を8個有する回転体の斜視図である。
【符号の説明】
1…基台、2…給電手段、3…電源回路、4…回転体、6…床体、
7…給電側の磁性体、8…給電側の配線、9…電源、10…発振回路、
11…分周器、12…駆動回路、18…下部、19…上部、25…受電手段、
26…受電側の磁性体、27…受電側の配線、
D1〜D4…発光素子としてのLED素子。
Claims (8)
- 給電側の磁性体と、前記給電側の磁性体に巻かれた給電側の配線とを備え、前記給電側の配線に双方向電流が流れた場合に磁力を発生する給電手段と、
前記給電手段が発生する磁力の及ぶ範囲において回転する回転体と、
前記回転体に収納され、受電側の磁性体と、前記受電側の磁性体に巻かれた受電側の配線とを備え、前記給電手段が発生した磁力によって前記受電側の配線に双方向電流を発生する受電手段と、
前記回転体に設けられ、前記受電手段に接続された発光素子と、
を有する回転玩具。 - 前記回転体が回転の中心軸を備えたこまであり、該こまが上面で回転する床体を有し、前記給電手段が該床体の下面側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の回転玩具。
- 前記床体が、前記上面の中央が凹状であり、前記給電手段が中央の下面側に設けられたことを特徴とする請求項2記載の回転玩具。
- 前記回転体が、前記受電手段が設けられた下部と、該下部に着脱可能に取り付けられて前記発光素子が取り付けられた上部とを有することを特徴とする請求項1記載の回転玩具。
- 前記発光素子が、前記受電手段に対して逆の極性で接続されている複数の発光素子であることを特徴とする請求項1記載の回転玩具。
- 前記発光素子が、異なる複数種類の色彩で発光する複数種類の発光素子であることを特徴とする請求項1記載の回転玩具。
- 前記給電手段に、前記双方向電流が間欠的に与えられることを特徴とする請求項1記載の回転玩具。
- 所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、
前記発振手段からの信号に基づいて前記給電手段の給電側の配線に前記双方向電流が流されることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
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-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003024593A patent/JP2004230034A/ja active Pending
Cited By (4)
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